JP6330776B2 - 粘着剤およびそれを用いた粘着シート - Google Patents
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Description
本発明の粘着剤は、上記アクリル系共重合体(A)、有機シラン化合物(B)および架橋剤(C)を含むことを特徴とする。
本明細書におけるアクリル系共重合体(A)は、共重合体を構成するモノマー単位として、少なくともカルボキシル基含有モノマー(a−1)単位および水酸基含有モノマー(a−2)単位を含有する共重合体であり、少なくともカルボキシル基含有モノマー(a−1)と水酸基含有モノマー(a−2)とを含有するモノマー混合物を共重合することにより得ることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸ブチルが、良好な粘着性能を得やすいという点から好ましい。これらは単独または2種以上を併用できる。
過酸化物としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド類;
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどのパーオキシエステル類;
シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;
2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、などのパーオキシケタール類;
クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルシクロヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類;
ベンゾイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類;
ビス(t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類などの有機過酸化物、又はこれらの混合物があげられる。
2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などの2,2’−アゾビスバレロニトリル類;
2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)などの2,2’−アゾビスプロピオニトリル類;
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)などの1,1’−アゾビス−1−アルカンニトリル類などが使用できる。
次に、有機シラン化合物(B)について説明する。有機シラン化合物(B)は、基材表面と共有結合、水素結合を形成することで浮きおよび剥がれの抑制、光漏れの抑制に寄与する。また、本発明で使用する有機シラン化合物(B)は、ポリマー型有機シラン化合物であるため、粘着剤の塗工、乾燥時に揮発することなく、乾燥後の粘着剤層に十分な量のシラン化合物が残存するため、長期にわたり高温高湿環境下に放置された際においても、浮きおよび剥がれを抑制することができる。さらに、基材に貼付した粘着シートを再剥離した際、基材に有機シラン化合物が残留する基材汚染を防止することができる。
次に、架橋剤(C)について説明する。架橋剤は、アクリル系重合体と架橋反応し、樹脂ネットワークを形成することで、浮きおよび剥がれの抑制、光漏れの抑制、ならびに高温高湿環境下に曝された場合においても高い透明性を維持できる効果が得られる。
1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−,及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、あるいはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させてなるビスフェノール類等の芳香族ジオール類;
1,1,1−トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチロールブタン、1,1,1−トリメチロールペンタン、1,1,1−トリメチロールヘキサン、1,1,1−トリメチロールヘプタン、1,1,1−トリメチロールオクタン、1,1,1−トリメチロールノナン、1,1,1−トリメチロールデカン、1,1,1−トリメチロールウンデカン、1,1,1−トリメチロールドデカン、1,1,1−トリメチロールトリデカン、1,1,1−トリメチロールテトラデカン、1,1,1−トリメチロールペンタデカン、1,1,1−トリメチロールヘキサデカン、1,1,1−トリメチロールヘプタデカン、1,1,1−トリメチロールオクタデカン、1,1,1−トリメチロールナノデカン、1,1,1−トリメチロール−sec−ブタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ペンタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ノナン、1,1,1−トリメチロール−tert−トリデカン、1,1,1−トリメチロール−tert−ヘプタデカン、1,1,1−トリメチロール−2−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−2−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロールイソヘプタデカンなどのトリメチロール分岐アルカン類、トリメチロールブテン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールペンテン、トリメチロールヘキセン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールオクテン、トリメチロールデセン、トリメチロールドデセン、トリメチロールトリデセン、トリメチロールペンタデセン、トリメチロールヘキサデセン、トリメトロールヘプタデセン、トリメチロールオクタデセン、1,2,6−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、グリセリン等の3官能ポリオール類;
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、キシリトール等の4官能以上のポリオール類;
エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ペンチレンジアミン、ヘキシレンジアミン、ヘプチレンジアミン、オクチレンジアミン、ノニレンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン等の脂肪族ポリアミン類;
フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ポリアミン類;
エチレンジチオール、プロピレンジチオール、ブチレンジチオール、ペンチレンジチオール、ヘキシレンジチオール、ヘプチレンジチオール、オクチレンジチオール、ノニレンジチオール、ジメルカプトジシクロヘキシルメタン、3−メルカプトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルチオール、1,3−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトブチレート)等のポリチオール類を挙げることができる。
本発明の粘着シートは、基材と、本発明の粘着剤から形成した粘着剤層を備えている。前記粘着シートは、例えば、基材に粘着剤を塗工、乾燥することで粘着剤層を形成することで得られる。また、剥離性シートに粘着剤を塗工、乾燥することで粘着剤層を形成し、基材を貼り合わせることで得られる。なお粘着剤層は基材の少なくとも一方の面に設けられていれば良い。また、本発明でシート、フィルムおよびテープは同義語である。また、粘着剤層の基材と接していない面に剥離性シートを貼り合せることはいうまでも無い。
<合成例1>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器(以下、単に「反応容器」と称することがある)に、アクリル酸ブチル99.4部、アクリル酸0.5部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.1部、酢酸エチル100部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.025部を仕込んだ後、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。次いで、窒素雰囲気下で撹拌しながら、80℃まで加熱し、反応を開始した。更に、反応溶液を還流温度で7時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチルで希釈して不揮発分30%、粘度3000mPa・sの共重合体溶液を得た。また、GPCを用いてアクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を測定したところ、重量平均分子量は100万であった。得られた共重合体を、共重合体(A−1)とする。
合成例1で使用した原料の替わりに、表1および表2に示した原料および量にそれぞれ変更した以外は、合成例1と同様の方法でアクリル系共重合体(A−2)〜(A−20)をそれぞれ合成した。得られた各アクリル系共重合体の重量平均分子量を表1および表2に示す。
重量平均分子量(Mw)は、島津製作所社製GPC「LC−GPCシステム」を用いて測定を行い、標準物質としてポリスチレンの換算値により決定した。以下に、測定条件を示す。
装置名 : 島津製作所社製、LC−GPCシステム「Prominence」
カラム : 東ソー社製GMHXL 4本、東ソー社製HXL-H 1本を直列に連結した。
移動相溶媒 : テトラヒドロフラン(THF)
流量 : 1.0ml/分
カラム温度 : 40℃
アクリル系共重合体(A)として合成例1で得られた共重合体溶液(溶液中のアクリル系共重合体(A−1)が100部となる量)と、有機シラン化合物(B)として表5に示す有機シラン化合物(B−1)1部、架橋剤(C)としてトリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンのアダクト体1部を配合し、更に、不揮発分が20%となる量の酢酸エチルを配合して粘着剤を得た。
実施例1で使用した材料の替わりに、表3および表4に示した材料および配合量にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして粘着剤をそれぞれ得た。更に、実施例1と同様にして、粘着シートおよび積層体をそれぞれ得た。
実施例および比較例で使用した有機シラン化合物(B)を表5に示す。
(1)耐熱性および耐湿熱性評価
上記で得られた積層体を、幅160mm、縦120mmの大きさに切り出した。次いで、切り出した積層体から剥離性シートを剥がして無アルカリガラス板に、ラミネータを用いて貼着した。続いて、この積層体が貼り付けられたガラス板を50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分間保持して各部材を密着させることで測定試料を得た。この測定試料を、高温雰囲気での耐性評価として耐熱性を評価した。すなわち測定試料を85℃で500時間放置した後に、発泡、浮き、剥がれの有無を目視で観察した。
また、測定試料を、高温高湿雰囲気での耐性評価として耐湿熱性を評価した。すなわち測定試料を60℃、相対湿度95%で500時間放置した後に発泡、浮き、剥がれの有無を目視で観察した。耐熱性および耐湿熱性は、いずれも以下の基準に基づいて評価した。
◎:発泡、浮き、剥がれが全く認められず、良好である。
○:0.5mm以下の発泡、浮き、剥がれのいずれかが認められるが、実用上問題がない。
×:全面的に発泡、浮き、剥がれがあり、使用できない。
上記で得られた積層体を、幅160mm、縦120mmの大きさに切り出した。次いで、切り出した積層体から剥離性シートを剥がして無アルカリガラス板の両面に、各々2枚の積層体をその偏光板の吸収軸が直交するようにラミネータを用いて貼着して圧着物を得た。続いて、圧着物を、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分間保持させて各部材を密着させることで測定試料を得た。この測定試料を、85℃で500時間放置した後、偏光板に光を透過させたときの光漏れを目視で観察した。光漏れ性は、以下の基準に基づいて評価した。
◎:白抜けが無く、良好である。
○:ごく一部に白抜けが認められるが、全面的な白抜けは認められず、実用上問題がない。
×:全面的に白抜けがあり、使用できない。
上記で得られた積層体を、幅160mm、縦120mmの大きさに切り出した。次いで、切り出した積層体から剥離性シートを剥がして無アルカリガラス板にラミネータを用いて貼り付けた。続いて、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分間保持させて各部材を密着させることで測定試料を得た。この測定試料を、85℃で3時間放置した後に、23℃、相対湿度50%の環境下で、引張試験機(オリエンテック社製「テンシロン」)を用いて、180°方向に300mm/分の速度で引っ張る、剥離試験を行った。次いで、剥離後のガラス表面の曇りを目視で観察し、以下の基準に基づいて評価した。
○:糊残り、曇りが認められず、良好である。
×:糊残り、曇りが認められ、実用不可である。
得られた積層体を、幅25mm、縦100mmの大きさに切り出した。次いで、切り出した積層体から剥離性シートを剥がして無アルカリガラス板にラミネータを用いて貼り付けた。続いて、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分間保持させて各部材を密着させることで測定試料を得た。この測定試料を、23℃で1日間放置した後に、23℃、相対湿度50%の環境下で、引張試験機(オリエンテック社製「テンシロン」)を用いて、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で粘着力を測定した(貼合せ1日後の粘着力)。また、前記測定試料を、23℃で14日放置した後に、同様の方法で粘着力を測定した(貼合せ14日後の粘着力)。
Claims (8)
- 重量平均分子量70万〜120万のアクリル系共重合体(A)、有機シラン化合物(B)および架橋剤(C)を含んでなる粘着剤であって、前記アクリル系共重合体(A)は、共重合体を構成するモノマー単位として、少なくともカルボキシル基含有モノマー(a−1)単位および水酸基含有モノマー(a−2)単位を含有する共重合体であり、前記有機シラン化合物(B)が、下記式[I]または式[II]で表される有機シラン化合物であることを特徴とする粘着剤。
(式中、p、q、r、sは、繰り返し単位を表す整数であり、0≦p≦100、5≦q≦50、5≦r≦50、5≦s≦50、5≦p+q≦150、15≦q+r+s≦150である。Xは、それぞれ独立に、アルコキシ基を表し、Y1〜Y5は、それぞれ独立に、アルキル基を表し、Zは、それぞれ独立に、ビニル基、エポキシ基およびアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも一種を表わす。) - アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、有機シラン化合物(B)0.05〜2.0重量部を含有してなることを特徴とする請求項1記載の粘着剤。
- アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、架橋剤(C)0.5〜20重量部を含有してなることを特徴とする請求項1または2記載の粘着剤。
- Xは、それぞれ独立に、メトキシ基またはエトキシ基であり、Zは、エポキシ基であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の粘着剤。
- 架橋剤(C)が、ポリイソシアネート系化合物であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の粘着剤。
- 基材と、請求項1〜5いずれか記載の粘着剤から形成された粘着剤層とを備えてなる粘着シート。
- 偏光板と、請求項1〜5いずれか記載の粘着剤から形成された粘着剤層とを備えてなる偏光板粘着シート。
- ガラス板と、請求項1〜5いずれか記載の粘着剤から形成された粘着剤層と、光学部材とを備えてなる液晶セル部材。
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