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JP6330875B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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JP6330875B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機の制御装置に関し、特に、シフトバイワイヤ方式の自動変速機の制御装置に関する。
シフトバイワイヤ方式の自動変速機においては、機械的なパーキングロック機構部を設けて二重系での保障ができる構成が採用されている。具体的には、自動変速機における出力軸等に対して、回転の拘束と拘束解除とを選択的に実行できる機構を設け、これを油圧アクチュエータにより駆動する構成となっている。シフトポジションがパーキング(P)レンジの場合には、油圧アクチュエータの油圧室の油圧を排出して、出力軸等の回転が拘束された状態とし、シフトポジションがPレンジ以外のレンジ(例えば、ドライブ(D)レンジ)の場合には、油圧アクチュエータの油圧室に油圧を供給して、出力軸等の回転の拘束が解除された状態とする。
ここで、車両の自動変速機には、製造コストの低減と、高い品質の維持とが求められている。このため、上記のようにパーキング機構を駆動するための油圧アクチュエータが構成に追加された場合にあっても、できるだけ制御のための電気的な要素の増加を抑制することが望ましい。
これに対して、特許文献1では、パーキング機構制御用のソレノイドバルブを、潤滑回路制御用のソレノイドバルブとして兼用することが開示されている。特許文献1に開示の技術では、前記のようなソレノイドバルブの兼用により、製造コストの低減と、高い品質の維持と、を図ることができるとされている。
特表2013−538994号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている技術では、シフトポジションがパーキングレンジの場合に必要以上の高圧の潤滑圧を発生させてしまう構成となっている。即ち、特許文献1で提案されている技術では、シフトポジションがパーキングレンジの場合に、ソレノイドバルブの兼用による制約により潤滑圧が高圧設定とせざるを得ない構成となっている。よって、特許文献1で提案の技術では、無駄な潤滑圧を発生させる構成となっている。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、パーキング機構制御のためのアクチュエータ駆動用の油圧切替弁用と潤滑油圧切替弁用とで油圧供給路のソレノイドバルブを兼用することにより製造コストの低減と高い品質の維持とを図りながら、潤滑圧が不必要に高圧になることを抑制できる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る自動変速機の制御装置は、駆動源と車輪との間の動力伝達経路中に設けられ、動力伝達軸と、パーキング機構部と、アクチュエータと、潤滑油圧切替弁と、第1油圧切替弁と、第2油圧切替弁と、ソレノイドバルブと、を備える自動変速機を制御対象とする。
前記動力伝達軸は、前記車輪への動力伝達を行う伝達軸である。
前記パーキング機構部は、シフトポジションがパーキングレンジである場合に、前記動力伝達軸の回転を拘束する拘束状態となり、前記シフトポジションがパーキングレンジ以外のレンジである場合に、前記動力伝達軸の回転の拘束を解除する拘束解除状態となる、機構部である。
前記アクチュエータは、ピストンと、油圧室と、リターンスプリングと、を有する。前記ピストンは、第1位置と第2位置との間を移動自在であって、当該移動の方向において互いに背向する第1面及び第2面を有する。前記油圧室は、前記ピストンの前記第1面が面し、油圧の供給・排出がなされる空間である。前記リターンスプリングは、前記ピストンの前記第2面に対して弾性力を付与する弾性部材である。
前記アクチュエータにおいて、前記ピストンは前記パーキング機構部に対して連結されてなり、前記ピストンを前記第1位置とすることで前記パーキング機構部を前記拘束状態とし、前記ピストンを前記第2位置とすることで前記パーキング機構部を前記拘束解除状態とする。
前記潤滑油圧切替弁は、前記自動変速機の構成部を潤滑するための複数の潤滑経路を切り替える切替弁である。
前記第1油圧切替弁は、油圧供給源と前記アクチュエータの前記油圧室との間の油圧経路中に配置され、前記油圧供給源と前記油圧室との間の油圧供給路を非接続とし、前記油圧室を油圧排出部に接続することで前記ピストンを前記第1位置とする油圧排出状態と、前記油圧供給源と前記油圧室との間の前記油圧供給路を接続することで前記ピストンを前記第2位置とする油圧供給状態と、を切り替える切替弁である。
前記第2油圧切替弁は、前記油圧供給源と前記第1油圧切替弁及び前記潤滑油圧切替弁との各々の間の油圧供給路中に配置され、前記油圧供給源からの油圧を前記潤滑油圧切替弁に供給する第1供給状態と、前記油圧供給源からの油圧前記第1油圧切替弁供給する第2供給状態と、を切り替える切替弁である。
前記ソレノイドバルブは、前記油圧供給源と前記第2油圧切替弁との間の油圧供給路中に配置され、前記油圧供給源から前記第2油圧切替弁への油圧供給の断接を実行することで、前記第2油圧切替弁前記第1供給状態において前記潤滑油圧切替弁に対する油圧供給の断接状態を変化させるとともに、前記第2供給状態において前記第1油圧切替弁に対する油圧供給の断接状態変化させる。
本態様に係る前記制御装置は、シフトバイワイヤ方式の制御装置であって、シフトポジション判定手段と、切替手段と、を備える。
前記シフトポジション判定手段は、シフトポジションに関する情報を取得し、当該シフトポジションが前記パーキングレンジから前記パーキングレンジ以外のレンジへの移行操作があったことを判定する手段である。
前記切替手段は、前記シフトポジション判定手段が、前記パーキングレンジから前記パーキングレンジ以外のレンジへの移行操作があったと判定した場合に、前記ソレノイドバルブを経由する油圧の供給先が前記潤滑油圧切替弁となるよう、前記第2油圧切替弁を前記第1供給状態に切り替える手段である。
本態様に係る自動変速機の制御装置では、シフトポジション判定手段が、パーキングレンジからパーキングレンジ以外のレンジ(以下では、「N−パーキングレンジ」と記載する場合がある。)への移行操作があったと判定した場合に、切替手段が、前記ソレノイドバルブを経由する油圧の供給先が前記潤滑油圧切替弁となるよう、前記第2油圧切替弁を前記第1供給状態に切り替える。これにより、ソレノイドバルブを経由した油圧が、潤滑油圧切替弁に対して供給されることになる。
即ち、本態様に係る自動変速機の制御装置では、シフトポジションがN−パーキングレンジである場合には、ソレノイドバルブを経由する油圧の供給先を切り替えて、潤滑油圧切替弁に対して供給することができる。よって、本態様に係る自動変速機の制御装置では、1つのソレノイドバルブを、アクチュエータのピストンの駆動のための油圧切替弁の制御用と、潤滑油圧切替弁の制御用とで兼用することができ、製造コストの低減と高い品質の維持とを図ることができる。
また、本態様に係る自動変速機の制御装置では、シフトポジションがN−パーキングレンジの場合に、潤滑油圧切替弁の制御用に供給される油圧は、パーキングレンジにおいてアクチュエータの制御用として供給される油圧であるので、上記特許文献1で提案されている構成に対して、潤滑圧が不必要に高圧になることを抑制できる。
従って、本態様に係る自動変速機の制御装置では、製造コストの低減と高い品質の維持とを図りながら、潤滑流量が不必要に過剰になることを抑制できる。
本発明の別態様に係る自動変速機の制御装置は、上記構成において、前記ソレノイドバルブとして、オン・オフソレノイドバルブが採用されている。
本態様に係る自動変速機の制御装置では、前記ソレノイドバルブとして、オン・オフソレノイドバルブを採用する場合でも、上記作用を十分に奏することができる。このため、本態様に係る自動変速機の制御装置では、比例(連続制御)ソレノイドバルブに比べて安価なオン・オフバルブを採用することができるので、製造コストの上昇を抑えることができる。
本発明の別態様に係る自動変速機の制御装置は、上記前記自動変速機が、各々が作動油圧の供給及び排出により、締結状態と締結解除状態との間での状態変化が自在の複数の摩擦締結要素を、更に備える。
そして、本態様に係る自動変速機の制御装置では、前記シフトポジションが前記パーキングレンジである場合には、前記第2油圧切替弁に対して、前記複数の摩擦締結要素の内の少なくとも1つの摩擦締結要素への作動油圧が作用せず、前記シフトポジションが前記パーキングレンジ以外のレンジである場合には、前記第2油圧切替弁に対して、前記複数の摩擦締結要素の内の少なくとも1つの摩擦締結要素への作動油圧が作用する。
本態様に係る自動変速機の制御装置では、シフトポジションがN−パーキングレンジの場合に、摩擦締結要素への作動油圧が第2油圧切替弁に作用することとしているので、より確実に第1油圧切替弁を油圧排出状態から油圧供給状態へと切り替えることができる。よって、本態様に係る自動変速機の制御装置では、シフトポジションがN−パーキングレンジに移行操作された場合に、パーキング機構部を拘束状態から拘束解除状態へと確実に切り替えることができる。
本発明の別態様に係る自動変速機の制御装置は、上記自動変速機において、前記油圧供給源と前記第2油圧切替弁との間には、前記ソレノイドバルブを経由しない第2油圧供給路が設けられてなり、前記シフトポジション判定手段が、前記シフトポジションが前記パーキングレンジであると判定した場合に、前記第2油圧供給路から前記第2油圧切替弁に供給される油圧が、前記潤滑油圧切替弁に対して供給される。
本態様に係る自動変速機の制御装置では、シフトポジションがパーキングレンジである場合に、潤滑油圧切替弁に対して第2油圧供給路を介して油圧(ライン圧)の供給がなされる。よって、本態様に係る自動変速機の制御装置では、シフトポジションがパーキングレンジである場合も、N−パーキングレンジである場合も、途切れることなく潤滑油圧切替弁に対して切替制御用の油圧を供給することができる。
本発明の別態様に係る自動変速機の制御装置は、上記構成において、前記自動変速機は、前記アクチュエータの前記ピストンを、前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれで機械的にロックするロック機構部を、更に備え、前記制御装置は、前記シフトポジション判定手段によるレンジ移行操作に関する判定情報に基づき、前記ロック機構部をロック状態とアンロック状態とで切り替えるロック機構部駆動手段を、更に備える。
本態様に係る自動変速機の制御装置では、自動変速機に、アクチュエータのピストンを第1位置及び第2位置のそれぞれでロックすることができるロック機構部を設け、ロック機構部駆動手段がこれを制御するようにしている。よって、N−パーキングレンジで油圧が低下したような場合にあっても、パーキング解除状態を維持することができる。同様に、パーキングレンジにおいて、何らかの原因で油圧室に油圧が作用した場合にあっても、パーキング状態を維持することができる。
上記の各態様に係る自動変速機の制御装置は、パーキング機構制御のためのアクチュエータ駆動用の油圧切替弁用と潤滑油圧切替弁用とで油圧供給路のソレノイドバルブを兼用することにより製造コストの低減と高い品質の維持とを図りながら、潤滑圧が不必要に高圧になることを抑制できる。
本発明の実施形態に係る自動変速機1の要部構成を示す骨子図である。 自動変速機1が備える摩擦締結要素の締結表である。 自動変速機1が備えるパーキング機構部19の一部構成を示す模式斜視図である。 自動変速機1が備えるパーキング機構部10の一部構成を示す模式図である。 自動変速機1における油圧系統に係る一部構成を示す模式図である。 自動変速機1における制御系統に係る構成を示す模式図である。 コントロールユニット34の構成を示す模式ブロック図である。 PレンジからDレンジへの切替要求に応じて、コントロールユニット34が実行する制御方法を示すフローチャートである。 Pレンジにおける油圧系統の状態を示す模式図である。 PレンジからDレンジへの切換要求に応じた油圧切り換え途中における油圧系統の一状態を示す模式図である。 Dレンジにおける油圧系統の状態を示す模式図である。 DレンジからPレンジへの切替要求に応じて、コントロールユニット34が実行する制御方法を示すフローチャートである。 DレンジからPレンジへの切替要求に応じた油圧切り換え途中における油圧系統の一状態を示す模式図である。 シフトポジションがDレンジであり、ソレノイドバルブ31が通電状態にある場合の油圧系統の一状態を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
1.自動変速機1の構成
本発明の実施形態に係る自動変速機1の構成について、図1を用い説明する。図1は、自動変速機1の要部構成を示す骨子図である。
図1に示すように、自動変速機1は、変速ケース10と、この変速ケース10内に配置された、エンジン側から延びる入力軸11と、デファレンシャルギヤ(図示を省略。)に連結される出力ギヤ12と、その間に設けられた変速機構部13と、を備える。
変速機構部13は、4つのプラネタリギヤセット(第1プラネタリギヤセット14、第2プラネタリギヤセット15、第3プラネタリギヤセット16、第4プラネタリギヤセット17)と、3つのクラッチ(第1クラッチCL1、第2クラッチCL2.第3クラッチCL3)と、2つのブレーキ(第1ブレーキBR1、第2ブレーキBR2)と、を備えている。
入力軸11は、駆動源(例えば、エンジン)で生成された動力が入力される軸である。出力ギヤ12は、変速機構部13によって所定の変速比とされた駆動力を出力するギヤである。
なお、自動変速機1においては、出力ギヤ12に繋がる出力軸18には、当該出力軸18の回転を拘束する拘束状態と、回転の拘束を解除する拘束解除状態とが切り換え自在のパーキング機構部19が取り付けられている。パーキング機構部19の構成については、後述する。
詳細な図示を省略しているが、4つのプラネタリギヤセット14〜17は、駆動源側から、第1プラネタリギヤセット14、相互に径方向に重ねて配置された内周側の第2プラネタリギヤセット15及び外周側の第3プラネタリギヤセット16、第4プラネタリギヤセット17の順に配置されている。
第1プラネタリギヤセット14は、プラネタリキャリヤ14c、プラネタリキャリヤ14cに支持されたプラネタリピニオン14P、サンギヤ14S、及びリングギヤ14Rを有する。第1プラネタリギヤセット14は、プラネタリピニオン14Pが、サンギヤ14S及びリングギヤ14Rに直接噛合するシングルピニオン側のギヤセットである。
第2プラネタリギヤセット15、第3プラネタリギヤセット16、及び第4プラネタリギヤセット17もシングルピニオン型のギヤセットであり、それぞれが、プラネタリキャリヤ15C,16C,17Cと、サンギヤ15S,16S,17Sと、プラネタリピニオン15P,16P,17Pと、リングギヤ15R,16R,17Rと、を有する。
図1に示すように、自動変速機1においては、第1プラネタリギヤセット14のサンギヤ14Sと第4プラネタリギヤセット17のサンギヤ17Sとが常時連結され、第1プラネタリギヤセット14のリングギヤ14Rと第2プラネタリギヤセット15のサンギヤ15Sとが常時連結され、第2プラネタリギヤセット15のプラネタリキャリヤ15Cと第4プラネタリギヤセット17のプラネタリキャリヤ17Cとが常時連結され、第3プラネタリギヤセット16のプラネタリキャリヤ16Cと第4プラネタリギヤセット17のリングギヤ17Rとが常時連結されている。
3つのクラッチ(第1クラッチCL1、第2クラッチCL2.第3クラッチCL3)、及び2つのブレーキ(第1ブレーキBR1、第2ブレーキBR2)は、それぞれが摩擦締結要素である。詳細な図示を省略するが、クラッチCL1〜CL3及びブレーキBR1,BR2は、それぞれシリンダとピストンとを有し、シリンダ内の油圧室に対する作動油圧の供給・排出により、摩擦板の締結と解放がなされる。第1クラッチCL1は、入力軸11及び第1プラネタリギヤセット14のプラネタリキャリヤ14Cと、第3プラネタリギヤセット16のサンギヤ16Sとの間に配設され、その間の締結・締結解除の切り換えを行う。
第2クラッチCL2は、第1プラネタリギヤセット14のリングギヤ14R及び第2プラネタリギヤセット15のサンギヤ15Sと、第3プラネタリギヤセット16のサンギヤ16Sとの間に配設され、その間の締結・締結解除の切り換えを行う。
第3クラッチCL3は、第2プラネタリギヤセット15のリングギヤ15Rと、第3プラネタリギヤセット16のサンギヤ16Sとの間に配設され、その間の締結・締結解除の切り換えを行う。
第1ブレーキBR1は、変速機ケース10と、第3プラネタリギヤセット16のリングギヤ16Rとの間に配設され、その間の締結・締結解除の切り換えを行う。
第2ブレーキBR2は、変速機ケース10と、第1プラネタリギヤセット14のサンギヤ14S及び第4プラネタリギヤセット17のサンギヤ17Sとの間に配設され、その間の締結・締結解除の切り換えを行う。
2.シフトポジション毎の摩擦締結要素の状態
シフトポジション毎の摩擦締結要素の状態(締結又は締結解除)について、図2を用い説明する。図2は、自動変速機1が備える5つの摩擦締結要素(クラッチCL1〜CL3、ブレーキBR1,BR2)の締結表である。なお、図2の締結表では、各シフトポジションにおいて、丸印を記載している摩擦締結要素が締結状態にあることを示す。
図2に示すように、シフトポジションがパーキング(P)レンジにある場合には、第1ブレーキBR1のみが締結状態となっており、他の摩擦締結要素は締結解除状態となっている。
本実施形態に係る車両では、ドライブ(D)レンジとして“1速”から“8速”までの8段のレンジを有する。各レンジにおける摩擦締結要素の締結・締結解除状態は、図2に示すとおりである。例えば、“1速”の場合には、第1クラッチCL1と、第1ブレーキBR1及び第2ブレーキBR2と、が締結状態となっており、他の摩擦締結要素は締結解除状態となっている。
3.自動変速機1におけるパーキング機構部19及びその周辺構成
上述のように、自動変速機1は、出力軸18に取り付けられたパーキング機構部19を有する。自動変速機1におけるパーキング機構部19及びその周辺構成について、図3及び図4を用い説明する。
図3に示すように、本実施形態に係るパーキング機構部19は、パーキングギヤ20と、パーキングポール21と、パーキングカム22と、パーキングロッド23と、を有する。また、パーキング機構部19には、パーキングアクチュエータ24と、パーキングポジションセンサ25と、が付帯されている。
パーキングギヤ20は、円環形状を有し、その内側の孔部に出力軸18が嵌入されている。パーキングギヤ20は、出力軸18と一体として、軸芯Ax18回りに回転可能となっている。パーキングギヤ20の外周部には、周方向に複数のノッチ20aが刻まれている。
パーキングポール21は、基部21bに開けられた挿通孔21aに、図示を省略する軸が挿通されている。そして、パーキングポール21は、挿通孔21aの孔軸Ax21を中心として、先端部21cが起伏自在となっている。
パーキングポール21には、X方向における基部21bと先端部21cとの中間部分に、パーキングギヤ20に向けて突出した突起部21dが設けられている。突起部21dは、パーキングギヤ20のノッチ20aに対して係合するサイズで形成されている。
パーキングカム22は、パーキングポール21の先端部21cとの当接面がカム面になっている。パーキングカム22がY方向に移動することにより、パーキングポール21の先端部21cが起伏するよう構成されている。
パーキングロッド23は、パーキングカム22とパーキングアクチュエータ24とを連結する棒状の部材である。パーキングロッド23は、パーキングアクチュエータ24の駆動に伴って、矢印Aで示すようにY方向に移動(往復動)する。
パーキングアクチュエータ24は、油圧室への油圧の供給及び排出により、パーキングロッド23を前進・後退させる。
パーキングポジションセンサ25は、パーキングアクチュエータ24のピストンの位置を検出するためのセンサである。具体的には、パーキングアクチュエータ24のピストンが、第1位置と第2位置とで異なる電気信号を検出情報として出力可能になっており、当該検出情報を送出する。
ここで、パーキングアクチュエータ24のピストンが、Y方向に最も後退した位置(第2位置)にある場合には、パーキングギヤ20のノッチ20aに対するパーキングポール21の突起部21dの係合は解除されており、出力軸18の回転が拘束されない状態(拘束解除状態)となる。
一方、パーキングアクチュエータ24のピストンが、Y方向に最も前進した位置(第1位置)にある場合には、図3に示すように、パーキングギヤ20のノッチ20aに対してパーキングポール21の突起部21dが係合されており、出力軸18の回転が拘束された状態(拘束状態)となる。
図4に示すように、パーキングアクチュエータ24は、筒状のシリンダチューブ240と、ピストン241と、リターンスプリング242と、を有する。シリンダチューブ240には、ポート240bで油圧配管L8に接続された油圧室240aが設けられている。
リターンスプリング242は、シリンダチューブ240における空間(スプリング室)240cに収納されている。油圧室240aに対して、油圧配管L8を介して油圧が供給された場合、ピストン241は、リターンスプリング242の弾性力よりも油圧による押圧力が強くなった場合に、後退した位置(第2位置)へと移動する。
ピストン241には、パーキングロッド23が連結されたのとは反対側に、2つの溝部241a,241bが設けられている。なお、2つの溝部241a,241bは、図4では図示を省略しているパーキングポジションセンサ25とは干渉しない位置に設けられている。
ピストン241における溝部241a,241bに対しては、パーキングロックソレノイド26のロック爪部材262の先端部分が係合可能なようになっている。パーキングロックソレノイド26は、ソレノイド本体260と、プランジャ261と、ロック爪部材262と、を有している。
プランジャ261は、ソレノイド本体260の駆動により矢印Bで示すように前進・後退するようになっている。プランジャ261が前進(ソレノイド本体260から延出)した場合には、ロック爪部材262の先端部分と溝部241a,241bとの係合が解除される。
一方、プランジャ261が後退した場合には、ロック爪部材262の先端部分が溝部241a,241bの何れかと選択的に係合される。このように、ロック爪部材262の先端部分が溝部241a,241bの何れかと係合した状態にある場合には、仮にシフトポジションがDレンジなどのN−パーキングレンジのときに、何らかの原因で油圧が低下してしまったような場合にも、ピストン241の移動を防止できる。
同様に、シフトポジションがパーキングレンジのときに、何らかの原因で油圧室240aに油圧が作用してしまったような場合にも、ピストン241の移動を防止できる。
本実施形態における自動変速機1においては、パーキングロックソレノイド26をロック機構部として備えることにより、二重系での保障がなされるものである。
4.自動変速機1における油圧系統に係る構成
自動変速機1における油圧系統に係る構成について、図5を用い説明する。図5は、自動変速機1の油圧系統に係る一部構成を示す模式図である。
図5に示すように、自動変速機1は、油圧系統において、パーキングアクチュエータ24を含むパーキング機構部19と、パーキングロックソレノイド26と、バルブ28,29,30,32と、ソレノイドバルブ31と、オイルウォーマ33と、油圧配管L1〜L12を備える。
油圧供給源であるオイルポンプ27に連結された油圧配管L1は、油圧配管L2と油圧配管L3とに連結されている。油圧配管L2は、バルブ28のポート280a、バルブ29のポート290a、及びバルブ30のポート300cにそれぞれ接続されている。ポート280a、ポート290a、及びポート300cに対しては、油圧配管L2を経由して、オイルポンプ27からのライン圧が供給されるようになっている。
一方、油圧配管L3は、調圧バルブを介して、バルブ32のポート320aに接続されている。油圧配管L3を経由した油圧は、バルブ32を通り、潤滑油圧回路へと供給される。
バルブ28のポート280b,280cには、油圧配管L4が接続されている。油圧配管L4は、バルブ31及びバルブ30のポート300aに接続されている。なお、バルブ28は、圧力調整弁として機能するバルブである。
ソレノイドバルブ31には、油圧配管L5が接続されている。油圧配管L5は、もう一方がバルブ29のポート290bに接続されている。油圧配管L5には、ソレノイドバルブ31に対する通電が停止された状態で油圧が供給され、ソレノイドバルブ31に対して通電した状態で油圧供給が停止される。
バルブ29のポート290cには、第2ブレーキBR2に繋がる油圧配管L11が接続され、ポート290fには、第3クラッチCL3に繋がる油圧配管L12が接続されている。バルブ29のポート290dには、油圧配管L6が接続され、ポート290eには、油圧配管L7が接続されている。
油圧配管L6は、バルブ32のポート320bに接続されている。バルブ32のポート320bに対しては、バルブ29のピストン位置に応じて、油圧配管L2からのライン圧か、油圧配管L5からの油圧か、が選択的に供給されるようになっている。
油圧配管L7は、バルブ30のポート300eに接続されている。バルブ30では、ポート300eに対する油圧の供給・停止と、ポート300aに対する油圧の供給・停止と、により、バルブ30のピストンが移動し、ポート300bとポート300dとが連通するか、ポート300cとポート300dとが連通するかが選択される。
バルブ30のポート300dと、パーキングアクチュエータ24のポート240bとは、油圧配管L8により接続されている。パーキングアクチュエータ24のピストン241は、油圧配管L8を経由した油圧の供給・排出により移動する。
バルブ32のポート320cには、油圧配管L10が接続され、ポート320dには、油圧配管L9が接続されている。油圧配管L9,L10は、自動変速機1における潤滑油圧回路に接続されている。
なお、油圧配管L9中には、オイルウォーマ33が介在されている。
バルブ32は、潤滑油圧切替弁として機能するものであり、ポート320bへの油圧の供給・停止に応じて、油圧配管L3からの油圧の供給先が、油圧配管L9と油圧配管L10との間で切り替えられる。
5.自動変速機1における制御系統に係る構成
自動変速機1の制御系統に係る構成について、図6を用い説明する。図6は、自動変速機1の制御系統に係る構成を示す模式図である。
自動変速機1のコントロールユニット34には、複数のセンサから種々の情報が逐次入力されるようになっている。具体的には、図6に示すように、コントロールユニット34に対しては、車速センサ35と、アクセルセンサ(アクセル開度センサ)36と、ブレーキセンサ(ブレーキ圧センサ)37と、勾配角センサ(Gセンサ)38と、シフトポジションセンサ39と、パーキングポジションセンサ25と、からそれぞれでの検出情報が逐次入力されるようになっている。
車速センサ35は、車両の速度を検出するセンサである。
アクセルセンサ36は、ドライバによるアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するためのセンサである。
ブレーキセンサ37は、ドライバによりブレーキペダルが踏み込まれた際に、ブレーキフルードの圧力(ブレーキ圧)を検出するためのセンサである。
勾配角センサ(Gセンサ)38は、車両が前後方向や左右方向に傾いているか否かを検出するためのセンサである。
シフトポジションセンサ39は、シフトポジションが、パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、ドライブ(D)レンジの何れのレンジが選択されているかを検出するためのセンサである。
パーキングポジションセンサ25については、上述の通りである。
コントロールユニット34は、上記の各種センサ25,35〜39からの入力情報に基づいて、種々の演算を実行し、逐次、油圧ポンプ27、ソレノイドバルブ31、及びソレノイド26などに制御指令を出力する。
6.コントロールユニット34の機能別構成
コントロールユニット34の機能別構成について、図7を用い説明する。図7は、コントロールユニット34の構成を機能別に示す模式ブロック図である。
図7に示すように、コントロールユニット34は、機能別構成として、シフトポジション判定部340と、パーキングポジション判定部341と、ソレノイドバルブ駆動指令部342と、ソレノイド駆動指令部343と、油圧ポンプ駆動指令部344と、を有する。
シフトポジション判定部340は、シフトポジションセンサ39(図6を参照。)からのシフトポジション情報Inf39を逐次取得し、パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、ドライブ(D)レンジの何れのレンジが選択されているかを判定する。
パーキングポジション判定部341は、パーキングポジションセンサ25(図3及び図6を参照。)からのパーキングポジション情報Inf25を逐次取得し、パーキングアクチュエータ24のピストン241(図5を参照。)の位置が前進したパーキング位置(第1位置)にあるか、後退したパーキング解除位置(第2位置)にあるか、を判定する。
ソレノイドバルブ駆動指令部342は、シフトポジション判定部340での判定結果の入力を受け、ソレノイドバルブ31に対する通電・通電停止の指令を発する。なお、ソレノイドバルブ31は、オン・オフソレノイドバルブであって、通電停止状態では油圧配管L4と油圧配管L5とを連通状態とする(図5を参照)。一方、ソレノイドバルブ31は、通電状態では油圧配管L4と油圧配管L5とを非連通状態とする(図5を参照)。
ソレノイド駆動指令部343は、シフトポジション判定部340での判定結果及びパーキングポジション判定部341での判定結果の入力を受け、パーキングロックソレノイド26に対して駆動指令を発する。駆動指令を受けたパーキングロックソレノイド26は、プランジャ261を前進又は後退させ、これによりピストン241の溝部241a,241bへの係合と非係合とを選択的に実行する。
油圧ポンプ駆動指令部344は、車両の状況についての各種入力情報を基に、油圧ポンプ27に対して駆動又は駆動停止の指令を発する。
7.コントロールユニット34による油圧制御
(1)パーキングレンジからドライブレンジへの切り換え要求があった場合の制御
先ず、シフトポジションについて、パーキング(P)レンジからドライブ(D)レンジへの切り換え要求があった場合の、コントロールユニット34が実行する油圧制御方法について、図8から図11を用い説明する。
図8は、PレンジからDレンジへの切り換え要求があった場合の、コントロールユニット34が実行する制御方法を示すフローチャートである。図9は、Pレンジにおける油圧系統の状態を示す模式図であり、図10は、PレンジからDレンジへの切り換え途中における油圧系統の一状態を示す模式図であり、図11は、Dレンジにおける油圧系統の状態を示す模式図である。
図8に示すように、コントロールユニット34は、各種センサからの検出情報の逐次取得を開始する(ステップS1)。取得する情報は、上述の通りである。
なお、この時点においては、シフトポジションがPレンジである。シフトポジションがPレンジである場合の油圧系統の状態について、図9を用い説明する。
図9に示すように、シフトポジションがPレンジである状態では、ソレノイドバルブ31に対する通電が停止されており、油圧配管L4を経由した油圧(レギュレータバルブ圧)がバルブ29のポート290bに供給されている。そして、バルブ29においては、ポート290bとポート290eとが連通状態となっており、ソレノイドバルブ31を経由した油圧(ソレノイドバルブ出力圧)が、バルブ30のポート300eに供給されている。
バルブ30では、上記のようにポート300eへの油圧供給を受けることにより、ポート300bとポート300dとが連通状態となる。このため、パーキングアクチュエータ24の油圧室240aに繋がる油圧配管L8は、バルブ30のポート300b,300dを介してドレンに接続されることになる。
図9に示すように、シフトポジションがPレンジである場合には、パーキングアクチュエータ24のピストン241は前進したパーキング位置(第1位置)にあり、パーキングギヤ20のノッチ20aに対してパーキングポール21の突起部21dが係合した状態となっている(図3を参照)。そして、パーキングロックソレノイド26におけるロック爪部材262の先端部分がピストン241の溝部241bに係合した状態となっている。
なお、シフトポジションがPレンジの場合においては、バルブ32のポート320bに対しては、油圧配管L2,L6を経由してライン圧が供給されている。これにより、油圧配管L3を通る油圧は、オイルウォーマ33を経由する油圧配管L9を通る。
図8に戻って、コントロールユニット34におけるシフトポジション判定部340は、シフトポジションがPレンジからDレンジへの切り換えの要求があったか否かを判定する(ステップS2)。Dレンジへの切り換え要求がないと判定した場合には、リターンされる。
一方、シフトポジション判定部340がDレンジへの切り換え要求があったと判定した場合には(ステップS2:Yes)、ソレノイド駆動指令部343は、パーキングロックソレノイド26に対して、ロック解除するよう駆動指令を発する(ステップS3)。そして、コントロールユニット34のソレノイドバルブ駆動指令部342は、ソレノイドバルブ31に対して通電させる(ステップS4)。この場合の油圧系統の状態変化について、図10を用い説明する。
図10に示すように、ステップS3において、ソレノイド駆動指令部343がパーキングロックソレノイド26に対して作動指令を発すると、パーキングロックソレノイド26のプランジャ261が矢印Dで示すように前進(ソレノイド本体261から延出)する。これに伴って、ロック爪部材262がピストン241から離間して、溝部241bとの係合が解除される。
そして、ステップS4において、ソレノイドバルブ駆動指令部342がソレノイドバルブ31に対して通電させる指令を発すると、油圧配管L5への油圧供給が停止される。これより、ポート290bとポート290eとを介して連通する油圧配管L7への油圧供給も停止される。
油圧配管L7の油圧供給が停止された場合には、バルブ30のピストンが移動し、ポート300cとポート300dとが連通することになる。この結果、油圧配管L2を経由したライン圧が、油圧配管L8を介して、パーキングアクチュエータ24の油圧室240aへと供給され、ピストン241が矢印Eで示す方向に移動する(後退する)。よって、ライン圧が油圧室240aに供給されることにより、ピストン241がパーキング解除位置(第2位置)へと後退して、パーキングギヤ20のノッチ20aに対するパーキングポール21の突起部21dの係合が解除される。
なお、図10に示す状態においても、バルブ32のポート320bに対しては、油圧配管L2,L6を経由するライン圧が供給されている。
図8に戻って、パーキングアクチュエータ24のピストン241がパーキング解除位置(第2位置)に移動し終わったと、コントロールユニット34のパーキングポジション判定部341が判定した場合には(ステップS5:Yes)、ソレノイド駆動指令部343がパーキングロックソレノイド26に対して、ロック状態とするよう駆動指令を発する(ステップS6)。そして、コントロールユニット34のソレノイドバルブ駆動指令部342は、ソレノイドバルブ31に対して通電停止させる(ステップS7)。この場合の油圧系統の状態変化について、図11を用い説明する。
図11に示すように、ステップS6において、ソレノイド駆動指令部343がパーキングロックソレノイド26に対して作動指令を発すると、パーキングロックソレノイド26のプランジャ261が矢印Fで示すように後退する。これに伴って、ロック爪部材262の先端部分がピストン241の溝部241aに係合される。
そして、ステップS7において、ソレノイドバルブ駆動指令部342がソレノイドバルブ31に対して通電停止させる指令を発すると、油圧配管L5への油圧供給が再開される。また、Dレンジ(例えば、1速)への移行操作により第2ブレーキBR2が締結状態となり、当該締結状態とするための作動油圧がバルブ29のポート290cに作用する。これより、ポート290bとポート290dとが連通状態となり、ソレノイドバルブ31を経由した油圧(ソレノイドバルブ出力圧)が油圧配管L6を経由してバルブ32のポート320dに供給される。
以上のように、シフトポジションがPレンジからPレンジ以外のレンジであるDレンジへの切り換え要求があった場合の、コントロールユニット34による制御が終了する。
(2)ドライブレンジからパーキングレンジへの切り換え要求があった場合の制御
次に、シフトポジションについて、DレンジからPレンジへの切り換え要求があった場合の、コントロールユニット34が実行する油圧制御方法について、図12から図14を用い説明する。なお、シフトポジションがDレンジである場合の油圧系統の状態は、図11に示す状態であり、シフトポジションがPレンジである場合の油圧系統の状態は、図9に示す状態である。
図12に示すように、コントロールユニット34は、各種センサからの検出情報の逐次取得を開始する(ステップS11)。取得する情報は、上述の通りである。
なお、この時点においては、シフトポジションがDレンジである。シフトポジションがDレンジである場合の油圧系統の状態については、図11を用い上記で説明したとおりである。
図12に示すように、コントロールユニット34におけるシフトポジション判定部340は、シフトポジションがDレンジからPレンジへの切り換えの要求があったか否かを判定する(ステップS12)。Pレンジへの切り換え要求がないと判定した場合には、リターンされる。
一方、シフトポジション判定部340がPレンジへの切り換え要求があったと判定した場合には(ステップS12:Yes)、ソレノイド駆動指令部343は、パーキングロックソレノイド26に対して、ロック解除するよう駆動指令を発する(ステップS13)。そして、コントロールユニット34は、ソレノイドバルブ31が非通電状態(通電停止状態)であるか否かを判定する(ステップS14)。コントロールユニット34が非通電状態であると判定した場合について、図13を用い具体的に説明する。
図13に示すように、ステップS13において、ソレノイド駆動指令部343がパーキングロックソレノイド26に対して作動指令を発すると、パーキングロックソレノイド26のプランジャ261が矢印Gで示すように前進(ソレノイド本体261から延出)する。これに伴って、ロック爪部材262がピストン241から離間して、溝部241aとの係合が解除される。
そして、ソレノイドバルブ31が非通電状態(通電停止状態)にある場合には、ソレノイドバルブ31を経由した油圧(ソレノイドバルブ出力圧)が油圧配管L5を経由してバルブ29のポート290bに供給された状態にある。
また、シフトポジションがPレンジへ移行されているので、第2ブレーキBR2の締結状態が解放されて、ポート290cへの油圧の作用も無くなる。よって、バルブ29において、ポート290aとポート290dとが連通され、ポート290bとポート290eとが連通されることになる。
上記のように、バルブ29のポート290bとポート290eとが連通状態になると、ソレノイドバルブ31を経由した油圧(ソレノイドバルブ出力圧)が油圧配管L7を経由してバルブ30のポート300eに供給される。ソレノイドバルブ出力圧がポート300eに供給されたバルブ30では、ピストンが移動し、ポート300bとポート300dとが連通することになる。
バルブ30におけるポート300bとポート300dとが連通すると、パーキングアクチュエータ24における油圧室240aから、油圧配管L8を経由してドレンに油圧が排出される(矢印H)。この結果、ピストン241が矢印Iで示す方向に移動する(前進する)。よって、油圧室240aの油圧が排出されることにより、ピストン241がパーキング位置(第1位置)へと前進して、パーキングギヤ20のノッチ20aに対するパーキングポール21の突起部21dの係合が解除される(図3を参照)。
また、図13に示す状態においても、バルブ32のポート320bに対しては、油圧配管L2,L6を経由するライン圧が供給されている。
図12に戻って、ステップS14において、ソレノイドバルブ31が通電状態であると判定された場合には(ステップS14:No)、コントロールユニット34のソレノイドバルブ駆動指令部342は、ソレノイドバルブ31に対して通電停止状態(非通電状態)とする指令を発する(ステップS16)。
ここで、シフトポジションがDレンジであり、ソレノイドバルブ31が通電状態にある場合の、油圧系統の状態について、図14を用い説明する。
図14に示すように、ソレノイドバルブ31に通電されている状態では、油圧配管L5への油圧供給が停止された状態となっている。また、シフトポジションがDレンジであるので、第2ブレーキBR2が締結状態であり、作動油圧が油圧配管L11を経由して、バルブ29のポート290cに作用している。
よって、油圧配管L6,L7へは油圧が供給されず、バルブ30におけるポート300cとポート300dとが連通状態、バルブ32におけるポート320aとポート320cとが連通状態となっている。パーキングアクチュエータ24の油圧室240aには、油圧配管L2,L8を経由したライン圧が供給されている。また、潤滑油圧回路には、油圧配管L3,L10を経由したライン圧が供給されている。
図14に示した状態から、シフトポジションがPレンジに移行操作され、ソレノイドバルブ31への通電が停止されることにより(ステップS16)、先に示した図13の状態へと移行する。
図12に戻って、パーキングアクチュエータ24のピストン241がパーキング位置(第1位置)に移動し終わったと、コントロールユニット34のパーキングポジション判定部341が判定した場合には(ステップS15:Yes)、ソレノイド駆動指令部343がパーキングロックソレノイド26に対して、ロック状態とするよう駆動指令を発する(ステップS17)。これにより、図9に示すパーキング状態となる。
以上のように、シフトポジションがPレンジ以外のレンジであるDレンジからPレンジへの切り換え要求があった場合の、コントロールユニット34による制御が終了する。
8.効果
本実施形態に係る自動変速機1のコントロールユニット(制御装置)では、シフトポジション判定部340が、パーキング(P)レンジからパーキングレンジ以外のレンジであるドライブ(D)レンジへの移行操作があったと判定した場合に(図8のステップS2:Yes)、ソレノイドバルブ駆動指令部342が、ソレノイドバルブ31を作動させて、ソレノイドバルブ31を経由する油圧(ソレノイドバルブ出力圧)を、潤滑油圧切替弁であるバルブ32のポート320bに対して供給する。
即ち、コントロールユニット34は、シフトポジションがDレンジである場合には、ソレノイドバルブ出力圧の供給先を、バルブ32へ供給することとしている。よって、本実施形態に係るコントロールユニット34は、1つのソレノイドバルブ31を、パーキングアクチュエータ24を駆動するための油圧切替弁用と、潤滑油圧切替弁であるバルブ32の制御用とで兼用することができ、製造コストの低減と高い品質の維持とを図ることができる。
また、コントロールユニット34は、シフトポジションがDレンジの場合に、潤滑油圧切替弁であるバルブ32に供給される油圧は、パーキングアクチュエータ24を駆動するための油圧切替弁用に供給される油圧であるので、上記特許文献1で提案されている構成に対して、潤滑圧が不必要に高圧になることを抑制できる。
従って、本実施形態では、製造コストの低減と高い品質の維持とを図りながら、潤滑圧が不必要に高圧になることを抑制できる。
また、本実施形態に係る自動変速機1では、ソレノイドバルブ31として、オン・オフソレノイドバルブを採用ので、比例(連続制御)ソレノイドバルブに比べて安価である。よって、製造コストの上昇を抑えることができる。
また、本実施形態では、バルブ29に対して作用する、第2ブレーキBR2の作動油圧を、バルブ29におけるピストンの移動に用いた。これにより、シフトポジションの移行操作に対して、高い応答性と確実性を以って、パーキング機構部19を拘束状態から拘束解除状態へと確実に切り替えることができる。
また、本実施形態では、シフトポジションがPレンジである場合に(図9に示す状態)、潤滑油圧切替弁であるバルブ32のポート320bに対して、ソレノイドバルブ31を経由しない油圧(ライン圧)が供給される。よって、本実施形態では、シフトポジションがPレンジである場合も、Dレンジである場合も、途切れることなくバルブ32のポート320bに対して切替制御用の油圧を供給することができる。
また、本実施形態に係る自動変速機1では、パーキングロックソレノイド26を設け、パーキングアクチュエータ24のピストン241をパーキング位置(第1位置)及びパーキング解除位置(第2位置)のそれぞれでロックすることができる構成としている。よって、DレンジなどのN−パーキングレンジで油圧が低下したような場合にあっても、パーキング解除状態を維持することができる。同様に、Pレンジで油圧が作用したような場合にあっても、パーキング状態を維持することができる。
[変形例]
上記実施形態では、駆動源としてのエンジンの種類などについては、特に言及しなかったが、ガソリンエンジンでもよいし、ディーゼルエンジンでもよい。また、車両の形式についても、特に限定を受けるものではなく、FF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)や、FR車(フロントエンジン・フロントドライブ車)、RR車(リヤエンジン・リヤドライブ車)、MR車(ミッドシップエンジン・リヤドライブ車)、4WD車(4輪駆動車)などに、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、自動変速機1として、図1に示す構成の自動変速機を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、セミオートマチック式の変速機やダブルクラッチ式の変速機などを採用することもできる。
また、上記実施形態では、パーキングギヤ20とパーキングポール21との係合及び係合解除をパーキングカム22を介して行うこととしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、パーキングアクチュエータ24のピストン241の端部と、パーキングポール21の先端部21cとを連結しておき、ピストン241の前進・後退により、直接パーキングポール21を起伏させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、パーキングレンジ以外のレンジの一例として、“1速“でのDレンジを採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、Rレンジであってもよいし、2速〜8速のDレンジであってもよい。なお、パーキング解除状態において、バルブ29のポート290c,290fへの作動油圧については、各シフトポジションで締結状態となる摩擦締結要素の作動油圧が作用するようにすればよい。
1 自動変速機
11 入力軸
12 出力ギヤ
18 出力軸
19 パーキング機構部
24 パーキングアクチュエータ
26 パーキングロックソレノイド
27 オイルポンプ
29,30,32 バルブ(油圧切替弁)
31 ソレノイドバルブ
34 コントロールユニット
39 シフトポジションセンサ
240 シリンダチューブ
340 シフトポジション判定部
341 パーキングポジション判定部
342 ソレノイドバルブ駆動指令部
343 ソレノイド駆動指令部

Claims (5)

  1. 自動変速機の制御装置において、
    前記自動変速機は、駆動源と車輪との間の動力伝達経路中に設けられ、
    前記車輪への動力伝達を行う動力伝達軸と、
    シフトポジションがパーキングレンジである場合に、前記動力伝達軸の回転を拘束する拘束状態となり、前記シフトポジションがパーキングレンジ以外のレンジである場合に、前記動力伝達軸の回転の拘束を解除する拘束解除状態となる、パーキング機構部と、
    第1位置と第2位置との間を移動自在であって、当該移動の方向において互いに背向する第1面及び第2面を有するピストンと、前記第1面が面する油圧室と、前記第2面に対して弾性力を付与するリターンスプリングと、を有し、前記ピストンが前記パーキング機構部に対して連結されてなり、前記ピストンを前記第1位置とすることで前記パーキング機構部を前記拘束状態とし、前記ピストンを前記第2位置とすることで前記パーキング機構部を前記拘束解除状態とする、アクチュエータと、
    前記自動変速機の構成部を潤滑するための複数の潤滑経路を切り替える潤滑油圧切替弁と、
    油圧供給源と前記アクチュエータの前記油圧室との間の油圧経路中に配置され、前記油圧供給源と前記油圧室との間の油圧供給路を非接続とし、前記油圧室を油圧排出部に接続することで前記ピストンを前記第1位置とする油圧排出状態と、前記油圧供給源と前記油圧室との間の前記油圧供給路を接続することで前記ピストンを前記第2位置とする油圧供給状態と、を切り替える第1油圧切替弁と、
    前記油圧供給源と前記第1油圧切替弁及び前記潤滑油圧切替弁との各々の間の油圧供給路中に配置され、前記油圧供給源からの油圧を前記潤滑油圧切替弁に供給する第1供給状態と、前記油圧供給源からの油圧前記第1油圧切替弁供給する第2供給状態と、を切り替える第2油圧切替弁と、
    前記油圧供給源と前記第2油圧切替弁との間の油圧供給路中に配置され、前記油圧供給源から前記第2油圧切替弁への油圧供給の断接を実行することで、前記第2油圧切替弁前記第1供給状態において前記潤滑油圧切替弁に対する油圧供給の断接状態を変化させるとともに、前記第2供給状態において前記第1油圧切替弁に対する油圧供給の断接状態変化させるソレノイドバルブと、
    を備え、
    前記制御装置は、シフトバイワイヤ方式の制御装置であって、
    シフトポジションに関する情報を取得し、当該シフトポジションが前記パーキングレンジから前記パーキングレンジ以外のレンジへの移行操作があったことを判定するシフトポジション判定手段と、
    前記シフトポジション判定手段が、前記パーキングレンジから前記パーキングレンジ以外のレンジへの移行操作があったと判定した場合に、前記ソレノイドバルブを経由する油圧の供給先が前記潤滑油圧切替弁となるよう、前記第2油圧切替弁を前記第1供給状態に切り替える切替手段と、
    を備える、
    自動変速機の制御装置。
  2. 請求項1記載の自動変速機の制御装置であって、
    前記ソレノイドバルブとして、オン・オフソレノイドバルブが採用されている、
    自動変速機の制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の自動変速機の制御装置であって、
    前記自動変速機は、各々が作動油圧の供給及び排出により、締結状態と締結解除状態との間での状態変化が自在の複数の摩擦締結要素を、更に備え、
    前記シフトポジションが前記パーキングレンジである場合には、前記第2油圧切替弁に対して、前記複数の摩擦締結要素の内の少なくとも1つの摩擦締結要素への作動油圧が作用せず、
    前記シフトポジションが前記パーキングレンジ以外のレンジである場合には、前記第2油圧切替弁に対して、前記複数の摩擦締結要素の内の少なくとも1つの摩擦締結要素への作動油圧が作用する、
    自動変速機の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか記載の自動変速機の制御装置であって、
    前記自動変速機において、前記油圧供給源と前記第2油圧切替弁との間には、前記ソレノイドバルブを経由しない第2油圧供給路が設けられてなり、
    前記シフトポジション判定手段が、前記シフトポジションが前記パーキングレンジであると判定した場合に、前記第2油圧供給路から前記第2油圧切替弁に供給される油圧が、前記潤滑油圧切替弁に対して供給される、
    自動変速機の制御装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか記載の自動変速機の制御装置であって、
    前記自動変速機は、前記アクチュエータの前記ピストンを、前記第1位置及び前記第2位置のそれぞれで機械的にロックするロック機構部を、更に備え、
    前記制御装置は、前記シフトポジション判定手段によるレンジ移行操作に関する判定情報に基づき、前記ロック機構部をロック状態とアンロック状態とで切り替えるロック機構部駆動手段を、更に備える、
    自動変速機の制御装置。
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