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JP6335441B2 - ブームスプレーヤ及びブーム支持装置 - Google Patents
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JP6335441B2 - ブームスプレーヤ及びブーム支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、防除液を散布するブームスプレーヤ、及びブームスプレーヤのブームの振動を抑えるブーム支持装置に関するものである。
従来のブームスプレーヤとして、特許文献1には、リフトシリンダ(3)を駆動してリフトリンク(2)を動作させることによってリフトフレーム(1)に装着された散布ブーム(6)を昇降させるものが開示されている。また、リフトリンク(2)に設けられたダンパ(4)が、トラクタ車体(40)の走行揺動時に、リフトリンク(2)が拡縮する動作を緩衝してリフトフレーム(1)の上下動や左右傾斜を少なくすることが記載されている。
特開2001−269106号公報
一般的に、ブームスプレーヤのブームは、作業中に障害物に接触した場合に破損しないように、水平方向に回動可能に支持され、バネによって所定位置に保持されている。このため、ブームスプレーヤの作業時にトラクタ車体が圃場の凹凸を乗り越えながら走行するような場合に、車速が増減してブームが前後方向に振動することがある。ブームの前後振動を抑えるようにブームを保持するバネ力を高めると、障害物に接触した際に後方に逃げようとするブームに与えられる反力が大きくなり、最終的にブームが破損してしまう。
ブームが前後方向に振動した場合には、防除液の散布にムラが生じるため、防除液の散布効率が低下し、作業スピードが遅くなる。
特許文献1に記載のダンパ(4)は、リフトリンク(2)に設けられるものであるため、ブームに生じる前後方向の振動を効果的に低減することはできない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ブームの前後振動が抑えられるブームスプレーヤ及びブーム支持装置を提供することを目的とする。
本発明は、作業車の架台に片持ち支持されて防除液を散布するブームの振動を抑えるブーム支持装置であって、架台に対してブームを鉛直軸まわりに回動させる方向に付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢力に抗する外力が与えられるブームに反力を付与する流体圧シリンダと、を備え、付勢手段及び流体圧シリンダがそれぞれ架台とブームとの間にわたって設けられることを特徴とする。
本発明によれば、作業車の車速が増減してブームを回動させようとする慣性モーメントが働くときに、流体圧シリンダがブームに反力を付与することによって、ブームの前後振動が抑えられる。
こうして、ブームの前後振動が抑えられることにより、ブームから防除液を均一に散布して作業スピードを高めることができる。
本発明の第1実施形態を示すブームスプレーヤの構成図である。 ブーム支持装置の構成図である。 本発明の第2実施形態を示すブーム支持装置の構成図である。 ピストンの断面図である。 ピストンの断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、添付図面上に互いに直交するX、Y、Zの3軸を設定し、X軸が略水平前後方向、Y軸が略水平横方向、Z軸が略鉛直方向に延びるものとして、実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1に示すブームスプレーヤ100は、圃場を走行する作業車(トラクタ)90の前方側に搭載され、作業車90から防除液(農薬)を散布する農業用の作業機である。
ブームスプレーヤ100は、作業車90の車体91に取り付けられたリンクアーム2と、このリンクアーム2によって昇降される左右の架台3と、この架台3から車体91の左右側方(Y軸方向)に延びる左右のブーム4とを備える。
ブーム4には、防除液を散布するノズル(図示せず)が取り付けられている。ブームスプレーヤ100の作業時には、作業車90が圃場を走行しながらブーム4のノズルから防除液が散布される。
ブーム4は、その基端部4Aが架台3に片持ち支持され、その先端部4Bが自由端となる。ブーム4は、基端部4Aを有する部材に、先端部4Bを有する部材が摺動可能に支持され、伸縮可能に設けられている。ブーム4は、図1に示す作業位置から、略半分の突出長さになるように収縮した後に、架台3を介して後方に回動することによって、車体91の側方に沿って前後方向に延びるように格納される。
架台3とブーム4の間には、ブーム支持装置9が設けられる。このブーム支持装置9は、ブーム4が図中矢印C、Dで示すように車体91の前後方向(X軸方向)に回動する前後振動を抑えてブーム4を支持するものである。
図2の(A)は、ブーム支持装置9の構成図である。これに示すように、ブーム4の基端部4Aは、支持軸5を介して架台3に回動可能に支持される。この支持軸5は、略鉛直方向(Z軸方向)に延び、ブーム4を略鉛直軸まわりに回動可能に支持するものである。
支持軸5は、円柱状のピンが用いられるが、これに限らずボール等を用いてもよい。
ブーム4の回動範囲を規制するストッパ6が設けられる。このストッパ6は、ブーム4の基端部4Aの前側に取り付けられ、架台3に当接することにより、ブーム4が車体91の前方に回動することを規制するものである。図示のように、ストッパ6が架台3に当接した状態では、ブーム4が車体91の左右方向(Y軸方向)に延びる作業位置に係止される。この作業位置からブーム4が図中矢印Cで示すように後方に回動するときには、ストッパ6が架台3から離れて、ブーム4の回動を規制しない。なお、ストッパ6は、これに限らず、他の構成によってブーム4の回動範囲を規制するようにしてもよい。
ブーム支持装置9は、架台3に対してブーム4を上記の作業位置に付勢する付勢手段と、封入された作動流体の圧力によってブーム4を作業位置に支持する流体圧シリンダ10と、が架台3とブーム4の間に設けられる。
付勢手段として、コイル状のスプリング19が、架台3とブーム4の間に介装される。このスプリング19は、その一端が架台3に連結され、その他端がブーム4に連結される。このスプリング19は、圧縮された状態で架台3とブーム4の間に介装され、その弾性復元力がブーム4を車体91の前方に回動させる方向に付与される。スプリング19の弾性復元力によってストッパ6が架台3に当接することによって、ブーム4が車体91の左右方向(Y軸方向)に延びる作業位置に保持される。
なお、付勢手段として、流体圧シリンダ10に内蔵されるスプリング20を設けてもよい。この場合に、スプリング20は、図2に2点鎖線で示すように、流体圧シリンダ10内に圧縮された状態で介装され、その弾性復元力によって流体圧シリンダ10を伸長方向に付勢する。スプリング20の弾性復元力によってストッパ6が架台3に当接することによって、ブーム4が車体91の左右方向(Y軸方向)に延びる作業位置に保持される。
スプリング19、20の弾性復元力は、ブーム4が障害物を逃がすように後方に回動した後に元の位置に戻るように回動する復帰力が得られれば十分である。スプリング19、20は、金属製バネ材によって形成されるが、これに限らず、ゴム材、樹脂材等によって形成してもよい。
流体圧シリンダ10は、これに封入された作動流体の圧力によって回動しようとするブーム4に反力を付与するとともに、作動流体の圧力が高まるのに伴って開弁作動するリリーフ弁17を備え、このリリーフ弁17が開弁作動することによってブーム4を図中矢印Cで示すように後方へと回動させるものである。ブーム支持装置9は、ブーム4を保護するための荷重に応じてリリーフ弁17のリリーフ圧力が設定される。
流体圧シリンダ10は、作動流体として、作動オイルが封入されるが、作動オイルの代わりに例えば水溶性代替液等の作動液を用いてもよい。
流体圧シリンダ10は、筒状のシリンダチューブ11と、このシリンダチューブ11に摺動可能に挿入されるピストンロッド15と、このピストンロッド15に連結されるピストン14と、を備える。流体圧シリンダ10は、ピストンロッド15がシリンダチューブ11の両端から突出する両ロッド型のものである。なお、流体圧シリンダ10は、これに限らず、片ロッド型のものを用いてもよい。
流体圧シリンダ10は、シリンダチューブ11とピストンロッド15のうち一方が架台3に連結され、他方がブーム4に連結される。本実施形態では、ピストンロッド15の先端部15Aがピン22を介して架台3に回動可能に連結され、シリンダチューブ11のエンド側端部11Aがピン23を介してブーム4に回動可能に連結される。これにより、流体圧シリンダ10は、ブーム4が支持軸5を中心として前後方向に回動するのに伴って伸縮作動する。
ピストン14は、シリンダチューブ11内をヘッド側室12とボトム側室13に仕切る。図2の(B)は、ピストン14に設けられる流体圧回路を示す構成図である。ピストン14には、リリーフ弁17とチェック弁25が並列に設けられる。
リリーフ弁17は、例えばスプリング(図示せず)によって閉弁方向に付勢される弁体(図示せず)を備え、ボトム側室13の圧力がヘッド側室12の圧力に対して所定値を越えて上昇すると開弁作動し、ボトム側室13からヘッド側室12に流れる作動オイルを通過させ、流体圧シリンダ10を収縮作動させるものである。後述するように、ブームスプレーヤ100の作業時において、例えば、ブーム4の先端部が作物等に衝突してブーム4が曲げ荷重を受ける場合に、ブーム4が塑性変形する荷重より小さな荷重を受けることによって、リリーフ弁17が開弁作動するように設定される。
チェック弁25は、流体圧シリンダ10の収縮作動時にボトム側室13からヘッド側室12に向かう作動オイルの流れに対して閉弁し、流体圧シリンダ10の伸長作動時にヘッド側室12からボトム側室13に向かう作動オイルの流れに対して開弁するものである。
以下、ブームスプレーヤ100の動作について説明する。ブームスプレーヤ100の作業時に、スプリング19の付勢力によって左右のブーム4が作業車90の左右方向に延びる作業位置に保持される。この状態で、作業車90が圃場を走行しながら、ブーム4のノズルから防除液が散布される。
上記のブームスプレーヤ100の作業時において、例えば、作業車90が圃場の凹凸を乗り越えながら走行するような場合に、作業車90の車速が増減してブーム4を前後方向(X軸方向)に揺動させようとする慣性モーメントが働く。このとき、流体圧シリンダ10が封入される作動オイルの圧力によってブーム4を作業位置に支持する反力を付与し、ブーム4がスプリング19を圧縮して前後方向に振動することを抑えられる。これにより、ブーム4のノズルから噴射される防除液が重複して散布されることを抑えられる。
上記のブームスプレーヤ100の作業時において、例えば、ブーム4の先端部が作物等に衝突した場合に、ブーム4を図2の(A)に矢印Cで示すように後方に回動させようとする力が働く。この力によって流体圧シリンダ10が圧縮され、ボトム側室13の圧力がヘッド側室12の圧力に対して所定値を越えて上昇すると、リリーフ弁17が開弁作動することによって、流体圧シリンダ10がスプリング19と共に収縮作動する。このようにして流体圧シリンダ10がブーム4に付与する反力が低減されるため、ブーム4が作業位置から矢印Cで示すように後方に回動して逃げる動作が円滑に行われる。これにより、ブームスプレーヤ100は、ブーム4に過大な力がかかることがなく、ブーム4の破損を防止することができる。
上記のブームスプレーヤ100の作業時において、ブーム4を図2の(A)に矢印Cで示すように後方に回動した後に、スプリング19の付勢力によって矢印Dで示すように前方に回動する。このとき、チェック弁25が開弁することによってヘッド側室12の作動オイルがボトム側室13に流れ、流体圧シリンダ10が伸長作動する。これにより、ブーム4が作業位置へと速やかに復帰して防除液の散布が乱れる時間を短縮できる。
また、図2の(C)に示すように、ピストン14にリリーフ弁17及びチェック弁25と並列に減衰弁16が設けられる構成としてもよい。減衰弁16は、例えば作動オイルの流れを絞るオリフィス(図示せず)または作動オイルの流れによって撓み変形するリーフバルブ(図示せず)等によって構成される。
ボトム側室13の圧力がリリーフ弁17の開弁圧を越えない収縮作動域では、流体圧シリンダ10内を循環する作動オイルの全量が減衰弁16に導かれる。減衰弁16は、流体圧シリンダ10が伸縮作動するのに伴ってヘッド側室12とボトム側室13間を流れる作動オイルに抵抗を付与することにより、流体圧シリンダ10にブーム4の前後振動を抑える減衰力が発生する。こうしてブーム4の前後振動が抑えられることによって、ブーム4のノズルから噴射される防除液が重複して散布されることが抑えられる。また、防除液が均一に散布されるため、作業スピードを高めることができる。
(第2実施形態)
次に図3に示す本発明の第2実施形態を説明する。図3の(A)は、ブームスプレーヤ200に設けられるブーム支持装置29の構成図であり、(B)はピストン34に設けられる流体圧回路を示す構成図である。これは第1実施形態と基本的に同じ構成を有し、相違する部分のみを説明する。なお、第1実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
ブーム支持装置29は、作動流体として作動液体を封入した流体圧シリンダ(ガス封入式オイルダンパ)30が架台3とブーム4の間に設けられる。この流体圧シリンダ30は、封入された作動液体の圧力によって架台3に対してブーム4を所定位置に付勢する付勢手段を構成する。
流体圧シリンダ30は、筒状のシリンダチューブ31と、このシリンダチューブ31に摺動可能に挿入されるピストンロッド35と、このピストンロッド35に連結されるピストン34と、を備え、ピストンロッド35がシリンダチューブ31の片側から突出する。
流体圧シリンダ30は、シリンダチューブ31とピストンロッド35のうち一方が架台3に連結され、他方がブーム4に連結される。流体圧シリンダ30は、ブーム4が支持軸5を中心として前後方向に回動するのに伴って伸縮作動する。
ピストン34は、シリンダチューブ31内をヘッド側室32とボトム側室33に仕切る。ピストン34には、リリーフ弁37とチェック弁26と減衰弁36が並列に設けられる。
リリーフ弁37は、ボトム側室33の圧力がヘッド側室32の圧力に対して所定値を越えて上昇すると開弁作動し、ボトム側室33からヘッド側室32に流れる作動液体を通過させ、流体圧シリンダ30を収縮作動させるものである。
チェック弁26は、流体圧シリンダ30の収縮作動時にボトム側室33からヘッド側室32に向かう作動液体の流れに対して閉弁し、流体圧シリンダ30の伸長作動時にヘッド側室32からボトム側室33に向かう作動液体の流れに対して開弁するものである。
減衰弁36は、流体圧シリンダ30が伸縮作動するのに伴ってヘッド側室32とボトム側室33間を流れる作動液体に抵抗を付与し、ブーム4の前後振動を抑える減衰力を発生する。
単筒式の流体圧シリンダ30は、シリンダチューブ31の外側に取り付けられるアキュームレータ38を備える、ガス封入式オイルダンパである。流体圧シリンダ30が伸縮作動するのに伴って、シリンダチューブ31にピストンロッド35が出入りする体積分の作動液体が、ボトム側室33からアキュームレータ38に出入りすることによって吸収される。
なお、流体圧シリンダ30は、シリンダチューブ31のまわりに図示しない作動液体室及びガス圧室を備える複筒式のガス封入式オイルダンパであってもよい。この場合に、シリンダチューブ31に出入りするピストンロッド35の体積分の作動液体が、シリンダチューブ31の底部に設けられるベースバルブを通って作動液体室に出入りし、ガス圧室のガスが収縮することによって吸収される。このベースバルブにリリーフ弁、チェック弁、減衰弁等を設けることが可能である。また、流体圧シリンダ30は、シリンダチューブのボトム部に作動液体が入れられるボトム側室とガスが封入されるガス室がフリーピストンによって仕切られる単筒式のガス封入式オイルダンパであってもよい。また、流体圧シリンダ30は、シリンダチューブのボトム側室とヘッド側室に作動ガスが封入されるガスダンパであってもよい。
以下、ブームスプレーヤ200の動作について説明する。ブームスプレーヤ200の作業時において、例えば、作業車90が圃場の凹凸を乗り越えながら走行するような場合に、作業車90の車速が増減してブーム4を前後方向(X軸方向)に揺動させようとする慣性モーメントが働く。このとき、流体圧シリンダ10が封入される作動オイルの圧力によってブーム4を作業位置に支持する反力を付与し、ブーム4がスプリング19を圧縮して前後方向に振動することを抑えられる。この慣性モーメントによってブーム4が前後方向に回動(揺動)するのに伴って、流体圧シリンダ30が伸縮作動してブーム4の前後振動を抑える減衰力を発生する。このとき、ボトム側室33の圧力がリリーフ弁37の開弁圧を越えない作動域では、流体圧シリンダ30内を循環する作動液体の全量が減衰弁36に導かれ、減衰弁36がヘッド側室32とボトム側室33の間を流れる作動液体に抵抗を付与することによって、ブーム4の前後振動を抑える減衰力を発生する。こうしてブーム4の前後振動が抑えられることにより、ブーム4のノズルから噴射される防除液が重複して散布されることが抑えられる。また、防除液が均一に散布されるため、作業スピードを高めることができる。
上記のブームスプレーヤ200の作業時において、例えば、ブーム4の先端部が作物等に衝突した場合に、ブーム4を図3の(A)に矢印Cで示すように後方に回動させようとする力が働く。この力によって流体圧シリンダ30が圧縮され、ボトム側室33の圧力がヘッド側室32の圧力に対して所定値を越えて上昇すると、リリーフ弁37が開弁作動することによって、流体圧シリンダ30がブーム4に付与する減衰力(反力)が低減される。これにより、流体圧シリンダ30が小さい力で収縮作動するため、ブーム4は、作業位置から矢印Cで示すように後方に回動して逃げる動作が円滑に行われ、ブーム4に過大な力がかかることが回避され、ブーム4の破損を防止することができる。
上記のブームスプレーヤ200の作業時において、ブーム4を図3の(A)に矢印Cで示すように後方に回動した後に、アキュームレータ38に封入されたガスの圧力によって矢印Dで示すように前方に回動する。このとき、チェック弁26が開弁することによって、ヘッド側室32の作動液体がボトム側室33に流れ、流体圧シリンダ30が伸長作動する。これにより、ブーム4が作業位置に戻る動作が速やかに行われる。これにより、ブーム4が作業位置へと速やかに復帰して防除液の散布が乱れる時間を短縮できる。
こうして、ブーム4の前後振動が抑えられることにより、ブーム4から防除液を均一に散布して作業スピードを高めることができる。
図4は、減衰弁36とリリーフ弁37が設けられるピストン34の具体的な構成を示す断面図である。減衰弁36は、ピストン34を軸方向に貫通する第一、第二通孔41、42と、ボトム側端面43に着座して第一通孔41を閉塞する第一リーフバルブ45と、ヘッド側端面44に着座して第二通孔42を閉塞する第二リーフバルブ46と、を備える。リリーフ弁37は、第二リーフバルブ46と、第二リーフバルブ46を閉弁方向に付勢するリリーフスプリング47と、によって構成される。
第一リーフバルブ45は、円盤状の板バネ51〜53を有する。この板バネ51〜53が互いに積層され、それぞれの内周端部がロッド部54にナット55を介して締結される。ピストン34には、第一通孔41が開口するボトム側端面43と、第二通孔42が開口するボトム側端面48とが、段差をもって形成される。第一リーフバルブ45は、ボトム側端面43に着座して第一通孔41を閉塞する一方、ボトム側端面48から離れて第二通孔42を閉塞しないようになっている。
流体圧シリンダ30の伸長作動時に、板バネ51〜53が撓み変形してボトム側端面43から離れることにより、第一リーフバルブ45が開弁作動する。これにより、ヘッド側室32の作動液体が第一通孔41を通ってボトム側端面43と板バネ51の隙間からボトム側室33に流入する。この作動液体の流れに対して板バネ51が抵抗を付与することにより、流体圧シリンダ30が伸長する動きを減衰する。
第二リーフバルブ46は、外径の異なる円盤状の板バネ61〜63を有する。この板バネ61〜63が互いに積層され、それぞれの内周端部がロッド部64に摺動可能に嵌合される。ピストン34には、第二通孔42が開口するヘッド側端面44と、第一通孔41が開口するヘッド側端面49とが、段差をもって形成される。第二リーフバルブ46は、ヘッド側端面44に着座して第二通孔42を閉塞する一方、ヘッド側端面49から離れて第一通孔41を閉塞しないようになっている。
流体圧シリンダ30の収縮作動時に、減衰弁36は、板バネ61〜63が撓み変形してヘッド側端面44から離れることにより、第二リーフバルブ46が開弁作動する。これにより、ボトム側室33の作動液体が第二通孔42を通ってヘッド側端面44と板バネ61の隙間からヘッド側室32に流入する。この作動液体の流れに板バネ61が抵抗を付与することにより、流体圧シリンダ30が収縮する動きを減衰する。
流体圧シリンダ30の収縮作動時に、リリーフ弁37は、ボトム側室33の圧力がヘッド側室32の圧力に対して所定値を越えて上昇すると、リリーフスプリング47を収縮させて板バネ61〜63がロッド部64を摺動してヘッド側端面44から離れることにより、第二リーフバルブ46が開弁作動する。これにより、ボトム側室33の作動液体が第二通孔42を通ってヘッド側端面44と板バネ61の間からヘッド側室32に流入する。このとき、ヘッド側端面44と板バネ61に間に大きな間隙が画成されるため、作動液体の流れに板バネ61が付与する抵抗が小さく抑えられ、流体圧シリンダ30が速やかに収縮作動する。
第二リーフバルブ46の板バネ61〜63によって、減衰弁36とリリーフ弁37の両方が構成されるため、構造の簡素化がはかれる。
なお、図4に示す構成に限らず、図5に示すように、ピストンロッド35の内部にボトム側室33とヘッド側室32を連通する連通路39とリリーフ弁37が設けられ、ボトム側室33の圧力がヘッド側室32の圧力に対して所定値を越えて高まると、リリーフ弁37が連通路39を開通させる構成としてもよい。
また、減衰弁36は、ボトム側室33とヘッド側室32を連通する連通路に介装されるオリフィス等の絞りによって構成してもよい。また、流体圧シリンダ30に封入される作動流体は、作動液体に限らず、作動ガスを用いてもよい。
以下、本発明の要旨と作用、効果を説明する。
(ア)本発明は、作業車90に片持ち支持されるブーム4の振動を抑えるブーム支持装置9、29であって、ブーム4を鉛直軸まわりに回動させる方向に付勢する付勢手段(スプリング19、20、ガスの圧力)と、この付勢手段の付勢力に抗する外力が与えられる前記ブーム4に反力を付与する流体圧シリンダ10、30と、を備える構成とする(図1〜5参照)。
上記構成に基づき、作業車90の車速が増減してブーム4を回動させようとする慣性モーメントが働くときに、流体圧シリンダ10、30がブーム4に反力を付与することによって、ブーム4の前後振動が抑えられる。これにより、ブーム4から防除液を均一に散布して作業スピードを高めることができる。
(イ)流体圧シリンダ10、30は、架台3とブーム4のいずれか一方に連結されるシリンダチューブ11、31と、このシリンダチューブ11、31に摺動可能に挿入されるピストンロッド15、35と、このピストンロッド15に連結されシリンダチューブ11内をヘッド側室12、32とボトム側室13、33に仕切るピストン14、34と、ボトム側室13、33の圧力がヘッド側室12、32の圧力に対して所定値を越えて上昇すると開弁作動するリリーフ弁17、37と、を備え、このリリーフ弁17、37が開弁作動することによって収縮作動する構成とした(図1〜5参照)。
上記構成に基づき、例えば、ブーム4の先端部が作物等に衝突した場合に、流体圧シリンダ10、30は作動流体の圧力が高まるのに伴ってリリーフ弁17、37が開弁作動する。これにより、流体圧シリンダ10、30が収縮作動することにより、ブーム4が作業位置から後方に回動して逃げる動作が円滑に行われ、ブーム4の破損を防止することができる。
(ウ)流体圧シリンダ10、30は、伸長作動時に生じる作動流体の流れに対して開弁するチェック弁25、26を備える構成とした(図1〜5参照)。
上記構成に基づき、ブーム4が作業位置から後方に回動した後に、前方に回動して作業位置に戻るときに、チェック弁25、26が開弁して流体圧シリンダ10、30の伸長作動することにより、ブーム4が作業位置に戻る動作が速やかに行われる。これにより、ブーム4が作業位置へと速やかに復帰して防除液の散布が乱れる時間を短縮できる。
(エ)流体圧シリンダ10、30は、伸縮作動時に流れる作動流体に抵抗を付与する減衰弁16、36を備える構成とした(図2〜5参照)。
上記構成に基づき、流体圧シリンダ10、30は、減衰弁16、36が作動流体の流れに抵抗を付与しながら伸縮作動することによって、ブーム4の前後振動を減衰する。
(オ)流体圧シリンダ30は、アキュームレータ38に封入されたガスの圧力によってブーム4を付勢するものとした(図3参照)。
上記構成に基づき、流体圧シリンダ30は、金属製のスプリング等を用いることなく、ブーム4を付勢することができ、構造の簡素化がはかれる。
(カ)本発明は、ブーム支持装置9、29を備えるブームスプレーヤ100、200とした(図1〜5参照)。
上記構成に基づき、ブーム4の前後振動が抑えられるブームスプレーヤ100を提供することができる。
本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
2 リンクアーム
3 架台
4 ブーム
9 ブーム支持装置
10 流体圧シリンダ
11 シリンダチューブ
12 ヘッド側室
13 ボトム側室
15 ピストンロッド
16 減衰弁
17 リリーフ弁
19 スプリング(付勢手段)
20 スプリング(付勢手段)
25 チェック弁
26 チェック弁
29 ブーム支持装置
30 流体圧シリンダ
31 シリンダチューブ
32 ヘッド側室
33 ボトム側室
35 ピストンロッド
36 減衰弁
37 リリーフ弁
90 作業車
91 車体
100、200 ブームスプレーヤ

Claims (6)

  1. 作業車の架台に片持ち支持されるブームの振動を抑えるブーム支持装置であって、
    前記架台に対して前記ブームを鉛直軸まわりに回動させる方向に付勢する付勢手段と、
    前記付勢手段の付勢力に抗する外力が与えられる前記ブームに反力を付与する流体圧シリンダと、を備え
    前記付勢手段及び前記流体圧シリンダがそれぞれ前記架台と前記ブームとの間にわたって設けられることを特徴とするブーム支持装置。
  2. 前記流体圧シリンダは、
    前記架台と前記ブームのいずれか一方に連結されるシリンダチューブと、
    前記架台と前記ブームのいずれか他方に連結され、かつ前記シリンダチューブに摺動可能に挿入されるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドに連結され前記シリンダチューブ内をヘッド側室とボトム側室に仕切るピストンと、
    前記ボトム側室の圧力が前記ヘッド側室の圧力に対して所定値を越えて上昇すると開弁作動するリリーフ弁と、を備え、
    前記リリーフ弁が開弁作動することによって収縮作動することを特徴とする請求項1に記載のブーム支持装置。
  3. 前記流体圧シリンダは、伸長作動時に生じる作動流体の流れに対して開弁するチェック弁を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のブーム支持装置。
  4. 前記流体圧シリンダは、伸縮作動時に流れる作動流体に抵抗を付与する減衰弁を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のブーム支持装置。
  5. 前記流体圧シリンダは、アキュームレータに封入されたガスの圧力によって前記ブームを付勢することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のブーム支持装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載のブーム支持装置を備えて防除液を散布するブームスプレーヤ。
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