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JP6344109B2 - 凹凸成形品の成形装置 - Google Patents
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本発明は、例えば、半導体やモータ等の電子機器を冷却するための冷却器として使用される成形品であって、冷却効率を高めるための凹凸群を有する凹凸成形品を加圧成形するのに用いられる成形装置に関するものである。
この種の従来技術としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の冷却構造は、インバータに適用したものである。インバータは、冷却流体を流通させるウォータージャケットを備え、このウォータージャケット上に、バスバーや半田層などを介して半導体チップを配置した構成である。ウォータージャケットは、その内面の一部に渦流れ生成部を形成する冷却器を備えている。
冷却器は、銅製若しくは銅合金製の板部材であって、その中央領域には、渦流れ生成部として、断面半円形状の溝と断面尖頭状の突条とを交互に配列して成る凹凸群を有している。この凹凸群は、断面半円形状の溝を互いに平行に且つ連続的に配列したもので、隣接する溝同士の間が断面尖頭状の突条になっていて、突条が冷却フィンとして機能する。
また、特許文献1には、上記の凹凸群を有する冷却器の成形装置が記載されている。その成形装置は、凹凸群の反転形状である形成部、すなわち断面半円形状の突条を互いに平行に且つ連続的に配置して成る形成部を一体的に有する可動の上型と、冷却器の材料を載置する固定の下型とを備え、上型及び下型との協働により、冷却器の材料に対して冷間鍛造により凹凸群を加圧成形するものである。
WO2013−153914号公報
しかしながら、上記したような凹凸成形品(冷却器)を加圧成形する場合、従来の成形装置にあっては、凹凸群の反転形状である形成部を一体的に有する成形型(上型)を使用していたため、高い成形圧力を受けると、形成部における突条同士の間(谷の部分)に引張応力がかかり、これにより、上型に割れが生じやすいという問題点があることから、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、凹凸群を有する凹凸成形品の成形装置であって、成形型に生じる引張応力を起因とする割れを解消して、成形型の寿命を向上させることができる凹凸成形品の成形装置を提供することを目的としている。
本発明に係わる凹凸成形品の成形装置は、断面半円形状の溝と隣接する溝同士の間である断面尖頭状の突条とを交互に配列して成る凹凸群を有する凹凸成形品を対象とし、この凹凸成形品の凹凸群を加圧成形する装置である。そして、成形装置は、個々の溝に対応した形状の溝形成部を有する成形型を備え、成形型が、個々の溝形成部毎に分割した複数の分割型から成り、成形型の周囲に配置して各分割型を集合状態に拘束するスリーブを備え、各分割型のうちの隣接する少なくとも2つの分割型が、加圧方向に対して加圧方向に対して横方法の分力を生じさせる傾斜面同士で接触し、各分割型が、溝形成部から所定長さの先端側領域で互いに接触すると共に、それ以外の領域では先端側領域の厚さよりも小さい厚さにして互いに離間している構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている
本発明に係わる凹凸成形品の成形装置は、上記構成を採用したことから、凹凸群を加圧成形する際に、各分割型の溝形成部で断面半円形状の溝を形成すると共に、隣接する分割型同士で隣接する溝同士の間である断面尖頭状の突条を形成することとなる。これにより、成形装置では、各分割型の溝形成部に圧縮応力だけがかかり、成形型に引張応力が生じる部分がなくなるので、溝形成部を造形する自由度が高まると共に、成形型に生じる引張応力を起因とする割れを根本的に解消して、成形型の寿命を向上させることができる。
また、上記の成形装置は、スリーブによる拘束と傾斜面で生じる横方向の分力とによって分割型同士を密着させ、隣接する分割型同士の間でバリを生じさせることなく、断面尖頭条の突条を良好に形成することができる。
さらに、上記の成形装置は、各分割型が、溝形成部から所定長さの先端側領域で互いに接触し、それ以外の領域では先端側領域の厚さよりも小さい厚さにして互いに離間しているので、個々の分割型の厚さに寸法誤差が有っても、分割型の先端部同士を密着させることができる。
凹凸成形品を構成要素とするインバータを説明する断面図(A)、及び凹凸成形品である冷却器を説明する斜視図(B)である。 成形装置の一実施形態において、成形開始時の状態を示す部分斜視図(A)、及び成型完了時の状態を示す部分斜視図(B)である。 成形型及び凹凸成形品の成形前の状態を説明する部分断面図である。 成形型及び凹凸成形品の成形後の状態を説明する部分断面図である。
図1(A)に示すインバータ50は、凹凸成形品(冷却器)1を構成要素とするものであって、ウォータージャケット51上に、冷却器(凹凸成形品1)、電気的な絶縁材52、銅等で形成されたバスバー53、半田層54、銅・モリブデン等で形成された熱緩衝プレート55、半田層56、及び半導体チップ57を順に積層した構成になっている。
ウォータージャケット51は、上側に開放された筐体であって、相対向する側壁に、冷却流体の流入口51a及び流出口51bを有し、その内部において、図中の矢印で示すように、一方向に冷却用流体を流通させる。凹凸成形品(冷却器)1は、銅製又は銅合金製の矩形状の板部材であって、ウォータージャケット51の上側を閉塞するように配置してある。
凹凸成形品(冷却器)1は、図1(B)に示すように、その中央の矩形領域に、渦流れ生成部として、断面半円形状の溝2と断面尖頭状の突条3とを交互に配列して成る凹凸群Pを有している。凹凸群Pの外側は、平坦な周縁部Qである。この凹凸群Pは、断面半円形状の溝2を互いに平行に且つ連続的に配列したもので、隣接する溝2,2同士の間が断面尖頭状の突条3である。この凹凸成形品1は、溝2及び突条3の配列が冷却流体の流通方向になる向きにして、ウォータージャケット51の上側に取り付けられ、突条3が冷却フィンとして機能して、冷却用流体の渦流れを生じさせる。
ここで、上記のように冷却器として用いられる凹凸成形品1は、冷却流体の境界層の攪拌性能を高めるために、凹凸群Pにおける突条3の頭部が極力鋭角なエッジ(シャープエッジ)になっていることが望ましい。ところが、このような凹凸群Pを冷間鍛造で加圧成形する場合、凹凸群Pの反転形状である形成部を一体的に有する成形型では、高い成形圧力により、突条3の形成部(谷の部分)に引張応力がかかって割れが生じやすくなる。このため、形成部を一体的に有する成形型では、割れを防止するためには、突条3の攪拌性能に反して形成部(谷の部分)のRを大きくせざるを得ない。
これに対して、この実施形態における凹凸成形品1の成形装置は、図2及び図3に示すように、個々の溝2に対応した断面半円形状の溝形成部4を有する成形型5を備え、その成形型5が、個々の溝形成部4毎に分割した複数の分割型6から成る構成である。これにより、成形型5は、隣接する分割型6同士の間が、断面先頭状の突条3の形成部分(谷の部分)Vになり、同形成部分のRが実質的にゼロになる。
成形装置は、図2(A)に示すように、プレスマシンのスライド側(可動側:図1中で上側)に、上型ホルダ7と、上記の分割型6から成る成形型5と、成形型5の周囲に配置して各分割型6を集合状態に拘束するスリーブ8とを備えている。また、成形装置は、プレスマシンのボルスタ側(固定側:図1中で下側)に、下型ホルダ9と、凹凸成形品1の素材1Aを載置する固定型10とを備えている。
スライドは、例えば、弾性体やリテーナを介してスリーブ8を吊持し、下降時には成形型5よりもスリーブ8が先行するようになっている。スリーブ8は、凹凸成形品1の周縁部Qに対応した角筒形の型部材であり、その中空部に各分割型6を収容し、各分割型6を集合状態に拘束している。また、各分割型6は、これらを配列方向に貫通するリテーナ(図示せず)等によって上型ホルダ7に連結してあり、スリーブ8から脱落しないように保持されている。
さらに、各分割型6は、板状の部材から成るものであって、図3に示すように、その下辺に、断面半円形状の溝形成部4を有している。そして、成形装置は、各分割型6のうちの隣接する少なくとも2つの分割型6,6が、加圧方向に対して傾斜した傾斜面6A,6B同士で接触している。
さらに、成形装置は、各分割型6が、溝形成部4から所定長さの先端側領域Aで互いに接触すると共に、それ以外の領域Bで互いに離間(隙間S)している。つまり、各分割型4は、先端側領域Aの厚さT1に対して、それ以外となる基端側の領域Bの厚さT2が小さいものとなっている。
上記構成を備えた凹凸成形品1の成形装置は、図2(A)及び図3に示すように、固定型10に素材1Aを載置してスライドを下降させる。この際、成形装置は、図3中の矢印A1及び上段の仮想線で示すように、スリーブ8が先行して素材1Aの周縁部Qに当接し、固定型10との間で素材1Aを押圧固定する。
そして、成形装置は、スライドが下死点に達するまでの間に、スリーブ8を吊持する弾性体を圧縮しつつ成形型5が下降し続け、図2(B)、図3中の矢印A1及び下段の仮想線で示すように、成形型5の各分割型6が下死点に到達する。これにより、成形装置は、素材1Aに溝2及び突条3を形成し、図4に示すように、凹凸群Pを有する凹凸成形品1の成形を完了する。
このように、成形装置は、成形型5が、個々の溝形成部4毎に分割した複数の分割型6から成るものとしたので、凹凸群Pを加圧成形する際に、各分割型6の溝形成部4で断面半円形状の溝2を形成すると共に、隣接する分割型6同士の間で断面尖頭状の突条3を形成する。
このため、成形装置は、各分割型6の溝形成部4に圧縮応力だけがかかり、突条3の形成部分(谷の部分)Vには、その形成部分Vが別体の分割型6同士で形成されているので、同形成部分Bに引張応力が生じることがない。これにより、成形装置では、成形型5に引張応力が生じる部分自体がなくなるので、成形型5に生じる引張応力を起因とする割れを根本的に解消して、成形型5の寿命を向上させることができる。
また、上記の成形装置は、成形型5に引張応力が生じる部分がなくなるので、分割型6の溝形成部4を造形する自由度が高いものとなる。このため、成形装置は、例えば、冷却器の渦流れ生成部に好適な凹凸群Pを形成し得る。すなわち、成形装置で成形した凹凸成形品1の凹凸群Pは、断面半円形状の溝2を互いに平行に且つ連続的に配列して成ると共に、隣接する溝2同士の間が断面尖頭状の突条3になっていて、突条3の頭部が鋭角なエッジ(シャープエッジ)になる。したがって、凹凸成形品1を図1に示すインバータ50の冷却器に適用すれば、冷却流体の境界層の攪拌性能が極めて高く、冷却器の冷却効率の向上や小型化に貢献することができる。
さらに、上記の成形装置は、成形型5の周囲に配置して各分割型6を集合状態に拘束するスリーブ8を備え、各分割型6のうちの隣接する少なくとも2つの分割型6が、加圧方向に対して傾斜した傾斜面6A,6B同士で接触しているので、素材1Aを加圧する際に、傾斜面6A,6Bがくさびのように作用する。つまり、成形装置は、スリーブ8による拘束と傾斜面6A,6Bで生じる横方向の分力とによって分割型6同士を密着させ、隣接する分割型6同士の間でバリを生じさせることなく、断面尖頭条の突条3を良好に形成することができる。
さらに、上記の成形装置は、各分割型6が、溝形成部4から所定長さの先端側領域Aで互いに接触すると共に、それ以外の基端側領域Bで互いに離間しているので、個々の分割型6の厚さに寸法誤差が有っても、分割型6の先端部同士を密着させることができる。これにより、成形装置は、成形型5として、凹凸群Pの反転形状を維持することができ、隣接する分割型6同士の間でバリを生じさせることもなく、凹凸群Pを精度良く形成することができる。
なお、本発明1の凹凸成形品の成形装置は、具体的な構成が上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。例えば、断面半円形状以外の溝や、断面尖頭状以外の突条から成る凹凸群の成形も可能であるし、成形型5において、傾斜面を有する分割型6の組み合わせを複数箇所に設けても良い。
P 凹凸群
1 凹凸成形品
2 溝
3 突条
4 溝形成部
5 成形型
6 分割型
6A,6B 傾斜面
8 スリーブ

Claims (1)

  1. 断面半円形状の溝と隣接する溝同士の間である断面尖頭状の突条とを交互に配列して成る凹凸群を有する凹凸成形品を対象とし、この凹凸成形品の凹凸群を加圧成形する装置であって、
    個々の溝に対応した溝形成部を有する成形型を備え、
    成形型が、個々の溝形成部毎に分割した複数の分割型から成り、
    成形型の周囲に配置して各分割型を集合状態に拘束するスリーブを備え、
    各分割型のうちの隣接する少なくとも2つの分割型が、加圧方向に対して横方法の分力を生じさせる傾斜面同士で接触し、
    各分割型が、溝形成部から所定長さの先端側領域で互いに接触すると共に、それ以外の領域では先端側領域の厚さよりも小さい厚さにして互いに離間していることを特徴とする凹凸成形品の成形装置。
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