Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP6344730B2 - Eem加工方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP6344730B2 - Eem加工方法 - Google Patents

Eem加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6344730B2
JP6344730B2 JP2017106063A JP2017106063A JP6344730B2 JP 6344730 B2 JP6344730 B2 JP 6344730B2 JP 2017106063 A JP2017106063 A JP 2017106063A JP 2017106063 A JP2017106063 A JP 2017106063A JP 6344730 B2 JP6344730 B2 JP 6344730B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
processing
workpiece
spot
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017106063A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017140698A (ja
Inventor
良憲 武井
良憲 武井
秀和 三村
秀和 三村
浩巳 岡田
浩巳 岡田
尚史 津村
尚史 津村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTec Corp
Original Assignee
JTec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTec Corp filed Critical JTec Corp
Priority to JP2017106063A priority Critical patent/JP6344730B2/ja
Publication of JP2017140698A publication Critical patent/JP2017140698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6344730B2 publication Critical patent/JP6344730B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

本発明は、EEM加工方法に係わり、更に詳しくは異なるプロファイルを有する複数のスポット加工痕を用いて超精密に形状創成するノズル型加工ヘッド方式のEEM加工方法に関するものである。
従来から、金属酸化物などの微粒子を水分子が介在する環境で被加工物表面に供給し、固体間化学反応により表面原子に結合した微粒子を水の流れなどの外力により離脱させ、微粒子と共に表面原子を除去する加工方法、即ちEEM(Elastic Emission Machining)は公知である。EEMは、微粒子を水に分散させたスラリー(加工液)を被加工物表面に沿って流動させることにより、表面の凸部が優先的に除去されるという自動平坦化作用を備え、空間波長が短周期の凹凸(粗さ)を除去して原子オーダーで平坦化できるという特徴を有している。また、EEMは、結晶学的には化学エッチングと同等の優れた表面が得られ且つ加工制御性を有するという特徴も備えている。
EEMでは、被加工物表面に結合した微粒子を除去するために、加工物表面に沿って加工液の高速な速度場を作り出す必要があり、特に表面近傍での流速が加工速度に大きな影響を及ぼすことから、高煎断流を実現することが要求される。このような加工液の速度場を作り出す方法として、特許文献1に記載されたノズル型加工ヘッド方式と、特許文献2などに記載された回転球型加工ヘッド方式が実用化されている。そして、これらの加工ヘッドを被加工物表面に対して相対的に走査し、滞在時間を制御することで局所的な除去量を制御して、任意の曲面を創成する数値制御EEM加工方法も提案され、Spring-8などの大型放射光施設で発生するX線用の楕円面ミラーや、極端紫外線リソグラフィー(EUVL)で使用される高度な光学素子など、P−V値が1nm以下の形状精度を有する高品位ミラーの作成に使用されている。
ノズル型加工ヘッド方式のEEMは、被加工物表面に対して所定のスタンドオフ距離(ギャップ)だけ離した位置にノズル型加工ヘッドを配置し、ノズルから吐出された噴流によって被加工物表面に加工液の高速な速度場を作り出し、微小領域の数値制御加工を可能としている。ここで使用されるノズルは、開口部の断面形状が円形(円孔)と長方形(スリット孔)であり、内部の流路は開口部に向けて直線状となっている。このような直流型ノズルの特徴は、スポット加工痕がギャップの変化にルーズであり、つまりスポット加工痕が安定的に得られることであり、これは加工精度を高める上で有利であった。そして、直流型ノズルあるいは被加工物を他方に対して数値制御して走査することで、空間波長が長周期の形状を補正することができる。しかし、これまでに長時間安定な加工が実現している直流型ノズルの開口径は最小150μm程度であり、それにより空間分解能500μmを実現している。
回転球型加工ヘッド方式のEEMは、加工液を満たした加工槽内に弾性回転体と被加工物とを配し、該被加工物表面に対して弾性回転体を一定荷重にて押圧しながら回転させ、該弾性回転体と被加工物表面間に巻き込んだ加工液の流体動圧と荷重との釣り合いによって、弾性回転体と被加工物表面との間に1μm程度のギャップを維持しながら、該ギャップを横切る加工液の局所的な高煎断流を発生させて加工するのである。この場合、スポット加工痕のサイズはmm単位となり、空間分解能は高くない。
通常、最も空間周波数の低い領域は一般に形状(Low spatial frequency roughness:LSFR)、中間の領域はうねり(Mid spatial frequency roughness:MSFR)、最も高い領域は表面粗さ(High spatial frequency roughness:HSFR)と呼ばれる。ここで、空間波長の長周期領域はLSFR、中周期領域はMSFR、短周期領域はHSFRに対応するが、領域の範囲に対する明確な規定はない。本発明は、X線光学系に使用できるミラー等の仕上げ加工に適用することを想定しているので、短周期領域の凹凸は走査型トンネル顕微鏡(STM)で観察する程度の粗さに対応し、また形状精度はP−V値で0.1nmのオーダーである。本発明では、空間波長の中周期領域として50〜1000μm程度を想定している。
平面形状あるいは平面に近い曲面形状の加工は、前述のノズル型加工ヘッド方式と回転球型加工ヘッド方式のEEMを併用して、ほぼ全空間波長の表面凹凸を除去することができた。しかし、曲率が大きな曲面や急峻に変化する形状であれば、回転球型加工ヘッド方式のEEMによる除去可能な空間分解能領域は小さくなり、また従来のノズル型加工ヘッド方式のEEMでは中間空間波長領域の加工に弱みがあるので、理想形状に仕上げることができない。一般的に、この種のスポット加工痕を連続させて凹凸を除去し、目的形状を創成する加工方法では、スポット加工痕のサイズの半分程度の凹凸は除去できるが、それよりも小さな中周期の凹凸を完全に除去することは難しい。同様に、目的形状がスポット加工痕のサイズのオーダーで急峻に変化するような場合にも、従来の直流型ノズルでも加工が困難であった。
特許第3860352号公報 特公平07−016870号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、ノズル型加工ヘッド方式のEEM加工方法であって、従来のようにスポット加工痕のプロファイルを固定せずに、複数のプロファイルのスポット加工痕を積極的に使用して、それらを重ね合わせることにより目的形状を超精密に形状創成することが可能なEEM加工方法を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、以下の構成のEEM加工方法を提供する。
(1)
ノズルの先端と被加工物との間に所定のギャップを設けて水中に配置し、微粒子を水に分散させた加工液を所定背圧でノズルの開口部から吐出させて、被加工物表面に沿って高剪断流を発生させ、固体間化学反応により表面原子に結合した微粒子を水の流れにより離脱させ、微粒子と共に表面原子を除去する加工原理を用い、前記ノズルを被加工物表面に対して相対的に走査し、滞在時間を制御することで局部的な除去量を制御して加工するEEM加工方法において、一つのノズルを用い、静止状態において前記ギャップと背圧の少なくとも一方を変化させて、それぞれの加工条件でのスポット加工痕のプロファイルデータを取得し、該ギャップと背圧を制御することにより、スポット加工痕のプロファイルを制御し、異なるプロファイルを有する複数のスポット加工痕を重ね合わして加工してなることを特徴とするEEM加工方法。
(2)
ノズルの先端と被加工物との間に所定のギャップを設けて水中に配置し、微粒子を水に分散させた加工液を所定背圧でノズルの開口部から吐出させて、被加工物表面に沿って高剪断流を発生させ、固体間化学反応により表面原子に結合した微粒子を水の流れにより離脱させ、微粒子と共に表面原子を除去する加工原理を用い、前記ノズルを被加工物表面に対して相対的に走査し、滞在時間を制御することで局部的な除去量を制御して加工するEEM加工方法において、複数種のノズルを用い、各ノズル毎に前記ギャップと背圧の加工条件でのスポット加工痕のプロファイルデータを取得し、ノズルを交換することにより、スポット加工痕のプロファイルを変更し、異なるプロファイルを有する複数のスポット加工痕を重ね合わして加工してなることを特徴とするEEM加工方法。
以上にしてなる本発明のEEM加工方法は、ノズルの先端と被加工物との間に所定のギャップを設けて水中に配置し、微粒子を水に分散させた加工液を所定背圧でノズルの開口部から吐出させて、被加工物表面に沿って高剪断流を発生させ、固体間化学反応により表面原子に結合した微粒子を水の流れにより離脱させ、微粒子と共に表面原子を除去するEEM加工方法において、異なるプロファイルを有する複数のスポット加工痕を用いて、前記ノズルを被加工物表面に対して相対的に走査し、滞在時間を制御することで局部的な除去量を制御して加工するので、複数のプロファイルのスポット加工痕を足し合わせることにより、色々な形状を創出でき、加工対象の応用が広がる。特に、複雑形状の光学素子の超精密加工に適用できるようになる。
つまり、本発明は、複数のプロファイルのスポット加工痕を重ね合わせて目的形状に合致した除去量分布を作成することができ、それにより急峻な形状や複雑形状も加工することができる。ここで、急峻な形状とは、例えば幅1mm、長さ50mm、深さ10μm程度の回転楕円面のような形状である。複数のスポット加工痕の形状を計算機に入れて、複数のスポット加工痕を用いた際の最適な形状加工の条件を見つけ出すことが可能になり、特に複雑形状の加工の時に理論上有効に働くと予想される。
ノズル型加工ヘッド方式のEEM加工装置の概略図である。 (a)は比較のための従来の直流型ノズルの部分断面図、(b)は本発明に用いた集流型ノズルの部分断面図である。 直線流路と集束流路のシミュレーション結果を示し、(a)は直線流路の場合の中心線を含むXZ平面上の速度分布、(b)は集束流路の場合の中心線を含むXZ平面上の速度分布、(c)は直線流路の場合の被加工物表面から1μmの面上の速度分布、(d)は集束流路の場合の被加工物表面から1μmの面上の速度分布、(e)は直線流路の場合の速度分布の断面形状、(f)は集束流路の場合の速度分布の断面形状を示している。 スタンドオフ距離(ギャップ)が1mmの場合の静止スポットプロファイルの除去分布を示し、(a)は直流型ノズル、(b)は集流型ノズルの場合である。 0.4mmから1.8mmのスタンドオフ距離(ギャップ)での静止スポット加工痕のプロファイルの除去分布を示し、(a)は直流型ノズル、(b)は集流型ノズルの場合である。 0.4mmから1.8mmのスタンドオフ距離(ギャップ)でのスポット加工痕の横断面プロファイルを示し、(a)は直流型ノズル、(b)は集流型ノズルの場合である。 0.4mmから1.8mmのスタンドオフ距離(ギャップ)でのスポット加工痕の縦断面プロファイルを示し、(a)は直流型ノズル、(b)は集流型ノズルの場合である。 スタンドオフ距離(ギャップ)に対する除去量やスポットサイズとの関係を示し、(a)は直流型ノズル、(b)は集流型ノズルの場合である。 石英表面のSTM像と表面粗さを示し、(a)は加工する前の表面、(b)は集流型ノズルを用いて加工した後の表面を示す。 集流型ノズルの実施例を示す分解斜視図である。 同じく集流型ノズルの実施例を示す断面図である。 背圧と流量の関係を示すグラフである。 背圧をパラメータとしてギャップとスポット加工痕の半値幅の関係を示すグラフである。 背圧をパラメータとしてギャップとスポット加工痕の加工レートの関係を示すグラフである。
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1は、ノズル型加工ヘッド方式のEEM加工装置の概略図を示し、図中符号1はノズルヘッド、2は被加工物、3は水槽、4はNCステージをそれぞれ示している。
この加工装置では、ノズルヘッド1と被加工物2とを水槽3の内部に所定のギャップを設けて配置し、前記被加工物2の表面に沿って前記ノズルヘッド1を相対的に走査できるようにしている。例えば前記ノズルヘッド1を固定し、前記被加工物2をNCステージ4に保持して、NCステージ4の駆動により、前記ギャップを設定するとともに、前記被加工物2の表面を前記ノズルヘッド1に対して移動できるようにしている。そして、水と微粒子を分散させたスラリー(加工液)は、ダイヤフラムポンプ5からノズルヘッド1に供給して水槽3内に吐出させ、水槽3に溜まった加工液を前記ダイヤフラムポンプ5で吸引して循環させている。この際、前記ノズルヘッド1に供給する加工液の圧力(背圧)は、前記ダイヤフラムポンプ5の出口管に接続されたダンパ6に空気圧縮機7からレギュレータ8を通して供給した圧縮空気によって設定値に保たれ、背圧は圧力計9でモニターしている。
本実施形態では、前記NCステージ4は、前記水槽3内で被加工物2を水平面上に載せて制御するXYステージと、前記ノズルヘッド1と被加工物2の間のギャップを調整するZステージで構成されている。そして、先ず、静止状態において、前記ノズルヘッド1から吐出された加工液の噴流を被加工物2の表面に吹き付けて、該表面に沿った高剪断流を安定的に発生させ、固体間化学反応により表面原子に結合した微粒子を水の流れにより離脱させ、微粒子と共に表面原子を除去することにより形成されるスポット加工痕のプロファイルデータを取得する。そして、被加工物2の加工前形状と目的形状との差に相当する除去量分布を求め、前記スポット加工痕のプロファイルデータに基づき、被加工物2の表面の局所毎に対するノズルヘッド1の滞在時間を決定し、その局所的な滞在時間を実現できるように、前記ノズルヘッド1を被加工物2の表面に対して相対的に走査する走査速度を規定したNCデータを作成する。それから、加工装置の制御部にNCデータを入力して、前記ノズルヘッド1を被加工物2の表面に対して相対的に走査し、走査速度を制御することで局部的な除去量を制御して加工するのである。除去量が多い場合には、一度の走査で目的形状を得ることが難しいので、中間目的形状を設定して複数回の走査を行えば良い。
スポット加工痕は、前記ギャップと背圧を加工条件のパラメータとして、そのプロファイルを変更することができる。先ず、ノズルヘッド1と被加工物2が静止状態で、ギャップと背圧で決まる加工条件毎の複数のスポット加工痕のプロファイルデータを取得する。それから、目的の除去量分布を得るために最適なスポット加工痕のプロファイルの組み合わせを選んでNCデータを作成する。そして、NCデータに基づき、ギャップと背圧を制御して、スポット加工痕のプロファイルを制御し、異なるプロファイルを有する複数のスポット加工痕を用いて加工するのである。
ここで、微粒子としては、粒径が10nm〜5μmの酸化ケイ素(シリカ)や酸化ジルコニウムなどの金属酸化物が主に使用される。また、微粒子は、単粒子の他に、粒径が1〜100nmの微粒子が凝集して平均径が0.5〜5μmの集合体となった凝集微粒子を用いることも好ましい。そして、微粒子を分散させる水は、超純水あるいは純水を用いることが好ましく、加工液の濃度は1〜10vol%である。
プロファイルデータを用いた処理では、スポット加工痕のプロファイルの滞留時間は、除去深さを制御するために使用されるパラメータである。滞留時間分布は、NCステージ4の走査速度分布に変換される。静止状態のスポット加工痕のサイズ、除去率、再現性などの特徴は、基本的には形状補正の性能を決定する。スポット加工痕のサイズと除去速度は、形状補正においてそれぞれ空間分解能及び加工時間に直接関連している。特性の高い再現性は、必要な精度が達成されるまで行われる加工と測定間のサイクル数を減らすことができる。
本発明では、先端の開口部へ向けて狭まった集束流路を備え、微粒子を水に分散させた加工液を所定背圧で前記集束流路に供給して前記開口部から吐出させて、該開口部のサイズよりも小さなウエスト部を有する集束流を発生させる機能を備えた集流型ノズルを使用する。ノズル型EEMでは、被加工物表面に粒子を輸送し、表面からそれらを除去するために、高剪断流が表面に必要である。除去領域及び除去速度は、表面と接触する流体の速度分布に依存する。速度分布の形状は、流路の幅、速度、角度、スタンドオフ距離などのノズル仕様を変更することによって制御することができる。ここで、スタンドオフ距離は、ノズル出口と被加工物表面との間の長さとして定義される。
従来のノズル型加工ヘッド方式のEEMに用いたノズルは、流路が直線であり、図2(a)に示すように、その開口部は、矩形または円形であった。加圧された流体は、容器内の流体に向けてノズルから吐出する。この場合には、一般的にジェット流は強い乱流状態であるので、開口部から出た後に流れは発散することが考えられる。静止スポット加工に必要な小ささ及び除去速度の両方を満足させるために、スタンドオフ距離が短くなるように選択される。直径500μmのスポットサイズの微小な静止スポット加工が、300μm未満のスタンドオフ距離で実現している。
更に詳しくは、図2(a)は比較のための従来の直流型ノズル10を示し、図2(b)は本発明に用いた集流型ノズル20を示している。直流型ノズル10は、内部の流路の断面形状が先端の開口部11まで同じ形状で直線流路12を備えたものである。それに対して、集流型ノズル20は、先端の開口部21へ向けて狭まった集束流路22を備えたものであり、先端部に円錐外面24を有するコア23と、先端部に円錐内面26を有し且つ頂部に開口部21を有する外筒25とを、前記コア23の円錐外面24と外筒25の円錐内面26との間に所定の間隙を設けて同心軸状に配置した構造を有している。
前記集流型ノズル20は、加工液を所定圧力で前記集束流路22に供給して前記開口部21から吐出させて、該開口部21から一定の距離で該開口部21のサイズよりも小さなウエスト部27を有する集束流28を発生させる機能を備えている。一方、直流型ノズル10から吐出させた加工液は、開口部11のサイズよりも小さくなることはなく、前記開口部11からの距離の増加とともに拡がる拡散流13となる。実際は、図2(a)に示すような極端な拡散流13ではなく、前記開口部11からの距離の増加とともに緩やかに拡がる流れとなる。集流型ノズル20は、収束した点で、開口部21から遠くても最大流速は高い。更に、図2(a)に示す直流型ノズル10と比較して、集流型ノズル20は、被加工物表面上の速度分布は狭く、長いスタンドオフ距離の場合にも高い除去率を持つ小さい静止スポットプロファイルを可能にする。
集束流れの特性を検証するために、流体シミュレーションソフトウェア(PHOENICS CHAM社)を用いて、いくつかの流体シミュレーションを行った。シミュレーションパラメータは、表1に記載されている。集流型ノズル20の場合、図2(b)に示すように幅500μm、厚さ300μmを有する二つの開口から流入した後に二つの流れが合流する。二つの流れの間の角度は90°である。それに対して、直流型ノズル10は1mm×300μm程度の寸法を有する長方形の開口部を有している。両ノズルの開口部の断面積は同じにしている。両方のノズルについて、三次元の速度及び圧力分布を計算した。ソフトウェアに含まれたk−εモデルは、乱流を計算するために用いられる。流路構造の効果を定量的に分析するために、両方のノズル開口における流れ速度は同じに設定されている。図3は、直線流路と集束流路のシミュレーション結果を示している。中心線を含むXZ平面上の速度分布は、図3(a)及び(b)に示している。被加工物表面から1μmの面上の速度分布は、図3(c)及び(d)に比較されている。
Figure 0006344730
流れが被加工物表面に近づくにつれて、その速度方向において、垂直な方向から壁にほぼ平行な方向に回転するように、有意な変化を受ける。スタンドオフ距離が1mmである場合でも、これが被加工物表面上の高剪断速度を有する流れをもたらす。流体圧力は、二つの流れが交わる中心における面上で増加する。そして、主流の方向はY軸に向かって変化する。加工性の観点から、表面近傍の速度が重要な評価因子である。図3(e)及び(f)は、2種類のノズルに対する速度分布の断面形状を示している。集流型ノズル20が使用されている場合の速度分布プロファイルは、0.5mmの半値全幅を有するガウス状である。それに対して、直流型ノズル10では、速度分布プロファイルに二つのピークがあり、この二つのピークの間の距離は、ノズル開口幅と同じで1mmである。EEMにおいて、静止状態でのスポット加工痕のプロファイルの形状は、被加工物表面に供給され、表面から除去された粒子数の分布に依存する。本実施形態での微粒子の直径は2μm程度であるため、粒子は流線に沿って移動する。二つのプロファイルを比較すると、除去深さが被加工物表面に近い速度に基本的に比例するので、集流型ノズルを用いて微細な静止スポットプロファイルを得ることができることを示している。
次に、流体シミュレーションで用いたものと同じ流路構造を有する2種類のノズルを用意し、加工装置に取り付けた。いくつかの静止スポット加工痕が石英表面上に加工され、3.74×2.81mmの視野範囲を持つ顕微干渉計(ZYGO NewViewTM700)により測定した。速度もまた、シミュレーションに応じて調整した。スタンドオフ距離は、0.4mmから1.8mmまで変化させた。実験パラメータを表2に記載されている。
Figure 0006344730
図4(a)及び(b)は、それぞれスタンドオフ距離(ギャップ)が1mmである直流型ノズルと集流型ノズルを使って得た静止スポット加工痕のプロファイルの除去分布を拡大して示している。図5(a)及び(b)は、それぞれ0.4mmから1.8mmのスタンドオフ距離での直流型ノズルと集流型ノズルを使って得た静止スポット加工痕のプロファイルの除去分布を示している。図6(a)及び(b)は、それぞれ0.4mmから1.8mmのスタンドオフ距離での直流型ノズルと集流型ノズルを使って得たスポット加工痕の横断面プロファイルを示し、図7(a)及び(b)は同じく直流型ノズルと集流型ノズルを使って得た縦断面プロファイルを示している。スタンドオフ距離(ギャップ)は、スポット加工痕の形状、深さ、サイズに影響することがわかる。図8(a)及び(b)は、それぞれ直流型ノズルと集流型ノズルの場合におけるスタンドオフ距離(ギャップ)に対する除去量やスポットサイズとの関係を示す。ここで、スポットサイズは、全容積の80%を含む領域の直径として定義する。
集流型ノズルを用いた場合には、スポットサイズは、スタンドオフ距離(ギャップ)が0.4mmから1mmへ増加と共に減少する。最小スポットサイズは、1mmのスタンドオフ距離(ギャップ)で1.3mmであり、スタンドオフ距離(ギャップ)が増加すると、スポット径が徐々に大きくなる。その結果、スポットサイズ及び除去速度は、ノズルを交換せずに単にスタンドオフ距離(ギャップ)を調節することによって制御することができることを示している。更に、図6及び図7より、集流型ノズルの場合、スタンドオフ距離(ギャップ)に応じてスポット加工痕のプロファイルも大きく変化することがわかる。一方、直流型ノズルを用いた場合、スポット加工痕がスタンドオフ距離(ギャップ)に関わらず同じ大きさのままで、プロファイルの変化も少ない。加工条件の変更が必要な場合は、異なるサイズのノズルを取り付けなければならない。それに対して、集流型ノズルを用いた場合には、同じノズルのまま、ギャップなどの加工条件を変更することにより、スポット加工痕のプロファイルを変更することが可能である。尚、集流型ノズルの開口部の形状が円形のように回転対称形であれば、理想的にはスポット加工痕も回転対称形になる。
次に、EEM加工表面の粗さを評価するために、石英表面上の5mmの正方形領域にわたりラスター走査を行い、図9に集流型ノズルを用いた処理の前と後の表面粗さを示す。処理前と後のRMS値はほぼ同じであり、従って集流型ノズルも高度な光学素子の形状補正に用いることができる。図4(a)及び(b)の中の静止スポットプロファイルは、それぞれ図3(c)及び(d)における速度分布とよく一致していることがわかる。従って、流体シミュレータを使用して、様々な形態のノズルによる静止スポットプロファイルの形状を予測することができる。
前記集流型ノズル20の具体的構造を図10、図11に基づいて更に詳しく説明する。本実施形態では、前記集流型ノズル20は、前記コア23を中心部に突設するとともに、該コア23の周囲に接合面30を設けた第1部材29と、前記外筒25を中心部に設けるとともに、該外筒25の周囲に接合面32を設けた第2部材31とを、両接合面30,32を密閉状態で接合し、前記第1部材29には反対側から前記コア23の中心にかけて主流路33を形成するとともに、該コア23の円錐外面24よりも基部側の側面に前記主流路33に連通する複数の分岐孔34,…を形成し、前記コア23の円錐外面24と外筒25の円錐内面26との間に形成した前記集束流路22に、主流路33から分岐孔34,…を通して加工液を供給する構造である。更に、前記集流型ノズル20は、第2部材31の外筒25の円錐内面26が接合面32まで延び、前記第1部材29のコア23の円錐外面24よりも基部側の側面との間にバッファ流路35を形成している。
また、前記第1部材29の接合面30又は前記第2部材31の接合面32の一方に、前記流路を取り囲むようにOリング溝36を設け、該Oリング溝36に嵌めたOリング37を他方の接合面に圧接してシールしている。更に、前記コア23と外筒25とが正確に同心状に組み付けることができるように、前記第1部材29の接合面30の周囲に環状段部38を設け、前記第2部材31の外周縁を嵌合する構造となっている。また、図示しないが、前記第1部材29と第2部材31は、前記Oリング溝36の外側をネジで互いに締結する。
本実施形態の集流型ノズル20の開口部21は、内径1mm(コア23の先端の直径)、集束流路22の幅が300μmの環状スリットである。先ず、このノズルに対して流量測定を純水にて行ったところ、図12のように、ほぼ理論値通りの値となった。バッファ流路35を設けたことにより、圧力損失の少ない構造となっている。それから、雰囲気を加工液に取り換えて、ギャップと背圧を変化させて実験を行ったところ、ノズル開口よりは小さな加工痕が得られた。図13は、背圧が2、3、4atmの場合におけるギャップに対するスポット加工痕の半値幅のグラフであり、ギャップを離しても加工痕の大きさは劇的な変化は見られないことがわかる。図14は、背圧が2、3、4atmの場合におけるギャップに対するスポット加工痕の加工レートのグラフである。このグラフから、従来の直流型ノズルであればEEM加工が行われなかった長ギャップでも、集流型ノズルであれば加工可能であることがわかる。また、ギャップが小さい場合には、背圧を変化させることにより加工レ−トを有意に変更できることも確認できた。つまり、背圧を制御することによって、スポット加工痕のプロファイルを制御可能であることを示唆している。
EEMにおいて、ノズル出口と被加工物表面との間に集束流状態を実現し、ギャップと背圧を制御することによって、静止状態におけるスポット加工痕のプロファイルの形状の制御することを実験的に確かめ、複数のプロファイルのスポット加工痕を用いて複雑形状や急峻な形状の加工ができる可能性を示した。そして、シミュレーション結果は、集流型ノズルが被加工物表面上の速度分布をシャープにしたことを示す。また、加工実験の結果は、シミュレーションのものを確認した。流路の形状は、加工パラメータに影響を与えることがわかった。静止スポット加工痕のプロファイルの形状を制御するために、ノズル孔の大きさだけでなく、流路構造をも考慮する基本的な考え方は、種々のEEM光学製造プロセス、特に複雑な形状を有する高度な光学系に広く適用することができる。
1 ノズルヘッド
2 被加工物
3 水槽
4 NCステージ
5 ダイヤフラムポンプ
6 ダンパ
7 空気圧縮機
8 レギュレータ
9 圧力計
10 直流型ノズル
11 開口部
12 直線流路
13 拡散流
20 集流型ノズル
21 開口部
22 集束流路
23 コア
24 円錐外面
25 外筒
26 円錐内面
27 ウエスト部
28 集束流
29 第1部材
30 接合面
31 第2部材
32 接合面
33 主流路
34 分岐孔
35 バッファ流路
36 Oリング溝
37 Oリング
38 環状段部

Claims (2)

  1. ノズルの先端と被加工物との間に所定のギャップを設けて水中に配置し、微粒子を水に分散させた加工液を所定背圧でノズルの開口部から吐出させて、被加工物表面に沿って高剪断流を発生させ、固体間化学反応により表面原子に結合した微粒子を水の流れにより離脱させ、微粒子と共に表面原子を除去する加工原理を用い、前記ノズルを被加工物表面に対して相対的に走査し、滞在時間を制御することで局部的な除去量を制御して加工するEEM加工方法において、一つのノズルを用い、静止状態において前記ギャップと背圧の少なくとも一方を変化させて、それぞれの加工条件でのスポット加工痕のプロファイルデータを取得し、該ギャップと背圧を制御することにより、スポット加工痕のプロファイルを制御し、異なるプロファイルを有する複数のスポット加工痕を重ね合わして加工してなることを特徴とするEEM加工方法。
  2. ノズルの先端と被加工物との間に所定のギャップを設けて水中に配置し、微粒子を水に分散させた加工液を所定背圧でノズルの開口部から吐出させて、被加工物表面に沿って高剪断流を発生させ、固体間化学反応により表面原子に結合した微粒子を水の流れにより離脱させ、微粒子と共に表面原子を除去する加工原理を用い、前記ノズルを被加工物表面に対して相対的に走査し、滞在時間を制御することで局部的な除去量を制御して加工するEEM加工方法において、複数種のノズルを用い、各ノズル毎に前記ギャップと背圧の加工条件でのスポット加工痕のプロファイルデータを取得し、ノズルを交換することにより、スポット加工痕のプロファイルを変更し、異なるプロファイルを有する複数のスポット加工痕を重ね合わして加工してなることを特徴とするEEM加工方法。
JP2017106063A 2017-05-30 2017-05-30 Eem加工方法 Active JP6344730B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106063A JP6344730B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 Eem加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106063A JP6344730B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 Eem加工方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013105930A Division JP6176479B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 集流型ノズルを用いたeem加工方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017140698A JP2017140698A (ja) 2017-08-17
JP6344730B2 true JP6344730B2 (ja) 2018-06-20

Family

ID=59628243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017106063A Active JP6344730B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 Eem加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6344730B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7487932B2 (ja) 2020-07-06 2024-05-21 株式会社ジェイテックコーポレーション ノズル型加工ヘッド方式eem加工方法
CN117961782A (zh) * 2024-02-07 2024-05-03 武汉中誉鼎力智能科技有限公司 一种热冲压零部件的喷丸清理方法及装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014210317A (ja) * 2013-04-19 2014-11-13 国立大学法人大阪大学 スラリー噴射加工用ノズル、表面加工装置、および表面加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017140698A (ja) 2017-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Jain et al. Micromanufacturing: a review—part I
Yu et al. Study of 3D micro-ultrasonic machining
Wang et al. Maskless fluid jet polishing of optical structured surfaces
Rashed et al. Water jet guided laser as an alternative to EDM for micro-drilling of fuel injector nozzles: A comparison of machined surfaces
US10987760B2 (en) Method of manufacturing a holding plate, in particular for a clamp for holding wafers
CN106001927A (zh) 一种测量加工一体化的激光平整化抛光方法
Lu et al. Modeling and machining evaluation of microstructure fabrication by fast tool servo-based diamond machining
Zhao et al. Investigation on electrolyte jet machining of three-dimensional freeform surfaces
Hofele et al. Process parameter dependencies of continuous and pulsed laser modes on surface polishing of additive manufactured aluminium AlSi10Mg parts
JP6344730B2 (ja) Eem加工方法
Beaucamp Micro fluid jet polishing
Guo et al. Analysis on a deformed removal profile in FJP under high removal rates to achieve deterministic form figuring
Takei et al. Effect of focusing flow on stationary spot machining properties in elastic emission machining
Alberdi et al. Experimental study of the slot overlapping and tool path variation effect in abrasive waterjet milling
Yamaguchi et al. Uniform internal finishing of SUS304 stainless steel bent tube using a magnetic abrasive finishing process
Feng et al. Underwater laser micro-milling of fine-grained aluminium and the process modelling by machine learning
Kelliger et al. Investigations on the impact of additively manufactured coolant channels and outlet nozzles on free jet and jet forces in high-pressure cutting fluid supply
Han et al. A novel deterministic approach to maskless surface structuring using submerged pulsating air jet polishing
JP6176479B2 (ja) 集流型ノズルを用いたeem加工方法及びその装置
Zhang et al. Pressure-dependent shape adaptive multi-jet polishing for edge effect restraint
CN205798711U (zh) 一种测量加工一体化的激光平整化抛光装置
Zhang et al. Determining issues in optimal turning of micro-structured functional surfaces
Bedi et al. Advanced finishing processes for biomedical applications
CN212471124U (zh) 一种超声空化辅助多喷嘴射流抛光装置
Riveros et al. Nanoscale surface modifications by magnetic field-assisted finishing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170607

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6344730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250