JP6350546B2 - 高硬度フィルム - Google Patents
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Description
カールや層間剥離は、最終製品として使用されているときに問題となるのみならず、製造時において、多層からなる積層フィルムを高速で順次積層していくときにも問題となる。カールや層間剥離が発生すると、製造が困難となったり、商品寿命を短縮することにつながる。層間剥離した積層フィルムを分析したところ、多くの場合、粘着層の界面で剥離が生じるとの知見を得た。さらに、粘着層の熱的・動的挙動と層間剥離との関係について検討を加えた。その結果、室温時における動的粘弾性の挙動が使用時の粘着層と基材との界面での剥離性能に係り、加熱時における動的粘弾性の挙動が加工時や長時間経過時の粘着層と基材との界面での剥離性能に係っていることが判明した。そして、層間剥離を防止するためには、室温時と加熱時の動的せん断貯蔵弾性率をそれぞれ特定の範囲に制御することが肝要であることが判明した。
1×105Pa≦G´(20℃)≦1×107Pa ・・・(1)
1×104Pa≦G´(80℃)≦1×106Pa ・・・(2)
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態の高硬度フィルムの構成例を図3を用いて説明する。
図3は、本発明の第1実施形態の構成を示す模式的断面図である。図3の高硬度フィルム1は、表面フィルム20aと裏面フィルム21aが、粘着層13を介して貼着されて構成されている。
表面フィルム20aは、第1基材12aと、第1基材12aの表面に積層された第1ハードコート層11aとを有している。
裏面フィルム21aは、第2基材12bと、第2基材12bの裏面に積層された第2ハードコート層11bとを有している。
第1基材12aおよび第2基材12bを形成する材料としては、可視光線を80%以上透過する透明な材料であって、フィルム状の材料である。具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンナフタレートフィルム、ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム等が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンナフタレートフィルム、ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルムが好ましい。
易接着層15に使用されるアクリル系樹脂としては、以下に示すようなアクリルモノマーから重合されるものが例示される。例えば、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基を有したアルキルアクリレートやアルキルメタクリレート、ヒドロキシ含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、アミド基を含有するモノマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのモノマー成分は、2種以上を用いて共重合しても良い。
また、易接着層15には必要に応じて帯電防止剤、可塑剤等の種々の添加剤を添加しても良い。塗工適性や反応性向上を目的として界面活性剤やpH調整剤を添加しても良い。
上記のようにして製造されたフィルムに、必要に応じてヘイズ値が大きくならないように、さらにコロナ放電処理、火炎処理等の公知の方法により表面処理を施しても良い。
本実施形態のハードコート層11とは、高硬度フィルム1に表面硬度を付与するための硬質成分を含有する層である。本実施形態において、ハードコート層11として、硬化性樹脂を用いることが好ましい。
ハードコート層11としての硬度を確保するためには、4官能以上の(メタ)アクリル酸エステルを使用することが好ましい。
これらの(メタ)アクリレート類は、1種を単独で使用することも、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
有機粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリシロキサン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリアミドなどの樹脂粒子などを用いることができる。
カップリング剤の処理量は、無機酸化物粒子または有機粒子100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
粘着層13を形成する粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが使用される。また、溶剤系、エマルジョン系、水系のいずれであってもよい。なかでも光学系用途に使用する場合は透明度、耐候性、耐久性、コスト等の観点から溶剤型アクリル系粘着剤が特に好ましい。
これらの中でも、粘着性、架橋性および重合性等の観点から、カルボキシル基含有共重合性単量体が好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。
本発明者らの検討によると、層間剥離は、粘着層13と他の層との界面で生じる。そして、カールや層間剥離は、加工時や使用時において発生する。室温付近における加工時や使用時において、粘着層13のはみ出しや、カールや層間剥離の発生がなく、フィルムの表面硬度を低下させないことが必要とされる。そのためには、粘着層13の20℃、周波数1Hzにおける動的せん断貯蔵弾性率G´(20℃)(Pa)が下記式(1)を満足することが必要である。
1×105Pa≦G´(20℃)≦1×107Pa ・・・(1)
好ましくは、5×105Pa≦G´(20℃)≦5×106Paである。
ハードコート層11や粘着層13は、後記するように、基材12に溶剤を用いたハードコート組成物や粘着剤組成物を塗布した後に、加熱・乾燥し、その後、硬化させることによって形成される。かかる加熱時や、最終製品製造時から長時間経過後であってもカールや剥離が生じないようにすることが必要となる。
1×104Pa≦G´(80℃)≦1×106Pa ・・・(2)
好ましくは、5×104Pa≦G´(80℃)≦5×105Paである。
図5は、本発明の第2実施形態の構成を示す模式的断面図である。図5の高硬度フィルム3は、表面フィルム20cと裏面フィルム21cが、粘着層13を介して貼着されて構成されている。
表面フィルム20cは、第1基材12aと、第1基材12aの表面に積層された第1ハードコート層11aと、第1基材12aの裏面に積層された第3ハードコート層11cとを有している。
裏面フィルム21cは、第2基材12bと、第2基材12bの裏面に積層された第2ハードコート層11bとを有している。
図6は、本発明の第3実施形態の構成を示す模式的断面図である。図6の高硬度フィルム4は、表面フィルム20dと裏面フィルム21dが、粘着層13を介して貼着されて構成されている。
表面フィルム20dは、第1基材12aと、第1基材12aの表面に積層された第1ハードコート層11aとを有している。
裏面フィルム21dは、第2基材12bと、第2基材12bの裏面に積層された第2ハードコート層11bとを有している。さらに、第2ハードコート層11bの裏面には、加飾等の目的で印刷層14が形成されている。印刷層14を第2ハードコート層11bの裏面に設置する理由は、画像表示装置等においては、印刷層14が内部に封入されることとなり、外部からの物理的な接触がなくなり、印刷面が保護されるからである。
第3実施形態の印刷層14は、着色剤とバインダとを含む着色インキを印刷することによって形成される層である。着色剤としては、顔料または染料が使用される。バインダとしては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキッド樹脂などの樹脂が使用できる。金属発色をさせる場合には、着色剤として、アルミニウム、チタン、ブロンズ等の金属の粒子やマイカに酸化チタンをコーティングしたパール顔料等を用いることができる。
本実施形態の高硬度フィルムは、JIS K5600−5−4に基づいて測定される鉛筆硬度を5H以上とすることが可能であり、ガラス板の代替となり得るものである。
本実施形態の高硬度フィルムは、例えば、以下のようにして製造することができる。下記製造工程は、ロールツーロール方式で連続的に行うことも可能である。
(1)第1基材形成工程
第1基材12aの片面に第1ハードコート層11aを形成して表面フィルム20を形成する。
(2)第2基材形成工程
第2基材12bの片面に第2ハードコート層11bを形成して裏面フィルム21を形成する。
(3)貼着工程
表面フィルム20と裏面フィルム21を、粘着層13を介して貼着する。
(4)打ち抜き工程
所望の形状に打ち抜く。
まず、硬化性樹脂を含むハードコート層形成用塗工液を各基材に塗工して未硬化塗膜を形成する。
また、ハードコート層形成用塗工液は、硬化を促進させるために、公知の光重合開始剤を含有することが好ましい。また、熱硬化性の硬質成分を用いる場合には、イソシアネート化合物やエポキシ化合物等の架橋剤を含有することが好ましい。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線が挙げられ、中でも、汎用性の点から、紫外線が好ましい。紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
活性エネルギー線の照射による硬化は、窒素等の不活性ガス存在下で行うことが好ましい。硬化させる工程は、予備硬化工程と本硬化工程の2段階に分けて行ってもよい。
(a)表面フィルム20における第1基材12aの裏側に、粘着剤塗工液を塗布・乾燥して粘着層13を形成し、その後裏面フィルム21を貼着する。
(b)裏面フィルム21における第2基材12bの表側に、粘着剤塗工液を塗布・乾燥して粘着層13を形成し、その後表面フィルム20を貼着する。
(c)表面フィルム20における第1基材12aの裏側に、両面粘着シートを用いて粘着層13を形成し、その後裏面フィルム21を貼着する。
(d)裏面フィルム21における第2基材12bの表側に、両面粘着シートを用いて粘着層13を形成し、その後表面フィルム20を貼着する。
粘着剤塗工液を塗工するコーターとしては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター、印刷機等が挙げられる。
乾燥は、加熱乾燥機や真空乾燥機などによって行う。
また、一方の剥離シートの粘着層に対する剥離力と他方の剥離シートの粘着層に対する剥離力とは、異なることが好ましい。これにより、一方の剥離シートだけを先に剥離することが容易となる。
両面粘着シートを用いる場合、一方の剥離シートだけを先に剥離して粘着層を露出させ、表面フィルム20又は裏面フィルム21の一方に貼着する。次いで、他方の剥離シートを剥離して、裏面フィルム21又は表面フィルム20の他方と貼り合わせる。
印刷は、「(3)貼着工程」前に行ってもよい。すなわち、表面フィルム20と貼着する前の裏面フィルム21に印刷してもよい。また、印刷は、「(4)打ち抜き工程」後に行ってもよい。
ここで、基材としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムは以下のものを用いた。これらのフィルムは、すべて両面に易接着層を有している。
(i)PETフィルムa;商品名コスモシャインA4300、東洋紡績(株)製、210mm×297mm、厚さ125μm
(ii)PETフィルムb;商品名ルミラーU34、東レ(株)製、210mm×297mm、厚さ125μm
(iii)PETフィルムc;商品名KEL86W、帝人デュポン(株)製、210mm×297mm、厚さ125μm
(iv)PETフィルムd;商品名コスモシャインA4300、東洋紡績(株)製、210mm×297mm、厚さ250μm
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名:A−DPH、新中村化学(株)製)49質量部、レベリング剤(商品名BYK−310、ビッグケミージャパン(株)製)0.1質量部、光重合開始剤(商品名IRGACURE184、BASF(株)製)1.5質量部、メチルエチルケトン49.4質量部を混合して、フィルムA形成用組成物を調製した。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として、トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名A−TMPT、新中村化学(株)製)49質量部、レベリング剤(商品名BYK−310、ビッグケミージャパン(株)製)0.1質量部、光重合開始剤(商品名IRGACURE184、BASF(株)製)1.5質量部、メチルエチルケトン49.4質量部を混合して、フィルムB形成用組成物を調製した。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(商品名A−9300、新中村化学(株)製)49質量部、レベリング剤(商品名BYK−310、ビッグケミージャパン(株)製)0.1質量部、光重合開始剤(商品名IRGACURE184、BASF(株)製)1.5質量部、メチルエチルケトン49.4質量部を混合して、フィルムC形成用組成物を調製した。
攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下装置、窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、溶媒である酢酸エチルを添加した。次いで、反応装置内に、アクリル単量体であるブチルアクリレート65質量部、メチルアクリレート35質量部、アクリル酸2質量部と、重合開始剤である2,2´−アゾイソブチロニトリル0.1質量部を添加した。その後、攪拌しながら窒素ガス気流中、溶媒の還流温度で8時間重合した。反応終了後、トルエンを添加してアクリル重合体溶液を得た。次いで、該アクリル重合体固形分100質量部に対して、架橋剤であるトリレンジイソシアネート(商品名コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)0.1質量部を混合して、重量平均分子量80万の粘着剤溶液1を得た。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によりポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算されたものである。
粘着剤溶液1の調製のときと同様にして粘着剤溶液2を調整した。すなわち、反応装置内に、アクリル単量体である2−エチルヘキシルアクリレート65質量部、メチルメタクリレート10質量部、エチルメタクリレート15質量部、ヒドロキシエチルアクリレート10質量部と、重合開始剤である2,2´−アゾイソブチロニトリル0.1質量部を添加した。その後、攪拌しながら窒素ガス気流中、溶媒の還流温度で8時間重合した。反応終了後、トルエンを添加してアクリル重合体溶液を得た。次いで、該アクリル重合体固形分100質量部に対して、架橋剤であるトリレンジイソシアネート(商品名コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)2質量部を混合して、重量平均分子量150万の粘着剤溶液2を調製した。
粘着剤溶液1の調製のときと同様にして、反応装置内に、アクリル単量体であるブチルアクリレート90質量部、エチルメタクリレート5質量部、アクリル酸2質量部、ヒドロキシエチルアクリレート3質量部と、重合開始剤である2,2´−アゾイソブチロニトリル0.1質量部を添加した。その後、攪拌しながら窒素ガス気流中、溶媒の還流温度で8時間重合した。反応終了後、トルエンを添加してアクリル重合体溶液を得た。次いで、該アクリル重合体固形分100質量部に対して、架橋剤であるトリレンジイソシアネート(商品名コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)0.1質量部を混合して、重量平均分子量50万の粘着剤溶液3を調製した。
上記で得られた粘着剤溶液1を、裏面フィルムであるフィルムBのハードコート層を形成していない面にナイフコーターにより、乾燥後の塗工厚さが10μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥させて、粘着層を形成した。次いで、該粘着層と表面フィルムであるフィルムAのハードコート層が形成されていない面と貼り合わせて、積層フィルム1を作製した。
粘着層の厚さを、15μmへ変更した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム2を作製した。
表面フィルムであるフィルムAの代わりにフィルムCを使用し、フィルムCの膜厚3μmのハードコート層が形成されている面と貼り合わせた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム3を作製した。
裏面フィルムであるフィルムBの代わりにフィルムAを使用し、ハードコート層を形成していない面に粘着層を形成した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム4を作製した。
第1基材をPETフィルムbへ変更した以外は実施例1と同様にして、積層フィルム5を作製した。
第2基材をPETフィルムbへ変更した以外は実施例1と同様にして、積層フィルム6を作製した。
第1基材をおよび第2基材をPETフィルムcへ変更した以外は実施例1と同様にして、積層フィルム7を作製した。
第1基材をPETフィルムcへ変更した以外は実施例1と同様にして、積層フィルム8を作製した。
第2基材をPETフィルムcへ変更した以外は実施例1と同様にして、積層フィルム9を作製した。
粘着層の厚さを25μmへ変更した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム10を作製した。
粘着剤溶液2を使用した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム11を作製した。
粘着剤溶液3を使用した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム12を作製した。
表面フィルムであるフィルムAのハードコート層を形成している面に粘着剤を塗工した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム13を作製した。
裏面フィルムであるフィルムBのハードコート層を形成している面に粘着剤を塗工した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム14を作製した。
裏面フィルムであるフィルムBの代わりにPETフィルムaを使用した以外は、実施例1と同様にして、積層フィルム15を作製した。
粘着層を介さずに、PETフィルムdの表面に、実施例1と同条件でフィルムA形成用組成物を塗工し、膜厚25μmのハードコート層を形成した。そのPETフィルムdの反対側の裏面に、実施例1と同条件でフィルムB形成用組成物を実施例1と同条件で塗工し、膜厚25μmのハードコート層を形成して、積層フィルム16を作製した。
評価用試料としては、各積層フィルムの作成に使用した粘着剤のみのシートを積層して、100〜150μm厚のシートを作成して、測定に供した。
レオメーター(Reologica社製、型式DYNALYSER DAR−200)を用いて、周波数1Hz、歪0.1%、昇温速度3℃/分の条件で、−100〜100℃の範囲で測定した。温度20℃および80℃での数値をもって、動的せん断貯蔵弾性率G´(20℃)およびG´(80℃)とした。
作製した積層フィルムの表面を、鉛筆引掻塗膜硬さ試験機((株)コーティングスター工業製)を用いて、JIS K5600−5−4に準拠して測定した。荷重は750gである。引掻いた鉛筆の中で表面に傷が入らなかった最も硬い鉛筆の硬度をそのフィルムの鉛筆硬度とした。
鉛筆硬度の評価と同様に作製した積層フィルムの表面を、鉛筆引掻塗膜硬さ試験機((株)コーティングスター工業製)を用いて、JIS K5600−5−4に準拠して測定した。荷重は750gである。硬度5Hの鉛筆で引掻いたときに表面に傷が入らず、打痕もないものを○、傷は入らなかったが打痕がややあるものを△、打痕の有無に関わらず傷が入ったものを×とした。
作製した積層フィルムを、200mm×200mmの大きさに断裁し、23℃50%RH環境下に24時間静置した。その後、試験片を水平な板上に試験片を凹となるように(凹んだ部分が上側となるように)置き、4つの角の浮き上がり(板面から各々の角までの距離)を定規にて測定し、その4隅の平均値(mm)を求めた。4隅の平均値が10mm未満のものを○、10mm以上15mm未満のものを△、15mm以上のものを×とした。
また、熱処理後のカールは、同様に裁断した試料を150℃の乾燥機に1時間入れて熱処理を施した後に、上記と同様に静置してから測定した。
作製した粘着剤溶液を基材であるPETフィルム(商品名コスモシャインA4300、東洋紡績(株)製、厚さ100μm)の片面に、ナイフコーターにより、乾燥後の厚さが積層フィルムの粘着層の厚さと同じになるように塗工した。次いで、100℃で2分間乾燥させ、シリコーンPET剥離フィルム(商品名;75RL−07(L)、王子エフテックス社製、75μm厚)へ貼り合わせた。その後、温度23℃、湿度50%の環境下で7日間エージングさせた後、このフィルムから、幅25mm×長さ100mmの試験片をサンプリングした。一方、表面をエタノールで洗浄し、温度23℃、湿度50%RHの環境下にて3時間以上放置したアルカリガラス板を用意した。試験片から剥離フィルムを剥離したものを、アルカリガラス板の表面に質量2kgの圧着ローラーで一往復させることによって貼り合せた。貼り合せてから30分経過した後、JIS Z0237に規定された180度引きはがし法によって、引張速度300mm/分で引きはがして、粘着力(N/25mm)を測定した。
PETフィルム基材を縦100mm×横100mmの大きさに断裁し、JIS C2151に準拠して150℃、30分間加熱処理後の縦方向および横方向の寸法変化率(%)をそれぞれ算出した。
11a 第1ハードコート層
11b 第2ハードコート層
11c 第3ハードコート層
12a 第1基材
12b 第2基材
13 粘着層
14 印刷層
15 易接着層
20a、20b、20c、20d 表面フィルム
21a、21b、21c、21d 裏面フィルム
Claims (6)
- 第1基材と該第1基材の少なくとも表面に積層されたハードコート層とを有する表面フィルムと、
第2基材と該第2基材の少なくとも裏面に積層されたハードコート層とを有する裏面フィルムと、
前記表面フィルムの裏面と前記裏面フィルムの表面との間に設けられ、両フィルムを貼着する粘着層を備え、
前記第1基材および前記第2基材が、ポリエステルフィルムであり、前記ハードコート層が、アクリル系またはウレタン系硬化性樹脂であり、
前記第1基材の厚さt1と前記第2基材の厚さt2とが、t1≦t2≦1.1×t1の関係にあり、
前記粘着層の20℃、周波数1Hzにおける動的せん断貯蔵弾性率G´(20℃)および前記粘着層の80℃、周波数1Hzにおける動的せん断貯蔵弾性率G´(80℃)が下記式(1)および式(2)を満足することを特徴とする高硬度フィルム。
1×105Pa≦G´(20℃)≦1×107Pa ・・・(1)
1×104Pa≦G´(80℃)≦1×106Pa ・・・(2) - 前記粘着層の厚さが25μm以下である請求項1に記載の高硬度フィルム。
- 前記粘着層の粘着力が5N/25mm以上である請求項1または請求項2に記載の高硬度フィルム。
- 前記第1基材と前記第2基材の寸法変化率の差が、縦方向と横方向のいずれも0.5%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高硬度フィルム。
- JIS K5600−5−4に基づいて測定される鉛筆硬度が5H以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の高硬度フィルム。
- 前記第1基材と前記第2基材の厚さがそれぞれ50〜250μm、前記ハードコート層の厚さの合計が15〜80μm、前記粘着層の厚さが5〜25μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高硬度フィルム。
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