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JP6357791B2 - 易剥離性フィルム - Google Patents
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JP6357791B2 - 易剥離性フィルム - Google Patents

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Description

本発明は易剥離性フィルムに関し、特に容器に適した蓋材用易剥離性フィルムに関し、更に詳しくは紙製容器に適した蓋材用易剥離性フィルムであり、低温ヒートシール性と低温環境下での接着強度保持性に優れ、剥離時の紙製容器の毛羽立ちの発生がなく、帯電防止効果にも優れた易剥離性フィルムに関するものである。
従来から、食品包装や工業用部品の包装にはポリプロピレンやポリスチレンなどのプラスチック容器や、紙を主体とした容器が使用されており、その蓋材としては適度なシール強度を持ちかつ剥離時にはスムースな剥離性能を持ついわゆる易剥離性フィルムが要求されている。特に小さな電子部品を運搬するのに使用されるキャリヤーテープに用いられるカバーテープには、保管時の強度保持性、剥離時の剥離強度安定性が要求される。また紙を用いたキャリヤーテープの場合には剥離強度の安定性のみならず、剥離時の紙繊維の毛羽立ちが無いことが要求される。
紙を用いたキャリヤーテープの場合、接着層が紙となるためカバーテープの接着剤として低密度ポリエチレンでも接着が可能である。しかし低密度ポリエチレンでは低温ヒートシール性が劣るため、エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用することも考えられる。この場合低温ヒートシール性が向上しても接着強度は不十分である。そこで低温ヒートシール性を向上させ、かつ接着強度を高くするためにエチレン−酢酸ビニル共重合体に石油炭化水素樹脂などの粘着付与剤を添加してカバーテープの接着剤として使用することが考えられている(例えば特許文献1参照)。これは酢酸ビニル含有量6%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用し、且つ粘着付与剤を10〜60部添加することにより剥離時の紙基材の毛羽立ちがなく、紙基材に挿入される小型電子部品の付着を抑えるものである。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体に粘着付与剤樹脂と低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体を添加してカバーテープの接着剤として使用することが考えられている (例えば特許文献2参照)。しかしながら、飛躍的に高速充填化が進んだ現在の状況では130℃以下の低温シール性を満足できるものではなかった。
また、現在ではキャリヤーテープに充填された電子部品が様々な地域に輸送され、保管されるようになったこともあり、特に気温がマイナス20℃などの氷点下となる寒冷地では保管や輸送中にヒートシールした部分の接着強度が低下し、ヒートシール部分が剥離してしまい部品がキャリヤーテープからこぼれ出してしまう問題が発生している。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体に石油炭化水素樹脂などの粘着付与剤を多く添加した配合では、ヒートシール強度は改良されても、カバーテープに要求される重要な接着性能である紙の毛羽立ちが無いことを満足することは不可能であった。更に、粘着付与剤添加量の増量により接着剤自体がブロッキングしやすくなり、巻物状態のカバーテープがブロッキングしたり、またキャリヤーテープに貼り合わせた後に内容物である電子部品がカバーテープに接着してしまうという不具合が生じることがあった。
また別の重要な性能である帯電防止については、部品の小型化が進んだことにより更なる安定化が要求されている。グリセリン脂肪酸エステルなどに代表される界面活性剤を練り込むことにより性能を付与することが一般的に行われているが、グリセリン脂肪酸エステルを単独で使用した場合、経時変化による帯電防止性能の低下が発生しやすく安定した帯電防止性能を持つカバーテープは得られていない。
公告平3−37760号公報 特開2009−35645号公報
しかし、特許文献1又は2に提案されている易剥離性フィルムは、飛躍的に高速充填化が進んだ現在の状況では130℃以下の低温シール性を満足できるものではなかった。また、特に気温がマイナス20℃などの氷点下となる寒冷地での保管や輸送中の低温環境下での接着強度の保持性が劣る問題がある。
このため、これらの課題を解決できる易剥離性フィルムが望まれていた。
そこで本発明は、上記課題を解決し、低温ヒートシール性と低温環境下での接着強度保持性、剥離時の紙製容器の毛羽立ち防止、帯電防止効果を満足する易剥離性フィルムを提供しようとするものである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体、粘着付与剤樹脂、低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体、帯電防止剤を適量配合した接着剤を使用することにより、低温ヒートシール性、低温環境下での接着強度保持性、剥離時の紙製容器の毛羽立ち、帯電防止性に優れる易剥離性フィルムとなることを見出し、本発明を完成させるに到った。
即ち、本発明は、JIS K6924−1で測定した酢酸ビニル含有率が3〜18重量%の範囲であり、JIS K6924−1で測定したメルトマスフローレイトが5〜40g/10分の範囲であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対し、環球法で測定した軟化点が90℃〜125℃の粘着付与剤樹脂(B)5〜20重量部、ブルックフィールド粘度計を用いて180℃で測定した粘度が50〜1,000mPa・sである低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体(C)3〜10重量部、少なくともグリセリン脂肪酸エステル及びアミン化合物を含む帯電防止剤(D)0.2〜1重量部を含む接着剤層及び支持基材層を有することを特徴とする易剥離性フィルムに関するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)は、公知の製造方法により得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)であって、低温ヒートシール性や耐ブロッキング性能に優れたものとするため、JIS K 6924−1に準拠し測定した酢酸ビニル含有率が3〜18重量%の範囲にあるものであり、特に6〜15重量%であることが好ましい。酢酸ビニル含有率が3重量%未満の場合、低温ヒートシール性が劣るため好ましくなく、酢酸ビニル含有率が18重量%を超える場合はブロッキング性や帯電防止性能が悪くなるために好ましくない。低温ヒートシール性能や紙容器の毛羽立ち防止に優れたものとするには、JIS K 6924−1に準拠して温度190℃、荷重21.18Nで測定したメルトマスフローレイトが5〜40g/10分の範囲にあるものであり、特に5〜30g/10分であることが好ましい。メルトマスフローレイトが5g/10分未満の場合は低温ヒートシール性、ヒートシール強度、紙容器の毛羽立ち防止が劣るために好ましくなく、メルトマスフローレイトが40g/10分を超える場合は成形安定性が悪く、ブロッキング強度が大きくなるために好ましくない。
本発明の粘着付与剤樹脂(B)は、環球法で測定した軟化点が90℃〜125℃であり低温ヒートシール性と低温環境下での接着強度保持性を付与するものであれば良く、例えば脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系水添石油樹脂、共重合系石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂などが挙げられる。これらは、単独、又は2種以上を併用して使用できる。これらの中でも、特に低温ヒートシール性と低温環境下での接着強度保持性に優れ、透明性、低臭気性に優れた接着剤となることから脂環族系水添石油樹脂が特に好ましい。
本発明の粘着付与剤樹脂(B)の軟化点は、環球法で測定した軟化点が90〜125℃の範囲にあるのものであり、特に100℃〜125℃であることが好ましい。軟化点が90℃未満の場合は、耐ブロッキング性が劣り、125℃を超える場合は、低温環境下での接着強度保持性が劣る。
粘着付与剤樹脂(B)の配合量は、低温ヒートシール性とヒートシール強度に優れたものとするため、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対し、5〜20重量部の範囲にあるものであり、特に10〜20重量部であることが好ましい。5重量部未満の場合は、低温ヒートシール性とヒートシール強度が不十分であり、20重量部を超える場合は、剥離時の紙製容器に毛羽立ちが発生する。
本発明の低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体(C)は、公知の製造方法により得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)であって、接着強度の安定性を付与し剥離時の紙製容器の毛羽立ちを押さえるために、ブルックフィールド粘度計を用いて180度で測定した粘度が50〜1,000mPa・sである。好ましくは100〜500mPa・sである。ブルックフィールド粘度計を用いて180℃で測定した粘度が50mPa・s未満では粘度が低すぎるため配合物の成形安定性が劣り、1,000mPa・sを超えると剥離時の紙製容器の毛羽立ち改良効果が低くなる。
本発明の帯電防止剤(D)は、少なくともグリセリン脂肪酸エステル及びアミン化合物からなる混合物を含む帯電防止剤からなるものである。
グリセリン脂肪酸エステルは、一般式(I)
Figure 0006357791
で表され、RCOOHで表される脂肪酸とグリセリンのエステル化反応により得られる化合物である。式中、Rは一般に直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、炭素数が8〜22である場合、十分な帯電防止性能が得られるので好ましい。該化合物としては、例えばラウリン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、リノール酸モノグリセリド等が挙げられる、これらの化合物は単独又は混合物のいずれにおいても使用できる。該グリセリン脂肪酸エステルとして、リケマールP−100、S−100(理研ビタミン製)、レオドールMS−50(花王製)、モノグリD、M、I(日本油脂製)等が市販されている。
アミン化合物は、帯電防止剤の範疇に属し、易剥離性フィルムの帯電を防止する機能を有するものであれば、如何なるものを用いることも可能である。アミン化合物としては、例えば、脂肪族アミンや脂肪族アミン誘導体、スルホン酸アミン塩などがあり、帯電防止効果に優れることから、脂肪族アミンや脂肪族アミン誘導体が好ましい。
脂肪族アミンとして、炭素数6〜30の飽和脂肪族アミン、不飽和脂肪族アミンなどがあり、第一級脂肪族アミン又は第二級脂肪族アミンであることが好ましく、例えば、
ヘキシルアミン、オクチルアミン、イソオクチルアミン、カプリルアミン、カプロレイルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、ミリストレイルアミン、ヘプタデシルアミン、パルミチリルアミン、イソパルミチリルアミン、パルミトレイルアミン、ステアリルアミン、イソステアリルアミン、アラキルアミン、リシノレイルアミン、リノレイルアミン、ベヘニルアミン、オレイルアミン、リグノセイルアミンなどの第一級脂肪族アミン、N,N−ジカプリルアミン、N,N−ジオクチルアミン、N,N−ジカプリルアミン、N,N−ジカプロレイルアミン、N,N−ジラウリルアミン、N,N−ジミリスチルアミンなどの第二級脂肪族アミンを挙げることができる。脂肪族アミン誘導体として例えば、ポリオキシエチレンアルキルアミン、デシルエタノールアミン、ドデシルジエタノールアミン、テトラデシルジエタノールアミン、ヘキサデシルジエタノールアミン、オクタデシルジエタノールアミン、エイコシルジエタノールアミンなどがあり、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ドデシルジエタノールアミン、テトラデシルジエタノールアミン、ヘキサデシルジエタノールアミン、オクタデシルジエタノールアミンが好ましく、特に、ポリオキシエチレンアルキルアミンが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルアミンとしては、例えば。商品名アーモスタット310(ライオン(株)製)などが挙げられる。これらアミン化合物は、単独、又は2種以上を併用して使用できる。
グリセリン脂肪酸エステルとアミン化合物の配合比は、重量比で1/3〜3/1が好ましい。
本発明の帯電防止剤(D)の配合量は、帯電防止性能と低温シール性と低温環境下での接着強度保持性に優れたものとするため、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対し、0.2〜1重量部の範囲にあるものであり、特に0.3〜0.6重量部であるものが好ましい。0.2重量部未満の場合は、帯電防止効果が不十分であり、1重量部を超える場合は、低温シール性と低温環境下での接着強度保持性に劣る。
本接着剤には本発明の効果を損なわない範囲で、更に他の熱可塑性樹脂やゴム、及び光安定剤、紫外線吸収剤、造核剤、滑剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、流動性改良剤、離型剤、難燃剤、着色剤、無機系中和剤、塩酸吸収剤、充填剤導電剤等が用いられても良い。
本発明の配合物の調整方法は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)、粘着付与剤樹脂(B)、低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体(C)、帯電防止剤(D)を同時にヘンシェルミキサー又はタンブラー等の混合機により予備ブレンドしておき、単軸又は二軸の押出機で溶融混練する方法が可能である。また帯電防止剤についてはあらかじめポリオレフィン系樹脂に高濃度で練り込んでマスターバッチとしておき、そのマスターバッチを押出ラミネーション加工時に添加することも可能である。マスターバッチのベースとなるポリオレフィン系樹脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂が好ましく、更には本発明に使用のエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)であることが特に好ましい。
本発明の易剥離性フィルムに用いられる支持基材層は、接着剤層を支持できるものであればいかなるものも使用できる。例えば、二軸延伸されたポリエステルフィルムやポリプロピレンフィルムまたはポリアミドフィルムなどがある。また二軸延伸されたポリエステルフィルムやポリプロピレンフィルムまたはポリアミドフィルムなどの上にあらかじめアンカーコート剤を塗布後、アンカーコート剤面上にたとえばポリエチレン系樹脂を押出した2層の支持基材を使用することもできる。また、タンデムラミネーション加工にて二軸延伸されたポリエステルフィルムやポリプロピレンフィルムまたはポリアミドフィルムなどの上にアンカーコート剤を塗布後、アンカーコート剤面上に1台目の押出機でポリエチレン系樹脂などを押出した2層フィルムを支持基材とすることもでき、インラインの2台目の押出機で接着剤を押し出して易剥離性フィルムを得ることもできる。
本発明の易剥離性フィルムは、接着剤層及び支持基材層を備える。接着剤層と支持基材層の間にポリエチレン系樹脂等の中間層を有しても良い。
支持基材層となる二軸延伸されたポリエステルフィルム等には、本接着剤やポリエチレン系樹脂を貼り合わせる面とは異なる面に帯電防止剤を塗布又は基材フィルム製膜時にあらかじめ原料に練り込んでおくことは、帯電防止性能の向上に効果があるため好ましい。中間層となるポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が使用可能である。特に低密度ポリエチレンは押出ラミネート加工適正が優れているため好ましい。また超低密度ポリエチレンは易剥離性フィルムのクッション性を発現するために好ましい。また、支持基材層に使用されるポリエチレン系樹脂やアンカーコート剤には、帯電防止剤を配合することもできる。
また本発明の接着剤層は、あらかじめキャスト成形又はインフレ成形などで単層、または多層フィルムとしておき、支持基材とドライラミネート、サンドイッチラミネーション加工により易剥離性フィルムを作成することも可能である。
本発明の易剥離性フィルムは、容器に適した蓋材用として用いられ、特に紙製容器に適している。紙製容器に対する毛羽立ちの発生が無く帯電防止性能にも優れているため、これらの性能が要求される分野に有効的に使用できる。たとえば、電子部品やマイクロチップなどを入れた連続したテープ状の容器(一般的にキャリヤーテープと称する)の蓋材(一般的にカバーテープと称する)として使用できる。キャリヤーテープはポリスチレンなどを用いたプラスチック系のものがあるが、厚紙に部品を挿入する穴又は窪みを設けたキャリヤーテープが多く使用されている。たとえば紙製のキャリヤーテープには穴又は窪みに微小なマイクロチップが挿入され、カバーテープとなる易剥離性フィルムを蓋材となるように短時間で加熱接着される。その後別工程に運ばれ、高速で易剥離性フィルムを剥離しながらマイクロチップを取り出す工程に移される。このようにカバーテープには短時間で加熱接着される低温シール性、剥離した紙繊維がマイクロチップ等に付着するのを防ぐ剥離時の毛羽立ち防止性、更には静電気発生による電子部品に影響を与えない帯電防止性が要求されるため、本発明は充分にこれらを満足できる意剥離性フィルムを提供することができる。
本発明の易剥離性フィルムは、低温ヒートシール性と低温環境下での接着強度保持性に優れ、剥離時の紙製容器の毛羽立ちの発生がなく、帯電防止効果にも優れ、容器に適した蓋材用易剥離性フィルム、特に紙製容器に適した蓋材用易剥離性フィルムとして優れた適性を有するものである。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下に、実施例に用いた測定法を示す。
〜メルトマスフローレイト(MFR)〜
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のMFRは、JIS K6922−1に準拠して測定した。
〜低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体の粘度測定〜
ブルックフィールド粘度計を用い測定した。
易剥離性フィルムの特性の評価
〜低温ヒートシール性の測定〜
易剥離性フィルムの接着剤面と紙キャリア(韓国製)とをそれぞれ重ね合わせて、テーピング試験機(株式会社バンガードシステムズ製、VS−120型)、コの字型シールバー(0.5mm幅×2本型、シールバー長さ8.2mm)を用いて130℃、0.1MPa、0.1秒、シールピッチ8mmの条件でシールバーの端部分が少し重なり合うように連続して加圧加熱接着した。
放冷後に、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件にて、シール強度を150mm長さ分連続して測定して、その平均値を求めた。低温ヒートシール性は、0.2N/mm以上が良好と評価される。
○:0.2N/mm以上
×:0.2N/mm未満
〜剥離外観〜
易剥離性フィルムの接着剤面と紙キャリア(韓国製)とをそれぞれ重ね合わせて、テーピング試験機(株式会社バンガードシステムズ製、VS−120型)を用いてヒートシール強度が0.3N/mmとなるようにヒートシール条件を調整し加圧加熱接着した。
放冷後に、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件にて剥離を行い、易剥離性フィルムの接着剤面、及びキャリヤーテープ表面の目視確認を行ない、剥離状態を2段階評価した。
○:キャリヤーテープに毛羽立ちは無く、フィルム表面にも紙繊維の付着が見られない(良好)
×:キャリヤーテープに毛羽立ちがあり、フィルム表面に紙繊維の付着がある(不良)
〜マイナス20℃保管後の接着強度の測定〜
易剥離性フィルムの接着剤面と紙キャリア(韓国製)を重ね合わせて、テーピング試験機(株式会社バンガードシステムズ製、VS−120型)、コの字型シールバー(0.5mm幅×2本型、シールバー長さ8.2mm)を用いて130℃、0.1MPa、0.1秒、シールピッチ8mmの条件でシールバーの端部分が少し重なり合うように連続して加圧加熱接着した。放冷後に、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件にて、シール強度を150mm長さ分連続して測定して、その平均値を求め初期値とした。貼り合わせた試料を−20℃の低温槽中に1日保管し、試料を取り出して室温に放置した後に、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件にてシール強度を150mm長さ分連続して測定し、その平均値を求め−20℃保管後の接着強度とした。
−20℃保管後の接着強度の保持性として、−20℃保管後の接着強度から初期値を引いた値を求めた。−20℃保管後の接着強度の保持性が、−0.05〜0N/mmのものが良好と評価した。
〜帯電防止性能の測定〜
押出ラミネーション加工後、易剥離性フィルム(F)を23℃、50%RHの条件で3日間保管した後、接着剤面の表面固有抵抗値を、JIS K6911に準拠し23℃、50%RHの条件において測定した。また、経時安定性として易剥離性フィルム(F) を23℃、50%RHの条件にて30日間保管した後、接着剤面の表面固有抵抗値を、JIS K6911に準拠し23℃、50%RHの条件において測定した。
表面固有抵抗値は、1012Ω以下が良好とされる。
〜ブロッキングの測定〜
易剥離性フィルム(F)を25mm幅の短冊状に2枚作成し、接着剤面と二軸延伸されたポリエステルフィルムとを重ね合わせ、1kgの荷重を乗せ40℃のオーブン中に24時間放置した後の剪断剥離強度を測定した。
実施例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)として、酢酸ビニル含有量6%、JIS K6924−1で測定したメルトマスフローレイトが28g/10分である樹脂(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン539)を使用した。粘着付与剤樹脂(B)としては水添石油樹脂(B1)(荒川化学(株)製 商品名アルコンP125、 軟化点125℃)をエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対し15重量部、低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体(C)として、ブルックフィールド粘度計を用いて180℃で測定した粘度が240mPa・sである樹脂(東ソー(株)製 特殊ウルトラセン7A55A。メルトマスフローレイトが約30,000g/10分、数平均分子量が2,500)を同6重量部、帯電防止剤(D)として ステアリン酸モノグリセリド(理研ビタミン(株)製 商品名リケマールS−100)とアミン化合物(ライオン(株)製 商品名アーモスタット310)を2/1の比率で混合した帯電防止剤(D1)0.6重量部を用いた。尚、熱安定性を考慮しフェノール系酸化防止剤(BASF(株)社製、商品名イルガノックス1010)を、接着剤100重量部に対し0.05重量部添加した。
接着剤配合物をタンブラー混合機で予備ブレンドしておき、二軸押出機を用い160℃で溶融混練し本接着剤ペレット(E)を得た。その割合を表1に示す。
本接着剤ペレット(E)を用いた易剥離性フィルムを作成するために、あらかじめ二軸延伸されたポリエステルフィルム(25μm厚み)にウレタン系のアンカーコート剤を使用して低密度ポリエチレンを樹脂温度310℃で15μmの厚みに押出ラミネーション加工をした支持基材を作成しておき、その支持基材の低密度ポリエチレン側に本接着剤ペレット(E)を更に樹脂温度200℃で15μm厚みに押出ラミネーション加工を行い、易剥離性フィルム(F)を得た。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。
実施例2
実施例1において、帯電防止剤(D)の配合量0.6重量部の代わりに0.3重量部とした以外は実施例1と同様に易剥離性フィルムを得た。その割合を表1に示す。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。
実施例3
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)として、酢酸ビニル含有量6%、JIS K6924−1で測定したメルトマスフローレイトが28g/10分である樹脂(A1)の代わりに、エチレン酢酸ビニル含有量を酢酸ビニル含有量15%、メルトマスフローレイトが14g/10分であるエチレン酢酸ビニル共重合体(A2)(東ソー(株) ウルトラセン625)を使用した以外は実施例1と同様に易剥離性フィルムを得た。その割合を表1に示す。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。
実施例4
実施例1において、粘着付与剤(B)の軟化点125℃の代わりに、90℃(荒川化学(株)製、 アルコンM90)とした以外は実施例1と同様に易剥離性フィルムを得た。その割合を表1に示す。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。
比較例1
実施例1において帯電防止剤(D)として帯電防止剤(D1)の代わりに、ステアリン酸モノグリセリド(D2)(理研ビタミン(株)製 商品名リケマールS−100)0.6重量部とした以外は実施例1と同様に易剥離性フィルムを得た。その割合を表1に示す。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。得られた易剥離性フィルムは、−20℃保管後の接着強度の保持性と30日後の帯電防止性が劣った。
比較例2
実施例1において帯電防止剤(D)として帯電防止剤(D1)の代わりに、アミン化合物(D3)(ライオン(株)製 商品名アーモスタット310)0.6重量部とした以外は実施例1と同様に易剥離性フィルムを得た。その割合を表1に示す。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。得られた易剥離性フィルムは、剥離外観と帯電防止性が劣るものであった。
比較例3
実施例1において帯電防止剤(D)として帯電防止剤(D1)の代わりに、ステアリン酸モノグリセリド(理研ビタミン(株)製 商品名リケマールS−100)0.35重量部、ステアリン酸ジグリセリド(理研ビタミン(株)製 商品名リケマールS−71D)0.24重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日本油脂(株)製 商品名ノニオンK−220)0.01重量部を混合した帯電防止剤(D4)0.6重量部とした以外は実施例1と同様に易剥離性フィルムを得た。その割合を表1に示す。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。得られた易剥離性フィルムは、低温シール性と−20℃保管後の接着強度の保持性が劣るものであった。
比較例4
実施例1において粘着付与剤(B)として粘着付与剤(B1)の代わりに、水添石油樹脂(B3)(荒川化学(株)製 商品名アルコンP140、 軟化点140℃)15重量部とした以外は実施例1と同様に易剥離性フィルムを得た。その割合を表1に示す。得られた易剥離性フィルムの評価を行い、その結果を表2に示す。得られた易剥離性フィルムは、低温シール性と−20℃保管後の接着強度の保持性が劣るものであった。
Figure 0006357791
Figure 0006357791
本発明の易剥離性フィルムは、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体、粘着付与剤樹脂、低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体、帯電防止剤を含む接着剤層及び支持基材層を有する易剥離性フィルムであることから、低温ヒートシール性、低温環境下での接着強度保持性、剥離時の紙製容器の毛羽立ち、帯電防止性に優れる易剥離性フィルムであり、食品をはじめ、電子部品などの工業部品などを輸送や保管するための容器に対する蓋材用易剥離性フィルムとして適用が期待されるものである。

Claims (2)

  1. JIS K6924−1で測定した酢酸ビニル含有率が3〜18重量%の範囲であり、JIS K6924−1で測定したメルトマスフローレイトが5〜40g/10分の範囲であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対し、環球法で測定した軟化点が90℃〜125℃の粘着付与剤樹脂(B)5〜20重量部、ブルックフィールド粘度計を用いて180℃で測定した粘度が50〜1,000mPa・sである低分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体(C)3〜10重量部、少なくともグリセリン脂肪酸エステル及びアミン化合物を含む帯電防止剤(D)0.2〜1重量部を含む接着剤層及び支持基材層を有することを特徴とする易剥離性フィルム。
  2. 電子部品搬送用の紙製容器であるキャリヤーテープ用のカバーテープであることを特徴とする請求項1に記載の易剥離性フィルム。
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