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JP6361682B2 - 潤滑装置を備えたエンジンシステム - Google Patents
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JP6361682B2 - 潤滑装置を備えたエンジンシステム - Google Patents

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Description

本発明は、気筒と当該気筒内を摺動するピストンとを備えたエンジンと、前記気筒内に導入される吸気が流通する吸気通路と、前記エンジンに潤滑用のオイルを供給する潤滑装置を備えたエンジンシステムに関するものである。
従来より、気筒内でピストンが摺動するエンジンシステムでは、これらピストンと気筒との間の摺動面に潤滑油を供給することが行われている。
例えば特許文献1には、ロータリーピストンエンジンにおいて、前記摺動面を構成するロータハウジングの内周面に潤滑用のオイルを供給する装置を備えたものが開示されている。
具体的には、特許文献1には、前記摺動面にオイルを圧送するメタリングオイルポンプを備え、このメタリングオイルポンプがエンジンの上方に配置されるとともに、メタリングオイルポンプが、そのプランジャ室が駆動機構部よりも下方に位置する姿勢で配置されたものが開示されている。
この特許文献1のエンジンでは、メタリングオイルポンプ内において、プランジャ室内のオイルから気泡を上方に逃がすことができるとともに、メタリングオイルポンプからエンジンにオイルを供給する際に、オイル内の気泡を上方に位置するメタリングオイルポンプ側に逃がすことができ、より気泡の少ないオイルを前記摺動面に供給することができる。
特開2008−150989号公報
前記特許文献1の装置では、より気泡の少ないオイルを前記摺動面に供給することはできるが、これを実現するために、メタリングオイルポンプの姿勢とその設置位置とが規制されてしまう。そのため、レイアウトの自由度が低いという問題がある。
本発明は、前記の事情に鑑みて成されたものであり、エンジンの摺動面に供給されるオイルの気泡の含有量を低減しつつレイアウトの自由度を高めることのできるエンジンシステムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、気筒と当該気筒内を摺動するピストンとを備えたエンジンと、前記気筒内に導入される吸気が流通する吸気通路と、前記エンジンに潤滑用のオイルを供給する潤滑装置を備えたエンジンシステムにおいて、前記潤滑装置は、前記潤滑用のオイルを貯留するオイルパンと、前記オイルパンに接続されて当該オイルパンから導入されたオイルを貯留するとともに、前記気筒から排出されたブローバイガスが導入されて当該ブローバイガスを気体とオイルとに分離し、かつ、このブローバイガスから分離したオイルを前記オイルパンから導入されたオイルとともに貯留する気液分離部と、前記気液分離部に貯留されているオイルを前記気筒と前記ピストンとの間の摺動面に圧送
するオイル圧送手段と、前記オイル圧送手段と前記気液分離部とを接続して、当該オイル圧送手段から前記摺動面に圧送されなかったオイルを前記気液分離部に還流させるリターン通路とを備え、前記気液分離部には、前記ブローバイガスから分離した気体を前記吸気通路に導入するためのブローバイガス導入通路が接続されており、前記オイル圧送手段は、エンジン始動時から前記摺動面に前記オイルを圧送することを特徴とする(請求項1)。
このエンジンシステムによれば、ブローバイガスを気液分離するための気液分離部から摺動面にオイルが供給される。そのため、ブローバイガスを気液分離するための装置と、摺動面に供給するためのオイルであってオイルパンから供給されたオイルを貯留する装置とを個別に設ける必要がなく、システム全体をコンパクトにすることができる。
しかも、気液分離部は吸気通路に接続されており、気液分離部内は吸気通路が負圧とされることに伴って負圧となる。従って、オイルパンから導入されることに伴い気泡が含まれたオイルからより適切に気液分離部内において気泡を取り除き、気泡の少ないオイルを前記摺動面に供給することができ、前記摺動面をより適切に潤滑することができる。特に、このエンジンシステムでは、エンジンの始動時からオイル圧送手段によって前記摺動面にオイルが供給されるため、摺動面においてオイルが不足するのをより確実に抑制することができる。
また、前記リターン通路によって、気液分離部で気泡が適切に除かれたオイルが気液分離部に再導入される。従って、気液分離部内のオイルの気泡含有量をより確実に低く維持することができる。
ここで、前記エンジンとしては、ロータリーハウジングと、当該ロータリーハウジング内を摺動するロータリーピストンとを備えたロータリーピストンエンジンが挙げられ、前記オイル圧送手段が、前記ロータリーハウジングと前記ロータリーピストンとの間の摺動面にオイルを圧送するものが挙げられる(請求項)。
また、本発明において、前記エンジンは、車輪に駆動力を付与可能な駆動用モータを有する車両に搭載されて、車両走行中において所定の条件が成立したときにのみ駆動されるのが好ましい(請求項)。
この構成によれば、前記摺動面に供給されるオイルの気泡含有量を少なく抑えつつ、エンジンに加えて駆動用モータを有することでレイアウトが困難となる車両に、エンジンシステムをより効果的にコンパクトに配設することができる。また、このように、車両走行中において所定の条件が成立したときにのみエンジンが駆動される車両では、エンジンの停止時間が比較的長くなるため、前記摺動面においてオイルが枯渇しやすい。これに対して、本発明では、前記のように、エンジン始動時からこの摺動面にオイルが供給されるため、エンジン駆動時において摺動面のオイルが不足するのを効果的に抑制することができる。
さらに、前記エンジンが、前記駆動用モータに電力を供給するバッテリと前記バッテリに電力を供給する発電機とを有する車両に搭載されて、前記発電機に接続され、前記バッテリの残量が予め設定された基準残量以下になると駆動されて前記発電機に発電を行わせるよう構成されたエンジンシステムでは、エンジンの停止時間がより長くなりやすい。そのため、このようなエンジンシステムに本発明を適用すれば、エンジンの駆動時において摺動面のオイルが不足するのをより効果的に抑制することができる(請求項)。
以上説明したように、本発明の潤滑装置を備えたエンジンシステムによれば、エンジンの摺動面に供給されるオイルの気泡の含有量を低減しつつレイアウトの自由度を高めることができる。
本発明に係るエンジンシステムが適用される車両の概略構成図である。 車両の後部構造を示す概略底面図である。 エンジンの概略断面図である。 潤滑用のオイルの流通経路を示した概略構成図である。
(1)車両の全体構成
図1は、本発明に係るエンジンシステム100が適用される車両200の概略構成図である。図2は、車両200の後部構造を示した概略底面図である。図3は、エンジン2の概略断面図である。図4は、本エンジンシステム100における潤滑用のオイルの流通経路を示した概略構成図である。以下では、潤滑用のオイルを単にオイルと称して説明する。
車両200は、ハイブリッド車である。図1に示すように、車両200は、駆動用モータ8およびエンジン2に加えて、エンジン2に供給される燃料を収容する燃料タンク5と、発電機3と、インバータ6と、バッテリ7とを有する。エンジン2と発電機3とは発電ユニット1を構成しており、発電機3はエンジン2により駆動されて発電する。
車両200は、シリーズ式ハイブリッド車であり、エンジン2は、主として発電機3を駆動するために駆動される。本実施形態では、バッテリ7の残量が予め設定された基準残量以下になるとエンジン2が駆動される。
発電機3が生成した電力は、インバータ6を介してバッテリ7に蓄えられる。そして、駆動用モータ8が、バッテリ7の電力を用いて車輪9を駆動する。バッテリ7は、例えばリチウムイオン電池等からなり大容量のものが用いられる。
車両の減速時等には、モータ8が発生する回生電力がバッテリ7に充填される。さらに、図示は省略しているが、本実施形態では、車両200には、家庭用電源である普通充電器や、パーキングエリア等に設置される急速充電器等によりバッテリ7に電力を充電可能な充電用プラグが設けられている。従って、本実施形態に係る車両200では、バッテリ7の残量が基準残量以下になる機会は少なく、エンジン2が駆動される機会は少なくなっている。
図2に示すように、エンジン2、発電機3、燃料タンク5、インバータ6は、リヤフロントパネル(不図示)の下方であって、左右一対のリヤサイドフレーム201,201間の領域に、車幅方向に並んで配設されている。また、この領域には、エンジン2に接続される吸気通路11、排気通路46等も配設されている。さらに、エンジン2の下方には、内側にオイルを貯留するオイルパン41が配設されている。
本実施形態では、エンジン2は、1ロータの小型ロータリーエンジン(ロータリーピストンエンジン)であり、前記領域にエキセントリックシャフト23(図3参照)が、上下に延びる姿勢で配設されている。また、エンジン2は、エンジンケース30内に収容された状態で配設されている。
(2)エンジン
前記のように、エンジン2は1ロータのロータリーエンジンであり、エンジン2には、図3に示すように、エンジン2の出力軸であるエキセントリックシャフト23と、エキセントリックシャフト23に対して遊星回転運動する略三角形状のロータ(ロータリーピストン、ピストン)21と、ロータ21を収容するロータ収容室(気筒)22とを有している。
具体的には、図3に示すように、エンジン2は、ロータ21の外周を囲むロータハウジング24と、ロータハウジング24を挟み込む一対のサイドハウジング25,25とを有しており(図3には、一方のサイドハウジングのみが示されている)、これらによってロータ収容室22が区画されている。ロータハウジング24の内周面24aは平行トロコイド曲線に沿って延びており、図3に示すように、ロータ収容室22は繭のような形状を有している。
ロータ21は、前記のように構成されたロータ収容室22内において、このロータ収容室22の内周面22a上を摺動しながら回転する。
ロータ収容室22内には、ロータ21によって3つの作動室28,28,28が区画されており、ロータ21の回転に伴いこれら作動室28,28,28はエキセントリックシャフト23の軸線まわりに移動し、各作動室28,28,28にて吸気、圧縮、膨張(燃焼)及び排気の各行程が行われる。
本実施形態では、図3の矢印の方向にロータ21は回転し、図3において、左上側の領域が概ね吸気行程を行う領域、右上側の領域が概ね圧縮行程を行う領域、右下側の領域が概ね膨張(燃焼)行程を行う領域、左下側の領域が概ね排気行程を行う領域となっている。
サイドハウジング25には、吸気通路11と接続されてロータ収容室22内に吸気を導入するための吸気ポート26と、排気通路46と接続されてロータ収容室22内で生じた燃焼ガスを排出するための排気ポート27とが形成されている。
ロータハウジング24には、作動室28内の混合気に点火する2つの点火プラグ29,29が、ロータ21の回転方向に沿って並んで取り付けられており、サイドハウジング25には、各ロータ収容室22内に燃料を供給するためのインジェクタ(不図示)が取り付けられている。
また、ロータ21には、ロータ収容室22内において膨張(燃焼)行程で生成された高圧の燃焼ガスが作動室28から吹き抜けるのを阻止するために、複数のシール部材が取り付けられている。
具体的には、ロータ21の各頂部には、それぞれロータ21の幅方向(図3において紙面と垂直な方向)に沿ってアペックスシール31,31,31が取り付けられている。また、ロータ21のその幅方向の両側面には、隣り合う頂部間を結ぶように弓状のサイドシール32,32,32が取り付けられている(図3では一方の側面のサイドシール32のみを示す)。さらに、サイドシール32,32,32どうしが接合する部分には、コーナーシール33,33,33がそれぞれ取り付けられている。各シール31,32,33は、それぞれ、ロータ21に形成された溝に嵌め込まれて、図示しないばね部材により外方へ付勢されている。
ここで、前記のようにロータ21はロータ収容室22の内周面22a上を摺動しており、この摺動が円滑に行われるように、各シール部材31,32,33にはオイルが供給される。具体的には、オイルをロータ収容室22内に噴射するオイルノズル56が、ロータ収容室22の内周面22aを臨むようにロータハウジング24に取り付けられており、オイルノズル56からオイルがロータ収容室22の内周面22aに噴射される。オイルノズル56には、後述するメタリングオイルポンプ53からオイルが圧送される。
以上のように構成されたエンジン2は、前記のように、エキセントリックシャフト23が上下方向に延びる姿勢でエンジンケース30の内側に収容されて車両200に搭載されている。
(3)ブローバイガスの経路
本エンジンシステム100は、エンジン2から漏出した未燃焼ガスであるブローバイガスが吸気通路11に還流されるように構成されている。
すなわち、前記のように、エンジン2には各シール31,32,33が設けられてはいるが、エンジン2内の一部のガスは、これらシール31,32,33と各ハウジング23,23,24との間の隙間を通って直接エンジン2の外部に、あるいは、前記隙間を通ってエキセントリックシャフト23側に移動した後エキセントリックシャフト23の周囲を通ってエンジン2の外部に漏出する。そこで、本エンジンシステム100では、この漏出したガスであるブローバイガスを吸気通路11に還流して、ロータ収容室22内で再び燃焼させる。
図4に示すように、本エンジンシステム100には、ブローバイガスを吸気通路11に還流するために、オイルセパレータ(気液分離部)42と、オイルセパレータ42とエンジンケース30とを接続するブローバイガス回収通路43と、オイルセパレータ42と吸気通路11とを接続するブローバイガス導入通路44とが設けられている。
本実施形態では、ブローバイガス回収通路43は、エンジンケース30側において2本に分岐している。そして、各分岐通路43a,43bの開口端がそれぞれエンジン2の上方および下方に配設されており、ブローバイガスがより効率よくオイルセパレータ42に導入されるようになっている。
オイルセパレータ42は、ブローバイガスをオイルとガス(主として未燃焼ガスを含む)とに分離するための装置である。すなわち、前記のように、各シール31,32,33にはオイルが供給されており、ブローバイガスにはオイルが含まれる。そこで、オイルセパレータ42によって、ブローバイガスからオイルを取り除く。
具体的には、オイルセパレータ42は、内側に所定の空間が形成された箱状部材であり、オイルセパレータ42内において、ブローバイガスに含まれるオイルは下方に貯留し、未燃ガスは上方に貯留する。
本実施形態では、オイルセパレータ42内に複数のバッフルプレート42aが配設されており、このバッフルプレート42aにブローバイガスを衝突させることで、ガスとオイルとの分離が促進されるようになっている。
ブローバイガス導入通路44は、オイルセパレータ42の上端に接続されている。従って、ブローバイガス導入通路44には、オイルセパレータ42の上方に貯留しているガスであってオイルが取り除かれたガスが流入し、このガスがブローバイガス導入通路44を通って吸気通路11に流入する。
ここで、ブローバイガス導入通路44は吸気通路11のうちエンジン2に近い位置であって吸気通路11を開閉するスロットルバルブ(不図示)よりも下流側の部分に接続されている。従って、スロットルバルブが閉じ側とされることに伴って吸気通路11のうちブローバイガス導入通路44が接続されている部分は負圧となり、これに伴いブローバイガス導入通路44内も負圧となる。そして、これによって、未燃焼ガスはオイルセパレータ42からブローバイガス導入通路44に流入し、吸気通路11に導入される。
(4)潤滑装置
次に、エンジン2にオイル供給するための装置である潤滑装置40について説明する。
潤滑装置40は、オイルノズル56およびオイルセパレータ42に加えて、メタリングオイルポンプ(オイル圧送手段)53を有している。すなわち、本実施形態では、オイルセパレータ42も潤滑装置40の一部を構成している。
オイルセパレータ42とオイルパン41とは、メイン通路51により接続されている。メイン通路51には、オイルポンプ(O/P)51aとオイルフィルタ(O/F)51cとが設けられている。オイルパン41内のオイルは、オイルポンプ51aによりオイルセパレータ42に向けて圧送され、オイルフィルタ51cでろ過された後オイルセパレータ42に流入する。なお、オイルポンプ51aの吐出量は、レギュレータ51bにより調節される。
メイン通路51のうちオイルフィルタ51cよりも下流側の部分には、エンジン2に形成されたメインギャラリ(不図示)に接続されたメインギャラリ用通路52が分岐しており、オイルフィルタ51cを通過したオイルの一部はメインギャラリに導入される。すなわち、エンジン2には、エキセントリックシャフト23の軸受等にオイルを供給するためのメインギャラリが形成されており、メインギャラリを通って各潤滑部にオイルが供給される。
ここで、オイルポンプ51aは、エキセントリックシャフト23に連結機構を介して連結されており、エキセントリックシャフト23の回転すなわちエンジン2の回転と連動して駆動される。
また、オイルセパレータ42とメイン通路51とは、メインリターン通路58を介しても接続されている。このメインリターン通路58は、オイルセパレータ42内のオイル貯留量が基準量以上になるのを回避するためのものであり、オイルセパレータ42内のオイルは、その液位がメインリターン通路58が接続されている部分の高さに達すると、メインリターン通路58を通って、メイン通路51に戻される。
メタリングオイルポンプ53は、オイルセパレータ42内のオイルを、オイルノズル56ひいてはロータ収容室22の内周面22aに圧送するポンプである。
メタリングオイルポンプ53には、その導入口(不図示)にオイルセパレータ42の下部に接続されたオイル導入通路54が接続されているとともに、その吐出口53aにオイルノズル56に接続されたオイル吐出通路55が接続されている。これに伴い、メタリングオイルポンプ53は、オイル導入通路54を介してオイルセパレータ42の下部に貯留しているオイルを吸込み、オイル吐出通路55を介してオイルノズル56にオイルを吐出する。
さらに、メタリングオイルポンプ53とオイルセパレータ42とは、ポンプ側リターン通路(リターン通路)59によって互いに接続されており、メタリングオイルポンプ53内の余剰のオイル、すなわち、オイルノズル56側に圧送されなかったオイルは、ポンプ側リターン通路59を通ってオイルセパレータ42に戻される。
メタリングオイルポンプ53は、電動式であり、エンジン2の駆動状態によらず電力の供給を受けて駆動する。メタリングオイルポンプ53は、車両に設けられたコントローラ(不図示)により制御される。本エンジンシステム100では、メタリングオイルポンプ53は、エンジン始動直後から駆動されてエンジン始動直後からオイルノズル56を介してオイルをロータ収容室22の内周面22aに吐出する。
このように構成された潤滑装置40では、エンジンが始動すると、メタリングオイルポンプ53によって、オイルセパレータ42内のオイルが、オイル導入通路54、オイル吐出通路55およびオイルノズル56を通って、ロータ収容室22の内周面22aすなわちロータ収容室22とロータ21との間の摺動面に供給される。また、エンジン2の回転に伴ってオイルポンプ51aが駆動されて、オイルパン41内のオイルがメインギャラリ用通路52を通ってメインギャラリに供給されるとともに、オイルパン41内のオイルがメイン通路51を通ってオイルセパレータ42に導入される。また、ブローバイガスが、ブローバイガス回収通路43を通ってオイルセパレータ42に導入されるとともに、オイルセパレータ42内の未燃焼ガスがブローバイガス導入通路44を通って吸気通路11に導入される。
さらに、オイルセパレータ42内の余剰オイルは、適宜、メインリターン通路58を通ってメイン通路51に戻され、メタリングオイルポンプ53の余剰オイルは、ポンプ側リターン通路59を通ってオイルセパレータ42に戻される。
(5)作用等
以上のように、本実施形態に係るエンジンシステム100では、ロータ収容室22の内周面22aであってロータ収容室22とロータ21との間の摺動面22aに、オイルセパレータ42からオイルが導入される。そのため、より気泡の少ないオイルをロータ収容室22の内周面22aに供給することができ、ロータ21をより円滑に回転させることができる。
具体的には、前記のように、ロータ収容室22とロータ21との間の摺動面22aに供給されるオイルは、オイルパン41に貯留されているが、このオイルパン41に貯留されているオイルは、エンジン2の各部から流下したオイルであってその流通途中で多くの空気が混入したオイルである。そのため、オイルパン41内のオイルは、比較的空気の含有量が多いオイルとなっている。さらに、オイルパン41内のオイルはオイルポンプ51aによって外部に吐出されており、この吐出されたオイルには、オイルポンプ51aの撹拌によってさらに気泡が含まれるようになっている。これに対して、本実施形態では、ロータ収容室22には、オイルパン41から直接オイルが供給されるのではなく、一旦オイルセパレータ42で貯留された後のオイルが供給される。従って、ロータ収容室22の内周面22aに、より気泡の少ないオイルを供給することができる。
特に、本実施形態では、オイルセパレータ42に、ブローバイガス導入通路44を介して吸気通路11が接続されており、オイルセパレータ42内は吸気通路11が負圧となるのに伴って負圧となる。従って、オイルセパレータ42内では、オイルから気泡が抜けやすく、オイルセパレータ42の下部に貯留しているオイルはより気泡の少ない質の高いオイルとなるため、より気泡の少ないオイルをロータ収容室22の内周面22aに供給することができる。
また、本実施形態では、メタリングオイルポンプ53とオイルセパレータ42とがポンプ側リターン通路59で接続されており、メタリングオイルポンプ53からエンジン2側に圧送されなかった余剰のオイルであって気泡の含有量が少ないオイルが、再びオイルセパレータ42に導入されるようになっている。従って、より確実にオイルセパレータ42内のオイルを、気泡の少ないオイルにすることができる。
しかも、本実施形態では、メタリングオイルポンプ53によって、エンジン始動時からロータ収容室22の内周面22aにオイルが吐出される。従って、ロータ収容室22の内周面22aのオイルが不足するのをより確実に抑制することができる。
特に、本実施形態では、メタリングオイルポンプ53が電動式であって、エンジン2の回転状態によらず駆動される。従って、より確実にエンジン始動直後からメタリングオイルポンプ53を駆動させて、適切な量のオイルをロータ収容室22の内周面22aに供給することができる。
また、本実施形態では、前記のように、エンジン2は、バッテリ7の残量が基準残量以下となったときにしか駆動されずエンジン2の駆動機会が少なく抑えられている。すなわち、このエンジンシステム100では、エンジン2が長期間にわたって停止され、これに伴って、ロータ収容室22の内周面22aのオイルの多くがオイルパン41等に流出して内周面22aのオイルが枯渇しやすくなっている。これに対して、本実施形態では、前記のように構成されていることで、ロータ収容室22の内周面22aに効果的に潤滑油を供給することができる。
また、本実施形態では、前記のように、ブローバイガスを気液分離するためのオイルセパレータ42に、ロータ収容室22の内周面22aに供給するためのオイルを貯留している。そのため、ブローバイガスを気液分離するための装置と、このオイルを貯留するための装置とを個別に設ける場合に比べて、エンジンシステム全体をコンパクトにすることができ、レイアウトの自由度を高めることができる。
特に、前記実施形態のように、エンジン2に加えて駆動用モータ8やインバータ6や大容量のバッテリ7等の多くの機器を車両200に搭載せねばならない場合には、レイアウトが困難になるが、これらをコンパクトに配置できるとともにそのレイアウトを容易にすることができる。
(6)変形例
前記実施形態では、オイルセパレータ42からロータ収容室22の内周面22aにオイルを圧送するための圧送手段として、電動式のメタリングオイルポンプ53を用いた場合について説明したが、この圧送手段は、エンジン始動時からオイルをロータ収容室22の内周面22aに圧送可能なものであればよく、前記に限らない。ただし、電動式のポンプを用いれば、より確実にエンジン始動時からオイルをロータ収容室22の内周面22aに圧送することができ、この内周面22aのオイル不足をより確実に抑制することができる。
また、前記実施形態では、エンジン2が1ロータのロータリーエンジンの場合について説明したが、ロータの数はこれに限らない。さらに、エンジン2を、レシプロエンジン等としてもよい。
また、前記実施形態では、車両200に、エンジン2に加えて駆動用モータ8が搭載されて、エンジン2が発電機3を発電するために駆動される場合について説明したが、エンジン2の駆動力が車輪9に直接伝達されてエンジン2により車輪9が駆動されるように構成してもよい。ただし、前記のように、エンジン2に加えて駆動用モータ8が設けられた車両ではレイアウトが困難になるため、このような車両に適用されれば効果的である。
また、駆動用モータ8の駆動力に加えてエンジン2の駆動力が車輪9に直接伝達される場合において、エンジン2が駆動される条件は、前記実施形態のようにバッテリ7の残量が予め設定された基準残量以下という条件に限らない。例えば、加速時等において、駆動用モータ8に加えてエンジン2が駆動されるように構成されてもよい。
さらに、駆動用モータ8を有さず、エンジン2のみにより車輪9に駆動力が付与される車両200に前記エンジンシステム100が適用されてもよい。
2 エンジン
3 発電機
7 バッテリ
8 駆動用モータ
11 吸気通路
21 ロータ(ロータリーピストン、ピストン)
22 ロータリ収容室(気筒)
41 オイルパン
42 オイルセパレータ(気液分離部)
44 ブローバイガス導入通路
53 メタリングオイルポンプ(圧送手段)
59 ポンプ側リターン通路(リターン通路)

Claims (4)

  1. 気筒と当該気筒内を摺動するピストンとを備えたエンジンと、前記気筒内に導入される吸気が流通する吸気通路と、前記エンジンに潤滑用のオイルを供給する潤滑装置を備えたエンジンシステムにおいて、
    前記潤滑装置は、
    前記潤滑用のオイルを貯留するオイルパンと、
    前記オイルパンに接続されて当該オイルパンから導入されたオイルを貯留するとともに、前記気筒から排出されたブローバイガスが導入されて当該ブローバイガスを気体とオイルとに分離し、かつ、このブローバイガスから分離したオイルを前記オイルパンから導入されたオイルとともに貯留する気液分離部と、
    前記気液分離部に貯留されているオイルを前記気筒と前記ピストンとの間の摺動面に圧送するオイル圧送手段と
    前記オイル圧送手段と前記気液分離部とを接続して、当該オイル圧送手段から前記摺動面に圧送されなかったオイルを前記気液分離部に還流させるリターン通路とを備え、
    前記気液分離部には、前記ブローバイガスから分離した気体を前記吸気通路に導入するためのブローバイガス導入通路が接続されており、
    前記オイル圧送手段は、エンジン始動時から前記摺動面に前記オイルを圧送することを特徴とする潤滑装置を備えたエンジンシステム。
  2. 請求項1に記載の潤滑装置を備えたエンジンシステムにおいて、
    前記エンジンは、ロータリーハウジングと、当該ロータリーハウジング内を摺動するロータリーピストンとを備えたロータリーピストンエンジンであって、
    前記オイル圧送手段は、前記ロータリーハウジングと前記ロータリーピストンとの間の摺動面にオイルを圧送することを特徴とする潤滑装置を備えたエンジンシステム。
  3. 請求項1または2に記載の潤滑装置を備えたエンジンシステムにおいて、
    前記エンジンは、車輪に駆動力を付与可能な駆動用モータを有する車両に搭載されて、車両走行中において所定の条件が成立したときにのみ駆動されることを特徴とする潤滑装置を備えたエンジンシステム。
  4. 請求項に記載の潤滑装置を備えたエンジンシステムにおいて、
    前記エンジンは、前記駆動用モータに電力を供給するバッテリと前記バッテリに電力を供給する発電機とを有する車両に搭載されて、前記発電機に接続されており、前記バッテリの残量が予め設定された基準残量以下になると駆動されて前記発電機に発電を行わせることを特徴とする潤滑装置を備えたエンジンシステム。
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