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JP6396128B2 - 繊維強化用樹脂組成物、硬化物、プリプレグ、及び繊維強化プラスチック - Google Patents
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JP6396128B2 - 繊維強化用樹脂組成物、硬化物、プリプレグ、及び繊維強化プラスチック - Google Patents

繊維強化用樹脂組成物、硬化物、プリプレグ、及び繊維強化プラスチック Download PDF

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Description

本発明は、繊維強化用樹脂組成物、当該繊維強化用樹脂組成物を用いた、硬化物、プリプレグ、及び繊維強化プラスチックに関する。
近年、地球温暖化や、天然資源の枯渇等の問題が顕在化し、二酸化炭素排出量削減による環境対策、飛行機や自動車等の燃費改善による省エネルギー対策への取り組みが、世界規模で急務となっている。
その解決手段として、飛行機や自動車等の軽量化によって二酸化炭素排出量削減や燃費の向上を図る方法は、非常に効果的である。
そのため、金属に代わる軽量化材料に対する市場ニーズが急速に高まりつつある。
具体的には、現行の金属部品を樹脂製に代えることで、大幅な軽量化が可能になる。
しかしながら、樹脂単独では、強度等の要求を満足できないという問題を有している。
かかる観点から、従来から、金属代替材料として、繊維強化プラスチック(以下、「FRP」と記載する場合がある。)が用いられている。
現状、FRP用樹脂としては、熱硬化性樹脂が広く用いられており、中でも、エポキシ樹脂が主流となっている。
FRPは、金属と比較して非常に軽く、樹脂単独の場合と比較して強度に優れていることから、金属に代わる有力な新規材料として注目されている。
しかしながら、FRPは製造コストが高く、市場への普及の妨げとなっている。
エポキシ樹脂そのものは、安価に入手できるものの、その硬化時間が一般的には数十分〜数時間と非常に長い。すなわちFRPは生産効率が非常に悪く、その結果、製造コストが高くなるという問題を有している。
また、FRPの熱硬化には熱源が必要であり、製造における省エネルギー対策の観点からも、硬化時間の短縮、硬化温度の低減は、大きな課題である。
上述した問題点に鑑み、硬化時間を短縮する手段として、エポキシ樹脂に所定の添加剤を配合し、硬化速度を短縮する方法が試みられている。
例えば、特許文献1には、エポキシ樹脂に、アニオン系硬化剤及びプロトン供与体を配合し、連鎖移動反応を併用し、高速硬化を行う方法が提案されている。
国際公開2002/081540号
しかしながら、特許文献1に記載されている方法の場合、硬化反応機構が複雑になり、品質の安定した製品を工業的に製造することが困難であるという問題を有している。また、特許文献1に記載されている方法においては、硬化剤として非潜在性硬化剤を使用していることから、環境温度条件により硬化反応機構が左右されるため、空調制御されていない製造工程で、年間を通じて安定的に工業生産することが困難であるという問題も有している。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、硬化速度が速く、低温硬化が可能であり、プリプレグや繊維強化プラスチックの生産性に優れる繊維強化用樹脂組成物と、それを使用した、硬化物、プリプレグ、及び繊維強化プラスチックを提供することを目的とする。
上述した従来技術の課題に鑑みて、本発明者らが鋭意検討を行った結果、本発明においては、主剤である、(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を、高速硬化、低温硬化することが可能であり、生産性に優れる繊維強化用樹脂組成物を提供することとした。
これにより、省エネルギー対策にも有効であり、後述するように、潜在性硬化剤の併用により、環境温度変化に対し安定であることから、品質の安定した製品が可能である。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
〔1〕
(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物と、
(B)潜在性硬化剤と、
を、含有する、炭素繊維強化用樹脂組成物であって、
前記炭素繊維強化用樹脂組成物から前記(B)潜在性硬化剤を除いた量中の、(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の含有量が75質量%以上であり、
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物が、少なくとも1つのオキシラン環、及び/又は、ポリフェノール骨格を有し、
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物のS化率が52.3〜100%であり、
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の保存安定性指標β=(保存粘度(5℃で1週間保存後の、25℃における粘度)/開始粘度(製造直後の25℃における粘度)が4以下であり、
ポットライフ粘度(25℃で1時間保存後、25℃における粘度)が10.1Pa・s以下である、
炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔2〕
(C)エポキシ化合物を、さらに含有する、前記〔1〕に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔3〕
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物のS化率が、90
〜100%である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔4〕
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の25℃における
粘度が50Pa・s以下である、前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔5〕
前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物の製造方法であって、
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物が、
工程1:エポキシ化合物を、アルコール及びトルエンの共存下、40〜65℃で、チオ
尿素類又はチオシアン酸塩と反応させる工程と、
工程2:工程1で得られた反応液を、酸性水溶液を使用して洗浄する工程と、
工程3:工程2で得られた洗浄液を、脱揮する工程と、
を経て製造される、炭素繊維強化用樹脂組成物の製造方法
〔6〕
前記(B)潜在性硬化剤がアニオン硬化型の硬化剤である、前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔7〕
前記(B)潜在性硬化剤がマイクロカプセル型の硬化剤である、前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔8〕
前記(B)潜在性硬化剤が、コアとシェルとを有する、イミダゾール化合物含有マイク
ロカプセル型の硬化剤である、前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕、〔7〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔9〕
熱硬化性樹脂組成物である、前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕乃至〔8〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔10〕
アルコール含有量が100ppm未満である、前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕乃至〔9〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔11〕
150℃におけるゲルタイムが、35秒以下である、前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕乃至〔10〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
〔12〕
前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕乃至〔11〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物を含む硬化物。
〔13〕
前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕乃至〔11〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物を含むプリプレグ。
〔14〕
前記〔1〕乃至〔4〕、〔6〕乃至〔11〕のいずれか一に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物を含む繊維強化プラスチック。
本発明によれば、硬化速度が速く、低温硬化可能であり、かつプリプレグや繊維強化プラスチックの生産性に優れる繊維強化用樹脂組成物と、それを使用した硬化物、プリプレグ、及び繊維強化プラスチックを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。尚、本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物は、
(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物と、
(B)潜在性硬化剤と、
を、含有する。
((A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物)
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物は、分子内に、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物を含有する。
「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物」とは、「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物」を構成成分として含み、かつ、チイラン環を有していない化合物も含まれ得ることを意味する。
なお、「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物」は、特に限定されるものではなく、更に、オキシラン環を有していてもよい。
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物は、1種のみを単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
上記、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物は、芳香族骨格、脂環式骨格、脂肪族骨格等からなる基本骨格、及びチイラン環部位を含む置換基から構成される。
(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物中に含有されている「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物」の、チイラン環を含む置換基の構造について、以下説明する。
チイラン環部位は、下記式(I)で示される。
下記式により示されるチイラン環部位は、基本骨格と連結する基が一方の炭素原子に結合する以外は、いずれの炭素も無置換である末端チイラン環である。
Figure 0006396128
基本骨格と前記チイラン環部位を連結する基としては、以下に限定されるものではないが、例えば、炭素数1〜10の2価の非環式飽和炭化水素基、水酸基で置換された炭素数1〜10の2価の非環式飽和炭化水素基、エーテル結合、エステル結合、及びアミド結合、並びにこれらを2つから3つ組合せた構造等が挙げられる。
上記チイラン環部位を含む置換基の、好ましい例を、下記式(II)に示す。
これらの中でも、反応性と製造のし易さの観点から、2,3−エピチオプロポキシ基、3,4−エピチオブトキシ基、2,3−エピチオプロポキシメチル基が、特に好適である。
チイラン環部位を含む置換基は、分子内に2つ以上存在する場合は、互いに同一の構造をとってもよく、同一の構造をとらなくてもよい。
チイラン環部位を含む置換基の数は、2〜10が好ましく、2〜4がより好ましい。
Figure 0006396128
前記「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物」の基本骨格は、特に限定されるものではないが、例えば、芳香族骨格、脂環式骨格を有することが好ましく、芳香族骨格を有することがより好ましい。
基本骨格が、芳香族骨格や脂環式骨格を有する場合、チイラン環部位を含む置換基が基本骨格に結合する位置は、当該基本骨格の構造に含まれる、芳香族骨格又は脂環式骨格を構成する炭素原子のいずれかであることが好ましい。
分子内に、チイラン環部位を含む置換基を複数有する場合は、別々の炭素原子と結合していることが好ましく、また、2つ以上の芳香族骨格又は脂環式骨格がある場合には、別々の芳香族骨格又は脂環式骨格と結合していることが好ましい。
更に、前記基本骨格には、チイラン環部位を含む置換基の他に、その他の置換基が結合していてもよい。当該その他の置換基としては、以下に限定されるものではないが、例えば炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、BrやF等のハロゲン元素を含む置換基等が挙げられ、特に、メチル基、エチル基、メトキシ基、及びエトキシ基が好ましい。
前記基本骨格が、ポリフェノール骨格やその核水添骨格を有している場合、繰り返し単位(式VIび式VIIIにおけるn)は、特に限定されるものではないが、好ましくは20未満、より好ましくは0.001〜5、さらに好ましくは0.01〜2である。
前記ポリフェノール骨格やその核水添骨格を有している場合の基本骨格の繰り返し単位が0.001以上であると、後述する強化繊維との反応性が良好なものとなり、20以下であると、良好な流動性が得られる。
上述の強化繊維との反応性、及び流動性のバランスの観点から、繰り返し単位は0.01〜2であることが特に好ましい。
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物としては、例えば、単官能エピスルフィド化合物、多官能エピスルフィド化合物、「ポリフェノール型エピスルフィド化合物や、ノボラック型エピスルフィド化合物等の芳香族エピスルフィド化合物」、脂環式エピスルフィド化合物、芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物、複素環式エピスルフィド化合物、チオグリシジルエステル系エピスルフィド化合物、チオグリシジルアミン系エピスルフィド化合物、及びハロゲン化フェノール類をチオグリシジル化したエピスルフィド化合物、(含硫)多官能脂肪族エピスルフィド化合物、分子内にチイラン環を有するシリコーン化合物、異種重合性官能基含有エピスルフィド化合物等が挙げられる。
これらは1種のみを単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
<単官能エピスルフィド化合物>
単官能エピスルフィド化合物としては、チイラン環を1つ有する化合物であれば特に限定されるものではなく、以下に限定されるものではないが、例えば、エチレンスルフィド、プロピレンスルフィド、1−ブテンスルフィド、2−ブテンスルフィド、ブタジエンスルフィド、ブタジエンジチオエポキシド、シクロブテンスルフィド、1,3−シクロブタジエンジチオエポキシド、1−ペンテンスルフィド、2−ペンテンスルフィド、1,3−ペンタジエンジチオエポキシド、1,4−ペンタジエンジチオエポキシド、2−メチル−2−ブテンスルフィド、2−メチル−3−ブテンスルフィド、シクロペンテンスルフィド、1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、1−メチル−シクロブテンスルフィド、3−メチル−1−シクロブテンスルフィド、1−ヘキセンスルフィド、2−ヘキセンスルフィド、3−ヘキセンスルフィド、1,3−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,4−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,5−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,3,5−ヘキサトリエントリチオエポキシド、シクロヘキセンスルフィド、1,3−シクロヘキサジエンジチオエポキシド、1,3,5−シクロヘキサトリエントリチオエポキシド、1−メチル−シクロペンテンスルフィド、3−メチル−シクロペンテンスルフィド、1−メチル−1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、2−メチル−1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、5−メチル−1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、3,4−ジメチル−シクロブテンスルフィド、2,3−ジメチル−シクロブテンスルフィド、1,2−ジメチル−シクロブテンスルフィド、1,2−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジチオエポキシド、2,3−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジチオエポキシド、3,3−ジメチル−1,2−チオエポキシブタン、1−ヘプテンスルフィド、2−ヘプテンスルフィド、3−ヘプテンスルフィド、1,3−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,4−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,5−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,5−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,6−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,3,5−ヘプタトリエントリチオエポキシド、1,3,6−ヘプタトリエントリチオエポキシド、1,4,6−ヘプタトリエントリチオエポキシド、シクロヘプテンスルフィド、1−メチル−シクロヘキセンスルフィド、3−メチル−シクロヘキセンスルフィド、4−メチル−シクロヘキセンスルフィド、1−メチル−1,3−シクロヘキサジエンジチオエポキシド、1−メチル−1,4−ヘキサジエンジチオエポキシド、1−メチル−1,3,5−ヘキサトリエントリチオエポキシド、1,2−チオエポキシ−5−ヘキセン、1,2−チオエポキシ−4−ビニルシクロヘキセン、2−ノルボルネンスルフィド、7−メチル−2−ノルボルネンスルフィド、7,7−ジメチル−2−ノルボルネンスルフィド、2−メチル−2−ノルボルネンスルフィド、2,3−ジメチル−2−ノルボルネンスルフィド、2,7−ジメチル−2−ノルボルネンスルフィド、2,7,7−トリメチル−2−ノルボルネンスルフィド、2,3−チオエポキシ−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−チオエポキシ−2−メチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−チオエポキシ−2,3−ジメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−チオエポキシ−2,5−ジメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−チオエポキシ−2,6−ジメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−チオエポキシ−2,3,5−トリメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−チオエポキシ−2,5,6−トリメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−チオエポキシ−2,3,5,6−テトラメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、チオエポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、チオエポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、スチベンスルフィド、フェニルチオグリシジルエーテル、3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−1,2−チオエポキシプロパン、ピネンスルフィド、イソプレンモノスルフィド、1,2−チオエポキシエチルベンゼン、ナフチルチオグリシジルエーテル、3−(2−ビフェニロキシ)−1,2−チオエポキシプロパン、アリルチオグリシジルエーテル、1,1−ジフェニル−エチレンスルフィド、チオグリシジル(メタ)アクリレート、チオグリシジルブチレート、ヨードメチルチイラン、4−(2,3−チオエポキシプロピル)モルフォリン、チオグリシジルメチルエーテル、2−フェニル−プロピレンスルフィド、2,3−チオエポキシプロピル−フルフリルエーテル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレンスルフィド、エチル−3−フェニルチオグリシデート、リモネンスルフィド、チオエポキシスクシン酸、3−チオグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3−チオグシリドキシプロピル)ペンタメチルジシロキサン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピルトリメトキシシラン及び2,3−チオエポキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記の中でも、標準状態における蒸気圧が高く、取扱いが容易であり、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物の安定性がより向上する傾向にあり、重合する際の副反応をより抑制できる傾向にあることから、単官能エピスルフィド化合物は、以下の群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
すなわち、例えば、エチレンスルフィド、プロピレンスルフィド、1−ブテンスルフィド、2−ブテンスルフィド、ブタジエンスルフィド、ブタジエンジチオエポキシド、シクロブテンスルフィド、1,3−シクロブタジエンジチオエポキシド、1−ペンテンスルフィド、2−ペンテンスルフィド、1,3−ペンタジエンジチオエポキシド、1,4−ペンタジエンジチオエポキシド、2−メチル−2−ブテンスルフィド、2−メチル−3−ブテンスルフィド、シクロペンテンスルフィド、1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、1−メチル−シクロブテンスルフィド、3−メチル−1−シクロブテンスルフィド、1−ヘキセンスルフィド、2−ヘキセンスルフィド、3−ヘキセンスルフィド、1,3−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,4−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,5−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,3,5−ヘキサトリエントリチオエポキシド、シクロヘキセンスルフィド、1,3−シクロヘキサジエンジチオエポキシド、1,3,5−シクロヘキサトリエントリチオエポキシド、1−メチル−シクロペンテンスルフィド、3−メチル−シクロペンテンスルフィド、1−メチル−1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、2−メチル−1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、5−メチル−1,3−シクロペンタジエンジチオエポキシド、3,4−ジメチル−シクロブテンスルフィド、2,3−ジメチル−シクロブテンスルフィド、1,2−ジメチル−シクロブテンスルフィド、1,2−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジチオエポキシド、2,3−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジチオエポキシド、3,3−ジメチル−1,2−チオエポキシブタン、1−ヘプテンスルフィド、2−ヘプテンスルフィド、3−ヘプテンスルフィド、1,3−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,4−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,5−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,5−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,6−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,3,5−ヘプタトリエントリチオエポキシド、1,3,6−ヘプタトリエントリチオエポキシド、1,4,6−ヘプタトリエントリチオエポキシド、シクロヘプテンスルフィド、1−メチル−シクロヘキセンスルフィド、3−メチル−シクロヘキセンスルフィド、4−メチル−シクロヘキセンスルフィド、1−メチル−1,3−シクロヘキサジエンジチオエポキシド、1−メチル−1,4−ヘキサジエンジチオエポキシド、1−メチル−1,3,5−ヘキサトリエントリチオエポキシド、1,2−チオエポキシ−5−ヘキセン、1,2−チオエポキシ−4−ビニルシクロヘキセン、チオエポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、チオエポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、スチベンスルフィド、フェニルチオグリシジルエーテル、3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−1,2−チオエポキシプロパン、ピネンスルフィド、イソプレンモノスルフィド、1,2−チオエポキシエチルベンゼン、ナフチルチオグリシジルエーテル、3−(2−ビフェニロキシ)−1,2−チオエポキシプロパン、アリルチオグリシジルエーテル、1,1−ジフェニル−エチレンスルフィドオキシド、チオグリシジル(メタ)アクリレート、チオグリシジルブチレート、ヨードメチルチイラン、4−(2,3−チオエポキシプロピル)モルフォリン、チオグリシジルメチルエーテル、2−フェニル−プロピレンスルフィド、2,3−チオエポキシプロピル−フルフリルエーテル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレンスルフィド、エチル−3−フェニルチオグリシデート、リモネンスルフィド、チオエポキシスクシン酸、3−チオグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3−チオグシリドキシプロピル)ペンタメチルジシロキサン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピルトリメトキシシラン及び2,3−チオエポキシプロピルトリエトキシシランが好ましいものとして挙げられる。
単官能エピスルフィド化合物としては、より好ましくは、以下の群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
すなわち、プロピレンスルフィド、1−ブテンスルフィド、2−ブテンスルフィド、ブタジエンスルフィド、ブタジエンジチオエポキシド、1−ペンテンスルフィド、2−ペンテンスルフィド、1,3−ペンタジエンジチオエポキシド、1,4−ペンタジエンジチオエポキシド、2−メチル−2−ブテンスルフィド、2−メチル−3−ブテンスルフィド、シクロペンテンスルフィド、1−メチル−シクロブテンスルフィド、3−メチル−1−シクロブテンスルフィド、1−ヘキセンスルフィド、2−ヘキセンスルフィド、3−ヘキセンスルフィド、1,3−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,4−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,5−ヘキサジエンジチオエポキシド、1,3,5−ヘキサトリエントリチオエポキシド、シクロヘキセンスルフィド、1,3−シクロヘキサジエンジチオエポキシド、1−メチル−シクロペンテンスルフィド、3−メチル−シクロペンテンスルフィド、2−ヘプテンスルフィド、3−ヘプテンスルフィド、1,3−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,4−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,5−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,5−ヘプタジエンジチオエポキシド、1,6−ヘプタジエンジチオエポキシド、1−メチル−シクロヘキセンスルフィド、3−メチル−シクロヘキセンスルフィド、4−メチル−シクロヘキセンスルフィド、1,2−チオエポキシ−5−ヘキセン、1,2−チオエポキシ−4−ビニルシクロヘキセン、スチベンスルフィド、フェニルチオグリシジルエーテル、3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−1,2−チオエポキシプロパン、ピネンスルフィド、イソプレンモノスルフィド、1,2−チオエポキシエチルベンゼン、ナフチルチオグリシジルエーテル、3−(2−ビフェニロキシ)−1,2−チオエポキシプロパン、アリルチオグリシジルエーテル、1,1−ジフェニル−エチレンスルフィド、チオグリシジル(メタ)アクリレート、チオグリシジルブチレート、ヨードメチルチイラン、4−(2,3−チオエポキシプロピル)モルフォリン、チオグリシジルメチルエーテル、2−フェニル−プロピレンスルフィド、2,3−チオエポキシプロピル−フルフリルエーテル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレンスルフィド、エチル−3−フェニルチオグリシデート、リモネンスルフィド、チオエポキシスクシン酸、3−チオグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3−チオグシリドキシプロピル)ペンタメチルジシロキサン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−チオグリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−チオエポキシプロピルトリメトキシシラン、及び2,3−チオエポキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
<多官能エピスルフィド化合物>
多官能エピスルフィド化合物としては、分子内に少なくとも1つのチイラン環を持ち、且つ、チイラン環とオキシラン環の和が2つ以上であり、分子内に複数の芳香族骨格や脂環式骨格があるエピスルフィド化合物が挙げられる。
分子内にある、複数の芳香族骨格や脂環式骨格を連結する基としては、以下に限定されるものではないが、例えば、炭素数1〜10の2価の非環式飽和炭化水素基、水酸基で置換された炭素数1〜10の2価の非環式飽和炭化水素基、エーテル結合、エステル結合、及びアミド結合、並びにこれらを2つから3つ組合せた構造が挙げられる。
これらの中で、メチレン基、ジメチルメチレン基等、下記(III)に示される構造が好ましい例として挙げられる。
Figure 0006396128
また、複数の芳香族骨格や脂環式骨格を連結する部位においては、一方の骨格上の炭素と、他方の骨格上の炭素とが直接、共有結合で連結されていてもよい。
上記、複数の芳香族骨格や脂環式骨格が連結された例を、下記(IV)、(V)に示す。
Figure 0006396128
Figure 0006396128
<芳香族エピスルフィド化合物>
芳香族エピスルフィド化合物は、芳香族骨格を有し、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。また、チイラン環の他に、オキシラン環を有する化合物も含まれる。
これらは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
芳香族エピスルフィド化合物の種類は、特に限定されるものではないが、硬化物の物性に優れ、原料の入手が容易であることから、後述のポリフェノール型エピスルフィド化合物や、ノボラック型エピスルフィド化合物、ハロゲン化フェノール類を骨格に持つエピスルフィド化合物が好ましく、ポリフェノール型エピスルフィド化合物がより好ましい。
[(1)ポリフェノール型エピスルフィド化合物]
芳香族エピスルフィド化合物の一例であるポリフェノール型エピスルフィド化合物とは、芳香族骨格が、フェノール骨格又はポリフェノール骨格である多官能エピスルフィド化合物であり、当該ポリフェノール型エピスルフィド化合物としては、特に限定されるものではなく、原料の入手が容易であることから、ビスフェノール型エピスルフィド化合物が好ましい。
例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、2,6−ジ(t−ブチル)ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、及びフェノール化ポリブタジエン等のポリフェノール化合物のチオグリシジルエーテル化物が挙げられる。
上記の中でも、製造が容易であり、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物の製造コストが抑制され、経済性に優れる観点から、ビスフェノールA骨格又はビスフェノールF骨格を有するフェノール類のチオグリシジルエーテル化物が好ましい。
芳香族エピスルフィド化合物の繰り返し単位(下記(VI)の代表例におけるn)は、特に限定されるものではないが、好ましくは50未満、より好ましくは0.001〜5、さらに好ましくは0.01〜2である。
繰り返し単位が0.001以上であると、硬化における反応性が良好なものとなり、50未満であると実用上十分な流動性が得られる。
上述の反応性と流動性のバランスの観点から、芳香族エピスルフィド化合物の繰り返し単位は0.01〜2であることがより好ましい。
芳香族エピスルフィド化合物の代表的な例を下記(VI)に示す。
Figure 0006396128
[(2)ノボラック型エピスルフィド化合物]
ノボラック型エピスルフィド化合物とは、ノボラック化合物の骨格を有し、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物であれば、特に限定されるものではなく、チイラン環の他に、オキシラン環を有する化合物も含まれる。
これらは、1種のみを単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ノボラック型エピスルフィド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、及びナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック化合物、キシリレン骨格含有フェノールノボラック化合物、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック化合物、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック化合物、並びに、フルオレン骨格含有フェノールノボラック化合物等の各種ノボラック化合物のチオグリシジルエーテル化物等が挙げられる。
上記の中でも、製造が容易であり、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物の製造コストが抑制され、経済性に優れる観点から、フェノール又はクレゾール類等を原料とするノボラック化合物のチオグリシジルエーテル化物が好ましい。
ノボラック型エピスルフィド化合物の代表的な例を下記(VII)に示す。
Figure 0006396128
[(3)ハロゲン化フェノール類を骨格に持つエピスルフィド化合物]
ハロゲン化フェノール類を骨格に持つエピスルフィド化合物とは、ハロゲン化フェノール類の骨格を有し、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物であれば、特に限定されるものではないが、例えば、ハロゲン化フェノール類をチオグリシジル化したエピスルフィド化合物等が挙げられる。
具体的には、ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、及びクロル化ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類をチオグリシジルエーテル化したエピスルフィド化合物等が挙げられる。
<芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物>
芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物は、脂環式骨格を有し、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物であれば、特に限定されるものではなく、チイラン環の他に、オキシラン環を有する化合物も含まれる。
これらは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物の製造方法としては、特に限定されず、例えば、芳香族エポキシ化合物の核水素化物をチア化する方法や、芳香族エピスルフィド化合物を核水素化する方法等が挙げられる。
芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物の、好ましい脂環式骨格としては、ポリフェノールを核水素化した骨格が挙げられる。
以下に限定されるものではないが、例えば、フェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール等)又は各種フェノール(フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等)の芳香環を核水素化したものや、ノボラック樹脂を核水素化したもの等が挙げられる。
芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物は、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール等)のチオグリシジルエーテル化物、又は各種フェノール(フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等)の芳香環を核水素化したもの、並びに、ノボラック化合物のチオグリシジルエーテル化物の核水素化物が挙げられる。
芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物の繰り返し単位(下記(VIII)の代表例におけるn)は、特に限定されるものではないが、好ましくは50未満、より好ましくは0.001〜5、さらに好ましくは0.01〜2である。
繰り返し単位が0.001以上であると、硬化における反応性が良好となり、50未満であると実用上良好な流動性が得られる。
上述の反応性と流動性のバランスの観点から、繰り返し単位は0.01〜2であることがより好ましい。
芳香族エピスルフィド化合物の核水素化物の代表的な例を下記に示す。
Figure 0006396128
<脂環式エピスルフィド化合物>
脂環式エピスルフィド化合物とは、脂環式エピスルフィド構造を有するエピスルフィド化合物であり、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物であれば、特に限定されるものではなく、チイラン環の他に、オキシラン環を有する化合物も含まれる。
これらは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
例えば、シクロヘキセンスルフィド基、トリシクロデセンスルフィド基又はシクロペンテンスルフィド基等を有するエピスルフィド化合物等が挙げられる。
脂環式エピスルフィド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、3,4−チオエポキシシクロヘキセニルメチル−3',4'−チオエポキシシクロヘキセンカルボキシレート、3,4−チオエポキシシクロヘキシルメチル−3,4−チオエポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−チオエポキシシクロヘキシルオクチル−3,4−チオエポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−チオエポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−チオエポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−チオエポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジスルフィド、ビス(3,4−チオエポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−チオエポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−チオエポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−チオエポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジチオエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−チオエポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−チオエポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、及び1,2,8,9−ジチオエポキシリモネンが挙げられる。他の多官能脂環式エピスルフィド化合物としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−チイラニル)シクロヘキセン又は1,2−チオエポキシ−4−(2−チイラニル)シクロヘキセン付加物等が挙げられる。
脂環式エピスルフィド化合物の代表的な例を下記(IX)に示す。
Figure 0006396128
<複素環式エピスルフィド化合物>
複素環式エピスルフィド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、イソシアヌル環、及びヒダントイン環等の複素環を有する複素環式エピスルフィド化合物が挙げられる。
<チオグリシジルエステル系エピスルフィド化合物>
チオグリシジルエステル系エピスルフィド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル及びテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の、カルボン酸化合物から誘導されるエピスルフィド化合物が挙げられる。
<チオグリシジルアミン系エピスルフィド化合物>
チオグリシジルアミン系エピスルフィド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アニリン、トルイジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン誘導体及びジアミノメチルベンゼン誘導体等のアミンをチオグリシジル化したエピスルフィド化合物が挙げられる。
<ハロゲン化フェノール類をチオグリシジル化したエピスルフィド化合物>
ハロゲン化フェノール類をチオグリシジル化した化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ブロムフェノール、クロルフェノール、ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、及びクロル化ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類を、チオグリシジルエーテル化したエピスルフィド化合物等が挙げられる。
<(含硫)多官能脂肪族エピスルフィド化合物>
(含硫)多官能脂肪族エピスルフィド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,1−ビス(エピチオエチル)メタン、1−(エピチオエチル)−1−(β−エピチオプロピル)メタン、1,1−ビス(β−エピチオプロピル)メタン、1−(エピチオエチル)−1−(β−エピチオプロピル)エタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルエタン、1−(エピチオエチル)−3−(β−エピチオプロピル)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピル)プロパン、1−(エピチオエチル)−4−(β−エピチオプロピル)ペンタン、1,4−ビス(β−エピチオプロピル)ブタン、1−(エピチオエチル)−5−(β−エピチオプロピル)ヘキサン、1−(エピチオエチル)−2−(γ−エピチオブチルチオ)エタン、1−(エピチオエチル)−2−〔2−(γ−エピチオブチルチオ)エチルチオ〕エタン、テトラキス(β−エピチオプロピル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピル)プロパン、1,3−ビス(β−エピチオプロピル)−1−(β−エピチオプロピル)−2−チアプロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピル)−2,4−ビス(β−エピチオプロピル)−3−チアペンタン、1,3または1,4−ビス(エピチオエチル)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピル)シクロヘキサン、2,5−ビス(エピチオエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピル)−1,4−ジチアン、4−エピチオエチル−1、2−シクロヘキセンスルフィド、2,2−ビス〔4−(エピチオエチル)シクロヘキシル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピル)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(エピチオエチル)シクロヘキシル〕メタン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル)シクロヘキシル〕メタン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル)シクロヘキシル〕スルフィド、ビス〔4−(エピチオエチル)シクロヘキシル〕スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)エーテル、ビス(β−エピチオプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−(β−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−3−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−5−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシエチル〕オキシ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルオキシメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン;
1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシエチルオキシメチル)−1,4−ジチアン、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、ビス(β−エピチオプロピルジチオ)メタン、ビス(β−エピチオプロピルジチオ)エタン、ビス(β−エピチオプロピルジチオエチル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピルジチオエチル)ジスルフィド、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタンテトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、テトラキス(β−エピチオプロピルジチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,2,3−トリス(β−エピチオプロピルジチオ)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルジチオメチル)−2−(β−エピチオプロピルジチオエチルチオ)−4−チアヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕プロパン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルジチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド等が挙げられる。
上記の中でも、製造が容易であるため、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物の製造コストが抑制でき、経済性に優れることから、(含硫)多官能脂肪族エピスルフィド化合物としては、以下の群から選ばれる、少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
すなわち、例えば、ビス(β−エピチオプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−(β−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−3−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ブタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−5−(β−エピチオプロピルオキシメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルオキシエチル)オキシエチル〕オキシ]エタン、テトラキス(β−エピチオプロピルオキシメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルオキシメチル)プロパン、1−(β−エピチオプロピルオキシ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4−(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルオキシ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルオキシエチルオキシメチル)−1,4−ジチアン、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、ビス(β−エピチオプロピルジチオ)メタン、ビス(β−エピチオプロピルジチオ)エタン、ビス(β−エピチオプロピルジチオエチル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピルジチオエチル)ジスルフィド、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタンテトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、テトラキス(β−エピチオプロピルジチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,2,3−トリス(β−エピチオプロピルジチオ)プロパン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルジチオメチル)−2−(β−エピチオプロピルジチオエチルチオ)−4−チアヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメチル〕プロパン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルジチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィドが挙げられる。
<分子内にチイラン環を有するシリコーン化合物>
分子内にチイラン環を有するシリコーン化合物は、特に限定されるものではなく、例えば、下記式(X)で表される化合物から選ばれ得る。
(R101112SiO1/2a(R1314SiO2/2b(R15SiO3/2c(SiO4/2d ・・・(式X)
式(X)中、a、b、c及びdは、それぞれ、a+b+c+d=1.0を満たす数値であり、0≦a/(a+b+c+d)≦1、0≦b/(a+b+c+d)≦1、0≦c/(a+b+c+d)≦1、且つ0≦d/(a+b+c+d)<1である。
10〜R15のうち少なくとも1個は、チイラン環を含有する基を表し、その他のR10〜R15は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素基又は該炭化水素基がフッ素化された基を表す。これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。
<異種重合性官能基含有エピスルフィド化合物>
異種重合性官能基含有エピスルフィド化合物は、特に限定されるものではなく、例えば下記式(XI)で表される化合物から選ばれ得る。
Figure 0006396128
上記式(XI)中、R20〜R22は、チア化されていてもよい置換又は未置換の鎖状、分岐状、環状の脂肪族又は芳香族炭化水素基を示す。
m、n、o及びpは、それぞれ独立に1以上の数を示す。
Xは、チイラン環又はチイラン環部位を含む置換基を示す。
Yは、単種の重合性官能基を示す場合、チイラン環又はチイラン環部位を含む置換基、ラクトン構造、環状カーボネート構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アセタール構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アミン構造、環状イミノエーテル構造、ラクタム構造、環状チオウレア構造、環状ホスフィナート構造、環状ホスホナイト構造、環状ホスファイト構造、ビニル構造、アリル構造、(メタ)アクリル構造、シクロアルカン構造、からなる群より選ばれる構造を示す。
Yが複数種の重合性官能基を示す場合、上記の群より選ばれる少なくとも2種の構造を示す。
((A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の製造方法)
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物に含有される、(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の製造方法は、目的とする少なくとも1つのチイラン環を有する化合物が合成できる方法であれば、特に制限されるものではない。
好ましい製造方法としては、エポキシ化合物を原料として、当業者に公知の方法により、硫化物を用いてオキシラン環をチイラン環に変換する方法が挙げられる。
なお、このとき、チイラン環を有していない化合物が含有され得る。
(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物を製造する際に、原料として使用するエポキシ化合物は、少なくとも1つのオキシラン環を有する化合物であれば、特に限定されるものではなく、例えば、後述する(C)エポキシ化合物に例示の化合物等を、原料として使用することができる。
この原料としてのエポキシ化合物は、1種のみを単独で使用しても、複数種を組み合わせて使用してもよい。
(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物に含有されている「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物」は、原料エポキシ化合物のオキシラン環の、一部あるいは全てが、チイラン環に変換することによって得られる。
このオキシラン環のチイラン環への変換率(以下、S化率とも言う。)は、硬化速度の観点から5%以上であることが好ましい。S化率は、好ましくは、20〜100%、より好ましくは30〜100%、さらに好ましくは50〜100%である。
S化率が低い方が、生産効率は高くなる。
但し、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物を高屈折率化が必要な用途に使用する場合、S化率が高い方が有利である。かかる場合、好ましいS化率は80〜100%、より好ましくは90〜100%、さらに好ましくは95〜100%、さらにより好ましくは98〜100%である。
S化率が20%以上であると、所望の硬化速度に調整することができる。
前記S化率は、反応温度、反応時間、チア化剤の配合量等により制御することができる。また、S化率がわかっている複数のチイラン環を有する化合物を混合することによっても調整することができる。S化率は(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物をNMR測定することにより求めることができる。具体的には後述する〔実施例〕に記載の方法により測定することができる。
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の、25℃における粘度は、特に限定されるものではないが、1000Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは500Pa・s以下、さらに好ましくは100Pa・s以下、さらにより好ましくは50Pa・s以下、よりさらに好ましくは20Pa・s以下である。
25℃における粘度が1000Pa・s以下であると、良好な流動性が得られ、他の原料との相溶性が良好なものとなる。
(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の保存安定性については、特に限定されるものではないが、(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物に流動性があり(粘度が1000Pa・s以下であり)、かつ、保存安定性指標βが4以下であることが好ましく、より好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下である。
ここで、保存安定性指標βとは、後述した実施例に記載する方法により測定することができ、具体的には、下記式により求められる。
保存安定性指標β=(保存粘度)/(開始粘度)
製造直後の、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の、25℃における粘度を測定し、これを「開始粘度」とする。
更に、測定用サンプルとして、「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物」を入れた容器を密封し、5℃の冷蔵庫で1週間保存し、保存後、25℃における粘度を測定し、これを「保存粘度」とする。
保存安定性指標βが4以下であると、保存した繊維強化用樹脂組成物の取り扱い性に優れる。
上記のように、エポキシ化合物のオキシラン環をチイラン環に変換するためには、エポキシ化合物のオキシラン環にチア化剤を反応させ、チイラン環を生成することが必要である。
チア化剤としては、オキシラン環と反応して、チイラン環を生成させることができる化合物であれば、特に限定されるものではない。
チア化剤は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
チア化剤は、チオ尿素類及びチオシアン酸塩からなる群より選択される、少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。より好ましくは、チア化剤は、チオ尿素、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム及びチオシアン酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物であり、さらに好ましくはチオ尿素である。
チオ尿素類及びチオシアン酸塩は、入手が容易であることから、経済性に優れる傾向にある。
また、チオ尿素、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム及びチオシアン酸アンモニウムを使用すると、反応時間が短く生産性が高い傾向があり、同様の観点からチオ尿素が特に好ましい。
前記チア化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ルビジウム、チオシアン酸セシウム、チオシアン酸銀、チオシアン酸第一コバルト、チオシアン酸第二水銀、チオシアン酸第一タリウム、チオシアン酸第一銅、二チオシアン酸鉛、二チオシアン酸ニッケル、二チオシアン酸バリウム、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸グアニジン、チオ尿素、N,N’−ジメチルチオ尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素、プロピルチオ尿素、N,N’−ジイソプロピルチオ尿素、N,N’−ジブチルチオ尿素、N−メチル−N’−(2−メチル−2−プロペニル)チオ尿素、N−フェニルチオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素、1−メチル−2−イミダゾリヂンチオン、1−ベンジル−2−チオ尿素、N−(3,5−ジメチルフェニル)チオ尿素、N−(2,6−ジメチルフェニル)チオ尿素、N−(2,3−ジメチルフェニル)チオ尿素、N−(2,4,6−トリメチルフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2−メチルフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(3,5−ジメチルフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2,6−ジメチルフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)チオ尿素、N−(2−クロロフェニル)チオ尿素、N−(3−クロロフェニル)チオ尿素、N−(4−クロロフェニル)チオ尿素、N−(3,4−ジクロロフェニル)チオ尿素、N−(3,5−ジクロロフェニル)チオ尿素、N−(2,6−ジクロロフェニル)チオ尿素、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2−クロロフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(3,5−ジクロロフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2,6−ジクロロフェニル)チオ尿素、N−(2−フルオロフェニル)チオ尿素、N−(3−フルオロフェニル)チオ尿素、N−(4−フルオロフェニル)チオ尿素、N−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ尿素、N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ尿素、N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ尿素、N−(2,6−ジフルオロフェニル)チオ尿素、N−(2,4−ジフルオロフェニル)チオ尿素、N−(2,3−ジフルオロフェニル)チオ尿素、N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2−フルオロフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2,6−ジフルオロフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2,4,6−トリフルオロフェニル)チオ尿素、N−(2−シアノフェニル)チオ尿素、N−(3−シアノフェニル)チオ尿素、N−(4−シアノフェニル)チオ尿素、N−(3,5−ジシアノフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(4−シアノフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(3,5−ジシアノフェニル)チオ尿素、N−(2−メトキシフェニル)チオ尿素、N−(3−メトキシフェニル)チオ尿素、N−(4−メトキシフェニル)チオ尿素、N−(2,6−ジメトキシフェニル)チオ尿素、N−(3,5−ジメトキシフェニル)チオ尿素、N−(2,4,6トリジメトキシフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2,6−ジメトキシフェニル)チオ尿素、N,N’−ビス(2,4,6トリジメトキシフェニル)チオ尿素、N−(2−ニトロフェニル)チオ尿素、N−(3−ニトロフェニル)チオ尿素、N−(4−ニトロフェニル)チオ尿素、N−(3,5−ジニトロフェニル)チオ尿素、及びN,N’−ビス(3,5−ジニトロフェニル)チオ尿素等が挙げられる。
前記チア化剤は、所定の担体に担持された担持物として用いてもよい。
担体に担持されたチア化剤を有する担持物を用いることで、反応時間が短くなり、エピスルフィド化合物同士の重合物、及びエピスルフィド化合物とチア化剤との反応物の生成が抑制でき、収率が高められる。また、反応終了後、担持物を分離することで、チア化剤を分離する際の操作が容易になる傾向がある。
なお、ここでいう「担持」とは、担体上、又は担体内部にチア化剤を付着させることや、担体に含有されるアニオン性の原子や分子をチオイソシアン酸アニオンと交換することを示す。
担体としては、一般的に用いられるものがいずれも使用でき、特に限定されないが、例えば、シリカ(球状、破砕状、鱗片状等のどのような形状でもよく、また、酸性、中性のどちらでもよい)、アルミナ(球状、リング状、ペレット状等のどのような形状でもよく、また活性化処理を施してしても、いなくてもよい)、イオン交換樹脂(例えば、Dow Chemical社製のアンバーリストTM、アンバーライトTM、アンバージェットTM、ダウエックスTM、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン等)が挙げられる。
チア化剤は、不純物の含有率が少ない方が好ましい。
チア化剤に含有される不純物(例えば、硫酸塩、塩化物、硫化物、銅、鉛、鉄、ヨウ素、ナトリウム等)が少ないことは、本発明の効果をより高める観点から有利であり、反応終了後にエピスルフィド化合物、未反応のエポキシ化合物、チア化剤の硫黄原子が酸素原子に置換されて生成した化合物、チア化剤、及び多価水酸基化合物を、分離し、精製する際に、不純物の分離工程が必要なくなることから、高純度な前記化合物が得られるという観点から有利である。
チア化剤における不純物の含有量は、5000ppm以下が好ましく、より好ましくは2000ppm以下であり、さらに好ましくは500ppm以下である。
チイラン環を有する化合物を合成する工程における、原料のエポキシ化合物と、チア化剤との反応の際のこれらの混合比率は、以下の式(1)で算出される混合指標αで表すことができる。
混合指標α=αt/αe ・・・(1)
前記式(1)中、αtは、チア化剤に含まれる、チイラン環の生成に用いられ得る硫黄原子の物質量(mol)を示し、αeはエポキシ化合物に含まれるオキシラン環の物質量(mol)を示す。
本実施形態において、混合指標αは、1〜5であることが好ましく、より好ましくは、1〜2である。
混合指標αが1以上であると、エポキシ化合物とチア化剤との反応時間がより短くなり、生産性が向上する傾向にある。混合指標αが5以下であると、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物とチア化剤との反応物の生成が抑制でき、収率が高められる傾向にある。
チア化反応は、無溶媒で行ってもよく、溶媒中で行ってもよい。
溶媒を使用するときは、チオ尿素又はチオシアン酸塩、更にエポキシ化合物いずれかが可溶のものを使用することが好ましい。
チア化反応において用いる溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、水、「メタノール、エタノール等のアルコール類」、「ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類」、「メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のヒドロキシエーテル類」、「ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類」、「ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類」等が挙げられる。これらは、1種のみを単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
溶媒の組み合わせとしては、例えば、アルコール類と水の組み合わせ、エーテル類、ヒドロキシエーテル類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類とアルコール類の組み合わせ等が挙げられる。中でも、反応速度と収率のバランスの観点から、芳香族炭化水素類とアルコール類の組み合わせが好ましく、特に、トルエンとメタノールの組み合わせがより好ましい。
溶媒を組み合わせる際の組成比は、特に限定されるものではないが、例えば、芳香族炭化水素類とアルコール類の比率は、芳香族炭化水素類:アルコール類=90:10〜30:70が好ましく、より好ましくは80:20〜40:60、更に好ましくは70:30〜50:50である(質量比、合計で100)。
原料エポキシ化合物と溶媒との比率は、特に限定されるものではないが、好ましくは、原料エポキシ化合物:溶媒=5:95〜50:50、より好ましくは10:90〜40:60、さらに好ましくは15:85〜30:70である。(なお、前記比率は質量比であるものとし、合計で100とする。)。
上記比率の場合、反応液を適正な粘度に保つことが可能になり、品質を安定化することができる。
また、チア化反応を行う工程における反応液中に、酸および酸無水物等を重合抑制剤として添加することは、反応成績向上の観点から有効な手段である。
重合抑制剤である酸および酸無水物等としては、以下に限定されるものではないが、例えば、硝酸、塩酸、硫酸、発煙硫酸、ホウ酸、ヒ酸、燐酸、青酸、酢酸、過酢酸、チオ酢酸、蓚酸、酒石酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、マレイン酸、安息香酸、無水硝酸、無水硫酸、酸化ホウ素、五酸化ヒ酸、五酸化燐、無水クロム酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水安息香酸、無水フタル酸、シリカゲル、シリカアルミナ、塩化アルミニウム等が挙げられる。
中でも、副生物抑制の観点から、酸無水物を使用することが好ましく、入手のし易さの観点から、無水酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸がより好ましく、無水酢酸がさらに好ましい。
これらの酸又は酸無水物は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
上記酸又は酸無水物の添加量は、通常は、反応液の総量に対して0.001〜10質量%の範囲で用いられるが、好ましくは0.01〜1質量%である。
チア化反応を行う工程における温度は、特に限定されるものではないが、好ましくは20〜100℃、より好ましくは30〜80℃、さらに好ましくは40〜65℃である。
20℃以上とすることにより、実用上十分な生産性が得られ、100℃以下とすることにより安定した品質を確保することができる。
チア化反応工程における反応時間は、上記の各種条件下で反応が完結する時間であれば、特に限定されるものではないが、生産性の観点から、24時間以下が適当である。
チア化反応における雰囲気は、特に限定されるものではないが、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、炭酸ガス又は低級飽和炭化水素等の不活性ガスや空気中で製造することができる。これらのガスの中でも、安全性と副生物抑制の観点から、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、炭酸ガス又は低級飽和炭化水素等の不活性ガスが好ましく、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、炭酸ガスがより好ましく、窒素、ヘリウムが更に好ましく、窒素が特に好ましく用いられる。
チア化反応における圧力は、上記ガスの雰囲気下、流通下、減圧下、加圧下又はこれらの組み合わせで行うことができる。なお、圧力は、一定である必要は無く、反応途中において変化させてもよい。
上記チア化反応(工程1)により得られる反応液は、そのまま使用してもよいが、反応液を更に洗浄する洗浄工程(工程2)を実施することにより、副生物を除去することが好ましい。
洗浄液は、上述のチア化反応に使用することのできる、水や溶媒であれば、特に限定されるものではない。洗浄液は1種のみを単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、洗浄回数は特に限定されるものではなく、洗浄回数ごとに、洗浄液の種類や、比率を変更してもよい。
また、得られる化合物の安定性向上の観点から、酸性水溶液を用いた洗浄を行うことも可能である。
酸性水溶液のpHは、特に限定されるものではないが、確実に安定化効果が得られることから、好ましくはpH6以下、より好ましくはpH3以下である。
上記酸性水溶液に用いる酸としては、例えば、硝酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、ヒ酸、燐酸、青酸、酢酸、過酢酸、チオ酢酸、蓚酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、アスコルビン酸等が挙げられ、入手のし易さと効果のバランスから、硫酸が特に好ましい。これらの酸は、1種のみを単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上述した洗浄後の反応液中に、水、有機溶剤等が残存している場合は、後述の脱揮装置で除去する脱揮工程(工程3)を実施してもよい。
脱揮装置は、特に限定されるものではないが、例えば、ロータリーエバポレーター、留出管が備えられた竪型撹拌槽、表面更新型撹拌槽、薄膜蒸発装置、表面更新型二軸混練器、二軸横型撹拌器、濡れ壁式反応器、自由落下型の多孔板型反応器、支持体に沿わせて化合物を落下させながら揮発成分を留去させる反応器、凍結乾燥機、真空乾燥機等が挙げられる。
これらの装置は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
脱揮方法は、特に限定されるものではないが、加熱による変質を抑制する観点から、ロータリーエバポレーター等で、減圧下で、水や有機溶剤を留去する方法が好ましい。
減圧下での留去は、通常0.1〜10000Paの圧力で、10〜100℃で実施する。留去時間は、特に限定されるものではないが、通常24時間以下が適当である。
更に、得られた反応液や樹脂の純度を上げるために、蒸留やろ過等を行い精製してもよい。通常、蒸留は0.1〜10000Paの減圧下で、0〜100℃で実施する。ろ過は0.05〜10ミクロ程度の孔径を有するフィルターで、凝固点〜50℃で不純物やポリマー等を濾過する。
上述したように、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物の製造方法の好ましい形態として、下記(工程1)〜(工程3)とを経る製造方法が挙げられる。
(工程1):エポキシ化合物を、アルコール及びトルエンの共存下、40〜65℃で、チオ尿素類又はチオシアン酸塩と反応させる工程。
(工程2):工程1で得られた反応液を、洗浄する工程。
(工程3):工程2で得られた洗浄液を、脱揮する工程。
((B)潜在性硬化剤)
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物は、(B)潜在性硬化剤を含有する。
(B)潜在性硬化剤とは、主剤となる樹脂と混合されていても、かかる樹脂を通常保存する状態(室温、可視光線下など)では、官能基と反応せず、熱や光によって官能基に対して反応活性を呈する硬化剤をいう。
(B)潜在性硬化剤としては、従来公知のものを使用でき、特に限定されるものではない。
(B)潜在性硬化剤は、1種のみを単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態において、(B)潜在性硬化剤としては、例えば、70〜125℃で活性化する潜在性硬化剤を用いることもできる。
70〜125℃で活性化する潜在性硬化剤としては、かかる活性化温度を有するものであれば特に限定されないが、例えば、アニオン硬化型の潜在性硬化剤、アミンアダクト型潜在性硬化剤、マイクロカプセル型潜在性硬化剤、アミンイミド、ブロックイソシアネート、エポキシ基にカルバミン酸エステルを反応させオキサゾリジノン環とした化合物、ビニルエーテルブロックカルボン酸、イミダゾールとカルボン酸との塩、アミンのカルバミン塩、オニウム塩などが挙げられる。
ここで、アニオン硬化型の潜在性硬化剤とは、通常保存する状態(室温、可視光線下など)では、官能基と反応せず、熱や光によって、官能基に対して反応活性を呈するアニオン種(イミダゾール化合物、三級アミン類等)を発生させ、アニオン重合を進行させる硬化剤を指す。
潜在化の方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、イミダゾール化合物や三級アミン類等の活性成分を、それらの化合物と反応しうる何らかの化合物と反応させることによってアダクト化する方法、シクロデキストリン等により包接する方法、後述のように、マイクロカプセル化する方法等が挙げられる。
アニオン硬化型の潜在性硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、「TBG−01、TBG−02(日本合成化学工業株式会社製)」、「キュアダクトP−0505、L−07N(四国化成工業株式会社製)」、「ノバキュア(旭化成イーマテリアルズ株式会社製)」、「WPBG−140(和光純薬工業株式会社製)」等が挙げられる。
ここで、アミンアダクト型潜在性硬化剤とは、一級、二級もしくは三級アミノ基をもつ化合物や、種々のイミダゾール化合物などの活性成分を、それらの化合物と反応しうる何らかの化合物と反応させることによって高分子量化し、保存温度にて不溶化したもののことを指す。
アミンアダクト型潜在性硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、「アミキュア PN−23、MY−24(味の素ファインテクノ株式会社製)」、「アデカハードナー EH−3293S、EH−3615S、EH−4070S(旭電化工業株式会社製)、「フジキュアー FXE1000、FXR−1020(富士化成工業株式会社製)等が挙げられる。
また、上記(B)潜在性硬化剤に、特定の硬化剤を組み合わせると、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物の硬化が更に促進される場合がある。
例えば、「アミキュア PN−23」等の潜在性硬化剤に、バジンジヒドラジドなどの有機酸ジヒドラジドを組み合わせた硬化剤系や、潜在性硬化剤にDCMUなどの硬化促進剤を組み合わせた硬化剤系等が挙げられる。
上記(B)潜在性硬化剤は、保存安定性の観点から、マイクロカプセル型潜在性硬化剤であることが好ましい。
マイクロカプセル型潜在性硬化剤とは、硬化剤を含むコアの表面が、無機酸化物又は合成樹脂を含むシェルによって被覆されている構造を少なくとも有する硬化剤をいう。
シェルの安定性と加熱時の破壊しやすさ、及び得られる硬化物の物性の均一性の観点から、コアの表面が合成樹脂からなるシェルによって被覆されている構造を有することが好ましい。
マイクロカプセル型潜在性硬化剤に用いられる硬化剤としては、特に限定されず、上述したエポキシ樹脂硬化剤をはじめ、公知のものを用いることができる。
(B)潜在性硬化剤は、保存安定性の観点から、常温において固体である平均粒子径10μm以下の潜在性硬化剤であることが好ましい。
ここで、平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布測定法により測定された平均粒子径を示す。
平均粒子径が10μm以下のマイクロカプセル型潜在性硬化剤を得る方法としては、例えば、通常用いられるエポキシ樹脂硬化剤を塊状状態から、粉砕機を用いて所望する大きさの粒子に粉砕し、その後、その表面に後述する方法によってシェル膜を形成させ、所望の平均粒子径に調整する方法等が挙げられる。
シェルに用いる無機酸化物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、酸化ホウ素、ホウ酸エステル等のホウ素化合物、二酸化珪素、酸化カルシウム等が挙げられる。これらの中でも、シェルの安定性と加熱時の破壊しやすさの観点から、酸化ホウ素が好ましい。
シェルに用いる合成樹脂としては、以下に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、モノ又は多価アルコールと、モノ又は多価イソシアネートとの付加生成物であるウレタン系樹脂、アミン系硬化剤とエポキシ樹脂との反応生成物、フェノール樹脂が好ましい。これらの中でも、シェルの安定性と加熱時の破壊しやすさの観点から、多価イソシアネートと活性水素を有する化合物(活性水素化合物)との反応生成物、及び/又はエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤との反応生成物が好ましい。
前記シェルに含まれる合成樹脂の生成に用いる前記多価イソシアネートとしては、1分子中に1個以上のイソシアネート基を有する化合物であればよいが、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が好ましい。このようなイソシアネートとしては、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、低分子トリイソシアネート、ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ジイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、イソホロンジイソシアネート、4−4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、1,4−イソシアナトシクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,3−ビス(2−イソシアナトプロピル−2イル)−シクロヘキサン等が挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記低分子トリイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸−2−イソシアナトエチル、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸−1−メチル−2−イソシアネートエチル等の脂肪族トリイソシアネート化合物、トリシクロヘキシルメタントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式トリイソシアネート化合物、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等の芳香族トリイソシアネート化合物等が挙げられる。
前記ポリイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートや上記ジイソシアネート、低分子トリイソシアネートより誘導されるポリイソシアネートが挙げられる。
上記ジイソシアネート、低分子トリイソシアネートより誘導されるポリイソシアネートとしては、イソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、ウレタン型ポリイソシアネート、アロハネート型ポリイソシアネート、カルボジイミド型ポリイソシアネート等が挙げられる。
これらイソシアネート化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シェルに含まれる合成樹脂を生成するために用いる活性水素化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、水、1分子中に1個以上の一級及び/又は二級アミノ基を有する化合物、1分子中に1個以上の水酸基を有する化合物が挙げられる。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、水、1分子中に1個以上の水酸基を有する化合物が好ましい。
前記1分子中に1個以上の一級及び/又は二級アミノ基を有する化合物としては、例えば、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミンを用いることができる。
脂肪族アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン等のアルキルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のポリオキシアルキレンポリアミン類等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、アニリン、トルイジン、ベンジルアミン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
前記活性水素化合物として用いられる1分子中に1個以上の水酸基を有する化合物としては、例えば、アルコール化合物、フェノール化合物等が挙げられる。
前記アルコール化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、メチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ドテシルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、アリルアルコール、クロチルアルコール、プロパルギルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル等のモノアルコール類、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、水添ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類等が挙げられる。また、1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物と、1分子中に1個以上の水酸基、カルボキシル基、一級又は二級アミノ基、メルカプト基を有する化合物との反応により得られる二級水酸基を1分子中に2個以上有する化合物も多価アルコール類として例示される。これらのアルコール化合物は、一級、二級、又は三級アルコールのいずれも用いることができる。
前記フェノール化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、石炭酸、クレゾール、キシレノール、カルバクロール、モチール、ナフトール等のモノフェノール類、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ピロガロール、フロログルシン等の多価フェノール類等が挙げられる。
これら1分子中に1個以上の水酸基を有する化合物としては、多価アルコール類や多価フェノール類等が好ましく、多価アルコール類がより好ましい。
前記硬化剤を含むコアの表面にシェルを形成させる方法としては、従来公知の方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、シェル成分を溶解させ、硬化剤を分散させた分散媒中で、シェル成分の溶解度を下げて、硬化剤の表面にシェルを析出させる方法、エポキシ樹脂硬化剤を分散させた分散媒中で、シェルの形成反応を行い、エポキシ樹脂硬化剤の表面にシェルを析出させる、あるいは硬化剤の表面を反応場として、そこでシェルを形成させる方法等が挙げられる。
これらの中でも、反応と被覆を同時に行うことができる観点から、後者の方法が好ましい。
前記分散媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、溶媒、可塑剤、樹脂類等が挙げられる。
また、エポキシ樹脂を分散媒として用いることもできる。
前記溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサ等の炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエチルエーテルアセテート等のエステル類;メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール等のアルコール類;水、等が挙げられる。
前記可塑剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシシル)等のフタル酸ジエステル系可塑剤、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシシル)等の脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、リン酸トリクレジル等のリン酸トリエステル系可塑剤、ポリエチレングリコールエステル等のグリコールエステル系可塑剤等が挙げられる。
前記樹脂類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、シリコーン樹脂類、エポキシ樹脂類、フェノール樹脂類等が挙げられる。
シェル成分で硬化剤を被覆する方法において、分散媒として使用できるエポキシ樹脂としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラフルオロビスフェノールA等のビスフェノール類をグリシジル化したビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のその他の2価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール等のトリスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;1,1,2,2,−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のテトラキスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビスフェノールAノボラック等のノボラック類をグリシジル化したノボラック型エポキシ樹脂等;多価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、グリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコールをグリシジル化した脂肪族エーテル型エポキシ樹脂;p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸をグリシジル化したエーテルエステル型エポキシ樹脂;フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸をグリシジル化したエステル型エポキシ樹脂;4,4−ジアミノジフェニルメタンやm−アミノフェノール等のアミン化合物のグリシジル化物やトリグリシジルイソシアヌレート等のアミン型エポキシ樹脂等のグリシジル型エポキシ樹脂と、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環族エポキサイド等が挙げられる。これらの中でも、樹脂組成物の貯蔵安定性が高くなる観点から、グリシジル型エポキシ樹脂が好ましく、硬化物の電気的信頼性が優れる観点から、多価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂がより好ましく、ビスフェノール型エポキシ樹脂がさらに好ましく、ビスフェノールAをグリシジル化したエポキシ樹脂とビスフェノールFをグリシジル化したエポキシ樹脂がよりさらに好ましく、ビスフェノールAをグリシジル化したエポキシ樹脂がさらに一層好ましい。
硬化剤の表面を反応場として、そこでシェルを形成させる方法において、イソシアネート化合物と活性水素化合物を、シェルの形成材料として用いた場合の反応は、通常−10℃〜150℃の温度範囲で、10分〜12時間の反応時間で行われる。
イソシアネート化合物と活性水素化合物との比率は、特に限定されないが、通常、イソシアネート化合物中のイソシアネート基と活性水素化合物中の活性水素との当量比が1:0.1〜1:1000の範囲で用いられる。
本実施形態におけるマイクロカプセル型潜在性硬化剤のシェルとして、硬化剤とエポキシ樹脂との反応生成物からなるシェルを用いる場合の反応は、通常0℃〜150℃、好ましくは10℃〜100℃の温度範囲で、1〜168時間、好ましくは2時間〜72時間の反応時間で行われ、分散媒中で行うことができる。
分散媒としては、溶媒、可塑剤等を用いることができる。また、エポキシ樹脂自体を分散媒として用いることもできる。
前記溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサ等の炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエチルエーテルアセテート等のエステル類;メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール等のアルコール類;水、等が挙げられる。
前記可塑剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシシル)等のフタル酸ジエステル系、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシシル)等の脂肪族二塩基酸エステル系、リン酸トリクレジル等のリン酸トリエステル系、ポリエチレングリコールエステル等のグリコールエステル系等が挙げられる。樹脂類としては、シリコ−ン樹脂類、エポキシ樹脂類、フェノール樹脂類等が挙げられる。
硬化剤とエポキシ樹脂との反応生成物からなるシェルでコアを被覆する方法としては、例えば、シェル成分を溶解させ、硬化剤を分散させた分散媒中で、シェル成分の溶解度を下げて、硬化剤の表面にシェルを析出させる方法;硬化剤を分散させた分散媒中で、シェルの形成反応を行い、硬化剤の表面にシェルを析出させる方法;硬化剤からなるコアの表面を反応場として、そこでシェルを生成させる方法等が挙げられる。
これらの中でも、反応と被覆を同時に行うことができる観点から、後2者の方法が好ましい。
また、後者の場合、本実施形態の硬化剤は別途添加してもよい。
シェルの厚みは、特に限定されないが、平均層厚で5〜1000nmが好ましい。
平均層厚を5nm以上とすることで、優れた貯蔵安定性が得られ、1000nm以下とすることで、実用的な硬化性が得られる。
ここでいう層の厚みは、透過型電子顕微鏡により測定される。特に好ましいシェルの厚みは、平均層厚で50〜700nmである。
マイクロカプセル型潜在性硬化剤の中でも、貯蔵安定性、低温・短時性の観点から、アミンアダクト系硬化剤でありイミダゾール化合物を含むものがより好ましい。さらに、カプセル型のイミダゾール、2−メチルイミダゾール変性、又は2−フェニルイミダゾール変性したアミンアダクト系硬化剤がより一層好ましい。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物における、(B)潜在性硬化剤の使用割合は、(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物中のチイラン環及びオキシラン環の合計量1当量に対し、(B)潜在性硬化剤中の活性水素を有する官能基が0.001〜10当量の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5当量の範囲であり、さらに好ましくは0.005〜1当量の範囲である。
(B)潜在性硬化剤中の活性水素を有する官能基が0.001当量以上であることにより安定定期に硬化反応が進行する効果が得られ、10当量以下であることにより、適正な硬化物性が得られる。
マイクロカプセル型潜在性硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、「ノバキュア HX−3088、HX−3613、HX−3721、HX−3722、HX−3741、HX−3742、HX−3748、HXA3792等(旭化成イーマテリアルズ株式会社製)」等が挙げられる。
前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物、後述の(C)エポキシ化合物との硬化反応をさらに促進させる観点から、(B)潜在性硬化剤に加え、更に、硬化促進剤を併用してもよい。
ここで、硬化促進剤とは、硬化温度をより低下させる効果を有するものをいう。
硬化促進剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩等が挙げられる。
硬化促進剤の配合量は、特に限定されないが、「(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物」と「(C)エポキシ化合物」の合計を100質量部とした場合、好ましくは0.01〜10質量部であり、より好ましくは0.1〜5質量部である。
((C)エポキシ化合物)
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物は、(C)エポキシ化合物を、さらに含有してもよい。
(C)エポキシ化合物とは、前述の(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物を構成する化合物を除く、分子内にオキシラン環、通常は2個以上のオキシラン環を有する化合物を指し、上述の要件を満たすものであれば、特に限定されるものではない。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。
(C)エポキシ化合物のエポキシ当量(WPE)は、100〜600g/eqであることが好ましく、より好ましくは100〜500g/eq、さらに好ましくは100〜300g/eqである。
エポキシ当量(WPE)が100g/eq以上であると、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物において実用上良好な保存安定性が得られ、600g/eq以下であると、実用上良好な硬化物の物性が得られる。
また、(C)エポキシ化合物は、25℃における粘度が1000Pa・s以下の液体であることが好ましく、より好ましくは500Pa・s以下、さらに好ましくは100Pa・s以下、さらにより好ましくは50Pa・s以下の液体である。
25℃における粘度が1000Pa・s以下であると、液体としての良好な流動性が得られ、後述するアルコキシシラン化合物との相溶性が良好なものとなる。
また、25℃における粘度が500Pa・sを超え、1000Pa・s以下である場合(500Pa・s<粘度≦1000Pa・s)には、製造時の温度調整や溶媒選択等により使用可能であるが、製造条件がやや限定される傾向にあるため、500Pa・s以下であることが好ましい。
(C)エポキシ化合物の種類は、特に限定されるものではなく、以下に限定されるものではないが、例えば、単官能エポキシ化合物、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、各種ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物の核水素化物、複素環式エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、及びハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ化合物、含硫黄多官能脂肪族エポキシ化合物、分子内にエポキシ基を有するシリコーン化合物、異種重合性置換基含有エポキシ化合物等が挙げられる。
これらは1種のみを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<単官能エポキシ化合物>
単官能エポキシ化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、ブタジエンオキシド、ブタジエンジエポキシド、シクロブテンオキシド、1,3−シクロブタジエンジエポキシド、1−ペンテンオキシド、2−ペンテンオキシド、1,3−ペンタジエンジエポキシド、1,4−ペンタジエンジエポキシド、2−メチル−2−ブテンオキシド、2−メチル−3−ブテンオキシド、シクロペンテンオキシド、1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、1−メチル−シクロブテンオキシド、3−メチル−1−シクロブテンオキシド、1−ヘキセンオキシド、2−ヘキセンオキシド、3−ヘキセンオキシド、1,3−ヘキサジエンジエポキシド、1,4−ヘキサジエンジエポキシド、1,5−ヘキサジエンジエポキシド、1,3,5−ヘキサトリエントリエポキシド、シクロヘキセンオキシド、1,3−シクロヘキサジエンジエポキシド、1,3,5−シクロヘキサトリエントリエポキシド、1−メチル−シクロペンテンオキシド、3−メチル−シクロペンテンオキシド、1−メチル−1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、2−メチル−1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、5−メチル−1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、3,4−ジメチル−シクロブテンオキシド、2,3−ジメチル−シクロブテンオキシド、1,2−ジメチル−シクロブテンオキシド、1,2−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジエポキシド、2,3−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジエポキシド、3,3−ジメチル−1,2−エポキシブタン、1−ヘプテンオキシド、2−ヘプテンオキシド、3−ヘプテンオキシド、1,3−ヘプタジエンジエポキシド、1,4−ヘプタジエンジエポキシド、1,5−ヘプタジエンジエポキシド、1,5−ヘプタジエンジエポキシド、1,6−ヘプタジエンジエポキシド、1,3,5−ヘプタトリエントリエポキシド、1,3,6−ヘプタトリエントリエポキシド、1,4,6−ヘプタトリエントリエポキシド、シクロヘプテンオキシド、1−メチル−シクロヘキセンオキシド、3−メチル−シクロヘキセンオキシド、4−メチル−シクロヘキセンオキシド、1−メチル−1,3−シクロヘキサジエンジエポキシド、1−メチル−1,4−ヘキサジエンジエポキシド、1−メチル−1,3,5−ヘキサトリエントリエポキシド、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキセン、2−ノルボルネンオキシド、7−メチル−2−ノルボルネンオキシド、7,7−ジメチル−2−ノルボルネンオキシド、2−メチル−2−ノルボルネンオキシド、2,3−ジメチル−2−ノルボルネンオキシド、2,7−ジメチル−2−ノルボルネンオキシド、2,7,7−トリメチル−2−ノルボルネンオキシド、2,3−エポキシ−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−エポキシ−2−メチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−エポキシ−2,3−ジメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−エポキシ−2,5−ジメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−エポキシ−2,6−ジメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−エポキシ−2,3,5−トリメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−エポキシ−2,5,6−トリメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、2,3−エポキシ−2,3,5,6−テトラメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、スチベンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−1,2−エポキシプロパン、ピネンオキシド、イソプレンモノオキシド、1,2−エポキシエチルベンゼン、ナフチルグリシジルエーテル、3−(2−ビフェニロキシ)−1,2−エポキシプロパン、アリルグリシジルエーテル、1,1−ジフェニル−エチレンオキシド、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルブチレート、ヨードメチルオキシラン、4−(2,3−エポキシプロピル)モルフォリン、グリシジルメチルエーテル、2−フェニル−プロピレンオキシド、2,3−エポキシプロピル−フルフリルエーテル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレンオキシド、エチル−3−フェニルグリシデート、フォスミドマイシン、リモネンオキシド、エポキシスクシン酸、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3−グシリドキシプロピル)ペンタメチルジシロキサン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、及び2,3−エポキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記の中でも、標準状態における蒸気圧が高く、取り扱いが容易であり、重合物の生成や、チア化剤とチイラン環との反応を抑制できる傾向にあることから、単官能エポキシ化合物としては、以下の群から選ばれる、少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
すなわち、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、ブタジエンオキシド、ブタジエンジエポキシド、シクロブテンオキシド、1,3−シクロブタジエンジエポキシド、1−ペンテンオキシド、2−ペンテンオキシド、1,3−ペンタジエンジエポキシド、1,4−ペンタジエンジエポキシド、2−メチル−2−ブテンオキシド、2−メチル−3−ブテンオキシド、シクロペンテンオキシド、1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、1−メチル−シクロブテンオキシド、3−メチル−1−シクロブテンオキシド、1−ヘキセンオキシド、2−ヘキセンオキシド、3−ヘキセンオキシド、1,3−ヘキサジエンジエポキシド、1,4−ヘキサジエンジエポキシド、1,5−ヘキサジエンジエポキシド、1,3,5−ヘキサトリエントリエポキシド、シクロヘキセンオキシド、1,3−シクロヘキサジエンジエポキシド、1,3,5−シクロヘキサトリエントリエポキシド、1−メチル−シクロペンテンオキシド、3−メチル−シクロペンテンオキシド、1−メチル−1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、2−メチル−1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、5−メチル−1,3−シクロペンタジエンジエポキシド、3,4−ジメチル−シクロブテンオキシド、2,3−ジメチル−シクロブテンオキシド、1,2−ジメチル−シクロブテンオキシド、1,2−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジエポキシド、2,3−ジメチル−1,3−シクロブタジエンジエポキシド、3,3−ジメチル−1,2−エポキシブタン、1−ヘプテンオキシド、2−ヘプテンオキシド、3−ヘプテンオキシド、1,3−ヘプタジエンジエポキシド、1,4−ヘプタジエンジエポキシド、1,5−ヘプタジエンジエポキシド、1,5−ヘプタジエンジエポキシド、1,6−ヘプタジエンジエポキシド、1,3,5−ヘプタトリエントリエポキシド、1,3,6−ヘプタトリエントリエポキシド、1,4,6−ヘプタトリエントリエポキシド、シクロヘプテンオキシド、1−メチル−シクロヘキセンオキシド、3−メチル−シクロヘキセンオキシド、4−メチル−シクロヘキセンオキシド、1−メチル−1,3−シクロヘキサジエンジエポキシド、1−メチル−1,4−ヘキサジエンジエポキシド、1−メチル−1,3,5−ヘキサトリエントリエポキシド、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキセン、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、スチベンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−1,2−エポキシプロパン、ピネンオキシド、イソプレンモノオキシド、1,2−エポキシエチルベンゼン、ナフチルグリシジルエーテル、3−(2−ビフェニロキシ)−1,2−エポキシプロパン、アリルグリシジルエーテル、1,1−ジフェニル−エチレンオキシド、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルブチレート、ヨードメチルオキシラン、4−(2,3−エポキシプロピル)モルフォリン、グリシジルメチルエーテル、2−フェニル−プロピレンオキシド、2,3−エポキシプロピル−フルフリルエーテル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレンオキシド、エチル−3−フェニルグリシデート、フォスミドマイシン、リモネンオキシド、エポキシスクシン酸、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3−グシリドキシプロピル)ペンタメチルジシロキサン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、及び2,3−エポキシプロピルトリエトキシシランが好ましいものとして挙げられる。
さらに好ましくは、単官能エポキシ化合物としては、以下の群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物が挙げられる。
すなわち、例えば、プロピレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、ブタジエンオキシド、ブタジエンジエポキシド、1−ペンテンオキシド、2−ペンテンオキシド、1,3−ペンタジエンジエポキシド、1,4−ペンタジエンジエポキシド、2−メチル−2−ブテンオキシド、2−メチル−3−ブテンオキシド、シクロペンテンオキシド、1−メチル−シクロブテンオキシド、3−メチル−1−シクロブテンオキシド、1−ヘキセンオキシド、2−ヘキセンオキシド、3−ヘキセンオキシド、1,3−ヘキサジエンジエポキシド、1,4−ヘキサジエンジエポキシド、1,5−ヘキサジエンジエポキシド、1,3,5−ヘキサトリエントリエポキシド、シクロヘキセンオキシド、1,3−シクロヘキサジエンジエポキシド、1−メチル−シクロペンテンオキシド、3−メチル−シクロペンテンオキシド、2−ヘプテンオキシド、3−ヘプテンオキシド、1,3−ヘプタジエンジエポキシド、1,4−ヘプタジエンジエポキシド、1,5−ヘプタジエンジエポキシド、1,5−ヘプタジエンジエポキシド、1,6−ヘプタジエンジエポキシド、1−メチル−シクロヘキセンオキシド、3−メチル−シクロヘキセンオキシド、4−メチル−シクロヘキセンオキシド、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキセン、スチベンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−1,2−エポキシプロパン、ピネンオキシド、イソプレンモノオキシド、1,2−エポキシエチルベンゼン、ナフチルグリシジルエーテル、3−(2−ビフェニロキシ)−1,2−エポキシプロパン、アリルグリシジルエーテル、1,1−ジフェニル−エチレンオキシド、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルブチレート、ヨードメチルオキシラン、4−(2,3−エポキシプロピル)モルフォリン、グリシジルメチルエーテル、2−フェニル−プロピレンオキシド、2,3−エポキシプロピル−フルフリルエーテル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレンオキシド、エチル−3−フェニルグリシデート、フォスミドマイシン、リモネンオキシド、エポキシスクシン酸、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3−グシリドキシプロピル)ペンタメチルジシロキサン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、及び2,3−エポキシプロピルトリエトキシシラン等がより好ましいものとして挙げられる。
<多官能エポキシ化合物>
前記ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、2,6−ジ(t−ブチル)ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、及びフェノール化ポリブタジエン等のポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物等が挙げられる。
上記の中でも、安価に入手できることや、エピスルフィド化合物の重合物の生成やチア化剤とエピスルフィド化合物の反応を抑制できる傾向にあることから、ビスフェノールA骨格、又はビスフェノールF骨格を有するフェノール類のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物が好ましい。
(C)エポキシ化合物として、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂を使用する場合の繰り返し単位は、特に限定されるものではないが、好ましくは50未満、より好ましくは0.001〜5、さらに好ましくは0.01〜2である。
繰り返し単位が0.001以上であると、良好な反応性が得られ、50以下であると、実用上十分な流動性が得られる。上述の反応性と流動性のバランスの観点から、繰り返し単位は0.01〜2であることが特に好ましい。
<脂環式エポキシ化合物>
前記脂環式エポキシ化合物は、脂環式エポキシ基を有するエポキシ化合物であれば、特に限定されるものではなく、例えば、シクロヘキセンオキサイド基、トリシクロデセンオキサイド基又はシクロペンテンオキサイド基等を有するエポキシ化合物が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオクチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、及び1,2,8,9−ジエポキシリモネンが挙げられる。
その他の多官能脂環式エポキシ化合物としては、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキセン付加物等が挙げられる。
多官能脂環式エポキシ化合物の市販品としては、例えば、エポリードGT401(ダイセル化学工業社)、EHPE3150(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
<ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物>
ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、及びナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック化合物、キシリレン骨格含有フェノールノボラック化合物、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック化合物、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック化合物、並びに、フルオレン骨格含有フェノールノボラック化合物等の各種ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物等が挙げられる。
上記の中でも、入手が容易である観点から、フェノール又はクレゾール類等を原料とするノボラック化合物が好ましい。
<芳香族エポキシ化合物の核水素化物>
芳香族エポキシ化合物の核水素化物としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール等)のグリシジルエーテル化物、又は各種フェノール(フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等)の芳香環を核水素化したもの、並びに、ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物の核水素化物等が挙げられる。
<複素環式エポキシ化合物>
複素環式エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、イソシアヌル環、及びヒダントイン環等の複素環を有する複素環式エポキシ化合物等が挙げられる。
<グリシジルエステル系エポキシ化合物>
グリシジルエステル系エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル及びテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の、カルボン酸化合物から誘導されるエポキシ化合物等が挙げられる。
<グリシジルアミン系エポキシ化合物>
グリシジルアミン系エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、アニリン、トルイジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン誘導体及びジアミノメチルベンゼン誘導体等のアミンをグリシジル化したエポキシ化合物等が挙げられる。
<ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ化合物>
ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、及びクロル化ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類をグリシジルエーテル化したエポキシ化合物等が挙げられる。
<含硫黄多官能脂肪族エポキシ化合物>
含硫黄多官能脂肪族エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,1−ビス(エポキシエチル)メタン、1−(エポキシエチル)−1−(β−エポキシプロピル)メタン、1,1−ビス(β−エポキシプロピル)メタン、1−(エポキシエチル)−1−(β−エポキシプロピル)エタン、1,2−ビス(β−エポキシプロピル エタン、1−(エポキシエチル)−3−(β−エポキシプロピル)ブタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピル)プロパン、1−(エポキシエチル)−4−(β−エポキシプロピル)ペンタン、1,4−ビス(β−エポキシプロピル)ブタン、1−(エポキシエチル)−5−(β−エポキシプロピル)ヘキサン、1−(エポキシエチル)−2−(γ−エポキシブチルチオ)エタン、1−(エポキシエチル)−2−〔2−(γ−エポキシブチルチオ)エチルチオ〕エタン、テトラキス(β−エポキシプロピル)メタン、1,1,1−トリス(β−エポキシプロピル)プロパン、1,3−ビス(β−エポキシプロピル)−1−(β−エポキシプロピル)−2−チアプロパン、1,5−ビス(β−エポキシプロピル)−2,4−ビス(β−エポキシプロピル)−3−チアペンタン、1,3または1,4−ビス(エポキシエチル)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピル)シクロヘキサン、2,5−ビス(エポキシエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピル)−1,4−ジチアン、4−エポキシ−1 、2−シクロヘキセンオキシド、2,2−ビス〔4−(エポキシエチル)シクロヘキシル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピル)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(エポキシエチル)シクロヘキシル〕メタン、ビス〔4−(β−エポキシプロピル)シクロヘキシル〕メタン、ビス〔4−(β−エポキシプロピル)シクロヘキシル〕スルフィド、ビス〔4−(エポキシエチル)シクロヘキシル〕スルフィド、ビス(β−エポキシプロピル)エーテル、ビス(β−エポキシプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)エタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)プロパン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルオキシ) プロパン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2−(β−エポキシプロピルオキシメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−3−(β−エポキシプロピルオキシメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)ペンタン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−4−(β−エポキシプロピルオキシメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−5−(β−エポキシプロピルオキシメチル)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2−〔(2−β−エポキシプロピルオキシエチル)オキシ〕エタン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2−[〔2−(2−β−エポキシプロピルオキシエチル)オキシエチル〕オキシ]エタン、テトラキス(β−エポキシプロピルオキシメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エポキシプロピルオキシメチル)プロパン、1,5− ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−2−(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3 −チアペンタン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−2,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2,2−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5, 6−トリス(β−エポキシプロピルオキシ)−4−(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4−(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−2,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−5−(β−エポキシプロピルオキシメチル)−5−〔(2−β−エポキシプロピルオキシエチル)オキシメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,1 0−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−5,6−ビス〔(2−β−エポキシプロピルオキシエチル)オキシ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,1 1−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−5,7−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,1 1−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−5,7−〔(2−β−エポキシプロピルオキシエチル)オキシメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,1 1−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4,7−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6,9 −トリチアウンデカン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル) −1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシエチルオキシメチル)−1,4−ジチアン、ビス(β−エポキシプロピル)スルフィド、ビス(β−エポキシプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エポキシプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エポキシプロピルチオ)メタン、ビス(β−エポキシプロピルジチオ)メタン、ビス(β−エポキシプロピルジチオ)エタン、ビス(β−エポキシプロピルジチオエチル)スルフィド、ビス(β−エポキシプロピルジチオエチル)ジスルフィド、1,2−ビス(β−エポキシプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルチオ)プロパン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−(β−エポキシプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ブタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−3−(β−エポキシプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−5−(β−エポキシプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタンテトラキス(β−エポキシプロピルチオメチル)メタン、テトラキス(β−エポキシプロピルジチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エポキシプロピルチオメチル)プロパン、1,2,3−トリス(β−エポキシプロピルジチオ)プロパン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,6−ビス(β−エポキシプロピルジチオメチル)−2−(β−エポキシプロピルジチオエチルチオ)−4−チアヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,5−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8− ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6− ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5−(β−エポキシプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10− ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラ〔2−(β−エポキシプロピルチオ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エポキシプロピルチオ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エポキシプロピルチオメチル)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エポキシプロピルチオメチル)アセチルメチル〕プロパン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(β− エポキシプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピルジチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ) シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド等が挙げられる。
上記の中でも、製造が容易であるため、得られるエピスルフィド化合物のコストが抑制でき、経済性に優れることから、含硫黄多官能脂肪族エポキシ化合物としては、以下の群から選ばれる、少なくとも1種の化合物が好ましい。
すなわち、例えば、ビス(β−エポキシプロピルオキシ)メタン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)エタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)プロパン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルオキシ) プロパン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2−(β−エポキシプロピルオキシメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)ブタン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−3−(β−エポキシプロピルオキシメチル)ブタン、1,6−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−5−(β−エポキシプロピルオキシメチル)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2−〔(2−β−エポキシプロピルオキシエチル)オキシ〕エタン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2−[〔2−(2−β−エポキシプロピルオキシエチル)オキシエチル〕オキシ]エタン、テトラキス(β−エポキシプロピルオキシメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エポキシプロピルオキシメチル)プロパン、1−(β−エポキシプロピルオキシ)−2,2−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−4−チアヘキサン、1,5, 6−トリス(β−エポキシプロピルオキシ)−4−(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4−(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−4,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−2,4,5−トリス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)−2,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルオキシ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシメチル) −1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピルオキシエチルオキシメチル)−1,4−ジチアン、ビス(β−エポキシプロピル)スルフィド、ビス(β−エポキシプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エポキシプロピルチオ)メタン、ビス(β−エポキシプロピルジチオ)メタン、ビス(β−エポキシプロピルジチオ)エタン、ビス(β−エポキシプロピルジチオエチル)スルフィド、ビス(β−エポキシプロピルジチオエチル)ジスルフィド、1,2−ビス(β−エポキシプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルチオ)プロパン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−(β−エポキシプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ブタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−3−(β−エポキシプロピルチオメチル)ブタン、1,6−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−5−(β−エポキシプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタンテトラキス(β−エポキシプロピルチオメチル)メタン、テトラキス(β−エポキシプロピルジチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エポキシプロピルチオメチル)プロパン、1,2,3−トリス(β−エポキシプロピルジチオ)プロパン、1,6−ビス(β−エポキシプロピルジチオメチル)−2−(β−エポキシプロピルジチオエチルチオ)−4−チアヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,5−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8− ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6− ジチアオクタン、テトラ〔2−(β−エポキシプロピルチオ)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エポキシプロピルチオ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ〔2−(β−エポキシプロピルチオメチル)アセチルメチル〕メタン、1,1,1−トリ〔2−(β−エポキシプロピルチオメチル)アセチルメチル〕プロパン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(β− エポキシプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピルジチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド等が好ましいものとして挙げられる。
<分子内にエポキシ基を有するシリコーン化合物>
分子内にエポキシ基を有するシリコーン化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記式(XII)で表される化合物から選ばれ得る。
(R212223SiO1/2a(R2425SiO2/2b(R26SiO3/2c(SiO4/2d ・・・(XII)
式(XII)中、a、b、c及びdは、それぞれ、a+b+c+d=1.0を満たす数値であり、0≦a/(a+b+c+d)≦1、0≦b/(a+b+c+d)≦1、0≦c/(a+b+c+d)≦1、且つ0≦d/(a+b+c+d)<1である。R21〜R26のうち少なくとも1個は、エポキシ基を含有する基を表し、その他のR21〜R26は、直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜8の炭化水素基又は該炭化水素基がフッ素化された基を表し、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。
<異種重合性置換基含有エポキシ化合物>
異種重合性置換基含有エポキシ化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば下記式(XIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006396128
前記式(XIII)中、R30〜R32は、置換又は未置換の鎖状、分岐状、環状の脂肪族又は芳香族炭化水素基を示す。
m、n、o、pは、1以上の実数を示す。
Xは、エポキシ基を示す。
Yは、単種の重合性置換基を示す場合、環状エーテル構造、ラクトン構造、環状カーボネート構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アセタール構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アミン構造、環状イミノエーテル構造、ラクタム構造、環状チオウレア構造、環状ホスフィナート構造、環状ホスホナイト構造、環状ホスファイト構造、ビニル構造、アリル構造、(メタ)アクリル構造、シクロアルカン構造からなる群より選ばれ、複数種の重合性置換基を示す場合、前記の群より選ばれる少なくとも2種以上の構造を示す。
上記(C)エポキシ化合物に含有される不純物(例えば、エポキシ化合物を製造するための原料、塩化物、重金属、ナトリウム等)が少ないことは、本発明の効果をより高める観点から好ましく、チイラン環を形成させる反応の終了後、エピスルフィド化合物、未反応のエポキシ化合物、チア化剤の硫黄原子が酸素原子に置換されて生成した化合物、チア化剤、多価水酸基化合物を、分離及び/又は精製する際に、不純物の分離が必要なくなることから、高純度な前記化合物を得るために好ましい。
(C)エポキシ化合物の不純物の含有量としては、5000ppm以下が好ましく、より好ましくは2000ppm以下であり、さらに好ましくは500ppm以下である。
(C)エポキシ化合物のエポキシ当量(WPE)は、100〜600g/eqであることが好ましく、より好ましくは100〜500g/eq、さらに好ましくは100〜300g/eqである。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物の組成によっては、(C)エポキシ化合物のエポキシ当量(WPE)が100g/eq以上であると、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物において良好な保存安定性が得られ、600g/eq以下であると、硬化物の物性が良好なものとなる。
また、(C)エポキシ化合物は、25℃における粘度が1000Pa・s以下の液体であることが好ましく、より好ましくは500Pa・s以下であり、更に好ましくは100Pa・s以下の液体である。
25℃における粘度が1000Pa・s以下であると、良好な液体としての流動性が得られ、(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物との相溶性が良好なものとなる傾向にある。
また、25℃における粘度が500Pa・sを超え、1000Pa・s以下である場合(500Pa・s<粘度≦1000Pa・s)には、製造時の温度調整や溶媒選択等により使用可能であるが、製造条件がやや限定される傾向にあるため、500Pa・s以下であることが好ましい。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物における、(C)エポキシ化合物の含有量は、好ましくは、「(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物」100質量部に対し、0〜80質量部であり、より好ましくは10〜70質量部であり、さらに好ましくは20〜60質量部である。
10質量部以上であることにより、コスト削減の効果が得られ、80質量部以下であることにより、高速硬化性維持の効果が得られる。
〔繊維強化用樹脂組成物〕
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物は、後述する強化繊維のマトリックスとして使用される樹脂組成物である。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物を熱硬化性樹脂組成物とするためには、(A)成分として、熱硬化性樹脂成分を選択する。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物が熱硬化性樹脂組成物であることにより、不透明で光を通さない樹脂組成物や材料の硬化も可能なため、特に、黒色で不透明な炭素繊維を使用したプリプレグやFRPの製造に適している。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物のポットライフ粘度は、100Pa・s以下であることが好ましい。
なお、ポットライフ粘度とは、25℃の温度条件下で1時間保存した後の、25℃における粘度をいう。
当該ポットライフ粘度は、後述する〔実施例〕に記載する方法により測定することができる。
前記ポットライフ粘度は、特に限定されるものではないが、硬化物、プリクレグ及びFRP製造における取り扱い性の観点から、好ましくは100Pa・s以下、より好ましくは80Pa・s以下、さらに好ましくは50Pa・s以下、さらにより好ましくは30Pa・s以下である。
上記のように、ポットライフ粘度が100Pa・s以下であることにより、繊維強化用樹脂組成物は、流動性の維持において良好な特性を有していると言え、工業化に際し、大型設備を用いた製造工程を考慮すると、一定時間の間、繊維強化用樹脂組成物が流動性を維持できることは、生産性の観点から非常にメリットがある。
本実施形態の繊維強化用組成物に含まれるアルコール含有量は、特に限定されるものではないが、保存安定性向上の観点から、好ましくは500ppm以下、より好ましくは100ppm未満、さらに好ましくは50ppm以下である。
本実施形態の繊維強化用組成物の、100℃におけるゲルタイムは、特に限定されるものではないが、高速硬化の観点から、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下、さらに好ましくは3分以下、さらにより好ましくは60秒以下であり、よりさらに好ましくは45秒以下である。
また、同様に、150℃におけるゲルタイムは、特に限定されるものではないが、好ましくは3分以下、より好ましくは60秒以下、さらに好ましくは45秒以下、さらにより好ましくは30秒以下である。
ここで、ゲルタイムとは、JIS C2105:2006(電気絶縁用無溶剤液状レジン試験方法)の熱板法に従って、150℃又は100℃の温度設定条件下、サンプルが流動性を失い、ゲル化する時間をいう。
本実施形態の繊維強化用組成物の使用法は、特に限定されるものではないが、硬化性に優れることから、硬化物や、硬化処理を経たFRPとして、利用することが好ましい。
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物には、更に、連鎖移動剤を含有させてもよい。
連鎖移動剤の併用により、得られた硬化物やFRPは、高温下長期保持した際の揮発分がより低減され、溶融加工により成形する際のボイド発生、又は、重合物若しくは硬化物の近傍にある金属部材の汚染又は腐食をより抑制できる場合がある。
連鎖移動剤としては、一般的に用いられるものであれば、特に限定されないが、例えば、環状エステル化合物、環状カーボネート化合物、環状シロキサン化合物、水酸基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましいものとして挙げられる。これらは1種のみを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
連鎖移動剤としては、入手のし易さの観点から、環状エステル化合物、環状カーボネート化合物、水酸基含有化合物からなる群より選択される、少なくとも1種の化合物であることが好ましく、水酸基含有化合物であることがより好ましい。
前記連鎖移動剤としての環状エステル化合物は、環状構造内にエステル基を有する化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、エタノ−2−ラクトン、プロパノ−2−ラクトン、プロパノ−3−ラクトン、ブタノ−2−ラクトン、ブタノ−3−ラクトン、ブタノ−4−ラクトン、3−メチル−ブタノ−4−ラクトン、ペンタノ−2−ラクトン、ペンタノ−3−ラクトン、ペンタノ−4−ラクトン、ペンタノ−5−ラクトン、4−メチル−ペンタノ−4−ラクトン、ヘキサノ−2−ラクトン、ヘキサノ−3−ラクトン、ヘキサノ−4−ラクトン、ヘキサノ−5−ラクトン、ヘキサノ−6−ラクトン、ヘプタノ−2−ラクトン、ヘプタノ−3−ラクトン、ヘプタノ−4−ラクトン、ヘプタノ−5−ラクトン、ヘプタノ−6−ラクトン、ヘプタノ−7−ラクトン、オクタノ−2−ラクトン、オクタノ−3−ラクトン、オクタノ−4−ラクトン、オクタノ−5−ラクトン、オクタノ−6−ラクトン、オクタノ−7−ラクトン、オクタノ−8−ラクトン、ノナノ−2−ラクトン、ノナノ−3−ラクトン、ノナノ−4−ラクトン、ノナノ−5−ラクトン、ノナノ−6−ラクトン、ノナノ−7−ラクトン、ノナノ−8−ラクトン、ノナノ−9−ラクトン、デカノ−2−ラクトン、デカノ−3−ラクトン、デカノ−4−ラクトン、デカノ−5−ラクトン、デカノ−6−ラクトン、デカノ−7−ラクトン、デカノ−8−ラクトン、デカノ−9−ラクトン、デカノ−10−ラクトン、ウンデカノ−2−ラクトン、ウンデカノ−3−ラクトン、ウンデカノ−4−ラクトン、ウンデカノ−5−ラクトン、ウンデカノ−6−ラクトン、ウンデカノ−7−ラクトン、ウンデカノ−8−ラクトン、ウンデカノ−9−ラクトン、ウンデカノ−10−ラクトン、ウンデカノ−11−ラクトン、ドデカノ−2−ラクトン、ドデカノ−3−ラクトン、ドデカノ−4−ラクトン、ドデカノ−5−ラクトン、ドデカノ−6−ラクトン、ドデカノ−7−ラクトン、ドデカノ−8−ラクトン、ドデカノ−9−ラクトン、ドデカノ−10−ラクトン、ドデカノ−11−ラクトン、ドデカノ−12−ラクトン、トリデカノ−2−ラクトン、トリデカノ−3−ラクトン、トリデカノ−4−ラクトン、トリデカノ−5−ラクトン、トリデカノ−6−ラクトン、トリデカノ−7−ラクトン、トリデカノ−8−ラクトン、トリデカノ−9−ラクトン、トリデカノ−10−ラクトン、トリデカノ−11−ラクトン、トリデカノ−12−ラクトン、トリデカノ−13−ラクトン、テトラデカノ−2−ラクトン、テトラデカノ−3−ラクトン、テトラデカノ−4−ラクトン、テトラデカノ−5−ラクトン、テトラデカノ−6−ラクトン、テトラデカノ−7−ラクトン、テトラデカノ−8−ラクトン、テトラデカノ−9−ラクトン、テトラデカノ−10−ラクトン、テトラデカノ−11−ラクトン、テトラデカノ−12−ラクトン、テトラデカノ−13−ラクトン、テトラデカノ−14−ラクトン、ペンタデカノ−2−ラクトン、ペンタデカノ−3−ラクトン、ペンタデカノ−4−ラクトン、ペンタデカノ−5−ラクトン、ペンタデカノ−6−ラクトン、ペンタデカノ−7−ラクトン、ペンタデカノ−8−ラクトン、ペンタデカノ−9−ラクトン、ペンタデカノ−10−ラクトン、ペンタデカノ−11−ラクトン、ペンタデカノ−12−ラクトン、ペンタデカノ−13−ラクトン、ペンタデカノ−14−ラクトン、ペンタデカノ−15−ラクトン、ヘキサデカノ−2−ラクトン、ヘキサデカノ−3−ラクトン、ヘキサデカノ−4−ラクトン、ヘキサデカノ−5−ラクトン、ヘキサデカノ−6−ラクトン、ヘキサデカノ−7−ラクトン、ヘキサデカノ−8−ラクトン、ヘキサデカノ−9−ラクトン、ヘキサデカノ−10−ラクトン、ヘキサデカノ−11−ラクトン、ヘキサデカノ−12−ラクトン、ヘキサデカノ−13−ラクトン、ヘキサデカノ−14−ラクトン、ヘキサデカノ−15−ラクトン、ヘキサデカノ−16−ラクトン等が挙げられる。
中でも、硬化物やFRPへの残留が抑制される傾向にあることから、ブタノ−4−ラクトン、ペンタノ−4−ラクトン、ペンタノ−5−ラクトン、ヘキサノ−4−ラクトン、ヘキサノ−6−ラクトン、ヘプタノ−4−ラクトン、ヘプタノ−7−ラクトン、オクタノ−4−ラクトン、オクタノ−8−ラクトン、デカノ−10−ラクトン、ドデカノ−12−ラクトン、テトラデカノ−14−ラクトン、ヘキサデカノ−16−ラクトンがより好ましく、ブタノ−4−ラクトン、ペンタノ−4−ラクトン、ヘキサノ−4−ラクトンが好ましいものとして挙げられる。
前記連鎖移動剤としての環状カーボネート化合物は、環状構造内にカーボネート基を有する化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ペンチレンカーボネート、ヘキシレンカーボネート、ヘプチレンカーボネート、オクチレンカーボネート、ノニレンカーボネート、デシレンカーボネート、ウンデシレンカーボネート、ドデシレンカーボネート、トリデシレンカーボネート、テトラデシレンカーボネート、ペンタデシレンカーボネート、ヘキサデシレンカーボネート、プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ブチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ペンチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ヘキシル−1,3−ジオキソラン−2−オン、シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、メチル−1,3−ジオキサン−2−オン、ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、エチル−1,3−ジオキサン−2−オン、プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、ブチル−1,3−ジオキサン−2−オン、ペンチル−1,3−ジオキサン−2−オン、ヘキシル−1,3−ジオキサン−2−オン、シクロヘキシル−1,3−ジオキサン−2−オン等が挙げられる。
特に、硬化物やFRPへの残留が抑制される傾向にあることから、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ペンチレンカーボネート、ヘキシレンカーボネート、プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オン、ブチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オン、エチル−1,3−ジオキサン−2−オン、プロピル−1,3−ジオキサン−2−オン、ブチル−1,3−ジオキサン−2−オンがより好ましく、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、1,3−ジオキサン−2−オン、ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オンが好ましいものして挙げられる。
連鎖移動剤としての環状シロキサン化合物は、環状構造がシロキサン結合により形成されている化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、トリメチルシクロトリシロキサン、トリエチルシクロトリシロキサン、トリプロピルシクロトリシロキサン、トリブチルシクロトリシロキサン、トリペンチルシクロトリシロキサン、トリヘキシルシクロトリシロキサン、トリヘプチルシクロトリシロキサン、トリオクチルシクロトリシロキサン、トリノニルシクロトリシロキサン、トリデシルシクロトリシロキサン、トリフェニルシクロトリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサエチルシクロトリシロキサン、ヘキサプロピルシクロトリシロキサン、ヘキサブチルシクロトリシロキサン、ヘキサペンチルシクロトリシロキサン、ヘキサヘキシルシクロトリシロキサン、ヘキサヘプチルシクロトリシロキサン、ヘキサオクチルシクロトリシロキサン、ヘキサノニルシクロトリシロキサン、ヘキサデシルシクロトリシロキサン、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、テトラエチルシクロテトラシロキサン、テトラプロピルシクロテトラシロキサン、テトラブチルシクロテトラシロキサン、テトラペンチルシクロテトラシロキサン、テトラヘキシルシクロテトラシロキサン、テトラヘプチルシクロテトラシロキサン、テトラオクチルシクロテトラシロキサン、テトラノニルシクロテトラシロキサン、テトラデシルシクロテトラシロキサン、テトラフェニルシクロテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタエチルシクロテトラシロキサン、オクタプロピルシクロテトラシロキサン、オクタブチルシクロテトラシロキサン、オクタペンチルシクロテトラシロキサン、オクタヘキシルシクロテトラシロキサン、オクタヘプチルシクロテトラシロキサン、オクタオクチルシクロテトラシロキサン、オクタノニルシクロテトラシロキサン、オクタデシルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、ペンタエチルシクロペンタシロキサン、ペンタプロピルシクロペンタシロキサン、ペンタブチルシクロペンタシロキサン、ペンタペンチルシクロペンタシロキサン、ペンタヘキシルシクロペンタシロキサン、ペンタヘプチルシクロペンタシロキサン、ペンタオクチルシクロペンタシロキサン、ペンタノニルシクロペンタシロキサン、ペンタデシルシクロペンタシロキサン、ペンタフェニルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカエチルシクロペンタシロキサン、デカプロピルシクロペンタシロキサン、デカブチルシクロペンタシロキサン、デカペンチルシクロペンタシロキサン、デカヘキシルシクロペンタシロキサン、デカヘプチルシクロペンタシロキサン、デカオクチルシクロペンタシロキサン、デカノニルシクロペンタシロキサン、デカデシルシクロペンタシロキサン、デカフェニルシクロペンタシロキサン、ペンタメチルペンタフェニルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
特に、硬化物やFRPへの残留が抑制される傾向にあることから、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサエチルシクロトリシロキサン、ヘキサプロピルシクロトリシロキサン、ヘキサブチルシクロトリシロキサン、ヘキサペンチルシクロトリシロキサン、ヘキサヘキシルシクロトリシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタエチルシクロテトラシロキサン、オクタプロピルシクロテトラシロキサン、オクタブチルシクロテトラシロキサン、オクタペンチルシクロテトラシロキサン、オクタヘキシルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカエチルシクロペンタシロキサン、デカプロピルシクロペンタシロキサン、デカブチルシクロペンタシロキサン、デカペンチルシクロペンタシロキサン、デカヘキシルシクロペンタシロキサン、ペンタメチルペンタフェニルシクロペンタシロキサンがより好ましく、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンが、好ましいものとして挙げられる。
連鎖移動剤としての水酸基含有化合物は、構造内に水酸基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。
但し、水酸基含有化合物は、連鎖移動剤として、硬化速度を向上させる効果がある反面、物質によっては、プロトン供与体としてチイラン環の開環を促進し、保存安定性を低下させる場合があるため、保存環境や用途によっては、繊維強化用樹脂組成物における含有量を制限することが好ましい。
特に、アルコールでその傾向が顕著であるため、連鎖移動剤として水酸基含有化合物を用いる場合、アルコールの含有量は、繊維強化用樹脂組成物中、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下であるものとする。
水酸基含有化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、シクロプロパノール、メチルシクロプロパノール、ジメチルシクロプロパノール、エチルシクロプロパノール、プロピルシクロプロパノール、ブチルシクロプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、シクロブタノール、メチルシクロブタノール、ジメチルシクロブタノール、エチルシクロブタノール、プロピルシクロブタノール、ブチルシクロブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、シクロペンタノール、メチルシクロペンタノール、ジメチルシクロペンタノール、エチルシクロペンタノール、プロピルシクロペンタノール、ブチルシクロペンタノール、メチル−1−ブタノール、メチル−2−ブタノール、ジメチル−1−ブタノール、ジメチル−2−ブタノール、エチル−1−ブタノール、エチル−2−ブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ジメチルシクロヘキサノール、エチルシクロヘキサノール、プロピルシクロヘキサノール、ブチルシクロヘキサノール、メチル−1−ペンタノール、メチル−2−ペンタノール、メチル−3−ペンタノール、ジメチル−1−ペンタノール、ジメチル−2−ペンタノール、ジメチル−3−ペンタノール、エチル−1−ペンタノール、エチル−2−ペンタノール、エチル−3−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、シクロヘプタノール、メチルシクロヘプタノール、ジメチルシクロヘプタノール、エチルシクロヘプタノール、メチル−1−ヘキサノール、メチル−2−ヘキサノール、メチル−3−ヘキサノール、ジメチル−1−ヘキサノール、ジメチル−2−ヘキサノール、エチル−1−ヘキサノール、エチル−2−ヘキサノール、エチル−3−ヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、シクロオクタノール、メチルシクロオクタノール、ジメチルシクロオクタノール、エチルシクロオクタノール、ノナノール、シクロノナノール、デカノール、シクロデカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、メチルプロパンジオール、ジメチルプロパンジオール、シクロプロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、メチルブタンジオール、ジメチルブタンジオール、シクロブタンジオール、メチルシクロブタンジオール、ジメチルシクロブタンジオール、エチルシクロブタンジオール、プロピルシクロブタンジオール、ブチルシクロブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルペンタンジオール、シクロペンタンジオール、メチルシクロペンタンジオール、ジメチルシクロペンタンジオール、エチルシクロペンタンジオール、プロピルシクロペンタンジオール、ブチルシクロペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、ジメチルヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、ジメチルシクロヘキサンジオール、エチルシクロヘキサンジオール、プロピルシクロヘキサンジオール、ブチルシクロヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,4−ヘプタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,6−ヘプタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、シクロヘプタンジオール、メチルシクロヘプタンジオール、ジメチルシクロヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,3−オクタンジオール、1,4−オクタンジオール、1,5−オクタンジオール、1,6−オクタンジオール、1,7−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、シクロオクタンジオール、メチルシクロオクタンジオール、ジメチルシクロオクタンジオール、ノナンジオール、シクロノナンジオール、デカンジオール、シクロデカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、トリデカンジオール、テトラデカンジオール、ペンタデカンジオール、ヘキサデカンジオール、グリセロール、エリトリトール、キシリトール、マンニトール、ボレミトール、グルコース、スクロース、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ドデカエチレングリコール、メチラール、PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000、PEG1500、PEG1540、PEG4000、PEG6000、ポリカーボネートジオール、ポリエステル−8−ヒドロキシ−1−アセチレン ビス−MPA デンドロン ジェネレーション 3(製品名、Aldrich社製)、ポリエステル−16−ヒドロキシ−1−アセチレン ビス−MPA デンドロン ジェネレーション 4(製品名、Aldrich社製)、ポリエステル−32−ヒドロキシ−1−アセチレン ビス−MPA デンドロン ジェネレーション 5(製品名、Aldrich社製)、ポリエステル−8−ヒドロキシ−1−カルボキシル ビス−MPA デンドロン ジェネレーション 3(製品名、Aldrich社製)、ポリエステル−16−ヒドロキシ−1−カルボキシル ビス−MPA デンドロン ジェネレーション 4(製品名、Aldrich社製)、ポリエステル−32−ヒドロキシ−1−カルボキシル ビス−MPA デンドロン ジェネレーション 5(製品名、Aldrich社製)、ハイパーブランチド ビス−MPA ポリエステル−16−ヒドロキシル,ジェネレーション 2(製品名、Aldrich社製)、ハイパーブランチド ビス−MPA ポリエステル−32−ヒドロキシル,ジェネレーション 3(製品名、Aldrich社製)等が挙げられる。
特に、入手のし易さの観点から、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、シクロペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセロール、メチラールが好ましく、2−プロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、シクロペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、メチラールが好ましいものとして挙げられる。
(酸化防止剤)
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物には、酸化防止剤が、さらに含まれていてもよい。
酸化防止剤は、特に限定されるものではないが、例えば、後述する(1)フェノール系酸化防止剤、(2)リン系酸化防止剤、(3)イオウ系酸化防止剤、及び(4)アミン系酸化防止剤から選ばれ得る。
酸化防止剤は、1種のみを単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
酸化防止剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、下記(1)〜(4)のものが挙げられる。
<(1)フェノール系酸化防止剤>
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、以下のアルキルフェノール類、ヒドロキノン類、チオアルキル又はチオアリール類、ビスフェノール類、ベンジル化合物類、トリアジン類、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、及びビタミン類が挙げられる。
[(1−1)アルキルフェノール類]
アルキルフェノール類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖状又は分岐鎖状の側鎖を有するノニルフェノール類(例えば2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール)、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール及びそれらの混合物、4−ヒドロキシラウルアニリド、4−ヒドロキシステアルアニリド、並びにオクチルN−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバマート等が挙げられる。
[(1−2)ヒドロキノン類]
ヒドロキノン類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアラート及びビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジパート等が挙げられる。
[(1−3)チオアルキル又はチオアリール類]
チオアルキル又はチオアリール類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)及び4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド等が挙げられる。
[(1−4)ビスフェノール類]
ビスフェノール類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチラート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタラート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン及び1,1,5,5−テトラ(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン等が挙げられる。
[(1−5)ベンジル化合物類]
ベンジル化合物類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセタート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセタート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタラート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセタート、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロナート、ジ−オクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロナート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロナート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロナート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン及び2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール等が挙げられる。
[(1−6)トリアジン類]
トリアジン類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌラート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン及び1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート等が挙げられる。
[(1−7)β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル]
β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、及び4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン等から選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル等が挙げられる。
[(1−8)β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル]
β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン、及び3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等から選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル等が挙げられる。
[(1−9)β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル]
β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、及び4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン等から選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル等が挙げられる。
[(1−10)3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル]
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、及び4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンから選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル等が挙げられる。
[(1−11)β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド]
β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミドとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド及びN,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド等が挙げられる。
[(1−12)ビタミン類]
ビタミン類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物、トコトリエノール、並びにアスコルビン酸等が挙げられる。
<(2)リン系酸化防止剤>
(2)リン系酸化防止剤としては、以下のホスホナート類、ホスファイト類及びオキサホスファフェナンスレン類が挙げられる。
[(2−1)ホスホナート類]
ホスホナート類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジオクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホナート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスホナート及び3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩等が挙げられる。
[(2−2)ホスファイト類]
ホスファイト類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフエニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)ジホスファイト、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、水素化−4,4‘−イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)−ビス[4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)]−1,6−ヘキサンジオールジホスファイト、フェニル−4,4’−イソプロピリデンジフェノール−ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス[4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)]ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)、トリス(1,3−ジ−ステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、及び4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)−ジ(ノニルフェニル)ホスファイト等が挙げられる。
[(2−3)オキサホスファフェナンスレン類]
オキサホスファフェナンスレン類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、8−クロロ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド及び8−t−ブチル−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド等が挙げられる。
<(3)イオウ系酸化防止剤>
(3)イオウ系酸化防止剤としては、以下のジアルキルチオプロピオネート類、オクチルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル、ラウリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル、及びステアリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステルが挙げられる。
[(3−1)ジアルキルチオプロピオネート類]
ジアルキルチオプロピオネート類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、及びジステアリルチオジプロピオネート等が挙げられる。
[(3−2)オクチルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル]
オクチルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、オクチルチオプロピオン酸と、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等から選ばれる多価アルコールとのエステル等が挙げられる。
[(3−3)ラウリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル]
ラウリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ラウリルチオプロピオン酸と、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートとのエステル等が挙げられる。
[(3−4)ステアリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル]
ステアリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステルとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ステアリルチオプロピオン酸と、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等から選ばれる多価アルコールとのエステル等が挙げられる。
<(4)アミン系酸化防止剤>
(4)アミン系酸化防止剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン(例えば、p,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン)、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)−アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジ−アルキル化tert−ブチル−/tert−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化tert−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジ−アルキル化tert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジン類の混合物、モノ−及びジ−アルキル化tert−オクチルフェノチアジン類の混合物、N−アリルフェノチアジン,N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブタ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバカート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、並びに、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール等が挙げられる。
(光安定剤)
本実施形態の繊維強化用樹脂組成物は、光安定剤を、さらに含んでいてもよい。
光安定剤は、特に限定されるものではないが、トリアゾール系、ベンゾフェノン系、エステル系、アクリラート系、ニッケル系、トリアジン系及びオキサミド系等の紫外線吸収剤、並びにヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
これらは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
光安定剤の具体例としては、以下の(1)〜(8)のものが挙げられる。
[(1)トリアゾール類]
トリアゾール類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール]、2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物、下記式(18)で示されるトリアゾール化合物、並びに、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール;2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
[(2)ベンゾフェノン系]
ベンゾフェノン系としては、以下に限定されるものではないが、例えば、4−デシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体類等が挙げられる。
[(3)エステル系]
エステル系としては、以下に限定されるものではないが、例えば、4−tert−ブチルフェニルサリチラート、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート及び2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート等が挙げられる。
[(4)アクリラート系]
アクリラート系としては、以下に限定されるものではないが、例えば、エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリラート、イソオクチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリラート、メチル−α−カルボメトキシシンナマート、メチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナマート、ブチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナマート、メチル−α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナマート及びN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン等が挙げられる。
[(5)ニッケル系]
ニッケル系としては、以下に限定されるものではないが、例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン及びN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような追加のリガンドを有する又は有さない、1:1又は1:2錯体(例えば、2,2’−チオビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体)、ニッケルジブチルジチオカルバマート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルリン酸のモノアルキルエステル(例えば、メチル又はエチルエステル)のニッケル塩、ケトキシム類のニッケル錯体(例えば、2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体)、並びに、追加のリガンドを有する又は有さない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体等が挙げられる。
[(6)トリアジン系]
トリアジン系としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン及び2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
[(7)オキサミド系]
オキサミド系としては、以下に限定されるものではないが、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド及びこれと2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物、並びにo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物等が挙げられる。
[(8)ヒンダードアミン系]
ヒンダードアミン系としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバカート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシナート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバカート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバカート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロナート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセタート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロナート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバカート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシナート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖又は環式縮合物;2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、5−(2−エチルヘキサノイル)−オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−4−オクタデカノイルオキシー2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、4−ヘキサデシルオキシ−及び4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物;N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、その他に4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物、1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、その他にN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン;5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ−[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、並びに、マイレン酸無水物α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物等が挙げられる。
〔硬化物〕
本実施形態の硬化物は、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物を含有する。
本実施形態の硬化物の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、熱硬化又はエネルギー線硬化により、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物、又は当該繊維強化用樹脂組成物に任意の材料を含有させた樹脂組成物を硬化する方法が挙げられ、熱硬化法がより好ましい。
ここで、熱硬化とは、熱による化学反応により分子間に3次元の架橋結合を生じさせることで硬化物を得る方法であれば、特に限定されるものではない。
熱硬化温度は、特に限定されるものではないが、生産性と品質の観点から、好ましくは20〜200℃、より好ましくは60〜180℃、さらに好ましくは100〜150℃である。
熱硬化に使用する装置は、加熱できる装置であれば、特に限定されるものではないが、例えば、オーブン、乾燥機、真空乾燥機、ブロック型加熱装置、ホットプレート、オートクレーブ、熱プレス装置、真空熱プレス装置、インライン型加熱装置(ヴェルサットキュア方式加熱装置、トランファー送り方式加熱装置、コンベア式加熱装置等)、多段式加熱装置、誘電加熱装置、リフロー加熱装置、乾燥加熱装置、熱硬化性射出成形機等が挙げられる。
前記エネルギー線硬化とは、エネルギー線(紫外線、近紫外線、可視光、近赤外線、赤外線等の光の他、電子線等)を照射することで硬化物を得る方法である。
エネルギー線の種類としては、特に限定されるものではないが、好ましくは光、より好ましくは紫外線である。
エネルギー線の発生源は、特に限定されるものではなく、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、UVランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、アルゴンイオンレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、ヘリウムネオンレーザ、クリプトンイオンレーザ、各種半導体レーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、発光ダイオード、CRT光源、プラズマ光源、電子線照射器等の各種光源等が挙げられる。
エネルギー線硬化の方法は、特に限定されるものではなく、通常、エネルギー線刺激により重合開始剤が分解することで重合開始種が発生し、対象物質の重合性官能基を重合するという経過を辿る。
〔プリプレグ〕
本実施形態のプリプレグは、上述した本実施形態の繊維強化用樹脂組成物と、後述する強化繊維を含有する。
本実施形態のプリプレグは、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物と強化繊維とを用いて、公知の方法で製造することができる。
その製法は、特に制限されるものではないが、例えば、繊維強化用樹脂組成物を、強化繊維に、含浸、塗布させる方法が挙げられる。
代表的な製法としては、例えば、繊維強化用樹脂組成物に強化繊維を含浸させる方法、繊維強化用樹脂組成物を含浸させた強化繊維を複数積層する方法等が挙げられる。
強化繊維の形態としては、特に限定されるものではなく、例えば、一方向に引き揃えられたもの、織物、ノンクリンプファブリック等が挙げられる。
繊維強化用樹脂組成物を繊維に含浸させる方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、溶剤を使用するウェット法、無溶剤で行うホットメルト法等が挙げられる。
ウェット法でプリプレグの製造を行う場合は、繊維強化用樹脂組成物を溶媒に溶解させ、ワニスを調製してから含浸させることが好ましい。
ワニス調製時に使用する溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、「メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類」、「メチルエチルケトン(MEK)のようなケトン類」が挙げられる。
溶剤の使用量は、特に限定されるものではないが、乾燥時間の短縮の観点から、繊維強化用樹脂組成物に対し、質量で、1〜2倍程度が好ましい。
本実施形態のプリプレグにおける、繊維強化用樹脂組成物の含有量は、特に限定されるものではないが、作業性、機械的特性の観点から、プリプレグ中の30〜70質量%が好ましく、より好ましくは35〜60質量%、特に好ましくは40〜50質量%である。
本実施形態のプリプレグは、その使用方法については、特に制限されず、例えば、プリプレグをそのまま硬化させる方法、繊維強化プリプレグを半硬化させさらに硬化させる方法等が適宜採用できる。
また、上記プリプレグと他の部材(例えば、ハニカムコア)とを積層させて、後述のFRPを作製することも可能である。具体的には、例えば、ハニカムサンドイッチパネル等が挙げられる。
本実施形態の、プリプレグは、強化繊維の繊維体積含有率が45〜70%の範囲内であることが好ましく、50〜65%の範囲内であることがより好ましく、さらには55〜60%の範囲内であることが好ましい。
繊維体積含有率が45%以上の場合、さらに高弾性率であり軽量化効果に優れるプリプレグが得られ、70%以下の場合、強化繊維同士の擦過による強度低下がなく、さらに引張強度などの力学特性に優れるプリプレグが得られる。
〔繊維強化プラスチック〕
本実施形態の繊維強化プラスチックは、上述した本実施形態の繊維強化用樹脂組成物と、後述する強化繊維を含有する。
本実施形態の、繊維強化プラスチック(FRP)の好ましい製造方法としては、特に制限されるものではないが、液状の繊維強化用樹脂組成物を所定の強化繊維に含浸させ、硬化して繊維強化複合材料を得る方法、例えば、オートクレーブ成形法、レジン・トランスファー・モールディング法(RTM法)、フィラメントワインディング法、プルトルージョン法等が挙げられる。
中でも、FRPの物性の観点から、オートクレーブ成形法又はRTM法を用いることが好ましい。
前記オートクレーブ成形法とは、オートクレーブを使用する成形法であれば、特に限定されるものではないが、例えば、上記プリプレグを、成形型に積層し、必要に応じてバッグ材で覆い、それをオートクレーブで加熱・加圧してFRPを成形する方法である。この方法は、プリプレグを用いることにより、ボイドが少なく、極めて信頼性の高いFRPが得られるため、航空機部材の成形等に好ましく使われている。
前記RTM法とは、型内に配置した強化繊維基材に、液状の繊維強化用樹脂組成物を含浸させ、硬化してFRPを得る方法である。この方法は、生産性に優れるという利点がある。
更に、RTM法の派生形の製造方法としては、例えば、真空注入成形法(VaRTM法)、SCRIMP(Seeman’s Composite Resin Infusion Molding Process)法、特表2005−527410記載のCAPRI(Controlled Atmospheric Pressure Resin Infusion)法等も、好適に用いることができる。
前記RTM法に用いる型は、剛性材料からなるクローズドモールドを用いてもよく、剛性材料のオープンモールドと可撓性のフィルム(バッグ)を用いることもできる。後者の場合、強化繊維基材は、剛性材料のオープンモールドと可撓性フィルムの間に設置することができる。前記剛性材料としては、スチールやアルミニウムなどの金属、繊維強化プラスチック(FRP)、木材、石膏など既存の各種のものが用いられる。可撓性のフィルムの材料には、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などが用いられる。
前記RTM法において、剛性材料のクローズドモールドを用いる場合は、加圧して型締めし、繊維強化用樹脂組成物を加圧して注入するのが一般的である。このとき、注入口とは別に吸引口を設け、真空ポンプに接続して吸引することもできる。また、吸引を行い、特別な加圧手段を用いることなく、大気圧のみで繊維強化用樹脂組成物を注入することも可能である。この方法は、複数の吸引口を設けることにより、大型の部材を製造することができる。
前記RTM法において、剛性材料のオープンモールドと可撓性フィルムを用いる場合、通常、吸引を行い、特別な加圧手段を用いることなく、大気圧のみで繊維強化用樹脂組成物を注入する。大気圧での注入で、含浸を行うには、樹脂拡散媒体を用いることが有効である。さらに、強化繊維からなる繊維基材あるいはプリフォームの設置に先立って、剛性材料の表面にゲルコートを塗布することが好ましい。
また、型として剛性材料のクローズドモールドを用いる場合、型内とは、当該クローズドモールドで形成されるキャビティー内のことを意味し、剛性材料のオープンモールドと可撓性フィルムを用いる場合、型内とは、当該オープンモールドと可撓性フィルムに囲まれる空間内のことを意味する。
(強化繊維)
本実施形態のプリプレグ及び繊維強化プラスチックに用いる強化繊維は、特に限定されず、FRPを構成する強化繊維として公知の材料から用途等に応じて適宜選択できる。
強化繊維としては、例えば、炭素繊維(以下、「CF」とも記載する。)、ガラス繊維(以下、「GF」とも記載する。)、クオーツ繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、高強度ポリエステル繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、若しくは窒化珪素繊維等の各種の無機繊維又は有機繊維等が挙げられる。
中でも、強度と難燃性の観点から、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が好ましく、比強度及び比弾性に優れる観点から、炭素繊維がより好ましく、PAN系炭素繊維がさらに好ましい。
強化繊維は、1種類のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記強化繊維には、繊維強化用樹脂組成物との接着性の観点から、表面にサイジング処理が施されているものが好ましい。
サイジング剤の種類としては、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ化合物、エポキシウレタン化合物、エピスルフィド化合物、ウレタン化合物、(ポリ)イソシアネート化合物、(メタ)アクリレート化合物等が好ましく、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物との接着性の観点から、エポキシ化合物、エポキシウレタン化合物、エピうスルフィド化合物がより好ましい。
また、強化繊維におけるサイジング剤の量としては、特に限定されるものではないが、好ましくは0.001〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%、さらに好ましくは0.1〜2質量%である。
上記強化繊維の形態は、特に限定されるものではなく、繊維の状態で使用する場合は、例えば、長繊維、短繊維、チョップドファイバー、ミルドファイバー等、様々な長さに加工されていてもよい。
上記炭素繊維のフィラメントの直径は、特に限定されるものではないが、強度と成形性のバランスの観点から、3〜10μmが好ましく、より好ましくは5〜8μmである。
炭素繊維の強度は、特に限定されるものではないが、JIS R7601(1986)に準じて測定したストランド引張強度が1.0〜9.0GPaであり、かつストランド引張弾性率が150〜1000GPaのものが好ましく、ストランド引張強度1.5〜9.0GPaであり、かつストランド引張弾性率200〜1000GPaのものがより好ましい。
市販の炭素繊維としては、例えば、東レ株式会社の「トレカ」 T300シリーズ、T400シリーズ、T700シリーズ、T800シリーズ、T1000シリーズ、T110シリーズ、M30シリーズ、M35シリーズ、M40シリーズ、M46シリーズ、M50シリーズ、M55シリーズ、M60シリーズ、三菱レイヨン株式会社の「PYROFIL」HTシリーズ、IMシリーズ、HMシリーズ、「GRAFIL」HTシリーズ、東邦テナックス株式会社の「HTAシリーズ、UTシリーズ、IMシリーズ、HMシリーズ、UMシリーズ」、三菱樹脂株式会社製の「K1352U、K1392U、K13C2U、K13C60、K13D2U、K13312、K63712、K13916、K63A12」、日本グラファイトファイバー株式会社製の「GRANOC」XN−60、XN−80、HN−90、XN−100、HC−600、YS−80A、YS−90A等が挙げられる。
上記強化繊維は、1種類を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。組み合わせの方法も、特に限定されるものではなく、例えば、長繊維と長繊維の組み合わせや、長繊維と短繊維の組み合わせ等、自由に選択できる。
複数の強化繊維を組み合わせて使用する場合としては、例えば、炭素繊維とガラス繊維、炭素繊維とアラミド繊維、炭素繊維とアクリル繊維、炭素繊維とポリエステル繊維、炭素繊維とポリアミド繊維等が挙げられる。
前記ガラス繊維とは、ガラス製の繊維であれば、特に限定されるものではないが、繊維の形状としては、例えば、長繊維(ロービング)、チョップドファイバー、ミルドファイバー等が挙げられ、下記のJIS規格に合致するもの等が例示される。
・JIS R3412:ガラスロービング
・JIS R3413:ガラス糸
上記ガラス繊維のフィラメントの直径は、特に限定されるものではないが、強度と成形性のバランスの観点から、3〜50μmのものが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。
ガラス繊維表面は、カップリング剤(例えばシラン化合物、ボラン化合物、チタン化合物等)、上述のサイジング剤、その他の表面処理剤で処理されていてもよい。
また強化繊維を、更に、織物、編物(クロス)、テープ、メッシュ、短繊維をマット状に成形したもの、「コミングル繊維、コスパインド繊維、ラップド繊維、ねじり繊維等の撚糸」、組紐等に加工して使用してもよい。中でも、本実施形態の繊維強化用樹脂組成物と併用し、プリプレグやFRPを製造する場合は、織物、編物状の強化繊維を使用することが好ましい。
織物における繊維の方向は、特に限定されるものではないが、例えば、一方向織物、二方向織物等を使用できる。
織物の編み方は、特に限定されるものではないが、平織、綾織等、任意の方法で織られたものを使用できる。
上記織物は、1種類の強化繊維で製造しても、複数の異種繊維を組み合わせて製造してもよい。
市販の炭素繊維織物としては、例えば、東レ株式会社の「トレカ」CO6142、CO6151B、CO6343、CO6347B、CO6644B、CK6244C、CK6273C、CK6261C、UT70シリーズ、UM46シリーズ、BT−70シリーズ、三菱レイヨン株式会社の「PYROFIL」TR3110M、TR3523M、TR6110HM、TR6120HM、TRK101M、TRK510M、東邦テナックス株式会社のW−1103、W−1104、W−3101、W−310A、W−3104、W−3107、W−3108、W−310F、W−3112、W−3121、W−3161、W−3162、W−6101、W−6110、W−6E01、W−7101、W−7161、W−7U61、W−3801、W−3802、W−3302、W−3303、W−3304、MC−W−3101等が挙げられる。
炭素繊維と、更に異種繊維を使用した織物の例としては、例えば、東レ株式会社の「トレカ」CO1302、CO1303、CO5642、CO7354、CO7359B、三菱レイヨン株式会社の「PYROFIL」TR3160TMS、TR3163TMS、TRK979PQRW、TRK976PQRW等が挙げられる。
ガラス繊維織物は、ガラス繊維を含む織物であれば、特に限定されるものではないが、下記のJIS規格に合致するもの等が例示される。
・JIS R3411:ガラスチョップドストランドマット
・JIS R3414:ガラスクロス
・JIS R3415:ガラステープ
・JIS R3416:処理ガラスクロス
・JIS R3417:ガラスロービングクロス
(その他の材料)
本実施形態の、繊維強化用樹脂組成物、硬化物、プリプレグ及びFRPには、目的に応じて、各種有機樹脂、無機充填剤、着色剤、レベリング剤、滑剤、界面活性剤、シリコーン系化合物、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、酸化防止剤及び光安定剤等を適宜含むことができる。
その他、一般に樹脂用の添加剤(可塑剤、難燃剤、安定剤、帯電防止剤、耐衝撃強化剤、発泡剤、抗菌・防カビ剤、導電性フィラー、防曇剤、架橋剤等)として供される物質を、配合してもよい。
有機樹脂としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリアミド樹脂、「ポリ(メタクリル酸メチル)(pMMA)をはじめとする、ポリメタクリル酸エステル樹脂」、「ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)をはじめとする、ポリエステル樹脂」、不飽和ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、「ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)をはじめとする、ポリオレフィン樹脂」、ポリスチレン(pSt)、ポリアクリロニトリル(PAN)、「ABS樹脂、α−メチルスチレン系ABS樹脂、フェニルマレイミド系ABS樹脂等をはじめとする、ABS樹脂類」、ASA樹脂(AAS樹脂)、ACS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ナイロン、フッ素樹脂、ポリカーボネート(PC)」、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリ乳酸、ポリアクリル酸及びその塩等が挙げられる。
中でも、硬化物やFRPの物性の観点から、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましく、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂がさらに好ましい。
これらの有機樹脂は、共重合されていてもよく、他の組成物とのコンパウンド品でもよい。
また、有機樹脂は、1種のみを単独で使用しても、2種以上を併用して使用してもよい。
無機充填材としては、以下に限定されるものではないが、例えば、シリカ類(溶融破砕シリカ、結晶破砕シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ及び沈降性シリカ等)、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チタン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、及び二硫化モリブデンが挙げられる。
これらの中でも、シリカ類、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム及びチタン酸バリウムが好ましく、さらに、硬化物の物性を考慮すると、シリカ類がより好ましい。
これらの無機充填材は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
着色剤は、着色を目的に使用される物質であれば、特に限定されるものではないが、例えば、フタロシアニン、アゾ、ジスアゾ、キナクリドン、アントラキノン、フラバントロン、ペリノン、ペリレン、ジオキサジン、縮合アゾ及びアゾメチン系の各種有機系色素、並びに、酸化チタン、硫酸鉛、クロムエロー、ジンクエロー、クロムバーミリオン、弁殻、コバルト紫、紺青、群青、カーボンブラック、クロムグリーン、酸化クロム及びコバルトグリーン等の無機顔料から選ばれ得る。
これらの着色剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
レベリング剤は、以下に限定されるものではないが、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリレートから形成される分子量4000〜12000のオリゴマー、エポキシ化大豆脂肪酸、エポキシ化アビエチルアルコール、水添ひまし油、並びにチタン系カップリング剤等が挙げられる。
これらのレベリング剤は1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
滑剤は、以下に限定されるものではないが、例えば、パラフィンワックス、マイクロワックス及びポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸等の高級脂肪酸系滑剤、ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアロアミド及びエチレンビスステアロアミド等の高級脂肪酸アミド系滑剤、硬化ひまし油、ブチルステアレート、エチレングリコールモノステアレート及びペンタエリスリトール(モノ−,ジ−,トリ−,又はテトラ−)ステアレート等の高級脂肪酸エステル系滑剤、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリグリセロール等のアルコール系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リシノール酸及びナフテン酸等のマグネシウム、カルシウム、カドミウム、バリウム、亜鉛及び鉛等の金属塩である金属石鹸、並びに、カルナウバロウ、カンデリラロウ、ミツロウ及びモンタンロウ等の天然ワックス等が挙げられる。
これらの滑剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤は、分子中に溶媒に対して親和性を持たない疎水基と、溶媒に対して親和性を持つ親媒基(通常は親水基)を持つ、両親媒性物質を指す。
界面活性剤の種類としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
シリコーン系化合物は、以下に限定されるものではないが、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン縮合物、シリコーン部分縮合物、シリコーンオイル、シランカップリング剤、シリコーンオイル、及びポリシロキサン等が挙げられる。
シリコーン化合物の両末端、片末端、あるいは側鎖に有機基を導入して変性されていてもよい。
シリコーン系化合物の変性の方法も特に限定されず、以下に限定されるものではないが、例えば、アミノ変性、エポキシ変性、脂環式エポキシ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、フェノール変性、シラノール変性、ポリエーテル変性、ポリエーテル・メトキシ変性、及びジオール変性が挙げられる。
反応性希釈剤は、以下に限定されるものではないが、例えば、アルキルグリシジルエーテル、アルキルフェノールのモノグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6―ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アルカン酸グリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、及びプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
非反応性希釈剤は、以下に限定されるものではないが、例えば、ベンジルアルコール、ブチルジグリコール及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等の高沸点溶媒等が挙げられる。
〔用途〕
本実施形態の硬化物、プリプレグ及びRRPの用途は、特に限定されるものではないが、例えば、「オートバイフレーム、カウル、フェンダー等の二輪車部品」、「ドア、ボンネット、テールゲート、サイドフェンダー、側面パネル、フェンダー、エネルギー吸収部材、トランクリッド、ハードップ、サイドミラーカバー、スポイラー、ディフューザー、スキーキャリアー、エンジンシリンダーカバー、エンジンフード、シャシー、エアースポイラー、プロペラシャフト等の自動車部品」、「先頭車両ノーズ、ルーフ、サイドパネル、ドア、台車カバー、側スカート等の車輌用外板、荷物棚、座席等の鉄道車輌部品」、「インテリア、ウイングトラックにおけるウイングのインナーパネル、アウターパネル、ルーフ、フロアー等、自動車や単車に装着するやサイドスカート等のエアロパーツ、窓枠、荷物棚、座席、フロアパネル、翼、プロペラ、胴体等の航空機部品」、自転車部品、「ノートパソコン、携帯電話等の筐体用途」、透明基板等のディスプレイ用途、「建築、土木用の補修シート、構造材等の建築資材」、「X線カセッテ、天板等のメディカル用途」、「フラットスピーカーパネル、スピーカーコーン等の音響製品用途」、「ゴルフクラブ、フェースプレート、スノーボード、サーフボード、プロテクター、テニスラケット、釣竿等のスポーツ用品用途」、「水素タンク、ガスタンク、板バネ、風車ブレード、エレベーター(籠パネル、ドア)、スーツケース、家具のような一般産業用途」等が挙げられる。
以下、具体的な本実施を挙げて、本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例に適用する物性の評価方法は、以下のとおりである。
〔評価方法〕
(エポキシ当量(WPE))
原料であるエポキシ化合物のエポキシ当量を、「JIS K7236:2001(エポキシ樹脂のエポキシ当量の求め方)」に従って測定した。
(ナトリウム及びカルシウム含有量)
原料であるエポキシ化合物を測定サンプルとし、当該測定サンプルを、酸共存下で加熱分解後、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)により、ナトリウム(Na)及びカルシウム(Ca)の含有量を測定した。
(少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の粘度)
以下の条件で、測定を行った。
・使用した回転式E形粘度計:東機産業株式会社製、「TV−22型」
・ローター:3°×R14(必要に応じ、他のローターを選択してもよい。)
・測定温度:25℃
・サンプル量:0.4mL
(少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物のS化率)
S化率の測定は、H−NMR測定により、以下の(1)〜(5)の手順で行った。
(1)サンプル瓶に、10mgのサンプルを入れ、クロロホルム−d(和光純薬工業株式会社製)を加え、1gの溶液に調整した。
(2)上記(1)の溶液を、直径5mmφのNMRチューブに移し、下記条件で、H−NMRを測定した。
測定に用いたフーリエ変換核磁気共鳴装置:Bruker社製、「Spectrospin400型」
周波数:400MHz
核種:H
積算回数:200回
(3)オキシラン環に由来するピークの積分値(X)と、チイラン環に由来するピークの積分値(Y)を求めた。
但し、オキシラン環及びチイラン環に由来するピークは、他の構造に由来するピークと重複していないピークを選択した。
(4)上記(3)で読み取った積分値を下記式に代入し、S化率(%)を算出した。
S化率(%)=Y/(X+Y)×100
(少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の保存安定性指標βの算出と、繊維強化用樹脂組成物の保存安定性の評価)
繊維強化用樹脂組成物における保存安定性を、以下の一般式(9)で示す、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の保存安定性指標βで評価した。
保存安定性指標β=(保存粘度)/(開始粘度) ・・・(9)
製造直後の、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の、25℃における粘度を測定し、これを「開始粘度」とした。
更に、測定用サンプルとして、「少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物」を入れた容器を密封し、5℃の冷蔵庫で1週間保存した。保存後、25℃における粘度を測定し、これを「保存粘度」とした。
測定用サンプルに流動性があり(粘度が1000Pa・s以下であり)、かつ、保存安定性指標βが4以下である場合に、繊維強化用樹脂組成物において、良好な保存安定性を有すると判断した。
(繊維強化用樹脂組成物のポットライフ粘度)
繊維強化用樹脂組成物を入れた容器を密封し、25℃の恒温インキュベーター内で、1時間保存した。保存後、25℃における粘度を測定し、これを「ポットライフ粘度」とした。
測定用サンプルに流動性があり、ポットライフ粘度が100Pa・s以下であれば、ポットライフが良好であると評価した。
(繊維強化用樹脂組成物のアルコール含有量)
以下の条件で、測定を行った。
製造直後の繊維強化用樹脂組成物を、テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製、以下、THFとも言う。)で希釈し、ガスクロマトグラフ(GC)で測定した。
測定用装置:株式会社島津製作所製、「GC−14B型」
検出器:FID
キャリアガス:ヘリウム
注入温度:230℃
検出器温度:280℃
カラム:GLサイエンス株式会社製、「TC−1」、内径0.25mm×長さ30m、膜厚0.25μm
カラム温度:40℃×2分→昇温20℃/分→300℃×2分
アルコール含有量が500ppm以下であれば、適正なアルコール含有量であると評価した。
(繊維強化用樹脂組成物のゲルタイム)
繊維強化用樹脂組成物のゲルタイムは、「JIS C2105:2006(電気絶縁用無溶剤液状レジン試験方法)」の熱板法に従って、下記の条件により測定した。
・測定温度:150℃及び100℃
・測定時間:上記温度に設定し、ゲル化した時間(秒)を記録した。但し、30分経過してもゲル化しない場合は、硬化しないと判断した。
繊維強化用樹脂組成物の硬化物の評価を下記のようにして行った。
〔硬化物の製造〕
先ず、物性評価用の硬化物を、下記(1)〜(5)の手順で製造した。
(1)繊維強化用樹脂組成物を、自転・公転ミキサー(シンキー株式会社、「あわとり練太郎」)で脱気した。
(2)所望の厚み(例:2mm)の、コの字状のシリコンゴムを、離型剤を塗ったステンレス板2枚で挟み込み、成型治具を作製した。
(3)この成型治具に、脱気した繊維強化用樹脂組成物を注ぎ込み、更に、真空乾燥機で脱気した。(この時、樹脂組成物の流動性を確保するために、加温してもよい。)
(4)上記の成型治具をオーブンに入れ、所定時間、加熱処理を施し、硬化物を製造した。
(5)オーブン内温が30℃以下に下がってから硬化物を取り出して、所定の形状に加工し、物性評価用サンプルとした。
硬化物の評価方法を下記に示す。
(硬化物のタック性)
ラテックス手袋を装着し、得られた硬化物表面の、タック性を評価した。
べたつきが無い場合を合格、べたつきがある場合を不合格とした。
(硬化物のガラス転移温度(Tg))
動的粘弾性測定装置(DMA)を用いて、以下の(1)〜(3)の手順で、硬化物のガラス転移温度の測定を行った。
(1)硬化物を、幅約8mm×長さ30〜50mm×厚み約2mmに切り出し、正確な寸法を測定し、記録した。
(2)サンプルを、動的粘弾性測定装置(DMA)にセットし、以下の条件で測定した。
・装置:Anton Paar社、「Physica MCR 301型」
・測定モード:固体ねじり測定
・歪み:振り角γ=0.005〜0.05%
・周波数f=1Hz
・ノーマルフォース:FN=−0.2N
・温度:30〜200℃(昇温:2℃/分)
(3)得られた、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)から、損失正接(tanδ)=G”/G’を算出し、tanδのピークトップ温度を、硬化物のガラス転移温度(Tg)として求めた。
(硬化物の硬度(デュロメータ硬さ:ショアD))
硬化物の硬度(ショアD)は、「JIS K6253−3:2012(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメーター硬さ)」に従い、デュロメーター(高分子景気株式会社製、アスカーゴム硬度計、タイプD)を用いて測定した。
(硬化物の曲げ試験)
硬化物の曲げ試験を、ASTM D790に従って、下記の条件で行い、最大応力と弾性率を求めた。
・装置:株式会社島津製作所、オートグラフ「AG−5000D型」
・測定温度(相対湿度):24℃(RH=50%)
・試験片:硬化物を、幅約12mm×長さ約120mm×厚み約2〜3mmに切り出し、正確な寸法を測定し、記録した。
・スパン間:50mm
・曲げ速度:1.3mm/分
(硬化物の断面観察)
硬化物の断面を、目視及びデジタルマイクロスコープ(キーエンス株式会社製、「VH−Z100R型」)で観察し、気泡の有無等を観察した。
気泡等の異常が見られない場合を合格、異常が見られた場合を不合格とした。
〔原材料〕
実施例及び比較例で使用した原材料について、以下の(1)〜(4)に示す。
((1)エポキシ化合物)
(1−1)フェニルグリシジルエーテル(以下、「PGE」と記載する。)
・関東化学工業株式会社製
・エポキシ当量(WPE):152g/eq
・粘度(25℃):6mPa・s
(1−2)水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(以下、「水添BisA−O」と記載する。)
・商品名:三菱化学株式会社製、「jER YX8000」
・エポキシ当量(WPE):203g/eq
・粘度(25℃):2.0Pa・s
(1−3)ビスフェノールA型エポキシ化合物(以下、「BisA−O」と記載する。)
・商品名:旭化成エポキシ株式会社製、「AER250」
・エポキシ当量(WPE):186g/eq
・粘度(25℃):9.4Pa・s
・ナトリウム含有量:検出下限未満(<0.25ppm)
・カルシウム含有量:0.8ppm
(1−4)ビスフェノールF型エポキシ化合物(以下、「BisF−O」と記載する。)
・商品名:三菱化学株式会社製、「jER 806」
・エポキシ当量(WPE):164g/eq
・粘度(25℃):2.1Pa・s
・ナトリウム含有量:検出下限未満(<0.25ppm)
・カルシウム含有量:検出下限未満(<0.25ppm)
(1−5)3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(以下、「脂環式エポキシ」と記載する。)
・商品名:ダイセル化学工業株式会社製、「セロキサイド2021P」
・エポキシ当量(WPE):131g/eq
・粘度(25℃):227mPa・s
((2)硬化剤)
(2−1)潜在性硬化剤:旭化成イーマテリアルズ株式会社製、「ノバキュア HX−3722」(以下、「ノバキュア」と記載する。)
(2−2)1,2−ジメチルイミダゾール:和光純薬工業株式会社製(以下、「1,2−DMZ」と記載する。)
((3)溶媒)
(3−1)メタノール:和光純薬工業株式会社製(以下、「MeOH」と記載する。)
(3−2)エタノール:和光純薬工業株式会社製(以下、「EtOH」と記載する。)
(3−3)イソプロパノール::和光純薬工業株式会社製(以下、「IPA」と記載する。)
(3−4)トルエン:和光純薬工業株式会社製(以下、「Tol」と記載する。)
(3−5)クロロホルム−d:Aldrich社製
(3−6)テトラヒドロフラン:和光純薬工業株式会社製、安定剤不含タイプ(以下、「THF」と記載する。)
(4)硫酸:和光純薬工業株式会社製
〔製造例1〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Aを、下記表1の配合に従って、下記(1)〜(8)の手順で製造した。
また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Aの評価結果を、下記表2に示す。
(1)温度計、窒素導入管を装着したフラスコに、撹拌子を入れ、表1の配合に従って、フェニルグリシジルエーテル(PGE)を17.5部、トルエン35部、メタノール35部導入し、25℃で撹拌溶解した。
(2)窒素雰囲気下で、更に、12.5部のチオ尿素を少量ずつ加え、45℃に保ちながら、210分間、チア化反応を行った。
(3)反応液を25℃に冷却し、分液漏斗に、反応液100部に対し、トルエン50部、イオン交換水50部を加えて撹拌、静置し、下層を廃棄した。(洗浄1回目)。
(4)上記分液漏斗に、トルエン25部、イオン交換水50部を加えて撹拌、静置し、下層を廃棄した。(洗浄2回目)。
(5)上記分液漏斗に、イオン交換水50部を加えて撹拌、静置し、下層を廃棄した。(洗浄3回目)。
(6)上記分液漏斗に、イオン交換水50部を加えて撹拌、静置し、下層を廃棄した。(洗浄4回目)。
(7)得られた上層を、ロータリーエバポレーターを使用して、60℃で、減圧留去した。圧力は、大気圧から徐々に減圧し、500Paで30分間留去し、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Aを得た。
(8)S化率は99.1%であった。
〔製造例2〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Bを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を240分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で、製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Bの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例3〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Cを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を400分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で、製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Cの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例4〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Dを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を960分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で、製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Dの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例5〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Eを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を360分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で、製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Eの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例6〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Fを、下記表1の配合に従って、チア化反応温度を65℃、反応時間を150分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Fの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例7〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Gを、下記表1の配合に従って、チア化反応温度を40℃、反応時間を600分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Gの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例8〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Hを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を10分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Hの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例9〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Iを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を78分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Iの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例10〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Jを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を30分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Jの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例11〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Kを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を40分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Kの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例12〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Lを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を320分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で、製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Lの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例13〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Mを、下記表1の配合に従って、チア化反応温度を60℃、反応時間を200分とした以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Mの評価結果を、下記表2に示す。
〔製造例14〕
少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物Nを、下記表1の配合に従って、チア化反応時間を360分とし、洗浄2回目の、イオン交換水を0.1mol/Lの硫酸水溶液に変更した以外は、前記〔製造例1〕と同様の方法で製造した。また、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の評価結果を、下記表2に示す。
Figure 0006396128
Figure 0006396128
〔実施例1〕
下記表3の配合に従って、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物A(100質量部)に、ノバキュア1質量部を加え、十分に混合し、繊維強化用樹脂組成物を調製した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
繊維強化用樹脂組成物の、ポットライフ粘度は100Pa・s未満であり、アルコール含有量は、検出限界未満(50ppm未満)であった。
繊維強化用樹脂組成物の150℃におけるゲルタイムは19秒であり、実施例1の繊維強化用樹脂組成物は、後述する〔比較例1〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、硬化性に優れることがわかった。
〔実施例2〕
下記表3の配合に従って、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を調製した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
後述する〔比較例1〜7〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、硬化性に優れ、後述する〔比較例8〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、ポットライフに優れることがわかった。
また上述した手順に従い、100℃で1時間加熱後、更に150℃で1時間加熱し、硬化物を製造した。この硬化物の評価結果を、下記表6に示す。
得られた硬化物の表面に、タック性は無く、正常に硬化が進行しており、後述する〔比較例2〕の硬化物に対して、硬化性に優れることがわかった。
また、硬化物のTgは133℃であり、硬度(ショアD)は88であった。曲げ試験による、最大応力は、128MPa、弾性率は3224MPaであり、十分な硬度を有していた。
硬化物断面には、気泡等の異常は見られなかった。
〔実施例3〜7〕
下記表3の配合に従って、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を調製した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
後述する〔比較例1〜7〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、硬化性に優れ、後述する〔比較例8〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、ポットライフに優れることがわかった。
また、前記〔実施例2〕と同様の方法で硬化物を製造し、タック性を評価した。評価結果を下記表6に示す。得られた硬化物にタック性は無く、正常に硬化していることがわかった。
〔参考例8、実施例9、参考例10〜11〕
下記表3の配合に従って、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を
調製した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
後述する〔比較例1〜7〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、硬化性に優れ、後述する〔
比較例8〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、ポットライフに優れることがわかった。
硬化条件を、150℃で2時間に変更した以外は、前記〔実施例2〕と同様の方法で硬
化物を製造し、タック性を評価した。評価結果を、下記表6に示す。得られた硬化物にタ
ック性は無く、正常に硬化していることがわかった。
〔参考例12、13、実施例14〕
下記表3の配合に従って、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を
調製した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
後述する〔比較例1〜7〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、硬化性に優れ、後述する〔
比較例8〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、ポットライフに優れることがわかった。
〔参考例15、実施例16、参考例17〜18〕
下記表3の配合に従って、少なくとも1つのチイラン環を有する化合物に、更にエポキ
シ化合物(BisF型エポキシ又はBisA型エポキシ)、ノバキュアを配合し、十分に
混合し、その他の条件は実施例1と同様として繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
後述する〔比較例2〜5〕の繊維強化用樹脂組成物に対し、硬化性に優れることがわか
った。
硬化条件を、150℃で2時間に変更した以外は、前記〔実施例2〕と同様の方法で、
硬化物を製造し、タック性を評価した。評価結果を、下記表6に示す。得られた硬化物に
タック性は無く、正常に硬化していることがわかった。
〔実施例19〕
前記〔実施例5〕の繊維強化用樹脂組成物を使用し、下記(1)〜(6)の手順で、繊維強化プラスチック(CFRP)を製造した。
(1)ホットプレート上に、PETフィルムを敷き、40℃に加熱した。
(2)ホットプレート上に、10cm角の炭素繊維織物(東レ株式会社製)を敷き、その上に、繊維強化用樹脂組成物を載せ、金属ネジローラーを用いて、平滑化した。
(3)更に、繊維強化用樹脂組成物を載せ、CF織物を90°ずらして、その上に載せ、繊維強化用樹脂を載せて、金属ネジローラーを用いて、平滑化した。
(4)上記(2)〜(3)の操作を繰り返し、ハンドレイアップ法で、10枚のCF織物を含む、プリプレグを作製した。
(5)上記プリプレグの上下を、離型剤を塗ったPETフィルムで挟み、更に、SUS板で挟んでプレス機で形状を整えた。
(6)上記プリプレグを、SUS板に挟んだまま、真空熱プレス機で、150℃、10分間加熱した。更にオーブンで、150℃で1時間加熱して、CFRPを得た。
得られたCFRPを、目視で確認したところ、正常に硬化しており、タック性も無いことが確認できた。
〔参考例20〕
前記〔実施例5〕の繊維強化用樹脂組成物の代わりに、前記〔参考例17〕の繊維強化用樹脂組成物を使用し、前記〔実施例19〕と同様の方法で、繊維強化プラスチック(CFRP)を製造し、評価した。
得られたCFRPを、目視で確認したところ、正常に硬化しており、タック性も無いことが確認できた。
〔参考例21〕
前記〔実施例19〕で用いた炭素繊維織物(東レ株式会社製)の代わりに、ガラス繊維織物(日東紡株式会社製)使用した。その他の条件は、前記〔実施例19〕と同様の方法で、繊維強化プラスチック(GFRP)を製造し、評価した。
得られたGFRPを、目視で確認したところ、正常に硬化しており、タック性も無いことが確認できた。
〔比較例1〕
前記〔実施例1〕で用いた少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の代わりに、下記表4の配合に従って、フェニルグリシジルエーテルを配合した以外は、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
150℃及び100℃で、ゲルタイムの測定を行ったが、30分経過しても、ゲル化せず、硬化性に劣っていた。
〔比較例2〜5〕
前記〔実施例1〕で用いた少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の代わりに、下記表4の配合に従って、所定のエポキシ化合物を配合した以外は、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
前記〔実施例2〜13及び15〜18〕と比較して、硬化性に劣ることが判明した。
また、実施例15と同様の方法で、硬化物を製造し、タック性を評価した。評価結果を、下記表6に示す。得られた硬化物にはタック性があり、硬化が完了していなかった。
〔比較例6〕
前記〔実施例1〕で用いた少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の代わりに、下記表4の配合に従って、所定のエポキシ化合物を配合した以外は、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
前記〔実施例12〕と比較して、硬化性に劣ることが判明した。
〔比較例7〕
前記〔実施例1〕で用いた少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の代わりに、下記表4の配合に従って、所定のエポキシ化合物を配合した以外は、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
前記〔実施例13〕と比較して、硬化性に劣ることが判明した。
〔比較例8〕
前記〔実施例1〕で用いたノバキュアの代わりに、下記表4の配合に従って、1,2−ジメチルイミダゾール/MEK溶液(11.5%濃度)を配合した以外は、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
ゲルタイムは、前記〔実施例5〕とほぼ同等であった。
しかし、ポットライフ粘度を測定しようとしたが、25℃で30分後には、固化してしまい、測定不能であった。
また、硬化物を作製しようとしたが、繊維強化用樹脂組成物の調製、脱気の際に粘度が上昇し、正常な硬化物が得られなかった。
〔比較例9〕
前記〔実施例1〕で用いた少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の代わりに、BisA型エポキシを配合し、表4の配合に従って、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
100℃及び150℃でゲルタイムの測定を行ったが、硬化せず、前記〔実施例2〜13及び15〜18〕と比較して、硬化性に劣ることがわかった。
また前記〔実施例2〕と同様の方法で、硬化物を製造し、評価した結果を表6に示す。
硬化物製造中、真空乾燥機で脱気したところ、突沸した。
引き続き、前記〔実施例2〕と同じ条件で加熱したが、硬化反応の進行が遅く、物性評価できるサンプルが得られなかった。
〔比較例10〕
前記〔実施例1〕で用いた少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の代わりに、BisA型エポキシを配合し、表4の配合に従って、前記〔実施例1〕と同様の方法で、繊維強化用樹脂組成物を製造した。
この繊維強化用樹脂組成物の評価結果を、下記表5に示す。
100℃でゲルタイムを測定したが、前記〔実施例2〜13及び15〜18〕と比較して、硬化が遅く、硬化性に劣っていた。
更に150℃でゲルタイムを測定したところ、測定開始後10〜20秒で、急激に発泡・突沸し、サンプル測定部から溢れ出した。
比較として、イソプロパノールのみを添加して測定を行ったが、このような現象は見られなかった。
また硬化条件を150℃で2時間とした以外は、実施例2と同様の方法で、硬化物を製造したが、正常な硬化物が得られなかった。
評価結果を表6に示す。
〔比較例11〕
前記〔実施例5〕の繊維強化用樹脂組成物の代わりに、前記〔比較例2〕の繊維強化用樹脂組成物を使用し、その他の条件は、前記〔実施例19〕と同様の方法で、CFRPを製造し、評価した。
得られたCFRPは、硬化が完了しておらず、表面のべた付きが激しく、硬化が完了していないことがわかった。
表3、表4に繊維強化用樹脂組成物の配合を示す。表5に繊維強化用樹脂組成物の評価を示す。表6に繊維強化用樹脂組成物を使用した硬化物の評価を示す。
Figure 0006396128
Figure 0006396128
Figure 0006396128
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本実施の形態に係る繊維強化用樹脂は、例えば、プリプレグ、繊維強化プラスチック、及びそれを利用した、自動車、飛行機、風車、ディスプレイ材料等の部品、構造材として、産業上の利用の可能性を有する。

Claims (14)

  1. (A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物と、
    (B)潜在性硬化剤と、
    を、含有する、炭素繊維強化用樹脂組成物であって、
    前記炭素繊維強化用樹脂組成物から前記(B)潜在性硬化剤を除いた量中の、(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の含有量が75質量%以上であり、
    前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物が、少なくとも1つのオキシラン環、及び/又は、ポリフェノール骨格を有し、
    前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物のS化率が52.3〜100%であり、
    前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の保存安定性指標β=(保存粘度(5℃で1週間保存後の、25℃における粘度)/開始粘度(製造直後の25℃における粘度)が4以下であり、
    ポットライフ粘度(25℃で1時間保存後、25℃における粘度)が10.1Pa・s以下である、
    炭素繊維強化用樹脂組成物。
  2. (C)エポキシ化合物を、さらに含有する、請求項1に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  3. 前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物のS化率が、90
    〜100%である、請求項1又は2に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  4. 前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物の25℃における
    粘度が50Pa・s以下である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物の製造方法であって、
    前記(A)少なくとも1つのチイラン環を有する化合物を含む組成物が、
    工程1:エポキシ化合物を、アルコール及びトルエンの共存下、40〜65℃で、チオ
    尿素類又はチオシアン酸塩と反応させる工程と、
    工程2:工程1で得られた反応液を、酸性水溶液を使用して洗浄する工程と、
    工程3:工程2で得られた洗浄液を、脱揮する工程と、
    を経て製造される、炭素繊維強化用樹脂組成物の製造方法
  6. 前記(B)潜在性硬化剤がアニオン硬化型の硬化剤である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  7. 前記(B)潜在性硬化剤がマイクロカプセル型の硬化剤である、請求項1乃至4、6のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  8. 前記(B)潜在性硬化剤が、コアとシェルとを有する、イミダゾール化合物含有マイク
    ロカプセル型の硬化剤である、請求項1乃至4、6、7のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  9. 熱硬化性樹脂組成物である、請求項1乃至4、6乃至8のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  10. アルコール含有量が100ppm未満である、請求項1乃至4、6乃至9のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  11. 150℃におけるゲルタイムが、35秒以下である、請求項1乃至4、6乃至10のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物。
  12. 請求項1乃至4、6乃至11のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物を含む硬化物。
  13. 請求項1乃至4、6乃至11のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物を含むプリプレグ。
  14. 請求項1乃至4、6乃至11のいずれか一項に記載の炭素繊維強化用樹脂組成物を含む繊維強化プラスチック。
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