JP6396221B2 - カバーテープ用シーラントフィルム及びカバーテープ - Google Patents
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Description
シール層には次の成分が含まれる。
《エチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)》
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムのシール層を形成する組成物(S)に含まれる成分の一つであるエチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)は、酢酸ビニル含有量を3〜20質量%、好ましくは4〜17質量%含むエチレンと酢酸ビニルとの共重合体である。
本発明に係るエチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)は、酢酸ビニル含有量が前記範囲にあることにより、カバーテープ用シーラントフィルムのシール層に用いた場合、適度なヒートシール強度のカバーテープ用シーラントフィルムが得られる。
本発明に係るエチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)は、少なくともエチレンと酢酸ビニルとが共重合した共重合体であり、場合により他のモノマーが更に重合されてもよい。
本発明に係るエチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)は、通常、ASTM D 1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜15g/10分、好ましくは1〜10g/10分である。
本発明に係るエチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)は、酢酸ビニル含有量、あるいはMFRなどが異なる2種以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体の混合物であってもよい。
本発明に係るシール層を形成する組成物(S)に含まれる成分の一つであるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(s2)は、密度が0.865〜0.910g/cm3、好ましくは0.875〜0.900g/cm3の範囲にあるエチレンと炭素数3以上、好ましくは4〜10のα−オレフィンとのランダム共重合体である。
本発明に係るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(s2)は、密度が前記範囲にある限り特に限定はされないが、好ましくはエチレン含有量が70〜95モル%、更に好ましくは80〜93モル%、好ましくはX線による結晶化度が5〜40%、更に好ましくは7〜30%の範囲にある。
本発明に係るシール層を形成する組成物(S)に含まれる成分の一つである粘着付与剤(s3)は、粘着付与剤として製造・販売されている粘着性を付与する性質を有する重合体であり、例えば、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン類、スチレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂などを挙げることができる。
前記脂環族系炭化水素樹脂としては、例えば、スペントC4〜C5留分中のジエン成分を環化二量化後、重合させて得られる樹脂、シクロペンタジエンなどの環状モノマーを重合させた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂(例えば、水素化石油樹脂等)などが挙げられる。
前記芳香族系炭化水素樹脂としては、例えば、ビニルトルエン、インデン、α−メチルスチレンなどの炭素数8〜10のビニル芳香族炭化水素を少なくとも一種含有する留分を重合して得られる樹脂、該留分と前記脂肪族炭化水素留分を共重合して得られる樹脂などを挙げることができる。
前記ロジン類としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油などのロジン及びその変性物などであり、変性物としては水素添加、不均化、二量化、エステル化などの変性を施したものを例示できる。
前記スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、イソプロピルトルエンなどのスチレン系単量体を重合して得られる分子量の低い樹脂状重合体を挙げることができる。
本発明に係る粘着付与剤(s3)としては、軟化点が85〜130℃の樹脂が好ましい傾向がある。軟化点は、一般的に85℃以上であると耐熱性に優れた効果を発揮する傾向があり、130℃以下であると粘着性に優れた効果を発揮する傾向がある
本発明に係るシール層を形成する組成物(S)に含まれる成分の一つであるブロッキング防止剤は、通常フィルムなどに添加してブロッキングを防止する添加剤であれば、特に限定はなく、種々公知のブロッキング防止剤を用い得る。
本発明に係るブロッキング防止剤としては、具体的には、例えば、タルク、珪藻土、炭酸カルシウム、長石類、石英類、シリカ、アルミノ珪酸塩などが挙げられる。
本発明に係るシール層を形成する組成物(S)に含まれる成分の一つである滑剤は、熱可塑性樹脂を用いてフィルムを成形する際に、押出加工等の加工性、離ロール性、フィルム滑り性などを改良するために用いる添加剤であり、種々公知の滑剤を用い得る。
本発明に係る滑剤は、具体的には、例えば、パルチミン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、オレイルパルミドアミド、ステアリルパルミドアミド、メチレンビスステアリルアミド、メチレンビスオレイルアミド、エチレンビスオレイルアミド、エチレンビスエルカ酸アミドなどの各種アミド類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール、水添ひまし油、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、モンタン酸金属塩等の高級脂肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス等などが挙げられる。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムのシール層を形成する組成物(S)は、前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)を42〜75質量%、好ましくは45〜70質量%、前記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(s2)を15〜40質量%、好ましくは20〜40質量%、前記粘着付与剤(s3)を6〜18質量%、好ましくは7〜15質量%〔但し、(s1)+(s2)+(s3)=100質量%とする。〕含み、(s1)+(s2)+(s3)=100質量部に対して、前記ブロッキング防止剤を0.1〜10質量部、好ましくは3〜7質量部及び前記滑剤を0.1〜5質量部、好ましくは0.2〜1質量部含む組成物である。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)の量が42質量%未満の組成物を用いた場合は、キャリアテープとのヒートシール性が低下する虞があり、一方、エチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)の量が75質量%を超える組成物を用いた場合は、高温・高湿下(例えば60℃×90%RH)で保管された場合に、キャリアテープとのヒートシール強度が低下し、ヒートシール部の自然剥離が発生する虞がある。
ブロッキング防止剤が10質量部を超えると、視認性が悪化する虞がある。また、カバーテープ用シーラントフィルム成形時に、目脂の原因となる凝集物になりやすく、成形機のロールの汚れの原因となったり、カバーテープ用シーラントフィルム上に目脂筋ムラが発生し、該カバーテープ用シーラントフィルムを用いて作成したカバーテープとキャリアテープとのヒートシール性が阻害されたりする虞がある。一方、滑剤が5質量部を超えると、カバーテープ用シーラントフィルム表面にブリードアウトすることによる成形機のロールの汚れ、滑りすぎによるフィルムの巻きズレ、キャリアテープとのヒートシール性への阻害、カバーテープとキャリアテープによって封入された電子部品などへの付着など、フィルム成形性やカバーテープとしての性能に影響を及ぼす虞がある。
本発明に係る組成物(S)には、本発明のカバーテープ用シーラントフィルム及びカバーテープとしての特性を損なわない範囲で各種添加剤を配合することができる。
かかる添加剤として、酸化防止剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、防曇剤、塩酸吸収剤、顔料、染料等を挙げることができる。
中間層には次の成分が含まれる。
《エチレン・酢酸ビニル共重合体(c1)》
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムの中間層を形成する組成物(C)に含まれる成分の一つであるエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1)は、酢酸ビニル含有量が15〜28質量%、好ましくは18〜25質量%の範囲にあるエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)と、酢酸ビニル含有量が3〜14質量%、好ましくは3〜12質量%の範囲にあるエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)の混合物である。
酢酸ビニル含有量が15質量%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体のみをc1として用いた場合、得られるカバーテープ用シーラントフィルムを用いて作成したカバーテープは、キャリアテープとのヒートシール強度のヒートシール温度依存性が大きくなる虞がある。
酢酸ビニル含有量が14質量%以下のエチレン・酢酸ビニル共重合体のみをc1として用いた場合、得られるカバーテープ用シーラントフィルムを用いて作成したカバーテープは、ヒートシール温度低温領域(例えば120〜140℃)にて十分なヒートシール強度が得られない虞がある。
本発明に係るエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)は、酢酸ビニル含有量が15〜28質量%、好ましくは18〜25質量%の範囲にあるエチレン・酢酸ビニル共重合体である。このエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)は、少なくともエチレンと酢酸ビニルとが共重合した共重合体であり、場合により他のモノマーが更に重合されてもよい。
またこのエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)は、通常、ASTM D 1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が、0.5〜35g/10分、好ましくは1〜20g/10分の範囲にある。
《エチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)》
本発明に係るエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)は、酢酸ビニル含有量が3〜14質量%、好ましくは3〜12質量%の範囲にあるエチレン・酢酸ビニル共重合体である。このエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)は、少なくともエチレンと酢酸ビニルとが共重合した共重合体であり、場合により他のモノマーが更に重合されてもよい。
またこのエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)は、通常、ASTM D 1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が、1〜40g/10分、好ましくは1.5〜30g/10分の範囲にある。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムの中間層を形成する組成物(C)に含まれる成分の一つであるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(c2)は、前記本発明に係るシール層を形成する組成物(S)に含まれる成分の一つであるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(s2)と同じ範疇のエチレン・α−オレフィンランダム共重合体である。エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(c2)とエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(s2)は同一のエチレン・α−オレフィンランダム共重合体であっても、異なるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体であってもよい。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムの中間層を形成する組成物(C)に含まれる成分の一つである粘着付与剤(c3)は、前記本発明に係るシール層を形成する組成物(S)に含まれる成分の一つである粘着付与剤(s3)と同じ範疇の粘着付与剤である。粘着付与剤(c3)と粘着付与剤(s3)は同一の粘着付与剤であっても、異なる粘着付与剤であってもよい。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムの中間層を形成する組成物(C)は、前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)を20〜80質量%、好ましくは25〜75質量%、前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)を5〜30質量%、好ましくは10〜30質量%、前記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(c2)を5〜30質量%、好ましくは10〜30質量%、及び前記粘着付与剤(c3)を5〜20質量%、好ましくは5〜15質量%〔但し、(c1−1)+(c1−2)+(c2)+(c3)=100質量%とする。〕の範囲で含む組成物である。
本発明に係る組成物(C)は、前記エチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1、c1−2)などが前記範囲にあることにより、本発明に係る組成物(C)を中間層に用いてなるカバーテープ用シーラントフィルムは、ヒートシール温度低温領域(例えば120〜140℃)においてもキャリアテープとの十分なヒートシール強度が得られ、且つヒートシール温度依存性が小さく、ソフトピール性を有するカバーテープ用シーラントフィルムが得られる。
本発明に係る組成物(C)は、本発明のカバーテープ用シーラントフィルム及びカバーテープとしての特性を損なわない範囲で各種添加剤を配合することができる。
かかる添加剤として、前記ブロッキング防止剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、防曇剤、塩酸吸収剤、顔料、染料等を挙げることができる。
本発明のラミネート層には次の成分を含むことが好ましい。
《エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)》
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムのラミネート層を構成するエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)は、密度が0.910〜0.945g/cm3、好ましくは0.930〜0.940g/cm3の範囲にあるエチレンと炭素数3以上、好ましくは4〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、通常、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)及び中密度ポリエチレン(MDPE)として製造販売されているエチレン系重合体である。
本発明に係るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)としては、例えば、エチレン・1−ブテンランダム共重合体、エチレン・1−ヘキセンランダム共重合体、エチレン・1−オクテンランダム共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体などが挙げられる。
本発明に係るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)には、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L):100質量部に対して、前記ブロッキング防止剤を0.1〜1質量部及び前記滑剤を0.1〜0.5質量部の範囲で含有させておいてもよい。ブロッキング防止剤及び滑剤の含有量が前記範囲にあると、得られるカバーテープ用シーラントフィルムは、ブロッキングの発生防止効果が高くなるので、高速フィルム成形における生産効率をあげることができる。
本発明に係るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)は、本発明のカバーテープ用シーラントフィルム及びカバーテープとしての特性を損なわない範囲で各種添加剤を配合することができる。
かかる添加剤として、前記滑剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、防曇剤、塩酸吸収剤、顔料、染料等を挙げることができる。
本発明において、ラミネート層に特に密度が0.910〜0.945g/cm3の範囲にあるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)を用いることで、濡れ張力の経時変化が小さくなる。そのためカバーテープを構成する基材層とラミネートする際に、押出ラミネート法だけでなくドライラミネート法を用いることもでき、ラミネート方法の自由度が増す。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムは、前記組成物(S)からなるシール層、前記組成物(C)からなる中間層、及び前記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)からなるラミネート層からなる、シール層、中間層及びラミネート層が順次積層されてなる多層構造を有する。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムは、中間層に、酢酸ビニル含有量が15〜28質量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)及び酢酸ビニル含有量が3〜14質量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)を含む層を有するので、カバーテープ用シーラントフィルムのラミネート層に基材層が積層されてなるカバーテープを作成し、キャリアテープとヒートシールした際、ヒートシール温度低温領域(例えば120〜140℃)においてもキャリアテープとの十分なヒートシール強度が得られ、且つヒートシール温度依存性が小さく、ソフトピール性を有するカバーテープ用シーラントフィルムが得られる。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムにおいて、ラミネート層にエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)を用いると、表面処理を施した場合、一般にドライラミネート強度を安定して保持できる濡れ張力(36mN/m以上)を保持することができる。そのため、カバーテープを構成する基材層とラミネートする際に、押出ラミネート法だけでなくドライラミネート法も利用可能なカバーテープ用シーラントフィルムが得られる。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムは、シール層の厚さが、通常、1〜10μm、好ましくは3〜10μm、中間層の厚さが、通常、8〜80μm、好ましくは10〜80μm、及びラミネート層の厚さが、通常、1〜10μm、好ましくは3〜10μmの範囲にあり、全体の厚さが通常10〜100μm、好ましくは20〜40μmの範囲にある。
本発明のカバーテープ用シーラントフィルムは、種々公知のフィルム成形方法を採用し得る。その際、前記組成物(S)を用いてシール層となるフィルム、前記組成物(C)を用いて中間層となるフィルム、及び前記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)を用いてラミネート層となるフィルムを予め成形した後、中間層を介して、シール層とラミネート層を貼り合わせる方法、前記組成物(S)を用いてシール層となるフィルムを形成した後、当該シール層上に、前記組成物(C)及び前記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)を順次押出ラミネートする方法、あるいは、三層構造を有する多層ダイを備えたフィルム成形装置を用いて、前記組成物(S)、前記組成物(C)及び前記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)を共押出して組成物(S)/組成物/エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)からなる多層フィルムからなるカバーテープ用シーラントフィルムを得る方法などを例示できる。これら製造方法の中でも、生産性の観点から共押出成形が好ましい。また、共押出成形の中でも、厚薄精度の観点からT−ダイを使用した成形がより好ましい。
本発明のカバーテープは、前記カバーテープ用シーラントフィルムのラミネート層に基材層が積層されてなる。
本発明のカバーテープを構成する基材層としては、カバーテープとして使用可能なものであれば特に制限されない。
使用可能な基材層の例としては、熱可塑性樹脂からなるシート状またはフィルム状のもの、紙、アルミニウム箔等からなる。熱可塑性樹脂としては、種々公知の熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル・1−ペンテン、ポリブテン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66、ポリメタキシレンアジパミド等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体もしくはその鹸化物、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アイオノマー、あるいはこれらの混合物などを例示することができる。
これら基材層の中でも、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートが透明性、耐熱性に優れるので好ましい。また、ナイロンは柔軟性があり、細いカバーテープをキャリアテープから剥離した際に、カバーテープが切れにくいので好ましい。
カバーテープ用シーラントフィルムと基材層とを積層する方法としては、カバーテープ用シーラントフィルムと基材層の間に溶融した低密度ポリエチレン(LDPE)などの樹脂を流し込んで積層する押出ラミネート法、基材層に接着剤を均一に塗布し、乾燥させた後、カバーテープ用シーラントフィルムを張り合わせるドライラミネート法がある。本発明のカバーテープ用シーラントフィルムにおいてラミネート層にエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)を用いると濡れ張力の経時変化が小さくなるので、上記いずれの方法でもラミネート加工ができる。また、基材層とカバーテープ用シーラントフィルムを直接押出し、ラミネート加工してもよい。
本発明の包装体は、電子部品が収納された電子部品搬送用エンボスキャリアテープが、前記本発明のカバーテープでヒートシールされてなる。
本発明に係るエンボスキャリアテープは、例えば、ポリスチレンやポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの材質、厚み、エンボスの形状、大きさ、ヒートシールする巾等、特に制限されるものではなく、電子部品が収納された電子部品搬送用エンボスキャリアテープと前記本発明のカバーテープでヒートシールされてなる包装体であればよい。
本発明の実施例及び比較例で使用する重合体等を以下に示す。
(1)エチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)
酢酸ビニルに由来する構造単位の含有量:
6質量%、MFR:7.5g/10分(s1−1)。
酢酸ビニルに由来する構造単位の含有量:
16質量%、MFR:2.7g/10分(s1−2)。
(2)エチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)
酢酸ビニルに由来する構造単位の含有量:
19質量%、MFR:15g/10分(c1−1−1)。
(3)エチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)
酢酸ビニルに由来する構造単位の含有量:
10質量%(c1−2−1)。
(4)エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(s2、c2)
エチレン・1−ブテンランダム共重合体(EBR):
エチレン含有量;89.1モル%、結晶化度:10%、密度:0.886g/cm3、MFR:4.0g/10分(s2−1、c2−1)。
(5)エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)
エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体(L−LDPE):
密度;0.931g/cm3、MFR;2.1g/10分、融点;124℃(L−1)。
水素化芳香族炭化水素樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名:
アルコンP115、環球法軟化点115℃)(s3−1、c3−1)。
(7)滑剤
(7−1):エルカ酸アミド(滑剤−1)
(7−2):ポリエチレングリコール(PEG4000、日油(株)製)(滑剤−2)
(7−3):エチレンビスオレイン酸アミド(滑剤−3)
(8)ブロッキング防止剤:
アルミノ珪酸塩(水澤化学工業(株)製、商品名:シルトンJC−50)(AB剤)
<カバーテープ用シーラントフィルムの製造>
シール層組成物(S)、中間層組成物(C)、ラミネート層組成物(L)を夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によってシール層/中間層/ラミネート層=4.5μm/18μm/7.5μmの3層構成で、総厚30μmの共押出フィルムを得た。次いで、3層共押出フィルムのラミネート層に、製膜直後43mN/m以上の濡れ張力となるようにコロナ処理を施して、カバーテープ用シーラントフィルムを得た。
カバーテープ用シーラントフィルムのヒートシール強度を評価するために、ドライラミネート法により、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)のコロナ処理を施した面にウレタン系接着剤をコートし、ウレタン系接着剤面と前記で得られたカバーテープ用シーラントフィルムのコロナ処理を施したラミネート層を貼り合わせて積層したカバーテープを得た。
濡れ張力は次の方法及び条件で測定した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムをA4の大きさにカットして40℃の恒温槽内に静置した。20日経過後に恒温槽から取り出し、常温下にてカバーテープ用シーラントフィルムのラミネート層側に濡れ張力試験液を塗布することで、ドライラミネート強度を安定して保持できる濡れ張力(36mN/m以上)が保持されているかを確認した。
また、一部のカバーテープ用シーラントフィルムについては、恒温槽内に静置してから1日経過後からの濡れ張力の経時変化も確認した。
40℃の環境下において、20日経過後もドライラミネート強度を安定して保持できる36mN/m以上の濡れ張力を保持しているものを○、35mN/m以下に低下したものを×とした。
キャリアテープとして、厚さ300μmのポリスチレンキャリアテープ(電気化学工業(株)製、銘柄名:CST−2401)を用いた。
その後、ヒートシールサンプルを23℃×50%RHの室内に1日間静置した。
23℃×50%RHの室内に1日間静置した各ヒートシール温度あたり約40cmのヒートシールサンプルを3等分に切ることによりn=3のヒートシール強度測定用サンプルを得た。剥離速度300mm/min、剥離角度170°にて、長手方向にヒートシール部を剥離した。ヒートシール端部から剥離する際、剥離開始直後はヒートシール強度が不安定であるため、剥離開始直後4秒間はヒートシール強度として考慮せず、剥離開始後4秒後以降から10秒間剥離したヒートシール強度の平均値をn=1の平均値とした。得られたn=3の平均値から、さらに平均値を算出し、剥離強度(ヒートシール強度)(N/(0.5mm×2))とした。
120℃の低温ヒートシールにて、ヒートシール強度が0.2N/(0.5mm×2)以上あるものを○とした。120℃の低温ヒートシールにて、ヒートシール強度が0.2N/(0.5mm×2)未満のものを×とした。
b)ヒートシール強度のヒートシール温度依存性
ヒートシール温度120℃および160℃でのヒートシール強度の差が0.3N/(0.5mm×2)以内の範囲にあるものを○とした。ヒートシール温度120℃および160℃でのヒートシール強度の差が0.3N/(0.5mm×2)より大きく、0.5N/(0.5mm×2)以内の範囲にあるものを△とした。ヒートシール温度120℃および160℃でのヒートシール強度の差が0.5N/(0.5mm×2)より大きいものを×とした。
前記(1)ヒートシール強度評価同様に剥離開始後4秒後以降から10秒間剥離し、ヒートシール強度の最大値をn=1の最大値とした。得られたn=3の最大値のうちの最大値をMAX値(N/(0.5mm×2))とした。また、ヒートシール強度の最小値をn=1の最小値とした。得られたn=3の最小値のうちの最小値をMIN値(N/(0.5mm×2))とした。
MAX値とMIN値の差をヒートシール強度のバラつきδとし、δが小さいほどキャリアテープからのカバーテープの剥離感が滑らかであり、ソフトピール性が優れている。ヒートシール温度120℃、140℃、160℃の全ての温度にてヒートシール強度のバラつきδが0.2(N/(0.5mm×2))以内のものを○とした。ヒートシール温度120℃、140℃、160℃の全ての温度にてヒートシール強度のバラつきδが0.2(N/(0.5mm×2))より高く、0.3(N/(0.5mm×2))以内のものを△とした。ヒートシール温度120℃、140℃、160℃のいずれかの温度にてヒートシール強度のバラつきδが0.3(N/(0.5mm×2))より高いヒートシール強度のバラつきδを示すものを×とした。
総合的な評価としては、ドライラミネート強度を安定して保持できる濡れ張力、ヒートシール強度、ソフトピール性(ヒートシール強度のバラつきδ)などの性能を判断し、全ての性能においてカバーテープとして適切なものを○、個々の性能において、劣ってはいるがカバーテープとして実用上使用可能範囲にあるものを△とした。また、個々の性能においてカバーテープとして欠点があり、実用上使用不可能なものを×とした。
<カバーテープ用シーラントフィルムの作成>
シール層用組成物として、予め前記s1−1、s1−2、s2−1、s3−1、ブロッキング防止剤(AB剤)、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表1に記載の配合量で混練したシール層用組成物(S−1)を、中間層用組成物として、予め前記c1−1−1、c1−2−1、c2−1、c3−1、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表1に記載の配合量で混練した中間層用組成物(C−1)を、ラミネート層用組成物として、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L−1)を用意し、当該組成物などを、夫々別々の押出機に供給し、Tダイ法によってシール層/中間層/ラミネート層となる構成の3層共押出フィルムを得た。次いで、3層共押出フィルムのラミネート層に、製膜直後に43mN/m以上の濡れ張力となるようにコロナ処理を施して、カバーテープ用シーラントフィルムを得た。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムの総厚は30μmで、各層の厚みはシール層/中間層/ラミネート層=4.5μm/18μm/7.5μmであった。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表1と表2に示す。
中間層用組成物として、予め前記c1−1−1、c1−2−1、c2−1、c3−1、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表1に記載の配合量で混練した中間層用組成物C−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表1と表2に示す。
シール層用組成物として、予め前記s1−1、s1−2、s2−1、s3−1、ブロッキング防止剤(AB剤)、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表1に記載の配合量で混練したシール層用組成物S−2を用い、中間層用組成物として、実施例2で用いた組成物C−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。その結果を表1と表2に示す。
シール層用組成物として、予め前記s1−1、s1−2、s2−1、s3−1、ブロッキング防止剤(AB剤)、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2、滑剤−3)を表1に記載の配合量で混練したシール層用組成物S−3を用い、中間層用組成物として、実施例2で用いた組成物C−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表1と表2に示す。
シール層用組成物として、予め前記s1−1、s1−2、s2−1、s3−1、ブロッキング防止剤(AB剤)、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2、滑剤−3)を表1に記載の配合量で混練したシール層用組成物S−4を用い、中間層用組成物として、実施例2で用いた組成物C−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表1と表2に示す。
シール層用組成物として、実施例5で用いた組成物S−4を用い、中間層用組成物として、実施例2で用いた組成物C−2を用い、ラミネート層用組成物として、前記L−1、ブロッキング防止剤(AB剤)を表3に記載の配合量でドライブレンドしたラミネート層用組成物L−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表3と表4に示す。
シール層用組成物として、実施例5で用いた組成物S−4を用い、中間層用組成物として、予め前記c1−1−1、c1−2−1、c2−1、c3−1、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表3に記載の配合量で混練したC−3を用い、ラミネート層用組成物として、実施例6で用いた組成物L−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表3と表4に示す。
シール層用組成物として、実施例5で用いた組成物S−4を用い、中間層用組成物として、予め前記c1−1−1、c1−2−1、c2−1、c3−1、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表3に記載の配合量で混練したC−4を用い、ラミネート層用組成物として、実施例6で用いた組成物L−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表3と表4に示す。
シール層用組成物として、実施例5で用いた組成物S−4を用い、中間層用組成物として、予め前記c1−1−1、c1−2−1、c2−1、c3−1、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表3に記載の配合量で混練したC−5を用い、ラミネート層用組成物として、実施例6で用いた組成物L−2を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表3と表4に示す。
シール層用組成物として、実施例5で用いた組成物S−4を用い、中間層用組成物として、実施例2で用いたC−2を用い、ラミネート層用組成物として、前記c1−1−1を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表3と表4に示す。
シール層用組成物、中間層用組成物及びラミネート層用組成物として、予め前記s1−1、s1−2、s2−1、s3−1、ブロッキング防止剤(AB剤)、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表5に記載の配合量で混練した組成物S−1(実施例1で用いた、表1に記載の配合量で混練した組成物S−1)を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表5と表6に示す。
シール層用組成物及び中間層用組成物として、比較例1で用いた組成物S−1を用い、ラミネート層用組成物として、前記c1−1−1を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表5と表6に示す。
シール層用組成物として、比較例1で用いた組成物S−1を用い、中間層用組成物として、前記c1−1−1を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表5と表6に示す。
シール層用組成物として、比較例1で用いた組成物S−1を用い、中間層用組成物として、予め前記c1−1−1、c3−1、ブロッキング防止剤(AB剤)、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表5に記載の配合量で混練した中間層用組成物C−6を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表5と表6に示す。
シール層用組成物として、比較例1で用いた組成物S−1を用い、中間層用組成物として、予め前記c1−2−1、c2−1、c3−1、及び滑剤(滑剤−1、滑剤−2)を表5に記載の配合量で混練した中間層用組成物C−7を用いた以外、実施例1と同様の製造方法によりカバーテープ用シーラントフィルムを作成した。
得られたカバーテープ用シーラントフィルムとカバーテープの物性を前記方法で測定した。結果を表5と表6に示す。
Claims (4)
- 酢酸ビニル含有量が3〜20質量%の範囲にあるエチレン・酢酸ビニル共重合体(s1)を42〜75質量%、密度が0.865〜0.910g/cm3の範囲にあるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(s2)を15〜40質量%、及び粘着付与剤(s3)を6〜18質量%(但し、s1+s2+s3=100質量%とする。)含み、s1+s2+s3=100質量部に対して、ブロッキング防止剤を0.1〜10質量部及び滑剤を0.1〜5質量部含む組成物(S)からなるシール層、酢酸ビニル含有量が15〜28質量%の範囲にあるエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−1)を20〜80質量%、酢酸ビニル含有量が3〜14質量%の範囲にあるエチレン・酢酸ビニル共重合体(c1−2)を5〜30質量%、密度が0.865〜0.910g/cm3の範囲にあるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(c2)を5〜30質量%、及び粘着付与剤(c3)を5〜20質量%(但し、(c1−1)+(c1−2)+c2+c3=100質量%とする。)含む組成物(C)からなる中間層、並びにラミネート層が積層されてなる多層構造を有することを特徴とするカバーテープ用シーラントフィルム。
- 前記ラミネート層が密度が0.910〜0.945g/cm3の範囲にあるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(L)からなることを特徴とする請求項1に記載のカバーテープ用シーラントフィルム。
- 請求項1または請求項2に記載のカバーテープ用シーラントフィルムのラミネート層側に基材層が積層されてなるカバーテープ。
- 請求項3に記載のカバーテープで、電子部品が収納された電子部品搬送用エンボスキャリアテープが熱融着されてなる包装体。
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