JP6401564B2 - ノイズフィルタ及びその製造方法 - Google Patents
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分に対しては小さく、周波数fの高い成分に対しては大きくなる。このため、ノイズフィルタを高周波ノイズが侵入し易い接地線に挿入すると、周波数fの低い商用周波の成分は妨げず、周波数fの高い高周波ノイズの成分のみを減衰させることができる。つまり、商用周波の地絡電流を抑制せずに、高周波のノイズ電流のみを抑制できるようになる。
また、電気設備の接地線に挿入され、接地線を流れるノイズ電流を抑制するノイズフィルタに於て、螺旋状に巻設された絶縁電線から成るコイル部材と、該コイル部材に遊嵌状に嵌込まれたリング状コアとを、備え、該リング状コアが非分割閉環状に形成され、上記螺旋状の上記絶縁電線が上記リング状コアの孔部に挿通され、かつ、上記リング状コアの周方向に沿って上記コイル部材が拡げられて扇状とされて、一体状のコイルユニットが形成され、さらに、該コイルユニットは、箱型本体と蓋体から成るケース部材に収納され、複数のバンド部材により、上記蓋体に設けられた円柱状固定部材及び該蓋体の内面に固着されているものである。
また、導体撚線に絶縁層が被覆された絶縁電線を、所定の長さ寸法に切断し、上記絶縁電線の一端部を、円柱状マンドレルに固定し、上記絶縁電線を、上記マンドレルの外周に複数回巻付け、上記一端部を開放して、上記巻付けによって螺旋状に成形された上記絶縁電線を上記マンドレルから取外し、コイル部材を形成し、上記コイル部材の軸心方向寸法を伸長し、上記絶縁電線の間隔を所定のピッチに拡大し、螺旋状を成す上記絶縁電線を一端部側からリング状コアの孔部に挿通し、上記コイル部材に上記リング状コアを遊嵌状に嵌め込み、上記リング状コアの周方向に沿って上記コイル部材を拡げて扇状とし、一体状のコイルユニットを形成し、上記コイルユニットを、バンド部材によって、ケース部材の蓋体に設けた円柱状固定部材及び蓋体の内面に固着し、上記蓋体を箱型本体に取付けて施蓋し、上記絶縁電線の一端部及び他端部を突出状としてケース部材に上記コイルユニットを収納するものである。
図1と図2に示すように、本発明のノイズフィルタは、接地線を流れるノイズ電流を抑制する(接地線用の)ノイズフィルタであって、螺旋状に巻設された絶縁電線20から成るコイル部材5と、複数個のリング状コア6,6とを、備え、コイル部材5と複数個のリング状コア6,6が連結一体化されて、コイルユニット10が形成されている。
コイル部材5は、後述の円柱状マンドレル30(図7参照)の外周に(右巻き方向に)巻付けられて螺旋状に形成されるものであって、均一に整ったコイル径を有する略円筒状に形成され、複数のバンド部材8によって、両端部25,26を除く螺旋状として絶縁電線20が結束固定され、隣り合う絶縁電線20が隙間を空けずに相互に接触している。バンド部材8は、2箇所以上10箇所以下で絶縁電線20を結束し、好ましくは、4箇所以上6箇所以下とし、コイル部材5の巻き方向に等間隔で配設するのが良い。このように螺旋状の絶縁電線20を結束したことで、インピーダンスのバラツキが抑制される。絶縁電線20の両端部25,26は、螺旋状の絶縁電線20から同一直線状として、コイル軸心方向と平行かつ反対方向に延伸している。この両端部25,26には、電気設備の接地線に連結するための端子T,Tが取付けられている。
ケース部材3は、背面に開口部を有する箱型本体3Aと、箱型本体3Aの開口部を施蓋する蓋体3Bから成り、PVC等の合成樹脂で形成されている。図2と図12に示すように、箱型本体3Aの前壁部内面には、上下一対の固定用凸部33,33が設けられて、凸部33,33間に凹部34が形成されている。コイルユニット10は、コイル部材5が凹部34に嵌込まれ、帯板状押え部材4により箱型本体3Aの内面に固着されている。凸部33,33は、ネジ孔を有し、帯板状押え部材4は、凸部33,33に架け渡してネジ部材によって固定されている。コイルユニット10を箱型本体3Aの内面に固着したことで、搬送や取付けの作業時に、コイルユニット10が箱型本体3Aの内面に衝突してコイル部材5が変形するのを防止し、また、リング状コア6,6の衝突によるケース部材3の破損を防止する。ケース部材3(箱型本体3A)の天井壁部と底壁部には、U字形状の切欠部35,35が形成され、絶縁電線20の両端部25,26が切欠部35,35に嵌入され、ケース部材3から外部に突出して、正確に両端部25,26の位置決めが行われる。両端部25,26が同一直線状で、かつ、反対方向に延伸すると共に、ケース部材3の切欠部35,35に嵌入して保持することで、コイルユニット10を箱型本体3Aの内面に沿って省スペースに収納できる。
図3と図4では、螺旋状に巻設された絶縁電線20から成るコイル部材5と、1個のリング状コア6とを、備えている。リング状コア6は、正面視円環状である。孔部6Aは円形状に形成されている。リング状コア6は、非分割閉環状に形成され、分割したものを組み合わせた構造ではなく、界面が存在しない為、ノイズ電流抑制の高性能化を図り得る。螺旋状を成す絶縁電線20がリング状コア6の孔部6Aに挿通され、コイル部材5にリング状コア6が遊嵌状に嵌込まれ、リング状コア6の周方向に沿ってコイル部材5が拡げられて扇状とされて、一体状のコイルユニット10が形成されている。
蓋体3Bには、円柱状固定部材7が一体形成され、かつ、バンド部材8を係止可能な複数のバンド受け部18,18,18が内面に設けられている。コイルユニット10を固定部材7及び蓋体3Bの内面に固着したことで、搬送や取付けの作業時に、コイルユニット10が箱型本体3Aの内面に衝突してコイル部材5が変形するのを防止し、また、リング状コア6,6の衝突によるケース部材3の破損を防止する。ケース部材3(箱型本体3A)の天井壁部と底壁部には、U字形状の切欠部35,35が形成され、絶縁電線20の両端部25,26が切欠部35,35に嵌入され、ケース部材3から外部に突出して、正確に位置決めされている。
図5に示す第1工程では、コイル部材5を形成するための絶縁電線20を、所定の長さ寸法L0に切断する。
次に、図6に示す第2工程で、絶縁電線20の一端部25を、円柱状マンドレル30の軸心方向に沿って固定する。マンドレル30の一端側に固設された万力によって、絶縁電線20の一端部25を挟み込んで固定する。
絶縁電線20をマンドレル30に巻付ける回数は、後述するリング状コア6の孔部6Aに嵌込む(螺旋状)絶縁電線20の巻回数Nより、1巻又は2巻多い巻回数(N+1、又は、N+2)が好適である。具体的には、コイル部材5が4巻〜6巻に設定される場合、この第3工程では、絶縁電線20を5回〜8回にわたってマンドレル30に巻付ける。この際、隣り合う絶縁電線20が接触するように、隙間を空けずに密に巻回する。
コイル部材5は、均一に整ったコイル径を有する略円筒状に成形される。コイル部材5は、絶縁電線20を螺旋状に巻回した際の弾性変形による反発力、いわゆるスプリングバックにより、コイル部材5の外径D3が、開放前の螺旋状絶縁電線20の外径D2(図7参照)より大きくなる。即ち、前の第3工程に於て、スプリングバックのことを考慮して、所望するコイル部材5の内径よりも、小さい外径D1のマンドレル30を用いるのが好ましい。
マンドレル30の外径D1と、コイル部材5の外径D3の関係は、絶縁電線20の導体撚線21が、1本の導体線の引張強さが245MPa〜275MPaの軟銅線の撚り合せによって構成されたものである場合、0.45×D3≦D1≦0.80×D3であれば、±5mm以内の誤差で、所望するコイル部材5を形成することができる。例えば、導体撚線21の断面積が38mm2〜60mm2の絶縁電線20を、外径D3が90mm〜100mmのコイル部材5に成形しようとする場合、0.65×D3≦D1≦0.73×D3とし、具体的には、マンドレル30の外径D1を65mmに設定するのが好ましい。また、導体撚線21の断面積が100mm2の絶縁電線20を、外径D3が125mm〜135mmのコイル部材5に成形しようとする場合、0.67×D3≦D1≦0.72×D3とし、具体的には、マンドレル30の外径D1を90mmに設定するのが好ましい。
次に、図12に示す第8工程で、コイルユニット10を、帯板状押え部材4によってケース部材3の箱型本体3Aの内面に固着する。図1と図2に示すように、絶縁電線20の一端部25及び他端部26を箱型本体3Aから突出状とし、蓋体3Bを箱型本体3Aに取付けて施蓋してケース部材3にコイルユニット10を収納する。
図13に示す第1工程では、コイル部材5を形成するための絶縁電線20を、所定の長さ寸法L0に切断する。
次に、図14に示す第2工程で、絶縁電線20の一端部25を、円柱状マンドレル30の軸心方向に沿って固定する。マンドレル30の一端側に固設された万力によって、絶縁電線20の一端部25を挟み込んで固定する。
絶縁電線20をマンドレル30に巻付ける回数は、後述するリング状コア6の孔部6Aに嵌込む(螺旋状)絶縁電線20の巻回数Nより、3巻多い巻回数(N+3)が好適である。具体的には、コイル部材5が7巻〜10巻に設定される場合、この第3工程では、絶縁電線20を10回〜13回にわたってマンドレル30に巻付ける。この際、隣り合う絶縁電線20が接触するように、隙間を空けずに密に巻回する。
コイル部材5は、スプリングバックにより、その外径D3が、開放前の螺旋状絶縁電線20の外径D2(図7参照)より大きくなる。即ち、前の第3工程に於て、スプリングバックのことを考慮して、所望するコイル部材5の内径よりも、小さい外径D1のマンドレル30を用いるのが好ましい。
マンドレル30の外径D1と、コイル部材5の外径D3の関係は、例えば、導体撚線21が1本の導体線の引張強さが245MPa〜275MPaの軟銅線の撚り合せによって構成されたものであって、その断面積が5.5mm2〜14mm2の絶縁電線20を、外径D3が42mm〜55mmのコイル部材5に成形しようとする場合、0.490×D3≦D1≦0.642×D3とし、具体的には、マンドレル30の外径D1を27mmに設定すれば、±5mm以内の誤差で、所望するコイル部材5を形成することができる。
次に、図20に示す第8工程で、コイルユニット10を、バンド部材8によって、ケース部材3の蓋体3Bに設けた円柱状固定部材7及び蓋体3Bの内面に固着する。図3と図4に示すように、コイルユニット10が固着された蓋体3Bを、箱型本体3Aに取付けて施蓋し、絶縁電線20の一端部25及び他端部26を突出状としてケース部材3にコイルユニット10を収納する。
3A 箱型本体
3B 蓋体
4 帯板状押え部材
5 コイル部材
6 リング状コア
6A 孔部
7 円柱状固定部材
8 バンド部材
10 コイルユニット
20 絶縁電線
21 導体撚線
22 絶縁層
25 一端部
26 他端部
30 マンドレル
L0 長さ寸法
P2 ピッチ
Claims (4)
- 電気設備の接地線に挿入され、接地線を流れるノイズ電流を抑制するノイズフィルタに於て、
螺旋状に巻設された絶縁電線(20)から成るコイル部材(5)と、該コイル部材(5)に遊嵌状に嵌込まれた複数個のリング状コア(6)(6)とを、備え、該リング状コア(6)が非分割閉環状に形成され、上記螺旋状の上記絶縁電線(20)が上記リング状コア(6)(6)の孔部(6A)(6A)に挿通され、かつ、複数のバンド部材(8)によって、上記絶縁電線(20)が螺旋状に結束固定されると共に上記コイル部材(5)と上記リング状コア(6)(6)が連結されて、一体状のコイルユニット(10)が形成され、
さらに、該コイルユニット(10)は、箱型本体(3A)と蓋体(3B)から成るケース部材(3)に収納され、帯板状押え部材(4)により上記箱型本体(3A)の内面に固着されていることを特徴とするノイズフィルタ。 - 電気設備の接地線に挿入され、接地線を流れるノイズ電流を抑制するノイズフィルタに於て、
螺旋状に巻設された絶縁電線(20)から成るコイル部材(5)と、該コイル部材(5)に遊嵌状に嵌込まれたリング状コア(6)とを、備え、該リング状コア(6)が非分割閉環状に形成され、上記螺旋状の上記絶縁電線(20)が上記リング状コア(6)の孔部(6A)に挿通され、かつ、上記リング状コア(6)の周方向に沿って上記コイル部材(5)が拡げられて扇状とされて、一体状のコイルユニット(10)が形成され、
さらに、該コイルユニット(10)は、箱型本体(3A)と蓋体(3B)から成るケース部材(3)に収納され、複数のバンド部材(8)により、上記蓋体(3B)に設けられた円柱状固定部材(7)及び該蓋体(3B)の内面に固着されていることを特徴とするノイズフィルタ。 - 導体撚線(21)に絶縁層(22)が被覆された絶縁電線(20)を、所定の長さ寸法(L0)に切断し、
上記絶縁電線(20)の一端部(25)を、円柱状マンドレル(30)に固定し、
上記絶縁電線(20)を、上記マンドレル(30)の外周に複数回巻付け、
上記一端部(25)を開放して、上記巻付けによって螺旋状に成形された上記絶縁電線(20)を上記マンドレル(30)から取外し、コイル部材(5)を形成し、
上記コイル部材(5)の軸心方向寸法を伸長し、上記絶縁電線(20)の間隔を所定のピッチ(P2)に拡大し、
螺旋状を成す上記絶縁電線(20)を一端部(25)側から複数個のリング状コア(6)(6)の孔部(6A)(6A)に挿通し、上記コイル部材(5)に上記リング状コア(6)(6)を遊嵌状に嵌め込み、
上記コイル部材(5)の軸心方向寸法を短縮し、複数のバンド部材(8)によって、螺旋状の上記絶縁電線(20)を結束すると共に、上記コイル部材(5)と上記リング状コア(6)(6)を連結して、一体状のコイルユニット(10)を形成し、
上記コイルユニット(10)を、帯板状押え部材(4)によってケース部材(3)の箱型本体(3A)の内面に固着し、上記絶縁電線(20)の一端部(25)及び他端部(26)を上記箱型本体(3A)から突出状とし、蓋体(3B)を該箱型本体(3A)に取付けて施蓋してケース部材(3)に上記コイルユニット(10)を収納することを特徴とするノイズフィルタの製造方法。 - 導体撚線(21)に絶縁層(22)が被覆された絶縁電線(20)を、所定の長さ寸法(L0)に切断し、
上記絶縁電線(20)の一端部(25)を、円柱状マンドレル(30)に固定し、
上記絶縁電線(20)を、上記マンドレル(30)の外周に複数回巻付け、
上記一端部(25)を開放して、上記巻付けによって螺旋状に成形された上記絶縁電線(20)を上記マンドレル(30)から取外し、コイル部材(5)を形成し、
上記コイル部材(5)の軸心方向寸法を伸長し、上記絶縁電線(20)の間隔を所定のピッチ(P2)に拡大し、
螺旋状を成す上記絶縁電線(20)を一端部(25)側からリング状コア(6)の孔部(6A)に挿通し、上記コイル部材(5)に上記リング状コア(6)を遊嵌状に嵌め込み、
上記リング状コア(6)の周方向に沿って上記コイル部材(5)を拡げて扇状とし、一体状のコイルユニット(10)を形成し、
上記コイルユニット(10)を、バンド部材(8)によって、ケース部材(3)の蓋体(3B)に設けた円柱状固定部材(7)及び蓋体(3B)の内面に固着し、上記蓋体(3B)を箱型本体(3A)に取付けて施蓋し、上記絶縁電線(20)の一端部(25)及び他端部(26)を突出状としてケース部材(3)に上記コイルユニット(10)を収納することを特徴とするノイズフィルタの製造方法。
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