JP6413433B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
また、本発明は、製袋加工、成型加工、充填、殺菌処理等の工程後においても、高い層間接着強度を維持する積層体に関する発明である。
このような樹脂層の積層方法としては、接着剤を用いたドライラミネート法、接着性樹脂を用いた押出ラミネート法、ウェットラミネート法、共押出法等が知られている。これらのうちでも、ドライラミネート法、押出ラミネート法および共押出法が広く用いられている。
この特許文献1記載の発明は、ラミネート基材に強い接着強度を得ることができ、食品包装材料として、レトルト後の積み重ね時における不本意による折り曲げが原因の外観劣化を防止することが可能になったり、更に対内容物性として酸性度の高い食品や油性食品を内容物充填した場合においても、経時的な接着強度の低下やピンホールの発生がなく、長期間にわたって強い接着強度を維持できる接着剤組成物を提供することを目的とする発明で、ポリエステルポリウレタンポリオール10〜90質量%と分子末端にカルボキシル基を含有するポリエステル系樹脂10〜90質量%よりなる混合物、オルトリン酸またはそのエステル化合物および有機イソシアネート化合物等を含有する接着剤組成物に関する発明である。
また、一般的な押出ラミネート法においては、アンカーコート剤を塗布し、樹脂を押し出すことで積層体を得ている(特許文献2、3)。
また、アンカーコート剤を介した押出ラミネートによる積層は、希釈溶剤による残留溶媒の問題や、ラミネートする基材の選択とその膜厚に制限がある。すなわち、アンカーコート剤に使用する酢酸エチルやトルエン等の希釈有機溶剤の押出ラミネート時飛散に基づく作業環境の悪化や、比較的高価なアンカーコート剤を使用することによる製造コストの上昇、最終製品(包装材)内の残留有機溶剤による臭気発生等の問題を有している。
また、共押出法による積層は、ポリエステル系樹脂と、これに積層する補強層、例えばポリアミド系樹脂等との間で、十分な層間接着性が得られず、層間剥離を起こし易いという問題がある。
1.少なくとも、ポリエステル系樹脂、アルケン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体を含む接着性樹脂組成物、ポリアミド系樹脂、前記接着性樹脂組成物、およびポリエステル系樹脂を、共押出によりこの順に積層してなる積層体。
2.前記接着性樹脂組成物における不飽和カルボン酸成分量が0.05質量%〜1.0質量%未満であり、(メタ)アクリル酸エステル成分量が5〜40質量%である上記1に記載の積層体。
3.ポリエステル系樹脂層とポリアミド系樹脂層との間で剥離したときの剥離強度が3N/15mm幅以上であり、かつボイル・レトルト処理後(80〜135℃)にも3N/15mm幅以上である上記1または2に記載の積層体。
4.いずれか一方の面上に、蒸着膜を設けてなる上記1〜3のいずれかに記載の積層体。5.前記蒸着膜上に、ガスバリア性塗布膜を設けてなる上記4に記載の積層体。
6.前記ガスバリア性塗布膜が、一般式R1 nM(OR2)m(式中、Mは金属原子を表し、R1、R2は炭素数1〜8の有機基を表し、nは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、n+mはMの原子価を表す)で表される少なくとも1種以上のアルコキシド、ならびに、ポリビニルアルコールおよび/またはエチレン・ビニルアルコールを含んでなる組成物を、ゾルゲル法によって重縮合して得るアルコキシドの加水分解物またはアルコキシドの加水分解縮合物であることを特徴とする、上記5に記載の積層体。
7.上記1〜6のいずれかに記載の積層体の製造方法であって、ポリエステル系樹脂と、アルケン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体を含む接着性樹脂組成物と、ポリアミド系樹脂とを、共押出法により製膜することを特徴とする製造方法。
8.上記1〜6のいずれかに記載の積層体を用いた包装用積層材であって、前記積層体のいずれか一方の面上にヒートシール性樹脂層を設けることを特徴とする包装用積層材。
9.前記ヒートシール性樹脂層が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする上記8に記載の包装用積層材。
10.上記8または9に記載の包装用積層材を用いた包装袋であって、一方の包装用積層材のヒートシール性樹脂層側と、他方の包装用積層材のヒートシール性樹脂層側とが対向するように重ね合わせ、その端部をヒートシールしたことを特徴とする包装袋。
すなわち、本発明は、従来の接着性樹脂を介するラミネートでは発揮し得ない優れた層
間接着強度を有する積層体を提供するものである。
本発明の積層体にガスバリア層やヒートシール性樹脂層を設けた包材は、高いガスバリア性と優れた柔軟性とを有し、製袋加工、成型加工、充填、殺菌処理等の工程後においても、層間剥離を起こすことなく、高い層間接着強度を維持する。
また、本発明の積層体は、ボイル・レトルト処理に付した後も優れた層間接着強度を保持しており、ボイル・レトルト包材としても利用できるという利点を有している。
図1および図2は、本発明の積層体の層構成の一例を示す概略的断面図である。
本発明の積層体は、図1に示すように、第1のポリエステル系樹脂層1と、ポリアミド系樹脂層3と、第2のポリエステル系樹脂層5とを、アルケン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体を含む接着性樹脂組成物からなる接着層2、4を介して共押出により積層してなる構成を基本構造とするものである。
本発明の積層体の他の態様としては、図2に示すように、一方の面上に無機酸化物の蒸着膜6を設け、場合によりさらに、該無機酸化物の蒸着膜6上にガスバリア性塗布膜7を設けた構成を基本構造とするものである。
次に、本発明の積層体を構成する材料、その製造方法等について説明する。また、本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものを用いることとする。
本発明の積層体において、第1および第2のポリエステル系樹脂層は、包装袋に適用したときに、耐熱性を付与し、安定した熱シール適性を与える役割を果たす。また、前記包装袋に耐熱水性を付与し、レトルト処理における外観変化を抑制する役割も果たす。
本発明において好適に使用されるポリエステル系樹脂としては、低結晶性の飽和ポリエステルまたは非晶性のポリエステル系樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂を用いることができる。
本発明においては、高い層間接着強度、優れた熱寸法安定性、保香性及び耐熱性が得られることから、上記の樹脂の中でも、特にポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
本発明において、第1および第2のポリエステル系樹脂層の厚さは、成形性や透明性の観点から、好ましくは0.1〜300μmであり、より好ましくは1〜100μmの範囲である。
本発明において、接着層を形成する樹脂組成物中の三元共重合体は、アルケン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体樹脂である。
この三元共重合体を含む接着性樹脂組成物を接着層として介して、ポリエステル系樹脂とポリアミド系樹脂とを共押出することにより、層間接着強度を高めることができる。
本発明において用いられる三元共重合体を含む接着性樹脂組成物は、アルケン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体のみからなるものであってよい。
上記三元共重合体および二元共重合体の製造において、コモノマーとなるアルケンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテンが挙げられ、エチレンが好ましい。
また、コモノマーとなる不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。不飽和ジカルボン酸が好ましく、無水マレイン酸が特に好ましい。
特に、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸の三元共重合体樹脂であることが好ましい。
物の全質量に対して、(メタ)アクリル酸エステル由来成分(残基)が5〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜30質量%である。
また、不飽和カルボン酸由来成分(残基)が0.05〜3.0質量%、より好ましくは0.05〜1.0質量%未満含まれているものであり、残りがアルケン由来成分(残基)、改質用樹脂、および添加剤等となっているものである。
また、不飽和カルボン酸成分量が少なすぎると、ポリエステル系樹脂層やポリアミド系樹脂層との化学的相互作用が発生しにくくなるため、層間接着強度の低下を引き起こし好ましくない。
また、接着性樹脂組成物からなる接着層の厚みは、0.1〜200μmであることが好ましく、より好ましくは1〜100μmである。上記、範囲以下の膜厚では容易に押し出すことが困難であり、かつ接着力が発揮されない。範囲以上の膜厚である場合は、接着強度などの問題は解決されるが過剰に樹脂を使用することによる包材コストの上昇をまねく。
本発明の三元共重合体を含む接着性樹脂組成物からなる接着層は、必ずしも一つの接着機構で接着しているわけではなく、上記反応を少なくとも2つ以上利用して接着をしている。
特に、ポリエチレンテレフタレートとの接着に関しては、アクリレートと不飽和カルボン酸との化学的相互作用の寄与が大きい。
本発明のポリアミド系樹脂層は、本発明の積層体に耐屈曲性、耐衝撃性等の機能を付与するものである。特に耐屈曲性が付与されることで、屈曲後のガスバリア性の低下を抑制することができる。
(ナイロン−4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン−8,6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン−10,8)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−12/6,6)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−6/6,6/6,10)、エチレンアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−6/6,6/6,10)等を例示でき、これらのうち、2種以上の脂肪族ポリアミドを混合しても良い。
好ましい脂肪族ポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6/6,6(ナイロン6とナイロン6,6との共重合体)が挙げられる。
或いは、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンとテレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸又はその誘導体との重縮合反応で得られる非晶性芳香族ポリアミド(アモルファスナイロン)が挙げられる。好ましくはヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸−ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸の共重合体等である。具体例としては、シーラーPA(三井・デュポンポリケミカル(株)製)等が例示される。
また、本発明において、ポリアミド系樹脂層の厚さとしては、強度、耐突き刺し性等について、必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、コストを上昇するという欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性等が抵下して好ましくないものである。本発明においては、上記のような理由から、1〜100μm、好ましくは、5〜50μmが好ましい。
上記ポリエステル系樹脂、三元共重合体を含む接着性樹脂組成物、およびポリアミド系樹脂を、インフレーション法、Tダイ法等の製膜化方法を用いて共押出することにより、本発明の積層体を製造することができる。また、例えばテンター方式、チューブラー方式等を利用して、1軸または2軸方向に延伸してもよい。さらに、得られた積層体は、必要に応じて、その両表面または片方の表面にコロナ放電処理等の表面処理を施すこともでき
る。
本発明において、製膜時の押出温度は、280〜330℃、より好ましくは290〜320℃の範囲である。樹脂温度が280℃以下であると、接着層においてラジカルの発生が起きづらくポリエステル系樹脂層およびポリアミド系樹脂層との十分な層間接着強度が発揮されない。また、330℃以上であると、三元共重合体の熱分解が発生してくるために、十分な層間接着強度が得られないため好ましくない。
このために、ポリエステル系樹脂層/接着層/ポリアミド系樹脂層/接着層/ポリエステル系樹脂層からなる本発明の積層体の少なくともいずれか一方の面上に、上記のような諸条件を充足するさらなる補強層等を任意に積層してもよい。
上記で得られた本発明の積層体は、無延伸で、または所望により1軸または2軸延伸を行った後で、少なくともいずれか一方の面上に、適宜にバリア層を設けることができる。
バリア層は、バリア性樹脂、無機物もしくは無機酸化物の蒸着膜、または金属箔等からなる。具体的には、以下に示す蒸着膜、アルミ箔、アルミ蒸着ポリエステルフィルム、アルミ蒸着ポリプロピレンフィルム、シリカ蒸着ポリエステルフィルム、シリカ蒸着ポリアミドフィルム、アルミナ蒸着ポリエステルフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、MXD6等が挙げられる。
バリア層を有することで、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性を向上させることができる。また、必要に応じて、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光性を付与することもできる。なお、バリア層を2層以上有してもよい。バリア層を2層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
バリア層として、バリア性を示すフィルムをラミネートする場合は、該フィルムの表面にコロナ処理、オゾン処理、フレーム処理等の濡れ性を上げる処理を行っても良い。
また、金属箔としては、従来公知の金属箔を用いることができる。酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光性の点からは、アルミニウム箔等が好ましい。
本発明においては、残留溶媒の懸念等が生じないことから、バリア層として蒸着膜を設けることが特に好ましい。
蒸着膜としては、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の無機物または無機酸化物の蒸着膜を使用することができる。特に、包装材に適するものとしては、アルミニウム金属の蒸着膜またはケイ素酸化物もしくはアルミニウム酸化物の蒸着膜を用いるのがよい。
。酸化珪素の蒸着膜(薄膜)は、一般式:SiOx(式中、xは、0〜2の数を表す)で表され、xの値は1.3〜1.9が好ましい。また、酸化珪素薄膜は、酸化珪素を主体とし、さらに、炭素、水素、珪素または酸素の1種類、または2種類以上の元素からなる化合物の少なくとも1種類を化学結合等により含有してもよい。例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有する化合物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイヤモンド状、フラーレン状等になっている場合、更に、原料の有機珪素化合物やそれらの誘導体を化学結合等によって含有する場合があるものである。例えば、CH3部位を持つハイドロカーボン、SiH3シリル、SiH2シリレン等のハイドロシリカ、SiH2OHシラノール等の水酸基誘導体等を挙げることができる。上記の化合物が酸化珪素の蒸着膜中に含有する含有量としては、0.1〜50質量%、好ましくは5〜20質量%である。また、酸化珪素薄膜が上記化合物を含有する場合、化合物の含有量が酸化珪素の蒸着膜の表面から深さ方向に向かって減少していることが好ましい。これにより、酸化珪素の蒸着膜の表面では上記化合物等により耐衝撃性等が高められ、他方、基材層との界面では、上記化合物の含有量が少ないために基材層と酸化珪素の蒸着膜との密接着性が強固なものとなる。
化学気相成長法として、具体的には、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)を用いて無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
さらに具体的には上記の積層体の一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスを原料とし、キヤリヤーガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、さらに酸素を供給ガスとして使用し、かつ低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することができるが、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るために、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
本発明において、無機酸化物の蒸着膜としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法(PhysicalVapor Deposition法、PVD法)を用いて形成することができる。
具体的には、金属の酸化物を原料とし、これを加熱して樹脂のフィルムないしシートの上に蒸着する真空蒸着法、または、原料として金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて樹脂のフィルムないしシートの上に蒸着する酸化反応蒸着法、さらに、酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて無機酸化物の非結晶の薄膜を形成することができる。
上記において、蒸着材料の加熱方式としては、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレクトロンビーム加熱方式(EB)等にて行うことができる。
上記のように化学気相成長法、または物理気相成長法により基材に無機酸化物の蒸着膜を形成した後、さらに前記蒸着膜をグロー放電処理、プラズマ処理、またはマイクロウェ
ーブ処理してもよい。これにより蒸着膜と以下のガスバリア性塗布膜との密着性がさらに向上する。
本発明においては、上記の蒸着膜上に、ガスバリア性を高めるために、バリア性塗布膜をさらに設けることができる。
本発明において、ガスバリア性塗布膜とは、アルコキシドと水溶性高分子とを、ゾルゲル法触媒、酸、水及び有機溶剤の存在下で、ゾルゲル法によって重縮合して得られるアルコキシドの加水分解物またはアルコキシドの加水分解縮合物からなる膜である。ガスバリア性組成物は、場合により、さらにシランカップリング剤を含有してもよい。
また有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等を用いることができる。
用いることができるが、特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好適であり、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、あるいは、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を使用することができる。上記のようなシランカップリング剤は、1種ないし2種以上を混合して用いてもよい。本発明において、上記のようなシランカップリング剤の使用量は、上記のアルコキシド100質量部に対して1〜20質量部程度の範囲内で使用することができる。
まず、アルコキシド、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体、ゾルゲル法触媒、水、有機溶媒、および、必要に応じてシランカップリング剤等を混合してガスバリア性塗工液を調製する。ガスバリア性塗工液中では次第に重縮合反応が進行する。
次いで、蒸着膜の上に、常法により、上記のガスバリア性塗工液を通常の方法で塗布し、乾燥する。乾燥により、上記アルコキシドおよびビニルアルコールポリマー(およびシランカップリング剤)の重縮合がさらに進行し、複合ポリマーの層が形成される。好適には、上記の操作を繰り返して、複数の複合ポリマー層を積層することもできる。
最後に、上記塗工液を塗布した積層体を20〜250℃、好ましくは50〜220℃の温度で、1秒〜10分間加熱する。これにより、蒸着膜上にガスバリア性塗布膜を形成することができる。
上記により得られた本発明のガスバリア性積層体は、基材となるポリエステル系樹脂/接着層/ポリアミド系樹脂/接着層/ポリエステル系樹脂層の積層体が、優れた層間接着強度および柔軟性を有するので、優れたガスバリア性を示す。したがって、包装材料として有用であり、特に食品包装用フィルムとして好適に使用される。さらに、本発明のガスバリア性積層フィルムは、熱水処理、特に高圧熱水処理(レトルト処理、121℃で30分間のレトルト処理条件)後のガスバリア性にも優れている。本発明の積層体において、第1または第2のポリエステル系樹脂層とポリアミド系樹脂層との間で剥離したときの剥離強度は、JIS K7127に準拠して、3N/15mm幅以上に及び、さらに、レトルト処理後(121℃、30分)であっても、3N/15mm以上を維持することができる。
また、本発明の態様においては、蒸着膜上にガスバリア性塗布膜を設けた後、さらに蒸着膜を設け、その蒸着膜上にガスバリア性塗布膜を上記と同様にして形成してもよい。このように積層数を増やすことにより、より一層ガスバリア性に優れる積層体を実現できる。
本発明のヒートシール性樹脂層は、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、必要とされる物性により、変更することができる。
例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー
樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸その他等の不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィン系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリロニトリル(PAN)、その他等の1種ないしそれ以上からなる樹脂のフィルムないしシートあるいはその他塗布膜等を使用することができる。ヒートシール性樹脂層の基材層側はコロナ処理、フレーム処理、オゾン処理等で濡れ性を上げていることが好ましい。
上記のフィルムないしシートをラミネートする場合は、慣用のドライラミネート法、またはアンカーコート剤を介して押出ラミネート法により行うことができる。
本発明の積層体上にヒートシール性樹脂層を設けた包装用積層材は、層間接着強度が強く、柔軟性に優れ、食品、医薬品、化粧品やトイレタリー業界の包装容器として利用することができる。
そして、この包装用積層材を2枚用意し、または、包装用積層材を二つ折にし、そのヒートシール性樹脂層の面を対向させて重ね合わせ、その端部をヒートシールして包装袋を製造することができる。これに、内容物を充填し、さらに天部をシールすることにより、包装体を製造することができる。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ベルペット−EFG6C、(株)ベルポリエステルプロダクツ製)、三元共重合体(エチレン−アクリル酸メチル−無水マレイン酸三元共重合体、Lotader(登録商標)4503 アルケマ(株)製、アクリル酸メチル成分量:19質量%、無水マレイン酸成分量:0.3質量%)、および、ポリアミド系樹脂(ナイロン−6、UBEナイロン―1022FDX23 宇部興産(株)製85質量部と、アモルファスナイロン、シーラーPA 三井・デュポンポリケミカル(株)製15質量部とをブレンドしてなる樹脂組成物)をTダイスより冷却水が循環するチルロール上に共押出しせしめて、ポリエステル系樹脂層/三元共重合体接着性樹脂層/ポリアミド系樹脂層/三元共重合体接着性樹脂層/ポリエステル系樹脂層の層構成からなる、本発明の積層体を得た。この5層積層体を、65℃のロール遠心機により2.7倍に縦延伸し、次いで110℃の雰囲気のテンター延伸機により4.2倍に横延伸し、さらに同テンターにより210℃の雰囲気中で熱処理して厚さ15μmの5層積層体を得た。各層
の厚さはポリエステル系樹脂層各1.5μm、三元共重合体接着性樹脂層各1μmおよびポリアミド系樹脂層10μmとした。
実施例1記載の延伸した積層体の一方の面上にコロナ処理を施し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、次いで、下記に示す条件で、コロナ処理面に厚さ200Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した。
蒸着面: コロナ処理面
導入ガス: ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム1.0:3.0:3.0(単位:slm)
真空チャンバー内の真空度: 2〜6×10-6mBar
蒸着チャンバー内の真空度: 2〜5×10-3mBar
冷却・電極ドラム供給電力: 10kW
ライン速度:100m/分
上記のプラズマ処理面に、下記に示す方法で作製したガスバリア性塗布膜をコーティングした。
上記ガスバリア性塗布膜を設ける点以外は、実施例1と同様にして、積層体、包装用積層材およびレトルト包装食品を製造した。
上記のガスバリア性塗布膜上に、所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に2液硬化型のポリウレタン系ラミネート用接着剤(RU−004/H1、ロックペイント(株)製)を、グラビアロールコート法を用いて厚さ4.0g/m2(乾燥状態)にコーティングしてラミネート用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネート用接着剤層の面に、厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(ZK99S、東レフィルム加工(株))をドライラミネートして、本発明に係る包装用積層材を製造した。
実施例1において用いた三元共重合体(Lotader(登録商標)4503)を、エチレン−アクリル酸メチル(LOTRYL(登録商標)18MA02、アルケマ(株)製
)で3倍希釈して、接着層における無水マレイン酸成分量を0.1質量%とした以外は、実施例1と同様にして、本発明の積層体を製造した。
実施例1において用いた三元共重合体(Lotader(登録商標)4503)の代わりに、エチレン−アクリル酸メチル−無水マレイン酸三元共重合体(Lotader(登録商標)3430 アルケマ(株)製、三元共重合体における無水マレイン酸成分量:3.1質量%)を、エチレン−アクリル酸メチル(LOTRYL(登録商標)18MA02、アルケマ(株)製)で3.4倍希釈して、接着層における無水マレイン酸成分量を0.9質量%とした以外は、実施例1と同様にして、本発明の積層体を製造した。
実施例2において用いた三元共重合体接着性樹脂の代わりに、変性ポリエステル系エラストマー(プリマロイ(登録商標)AP、三菱化学(株)製)を用いた以外は、実施例2と同様にして、積層体、包装用積層材およびレトルト包装食品を製造した。
実施例2において用いた三元共重合体接着性樹脂の代わりに、変性ポリエチレン(アドマーSF730、三井化学(株)製)を用いた以外は、実施例2と同様にして、積層体、包装用積層材およびレトルト包装食品を製造した。
上記、実施例1〜4および比較例1〜2の積層体について、レトルト処理前およびレトルト処理後の層間接着強度を測定した。
層間接着強度は、各積層体を、幅15mmの短冊状に切り出し、テンシロン引張試験機((株)オリエンテック製 RTC−1310A)を用いて、ポリエステル系樹脂層とポリアミド系樹脂層との接着部を、25℃雰囲気下、引張速度を50mm/分として180度方向に剥がし、最大荷重を測定した。測定は5回行い、その算術平均を層間接着強度として結果を表2に示す。
2.接着層
3.ポリアミド系樹脂層
4.接着層
5.ポリエステル系樹脂層
6.蒸着膜
7.ガスバリア性塗布膜
Claims (8)
- 少なくとも、ポリエステル系樹脂と、アルケン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体を含む接着性樹脂組成物、ポリアミド系樹脂、前記接着性樹脂組成物、およびポリエステル系樹脂を、共押出によりこの順に隣接して積層してなる積層体であって、
接着性樹脂組成物における不飽和カルボン酸成分量が0.05質量%〜1.0質量%未満であり、(メタ)アクリル酸エステル成分量が5〜40質量%であり、
ポリエステル系樹脂からなる層とポリアミド系樹脂からなる層との間で剥離したときの剥離強度が3N/15mm幅以上、かつボイル・レトルト処理後(80−135℃)にも3N/15mm幅以上である、積層体。 - いずれか一方の面上に、蒸着膜を設けてなる請求項1に記載の積層体。
- 前記蒸着膜上に、ガスバリア性塗布膜を設けてなる請求項1または2に記載の積層体。
- 前記ガスバリア性塗布膜が、一般式R1 nM(OR2)m(式中、Mは金属原子を表し、R1、R2は炭素数1〜8の有機基を表し、nは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、n+mはMの原子価を表す)で表される少なくとも1種以上のアルコキシド、ならびに、ポリビニルアルコールおよび/またはエチレン・ビニルアルコールを含んでなる組成物を、ゾルゲル法によって重縮合して得るアルコキシドの加水分解物またはアルコキシドの加水分解縮合物であることを特徴とする、請求項3に記載の積層体。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法であって、ポリエステル系樹脂と、アルケン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体を含む接着性樹脂組成物と、ポリアミド系樹脂とを、共押出法により製膜することを特徴とする製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体を用いた包装用積層材であって、前記積層体のいずれか一方の面上にヒートシール性樹脂層を設けることを特徴とする包装用積層材。
- 前記ヒートシール性樹脂層が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の包装用積層材。
- 請求項6または7に記載の包装用積層材を用いた包装袋であって、一方の包装用積層材のヒートシール性樹脂層側と、他方の包装用積層材のヒートシール性樹脂層側とが対向するように重ね合わせ、その端部をヒートシールしたことを特徴とする包装袋。
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