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JP6413496B2 - 液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents
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JP6413496B2 - 液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は液晶表示パネルの製造方法に関するものである。
液晶ディスプレイ(LCD)パネルの製造において、ガラス基板などの脆性基板を分断することが必要となる。まず基板上にスクライブラインが形成され、次にこのスクライブラインに沿って基板が分断される。スクライブラインは、刃先を用いて基板を機械的に加工することによって形成され得る。カッタが基板上で変位させられることで、基板上に塑性変形によるトレンチが形成されると同時に、このトレンチの直下には垂直クラックが形成される。その後、ブレーク工程と称される応力付与がなされる。ブレーク工程によりクラックを厚さ方向に完全に進行させることで、基板が分断される。
特許文献1はパネル製品の製造方法を例示している。この例によれば、まず第1の基板と第2の基板とが貼り合わされた構造を有するガラス基板が準備される。ガラス基板の表面および裏面の各々にスクライブラインが形成される。ガラス基板の表面および裏面の各々にブレークローラが押し付けられることにより、ガラス基板が分断される。
特開2011−161674号公報
上記公報に記載の技術によれば、ブレークローラをガラス基板(セル基板)の一方の面および他方の面の各々に押し付けなければならなかった。このため、一方の面に対する処理の後、他方の面に対する処理を行うために、セル基板を反転させる必要があった。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、セル基板を反転させることなくブレーク工程を行うことができる液晶表示パネルの製造方法を提供することである。
本発明の液晶表示パネルの製造方法は次の工程を有する。
第1の主面と、第1の主面と反対の第2の主面とを有し、第1の主面に垂直な厚さ方向を有する第1の脆性基板が準備される。第3の主面と、第3の主面と反対の第4の主面とを有する第2の脆性基板が準備される。
第1の脆性基板の第1の主面に刃先が押し付けられる。押し付けられた刃先を第1の脆性基板の第1の主面上で摺動させることによって第1の脆性基板の第1の主面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第1のトレンチラインが形成される。第1のトレンチラインは、第1のトレンチラインの直下において第1の脆性基板が第1のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように形成される。
第1のトレンチラインが形成された後、第1の脆性基板の第1の主面と第2の脆性基板の第3の主面とが対向するように第1の脆性基板および第2の脆性基板が互いに貼り合わされる。第1の脆性基板および第2の脆性基板は、第1の脆性基板に形成された第1のトレンチラインが第2の脆性基板に少なくとも部分的に覆われるように、互いに貼り合わされる。
第1の脆性基板および第2の脆性基板が互いに貼り合わされた後に、第1のトレンチラインに沿って厚さ方向における第1の脆性基板のクラックを伸展させることによって、第1のクラックラインが形成される。第1のクラックラインによって第1のトレンチラインの直下において第1の脆性基板は第1のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれている。
第2の脆性基板の第4の主面上に第2のクラックラインが形成される。
第1の脆性基板の第2の主面上において局所的に荷重を加えることによって第1の脆性基板および第2の脆性基板を反らすことにより、第1のクラックラインおよび第2のクラックラインのそれぞれに沿って第1の脆性基板および第2の脆性基板が分断される。
本発明によれば、第1の脆性基板および第2の脆性基板のブレーク工程が、第1の脆性基板の第2の主面上における荷重印加により行われる。これによりブレーク工程において、第1の脆性基板および第2の脆性基板を有するセル基板を反転させる必要がない。よってブレーク工程をより容易に行うことができる。
本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの構成を概略的に示す斜視図(A)、および図1(A)の線IB−IBに沿う概略断面図(B)である。 図1の液晶表示パネルの製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの製造方法における基板スクライブ方法の第1工程を概略的に示す、線IIIA−IIIA(図4)に沿う端面図(A)、第2工程を概略的に示す、線IIIB−IIIB(図5)に沿う端面図(B)、第3工程を概略的に示す、線IIIC−IIIC(図6)に沿う端面図(C)、および第4工程を概略的に示す、線IIID−IIID(図7)に沿う端面図(D)である。 本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの製造方法における基板スクライブ方法の第1工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの製造方法における基板スクライブ方法の第2工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの製造方法における基板スクライブ方法の第3工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの製造方法における基板スクライブ方法の第4工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの製造方法における基板スクライブ方法において形成されるトレンチラインの構成を概略的に示す端面図(A)、およびクラックラインの構成を概略的に示す端面図(B)である。 本発明の実施の形態1における液晶表示パネルの製造方法における基板ブレーク方法の第1工程を概略的に示す端面図(A)、および第2工程を概略的に示す、線IXB−IXB(図12)に沿う端面図(B)である。 図9(A)における荷重印加がブレークバーによって行われる場合の様子を概略的に示す正面図(A)、および図10(A)の線XB−XBに沿う概略断面図(B)である。 図9(A)における荷重印加がブレークローラによって行われる場合の様子を概略的に示す正面図(A)、および図11(A)の線XIB−XIBに沿う概略断面図(B)である。 図9(B)に対応する概略平面図である。 第1の比較例における第1および第2工程のそれぞれを示す端面図(A)および(B)である。 第2の比較例における第1〜第3工程のそれぞれを示す端面図(A)〜(C)である。 本発明の実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法の第1工程を概略的に示す、線XVA−XVA(図16)に沿う端面図(A)、第2工程を概略的に示す、線XVB−XVB(図17)に沿う端面図(B)、第3工程を概略的に示す、線XVC−XVC(図18)に沿う端面図(C)、第4工程を概略的に示す、線XVD−XVD(図19)に沿う端面図(D)、および第5工程を概略的に示す、線XVE−XVE(図20)に沿う端面図(E)である。 本発明の実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法の第1工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法の第2工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法の第3工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法の第4工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態2における液晶表示パネルの製造方法の第5工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3における液晶表示パネルの製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態3における液晶表示パネルの製造方法の第1工程を概略的に示す、線XXIIA−XXIIA(図23)に沿う端面図(A)、第2工程を概略的に示す、線XXIIB−XXIIB(図24)に沿う端面図(B)、第3工程を概略的に示す、線XXIIC−XXIIC(図25)に沿う端面図(C)、第4工程を概略的に示す、線XXIID−XXIID(図26)に沿う端面図(D)、および第5工程を概略的に示す、線XXIIE−XXIIE(図27)に沿う端面図(E)である。 本発明の実施の形態3における液晶表示パネルの製造方法の第1工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3における液晶表示パネルの製造方法の第2工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3における液晶表示パネルの製造方法の第3工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3における液晶表示パネルの製造方法の第4工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3における液晶表示パネルの製造方法の第5工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3の変形例における液晶表示パネルの製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態3の変形例における液晶表示パネルの製造方法の一工程を概略的に示す、線XXIX−XXIX(図30)に沿う端面図である。 本発明の実施の形態3の変形例における液晶表示パネルの製造方法の一工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4における液晶表示パネルの製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態4における液晶表示パネルの製造方法の第1工程を概略的に示す、線XXXIIA−XXXIIA(図33)に沿う端面図(A)、第2工程を概略的に示す、線XXXIIB−XXXIIB(図34)に沿う端面図(B)、第3工程を概略的に示す、線XXXIIC−XXXIIC(図35)に沿う端面図(C)、第4工程を概略的に示す、線XXXIID−XXXIID(図36)に沿う端面図(D)、および第5工程を概略的に示す、線XXXIIE−XXXIIE(図37)に沿う端面図(E)である。 本発明の実施の形態4における液晶表示パネルの製造方法の第1工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4における液晶表示パネルの製造方法の第2工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4における液晶表示パネルの製造方法の第3工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4における液晶表示パネルの製造方法の第4工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4における液晶表示パネルの製造方法の第5工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4の変形例における液晶表示パネルの製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態4の変形例における液晶表示パネルの製造方法の一工程を概略的に示す、線XXXIX−XXXIX(図40)に沿う端面図である。 本発明の実施の形態4の変形例における液晶表示パネルの製造方法の一工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態5における液晶表示パネルの製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態6における液晶表示パネルの製造方法に用いられる器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および、上記器具が有する刃先の構成を図42(A)の矢印XLIIBの視点で概略的に示す平面図(B)である。 本発明の実施の形態6における液晶表示パネルの製造方法の第1および第2工程のそれぞれを概略的に示す平面図(A)および(B)である。 本発明の実施の形態6の第1の変形例の液晶表示パネルの製造方法の第1および第2工程のそれぞれを概略的に示す平面図(A)および(B)である。 本発明の実施の形態6の第2の変形例の液晶表示パネルの製造方法を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態6の第3の変形例の液晶表示パネルの製造方法を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態7における液晶表示パネルの製造方法の第1の工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態7における液晶表示パネルの製造方法の第2の工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態7における液晶表示パネルの製造方法の第3の工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態7の第2の変形例の液晶表示パネルの製造方法を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態8における液晶表示パネルの製造方法の第1および第2工程のそれぞれを概略的に示す平面図(A)および(B)である。 本発明の実施の形態9における液晶表示パネルの製造方法の第1および第2工程のそれぞれを概略的に示す平面図(A)および(B)である。 本発明の実施の形態9の変形例の液晶表示パネルの製造方法を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態10における液晶表示パネルの製造方法に用いられる器具の構成を概略的に示す側面図(A)、および、上記器具が有する刃先の構成を図54(A)の矢印LIVBの視点で概略的に示す平面図(B)である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1(A)および(B)を参照して、本実施の形態のLCDパネル101は、CF(カラーフィルタ)基板11(本実施の形態における第1の脆性基板)と、TFT(薄膜トランジスタ)基板12(本実施の形態における第2の脆性基板)と、シール部21と、液晶層20とを有する。
CF基板11は、主面として、内面SF1(本実施の形態における第1の主面)とその反対の外面SF2(本実施の形態における第2の主面)とを有する。CF基板11は、内面SF1に垂直な厚さ方向DTを有する。CF基板11は、具体的にはガラス基板であり、カラーフィルタ、ブラックマトリックスおよび配向膜(図示せず)を有する。TFT基板12は、主面として、内面SF3(本実施の形態における第3の主面)とその反対の外面SF4(本実施の形態における第4の主面)とを有する。TFT基板12は、内面SF3に垂直な厚さ方向DTを有する。TFT基板12は、具体的にはガラス基板であり、配線、アクティブ素子、電極および配向膜(図示せず)を有する。
CF基板11およびTFT基板12は、内面SF1およびSF3が対向するように、シール部21を介して互いに貼り合わされている。液晶層20は、内面SF1およびSF3の間のギャップ内に配置されており、シール部21によって封止されている。TFT基板12の内面SF3は、液晶層20またはシール部21によって覆われた部分を有する。また内面SF3は、露出された端子領域SF3eを有してもよい。端子領域SF3eは、TFT基板12を外部配線と接続するために用い得る。
次にLCDパネル101の製造方法における基板スクライブ方法について、以下に説明する。
図3(A)および図4を参照して、CF基板11が準備される(図2:ステップS11)。この時点ではCF基板11は、複数の最終製品を得るために切り出される複数の領域を含む基板(マザー基板)である。次にCF基板11の内面SF1に刃先が押し付けられる(図2:ステップS12)。押し付けられた刃先がCF基板11の内面SF1上で摺動させられることによってCF基板11の内面SF1上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインTLが形成される(図2:ステップS13)。
図8(A)を参照して、CF基板11のトレンチラインTLはクラックレス状態が得られるように形成される。クラックレス状態とは、トレンチラインTLの直下において、トレンチラインTLの延在方向(図8(A)が示す断面に垂直な方向)と交差する方向DCにおいて基板(図中ではCF基板11)が連続的につながっている状態のことである。クラックレス状態においては、塑性変形によるトレンチラインTLは形成されているものの、それに沿ったクラックは形成されていない。よって従来のブレーク工程のように基板に単純に曲げモーメントが生じるような外力を加えても、トレンチラインTLに沿った分断は容易には生じない。このためクラックレス状態においてはトレンチラインTLに沿ったブレーク工程は行われない。
図3(B)および図5を参照して、TFT基板12が準備される(図2:ステップS21)。この時点ではTFT基板12は、複数の最終製品を得るために切り出される複数の領域を含む基板(マザー基板)である。次にTFT基板12の外面SF4に刃先が押し付けられる(図2:ステップS22)。押し付けられた刃先がTFT基板12の外面SF4上で摺動させられることによってTFT基板12の外面SF4上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有するトレンチラインTLが形成される(図2:ステップS23)。
図3(C)および図6を参照して、次に、CF基板11の内面SF1とTFT基板12の内面SF3とが対向するようにCF基板11およびTFT基板12が互いに貼り合わされる(図2:ステップS40)。これにより、CF基板11およびTFT基板12の積層体であるセル基板10が得られる。CF基板11に形成されたトレンチラインTLはTFT基板12に覆われる。本実施の形態においては、CF基板11に形成されたトレンチラインTLがTFT基板12に部分的に覆われる。言い換えれば、CF基板11の内面SF1上に形成されたトレンチラインTLが部分的に露出される。
図3(D)および図7を参照して、次に、CF基板11およびTFT基板12のトレンチラインTLに沿って、基板上においてクラックが延在しているラインであるクラックラインCLが形成される(図2:ステップS60)。クラックラインCLの形成は、トレンチラインTLに沿って厚さ方向における基板のクラックを伸展させることによって行なわれる。
図8(B)を参照して、クラックラインCLによってトレンチラインTLの直下においてCF基板11はトレンチラインTLの延在方向(図8(B)が示す断面に垂直な方向)と交差する方向DCにおいて連続的なつながりが断たれている。ここで「連続的なつながり」とは、言い換えれば、クラックによって遮られていないつながりのことである。なお、上述したように連続的なつながりが断たれている状態において、クラックラインCLのクラックを介して基板の部分同士が接触していてもよい。TFT基板12についても同様である。
CF基板11のクラックラインCLの形成は、露出されたトレンチラインTLの端部においてCF基板11にトレンチラインTL付近の内部応力の歪みを解放するような応力を印加することによって開始される。応力の印加は、たとえば、形成されたトレンチラインTL上に再度刃先を押し付けることによる外部応力の印加、または、レーザ光の照射などによる加熱によって行ない得る。これによりCF基板11のトレンチラインTLのうち露出された部分から、TFT基板12によって覆われた部分へと、トレンチラインTLに沿ってクラックが伸展させられる。TFT基板12についても同様である。
次に、上記スクライブ工程が行われたセル基板10(図3(D))に対するブレーク工程について、以下に説明する。
図9(A)を参照して、クラックラインCLが形成されていない面であるCF基板11の外面SF2が露出するように、テーブル60に貼られたブレーク用敷物61上にセル基板10が配置される。
次に、外面SF2上において局所的に荷重を加えることによってCF基板11およびTFT基板12が反らされる。具体的には、外面SF2上におけるブレーク箇所B0〜B2において順次荷重が加えられる。ブレーク箇所B0は平面視においてCF基板11およびTFT基板12の各々のクラックラインCLと重なっており、よってCF基板11およびTFT基板12のそれぞれのクラックラインCLに沿ってCF基板11およびTFT基板12が分断される。ブレーク箇所B1は平面視においてCF基板11のクラックラインCLのみと重なっており、よってCF基板11のクラックラインCLに沿ってCF基板11が分断される。ブレーク箇所B2は平面視においてTFT基板12のクラックラインCLのみと重なっており、よってTFT基板12のクラックラインCLに沿ってTFT基板12が分断される。
図10(A)および(B)を参照して、荷重LDはブレークバー71を用いることでクラックラインCL全体に対して印加され得る。この場合、クラックラインCLの全体に沿った分断がほぼ同時に行われる。図11(A)および(B)を参照して、あるいは荷重LDはブレークローラ72を用いることで印加され得る。この場合、外面SF2上での回転RTによるブレークローラ72の進行PRに伴って、クラックラインCLに沿った分断が徐々に進行する。
図9(B)および図12を参照して、上述したように、ステップS90(図2)として、CF基板11のクラックラインCLに沿ってCF基板11が分断され、またTFT基板12のクラックラインCLに沿ってTFT基板12が分断される。すなわち、セル基板10のブレーク工程が行なわれる。
再び図1(B)を参照して、次にCF基板11およびTFT基板12の間のギャップ内に液晶が注入されることによって液晶層20が形成される。以上により、一のセル基板10(図9(A))から複数のLCDパネル101が得られる。
次に第1の比較例について説明する。図13(A)および(B)を参照して、CF基板11およびTFT基板12が互いに貼り合わされる。次にCF基板11およびTFT基板12のそれぞれの外面SF2およびSF4にスクライブラインSLが形成される。スクライブラインSLは、公知の典型的なスクライブ技術によって形成され得るものであり、スクライブ時に形成された垂直クラックのラインを有する。すなわち、スクライブラインSLはクラックラインを含んでいる。次にスクライブラインSLに沿ってCF基板11およびTFT基板12が分断される。この際、CF基板11のスクライブラインSLに沿った分断にはTFT基板12の外面SF4上への荷重印加L1が必要であり、TFT基板12のスクライブラインSLに沿った分断にはCF基板11の外面SF2上への荷重印加L2が必要である。このためブレーク工程においてセル基板10を反転させる必要がある。
これに対して本実施の形態によれば、図9(A)において説明したように、荷重印加がCF基板11の外面SF2上のみで行われる。よってセル基板10を反転させる必要がない。これによりブレーク工程をより容易に行うことができる。たとえば、ブレーク工程のための装置を簡素化することができる。またブレーク工程に要する時間を短縮することができる。
次に第2の比較例について説明する。図14(A)および(B)を参照して、スクライブラインSLが形成されたCF基板11とスクライブラインSLが形成されたTFT基板12とが個別に準備される。図14(C)を参照してCF基板11およびTFT基板12が互いに貼り合わされる。その後、図9(A)と同様の方法で、スクライブラインSLに沿ってCF基板11およびTFT基板12が分断される。本比較例においては、垂直クラックを伴うスクライブラインSLが形成された後にCF基板11およびTFT基板12が貼り合わされることから、スクライブラインSLのクラックが厚さ方向に意図せず伸展することによって、意図していた時点より前にCF基板11およびTFT基板12の少なくともいずれかが分断してしまいやすい。この結果、LCDパネル101(図1(B))の製造工程の継続が困難となり得る。
これに対して本実施の形態によれば、CF基板11が分断される位置を規定するラインとして、その直下にクラックを有しないトレンチラインTL(図8(A))が形成される。分断の直接のきっかけとして用いられることになるクラックラインCL(図8(B))は、トレンチラインTLの形成後に形成される。これにより、トレンチラインTLの形成後かつクラックラインCLの形成前のCF基板11は、分断される位置がトレンチラインTLによって規定されつつも、クラックラインCLが未だ形成されていないので容易に分断は生じない安定状態(クラックレス状態)にある。この安定状態において、CF基板11のトレンチラインTL、すなわち、CF基板11が分断される位置を規定するライン上にTFT基板12が配置される。その後、分断の直接のきっかけとして用いられることになるクラックラインCLが、トレンチラインTLに沿ってクラックを伸展させることで形成される。これによりクラックラインCLを、TFT基板12に覆われた位置にも形成することができる。以上のように、CF基板11およびTFT基板12の貼り合わせに関連した作業中にCF基板11が意図せず分断してしまうことを避けつつ、CF基板11上におけるTFT基板12に覆われた部分にも、それに沿った分断が行なわれることになるラインを設けることができる。
また同様に、貼り合わせに関連した作業中にTFT基板12が意図せず分断してしまうことを避けつつ、TFT基板12上におけるCF基板11に覆われた部分にも、それに沿った分断が行なわれることになるラインを設けることができる。
なお本実施の形態におけるクラックラインCLの形成工程は、従来のいわゆるブレーク工程と本質的に異なっている。ブレーク工程は、既に形成されているクラックを厚さ方向にさらに伸展させるものである。一方、本実施の形態におけるクラックラインCLの形成工程は、トレンチラインTLの形成によって得られたクラックレス状態から、クラックを有する状態への変化をもたらすものである。この変化は、クラックレス状態が有する内部応力の開放によって生じると考えられる。トレンチラインTLの形成時の塑性変形、およびトレンチラインTLの形成によって生成される内部応力の大きさや方向性などの状態は、回転刃の転動が用いられる場合と、本実施の形態のように刃先の摺動が用いられる場合とでは異なると考えられ、刃先の摺動が用いられる場合には、より広いスクライブ条件においてクラックが発生しやすくなる。また内部応力の開放には何らかのきっかけが必要であり、上述したような外部からの応力印加によるトレンチラインTL上のクラックの発生がそのようなきっかけとして作用すると考えられる。トレンチラインTLおよびクラックラインCLの好適な形成方法の詳細は後述される。
(実施の形態2)
図15(A)〜(E)のそれぞれは、本実施の形態における液晶表示パネル101(図1(A)および(B))の製造方法の第1〜第5工程を概略的に示す断面図である。図15(A)〜(E)のそれぞれの断面は、線XVA−XVA(図16)、線XVB−XVB(図17)、線XVC−XVC(図18)、線XVD−XVD(図19)および線XVE−XVE(図20)に沿っている。なお本実施の形態においては実施の形態1と異なり、TFT基板12が第1の脆性基板に対応し、CF基板11が第2の脆性基板に対応する。また内面SF3が第1の主面に対応し、外面SF4が第2の主面に対応し、内面SF1が第3の主面に対応し、外面SF2が第4の主面に対応する。
本実施の形態においては、TFT基板12のトレンチラインTLが内面SF3上に形成され(図15(A))、またCF基板11のトレンチラインTLが外面SF2上に形成される(図15(B))。これによりTFT基板12のクラックラインCLが内面SF3上に形成され、またCF基板11のクラックラインCLが外面SF2上に形成される(図15(D))。ステップS90(図2)としてのブレーク方法自体は実施の形態1の図9(A)とほぼ同様であるが、荷重印加が外面SF2上ではなく外面SF4上で行われる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によっても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。また本実施の形態によれば、カラーフィルタおよびブラックマトリックスなどが配置されることによって複雑な構成を有することが多い内面SF1の代わりに外面SF2にトレンチラインTLを配置することができる。これによりCF基板11のトレンチラインTLを安定的に形成することができる。
(実施の形態3)
図21は、本実施の形態におけるLCDパネル101(図1(A)および(B))の製造方法を概略的に示すフロー図である。図22(A)〜(E)のそれぞれの断面は、線XXIIA−XXIIA(図23)、線XXIIB−XXIIB(図24)、線XXIIC−XXIIC(図25)、線XXIID−XXIID(図26)および線XXIIE−XXIIE(図27)に沿っている。
図22(A)および図23を参照して、実施の形態1と同様のステップS11〜S13(図21)により、トレンチラインTLが形成されたCF基板11が準備される。
図22(B)および図24を参照して、TFT基板12が準備される(図21:ステップS21)。CF基板11の内面SF1とTFT基板12の内面SF3とが対向するようにCF基板11およびTFT基板12が互いに貼り合わされる(図21:ステップS40)。これにより、CF基板11およびTFT基板12の積層体であるセル基板10が得られる。CF基板11に形成されたトレンチラインTLはTFT基板12に覆われる。本実施の形態においては、CF基板11に形成されたトレンチラインTLがTFT基板12に部分的に覆われる。言い換えれば、CF基板11の内面SF1上に形成されたトレンチラインTLが部分的に露出される。
図22(C)および図25を参照して、次に、CF基板11のトレンチラインTLに沿ってクラックラインCLが形成される(図21:ステップS61)。
図22(D)および図26を参照して、次に、TFT基板12の外面SF4上にスクライブラインSLが形成される(図21:ステップS72)。スクライブラインSLは、前述したように、スクライブ時に形成された垂直クラックのライン(クラックライン)を含むものである。スクライブラインSLは、それが形成されることになるラインに沿ってTFT基板12の外面SF4上で刃先を変位させることにより形成される。
さらに図22(E)および図27を参照して、ステップS90(図21)として、CF基板11のクラックラインCLに沿ってCF基板11が分断され、またTFT基板12のスクライブラインSLに沿ってTFT基板12が分断される。なお分断の方法は、図9(A)とほぼ同様である。
再び図1(B)を参照して、次にCF基板11およびTFT基板12の間のギャップ内に液晶が注入されることによって液晶層20が形成される。以上により、一のセル基板10(図22(D))から複数のLCDパネル101が得られる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によっても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
また本実施の形態によれば、スクライブラインSLが形成された時点で既に、CF基板11およびTFT基板12が互いに貼り合わされており、さらにCF基板11にクラックラインCLが形成されている。よってスクライブラインSLの垂直クラックが何らかの要因で伸展することによってスクライブラインSLに沿った分断が意図せず生じたとしても、通常、特に差し支えがない。
またTFT基板12のスクライブラインSLは、TFTなどが配置されることによって複雑な構成を有することが多い内面SF3ではなく外面SF4に形成される。これによりスクライブラインSLを安定的に形成することができる。
図28を参照して、本実施の形態の変形例においては、前述したステップS61およびS72(図21)の順番が入れ替えられる。図29および図30は、ステップS72にてスクライブラインSLが形成された時点での構成を概略的に示す。
(実施の形態4)
図31は、本実施の形態におけるLCDパネル101(図1(A)および(B))の製造方法を概略的に示すフロー図である。図32(A)〜(E)のそれぞれの断面は、線XXXIIA−XXXIIA(図33)、線XXXIIB−XXXIIB(図34)、線XXXIIC−XXXIIC(図35)、線XXXIID−XXXIID(図36)および線XXXIIE−XXXIIE(図37)に沿っている。
図32(A)および図33を参照して、実施の形態1と同様のステップS21〜S23(図31)により、トレンチラインTLが形成されたTFT基板12が準備される。
図32(B)および図34を参照して、CF基板11が準備される(図31:ステップS11)。CF基板11の内面SF1とTFT基板12の内面SF3とが対向するようにCF基板11およびTFT基板12が互いに貼り合わされる(図31:ステップS40)。これにより、CF基板11およびTFT基板12の積層体であるセル基板10が得られる。TFT基板12に形成されたトレンチラインTLはCF基板11に覆われる。本実施の形態においては、TFT基板12に形成されたトレンチラインTLがCF基板11に部分的に覆われる。言い換えれば、TFT基板12の内面SF3上に形成されたトレンチラインTLが部分的に露出される。
図32(C)および図35を参照して、次に、TFT基板12のトレンチラインTLに沿ってクラックラインCLが形成される(図31:ステップS62)。
図32(D)および図36を参照して、次に、CF基板11の外面SF2上にスクライブラインSLが形成される(図31:ステップS71)。スクライブラインSLは、前述したように、公知の典型的なスクライブ技術によって形成され得るものであり、スクライブ時に形成された垂直クラックのラインを有する。
さらに図32(E)および図37を参照して、ステップS90(図31)として、TFT基板12のクラックラインCLに沿ってTFT基板12が分断され、またCF基板11のスクライブラインSLに沿ってCF基板11が分断される。
次にCF基板11およびTFT基板12の間のギャップ内に液晶が注入されることによって液晶層20(図1(B))が形成される。以上により、一のセル基板10(図32(D))から複数のLCDパネル101(図1(B))が得られる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態2の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によっても、実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる。
また本実施の形態によれば、スクライブラインSLが形成された時点で既に、CF基板11およびTFT基板12が互いに貼り合わされており、さらにTFT基板12にクラックラインCLが形成されている。よってスクライブラインSLの垂直クラックが何らかの要因で伸展することによってスクライブラインSLに沿った分断が意図せず生じたとしても、通常、特に差し支えがない。
またCF基板11のスクライブラインSLは、カラーフィルタおよびブラックマトリックスなどが配置されることによって複雑な構成を有することが多い内面SF1ではなく外面SF2に形成される。これによりスクライブラインSLを安定的に形成することができる。
図38を参照して、本実施の形態の変形例においては、前述したステップS62およびS71(図31)の順番が入れ替えられる。図39および図40は、ステップS71にてスクライブラインSLが形成された時点での構成を概略的に示す。
(実施の形態5)
図41は、本実施の形態におけるLCDパネル101(図1(A)および(B))の製造方法を概略的に示すフロー図である。実施の形態2〜4と異なり本実施の形態においては、CF基板11およびTFT基板12のいずれかについて、分断される位置の規定が、トレンチラインTLの形成(ステップS13またはS23)と、スクライブラインSLの形成(ステップS70)とに分けて行なわれる。この分け方は任意であり、たとえば、平面レイアウトのXY直交座標において、X軸に沿ったトレンチラインTLと、Y軸に沿ったスクライブラインSLとが形成される。なおステップS60およびS70の順序は入れ替えられてもよい。
なお上記以外の構成については、上述した実施の形態2〜4の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
(実施の形態6)
上記各実施の形態におけるトレンチラインTLの形成に用いられる、刃先を有するカッティング器具について、以下に説明する。
図42(A)および(B)は、刃先51がCF基板11に押し付けられている様子を示す。カッティング器具50は刃先51およびシャンク52を有する。刃先51には、天面SD1(第1の面)と、天面SD1を取り囲む複数の面とが設けられている。これら複数の面は側面SD2(第2の面)および側面SD3(第3の面)を含む。天面SD1、側面SD2およびSD3(第1〜第3の面)は、互いに異なる方向を向いており、かつ互いに隣り合っている。刃先51は、天面SD1、側面SD2およびSD3が合流する頂点を有し、この頂点によって刃先51の突起部PPが構成されている。また側面SD2およびSD3は、刃先51の側部PSを構成する稜線をなしている。側部PSは突起部PPから線状に延びている。また側部PSは、上述したように稜線であることから、線状に延びる凸形状を有する。
刃先51はダイヤモンドポイントであることが好ましい。すなわち刃先51は、硬度および表面粗さを小さくすることができる点からダイヤモンドから作られていることが好ましい。より好ましくは刃先51は単結晶ダイヤモンドから作られている。さらに好ましくは結晶学的に言って、天面SD1は{001}面であり、側面SD2およびSD3の各々は{111}面である。この場合、側面SD2およびSD3は、異なる向きを有するものの、結晶学上、互いに等価な結晶面である。
なお単結晶でないダイヤモンドが用いられてもよく、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法で合成された多結晶体ダイヤモンドが用いられてもよい。あるいは、微粒のグラファイトや非グラファイト状炭素から、鉄族元素などの結合材を含まずに焼結された多結晶体ダイヤモンドや、ダイヤモンド粒子を鉄族元素などの結合材によって結合させた焼結ダイヤモンドが用いられてもよい。
シャンク52は軸方向AXに沿って延在している。刃先51は、天面SD1の法線方向が軸方向AXにおおよそ沿うようにシャンク52に取り付けられることが好ましい。
カッティング器具50を用いてトレンチラインTL(図8(A))を形成するためには、CF基板11の内面SF1に、刃先51の突起部PPおよび側部PSが、CF基板11が有する厚さ方向DTへ押し付けられる。次に側部PSを内面SF1上に射影した方向におおよそ沿って、刃先51が内面SF1上を摺動させられる。これにより内面SF1上に、垂直クラックを伴わない溝状のトレンチラインTLが形成される。トレンチラインTLはCF基板11の塑性変形によって生じるが、この際にCF基板11が若干削れてもよい。ただしこのような削れは微細な破片を生じ得ることから、なるべく少ないことが好ましい。
刃先51の摺動によって、トレンチラインTLおよびクラックラインCLが同時に形成される場合(図8(B))と、トレンチラインTLのみが形成される場合(図8(A))とがある。クラックラインCLは、トレンチラインTLのくぼみから厚さ方向DTに伸展したクラックであり、内面SF1上においては線状に延びている。後述する方法によれば、トレンチラインTLのみが形成された後、それに沿ってクラックラインCLを形成することができる。
次に、CF基板11(本実施の形態における第1の脆性基板)の分断方法について特に着目して、以下に説明する。なお、図および説明を分かりやすくするために、一の方向(各平面図中、横方向)に沿った分断についてのみ説明するが、分断は、実施の形態1〜5で説明したように、複数の方向(たとえば、各平面図中、横方向および縦方向)に沿った分断が行なわれ得る。またTFT基板12(本実施の形態における第2の脆性基板)についても同様の分断方法を適用し得る。またTFT基板12が第1の脆性基板とされCF基板11が第2の脆性基板とされてもよい。またCF基板11とTFT基板12との間の貼り付けについては実施の形態1〜5において説明したとおりであり、その図示を省略する。
図43(A)を参照して、CF基板11は平坦な内面SF1を有する。内面SF1を囲む縁は、互いに対向する辺ED1(第1の辺)および辺ED2(第2の辺)を含む。図43(A)で示す例においては、縁は長方形状である。よって辺ED1およびED2は互いに平行な辺である。また図43(A)で示す例においては辺ED1およびED2は長方形の短辺である。
内面SF1に刃先51が位置N1で押し付けられる。位置N1の詳細は後述する。刃先51の押し付けは、図42(A)を参照して、CF基板11の内面SF1上で刃先51の突起部PPが辺ED1および側部PSの間に配置されるように、かつ刃先51の側部PSが突起部PPと辺ED2の間に配置されるように行なわれる。
次に、内面SF1上に複数のトレンチラインTL(図中では2つのライン)が形成される。トレンチラインTLの形成は、位置N1(第1の位置)および位置N3の間で行なわれる。位置N1およびN3の間には位置N2(第2の位置)が位置する。よってトレンチラインTLは、位置N1およびN2の間と、位置N2およびN3の間とに形成される。位置N1およびN3はCF基板11の内面SF1の縁から離れて位置してもよく、あるいは、その一方または両方が内面SF1の縁に位置してもよい。形成されるトレンチラインTLは、前者の場合はCF基板11の縁から離れており、後者の場合はCF基板11の縁に接している。位置N1およびN2のうち位置N1の方が辺ED1により近く、また位置N1およびN2のうち位置N2の方が辺ED2により近い。なお図43(A)に示す例では、位置N1は辺ED1およびED2のうち辺ED1に近い。位置N2は辺ED1およびED2のうち辺ED2に近いが、位置N1およびN2の両方が辺ED1またはED2のいずれか一方の近くに位置してもよい。
トレンチラインTLが形成される際には、本実施の形態においては、位置N1から位置N2へ刃先51が変位させられ、さらに位置N2から位置N3へ変位させられる。すなわち、図42(A)を参照して、刃先51が、辺ED1から辺ED2へ向かう方向である方向DAへ変位させられる。方向DAは、刃先51から延びる軸方向AXを内面SF1上へ射影した方向に対応している。この場合、刃先51はシャンク52によって内面SF1上を引き摺られる。
次に、実施の形態1で説明したクラックレス状態(図8(A))が所望の時間に渡って維持される。その間に、実施の形態1〜5で説明したように、CF基板11とTFT基板12(図示せず)との貼り付けが行なわれる。
図43(B)を参照して、トレンチラインTLが形成された後に、トレンチラインTLに沿って位置N2から位置N1の方へ(図中、破線矢印参照)、厚さ方向DTにおけるCF基板11のクラックを伸展させることによってクラックラインCLが形成される。クラックラインCLの形成は、アシストラインALおよびトレンチラインTLが位置N2で互いに交差することによって開始される。この目的で、トレンチラインTLを形成した後にアシストラインALが形成される。アシストラインALは、厚さ方向DTにおけるクラックを伴う通常のスクライブラインである。アシストラインALの形成方法は、特に限定されないが、図43(B)に示すように、内面SF1の縁を基点として形成されてもよい。
なお位置N2から位置N1への方向に比して、位置N2から位置N3への方向へは、クラックラインCLが形成されにくい。つまりクラックラインCLの伸展のしやすさには方向依存性が存在する。よってクラックラインCLが位置N1およびN2の間には形成され位置N2およびN3の間には形成されないという現象が生じ得る。本実施の形態は位置N1およびN2間に沿ったCF基板11の分断を目的としており、位置N2およびN3間に沿ったCF基板11の分離は目的としていない。よって位置N1およびN2間でクラックラインCLが形成されることが必要である一方で、位置N2およびN3間でのクラックラインCLの形成されにくさは問題とはならない。
次に、クラックラインCLに沿ってCF基板11が分断される。具体的にはブレーク工程が行なわれる。なおクラックラインCLがその形成時に厚さ方向DTに完全に進行した場合は、クラックラインCLの形成とCF基板11の分断とが同時に生じ得る。この場合、ブレーク工程を省略し得る。
以上によりCF基板11の分断が行なわれる。
次に、上記分断方法の第1〜第3の変形例について、以下に説明する。
図44(A)を参照して、第1の変形例は、アシストラインALとトレンチラインTLとの交差が、クラックラインCL(図43(B))の形成開始のきっかけとして不十分な場合に関するものである。図44(B)を参照して、CF基板11へ、曲げモーメントなどを発生させる外力を加えることでアシストラインALに沿って厚さ方向DTにおけるクラックが伸展し、その結果、CF基板11が分離される。これによりクラックラインCLの形成が開始される。なお、図44(A)においてはアシストラインALがCF基板11の内面SF1上に形成されるが、CF基板11を分離するためのアシストラインALはCF基板11の外面SF2上に形成されてもよい。この場合、アシストラインALおよびトレンチラインTLは、平面レイアウト上、位置N2で互いに交差するが、互いに直接接触はしない。この場合には、第1の実施の形態と異なり、CF基板11のトレンチラインTLの端部が露出している必要がない。
また第1の変形例においては、CF基板11の分離によりトレンチラインTL付近の内部応力の歪みが解放され、それによりクラックラインCLの形成が開始される。したがってアシストラインAL自身が、トレンチラインTLに応力を加えることで形成されたクラックラインCLであってもよい。
図45を参照して、第2の変形例においては、CF基板11の内面SF1に刃先51が位置N3で押し付けられる。トレンチラインTLが形成される際には、本変形例においては、位置N3から位置N2へ刃先51が変位させられ、さらに位置N2から位置N1へ変位させられる。すなわち、図42を参照して、刃先51が、辺ED2から辺ED1へ向かう方向である方向DBへ変位させられる。方向DBは、刃先51から延びる軸方向AXを内面SF1上へ射影した方向と反対方向に対応している。この場合、刃先51はシャンク52によって内面SF1上を押し進められる。
図46を参照して、第3の変形例においては、トレンチラインTLが形成される際に、刃先51はCF基板11の内面SF1に位置N1に比して位置N2でより大きな力で押し付けられる。具体的には、位置N4を位置N1およびN2の間の位置として、トレンチラインTLの形成が位置N4に至った時点で、刃先51の荷重が高められる。言い換えれば、トレンチラインTLの荷重が、位置N1に比して、トレンチラインTLの終端部である位置N4およびN3の間で高められる。これにより、終端部以外での荷重を軽減しつつ、位置N2からのクラックラインCLの形成を誘起されやすくすることができる。
本実施の形態によれば、トレンチラインTLからクラックラインCLを、より確実に形成することができる。
また、後述する実施の形態7と異なり本実施の形態においては、トレンチラインTLが形成された時点(図43(A))ではアシストラインALは未だ形成されていない。よってクラックレス状態を、アシストラインALからの影響なく、より安定的に維持することができる。なお、クラックレス状態の安定性が問題とならない場合は、アシストラインALが形成されていない図43(A)の状態の代わりに、アシストラインALが形成された図43(A)の状態でクラックレス状態が維持されてもよい。
(実施の形態7)
本実施の形態における液晶表示パネルの製造方法について、図47〜図49を用いつつ、以下に説明する。
図47を参照して、本実施の形態においてはアシストラインALがトレンチラインTLの形成前に形成される。アシストラインALの形成方法自体は、図43(B)(実施の形態6)と同様である。
図48を参照して、次に、内面SF1に刃先51が押し付けられ、そしてトレンチラインTLが形成される。トレンチラインTLの形成方法自体は、図43(A)(実施の形態6)と同様である。アシストラインALおよびトレンチラインTLは位置N2で互いに交差する。次に、実施の形態1〜5で説明したように、CF基板11とTFT基板12(図示せず)との貼り付けが行なわれる。
図49を参照して、次に、CF基板11へ曲げモーメントなどを発生させる外力を加える通常のブレーク工程によってアシストラインALに沿ってCF基板11が分離される。これにより、クラックラインCL(図8(B))の形成が開始される(図中、破線矢印参照)。なお、図47においてはアシストラインALがCF基板11の内面SF1上に形成されるが、CF基板11を分離するためのアシストラインALはCF基板11の外面SF2上に形成されてもよい。この場合、アシストラインALおよびトレンチラインTLは、平面レイアウト上、位置N2で互いに交差するが、互いに直接接触はしない。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態6の構成とほぼ同じである。
図50を参照して、変形例においては、トレンチラインTLが形成される際に、刃先51はCF基板11の内面SF1に位置N1に比して位置N2でより大きな力で押し付けられる。具体的には、位置N4を位置N1およびN2の間の位置として、トレンチラインTLの形成が位置N4に至った時点で、刃先51の荷重が高められる。言い換えれば、トレンチラインTLの荷重が、位置N1に比して、トレンチラインTLの終端部である位置N4およびN3の間で高められる。これにより、終端部以外での荷重を軽減しつつ、位置N2からのクラックラインCLの形成を誘起されやすくすることができる。
(実施の形態8)
図51(A)を参照して、本実施の形態における液晶表示パネルの製造方法においては、位置N1から位置N2を経由して辺ED2へ達するトレンチラインTLが形成される。次に、実施の形態1で説明したクラックレス状態(図8(A))が所望の時間に渡って維持される。その間に、実施の形態1〜5で説明したように、CF基板11とTFT基板12(図示せず)との貼り付けが行なわれる。
図51(B)を参照して、次に位置N2と辺ED2との間に、トレンチラインTL付近の内部応力の歪みを解放させるような応力が加えられる。これによりトレンチラインTLに沿ったクラックラインの形成が誘起される。
応力の印加として具体的には、内面SF1上において位置N2と辺ED2との間(図中、破線および辺ED2の間の領域)で、押し付けられた刃先51が摺動させられる。この摺動は辺ED2に達するまで行なわれる。刃先51は好ましくは最初に形成されたトレンチラインTLの軌道に交差するように、より好ましくは最初に形成されたトレンチラインTLの軌道に重なるように摺動される。この再度の摺動の長さは、たとえば0.5mm程度である。
変形例として、位置N2と辺ED2との間に応力を加えるために、上述した刃先51の再度の摺動に代えて、内面SF1上において位置N2と辺ED2との間にレーザ光が照射されてもよい。これにより生じた熱応力によっても、トレンチラインTL付近の内部応力の歪みが解放され、それによりクラックラインの形成開始を誘起することができる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態6の構成とほぼ同じである。
(実施の形態9)
図52(A)を参照して、本実施の形態における液晶表示パネルの製造方法においては、位置N1から位置N2へ、そしてさらに位置N3へ刃先51を変位させることによって、内面SF1の縁から離れたトレンチラインTLが形成される。トレンチラインTLの形成方法自体は図43(A)(実施の形態6)とほぼ同様である。
次に、実施の形態1で説明したクラックレス状態(図8(A))が所望の時間に渡って維持される。その間に、実施の形態1〜5で説明したように、CF基板11とTFT基板12(図示せず)との貼り付けが行なわれる。
図52(B)を参照して、図51(B)(実施の形態8またはその変形例)と同様の応力印加が行なわれる。これによりトレンチラインTLに沿ったクラックラインの形成が誘起される。
図53を参照して、図52(A)の工程の変形例として、トレンチラインTLの形成において、刃先51が位置N3から位置N2へそして位置N2から位置N1へ変位させられてもよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態6の構成とほぼ同じである。
(実施の形態10)
図54(A)および(B)を参照して、上記各実施の形態において、刃先51(図42(A)および(B))に代わり、刃先51vが用いられてもよい。刃先51vは、頂点と、円錐面SCとを有する円錐形状を有する。刃先51vの突起部PPvは頂点で構成されている。刃先の側部PSvは頂点から円錐面SC上に延びる仮想線(図54(B)における破線)に沿って構成されている。これにより側部PSvは、線状に延びる凸形状を有する。
なお上記実施の形態6〜10においては基板の縁の第1および第2の辺が長方形の短辺であるが、第1および第2の辺は長方形の長辺であってもよい。また縁の形状は長方形に限定されるものではなく、たとえば正方形であってもよい。また第1および第2の辺は直線状のものに限定されるものではなく曲線状であってもよい。また上記各実施の形態においては基板の主面が平坦であるが、基板の主面は湾曲していてもよい。
また上記各実施の形態において、複数の液晶表示パネルを得るために、まず、脆性基板を有する一のセル基板が複数の部分に分断され、次に各部分がさらに分断されることによって複数の表示パネルが得られてもよい。たとえば、セル基板がまず長方形状の部分へ分断され、次にその長辺が分割されるようにこの長方形状の部分がさらに分断されることによって複数の表示パネルが得られてもよい。
また上述した分断方法に特に適した脆性基板としてガラス基板が用いられるが、脆性基板はガラス基板に限定されるものではなく、たとえばサファイア基板が用いられてもよい。
また上述した液晶表示パネルの製造方法においては、ガラス基板にカラーフィルタ、ブラックマトリックスおよび配向膜を設けたCF基板11と、ガラス基板に配線、アクティブ素子、電極および配向膜を設けたTFT基板12とに対してトレンチラインが形成されるが、ガラス基板にトレンチラインが形成された後に、ガラス基板に対してCF基板11やTFT基板12としての構成を設けるための加工が行われてもよい。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
11 CF基板(脆性基板)
12 TFT基板(脆性基板)
20 液晶層
21 シール部
51,51v 刃先
60 テーブル
61 ブレーク用敷物
71 ブレークバー
72 ブレークローラ
101 LCDパネル(液晶表示パネル)
AL アシストライン
CL クラックライン
ED1 辺(第1の辺)
ED2 辺(第2の辺)
N1 位置(第1の位置)
N2 位置(第2の位置)
SF1,SF3 内面(主面)
SF2,SF4 外面(主面)
SL スクライブライン
TL トレンチライン
PP,PPv 突起部
PS,PSv 側部

Claims (4)

  1. 第1の主面と前記第1の主面と反対の第2の主面とを有し、前記第1の主面に垂直な厚さ方向を有する第1の脆性基板を準備する工程と、
    第3の主面と前記第3の主面と反対の第4の主面とを有する第2の脆性基板を準備する工程と、
    前記第1の脆性基板の前記第1の主面に刃先を押し付ける工程と、
    前記押し付ける工程によって押し付けられた前記刃先を前記第1の脆性基板の前記第1の主面上で摺動させることによって前記第1の脆性基板の前記第1の主面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第1のトレンチラインを形成する工程とを備え、前記第1のトレンチラインを形成する工程は、前記第1のトレンチラインの直下において前記第1の脆性基板が前記第1のトレンチラインと交差する方向において連続的につながっている状態であるクラックレス状態が得られるように行なわれ、さらに
    前記第1のトレンチラインを形成する工程の後、前記第1の脆性基板の前記第1の主面と前記第2の脆性基板の前記第3の主面とが対向するように前記第1の脆性基板および前記第2の脆性基板を互いに貼り合わせる工程を備え、前記第1の脆性基板および前記第2の脆性基板を互いに貼り合わせる工程は、前記第1の脆性基板に形成された前記第1のトレンチラインが前記第2の脆性基板に少なくとも部分的に覆われるように行なわれ、さらに
    前記第1の脆性基板および前記第2の脆性基板を互いに貼り合わせる工程の後に、前記第1のトレンチラインに沿って前記厚さ方向における前記第1の脆性基板のクラックを伸展させることによって、第1のクラックラインを形成する工程を備え、前記第1のクラックラインによって前記第1のトレンチラインの直下において前記第1の脆性基板は前記第1のトレンチラインと交差する方向において連続的なつながりが断たれており、さらに
    前記第2の脆性基板の前記第4の主面上に第2のクラックラインを形成する工程と、
    前記第1の脆性基板の前記第2の主面上において局所的に荷重を加えることによって前記第1の脆性基板および前記第2の脆性基板を反らすことにより、前記第1のクラックラインおよび前記第2のクラックラインのそれぞれに沿って前記第1の脆性基板および前記第2の脆性基板を分断する工程とを備える、
    液晶表示パネルの製造方法。
  2. 前記第2のクラックラインを形成する工程は、前記第1の脆性基板および前記第2の脆性基板を互いに貼り合わせる工程の後に、前記第2のクラックラインが形成されることになるラインに沿って前記第2の脆性基板の前記第4の主面上で刃先を変位させることにより行われる、請求項1に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  3. 前記第2のクラックラインを形成する工程は、前記第2の脆性基板の前記第4の主面上に塑性変形を発生させることで、溝形状を有する第2のトレンチラインを形成する工程を含む、請求項1に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  4. 前記第2のトレンチラインを形成する工程は、前記第1の脆性基板および前記第2の脆性基板を互いに貼り合わせる工程の前に行われる、請求項3に記載の液晶表示パネルの製造方法。
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