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JP6413719B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description

この発明は、ステッピングモータなどの相互インダクタンス負荷に流れる負荷電流を制御するパワー半導体素子と、負荷の異常を検出しパワー半導体素子を保護する集積回路を同一半導体基板に集積した半導体装置に関する。
図7(a)は、ステッピングモータの要部の全体構成を示す図である。図7(b)はステッピングモータのロータ97とコイル90の配置を示す図である。ステッピングモータはロータ97とロータ97を回す4つのコイル90(91〜94)を備える。図7(a)に示されるように、制御回路501a〜501dは、それぞれ出力段nMOSFET51a〜51dを備える。出力段nMOSFET51a〜51dは、それぞれに接続された前記のコイル91〜94に流れる各電流を制御する。出力段nMOSFET51a〜51dにはまた、それぞれに寄生ダイオード(参照数字なし)が並列に接続されている。さらに、制御回路501a〜501dは、それぞれ図示しない各種検出回路(過熱検出回路、過電流検出回路など)および保護回路を備える。この他に、電源としてのバッテリーBが必要になる。
図7(b)に示されるように、前記の4つのコイル91〜94はロータ97の周りに配置されている。対向する2つのコイル91,93は一つの例えば鉄心95に巻かれて相互インダクタンスを有する鉄心入りコイルである。同様に、対向する2つのコイル92,94は一つの例えば鉄心96に巻かれて相互インダクタンスを有する鉄心入りコイルである。そのため、各鉄心入りコイル91,93を相互インダクタンス負荷と称し、各鉄心入りコイル92,94もまた相互インダクタンス負荷と称する。また、一つの鉄心95に巻かれた2つのコイル(1対のコイル91,93)にそれぞれ接続する1対の出力段nMOSFET51a,51cは互いにコンプリメンタリー動作(一方がオンするとき、他方はオフするように二者の間で行われる動作のこと)する。また、一つの鉄心96に巻かれた2つのコイル(1対のコイル92,94)にそれぞれ接続する1対の出力段nMOSFET51b,51dも互いにコンプリメンタリー動作する。この4つのコイル91〜94がロータ97の周りに配置されてロータ97に回転力を与える。
前記の1つのコイル90と1つの制御回路501の出力段nMOSFET51で1つのアームを構成する。尚、参照数字90はコイル91〜94を総称する際に用いられるものであり、参照数字51は出力段nMOSFET51a〜51dを総称する際に用いられるものである。また、同様に、参照数字501は制御回路501a〜501dを総称する際に用いられるものである。
このステッピングモータは第1アーム〜第4アームの4つのアームで制御される。第1アーム〜第4アームには相互インダクタンス負荷であるコイル91〜94をそれぞれ通る負荷電流が流れる。各アームにはそれぞれ1つの制御回路501が設けられている。これらのアームを備えたステッピングモータは、例えば、自動車の排ガス再循環などに用いられる。そのため、以下、アームのことをEGRと称す。EGRとはExaust Gas Recirculation(排ガス再循環)の略である。また、前記の第1アーム〜第4アームは、ここではEGR1〜EGR4と称し、それぞれはコイル91〜94と出力段nMOSFET51a〜51dで構成される。
制御回路501は入力端子であるIN端子(IN)、出力端子であるOUT端子(OUT)、ステータス端子(状態出力端子)であるST端子(ST)、グランド端子であるGND端子(GND)の4つの端子を有している。
図8は、図7(a)に示した第1アームEGR1と第3アームEGR3を、その構成を簡略化して示すブロック図である。第1アームEGR1がオフして第3アームEGR3がオンすると、相互インダクタンス負荷である鉄心95入りコイル93に誘導起電力が生じる。この誘導起電力により、点線の矢印で示す経路で、図7(a)に示す出力段nMOSFET51cに並列に接続された寄生ダイオード(符号なし)を介して、バッテリー電源Bを充電する向きに電流が流れる。このとき、OUT3端子の極性が負となる。その後定常状態になると、既にオン状態となっている第3アームEGR3の出力段nMOSFET51cを介して、正規の電流が鉄心入りコイル93(インダクタンス負荷)に流れて正常動作に移行する。ここで、タイミングジェネレータからの信号により制御回路501aと501cとが駆動される。
図9は、図7(a)に示す制御回路501(501a〜501d)の詳細回路図である。制御回路501a〜501dの回路構成は全て同じである。制御回路501は、OUT端子の電圧を分圧する分圧抵抗64,65、nMOSFET部52と寄生ダイオード部53で構成される出力段nMOSFET51を備える。また、制御回路501は、出力段nMOSFET501のドレイン52bとゲート52aの間に接続されるダイナミッククランプツェナーダイオード54を備える。このダイナミッククランプツェナーダイオード54は、互いに逆直列接続するツェナーダイオード54a,54bで構成される。
また、制御回路501は、出力段nMOSFET51のゲート52aに接続し、後述する保護動作時ゲート電荷引き抜き回路55を構成するnMOSFET55aを備える。制御回路501は、さらに、nMOSFET55aのドレイン(符号なし)に接続する抵抗63と、抵抗63に接続し定電流源56a(デプレッションMOSFET56b)からなる通常動作時ゲート電荷引き抜き回路56を備える。また、制御回路501は、定電流源56aと抵抗63の接続点63aに接続し、過熱検出回路59、過電流検出回路60のそれぞれに接続するロジック回路57を備える。
ST端子には、ツェナーダイオード66bと、負荷が正常に接続されているかあるいは断線等で異常開放されているかの状態を検知(断線検知)するためのnMOSFET58aとが接続される。ST端子には、さらに、ロジック回路57から異常信号が出たときに、ST端子に異常信号を伝達するnMOSFET58bからなるST−MOS回路58が接続される。
また、IN端子は、ツェナーダイオード66cのカソードとロジック回路57に接続され、GND端子は各nMOSFETのソースに接続され、OUT端子は出力段nMOSFET51のドレインおよび分圧抵抗64,65に接続される。
ST−MOS回路58は以下のように断線を検知する。負荷(コイル90)に異常が無いときでは、出力段のnMOSFET51がオフすると、負荷を介してバッテリーBに接続されているOUT端子の電圧は上昇する。そのため、2つの抵抗65の接続点から取り出される電圧も上昇して、nMOSFET58aはオンする。nMOSFET58aのドレイン電極はST端子に接続しているため、負荷に異常が無い(正常である)ときの状態検出信号が、ST端子に出力される。
一方、OUT端子に接続する負荷(コイル90)が焼切れるあるいはコネクタが外れるといった断線が生じた場合、負荷はOUT端子から開放され、バッテリーBの電圧は負荷の部分で保持される。そのため、OUT端子の電圧は上昇せず、分圧抵抗65の2つの抵抗の接続点から引き出され、断線検出ライン69のリードを通じてnMOSFET58aのゲートに与えられる電圧も上昇しない。このときnMOSFET58aはオフ状態のままであり、負荷が開放され断線されている状態を示す状態検出信号を、ST端子から出力することができる。
また、同じST−MOS回路58において、nMOSFET58aと並列に接続されたnMOSFET58bの動作については、以下の通りである。ロジック回路57が出力段nMOSFET51の過熱あるいは過電流といった異常状態を検知したときは、ロジック回路57は異常信号(論理ハイ、H)をnMOSFET58bのゲート電極に出力する。これにより、nMOSFET58bがオンとなり、状態検出信号(異常信号)がST端子に出力される。
ST端子には図示しない制御装置(マイコン等)が外部から接続される。タイミングジェネレータから出力される出力段nMOSFET51へのゲート信号の論理値と、ST端子から出力される信号の論理値との組合せによって、OUT端子に接続される負荷が異常の無い状態か、あるいは上記のいずれかの異常状態にあるかを、制御装置が判断する。
図10は、図6に示す制御回路501(501a〜501d)をn半導体基板70に形成した、従来の半導体装置500(500a〜500d)の要部を示す断面図である。半導体装置500a〜500dそれぞれにおける制御回路501a〜501dの回路構成は全て同じである。また、制御回路501を構成するバッテリーBは外付けである。
半導体装置500は、縦型の出力段nMOSFET51を備える。また、半導体装置500には、n半導体基板70の表面層に複数のpウェル領域71,73,76が形成される。また、半導体装置500は、前記の複数のpウェル領域のうちの一つのpウェル領域76の表面層に形成されるロジック回路57、図示しない過熱検出回路59、図示しない過電流検出回路60を備える。pウェル領域76の表面層には、さらに、保護動作時ゲート電荷引き抜き回路55の横型nMOSFET55aおよび通常動作時ゲート電荷引き抜き回路56を備える。
GND配線と接続するn+型の領域として、他のpウェル領域の一つであるpウェル領域71の表面層に形成される出力段nMOSFET51のnソース領域72(ソース52c)を備える。さらに残りの一つのpウェル領域であるpウェル領域73の表面層に形成されるダイナミッククランプツェナーダイオード54を構成するツェナーダイオード54a(n半導体基板70内に形成)のnカソード領域74を備える。他に、n半導体基板70の表面層に形成されて、グランドGNDと接続するn+領域75を備える。
ST端子(ST)は、前記のpウェル領域76に形成されてST−MOS回路58を構成する横型のnMOSFET58bのnドレイン領域79に、抵抗67eを介して接続される。IN端子(IN)は、ゲート配線68により、出力段nMOSFET51のゲート52aに抵抗67b、63および67aを介して接続される。OUT端子(OUT)は、n半導体基板70の裏面全体に形成された電極に接続される。n半導体基板70の裏面全体に形成された電極は、出力段nMOSFET51のドレイン電極となる。
GND端子(GND)は、保護動作時ゲート電荷引き抜き回路55を構成する横型nMOSFET55aのnソース領域(符号なし)に接続する。また、GND端子は、通常動作時ゲート電荷引き抜き回路56を構成する定電流源56aとなるデプレッションMOSFET56bのnソース領域78に接続する。さらに、GND端子はロジック回路57の横型nMOSFET57aのnソース領域(符号なし)と、nドレイン領域79がST端子(ST)に接続するnMOSFET58b(58a)のnソース領域(符号なし)およびpウェル領域76と、それぞれ接続する。
他に、横型のnMOSFET55aのnドレイン領域(符号なし)およびデプレッションMOSFET56bのnドレイン領域77はゲート配線68に接続される。また、IN端子とGND端子との間に接続されるサージ保護用のツェナーダイオード81と、GND端子とST端子との間に接続されるツェナーダイオード82を備える。
出力段nMOSFET51のpウェル領域71とnソース領域72(ソース52c)も共にグランドGNDに接続する。このpウェル領域71とn半導体基板70で出力段nMOSFET51の寄生ダイオード部53を形成する。
図9に示される過熱検出回路59、過電流検出回路60、ロジック回路57、保護動作時ゲート電荷引き抜き回路55および通常動作時ゲート電荷引き抜き回路56は、図10のpウェル領域内76に形成され、それぞれが一定の距離離すことで自己分離されている。
図11は、図7(a)に示す第1アームEGR1〜第4アームEGR4への入力電圧VIN1〜VIN4の波形をそれぞれ示す動作波形図である。
第1アームEGR1への入力電圧VIN1、第2アームEGR2への入力電圧VIN2および第3アームEGR3への入力電圧VIN3の位相に対して、第2アームEGR2への入力電圧VIN2、第3アームEGR3への入力電圧VIN3および第4アームEGR4への入力電圧VIN4の位相は、それぞれ入力電圧VINのパルス幅の半分の時間だけの遅れがある。この入力電圧VINはゲート配線68を伝達されて出力段nMOSFET51のゲート電圧となる。このVINがHレベルのときに、アームEGRの出力段nMOSFET51には負荷電流が流れて、アームEGRがオン状態になる。EGR1〜EGR4が順にオン状態になることでロータ97が回転し、コイル90とロータ97からなるステッピングモータが回転動作する。このステッピングモータが回転動作することで、例えば、図示しない自動車の排ガスを流す経路に設けられた弁の開閉が行なわれ、排ガスの再循環が行なわれる。
第1アームEGR1を構成する出力段nMOSFET51aと、第3アームEGR3を構成する出力段nMOSFET51cは、一方がオン状態のとき他方はオフ状態となるコンプリメンタリー動作(相補動作)をする。つまり、第1アームEGR1と第3アームEGR3は相補関係にある。そのため、第1アームEGR1の入力電圧VIN1の立下り時点が、第3アームEGR3の入力電圧VIN3の立ち上がり時点となる(Cの箇所)。また、EGR2とEGR4も同様にコンプリメンタリー動作をする。
図12は、第3アームEGR3の制御回路501cにおける入力電圧VIN3、電圧VST3,電圧VOUT3および電流IOUT3の波形と、第1アームEGR1の制御回路501aにおける入力電圧VIN1、電圧VST1,電圧VOUT1および電流IOUT1の波形とを示す波形図である。ここで、符号VINで表される入力電圧は、符号INで表される入力端子であるIN端子への入力電圧(ゲート電圧、制御電圧とも言う)であり、符号VSTで表される電圧は、符号STで表されるステータス端子であるST端子の電圧であり、符号VOUTで表される電圧は、符号OUTで表される出力端子であるOUT端子の電圧である出力段nMOSFET51のドレイン電圧であり、符号IOUTで表される電流は、OUT端子に流れる電流、すなわち出力段nMOSFET51に流れるドレイン電流である。この電流IOUTはまた、アームEGRのコイル90(相互インダクタンス負荷)に流れる負荷電流でもある。
図12に示されるように、時刻t0で入力電圧VIN3としてオン信号が入力され、入力電圧VIN1としてオフ信号が入力されたとする。そうすると、第1アームEGR1の出力段nMOSFET51aはオフされて、ミラー容量の存在による時間遅れの後の時刻t1において、電流IOUT1はゼロとなり、電圧VOUT1は電源電圧であるバッテリーBの電圧となる。第1アームEGR1の出力段nMOSFET51aの状態がオン状態からオフ状態に変わる時刻t1で、第3アームEGR3の出力段nMOSFET51cの状態はオフ状態からオン状態に移行する。これにより、電圧VOUT3が立ち下がる。時刻t1の後の過程では、第3アームEGR3のコイル93と第1アームEGR1のコイル91との間の相互インダクタンスの影響により、グランドGNDからバッテリーBに向かって第3アームEGR3のコイル93に逆向きに電流(逆電流)が流れる。この逆電流は相互インダクタンスの値によって定まる期間続き、その後、順電流が逆電流を上回った時刻t2で、第3アームEGR3を流れる電流はバッテリーBからグランドGNDに向う電流(順電流)に切り替る。この逆電流は回生電流としてバッテリーBを充電する。
また、それを防止するために相互インダクタンス負荷に還流ダイオードを設ける場合がある。
また、特許文献1に開示されている半導体装置は、負荷装置をスイッチング制御するためのパワー半導体素子、および負荷装置の異常を検出する半導体集積回路を備える。さらにパワー半導体素子の出力端子電圧を、直列に接続されたプルダウン用抵抗で分圧するプルダウン用の分圧回路、分圧回路から電源電圧が供給されて負荷装置の開放検出を行うMOSFET、および半導体集積回路から出力される異常信号によってオン、あるいはオフ動作するMOSFETが内蔵されている。また、負荷装置の開放状態の検出結果を外部に出力する状態出力端子を備えている。この構成とすることで、半導体集積回路への電源供給がなくても、負荷駆動システムにおける負荷開放状態が検出できる半導体装置を提供できる。この場合の負荷装置としては、ソレノイドやコイルなどの自己インダクタンス負荷を用いることを想定している。
特許文献2には、負荷に流す電流をオン、オフする第一のスイッチング手段と、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段と負荷との接続を開閉するためにオン、オフを行う第二のスイッチング手段と、この第二のスイッチング手段と前記第一のスイッチング手段とを制御する制御手段とをもつ半導体装置が記載されている。この半導体装置において、前記制御手段は、負荷の駆動開始時には前記第一のスイッチング手段をオンした後に前記第二のスイッチング手段をオンし、前記電流検出手段は、過電流を検出したとき、前記第一のスイッチング手段のみをオフする。さらにこの構成により、負荷短絡時に半導体素子を確実かつ迅速にオフさせ、負荷短絡から半導体素子を保護する半導体装置を提供できることが記載されている。この場合もソレノイドやコイルなどの自己インダクタンス負荷を用いることを想定している。
特許文献3では、誘導負荷の逆電流に起因して半導体装置の出力の電位よりも接地GNDの電位が高くなったとき、自己診断出力が繋がるMOSFETの寄生トランジスタがオンしないように、常時オンのデプレッション型MOSFETのドレインから前記のMOSFETのバックゲートに電圧を供給することが記載されている。この場合はステッピングモータなどの相互インダクタンス負荷を用いることを想定している。
特開2010−110093号公報 特開2000−12853号公報 特開2011−239242号公報
図13(a)は、第1アームEGR1の出力段nMOSFET51aのオフ期間に、出力段nMOSFET51cがオンとなっている第3アームEGR3の半導体装置500cに流れる逆電流の経路P1、P2を示す該半導体装置500cの断面図である。図12に示される時刻t1とt2の間の期間では、第3アームEGR3のコイル93と第1アームEGR1のコイル91との間の相互インダクタンスの存在によりコイル93に発生した誘起起電力(逆起電力)に起因する逆電流が半導体装置500cに流れる。出力段nMOSFET51cの寄生ダイオード部53を通る経路P1とpウェル領域76からn半導体基板70を通る経路P2が第3アームEGR3の半導体装置500cに流れる逆電流の経路になる。
一方、pウェル領域76表面には、複数のn+型の領域が形成されており、その一部はゲート配線68を介してIN3端子へ、あるいは抵抗67eを介してST3端子に接続する。この一部のn+型の領域(nコレクタ領域)は、pウェル領域76(pベース領域)およびn半導体基板70(nエミッタ領域)とともに、寄生トランジスタ88を形成している。図13(b)は、この寄生トランジスタ88の模式断面図である。コイル93に発生した誘起起電力(逆起電力)により、およそ0VのGND3端子に接続されたpウェル領域76とOUT3端子に接続されたn半導体基板70とのpn接合には、順方向バイアス電圧が印加されて、GND3端子からOUT3端子に逆電流が流れる。この場合、OUT3端子には、GND3端子に対してpウェル領域76とn半導体基板70とのpn接合における内蔵電位差(Vbi)である例えば−0.6Vの分だけ電圧降下V1が生じる。これにより、図13(b)のように、pウェル領域76から半導体基板70に正孔が注入される。
また、順バイアスされているpn接合では、n半導体基板70からpウェル領域76に電子が注入される。IN3端子には、GND3端子に対して何らかの正の電圧が印加されているので、IN3端子に接続するn+型の領域とpウェル領域76とのpn接合には逆バイアス電圧が印加されている。そのため、pウェル領域76(pベース領域)に注入された電子は、濃度を減少させつつも、その一部がIN3端子に接続するn+型の領域に達する。このように電子がn+型の領域に達することにより、IN3端子からOUT3端子に向かって、寄生トランジスタ88のコレクタ電流Inpnが流れることになる。
ST3端子に接続するn+型の領域にもIN3端子への電子と同様に電子は到達する。このため、ST3端子からOUT3端子に向かって、コレクタ電流Inpnが流れる。このST3端子からのコレクタ電流Inpnにより、ST3端子の電圧はn半導体基板70の電圧と等しくなる。そのため、逆電流が流れている期間は、ST3端子の電圧のレベルはn半導体基板70と同じLレベルとなる。このようにST端子の電圧は、本来Hレベルであるべき期間にLレベルになるため、ST3端子の電圧が入力されるマイコン(MC)に誤検出を生じさせる。
また、還流ダイオードを前記したように設けると部品点数が増加しコストアップになる。
さらに、特許文献1、2にそれぞれ開示された半導体装置では、自己インダクタンス負荷を用いることを想定している。したがって、前記した相互インダクタンス負荷に接続するパワー半導体素子において、OUT端子の極性が負になった時に引き起こされる寄生トランジスタの誤動作については記載されていない。
また、特許文献3に開示された半導体装置では、デプレッションMOSFET内の寄生トランジスタの動作は、例えば、pウェル領域の不純物濃度の分布にばらつきが生じた場合には不安定になり易い。このため、デプレッションMOSFET内の寄生トランジスタが動作しない場合には、自己診断出力が入力されるMOSFETの寄生トランジスタが誤動作してDIAG端子(ST端子に相当する)を、常時正規の電圧を維持することができない。
この発明の目的は、前記の課題を解決して、相互インダクタンス負荷に接続し、半導体装置内に形成される寄生トランジスタの誤動作を抑制し、ST端子の電圧を常時正規の電圧に維持することができる半導体装置を提供することにある。
相互インダクタンスを有する負荷に流れる電流を制御する出力段スイッチング素子と、
該出力段スイッチング素子の異常を検出する検出回路と、
前記検出回路の出力により前記出力段スイッチング素子の状態を判断するロジック回路と、前記負荷と前記出力段スイッチング素子の接続状態および前記ロジック回路の判断結果を状態出力端子に出力する状態検知回路と、
前記状態検知回路にカソードを接続し、グランドにアノードを接続して該状態検知回路に直列接続される分圧ダイオードと、を有する制御回路を備え、前記出力段スイッチング素子は、第2導電型の半導体層の表面層に該半導体層を該出力段スイッチング素子の高電位側として形成され、前記半導体層は前記制御回路の出力端子に接続され、前記検出回路と前記ロジック回路は、前記第2導電型の半導体層の表面層に形成された第1導電型の第1ウェル領域に形成され、前記状態検知回路は、前記第2導電型の半導体層の表面層に、前記第1導電型の第1ウェル領域と離間して形成された第1導電型の第2ウェル領域表面に形成された第2導電型の横型MOSFETで構成され、前記第1導電型の第1ウェル領域および前記出力段スイッチング素子の低電位側は前記制御回路のグランド端子に接続され、前記第1導電型の第2ウェル領域は前記第2導電型の横型MOSFETのバックゲートを構成し、該バックゲートには前記分圧ダイオードのカソードが接続されて、前記第1導電型の第2ウェル領域を前記分圧ダイオードのアノードを介して前記グランド端子に接続された半導体装置とする。
前記出力端子が前記負荷を介して電源の高電位側に接続され、前記グランド端子が前記電源の低電位側に接続されていると好ましい。
また、前記第1ウェル領域と前記半導体層との第1pn接合に印加された順バイアス電圧が、前記分圧ダイオードの第2pn接合に印加された電圧と、前記第2ウェル領域と前記半導体層との第3pn接合に印加された電圧との和に等しくなるようにすると好ましい。
また、前記第2pn接合に印加された電圧を、該第2pn接合のビルトイン電圧より小さくすると好ましい。
また、前記第3pn接合に印加された電圧を、該第3pn接合のビルトイン電圧より小さくすると好ましい。
また、前記第1ウェル領域と前記第2ウェル領域との離間距離を、10μm以上500μm以下にすると好ましい。
また、前記分圧ダイオードが、前記半導体層の表面側に形成された酸化膜上に形成されると好ましい。
また、前記酸化膜は、前記第1ウェル領域および第2ウェル領域の両方と離間するように前記半導体層表面に形成された第1導電型の第3ウェル領域上に形成されると好ましい。
また、前記第2ウェル領域と第3ウェル領域との離間距離、および第2ウェル領域と第3ウェル領域との離間距離が、それぞれ10μm以上500μm以下であると好ましい。
また、前記出力段スイッチング素子が、第2導電型の縦型のMOSFETであると好ましい。
また、前記第1ウェル領域と前記第2ウェル領域との離間距離が、前記第1ウェル領域から前記半導体層に注入される少数キャリアの拡散長より長いと好ましい。
また、前記第2ウェル領域と前記第3ウェル領域との離間距離が、前記第1ウェル領域から前記半導体層に注入される少数キャリアの拡散長より長いと好ましい。
また、前記分圧ダイオードが、ポリシリコンで形成されると好ましい。
また、前記分圧ダイオードが横型の拡散接合型ダイオードであり、該横型の拡散接合型ダイオードが、前記第1ウェル領域の拡散深さより深く、前記第1ウェル領域の不純物濃度より高く、かつ前記第1ウェル領域と前記第2ウェル領域から離して形成される第1導電型の第3ウェル領域の表面層に形成されると好ましい。
また、第1導電型の第4ウェル領域が、前記第1導電型の第2ウェル領域表面に形成された前記状態検知回路を構成する前記第2導電型の横型MOSFETを形成する領域の内の少なくともソース領域に重なるように前記第1導電型の第2ウェル領域に形成され、
前記第4ウェル領域は、前記第2ウェル領域の拡散深さより深い拡散深さと、前記第2ウェル領域の不純物濃度より高い不純物濃度とを有し、かつ、前記分圧ダイオードのカソードに接続される構成にすると好ましい。
この発明によれば、相互インダクタンス負荷に接続する半導体装置において、グランドのGND端子にダイオードのアノードを接続し、カソードを、状態検知回路であるST−MOS回路を構成する横型nMOSFETのバックゲートに接続する。これにより、横型nMOSFETの寄生トランジスタが誤動作することを抑制できて、ST−MOS回路の出力端子であるST端子の電圧は常時正規の電圧に維持されることができる。
この発明の半導体装置100,あるいは200を用いた制御回路101の要部を示す回路図である。 この発明の実施の形態1に係る半導体装置100の要部を示す断面図である。 第3アームEGR3の制御回路101cにおける入力電圧VIN3、電圧VST3,電圧VOUT3および電流IOUT3の波形と、第1アームEGR1の制御回路101aにおける入力電圧VIN1、電圧VST1,電圧VOUT1および電流IOUT1の波形とを示す波形図である。 (a)は第1アームEGR1の出力段nMOSFET1aがターンオフし、第3アームEGR3の出力段nMOSFET1cがターンオンする場合を説明した半導体装置100cの断面図であり、(b)は分圧ダイオード40による電圧分担を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る半導体装置200の要部を示す断面図である。 半導体装置200の変形例の要部を示す断面図である。 ステッピングモータの要部を示す構成図であり、(a)は要部の全体構成を示す図であり、(b)はステッピングモータのロータ97とコイル90の配置図である。 図7(a)に示した第1アームEGR1と第3アームEGR3の構成を簡略化して示すブロック図である。 図7(a)で示す制御回路501の詳細回路図である。 n半導体基板70に図6に示す制御回路501を形成した従来の半導体装置500の要部を示す断面図である。 図7(a)に示す第1アームのEGR1〜第4アームEGR4への入力電圧VIN1〜入力電圧VIN4の波形をそれぞれ示す波形図である。 第3アームEGR3の制御回路501cにおける入力電圧VIN3、電圧VST3,電圧VOUT3および電流IOUT3の波形と、第1アームEGR1の制御回路501aにおける入力電圧VIN1、電圧VST1,電圧VOUT1および電流IOUT1の波形とを示す波形図である。 (a)は第1アームEGR1の出力段nMOSFET51aのオフ期間に、出力段nMOSFET51cがオンとなっている第3アームEGR3の半導体装置500cに流れる逆電流の経路P1、P2を示す該半導体装置500cの断面図であり、(b)は寄生トランジスタの動作を示す模式断面図である。 この発明の実施の形態1にかかる分圧ダイオード40を示す断面図である。
図1は、この発明の半導体装置100あるいは101を用いた制御回路101(101a〜101d)の要部を示す回路図である。制御回路101は、OUT端子の電圧を分圧する分圧抵抗14,15、nMOSFET部2と寄生ダイオード部3で構成される出力段nMOSFET1を備える。また、制御回路101は、出力段nMOSFET1のドレイン2bとゲート2aの間に接続されるダイナミッククランプツェナーダイオード4を備える。このダイナミッククランプツェナーダイオード4は、互いに逆直列接続するツェナーダイオード4a,4bで構成される。制御回路101は、前述の第1アームEGR1、第2アームEGR2、第3アームEGR3、第4アームEGR4にそれぞれ備えられる制御回路101a、制御回路101b、制御回路101c、制御回路101dを代表する。
制御回路101は、出力段nMOSFET1のゲート2aに接続し保護動作時ゲート電荷引き抜き回路5を構成する横型nMOSFET5aを備える。制御回路101はさらに、横型nMOSFET5aのドレイン(符号なし)に接続する抵抗13と、抵抗13に接続し定電流源6aからなる通常動作時ゲート電荷引き抜き回路6を備える。
また、制御回路101は定電流源6aとなるデプレッションMOSFET6bと抵抗13の接続点13aに接続し、過熱検出回路9、過電流検出回路10のそれぞれに接続するロジック回路7を備える。過電流検出は、分圧抵抗14の接続点14aから引き出された検出ラインを過電流検出回路10に接続することにより行う。
ST端子には、ツェナーダイオード16bと、負荷が正常に接続されているかあるいは断線等で異常開放されているかの状態を検知(断線検知)するための横型nMOSFET8aが接続される。断線検知は、分圧抵抗15の接続点15aから引き出される断線検出ライン19のリードを横型nMOSFET8aのゲートに接続することによって、前述の図9に示される構成と同様の構成により行われる。さらに、ST端子には、ロジック回路7から異常信号が出たときに、ST端子に異常信号を伝達する横型nMOSFET8bが接続される。異常検出も、前述の図9に示される構成と同様の構成により行われる。このように制御回路101は、これらの横型nMOSFET8a、8bからなるST−MOS回路8とを備える。
また、制御回路101はツェナーダイオード16cのカソードとロジック回路7に接続するIN端子、各nMOSFETのソースに接続するGND端子、出力段nMOSFET1のドレインおよび分圧抵抗14,15に接続するOUT端子を備える。
ST−MOS回路8を構成する横型nMOSFET8aおよび横型nMOSFET8bのバックゲートには、分圧ダイオード40がアノードをGND端子に接続して直列に接続される。
つぎに、この本発明に係る半導体装置を、以下の実施の形態について具体的に説明する。尚、下記において、第1導電型はp型、第2導電型はn型で示したが、逆の場合もある。
(実施の形態1)
図2は、この発明の実施の形態1に係る半導体装置100の要部を示す断面図である。図1に示す制御回路101が、同一のn型半導体基板20の表面に形成される。制御回路101を構成するバッテリーBなどは外付けである。半導体装置100は、前述の第1アームEGR1、第2アームEGR2、第3アームEGR3、第4アームEGR4に、それぞれ半導体装置100a、半導体装置100b、半導体装置100c、半導体装置100dを代表する。
半導体装置100は、縦型の出力段nMOSFET1を備える。半導体装置100は、n型半導体基板20の表面層に形成される複数のpウェル領域21,23,26,26aを備える。半導体装置100はさらに、前記の複数のpウェル領域のうちの一つのpウェル領域26の表面層に形成されるロジック回路7、図示しない過熱検出回路9、過電流検出回路10を備える。pウェル領域26の表面層には、さらに、保護動作時ゲート電荷引き抜き回路5の横型nMOSFET5aおよび通常動作時ゲート電荷引き抜き回路6を備える。
ST−MOS回路8を構成するpウェル領域26aの表面層には、横型nMOSFET8a,8bを備える。pウェル領域26aは分圧ダイオード40のカソード40aに接続し、そのアノード40bはGND端子に接続する。pウェル領域26aは横型nMOSFET8a,8bに共通のバックゲートになる。
GND配線と接続するn+型の領域として、他のpウェル領域の一つであるpウェル領域21の表面層に形成される出力段nMOSFET1のnソース領域22(ソース2c)を備える。さらに残りの一つのpウェル領域であるpウェル領域23の表面層に形成されるダイナミッククランプツェナーダイオード4を構成するツェナーダイオード4a(n型半導体基板20内に形成)のnカソード領域24を備える。ダイナミッククランプツェナーダイオード4のツェナーダイオード4bのカソードは、抵抗17a、抵抗13、抵抗17b等を介してIN端子に接続する。IN端子は、抵抗17cを介してGND端子に接続する。他に、n型半導体基板20の表面層に形成されるGNDと接続するn+領域25を備える。
ST端子(ST)は、前記のpウェル領域26aに形成されてST−MOS回路8を構成する横型nMOSFET8bのnドレイン領域29に、抵抗17eを介して接続する。また、ST端子は抵抗17dを介して電源Bの高電位側端子に接続し、電源Bの低電位側端子はグランド(GND)に接続される。IN端子(IN)は、ゲート配線18により、出力段nMOSFET1のゲート2aに抵抗17b、13および17aを介して接続される。ST端子はさらに、断線検知の信号あるいは異常信号を処理するためのマイコン等に接続される。
OUT端子(OUT)は、n型半導体基板20の裏面全体に形成された電極に接続される。n型半導体基板20の裏面全体に形成された電極は、出力段nMOSFET1のドレイン電極となる。
GND端子(GND)は、保護動作時ゲート電荷引き抜き回路5を構成する横型nMOSFET5aのnソース領域(符号なし)が接続する。さらに、GND端子(GND)は、通常動作時ゲート電荷引き抜き回路6を構成する定電流源6aとなるデプレッションMOSFET6bのnソース領域28、およびロジック回路7の横型nMOSFET7aのnソース領域(符号なし)に接続する。また、GND端子には、nドレイン領域29がST端子(ST)に接続する横型nMOSFET8bのnソース領域(符号なし)およびpウェル領域26とがそれぞれ接続する。
他に、横型nMOSFET5aのnドレイン領域(符号なし)およびデプレッションMOSFET6bのnドレイン領域27は、ゲート配線18に接続される。また、IN端子とGND端子との間に接続されるサージ保護用のツェナーダイオード31と、GND端子とST端子との間に接続されるツェナーダイオード32を備える。
また、出力段nMOSFET1のpウェル領域21とnソース領域22(ソース2c)も、共にグランドGNDに接続する。このpウェル領域21とn型半導体基板20で出力段nMOSFET1の寄生ダイオード部3を形成する。
前記のpウェル領域26とpウェル領域26aとは、その間の間隔Lを、pウェル領域26からn型半導体基板20に注入される正孔の拡散長以上に離すと、互いの領域に形成されたMOSFET同士がほとんど干渉することなく、電気的に分離することができる。例えば、pウェル領域26とpウェル領域26aとの間隔Lは10μm程度でよい。間隔Lを20μm以上、あるいはさらに50μm以上とすると、互いが干渉しなくなるのでよい。さらに正孔の拡散長は、n型半導体基板20の濃度にもよるが、約100μm以上であるので、間隔Lを100μm以上とすると、十分干渉を抑えられる。一方、この間隔Lを大きくすると、半導体装置100のチップサイズが大きくなり好ましくないので、間隔Lは例えば500μm以下とすればよい。すなわち、間隔Lは、10μm以上500μm以下、好ましくは20μm以上200μm以下、さらには50μm以上100μm以下であるとよい。あるいは、200μm以上500μm以下であってもよい。
前記の分圧ダイオード40はn型半導体基板20上に絶縁膜を介して例えばポリシリコンで形成されたツェナーダイオードのようなダイオードである。図14は、この発明の実施の形態1にかかる分圧ダイオード40を示す断面図である。n型半導体基板20の表面層にpウェル領域26およびpウェル領域26aの両方と離間するように、pウェル領域26bが形成される。pウェル領域26の表面上には熱酸化あるいは化学気相成長(CVD)といった方法で形成された酸化膜61を備える。この酸化膜61の表面にポリシリコン膜が形成されている。このポリシリコン膜にドーパントのイオン注入およびそれに続く熱処理によって、nカソード領域42aとpアノード領域42bを有するツェナーダイオードであるポリシリコンダイオード42が形成されている。このポリシリコンダイオード42が、分圧ダイオード40である。分圧ダイオード40のnカソード領域42aは、pウェル領域26bと離間して形成されたpウェル領域26aに電気的に接続する。このpウェル領域26aは、ST−MOS回路8を構成する各横型nMOSFET8aおよび8bのバックゲートである。なお、pウェル領域26をpウェル領域26bとの離間距離およびpウェル領域26aとpウェル領域26bとの離間距離も、それぞれ前述のpウェル領域26とpウェル領域26aの間の間隔Lと同様でよい。
出力段nMOSFETの耐圧が100V以下、あるいは300V以下といった低耐圧の場合は、前述のpウェル領域26bは無くても良い。一方、出力段nMOSFETの耐圧が300V以上であったり、出力段nMOSFETがIGBTといった600V以上の高耐圧のスイッチング素子であったりする場合は、前述のpウェル領域26bを形成するとよい。スイッチング素子が高耐圧素子の場合、pウェル領域26bが無いと、分圧ダイオード40のポリシリコンとn型半導体基板20の表面との間に、数100Vの電圧が印加される場合がある。その際、印加された電圧が酸化膜61の絶縁耐圧をこえて、絶縁破壊が発生する可能性がある。しかし、ポリシリコンの下部にpウェル領域26bを形成しておけば、空乏層はpウェル領域26bとn型半導体基板20との間のpn接合に形成されるので、酸化膜には電圧が印加されず、絶縁破壊を防ぐことができる。
図1に示される過熱検出回路9、過電流検出回路10、ロジック回路7、保護動作時ゲート電荷引き抜き回路5および通常動作時ゲート電荷引き抜き回路6は、全て図2のpウェル領域26内部に形成され、それぞれが他の回路から一定の距離離されて形成されることで自己分離されている。
図1において参照数字18はIN端子と出力段nMOSFET1のゲート2aを結ぶゲート配線を示し、参照数字19は断線検出ラインを示している。
図3は、第3アームEGR3の制御回路101cにおける入力電圧VIN3、電圧VST3,電圧VOUT3および電流IOUT3の波形と、第1アームEGR1の制御回路101aにおける入力電圧VIN1、電圧VST1,電圧VOUT1および電流IOUT1の波形とを示す波形図である。第3アームEGR3と第1アームEGR1の構成は図7(a)、図7(b)および図8に示される第3アームEGR3と第1アームEGR1の構成と同じである。
ここで、電圧VIN1,VIN3はそれぞれ入力端子であるIN1端子、IN3端子へ入力される入力電圧(ゲート電圧、制御電圧)である。電圧VST1,VST3はそれぞれステータス端子であるST1端子、ST3端子の電圧である。電圧VOUT1,VOUT3はそれぞれ出力端子であるOUT1端子、OUT3端子の電圧で、出力段nMOSFET1a,1cのドレイン電圧である。電流IOUT1,IOUT3はそれぞれ出力段nMOSFET1a,1cに流れるドレイン電流である。この電流IOUT1,3はまた、それぞれ第1アームEGR1,第3アームEGR3のコイル91,93(相互インダクタンス負荷)に流れる負荷電流である。
図4(a)は、第1アームEGR1の出力段nMOSFET1a(図7の51aに相当)がターンオフし、第3アームEGR3の出力段nMOSFET1c(図7の51cに相当)がターンオンする場合を説明した半導体装置100cの断面である。図4(b)は分圧ダイオード40による電圧分担を模式的に示す断面図である。
図3に示されるように、時刻t0で入力電圧VIN3としてオン信号が入力され、入力電圧VIN1としてオフ信号が入力されたとする。そうすると、第1アームEGR1の出力段nMOSFET1aはオフされて、ミラー容量の存在による時間遅れの後の時刻t1において、電流IOUT1はゼロとなり、電圧VOUT1は電源電圧であるバッテリーBの電圧となる。第1アームEGR1の出力段nMOSFET1aの状態がオン状態からオフ状態に変わる時刻t1で、第3アームEGR3の出力段nMOSFET1cの状態はオフ状態からオン状態に移行する。これにより、電圧VOUT3が立ち下がる。時刻t1の後の過程では、第3アームEGR3のコイル93と第1アームEGR1のコイル91との間の相互インダクタンスの影響により、グランドGNDからバッテリーBに向かって第3アームEGR3のコイル93(図7(a))に逆向きに電流(逆電流)が流れる。この逆電流は相互インダクタンスの値によって定まる期間続き、その後、順電流が逆電流を上回った時刻t2で、第3アームEGR3を流れる電流はバッテリーBからグランドGNDに向う電流(順電流)に切り替る。この逆電流は回生電流としてバッテリーBを充電する。
このように、第3アームEGR3に接続する相互インダクタンス負荷(図7のコイル93に相当)には、OUT3端子の極性が負、GND端子の極性が正になるように誘導起電力(逆起電力)が発生する。この起電力により、図4(a)に示すように、GND端子からOUT3端子に向かって電流IOUT3が流れる。この電流IOUT3は出力段nMOSFET1c(図7の出力段nMOSFET51cに相当)の寄生ダイオード部3に流れる電流I1、pウェル領域26を介して流れる電流I2、分圧ダイオード40を介して流れるI3に分かれる。
前述のように図3の時刻t1〜t2では、pウェル領域26を介してGND3端子からOUT3端子に向けて流れる電流I2により、pウェル領域26とn型半導体基板20のpn接合fにpn接合fでの電圧降下に相当する立ち上がり電圧V1(内蔵電位に関係する)が発生する。この立ち上がり電圧V1は、例えば、0.6〜0.7Vである。一方GND端子に接続する分圧ダイオード40は、アノード40bとカソード40aとの間にpn接合jを有する。また、図4(b)に示すように、分圧ダイオード40のカソード40aと直列接続するpウェル領域26aとn型半導体基板20との間にもpn接合kが形成される。立ち上がり電圧V1は、pn接合jおよびpn接合kに印加される。
立ち上がり電圧V1(≒0.7V)は、分圧ダイオード40のpn接合jに印加される電圧V2と、pウェル領域26aとn型半導体基板20とのpn接合kに印加される電圧V3に分圧される(V1=V2+V3)。それぞれの電圧V2,V3は、分圧比にもよるが、例えば、電圧V1が均等に分圧されるとした場合には、V2,V3≒0.35Vとなる。尚、電圧V1,V2,V3はそれぞれpn接合f、j、kの順方向電圧である。pn接合j、kそれぞれに印加される分圧された電圧V2,V3(≒0.35V)は、分圧比によらず、ともにpn接合jとk全体に印加される立ち上がり電圧(約0.7V)より低くなる。そのため、pn接合j、kそれぞれには極めて小さな電流が流れるだけである。つまり、pn接合kにはpウェル領域26とn型半導体基板20とのpn接合fの立ち上がり電圧(約0.7V)より低い電圧が印加されるため、寄生トランジスタ38は動作しない。これにより、ST−MOS回路8は誤動作せず、ST端子には正常な信号が入力される。
pウェル領域26aは横型nMOSFET8a,8bに共通のバックゲートである。このバックゲートは、寄生トランジスタ38のベースqとなる。この寄生トランジスタ38がオン状態になるためには、pウェル領域26aとn型半導体基板20のpn接合kにV3=0.7Vの電圧を印加する必要がある。つまり、ベースqに0.7Vの電圧を印加する必要がある。しかし、バックゲートに分圧ダイオード40が直列に接続されているため、ベースqにはV1より小さい電圧しか印加されない。これにより、前記したように、寄生トランジスタ38はオン動作しない。その結果、OUT3端子が負極性、GND3端子が正極性になった場合にも、ST3端子の電圧への影響が抑制されて、ST端子の電圧が正規の電圧に維持される。
分圧ダイオード40を1個でなく、複数個直列接続して形成した場合には、寄生トランジスタ38のベースqに印加される電圧は低くなり、さらに動作し難くなるので好ましい。しかし、直列に接続される分圧ダイオード40の個数を増加させるとpウェル領域26aの電位状態が不安定になり易いので、5個程度以下になるようにするのがよい。
(実施の形態2)
図5は、この発明の実施の形態2に係わる半導体装置200の要部を示す断面図である。半導体装置200の図2に示す半導体装置100との違いは、半導体装置100の分圧ダイオード40をn型半導体基板20内に不純物拡散形成した横型の拡散接合型ダイオード41とした点である。
実施の形態2では、図2で示すpウェル領域26とpウェル領域26aの間に新たにpウェル領域26bを設ける。このpウェル領域26bの不純物濃度をpウェル領域26,26aより高くする。このより高い不純物濃度を有するpウェル領域26b内に図2に示す分圧ダイオード40に相当する横型の拡散接合型ダイオード41を形成する。この拡散接合型ダイオード41はnカソード領域41aとpアノード領域41bを有している。
pウェル領域26aには横型nMOSFET8b(8a)が形成される。また、横型nMOSFET8b(8a)のnソース領域29aに重なるようにpウェル領域26cを形成する。pウェル領域26cは、拡散深さがpウェル領域26aの拡散深さより深く、またpウェル領域26bと同程度の高い不純物濃度を有する。さらにこのpウェル領域26cにnソース領域29aから離して高濃度のpコンタクト領域26dを形成する。pコンタクト領域26dは横型nMOSFET8b(8a)のバックゲートとなる。前記の横型拡散接合型ダイオード41のnカソード領域41aとpコンタクト領域26d(バックゲート)を互いに接続する。
図3の時刻t1とt2の間では、GND端子とOUT端子との間の電圧は、pウェル領域26とn型半導体基板20のpn接合fの電圧の約0.7Vになる。この0.7Vの電圧は、横型拡散接合型ダイオード41のpn接合jと、pウェル領域26aとn型半導体基板20のpn接合kで分圧され、pウェル領域26aとOUT端子との間の電圧(前記のV3に相当する)は、例えば、0.35Vになる。このpウェル領域26aは寄生トランジスタ38のベースqとなる。このベースqとOUT端子との間に印加される電圧が0.35Vでは寄生トランジスタ38はオン状態にならない。その結果、実施の形態1に係る前記半導体装置100におけるのと同様に、ST端子の電圧は常時正規の電圧維持されることができる。
pウェル領域26b、26cにおける不純物濃度を高濃度にする理由は以下の通りである。不純物濃度を高くすると、このpウェル領域26bとn型半導体基板20とのpn接合、pウェル領域26cとn型半導体基板20とのpn接合との各々における立ち上がり電圧が、pウェル領域26aとn型半導体基板20とのpn接合kとの立ち上がり電圧よりも高くなる。これにより、pウェル領域26b、26cの各々からn型半導体基板20に抜ける電流を抑制することができる。また、横型の拡散接合型ダイオード41のnカソード領域41a、pウェル領域26bおよびn型半導体基板20で形成される寄生トランジスタ38aをオンし難くできる。
さらに、横型nMOSFET8b(8a)のnドレイン領域29側にも、図5の点線で示すようにpウェル領域26cと同様の不純物濃度でpウェル領域26eを形成すれば、寄生トランジスタ38の面積が小さくなり、寄生トランジスタ38を一層オンし難くする。
前記のpウェル領域26bと26cの間の距離も、pウェル領域26と26aの間の距離Lと同程度にするとよい。
図6は、この発明の実施の形態2に係る半導体装置200の変形例の要部を示す断面図である。さらに、図6に示すように、横型拡散接合型ダイオード41のpアノード領域41bとnカソード領域41aを接するか、あるいは十分近接させることで、図5に示す横型拡散接合型ダイオード41の横方向抵抗rを小さくする。これによって、pウェル領域26bからn型半導体基板20に抜ける電流を小さくすることができる。その結果、横型拡散接合型ダイオード41のnカソード領域41aから横型nMOSFET8b(8a)のバックゲートとなるpウェル領域26aに確実に電位を伝達することができて、寄生トランジスタ38aをオンし難くすることができる。
1,1a,1c 出力段nMOSFET
2 nMOSFET部
2a ゲート
2b ドレイン
2c ソース
3 寄生ダイオード部
4 ダイナミッククランプツェナーダイオード
4a,4b,16b,16c,31,32 ツェナーダイオード
5 保護動作時ゲート電荷引き抜き回路
6 通常動作時ゲート電荷引き抜き回路
6a 定電流源
6b デプレッションMOSFET
7 ロジック回路
8 ST−MOS回路
5a,7a,7b,8a,8b 横型nMOSFET
9 過熱検出回路
10 過電流検出回路
13,17a,17b,17c,17d,17e 抵抗
13a,14a,15a 接続点
14,15 分圧抵抗
18 ゲート配線
19 断線検出ライン
20 n型半導体基板
21,23,26,26a,26b,26c,26e pウェル領域
22,28,29a nソース領域
25 n+領域
26d pコンタクト領域
27,29 nドレイン領域
38,38a 寄生トランジスタ
40 分圧ダイオード
40a カソード
40b アノード
41 拡散接合型ダイオード
24,41a,42a nカソード領域
41b,42b pアノード領域
42 ポリシリコンダイオード
61 酸化膜
90,91,93 コイル
97 ロータ
100,100a,100b,100c,100d,200 半導体装置
101,101a,101b,101c,101d 制御回路
IN IN端子
ST ST端子
OUT OUT端子
GND GND端子

Claims (15)

  1. 相互インダクタンスを有する負荷に流れる電流を制御する出力段スイッチング素子と、
    該出力段スイッチング素子の異常を検出する検出回路と、
    前記検出回路の出力により前記出力段スイッチング素子の状態を判断するロジック回路と、
    前記負荷と前記出力段スイッチング素子の接続状態および前記ロジック回路の判断結果を状態出力端子に出力する状態検知回路と、
    前記状態検知回路にカソードを接続し、グランドにアノードを接続して該状態検知回路に直列接続される分圧ダイオードと、
    を有する制御回路を備え、
    前記出力段スイッチング素子は、第2導電型の半導体層の表面層に該半導体層を該出力段スイッチング素子の高電位側として形成され、前記半導体層は前記制御回路の出力端子に接続され、
    前記検出回路と前記ロジック回路は、前記第2導電型の半導体層の表面層に形成された第1導電型の第1ウェル領域に形成され、
    前記状態検知回路は、前記第2導電型の半導体層の表面層に、前記第1導電型の第1ウェル領域と離間して形成された第1導電型の第2ウェル領域表面に形成された第2導電型の横型MOSFETで構成され、
    前記第1導電型の第1ウェル領域および前記出力段スイッチング素子の低電位側は前記制御回路のグランド端子に接続され、
    前記第1導電型の第2ウェル領域は前記第2導電型の横型MOSFETのバックゲートを構成し、該バックゲートには前記分圧ダイオードのカソードが接続されて、前記第1導電型の第2ウェル領域を前記分圧ダイオードのアノードを介して前記グランド端子に接続されたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記出力端子が前記負荷を介して電源の高電位側に接続され、
    前記グランド端子が前記電源の低電位側に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1ウェル領域と前記半導体層との第1pn接合に印加された順バイアス電圧が、前記分圧ダイオードの第2pn接合に印加された電圧と、前記第2ウェル領域と前記半導体層との第3pn接合に印加された電圧との和に等しいことを特徴とする請求項に記載
    の半導体装置。
  4. 前記第2pn接合に印加された電圧は、該第2pn接合のビルトイン電圧より小さいことを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  5. 前記第3pn接合に印加された電圧は、該第3pn接合のビルトイン電圧より小さいことを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1ウェル領域と前記第2ウェル領域との離間距離が、10μm以上500μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記分圧ダイオードが、前記半導体層の表面側に形成された酸化膜上に形成されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記酸化膜は、前記第1ウェル領域および第2ウェル領域の両方と離間するように前記半導体層表面に形成された第1導電型の第3ウェル領域上に形成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  9. 前記第1ウェル領域と第3ウェル領域との離間距離、および第2ウェル領域と第3ウェル領域との離間距離が、それぞれ10μm以上500μm以下であることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  10. 前記出力段スイッチング素子が、第2導電型の縦型のMOSFETであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記第1ウェル領域と前記第2ウェル領域との離間距離が、前記第1ウェル領域から前記半導体層に注入される少数キャリアの拡散長より長いことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記第2ウェル領域と前記第3ウェル領域との離間距離が、前記第1ウェル領域から前記半導体層に注入される少数キャリアの拡散長より長いことを特徴とする請求項またはに記載の半導体装置。
  13. 前記分圧ダイオードが、ポリシリコンで形成されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  14. 前記分圧ダイオードが横型の拡散接合型ダイオードであり、
    該横型の拡散接合型ダイオードが、前記第1ウェル領域の拡散深さより深く、前記第1ウェル領域の不純物濃度より高く、かつ前記第1ウェル領域と前記第2ウェル領域から離して形成される第1導電型の第3ウェル領域の表面層に形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  15. 第1導電型の第4ウェル領域が、前記第1導電型の第2ウェル領域表面に形成された前記状態検知回路を構成する前記第2導電型の横型MOSFETを形成する領域の内の少なくともソース領域に重なるように前記第1導電型の第2ウェル領域に形成され、
    前記第4ウェル領域は、前記第2ウェル領域の拡散深さより深い拡散深さと、前記第2ウェル領域の不純物濃度より高い不純物濃度とを有し、かつ、前記分圧ダイオードのカソードに接続されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の半導体装置。
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