JP6414052B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
(1)ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、樹脂層(X)を有する積層ポリエステルフィルムであって、前記樹脂層(X)が、アクリル構造(A)とウレタン構造(B)と、ナフタレン構造(C)を含み、カルボジイミド構造(G)を含まず、前記樹脂層(X)側の煮沸処理試験前後の分光反射率の変化量ΔRが0%以上2%以下であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
(2)前記樹脂層(X)の表面ゼータ電位が−20mV以上であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
(3)前記樹脂層(X)側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が、4.5%以上6.0%以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(4)前記樹脂層(X)が、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)と、ナフタレン骨格を有するポリエステル樹脂(b)と、イソシアネート化合物(c)と、オキサゾリン化合物(d)を含む塗料組成物を用いて形成された層であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(5)前記樹脂層(X)のアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)を含む凝集体の分散指数が5以下であり、かつ、前記塗料組成物中のアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)の割合が3重量%以上であることを特徴とする(4)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(6)前記ポリエステル樹脂(b)が、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を、ポリエステルの全ジカルボン酸成分に対し1〜30モル%含有する共重合ポリエステル樹脂であることを特徴とする(4)または(5)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(7)前記ポリエステル樹脂(b)が、下記式(1)で表されるジオール成分を含むことを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(8)前記塗料組成物中のアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)と、ポリエステル樹脂(b)の固形分重量比が、40/60〜5/95であることを特徴とする(4)〜(7)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(9)前記塗料組成物において、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、イソシアネート化合物(c)を固形分重量で3〜20重量部、オキサゾリン化合物(d)を固形分重量で20〜50重量部含むことを特徴とする(8)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(10)前記塗料組成物が、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、さらにメラミン化合物(e)を5〜30重量部含むことを特徴とする(9)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(1)ポリエステルフィルム
本発明において基材となるポリエステルフィルムを構成するポリエステルとは、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称である。好ましいポリエステルとしては、エチレンテレフタレート、エチレンー2,6−ナフタレート、ブチレンテレフタレート、プロピレンテレフタレート、および1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどから選ばれた少なくとも1種の構成樹脂を主要構成樹脂とするものが挙げられる。これら構成樹脂は、1種のみ用いても2種以上併用しても良い。上述したポリエステルの極限粘度(25℃のo−クロロフェノール中で測定)は、0.4〜1.2dl/gが好ましく、より好ましくは0.5〜0.8dl/gの範囲にあるものが本発明を実施する上で好適である。
(2)樹脂層(X)
本発明の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、樹脂層(X)を有する積層ポリエステルフィルムであって、前記樹脂層(X)が、アクリル構造(A)とウレタン構造(B)と、ナフタレン構造(C)を含み、カルボジイミド構造(G)を含まず、前記樹脂層(X)側の煮沸処理試験前後の分光反射率の変化量ΔRが0%以上2%以下であることを特徴とする積層ポリエステルフィルムである。
上記本発明の積層ポリエステルフィルムは、透明性、ハードコート層を積層した際の虹彩状模様(干渉縞)の抑制(視認性)に優れ、かつ、ハードコート層との初期接着性、高温高湿下での密着性(耐湿熱接着性)、沸騰水へ浸漬した際の接着性(耐煮沸接着性)、UV照射後の接着性(耐UV接着性)に優れ、さらには熱水へ浸漬した際の透明性の悪化(白化)抑制(耐熱水透明性)、オリゴマー抑制性に優れる。
本発明の前記樹脂層(X)は、アクリル構造(A)とウレタン構造(B)を含むことで、ハードコート層との初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性と汎用接着性を付与することができる。また、前記樹脂層(X)に高屈折構造であるナフタレン構造(C)を含むことで、樹脂層(X)の屈折率をポリエステルフィルムの屈折率と、一般的なハードコートの屈折率との中間値にすることができるため、ハードコート層を積層した際の干渉縞を抑制をすることができる。一方、樹脂層(X)からカルボジイミド構造(G)を除くことで、熱水へ浸漬した際の耐熱水透明性を維持することができる。
また、本発明の樹脂層(X)は表面ゼータ電位が−20mV以上であることが好ましい。
(観察された大きさが40nm以上の凝集体の個数)×120000/視野面積における樹脂層(X)の占める面積
この観察を10視野について実施し、所定の面積あたりに存在するアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)を含む凝集体の平均個数を算出し、小数点第1位の数を四捨五入した値を分散指数とした。ここで、凝集体の大きさとは、凝集体の最大の径(つまり、凝集体の長径であり、凝集体中の最も長い径を示す)を表し、内部に空洞を有する凝集体の場合も同様に、凝集体の最大の径を表す。
本発明の積層ポリエステルフィルムにおけるアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とは、アクリル樹脂とウレタン樹脂が共重合された樹脂であれば特に限定されない。
本発明におけるナフタレン骨格を有するポリエステル樹脂(b)とは、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とするポリエステル樹脂中にナフタレン骨格を有する樹脂である。
炭素数2以上10以下(x=2以上10以下)のアルカンジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオールなどが上げられるが、なかでも1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール(x=2または3)が好ましい。またオキシアルキレン基の繰り返し数であるyは1以上4以下であることが好ましく、1以上3以下がより好ましい。本発明におけるポリエステル樹脂(b)は、式(3)で表されるジオール成分をポリエステルの全ジオール成分に対し、5モル%以上50モル%以下含有する共重合ポリエステル樹脂であることが好ましい。より好ましくは10モル%以上40モル%以下含有する共重合ポリエステル樹脂である。このようなオキシアルキレン基を有することでポリエステル樹脂(b)の親水性が向上し、他の樹脂との分散性を向上することができるためより好ましい。
本発明におけるイソシアネート化合物(c)とは、次に述べるイソシアネート化合物(c)、または次に述べるイソシアネート化合物(c)に由来する構造を含む化合物を意味する。
本発明におけるオキサゾリン化合物(d)としては、オキサゾリン基またはオキサジン基を1分子当たり少なくとも1つ以上有するものであれば特に限定されないが、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーを単独で重合、もしくは他のモノマーとともに重合した高分子型が好ましい。高分子型のオキサゾリン化合物を用いることで、本発明の該層(X)を熱可塑性樹脂フィルム上に設け、積層ポリエステルフィルムとしたときに、該層(X)の可撓性や強靭性、耐水性、耐溶剤性が高まるためである。
本発明の樹脂層(X)は、さらにメラミン化合物(e)を含有している塗料組成物を用いて形成された層であっても良い。
本発明における樹脂層(X)は、前述した基材となるポリエステルフィルムの少なくとも片面に、上述したアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)、イソシアネート化合物(c)、オキサゾリン化合物(d)を含む塗料組成物を用いて形成された層である。ここで「用いて形成された」とは、基材となるポリエステルフィルムの少なくとも片面に、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)、イソシアネート化合物(c)、オキサゾリン化合物(d)、並びに必要に応じてメラミン化合物(e)を含む混合物を含む塗料組成物が、基材フィルム上に層状に形成され、必要に応じて硬化あるいは架橋処理がなされることをいう。具体例を挙げれば、前記アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)、イソシアネート化合物(c)、オキサゾリン化合物(d)、並びに必要に応じてメラミン化合物(e)と、必要に応じて溶媒や界面活性剤などを含む塗液をポリエステルフィルム上へ塗布し、必要に応じて溶媒を乾燥、また必要に応じて硬化あるいは架橋処理させることによって、ポリエステルフィルム上に樹脂層(X)を形成することができる。
水系溶媒(f)を用いた塗料組成物は、必要に応じて水分散化または水溶化したアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)、イソシアネート化合物(c)、オキサゾリン化合物(d)の水系化合物および水系溶媒(f)を任意の順番で所望の固形分重量比で混合、撹拌することで作製することができる。
ポリエステルフィルムへの塗料組成物の塗布方式は、公知の塗布方式、例えばバーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ブレードコート法等の任意の方式を用いることができる。
次に、本発明の積層ポリエステルフィルムの製造方法について、ポリエステルフィルムにポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す)フィルムを用いた場合を例にして説明するが、当然これに限定されるものではない。まず、PETのペレットを十分に真空乾燥した後、押出機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出し、冷却固化せしめて未延伸(未配向)PETフィルム(Aフィルム)を作製する。このフィルムを80〜120℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍延伸して一軸配向PETフィルム(Bフィルム)を得る。このBフィルムの片面に所定の濃度に調製した本発明の塗料組成物を塗布する。この時、塗布前にPETフィルムの塗布面にコロナ放電処理等の表面処理を行っても良い。コロナ放電処理等の表面処理を行うことで、塗料組成物のPETフィルムへの濡れ性を向上させ、塗料組成物のはじきを防止し、均一な塗布厚みを達成することができる。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
(1)透明性の評価方法
透明性は、初期ヘイズ(%)により評価した。ヘイズの測定は、常態(温度23℃、相対湿度65%)において、積層ポリエステルフィルムを1時間放置した後、日本電色工業(株)製濁度計「NDH5000」を用いて行った。3回測定した平均値を、その積層ポリエステルフィルムの初期ヘイズとした。透明性は、ヘイズの値により、4段階評価を行った。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
S:1.0%未満
A:1.0%以上2.0%未満
B:2.0%以上3.0%未満
C:3.0%以上。
(2−1)初期接着性の評価方法
積層ポリエステルフィルムの樹脂層(X)の表面上に、下記の割合で混合したUV硬化樹脂を、バーコーターを用いて硬化後のUV硬化樹脂層の膜厚が2μmとなるように均一に塗布した。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート :60重量部
(日本化薬(株)製“カヤラッド”(登録商標) DPHA)
・ペンタエリスエリトールトリアクリレート :40重量部
(日本化薬(株)製“カヤラッド” (登録商標) PETA)
・光重合開始剤(長瀬産業(株)社製“イルガキュア”(登録商標)184):3重量部
・メチルエチルケトン :100重量部
次いで、UV硬化樹脂層の表面から9cmの高さにセットした120W/cmの照射強度を有する集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)で、積算照射強度が300mJ/cm2となるように紫外線を照射し、硬化させ、積層ポリエステルフィルム上にハードコート層が積層されたハードコート積層ポリエステルフィルムを得た。得られたハードコート積層ポリエステルフィルムのハードコート積層面に、1mm2のクロスカットを100個入れ、セロテープ(登録商標)(ニチバン(株)製CT405AP)を貼り付け、ハンドローラーで1.5kg/cm2の荷重で押し付けた後、ハードコート積層ポリエステルフィルムに対して90度方向に急速に剥離した。接着性は残存したクロスカットの個数により、4段階評価を行った。残存したクロスカットの個数は、3回実施した平均値とした。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
S:100個残存
A:80〜99個残存
B:50〜79個残存
C:0〜50個未満残存。
(2−1)と同様の方法でハードコート積層ポリエステルフィルムを得た。得られたハードコート積層ポリエステルフィルムを、温度85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽中に240時間放置し、その後常態(23℃、相対湿度65%)で1時間乾燥させ、湿熱接着試験用ハードコート積層サンプルを得た。得られた湿熱接着試験用ハードコート積層サンプルについて、(2−1)と同様の方法で接着性評価を行い、4段階評価を行った。残存したクロスカットの個数は、3回実施した平均値とした。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
上記UV硬化樹脂を(2−1)の評価と同様に積層ポリエステルフィルムの樹脂層表面に塗布、硬化させ耐煮沸接着性評価サンプルを得た。次に耐煮沸接着性評価サンプルを10cm×10cmの大きさに切り出し、それぞれクリップに固定し吊り下げた状態にした後、ビーカーに準備した純水からなる沸騰した湯(100℃)の中に積層ポリエステルフィルム全面が浸漬する状態で18時間入れた。その後、耐煮沸接着性評価サンプルを取り出し常態(23℃、相対湿度65%)にて1時間乾燥させ、耐煮沸接着性試験用ハードコート積層サンプルを得た。得られた耐煮沸接着性試験用ハードコート積層サンプルについて、(2−1)と同様の方法で接着性評価を行い、4段階評価を行った。残存したクロスカットの個数は、3回実施した平均値とした。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
UV硬化樹脂を(2−1)の評価と同様に積層ポリエステルフィルムの樹脂層(X)の表面に塗布、硬化させ耐UV接着性試験用サンプルを得た。その後(2−1)と同様に積算照射強度が500mJ/cm2となるように紫外線を照射し、合計の積算照射強度が1500mJ/cm2となるまで合計3回繰り返した。得られた耐UV接着性試験用ハードコート積層サンプルについて、(2−1)と同様の方法で接着性評価を行い、4段階評価を行った。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
耐熱水透明性は、熱水への積層ポリエステルフィルム浸漬前後のヘイズ変化量(ΔHz)(%)により評価した。積層ポリエステルフィルムを10cm×10cmの大きさに切り出し、クリップに固定し吊り下げた状態にした後、ビーカーに準備した純水からなる沸騰した湯(100℃)の中に積層ポリエステルフィルム全面が浸漬する状態で1時間入れた。その後、積層ポリエステルフィルムを取り出し常態(23℃、相対湿度65%)にて1時間乾燥させ、耐熱水透明性試験用サンプルを得た。ここで、ポリエステルフィルムの片面にのみ樹脂層(X)を有するサンプルの場合は、樹脂層と反対にあるポリエステルフィルムの面を、アセトンを含ませた不織布(小津産業(株)製、ハイゼガーゼNT−4)にて拭き取り、さらに常態で1時間放置乾燥させ、樹脂層とは反対にあるポリエステルフィルム面から析出したオリゴマーを除去し、耐熱水透明性試験用サンプルとした。
S:3.0%未満
A:3.0%以上5.0%未満
B:5.0%以上6.0%未満
C:6.0%以上。
(2−1)と同様の方法にて、積層ポリエステルフィルム上に厚み2μmのハードコート層が積層されたハードコートフィルムを得た。次いで、得られたハードコートフィルムから、8cm(ハードコートフィルム幅方向)×10cm(ハードコートフィルム長手方向)の大きさのサンプルを切り出し、ハードコート層の反対面に黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニールテープNo.200―50−21:黒)を、気泡を噛み込まないように張り合わせた。
S:干渉斑がほぼ見えない
A:干渉斑がわずかに見える
B:弱い干渉斑が見える
C:干渉斑が強い。
積層ポリエステルフィルムについて、RuO4染色超薄膜切片方法により試料を作製した。得られた試料の断面について、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより、積層ポリエステルフィルム上の樹脂層(X)の厚みを測定した。樹脂層(X)の厚みは、TEMにより20万倍の倍率で撮影した画像から樹脂層の厚みを読み取った。20点の樹脂層厚みを測定し、その平均値を樹脂層(X)の膜厚(nm)とした。
・測定装置:透過型電子顕微鏡(日立(株)製 H−7100FA型)。
A4カットサイズに裁断したフィルムシートを縦横それぞれ3分割し、合計9点を測定サンプルとして用いた。長辺側を長手方向とした。分光反射率の測定は、測定面(該樹脂層(X))の裏面に50mm幅の黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニ−ルテープNo.200−50−21:黒)を、気泡を噛みこまないようにサンプルとテープの長手方向を合わせて貼り合わせた後、4cm角のサンプル片に切り出し、分光光度計(島津製作所(株)製 UV2450)に入射角5°での分光反射率を測定した。サンプルを測定器にセットする方向は、測定器の正面に向かって前後の方向にサンプルの長手方向を合わせた。なお反射率を基準化するため、標準反射板として付属のAl2O3板を用いた。樹脂層(X)を有する面側の分光反射率を、450nm以上650nm以下の波長範囲について測定し、樹脂層(X)側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値(%)を求めた。測定は、4cm角に切り出したサンプル片9点について実施し、9点の平均値より求めた。
積層ポリエステルフィルムについて、RuO4染色超薄膜切片法により樹脂層(X)表面の試料を作製する。得られた試料の断面を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて下記条件で断面写真を得た。得られた断面写真において、その視野面積(Z方向×X方向:500nm×1200nm)に観察される大きさが40nm以上のアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)を含む凝集体の個数を観察し、得られた凝集体の個数を、下記式により、所定の面積(120000nm2)あたりの個数に換算する。
(観察された大きさが40nm以上の凝集体の個数)×120000/視野面積における樹脂層(X)の占める面積
その観察を10視野について実施し、所定の面積あたりに観察される凝集体の平均個数の小数点第1位の数を四捨五入し、分散指数とした。分散指数は、0以上の整数を表す。本発明における分散指数は、5以下であることを良好とした。
・測定条件:加速電圧 100kV
・倍率 :2万倍。
煮沸処理試験前の分光反射率(%)は、(6)分光反射率の評価方法に記載の方法と同様にして、樹脂層(X)側の波長400nm以上800nm以下の波長範囲について分光反射率を測定し、その平均値として求めた。
積層フィルムサンプルを金属枠に4辺で固定し、150℃(風量ゲージ「7」)に設定したエスペック(株)製熱風オーブン「HIGH−TEMP−OVEN PHH−200」に金属枠に固定したサンプルを熱風オーブン内の床に対して垂直に立てて入れ1時間加熱し、その後室温にて1時間放置した。ここでポリエステルフィルムの片側にのみ樹脂層を形成させた積層フィルムサンプルは、樹脂層と反対面にあるポリエステルフィルムの面を、アセトンを含ませた不織布(小津産業(株)性、ハイゼガーゼNT−4)にて拭き取り、さらにアセトンで流し常態で40時間放置乾燥させ、樹脂層とは反対にあるポリエステルフィルム面から析出したオリゴマーを除去した。その後、サンプルを前項(1)に記載の初期ヘイズ評価方法により加熱後のヘイズ値を測定し、熱処理前後の樹脂層片面のヘイズ値の差を加熱後ΔHz値として評価した。またポリエステルフィルム両面に樹脂層を形成させた積層フィルムサンプルは熱風オーブンでの加熱後、サンプルを常態で40時間放置したのち前項(1)に記載の初期ヘイズ評価方法により加熱後のヘイズ値を測定し、加熱処理前後のヘイズ値の差を半分(50%)にした値を樹脂層片面のヘイズ値の差とし、これを加熱後ΔHz値として評価した。測定は、合計10回測定した平均値をサンプルのヘイズ値とした。
<加熱後ΔHz値>
S:2.0%未満
A:2.0%以上2.5%未満
B:2.5%以上〜3.0%未満
C:3.0%以上
なお、加熱処理評価はA以上を良好とした。
(10)樹脂層(X)の表面ゼータ電位測定
まず積層ポリエステルフィルムを、固体表面ゼータ電位測定用セルのサイズに合うように3cm×1cmにサンプリングし、測定面が積層ポリエステルフィルムの樹脂層(X)面になるように、ゼータ電位計(大塚電子(株)製、ELSZ−1000、Flat Surface Cell使用)にセットし、溶媒として水(温度:25℃、屈折率:1.3328、粘度:0.8878(cP)、誘電率:78.3)で3回測定を行い、Smoluchowskiの式によって算出された値の3回の平均値をゼータ電位の値とした。
アクリル・ウレタン共重合樹脂(a−1)の水分散体の調製
窒素ガス雰囲気下かつ常温(25℃)下で、容器1に、ポリエステル系ウレタン樹脂(DIC(株)製“ハイドラン”(登録商標) AP−40(F))66重量部、メタクリル酸メチル35重量部、アクリル酸エチル29重量部、N−メチロールアクリルアミド2重量部を仕込み、溶液1を得た。次いで乳化剤(ADEKA(株)製“リアソープ”ER−30)を7重量部加え、更に溶液の固形分が50重量%となるように水を添加し、溶液2を得た。常温(25℃)下で、容器2に、水30重量部を添加し、60℃に昇温した。その後攪拌しながら、溶液2を3時間かけて、容器2へ連続滴下せしめた。更に同時に5重量%過硫酸カリウム水溶液3重量部を、容器2へ連続滴下せしめた。滴下終了後、更に2時間攪拌した後、25℃まで冷却し、反応を終了させ、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a−1)水分散体を得た。なお、得られたアクリル・ウレタン共重合樹脂(a−1)水分散体の固形分濃度は30重量%である。
ナフタレン骨格を有するポリエステル樹脂(b−1)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 88モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 12モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
1,3−プロパンジオール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を有するポリエステル樹脂(b−2)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 99モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 1モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
1,3−プロパンジオール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を有するポリエステル樹脂(b−3)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 85モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 15モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
1,3−プロパンジオール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を有するポリエステル樹脂(b−4)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸 : 85モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 15モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
1,3−プロパンジオール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を有するポリエステル樹脂(b−5)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 65モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 35モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
1,8−オクタンジオール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を有しないポリエステル樹脂(b−6)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 88モル%
トリメリット酸 : 12モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
エチレングリコール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、さらにビスフェノールS骨格を有するポリエステル樹脂(b−7)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 88モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 12モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してプロピレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
エチレングリコール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、さらにビスフェノールS骨格を有するエステル樹脂(b−8)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 88モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 12モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してプロピレンオキサイド10モルを付加した化合物 : 50モル%
エチレングリコール : 50モル%。
ナフタレン骨格を有し、さらにビスフェノールA骨格を有するポリエステル樹脂(b−9)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 85モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルリチウム : 15モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールA1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
エチレングリコール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有し、ビスフェノールA骨格を有するポリエステル樹脂(b−10)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 85モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 15モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールA1モルに対してプロピレンオキサイド10モルを付加した化合物: 86モル%
エチレングリコール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有しないポリエステル樹脂(b−11)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
イソフタル酸 : 88モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 12モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
エチレングリコール : 14モル%。
ナフタレン骨格を有しないポリエステル樹脂(b−12)の水分散体の調製
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
テレフタル酸 : 88モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 12モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
エチレングリコール : 14モル%。
塗料組成物を次の通り調製した。
アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)の水分散体:山南合成化学(株)製“サンナロン”WG−658(固形分濃度30重量%)
ポリエステル樹脂(b)の水分散体:ポリエステル樹脂(b−1)(固形分濃度15重量%)
イソシアネート化合物(c)の水分散体:第一工業製薬(株)製“エラストロン”(登録商標)E−37(固形分濃度28重量%)
オキサゾリン化合物(d−1)の水分散体:(株)日本触媒製“エポクロス”WS−500(固形分濃度40重量%)
水系溶媒(f):純水
上記した(a)〜(d)を固形分重量比で、(a)/(b)/(c)/(d)=15/85/10/40となるように、かつ塗料組成物の固形分濃度が8.5重量%となるように(f)を混合し濃度調整した。このときの塗料組成物中の樹脂組成を表1−1に示した。
下記のメラミン化合物(e)を用い、(e)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、メラミン化合物を含有したことで、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが小さくなり、耐煮沸接着性、耐UV接着性に優れ、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性、視認性を示した。
(実施例4)
メラミン化合物(e)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、メラミン化合物(e)の含有量を増量したことで、初期ヘイズが若干高く、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、分散指数が若干大きくなり、透明性、耐煮沸接着性、耐UV接着性が若干低下したものの良好であり、同等の初期接着性、耐湿熱接着性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性、視認性を示した。
ポリエステル化合物(b)として、ポリエステル樹脂(b−2)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。
ポリエステル化合物(b)としてポリエステル樹脂(b−3)(実施例6)、ポリエステル樹脂(b−4)(実施例7)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分の含有量が多いポリエステル樹脂を用いたことで、初期ヘイズが若干低く、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRは同等であるが、分散指数がより小さくなり、同等の優れた初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性、視認性を示した。
ポリエステル化合物(b)としてポリエステル樹脂(b−5)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分の含有量が多いポリエステル樹脂を用いたことで、初期ヘイズが若干高く、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、分散指数がより大きくなり、透明性、視認性、初期接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性が若干劣るものの良好であった。
ポリエステル化合物(b)として、ポリエステル樹脂(b−6)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を含まないポリエステル樹脂を用いたことで、初期ヘイズが若干高く、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、分散指数がより大きくなり、透明性、視認性、初期接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性、オリゴマー性が若干劣るものの良好であった。
ポリエステル化合物(b)として、ポリエステル樹脂(b−7)(実施例10)、ポリエステル樹脂(b−8)(実施例11)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。
イソシアネート化合物(c)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、イソシアネート化合物(c)の含有量を減量したことで、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干大きくなり、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性が若干低下したものの、同等の透明性、オリゴマー抑制性、視認性を示した。
イソシアネート化合物(c)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、イソシアネート化合物(c)の含有量を増量したことで、同等の透明性、優れた初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性、視認性を示した。
オキサゾリン化合物(d)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、オキサゾリン化合物(d)の含有量を減量したことで、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干増加し、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、オリゴマー抑制性が若干低下したものの良好であり、同等の透明性、視認性、耐熱水透明性を示した。
オキサゾリン化合物(d)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、オキサゾリン化合物(d)の含有量を増量したことで、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、視認性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性を示した。
オキサゾリン化合物(d)として下記のオキサゾリン化合物(d−2)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、末端構造および重合度が異なるオキサゾリン化合物(d−2)を用いても、同等の透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、視認性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性を示した。
(実施例18〜19)
アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)/ポリエステル樹脂(b)=40/60(実施例18)、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)/ポリエステル樹脂(b)=30/70(実施例19)としたことで、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、分散指数が若干大きくなり、反射率が若干減少し、ヘイズが若干増加したものの良好であった。また、耐煮沸接着性、耐UV接着性、オリゴマー抑制性、視認性は若干低下したものの良好であり、同等の初期接着性、耐湿熱接着性、耐熱水透明性を示した。
アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量比を表1−1に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)/ポリエステル樹脂(b)=20/80とした場合も、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRとオリゴマー抑制性が若干増加したものの、同等の透明性、優れた初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性、視認性を示した。
アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量比を表1−2に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)/ポリエステル樹脂(b)=5/95としたことで、分散指数が若干小さくなり、ヘイズが若干低下し、反射率が若干大きくなり、透明性、オリゴマー抑制性は良好であった。また、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干増加したため、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性、視認性は若干低下したものの良好であった。
イソシアネート化合物(c)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、イソシアネート化合物(c)の含有量が少なくなったことにより、透明性、視認性、オリゴマー抑制性に優れ、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干増加したために、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性が若干低下したものの良好であった。
イソシアネート化合物(c)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、イソシアネート化合物(c)の含有量が多くなったことにより、ヘイズが若干増加し、透明性、オリゴマー抑制性が若干低下したものの良好であった。また煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRは同等であったため、同等の初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性を示した。
オキサゾリン化合物(d)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、オキサゾリン化合物(d)の含有量が少なくなったことにより、オリゴマー抑制性が若干低下したものの良好であり、また、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干増加したため、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性が若干低下したものの良好であった。
オキサゾリン化合物(d)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、オキサゾリン化合物(d)の含有量が多くなったことにより、ヘイズが若干増加し、透明性が若干低下したものの良好であった。また、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRは同等であったため、同等の初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性、オリゴマー抑制性を示した。
メラミン化合物(e)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、メラミン化合物(e)の含有量が少なくなったことにより、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、オリゴマー抑制性を示した。また煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干増加したために、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性が若干低下したものの良好であった。
メラミン化合物(e)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、メラミン化合物(e)の含有量が多くなったことにより、分散指数が若干大きくなり、ヘイズが若干高くなったものの良好であった。また煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干大きくなり、耐煮沸接着性、耐UV接着性が若干低下したものの良好であった。
ポリエステル化合物(b)として、ポリエステル樹脂(b−9)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、ビスフェノールAの骨格を有するポリエステル樹脂を用いたことで、初期ヘイズが若干高く、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、分散指数が若干大きく、反射率が小さくなり、透明性、視認性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、オリゴマー抑制性が若干低下したものの、同等の優れた初期接着性、耐湿熱接着性を示した。
ポリエステル化合物(b)として、ポリエステル樹脂(b−10)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、ビスフェノールAの骨格を有するポリエステル樹脂を用いたことで、初期ヘイズが若干高く、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、分散指数、オリゴマー抑制性が若干高く、反射率が小さくなり、透明性、視認性、耐煮沸接着性、耐UV接着性が若干低下したものの、同等の優れた初期接着性、耐湿熱接着性を示した。
ポリエステル化合物(b)として、ポリエステル樹脂(b−2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。
ポリエステル化合物(b)として、ポリエステル樹脂(b−2)を用い、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量比を表1−2に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分の含有量が少ないポリエステル樹脂(b−2)を用いて、さらに、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)/ポリエステル樹脂(b)=40/60(実施例31)、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)/ポリエステル樹脂(b)=30/70(実施例32)、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)/ポリエステル樹脂(b)=20/80(実施例33)としたことで、分散指数が若干大きくなり、反射率が若干減少し、ヘイズが若干増加し、オリゴマー抑制性が若干低下したものの良好であった。また、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔRが若干大きくなり、耐煮沸接着性、耐UV接着性、視認性は若干低下したものの良好であり、同等の初期接着性、耐湿熱接着性、耐熱水透明性を示した。
樹脂層(X)の膜厚を変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。実施例3と比較して、樹脂層(X)の膜厚を減少させたことで、反射率が低下し、視認性が若干低下し、オリゴマー抑制性が若干低下したものの良好であり、同等の初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、耐熱水透明性を示した。
(a)〜(e)の固形分重量比を表1−3に記載の数値に調整した以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−3に示す。比較例1の積層ポリエステルフィルムは、アクリル・ウレタン共重合樹脂を含まないことで、実施例1と比較して、同等の優れた透明性、オリゴマー抑制性を示すものの、煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、視認性において性能が劣るものであった。
(a)〜(e)の固形分重量比を表1−3に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−3に示す。比較例2、3の積層ポリエステルフィルムは、ナフタレン骨格を有するポリエステル樹脂(b)を含まないことで、実施例3と比較して、同等の優れた煮沸処理試験前後の反射率変化量ΔR、透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐UV接着性、オリゴマー抑制性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
(a)〜(e)の固形分重量比を表に記載の数値に調整した以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−3に示す。
アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量比を表1−3に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−3に示す。
(比較例10〜11)
下記のカルボジイミド化合物(g)を用い、(g)の固形分重量比を表1−3に記載の数値に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−3に示す。実施例3と比較して、カルボジイミド化合物を含有したことで、実施例3と比較して、透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐熱水透明性、視認性は同等であったが、ポリエステル樹脂(b)と、イソシアネート化合物(c)やオキサゾリン化合物(d)、メラミン化合物(e)との反応が阻害されるため、架橋度の高い樹脂層を形成することができず、オリゴマー抑制性に劣るものであった。
カルボジイミド化合物(g)の水分散体:日清紡ケミカル(株)“カルボジライト”V−04(固形分濃度40重量%)
2 ポリエステルフィルム
3 X方向
4 Y方向
5 Z方向
Claims (8)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、
樹脂層(X)を有する積層ポリエステルフィルムであって、
前記樹脂層(X)が、
アクリル構造(A)とウレタン構造(B)と、ナフタレン構造(C)を含み、
カルボジイミド構造(G)を含まず、
前記樹脂層(X)が、
アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)と、
ナフタレン骨格を有するポリエステル樹脂(b)と、
イソシアネート化合物(c)と、
オキサゾリン化合物(d)を含む塗料組成物を用いて形成された層であり、
前記塗料組成物中のアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)と、ポリエステル樹脂(b)の固形分重量比が、40/60〜5/95であり、
前記樹脂層(X)側の煮沸処理試験前後の分光反射率の変化量ΔRが0%以上2%以下であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。 - 前記樹脂層(X)の表面ゼータ電位が−20mV以上である請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記樹脂層(X)側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が、4.5%以上6.0%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記樹脂層(X)のアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)を含む凝集体の分散指数が5以下であり、
かつ、前記塗料組成物中のアクリル・ウレタン共重合樹脂(a)の割合が3重量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。 - 前記ポリエステル樹脂(b)が、スルホン酸金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸成分を、ポリエステルの全ジカルボン酸成分に対し1〜30モル%含有する共重合ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステル樹脂(b)が、下記式(1)で表されるジオール成分を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(式中、X1、X2:−(CnH2nO)m−H(n=2以上4以下、m=1以上15以下の整数)を表す。) - 前記塗料組成物において、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、
イソシアネート化合物(c)を固形分重量で3〜20重量部、
オキサゾリン化合物(d)を固形分重量で20〜50重量部含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。 - 前記塗料組成物が、アクリル・ウレタン共重合樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、さらにメラミン化合物(e)を5〜30重量部含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
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