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JP6414449B2 - ガスセンサ - Google Patents
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JP6414449B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ハウジングとガスセンサ素子との間を封止するシール部を有するガスセンサに関する。
例えば自動車のエンジンから排出される排ガス中の特定ガスの濃度を検出するために、ガスセンサが用いられている。ガスセンサは、金属製のハウジングと、ハウジングの内周穴に挿入される、ガスセンサ素子を有する素子体と、素子体とハウジングとの間を封止するシール部とを有する。このシール部により、気密性が確保されており、ガスセンサの先端側に導入される排ガス等の被測定ガスがガスセンサの後端側に浸入することを防止している。
例えば特許文献1には、素子体の外側面と、素子体の外側面から外方に突出する顎部と、ハウジングの内側面との間に絶縁粉末を充填したガスセンサが提案されている。かかる構成のガスセンサにおいては、絶縁粉末上に保持部材及びかしめリング等を配置し、ハウジングの後端をかしめることにより、絶縁粉末を加圧して気密性が保持される。
特開2001−208725号公報
しかしながら、上記従来の構成のガスセンサにおいては、気密性を確保するために必要な部品数が多くなり、組み付けが複雑になり、コストが増大する。また、ハウジングにおけるクリープの発生及びタルクの耐熱温度の問題により、例えば750℃以上という高温環境下においては気密性が損なわれるおそれがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、低コストでの生産が可能であり、高温環境下におけるシール部の気密性に優れたガスセンサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、金属製の筒形状のハウジングと、
該ハウジングの内周穴に設けられた、少なくとも部分的に内径が小さくなる段差部と、
上記ハウジングの上記内周穴に挿入される共に、外表面がセラミックスからなるガスセンサ素子自体又は該ガスセンサ素子がセラミックス成形体に挿入された部材からなる素子体と、
該素子体と上記ハウジングとの間を封止するシール部と、を有するガスセンサにおいて、
上記シール部は、上記段差部よりも後端側に位置する後端側穴部内に配置されており、上記後端側穴部内の上記段差部上に充填された無機粉末からなる粉末充填部と、該粉末充填部上に形成されたガラス体からなるガラス部とを有し、
該ガラス部は、上記素子体と上記ハウジングとの熱膨張差を緩和する熱膨張係数の傾斜構造を有していることを特徴とするガスセンサにある。
上記ガスセンサにおいては、ハウジングの内周穴内に段差部が設けられている。そして、後端側穴部内の段差部上に充填された無機粉末からなる粉末充填部と、粉末充填部上に形成されたガラス体からなるガラス部とにより、シール部が形成されている。そのため、高温環境下において粉末充填部に亀裂などが生じたとしても、ガラス部により気密性が十分に確保される。一方、ガラス部は、上記素子体と上記ハウジングとの熱膨張差を緩和する熱膨張係数の傾斜構造を有している。その結果、熱膨張差による破壊が防止されるため、シール部の気密性が確保される。
また、ハウジングの段差部上には、ガラス部ではなく、粉末充填部が形成されている。段差部上にもガラス部を形成すると、例えガラス部における熱膨張係数を傾斜させたとしても、ハウジングと素子体との間の熱膨張差を十分に緩和できない部分が生じてしまうおそれがある。上記のごとく、段差部上には粉末充填部を配置することにより、ガラス部によって熱膨張差を緩和できない箇所が発生することを防止することができる。
また、上記構成のガスセンサにおいては、シール部を形成するための部品数を従来に比べて少なくすることができる。また、ガラス部を構成するガラス体により、ハウジングとガラス部、素子体とガラス部との間をそれぞれ封止することができるため、上述の従来技術のように、ハウジングの後端をかしめるという工程も必要なくなる。したがって、ガスセンサの製造工程が簡略化され、低コストでのガスセンサの製造が可能になる。
実施例1における、ガスセンサの構造を示す断面説明図。 実施例1における、ガスセンサのシール部周辺を示す断面説明図。 図2におけるIII−III線矢視断面図。 実施例2における、ガスセンサのシール部周辺を示す断面説明図。 実施例3における、ガスセンサのシール部周辺を示す断面説明図。 比較例1における、ガスセンサのシール部周辺を示す断面説明図。 実施例4における、ガラス部の高さと熱応力との関係を示す説明図。
次に、上記ガスセンサの好ましい実施形態について説明する。
上記ガスセンサにおいて、「先端側」とは、ガスセンサが被測定ガスに晒される側をいう。また、「後端側」とはその反対側をいう。
ガスセンサにおいて、素子体は、ガスセンサ素子自体であってもよいし、ガスセンサ素子がセラミックス成形体に挿入された部材であってもよい。
ガラス部は、素子体とハウジングとの熱膨張差を緩和する熱膨張係数の傾斜構造を有しており、熱膨張係数の差は2×10-6/℃以下であることが好ましい。この場合には、熱膨張差による破壊をより一層防止することができる。
ハウジングの内周穴は、少なくとも部分的に内径が小さくなる段差部を有しており、段差部上に粉末充填部とガラス部とからなるシール部が形成されている。段差部は、例えば無機粉末からなる粉末充填部を支持できる構造であればよい。段差部の構造の代表例が例えば後述の実施例1〜3に例示される。
(実施例1)
次に、ガスセンサの実施例について、図面を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1〜図3に示すごとく、金属製の筒形状のハウジング2と、ハウジング2の内周穴21に挿入される共に、ガスセンサ素子3からなる素子体4と、素子体4とハウジング2との間を封止するシール部5とを有する。
ハウジング2の内周穴21は、少なくとも部分的に内径が小さくなる段差部213を有する。本例における内周穴21は、素子体4の先端側に位置する先端側穴部211と、先端側穴部211よりも後端側に位置する後端側穴部212と、後端側穴部212と先端側穴部211との境界部分に垂直に形成された段差部213とを有している。後端側穴部212は、先端側穴部211よりも拡径しており、内周穴21の内径の先端側が後端側よりも小さくなっている。シール部5は、後端側穴部212内に配置されている。シール部5は、後端側穴部212内の段差部213上に充填された無機粉末からなる粉末充填部51と、粉末充填部51上に形成されたガラス体からなるガラス部52とを有する。ガラス部52は、素子体4とハウジング2との熱膨張差を緩和する熱膨張係数の傾斜構造を有している。以下、これを詳説する。
本例において、「先端側」とは、ガスセンサ1の軸方向Xの一方側であり、ガスセンサ1が被測定ガスに晒される側をいう。また、「後端側」とは、その反対側をいう。ガスセンサ1は、車両の排気管に取り付けられて、排気管から排気される排ガス中の例えば酸素等の特定ガスの濃度を測定するために用いられる。また、軸方向Xに直交する方向をガスセンサの径方向Yという。
図1〜図3に示すごとく、本例において、ガスセンサ素子3は、被測定ガス中の特定のガス濃度を検出する素子である。素子体4は、ガスセンサ素子3自体である。ガスセンサ素子3は、セラミックスと電極との積層構造体(図示略)であり板状である。ガスセンサ素子3の表面における軸方向Xの端部には電極部(図示略)が形成された部分があるが、ガスセンサ素子3の外表面の大部分はアルミナからなる。少なくとも後端側穴部212内に配置されてシール部5によりシールされる部分においては、ガスセンサ素子3の外表面はアルミナからなる。
ハウジング2は、SUS430からなる筒形状の部材である。ハウジング2の内周穴21は、内径の小さな先端側穴部211と内径の大きな後端側穴部212とを有している。ガスセンサ素子3は、互いに連通する先端側穴部211及び後端側穴部212内に挿入されている。図1及び図2に示すごとく、後端側穴部212と先端側穴部211との境界部分には、段差部213が形成されている。本例においては、段差部213は垂直に形成されており、より具体的にはガスセンサ1の径方向Yと平行な方向に形成されている。段差部213は傾斜状であってもよい。
後端側穴部212内の段差部213上には、無機粉末が充填されて粉末充填部51が形成されている。また、後端側穴部212内には、粉末充填部51上にガラス部52が形成されている。即ち、ガスセンサ素子3の外側面31(素子体4の外周面41)とハウジングの段差部213と、ハウジング2の内周面217とガラス部52とに囲まれる領域に粉末充填部51が形成されている。ガラス部52は、段差部213には接触していない。粉末充填部51に充填されている無機粉末はタルクである。
ガラス部52は、ガスセンサ素子3の外側面31及び後端側穴部212の内周面217にそれぞれ接合している。即ち、ガスセンサ素子3の外側面31とハウジング2の内周面217とはガラス部52によって封止されている。これにより、シール部5の気密性が確保されている。
ガラス部52は、径方向Yの外側に向かって熱膨張係数が段階的に大きくなる複数のガラス層521、522、523を有する。ガラス層521の熱膨張係数は、8×10-6/℃であり、ガラス層522の熱膨張係数は、9×10-6/℃であり、ガラス層523の熱膨張係数は、10×10-6/℃である。即ち、これらのガラス層521、522、523間の熱膨係数の差は、2×10-6/℃以下である。一方、ガスセンサ素子3の外表面を構成するアルミナの熱膨張係数は7×10-6/℃であり、ハウジング2を構成するSUS430の熱膨張係数は12×10-6/℃である。したがって、ガスセンサ素子3と、ガラス部52と、ハウジング2との間で、熱膨張係数の差が2×10-6/℃を超える部分は存在していない。
図1に示すごとく、ハウジング2の先端側には、ガスセンサ素子3の先端部30を覆う内側カバー121と、内側カバー121の外側に配設された外側カバー122とからなる二重構造の先端側カバー12が固定されている。先端側カバー12の内側カバー121及び外側カバー122には、それぞれ被測定ガスを導入又は排出する通気孔123が設けられている。
一方、ハウジング2の後端側には、ガスセンサ素子3の後端部39を覆うように第1後端側カバー13が固定されており、さらに第1後端側カバー13の後端側には、第2後端側カバー14が固定されている。第2後端側カバー14には、大気を導入する通気孔141が設けられている。また、第2後端側カバー14の後端側開口部は、ゴムブッシュからなる封止部材15によって閉塞されている。封止部材15には、外部に接続される4本のリード部材16が貫通配置されている。
図1及び図2に示すごとく、第1後端側カバー13の内部において、シール部5の後端側には、ガスセンサ素子3の後端部39を覆う絶縁碍子6が配設されている。絶縁碍子6には、ガスセンサ素子3の後端部39を収容する内部空間64が設けられている。また、ガスセンサ1は、絶縁碍子6に保持されると共に、ガスセンサ素子3を挟持してガスセンサ素子3に形成された電極端子(図示略)に接触する接点部材7を備えている。絶縁碍子6の後端部69には、接点部材5を挿通する4つの挿通孔691が設けられている。挿通孔621は、内部空間64と軸方向Xに連通するように形成されている。
図2に示すごとく、絶縁碍子6の内部空間64内には、接点部材5が保持されている。接点部材7は、金属板を折り曲げて形成してなる4つのバネ端子71からなる。各バネ端子71は、それぞれリード部16に接続されている。また、各バネ端子51は、絶縁碍子6の挿通孔691に挿通されていると共に、内部空間64の内壁面640に支承されている。また、各バネ端子51は、内部空間44内において、内側に折り曲げた状態で収容されている。また、各バネ端子71は、内側へ折り曲げられた部分にガスセンサ素子3の電極端子(図示略)に接触する接点部711を有する。
図2に示すごとく、シール部5の後端部59及びハウジング2の後端部29は、絶縁碍子6の先端部61に当接している。
図2に示すごとく、絶縁碍子6の後端部69と第1後端側カバー13との間には、環状の皿バネ17が配設されている。絶縁碍子6は、皿バネ17によって先端側、すなわちシール部5及びハウジング2側に押圧された状態で保持されている。これにより、軸方向Xにおいて絶縁碍子6の移動が規制されている。
次に、ガスセンサ1におけるシール部5の形成方法について説明する。
具体的には、まず、ハウジング2の内周穴21内にガスセンサ素子3を挿通させる。次いで、ハウジングの後端側穴部212内に無機粉末(タルク)を充填する。無機粉末は、後端側穴部212内の段差部213上に充填される。次いで、熱膨張係数が異なる3種類の筒状のガラス成形体A〜Cを準備する。
ガラス成形体Aは、上述のガラス層521を形成するためのものであり、熱膨張係数が上記のごとく調整されている。ガラス成形体Aは、ガスセンサ素子3を挿通するための貫通穴を有する筒状の部材である。また、ガラス成形体Bは、上述のガラス層522を形成するためのものであり、熱膨張係数が上記のごとく調整されている。ガラス成形体Bは、ガラス成形体Aを挿通するための貫通穴を有する筒状の部材である。ガラス成形体Cは、上述のガラス層523を形成するためのものであり、熱膨張係数が上記のごとく調整されている。ガラス成形体Cは、ガラス成形体Bを挿通するための貫通穴を有する筒状の部材である。これらのガラス成形体A〜Cを順次ガスセンサ素子3に挿入し、後端側穴部212内に充填した無機粉末上に配置した。
次に、ガラス成形体と無機粉末とを焼成することにより、シール部5が形成される。焼成は、昇温速度10℃/分で温度850℃まで昇温させた後、この温度850℃で60分間保持し、次いで、降温速度−5℃/分で170分かけて冷却するという温度制御により行った。このようにして、上述のシール部5を形成した。なお、本例のように複数のガラス層521、522、523を形成する場合には、少なくとも2つのガラス層521、523に挟まれるガラス層522に無機粉末からなる充填材を配合しておくことが好ましい。これにより、焼成により、ガラス層同士が混じり合って所望の熱膨張係数の傾斜構造が得られなくなることを防止することができる。
以下、本例のガスセンサの作用効果について説明する。
ガスセンサ1においては、ハウジング2の内周穴21内に段差部213が設けられている。そして、後端側穴部212内の段差部213上に充填された無機粉末からなる粉末充填部51と、粉末充填部51上に積層形成されたガラス体からなるガラス部52とにより、シール部5が形成されている。そのため、高温環境下においてもシール部5における気密性が確保される。高温環境下において、たとえ粉末充填部51に亀裂などが生じたとしても、ガラス部52により気密性が十分に確保されるためである。一方、ガラス部52は、ガスセンサ素子3とハウジング2との熱膨張差を緩和する熱膨張係数の傾斜構造を有している。その結果、熱膨張差による破壊が防止され、シール部5の気密性が確保される。
また、ハウジング2の段差部213上には、ガラス部52ではなく、粉末充填部51が形成されている。段差部213上にもガラス部を形成すると、後述の比較例1において示すように、例えガラス部の熱膨張係数を傾斜させたとしても、ハウジング2とガスセンサ素子3との間の熱膨張差を十分に緩和できない部分が生じてしまう。上記のごとく、段差部213上には粉末充填部51を配置することにより、ガラス部52によって熱膨張差を緩和できない箇所が発生することを防止することができる。
また、ガスセンサ1においては、ガラスや無機粉末によりシール部5を形成することができる。したがって、シール部5を形成するための部品数を少なくすることができる。さらに、従来のようにかしめ加工を行う場合に比べて製造過程における操作自体も簡単である。そのため、製造工程が簡略化され、低コストでのガスセンサの生産が可能になる。
また、ハウジング2の内周穴21は、先端側穴部211と、この先端側穴部211よりも拡径した後端側穴部212と、これら穴部211、212の境界部分に垂直に形成された段差部213とを有している。そのため、上述のガラス成形体A〜Cの焼成中に、ガラスが軟化し、例えばガスセンサ1の軸方向Xへ垂れ下がることを抑制することができる(図1及び図2参照)。それ故、任意の位置にシール部5を形成することが可能になる。
また、ガラス部52は、径方向Yの外側に向かって熱膨張係数が段階的に大きくなる複数のガラス層521、522、523を有することが好ましい。この場合には、熱膨張係数の傾斜構造を容易に実現できる。本例においては、3つのガラス層により、ガラス部5を形成した例を示しているが、ガラス層は、2層であっても4層以上であってもよい。即ち、ガラス部52により、ガスセンサ素子3(素子体4)とハウジング2との間の熱膨張差が緩和されればよく、ガラス層の積層数は限定されない。
粉末充填部51における無機粉末はタルクであることが好ましい。この場合には、ガラス部52と粉末充填部51との熱膨張差により熱応力が発生しても、硬度が低い粉末充填部51におけるタルクが先に破壊されることにより、ガラス部52の破壊をより一層防止することができる。
また、本例のガスセンサ1においては、素子体4はガスセンサ素子3自体であり、ガスセンサ素子3が例えば他のセラミックス成形体等に挿入されることなく、直接ハウジング2内に挿入されている。この場合には、ガスセンサ1の径方向Yの寸法を小さくすることができる。そのため、ガスセンサ1の小型化を図ることができる。また、この場合には、ガスセンサ1を構成する部品数をより少なくすることができる。そのため、ガスセンサ1の製造コストをより削減することができる。
また、本例においては、セラミックスの積層体からなる板状のガスセンサ素子3を用いたが、例えば有底筒形状のガスセンサ素子を用いることもできる。この場合にも、本例と同様にしてシール部5の形成が可能である。ガスセンサ1は、A/Fセンサや酸素センサなどに適用できる。
(実施例2)
本例は、ガスセンサ素子がセラミックス成形体に挿入された部材からなる素子体を備えるガスセンサの例である。図4に示すごとく、本例のガスセンサ1においては、素子体4が、アルミナからなる筒状のセラミックス成形体35と、この成形体35内に挿入されたガスセンサ素子3とからなる。成形体35内には、板状のガスセンサ素子3が挿入されており、成形体35とガスセンサ素子3とは一体化されている。
本例においては、板状のガスセンサ素子3が円筒状の成形体35(インシュレータ)内に挿入されている。そのため、この成形体35により、板状のガスセンサ素子3のコーナ部分に発生しうる熱応力を緩和することができる。本例のガスセンサ1のその他の構成は、実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を奏する。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
(実施例3)
本例は、ハウジングの形状が実施例1とは異なるガスセンサの例である。
図5に示すごとく、本例のガスセンサ1において、ハウジング2の内周穴21は、部分的に内径が小さくなる段差部213を有している。段差部213は、ハウジング2の内周穴21の内周面217が部分的に内側に突出する突出部からなる。内周穴21は、段差部213を除いて略同一の内径を有している。即ち、内周穴21は、段差部213を境にして先端側に位置する先端側穴部21と、後端側に位置する後端側穴部212とを有し、先端側穴部21と後端側穴部212の内径が略同一である。その他の構成は、実施例1と同様である
本例のガスセンサ1においても、段差部213上に、実施例1と同様の構成のガラス部を有している。そのため、実施例1と同様の作用効果を奏する。また、本例においては、段差部213を突出部により形成している。そのため、ハウジング2の構造がシンプルになり、ハウジングの製造が容易になると共に、ハウジングの製造に必要な材料を減らすことができるため、製造コストを削減することができる。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
(比較例1)
本例は、粉末充填部を形成することなく、ガラスによりシール部を形成した例である。図6に示すごとく、本例のガスセンサ9は、実施例1及び実施例2に示す粉末充填部を有しておらず、ハウジング2の段差部上にガラスからなるシール部92が形成されている。シール部92は、ガスセンサ9の径方向Yの外側に向かって熱膨張係数が段階的に大きくなる複数のガラス層921、922、923を有すると共に、ガスセンサ9の軸方向Xの先端側に向かって熱膨張係数が段階的に大きくなる複数のガラス層924、925を有する。各ガラス層921、922、923、924、925の熱膨張係数差は、2×10-6/℃以下である。その他の構成は、実施例1と同様である。本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例のガスセンサ9においては、複数のガラス層921、922、923、924、925によりシール部92を形成し、実施例1及び実施例2のような粉末充填部を形成していない。この場合には、例えシール部92の熱膨張係数を傾斜させたとしても、ハウジング2とガスセンサ素子3との間の熱膨張差を十分に緩和できない部分が生じてしまう。図6に示すガスセンサ9おいては、ガスセンサ素子3とガラス層924又はガラス層925との間の熱膨張係数が大きくなる。そのため、クラックが発生し、気密性が損なわれるおそれがある。
(実施例4)
本例は、ガラス部の高さと熱応力との関係を調べる例である。即ち、実施例1と同様の構成のガスセンサにおいて、ガラス部の高さ(図2における高さH)を変更したときにおけるガラス部にかかる熱応力を調べた。熱応力は、ガラス部の温度を850℃から温度25℃まで変化させたときの最大応力である。その結果を図7に示す。
図7より知られるごとく、ガラス部の高さを小さくすることにより、ガラス部にかかる熱応力を小さくすることができる。ガラス部の破壊をより一層抑制するという観点から、ガラス部の高さは、8mm以下であることが好ましく、6mm以下であることがより好ましく、5mm以下であることがさらに好ましい。一方、粉末充填部だけでなく、ガラス部における気密性をより確実に確保するという観点や振動等に対する強度を確保するという観点からは、ガラス部の高さは1mm以上であることが好ましく、1.5mm以上であることがより好ましく、2mm以上であることがさらに好ましい。
1 ガスセンサ
2 ハウジング
3 ガスセンサ素子
5 シール部
51 粉末充填部
52 ガラス部

Claims (8)

  1. 金属製の筒形状のハウジング(2)と、
    該ハウジング(2)の内周穴(21)に設けられた、少なくとも部分的に内径が小さくなる段差部(213)と、
    上記ハウジング(2)の上記内周穴(21)に挿入される共に、外表面がセラミックスからなるガスセンサ素子(3)自体又は該ガスセンサ素子(3)がセラミックス成形体(35)に挿入された部材からなる素子体(4)と、
    該素子体(4)と上記ハウジング(2)との間を封止するシール部(5)と、を有するガスセンサにおいて、
    上記シール部(5)は、上記段差部(213)よりも後端側に位置する後端側穴部(212)内に配置されており、上記後端側穴部(212)内の上記段差部(213)上に充填された無機粉末からなる粉末充填部(51)と、該粉末充填部(51)上に形成されたガラス体からなるガラス部(52)とを有し、
    該ガラス部(52)は、上記素子体(4)と上記ハウジング(2)との熱膨張差を緩和する熱膨張係数の傾斜構造を有していることを特徴とするガスセンサ(1)。
  2. 上記ハウジング(2)の内周穴(21)は、上記素子体(4)の先端側に位置する先端側穴部(211)と、該先端側穴部(211)よりも後端側に位置して、該先端側穴部(211)よりも拡径した上記後端側穴部(212)と、該後端側穴部(212)と上記先端側穴部(211)との境界部分に、垂直又は傾斜状に形成された上記段差部(213)とを有していることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ(1)。
  3. 上記段差部(213)は、上記ハウジング(2)の上記内周穴(21)の内周面(217)が部分的に内側に突出する突出部からなることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ(1)。
  4. 上記ガラス部(52)は、径方向の外側に向かって熱膨張係数が段階的に大きくなる複数のガラス層(521、522、523)を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサ(1)。
  5. 隣接する上記ガラス層(521、522、523)間の上記熱膨張係数の差が2×10 -6 /℃以下であることを特徴とする請求項4に記載のガスセンサ(1)
  6. 上記無機粉末はタルクであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のガスセンサ(1)。
  7. 上記素子体(4)は、ガスセンサ素子(3)自体であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のガスセンサ(1)。
  8. 上記ガラス部(52)の高さは、1〜8mmであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のガスセンサ(1)。
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