≪フォトリソグラフィ用現像液≫
本発明のフォトリソグラフィ用現像液は、(A)下記式(1)で表されるイミダゾール化合物と(B)水及び/又は有機溶剤とを含む。
(A)式(1)で表されるイミダゾール化合物
式(1)で表されるイミダゾール化合物(以下、「イミダゾール化合物」と略称することがある。)を金属と接触させる場合、式(1)で表されるイミダゾール化合物と、金属イオンとが反応して金属の表面に、化成被膜が形成される。金属からなる配線の表面に化成被膜が形成される場合、金属のマイグレーションによる配線間の短絡や、金属の酸化が抑制される。
(式(1)中、R
1は水素原子又はアルキル基であり、R
2は置換基を有してもよい芳香族基であり、R
3は置換基を有してもよいアルキレン基であり、R
4は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホナト基、又は有機基であり、nは0〜3の整数である。)
式(1)中、R1は水素原子又はアルキル基である。R1がアルキル基である場合、当該アルキル基は、直鎖アルキル基であっても、分岐鎖アルキル基であってもよい。当該アルキル基の炭素原子数は特に限定されないが、1〜20が好ましく、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
R1として好適なアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチル−n−ヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、及びn−イコシル基が挙げられる。
式(1)中、R2は、置換基を有してもよい芳香族基である。置換基を有してもよい芳香族基は、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基でもよく、置換基を有してもよい芳香族複素環基でもよい。
芳香族炭化水素基の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。芳香族炭化水素基は、単環式の芳香族基であってもよく、2以上の芳香族炭化水素基が縮合して形成されたものであってもよく、2以上の芳香族炭化水素基が単結合により結合して形成されたものであってもよい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アンスリル基、フェナンスレニル基が好ましい。
芳香族複素環基の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。芳香族複素環基は、単環式基であってもよく、多環式基であってもよい。芳香族複素環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、及びベンゾイミダゾリル基が好ましい。
フェニル基、多環芳香族炭化水素基、又は芳香族複素環基が有してもよい置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルフィノ基、スルホ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスホナト基、アミノ基、アンモニオ基、及び有機基が挙げられる。フェニル基、多環芳香族炭化水素基、又は芳香族複素環基が複数の置換基を有する場合、当該複数の置換基は、同一であっても異なっていてもよい。
芳香族基が有する置換基が有機基である場合、当該有機基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、及びアラルキル基等が挙げられる。この有機基は、該有機基中にヘテロ原子等の炭化水素基以外の結合や置換基を含んでいてもよい。また、この有機基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。この有機基は、通常は1価であるが、環状構造を形成する場合等には、2価以上の有機基となり得る。
芳香族基が隣接する炭素原子上に置換基を有する場合、隣接する炭素原子上に結合する2つの置換基はそれが結合して環状構造を形成してもよい。環状構造としては、脂肪族炭化水素環や、ヘテロ原子を含む脂肪族環が挙げられる。
芳香族基が有する置換基が有機基である場合に、当該有機基に含まれる結合は本発明の効果が損なわれない限り特に限定されず、有機基は、酸素原子、窒素原子、珪素原子等のヘテロ原子を含む結合を含んでいてもよい。ヘテロ原子を含む結合の具体例としては、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、イミノ結合(−N=C(−R)−、−C(=NR)−:Rは水素原子又は有機基を示す)、カーボネート結合、スルホニル結合、スルフィニル結合、アゾ結合等が挙げられる。
有機基が有してもよいヘテロ原子を含む結合としては、式(1)で表されるイミダゾール化合物の耐熱性の観点から、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、エステル結合、アミド結合、アミノ結合(−NR−:Rは水素原子又は1価の有機基を示す)ウレタン結合、イミノ結合(−N=C(−R)−、−C(=NR)−:Rは水素原子又は1価の有機基を示す)、カーボネート結合、スルホニル結合、スルフィニル結合が好ましい。
有機基が炭化水素基以外の置換基である場合、炭化水素基以外の置換基の種類は本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。炭化水素基以外の置換基の具体例としては、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、シリル基、シラノール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアルミ基、モノアリールアミノ基、ジアリールアミノ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、ニトロ基、ニトロソ基、カルボキシラート基、アシル基、アシルオキシ基、スルフィノ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホナト基、アルキルエーテル基、アルケニルエーテル基、アルキルチオエーテル基、アルケニルチオエーテル基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基等が挙げられる。上記置換基に含まれる水素原子は、炭化水素基によって置換されていてもよい。また、上記置換基に含まれる炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、及び環状のいずれでもよい。
フェニル基、多環芳香族炭化水素基、又は芳香族複素環基が有する置換基としては、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアリール基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数1〜12のアリールオキシ基、炭素原子数1〜12のアリールアミノ基、及びハロゲン原子が好ましい。
R2としては、式(1)で表されるイミダゾール化合物を安価且つ容易に合成でき、イミダゾール化合物の水や有機溶剤に対する溶解性が良好であることから、それぞれ置換基を有してもよいフェニル基、フリル基、チエニル基が好ましい。
式(1)中、R3は、置換基を有してもよいアルキレン基である。アルキレン基が有していてもよい置換基は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。アルキレン基が有していてもよい置換基の具体例としては、水酸基、アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、及びハロゲン原子等が挙げられる。アルキレン基は、直鎖アルキレン基であっても、分岐鎖アルキレン基であってもよく、直鎖アルキレン基が好ましい。アルキレン基の炭素原子数は特に限定されないが、1〜20が好ましく、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。なお、アルキレン基の炭素原子数には、アルキレン基に結合する置換基の炭素原子を含まない。
アルキレン基に結合する置換基としてのアルコキシ基は、直鎖アルコキシ基であっても、分岐鎖アルコキシ基であってもよい。置換基としてのアルコキシ基の炭素原子数は特に限定されないが、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
アルキレン基に結合する置換基としてのアミノ基は、モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基であってもよい。モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基に含まれるアルキル基は、直鎖アルキル基であっても分岐鎖アルキル基であってもよい。モノアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基に含まれるアルキル基の炭素原子数は特に限定されないが、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3が特に好ましい。
R3として好適なアルキレン基の具体例としては、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、n−プロパン−1,3−ジイル基、n−プロパン−2,2−ジイル基、n−ブタン−1,4−ジイル基、n−ペンタン−1,5−ジイル基、n−ヘキサン−1,6−ジイル基、n−ヘプタン−1,7−ジイル基、n−オクタン−1,8−ジイル基、n−ノナン−1,9−ジイル基、n−デカン−1,10−ジイル基、n−ウンデカン−1,11−ジイル基、n−ドデカン−1,12−ジイル基、n−トリデカン−1,13−ジイル基、n−テトラデカン−1,14−ジイル基、n−ペンタデカン−1,15−ジイル基、n−ヘキサデカン−1,16−ジイル基、n−ヘプタデカン−1,17−ジイル基、n−オクタデカン−1,18−ジイル基、n−ノナデカン−1,19−ジイル基、及びn−イコサン−1,20−ジイル基が挙げられる。
R4は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホナト基、又は有機基であり、nは0〜3の整数である。nが2〜3の整数である場合、複数のR4は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
R4が有機基である場合、当該有機基は、R2について、芳香族基が置換基として有していてもよい有機基と同様である。
R4が有機基である場合、有機基としては、アルキル基、芳香族炭化水素基、及び芳香族複素環基が好ましい。アルキル基としては、炭素原子数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、及びイソプロピル基がより好ましい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アンスリル基、及びフェナンスレニル基が好ましく、フェニル基、及びナフチル基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。芳香族複素環基としては、ピリジル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、及びベンゾイミダゾリル基が好ましく、フリル基、及びチエニル基がより好ましい。
R4がアルキル基である場合、アルキル基のイミダゾール環上での結合位置は、2位、4位、5位のいずれも好ましく、2位がより好ましい。R4が芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基である場合、これらの基のイミダゾール上での結合位置は、2位が好ましい。
上記式(1)で表されるイミダゾール化合物の中では、安価且つ容易に合成可能であり、水や有機溶剤に対する溶解性に優れる点から、下記式(1−1)で表される化合物が好ましく、式(1−1)で表され、R3がメチレン基である化合物がより好ましい。
(式(1−1)中、R
1、R
3、R
4、及びnは、式(1)と同様であり、R
5、R
6、R
7、R
8、及びR
9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルフィノ基、スルホ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスホナト基、アミノ基、アンモニオ基、又は有機基であり、ただし、R
5、R
6、R
7、R
8、及びR
9のうち少なくとも1つは水素原子以外の基である。)
R5、R6、R7、R8、及びR9が有機基である場合、当該有機基は、式(1)におけるR2が置換基として有する有機基と同様である。R5、R6、R7、及びR8は、イミダゾール化合物の溶媒に対する溶解性の点から水素原子であるのが好ましい。
中でも、R5、R6、R7、R8、及びR9のうち少なくとも1つは、下記置換基であることが好ましく、R9が下記置換基であるのが特に好ましい。R9が下記置換基である場合、R5、R6、R7、及びR8は水素原子であるのが好ましい。
−O−R10
(R10は水素原子又は有機基である。)
R10が有機基である場合、当該有機基は、式(1)におけるR2が置換基として有する有機基と同様である。R10としては、アルキル基が好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基が特に好ましく、メチル基が最も好ましい。
上記式(1−1)で表される化合物の中では、下記式(1−1−1)で表される化合物が好ましい。
(式(1−1−1)において、R
1、R
4、及びnは、式(1)と同様であり、R
11、R
12、R
13、R
14、及びR
15は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、メルカプト基、スルフィド基、シリル基、シラノール基、ニトロ基、ニトロソ基、スルフィノ基、スルホ基、スルホナト基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスホナト基、アミノ基、アンモニオ基、又は有機基であり、ただし、R
11、R
12、R
13、R
14、及びR
15のうち少なくとも1つは水素原子以外の基である。)
式(1−1−1)で表される化合物の中でも、R11、R12、R13、R14、及びR15のうち少なくとも1つが、前述の−O−R10で表される基であることが好ましく、R15が−O−R10で表される基であるのが特に好ましい。R15が−O−R10で表される基である場合、R11、R12、R13、及びR14は水素原子であるのが好ましい。
上記式(1)で表されるイミダゾール化合物の合成方法は特に限定されない。例えば、下記式(I)で表されるハロゲン含有カルボン酸誘導体と、下記式(II)で表されるイミダゾール化合物とを、常法に従って反応させてイミダゾリル化を行うことによって、上記式(1)で表されるイミダゾール化合物を合成することができる。
(式(I)及び式(II)中、R
1、R
2、R
3、R
4及びnは、式(1)と同様である。式(I)において、Halはハロゲン原子である。)
また、イミダゾール化合物が、式(1)で表され、且つR3がメチレン基である化合物である場合、即ち、イミダゾール化合物が下記式(1−2)で表される化合物である場合、以下に説明するMichael付加反応による方法によっても、イミダゾール化合物を合成することができる。
(式(1−2)中、R
1、R
2、R
4及びnは、式(1)と同様である。)
具体的には、例えば、下記式(III)で表される3−置換アクリル酸誘導体と、上記式(II)で表されるイミダゾール化合物とを溶媒中で混合してMichael付加反応を生じさせることによって、上記式(1−2)で表されるイミダゾール化合物が得られる。
(式(III)中、R
1、R
2、R
4及びnは、式(1)と同様である。)
また、下記式(IV)で表される、イミダゾリル基を含む3−置換アクリル酸誘導体を、水を含む溶媒中に加えることによって、下記式(1−3)で表されるイミダゾール化合物が得られる。
(式(IV)及び式(1−3)中、R
2、R
4及びnは、式(1)と同様である。)
この場合、上記式(IV)で表される3−置換アクリル酸誘導体の加水分解により、上記式(II)で表されるイミダゾール化合物と、下記式(V)で表される3−置換アクリル酸とが生成する。そして、下記式(V)で表される3−置換アクリル酸と、上記式(II)で表されるイミダゾール化合物との間でMichael付加反応が生じ、上記式(1−3)で表されるイミダゾール化合物が生成する。
式(1)で表されるイミダゾール化合物の好適な具体例としては、以下のものが挙げられる。
(B)水及び/又は有機溶剤
本発明のフォトリソグラフィ用現像液は、(A)上記式(1)で表されるイミダゾール化合物に加え、(B)水及び/又は有機溶剤を含む。
〔有機溶剤〕
露光部が有機溶剤に不溶化するようなフォトリソグラフィーのシステムにおいてネガ型現像を行う場合や、未露光部が有機溶剤に不溶であるようなフォトリソグラフィーのシステムにおいてポジ型現像を行う場合には、現像液として有機溶剤を含有する有機系現像液を使用することができる。
溶剤現像を行う際に使用し得る有機系現像液としては、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤等の極性溶剤及び炭化水素系溶剤を用いることができる。
本発明において、ケトン系溶剤とは分子内にケトン基を有する溶剤のことであり、エステル系溶剤とは分子内にエステル基を有する溶剤のことであり、アルコール系溶剤とは分子内にアルコール性水酸基を有する溶剤のことであり、アミド系溶剤とは分子内にアミド基を有する溶剤のことであり、エーテル系溶剤とは分子内にエーテル結合を有する溶剤のことである。これらの中には、1分子内に上記官能基を複数種類有する溶剤も存在するが、その場合は、その溶剤の有する官能基を含むいずれの溶剤種にも該当するものとする。例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテルは、上記分類中の、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤いずれにも該当するものとする。また、炭化水素系溶剤とは置換基を有さない炭化水素溶剤のことである。
ケトン系溶剤としては、例えば、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン、2−ヘプタノン(メチルアミルケトン)、4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、2−メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、4−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテート、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキシブチルアセテート、4−プロポキシブチルアセテート、2−メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペンチルアセテート、4−メトキシペンチルアセテート、2−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、4−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、プロピル−3−メトキシプロピオネート、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−デカノール、4−メチル−2−ペンタノール(MIBC:メチルイソブチルカルビノール)、3−メトキシ−1−ブタノール等のアルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等の水酸基を含有するグリコールエーテル系溶剤等を挙げることができる。これらの中でもグリコールエーテル系溶剤を用いることが好ましい。
エーテル系溶剤としては、例えば、上記水酸基を含有するグリコールエーテル系溶剤の他、ジブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等の水酸基を含有しないグリコールエーテル系溶剤、ジイソペンチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。好ましくは、グリコールエーテル系溶剤を用いる。
アミド系溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が使用できる。
炭化水素系溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルヘキサン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、リモネン、及びピネン等の脂肪族炭化水素系溶剤、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、1−メチルプロピルベンゼン、2−メチルプロピルベンゼン、ジメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、エチルメチルベンゼン、トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、エチルジメチルベンゼン、ジプロピルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
上記の溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤や水と混合し使用してもよい。
これらの中でも、エステル系溶剤が好ましい。エステル系溶剤としては、後述する一般式(4)で表される溶剤又は後述する一般式(5)で表される溶剤を用いることが好ましく、一般式(5)で表される溶剤を用いることがより好ましい。
溶剤現像を行う際に使用し得る現像液として、下記一般式(4)で表される溶剤を用いることが好ましい。
一般式(4)において、
RS1及びRS2は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。RS1及びRS2は、互いに結合して環を形成してもよい。RS1及びRS2としては水素原子又はアルキル基が好ましく、RS1及びRS2の有するアルキル基は、水酸基やカルボニル基、シアノ基等で置換されていてもよい。
一般式(4)で表される溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等を挙げることができる。
これらの中でも、一般式(4)で表される溶剤は、RS1及びRS2が無置換のアルキル基であることが好ましく、酢酸アルキルであることがより好ましく、酢酸ブチルであることが特に好ましい。
一般式(4)で表される溶剤は他の溶剤1種以上と併用して用いてもよい。この場合の併用溶剤としては、一般式(4)で表される溶剤に分離することなく混合できれば特に制限は無く、一般式(4)で表される溶剤同士を併用して用いてもよいし、一般式(4)で表される溶剤を他のエステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤及び炭化水素系溶剤から選択される溶剤に混合して用いてもよい。併用溶剤は1種以上用いることができるが、安定した性能を得る上では、1種であることが好ましい。併用溶剤1種を混合して用いる場合の、一般式(4)で表される溶剤と併用溶剤の混合比は、通常20:80〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは60:40〜95:5、最も好ましくは60:40〜90:10である。
溶剤現像を行う際に使用し得る現像液としては、下記一般式(5)で表される溶剤を用いることが好ましい。
一般式(5)において、
RS3及びRS5は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。RS3及びRS5は、互いに結合して環を形成してもよい。
RS3及びRS5は、水素原子又はアルキル基であることが好ましい。
RS4は、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。RS4は、水素原子又はアルキル基であることが好ましい。
RS3、RS4及びRS5が有するアルキル基は、水酸基やカルボニル基、シアノ基等で置換されていてもよい。
一般式(5)に於ける、RS4のアルキレン基は、アルキレン鎖中にエーテル結合を有していてもよい。
一般式(5)で表される溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、プロピル−3−メトキシプロピオネート、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、2−メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、4−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテート、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキシブチルアセテート、4−プロポキシブチルアセテート、2−メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペンチルアセテート、4−メトキシペンチルアセテート、2−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、4−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、等を挙げることができる。
これらの中でも、一般式(5)で表される溶剤は、RS2、RS4及びRS5が無置換のアルキル基であることが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が特に好ましい。
一般式(5)で表される溶剤は他の溶剤1種以上と併用して用いてもよい。この場合の併用溶剤としては、一般式(5)で表される溶剤に分離することなく混合できれば特に制限は無く、一般式(5)で表される溶剤同士を併用して用いてもよいし、一般式(5)で表される溶剤を他のエステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤及び炭化水素系溶剤から選択される溶剤に混合して用いてもよい。併用溶剤は1種以上用いることができるが、安定した性能を得る上では、1種であることが好ましい。併用溶剤1種を混合して用いる場合の、一般式(5)で表される溶剤と併用溶剤の混合比は、通常20:80〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは60:40〜95:5、最も好ましくは60:40〜90:10である。
また、溶剤現像を行う際に使用し得る現像液としては、下記一般式(6)で表される化合物(S)からなる溶剤を用いることが好ましい。
(式(6)中、R
S6及びR
S7は、それぞれ独立に炭素原子数1〜3のアルキル基であり、R
S8は下式(6−1)又は下式(6−2):
で表される基である。式(6−1)中、R
S9は、水素原子又は水酸基であり、R
S10及びR
S11は、それぞれ独立に炭素原子数1〜3のアルキル基である。式(6−2)中、R
S12及びR
S13は、それぞれ独立に水素原子、又は炭素原子数1〜3のアルキル基である。)
式(6)で表される化合物(S)のうち、RS8が式(6−1)で表される基である場合の具体例としては、N,N,2−トリメチルプロピオンアミド、N−エチル,N,2−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジエチル−2−メチルプロピオンアミド、N,N,2−トリメチル−2−ヒドロキシプロピオンアミド、N−エチル−N,2−ジメチル−2−ヒドロキシプロピオンアミド、及びN,N−ジエチル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオンアミド等が挙げられる。
式(6)で表される化合物(S)のうち、RS8が式(6−2)で表される基である場合の具体例としては、N,N,N’,N’−テトラメチルウレア、N,N,N’,N’−テトラエチルウレア等が挙げられる。
上記の化合物(S)の例のうち、特に好ましいものとしては、N,N,2−トリメチルプロピオンアミド(DMIB)、及びN,N,N’,N’−テトラメチルウレア(TMU)が好ましい。
一般式(6)で表される化合物(S)からなる溶剤は他の溶剤1種以上と併用して用いてもよい。この場合の併用溶剤としては、一般式(6)で表される溶剤に分離することなく混合できれば特に制限は無く、一般式(6)で表される溶剤同士を併用して用いてもよいし、一般式(6)で表される溶剤を他のエステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤及び炭化水素系溶剤から選択される溶剤に混合して用いてもよい。併用溶剤は1種以上用いることができるが、安定した性能を得る上では、1種であることが好ましい。併用溶剤1種を混合して用いる場合の、一般式(6)で表される溶剤と併用溶剤の混合比は、通常20:80〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは60:40〜95:5、最も好ましくは60:40〜90:10である。
化合物(S)からなる溶剤とともに使用することができる有機溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素極性溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、及びイソホロン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、及び酢酸−n−ブチル等のエステル類;ジオキサン、及びテトラヒドロフラン等の環状エーテル類;エチレンカーボネート、及びプロピレンカーボネート等の環状エステル類;トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類が挙げられる。
溶剤現像の際に使用する溶剤としては、現像に用いる溶剤のコスト削減の観点から、ハロゲン原子を含まない有機溶剤を用いることが好ましい。溶剤現像の際に使用する全溶剤の総重量に占めるハロゲン原子を含まない有機溶剤の含有量は、通常60質量%以上であり、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは97質量%以上である。
溶剤現像の際に使用する溶剤の沸点は、50℃以上、250℃未満が望ましい。
溶剤現像の際に使用する溶剤の発火点は、200℃以上が望ましい。
〔水〕
本発明のフォトリソグラフィ用現像液に含有される(B)水及び/又は有機溶剤としては、水を用いることが好ましく、水と有機溶剤との混合物であってもよいが、溶剤としては水のみを用いることがより好ましい。本発明のフォトリソグラフィ用現像液は、水を用いる場合、特に、溶剤として水のみを用いる場合、通常、下記(C)塩基性化合物をも含有するものであり、(C)塩基性化合物を含有することにより、アルカリ現像液として用いることができる。かかるアルカリ現像液は、露光部がアルカリ現像液に不溶化するようなフォトリソグラフィーのシステムにおいてネガ型現像を行う場合や、未露光部がアルカリ現像液に不溶であるようなフォトリソグラフィーのシステムにおいてポジ型現像を行う場合に好適に用いることができる。
(C)塩基性化合物
本発明のフォトリソグラフィ用現像液は、(A)上記式(1)で表されるイミダゾール化合物と(B)水及び/又は有機溶剤とを含み、さらに、(C)塩基性化合物を含むものであってもよい。本発明のフォトリソグラフィ用現像液は、(C)塩基性化合物を含むものである場合、通常、アルカリ現像液として用いることができ、上述の(B)水及び/又は有機溶剤としては水が好ましく用いられる。
(C)塩基性化合物としては従来公知の塩基性化合物を用いることができる。このような塩基性化合物として、アルカリ金属を含む塩基性化合物及び金属イオンを含まない有機塩基が挙げられる。
アルカリ金属を含む塩基性化合物の例として、リチウム、ナトリウム、カリウム等アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩が挙げられ、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類等が挙げられる。
金属イオンを含まない有機塩基の例として、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)、トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリプロピル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリメチル(1−ヒドロキシプロピル)アンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類;等が挙げられる。また、置換基が直鎖状、分枝状又は環状の第一級、第二級、第三級アミンを含むアミン類、具体的には1,3−ジアミノプロパン等のジアミノアルカン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン等のアリールアミン、N,N’−ジアミノジアルキルアミン等のアルキルアミン等も挙げられる。また、環骨格に3〜5個の炭素原子と窒素、酸素、イオウの中から選ばれたヘテロ原子1又は2個とを有する複素環式塩基、具体的にはピロール、ピリジン、ピラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピロリドン、モルホリン、オキサゾール、チアゾール等が挙げられ、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類が好ましい。これらの有機塩基の中では第四級アンモニウム化合物、特にテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)が好ましい。これらの有機塩基は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の2.38%の水溶液が望ましい。
その他の成分
有機溶剤現像液には、必要に応じて公知の添加剤を配合できる。添加剤としては例えば界面活性剤が挙げられる。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えばイオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては特に限定されるものではなく、アニオン性基を有する従来公知の界面活性剤を用いることができる。そのようなアニオン系界面活性剤としては、例えば、アニオン性基として、カルボン酸基、スルホン酸基、又はリン酸基を有する界面活性剤を挙げることができる。
具体的には、炭素数8〜20のアルキル基を有する高級脂肪酸、高級アルキル硫酸エステル、高級アルキルスルホン酸、高級アルキルアリールスルホン酸、スルホン酸基を有するその他の界面活性剤、若しくは高級アルコールリン酸エステル、又はそれらの塩等を挙げることができる。ここで、上記アニオン系界面活性剤の有するアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、分枝鎖中にフェニレン基又は酸素原子等が介在してもよいし、アルキル基が有する水素原子の一部が水酸基やカルボキシル基で置換されてもよい。
上記の高級脂肪酸の具体例としては、ドデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸等を挙げることができ、高級アルキル硫酸エステルの具体例としては、デシル硫酸エステル、ドデシル硫酸エステル等を挙げることができる。また、上記高級アルキルスルホン酸の例としては、デカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ステアリン酸スルホン酸等を挙げることができる。
また、高級アルキルアリールスルホン酸の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、デシルナフタレンスルホン酸等を挙げることができる。
さらに、スルホン酸基を有するその他の界面活性剤としては、例えば、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ジオクチルスルホサクシネート等のジアルキルスルホサクシネート等を挙げることができる。
高級アルコールリン酸エステルの例としては、例えば、パルミチルリン酸エステル、ヒマシ油アルキルリン酸エステル、ヤシ油アルキルリン酸エステル等を挙げることができる。
以上のアニオン性界面活性剤の中でも、スルホン酸基を有する界面活性剤を用いることが好ましく、具体的には、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、オレフィンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ジアルキルスルホサクシネート等が挙げられる。これらの中でも、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ジアルキルスルホサクシネートを用いることが好ましい。アルキルスルホン酸のアルキル基の平均炭素数は9〜21であることが好ましく、12〜18であることがより好ましい。また、アルキルベンゼンスルホン酸のアルキル基の平均炭素数は、6〜18であることが好ましく、9〜15であることがより好ましい。アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸のアルキル基の平均炭素数は、6〜18であることが好ましく、9〜15であることがより好ましい。さらに、ジアルキルスルホサクシネートのアルキル基の平均炭素数は、4〜12が好ましく、6〜10がより好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アセチレン系ノニオン界面活性剤等が例示される。ノニオン系界面活性剤としては水溶性を有するものが望ましい。HLB7〜17の範囲が良い。HLBが小さく水溶性が足りない場合は他の活性剤と混ぜる等して水溶性を持たせてもよい。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、前述の公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)若しくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基等が挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基等同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)等を同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げられる。さらに、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、等を挙げることができる。
界面活性剤としては、非イオン性の界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤がより好ましい。
界面活性剤を配合する場合、その配合量は、有機溶剤現像液の全質量に対して、通常、0.001〜5質量%であり、0.005〜2質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましい。
現像液の調製法
本発明のフォトリソグラフィ用現像液は、任意の順番で、(A)上記一般式(1)で表されるイミダゾール化合物、(B)水及び/又は有機溶剤、必要に応じ(C)塩基性化合物等の各種添加成分を混合して均一にすることで得ることができる。
≪レジストパターン形成方法≫
本発明は、第二の態様として、上述した本発明の第一の態様であるフォトリソグラフィ用現像液を用いたレジストパターン形成方法である。レジストパターン形成方法は、通常、
基板上にフォトレジスト組成物を塗布して塗布膜を形成する工程と、
塗布膜を位置選択的に露光する工程と、
露光された塗布膜中の非レジスト部を上述した本発明のフォトリソグラフィ用現像液に溶解させてレジストパターンを現像する工程と、
を含む方法によってレジストパターンを形成する方法である。本発明のレジストパターン形成方法は、現像する工程において、上述した本発明の第一の態様のフォトリソグラフィ用現像液を用いること以外は、従来公知の方法により行うことができる。このように、本発明の第一の態様のフォトリソグラフィ用現像液は、汎用性があり、従来のレジストパターン形成方法において従来の現像液に代えて好適に用いることができる。
本発明の第一の態様のフォトリソグラフィ用現像液は、ネガ型、ポジ型のいずれかを問わず、種々レジストに対して使用することができる。具体的にはナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂とを含有するポジ型レジスト、露光により酸を発生する化合物と酸により分解してアルカリ水溶液への溶解度が増大する化合物とアルカリ可溶性樹脂とを含有する化学増幅型レジスト、露光により酸を発生する化合物と酸により分解してアルカリ水溶液への溶解度が増大する基を有するアルカリ可溶性樹脂とを含有する化学増幅型レジスト、露光により酸を発生する化合物と酸により架橋反応を開始する架橋剤とアルカリ可溶性樹脂とを含有するネガ型レジスト、露光により酸を発生する化合物と酸により重合反応を開始する化合物とアルカリ可溶性樹脂とを含有するネガ型レジスト等が挙げられる。
フォトレジスト組成物は、例えば、(B)有機溶剤を含有する本発明の第一の態様のフォトリソグラフィ用現像液を用いるいわゆる「ネガ型溶剤現像」に用いられるネガ型フォトレジスト組成物として好適なものとしては、特に限定されないが、例えば、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン樹脂、又はアクリル樹脂を主成分とするもの等が挙げられる。
好適なネガ型フォトレジスト組成物の一例としては、(a)多官能エポキシ樹脂、(b)カチオン重合開始剤、及び(c)溶剤を含有する感光性樹脂組成物が挙げられる。
(a)多官能エポキシ樹脂は、特に限定されず、従来から種々の用途で用いられている多官能エポキシ樹脂から適宜選択することができ、エポキシ当量は、1000以下が好ましく、500以下がより好ましい。(a)多官能エポキシ樹脂の好適な例としては、多官能フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、多官能オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能トリフェニル型ノボラック型エポキシ樹脂、及び多官能ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中では、多官能ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。(a)多官能エポキシ樹脂の官能性は2官能以上であり、4官能以上が好ましい。
(b)カチオン重合開始剤としては、例えば、ヨードニウム塩やスルホニウム塩のようなオニウム塩型のカチオン重合開始剤を用いることができる。(c)溶剤は特に限定されない。
フォトレジスト組成物は、また、(B)水を含有する本発明の第一の態様のフォトリソグラフィ用現像液を用いるいわゆる「ポジ型現像」に用いられるポジ型フォトレジスト組成物としては、アルカリ性の現像液によって現像可能なものであれば特に限定されず、i、g線用ポジ型フォトレジスト組成物、KrF、ArF、F2等のエキシマレーザー用ポジ型フォトレジスト組成物、さらにはEB(電子線)用ポジ型フォトレジスト組成物、EUV用ポジ型フォトレジスト等、広く一般的に用いられるポジ型フォトレジスト組成物を用いることができる。好適なものとしては、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基等のキノンジアジド基で置換されているアルカリ可溶性ノボラック樹脂を含有する組成物、キノンジアジド基含有化合物とアルカリ可溶性ノボラック樹脂等のアルカリ可溶性樹脂とを含有する組成物等が挙げられる。
フォトレジスト組成物は、化学増幅型フォトレジスト組成物として好適なものとしては、酸の作用により有機溶剤現像液に対する溶解度が減少する樹脂(a’)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(b’)と、有機溶剤(c’)とを含むものが挙げられる。このようなフォトレジスト組成物は、例えば、前述の特許文献1に記載されている。
酸の作用により有機溶剤現像液に対する溶解度が減少する樹脂(a’)としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、及びトリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられ、カルボン酸基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、及びスルホン酸基が好ましい。
酸分解性基において、酸の作用によってアルカリ可溶性基から脱離する酸解離性基は、化学増幅型レジスト用の樹脂において酸解離性基として提案されている基から、適宜選択できる。一般的には、(メタ)アクリル酸等におけるカルボキシ基のようなアルカリ可溶性基と環状又は鎖状の第3級アルキルエステルを形成する基や、アルコキシアルキル基等のアセタール型酸解離性基等が広く知られている。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(b’)としては特に限定されず、従来からフォトレジスト組成物に使用されている化合物を種々使用することができる。このような化合物の具体例としては、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
フォトレジスト組成物は、また、感光性ポリイミド樹脂、感光性ポリベンゾオキサゾール樹脂等の感光性樹脂を含有する組成物であってもよい。かかるフォトレジスト組成物に対する本発明の第一の態様であるフォトリソグラフィ用現像液は、特に好適な有機溶剤としてN,N,N’,N’−テトラメチルウレア(TMU)、N,N,2−トリメチルプロパンアミド(DMIB)等を含有するもの等が挙げられる。感光性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸を含有するフォトレジスト組成物に対する本発明のフォトリソグラフィ用現像液としては、TMU、DMIB等の有機溶剤のほか、水を含有するアルカリ現像液を含有する組成物を好適に用いることができる。
以上説明した成分を含むようなフォトレジスト組成物が基板表面に塗布され、基板上に塗布膜が形成される。フォトレジスト組成物を基板上に、塗布する方法は、フォトレジスト組成物を、所望の膜厚で基板上に良好に塗布することができれば特に限定されない。塗布方法の具体例としては、スピンコート法、スプレー法、ローラーコート法、浸漬法等が挙げられ、スピンコート法がより好ましい。
塗布膜の形成に用いる基板の種類は特に限定されず、例えば、シリコン、SiO2やSiN等の無機基板、SOG等の塗布系無機基板等、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造工程、さらにはその他のフォトアプリケーションのリソグラフィー工程で一般的に用いられる基板を用いることができるが、本発明の第一の態様であるフォトリソグラフィ用現像液を用いるレジストパターン形成方法においては、金属からなる基板、金属からなる配線等を備えた基板のように金属からなる部分を表面に有する被塗物を特に好適に用いることができる。基板、配線等を構成する金属としては、例えば金、銅、ニッケル、パラジウム等が挙げられ、本発明の目的が特に効果的に達成される観点及び高汎用性である観点から、特に銅を好適に用いることができる。
金属からなる配線を支持する基板は、通常、絶縁基板である。絶縁基板としては、有機基板、セラミック基板、シリコン基板、ガラス基板等が挙げられる。有機基板の材料は特に限定されず、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、アラミド樹脂、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、ガラス繊維、アラミド繊維、芳香族ポリアミド繊維等の織布又は不織布に熱硬化性樹脂を含浸させた後に硬化させた材料も基板として好適に用いられる。
フォトレジスト組成物を基板上に塗布して塗布膜を形成した後、必要に応じて基板上の塗布膜を加熱(プリベーク)してもよい。これにより、不溶な溶剤の除去された膜を均一に形成することができる。プリベーク条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗布膜厚等によって異なるが、通常は、50℃〜160℃が好ましく、60℃〜140℃がより好まし、2〜60分間程度である。また、得られた塗布膜の膜厚は1〜150μm、好ましくは10〜150μm、より好ましくは20〜120μm、さらに好ましくは20〜75μmの範囲である。
次いで、形成された塗布膜は、所望のパターンが形成されるように、紫外線や電子線等の活性エネルギー線により位置選択的に露光される。露光方法は特に限定されず、従来から知られる種々の方法から適宜選択できる。好適な方法としては、塗布膜に、所定のマスクを通して紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
かかる露光により、塗布膜中に、露光部と、未露光部とが形成される。ポジ型フォトレジスト組成物を用いた場合は露光部、ネガ型フォトレジスト組成物を用いた場合は非露光部がそれぞれ非レジスト部となり、本発明のフォトリソグラフィ用現像液に接触させることにより溶解することができる。化学増幅型フォトレジスト組成物を用いた場合、塗布膜中において、露光部では、露光による酸発生に伴い、樹脂の酸解離性保護基が外れ、樹脂中に極性基が生じ、(B)水を含有する本発明のフォトリソグラフィ用現像液で溶解することでポジ型レジストパターンを形成することができ、一方、未露光部では、樹脂の酸解離性保護基が外れないことにより低極性の状態が維持され、(B)有機溶剤を含有する本発明のフォトリソグラフィ用現像液で溶解することでネガ型レジストパターンを形成することができる。
活性エネルギー線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等が挙げられる。なかでも、通常、好ましくは波長が300〜500nmの紫外光又は可視光を照射することができ、照射放射線の線源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、アルゴンガスレーザー等を用いることができる。放射線照射量は、組成物中の各成分の種類、配合量、塗布膜の膜厚等によって異なるが、例えば超高圧水銀灯使用の場合、100〜2000mJ/cm2である。化学増幅型フォトレジスト組成物を用いた場合、波長が250nm以下、好ましくは220nm以下、より好ましくは1〜200nmである、遠紫外光が好ましい。遠紫外光の具体例としては、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(13nm)等が挙げられる。
露光工程では、必要に応じ、光学レンズ部とレジスト膜との間を液浸媒体で満たして露光を行う液浸露光法を適用することもできる。液浸媒体としては、空気の屈折率よりも大きく、且つ、使用される塗布膜の屈折率よりも小さい屈折率を有する液体であれば特に限定されるものではない。このような液浸媒体としては、水(純水、脱イオン水)、水に各種添加剤を配合して高屈折率化した液体、フッ素系不活性液体、シリコン系不活性液体、炭化水素系液体等が挙げられるが、近い将来に開発が見込まれる高屈折率特性を有する液浸媒体も使用可能である。フッ素系不活性液体としては、C3HCl2F5、C4F9OCH3、C4F9OC2H5、C5H3F7等のフッ素系化合物を主成分とする液体が挙げられる。これらのうち、コスト、安全性、環境問題、及び汎用性の観点から、193nmの波長の露光光(ArFエキシマレーザー等)を用いる場合には水(純水、脱イオン水)が好ましく、157nmの波長の露光光(F2エキシマレーザー等)を用いる場合にはフッ素系不活性溶剤が好ましい。
露光後、公知の方法を用いてベーク(PEB)を行ってもよい。例えば、化学増幅型フォトレジスト組成物を用いた場合、PEBにより、酸の発生と拡散を促進させて、露光部分の塗布膜のアルカリ溶解性の変化を促進することができる。PEBの温度は、良好なレジストパターンが得られる限り特に限定されるものではなく、通常40℃〜160℃である。
露光に次いで、露光された塗布膜と、本発明のフォトリソグラフィ用現像液とを接触させることによるレジストパターンの現像を行い、不要な部分(非レジスト部)を溶解、除去して所定のレジストパターンを得る。現像時間は、フォトレジスト組成物の各成分の種類、配合割合、フォトレジスト組成物の乾燥膜厚によって異なるが、通常1〜30分間である。
フォトリソグラフィ用現像液によりレジストパターンを現像する方法は、特に限定されず、公知の現像方法から適宜選択して実施できる。好適な現像方法としては、例えば、フォトリソグラフィ用現像液中に露光された塗布膜を備える基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、露光された塗布膜の表面にフォトリソグラフィ用現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止する方法(パドル法)、露光された塗布膜の表面にフォトリソグラフィ用現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板に対して、露光された塗布膜に向けて一定速度でフォトリソグラフィ用現像液塗出ノズルをスキャンしながらフォトリソグラフィ用現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
また、現像を行う工程の後に、フォトリソグラフィ用現像液を他の溶媒に置換しながら、現像を停止する工程を行ってもよい。
現像後には、リンス液を用いてレジストパターンを洗浄するリンス工程を行ってもよい。リンス液は、レジストパターンを溶解しなければ特に限定されず、本発明の第一の態様のフォトリソグラフィ用現像液において(B)水を用いた場合、水を用いることができ、(B)有機溶剤を用いた場合、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができる。リンス液として使用できる有機溶媒としては、フォトリソグラフィ用現像液が含んでいてもよい有機溶剤と同様のものが挙げられる。リンス液は、上記の有機溶剤を複数含んでいてもよく、上記以外の有機溶剤を含むものであってもよい。
リンス液には、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
現像後、又はリンス後に、必要に応じて、エアーガンや、オーブン等を用いる周知の方法により、レジストパターンを備える基板を乾燥させることが好ましい。
本発明のレジストパターン形成方法は、本発明の第一の態様のフォトリソグラフィ用現像液を用いて現像することにより、プリベークやPEB、特にPEBによって、金属からなる基板や配線を加熱する場合であっても、かかる基板や配線において、マイグレーションにより生じる金属化合物の樹状結晶のレジストパターンへの浸潤や、基板や配線の金属表面の酸化ないし酸化層形成を抑制することができる。この点で、本発明のフォトリソグラフィ用現像液は、金属からなる基板や配線等の保護、特に防蝕を可能にするものである。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例、比較例]
<イミダゾール化合物>
下記構造の化合物1、比較化合物1及び比較化合物2を用いた。
〔合成例1〕
上記イミダゾール化合物のうち、上記化合物1は以下の方法により合成した。
まず、下記式の構造の桂皮酸誘導体30gをメタノール200gに溶解させた後、メタノール中に水酸化カリウム7gを添加した。次いで、メタノール溶液を40℃で撹拌した。メタノールを留去し、残渣を水200gに懸濁させた。得られた懸濁液にテトラヒドロフラン200gを混合、撹拌し、水相を分液した。氷冷下、塩酸4gを添加、撹拌した後に酢酸エチル100gを混合、撹拌した。混合液を静置した後、油相を分取した。油相から目的物を晶析させ、析出物を回収して、上記構造のイミダゾール化合物(化合物1)を得た。
上記構造のイミダゾール化合物(化合物1)の1H−NMRの測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(DMSO):11.724(s,1H),7.838(s,1H),7.340(d,2H,J=4.3Hz),7.321(d,1H,J=7.2Hz),6.893(d,2H,J=4.3Hz),6.876(d,1H,J=6.1Hz),5.695(dd,1H,J=4.3J,3.2J),3.720(s,3H),3.250(m,2H)
〔現像液の調製例〕
表1に示すように、イミダゾール化合物を含有するアルカリ現像液を調製した。アルカリ現像液の溶剤としては、表1に示すように、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の2.38%の水溶液、水酸化カリウム(KOH)の0.04%水溶液、水酸化ナトリウム(NaOH)の0.1%水溶液を、有機溶剤現像の溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いた。表1における各成分の含有量を表す数値の単位は質量%である。
〔レジストパターンの形成〕
銅基板上に、フォトレジスト組成物を所定の方法により塗布し、膜厚1μmの塗布膜を形成して、露光を行った。フォトレジスト組成物として、3種のレジスト組成物(OFPR、PMER P、TMMR;いずれも東京応化工業社製)のいずれかを表1に示すように用いた。
露光された塗布膜を、上記調製例により得た各現像液を用いて現像した。現像後、基板を230℃で20分間ポストベークして、所定のパターンのレジストパターンを形成した。
ポストベーク後、走査型電子顕微鏡を用いて基板の断面を観察し、酸化層の形成の有無を観察した。酸化層が形成されている場合、基板の断面において、基板と酸化層との界面が明確に観察された。走査型電子顕微鏡画像から、形成された酸化層の膜厚を求め、酸化層の形成及びマイグレーションの発生状況を、以下の基準に従って評価した。結果を表1に記す。
<評価基準>
◎:酸化層の形成又はマイグレーションが起きていない。
○:膜厚50nm未満の酸化層の形成又はマイグレーションが起きている。
×:膜厚50nm以上の酸化層の形成又はマイグレーションが起きている。
表1から、化合物1を含有するフォトリソグラフィ用現像液を用いて現像した場合、現像後のポストベーク(PEB)により銅基板が加熱されても、銅基板における酸化層の形成及びマイグレーションの発生が抑制されることがわかった。