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JP6419775B2 - アレルゲン調製物 - Google Patents
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Description

本発明はアレルゲン調製物に関する。
一般的なアレルゲンは、花粉、チリダニ、カビ、薬物、食物、並びに動物の毛及び鱗屑である。
最も一般的なアレルギー疾患は鼻炎、喘息、及びアトピー性皮膚炎である。アレルギー性喘息は、慢性炎症性疾患である。アレルギー性疾患の対症療法は、抗ヒスタミン薬、β遮断薬、及びコルチコステロイドを用いてなされる。
更に、いわゆる「特異的」免疫療法は減感作に基づく。典型的には、特異的な原因アレルゲンを皮下注射で患者に投与する。低アレルゲン用量で処置を開始し、用量を増やす。処置は通常数年間続けられる。この種の処置は、患者のコンプライアンスが悪く、患者に重度のアナフィラキシー反応が起こることがあるので、安全上の理由から疑問視されている。
反復皮下注射を含む方法に加え、経口減感作法もある。
米国特許第4,822,611号は、アレルゲンを用いた経口処置を含むアレルギーの治療方法を開示している。該特許は、市販の「バルク」アレルゲン抽出物の使用を記載しており、バッチ間のばらつきや、異なる製造業者による抽出物の差異を示している。これらの抽出物の調製物は記載されていない。
英国特許第1247614号は、アレルゲンの抽出方法を開示している。この方法の目的は、アレルゲンの全ての抽出可能成分を含めることにより、より完全で効果的なアレルゲン抽出物を得ることである。
米国特許第5,770,698号は、アレルゲン活性のあるタンパク質の抽出物を精製するプロセスを開示している。該特許の図2のスペクトルは280nmのピークを示していない。このことは、抽出物がかなりの量の非タンパク質不純物を含んでいることを意味する。
国際公開第99/22762号は同様な方法を開示しており、したがって、この生成物も大量の非タンパク質不純物を含んでいる。
一方、単一エピトープに基づく高度に特異的な調製物を開発する動きがある。例えば、国際公開第00/58349号は、チロシン/アルギニンペアからペプチド結合2個分離れて位置するロイシンを含む単離及び精製されたペプチドを開示している。これらのペプチドは、この場合には特にイヌのアレルギーに対する、治療又は予防を達成するための医薬組成物の製造に用いることができる。
一方では、特異的に同定された単一アレルゲン性分子を精製する方法が用いられる。一方では、できるだけ完全なアレルゲン性抽出物の製造が試みられている。
第1の選択肢では、アレルゲン調製物が所定の患者で寛容を誘導するための関連エピトープを欠いていることが常にあり得る。第2の選択肢には、バッチ間のばらつきや、DNA分子、炭水化物、その複合体の脂質のような免疫応答を引き起こし得る化合物の存在という欠点がある。
国際公開第2008/000793号は、先行技術の欠点の少なくとも一部を克服するアレルゲンの精製方法を記載している。特に、粗アレルゲン抽出物よりもアレルゲン性反応を引き起こす能力が有意に低減しているがT細胞を刺激することができる天然アレルゲンに由来する抗原を提供するための方法を記載している。
国際公開第2012/172037号は、加水分解アレルゲンの製造方法を開示している。
著しい進歩にも関わらず、特にアレルギーの治療において、依然としてアレルゲン調製物の免疫原性を改良するニーズがある。
本発明の目的は、改良された免疫原性を有するアレルゲン調製物、及びそのアレルギー治療のための治療的応用のための使用を提供することである。
水中油型エマルション中に少なくとも1つのアレルゲンを含むアレルゲン調製物の提供により課題が解決される。
図1:IgGウェスタンブロットによる免疫反応性。レーン1:分子量マーカー、レーン2:粗草花粉タンパク質抽出物、レーン3:精製アレルゲン変性抽出物。メンブレンはBSA5%及びミルク3%でブロッキング。患者血清は1/250に希釈。IgG結合を、1/2,500に希釈したヤギ抗ヒトIgG HRPで検出し、TMB基質により可視化した。アレルゲン1:±61〜54kDa、アレルゲン2:±36〜31kDa。
図2:IgEウェスタンブロットによる免疫反応性。レーン1:分子量マーカー、レーン2 精製草花粉タンパク質。メンブレンはBSA5%及びミルク3%でブロッキング。患者血清は1/5に希釈。IgE結合を、1/10,000に希釈したヤギ抗ヒトIgE HRPにより検出し、TMB基質により可視化した。アレルゲン1:±61〜54kDa、アレルゲン2:±36〜31kDa。
図3:SEC G25溶出プロファイルの排除ピーク。カラム容積/サンプル容積の比率は12であった。流速9ml/minで、Tris−HCl 25mM、尿素1.5M、pH8.0を用いて樹脂を平衡化した。溶出を280nmの吸光度で追跡した。
図4:SDS−PAGEによるタンパク質プロファイル。4〜12%Bis−Trisゲル。レーン1:分子量マーカー、レーン2:精製草花粉アレルゲン変性抽出物。染色はクーマシーブリリアントブルーR−250を用いて行った。
図5:SDS−PAGEによるタンパク質及びペプチドプロファイル。4〜12%Bis−Trisゲル。レーン1:分子量マーカー、レーン2:精製草花粉アレルゲン変性抽出物(13μg)、レーン3:加水分解物(13μg)。染色はクーマシーブリリアントブルーR−250を用いて行った。
図6:G50 SEC溶出プロファイル。カラムは、尿素2M、NaCl 100mM、pH3.0で平衡化した。流速15ml/min。カラム容積/サンプル容積の比率は10であった。溶出を280nmの吸光度で追跡した。
図7:HPLC分析用の校正曲線。10μlの以下の標準物質(1mg/ml)をBioSep−SEC S2000カラムに注入した:1.ウシ血清アルブミン(66kDa)、2.β−ラクトグロブリン(18.5kDa)、3.チトクロムC(12kDa)、4.グルカゴン(3.5kDa)、5.1kDa合成ペプチド。
図8:サイズ排除HPLCプロファイル。カラム:BioSep−SEC S2000(フェノメネクス社)。溶出バッファー:NaHPO 50mM−SDS 0.5%(w/v)、pH 6.8。流速1ml/min。214nmで検出。10μlのサンプルを注入した。10kDa〜1kDaの範囲の曲線下面積を用いて目的のペプチドの百分率を算出した。
図9:花粉由来生成物のアレルゲン性特性。花粉アレルギーのボランティアに由来する血液サンプルを、濃度を増加させた(0、1、10、100、及び1000ng/ml)花粉粗抽出物、花粉精製タンパク質、及び花粉精製ペプチドのいずれかとインキュベートした。IgE陽性白血球のゲートされたフローサイトメトリーによりgp53タンパク質発現を測定した。結果は活性化細胞中のgp53陽性細胞の%として表される(2回の決定の平均値±偏差)。
以下の非限定的な例により本発明の方法を更に例示する。
図10:25μgのピーナッツタンパク質単独で、又は25μgのピーナッツタンパク質を水中油型エマルション(O/Wエマルション)、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウムと組み合わせて処置されたマウスの血清中のピーナッツ特異的IgG力価の発達。対照群にはプラセボを注射した。結果は各群(n=10)のピーナッツ特異的IgG力価の中央値を表している。
図11:100μgのピーナッツペプチド単独で、又は100μgのピーナッツペプチドを水中油型エマルション(O/Wエマルション)、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウムと組み合わせて処置されたマウスの血清中のピーナッツ特異的IgG力価の発達。対照群にはプラセボを注射した。結果は各群(n=10)の特異的IgG力価の中央値を表している。
水中油型エマルションは、ワクチン製剤との関連で当該技術分野で公知である。国際公開第95/17210号、国際公開第2008/043774号、及びそれらで引用されている参照文献を参照されたい。
アジュバントによりアレルゲン調製物の効率を向上させることができ、それにより調製物中のアレルゲンの必要量を低減できることが見出された。これにより安全性が向上する。更に、Al(OH)のようなアジュバントが、全てのアレルゲンタンパク質/ペプチドに同様に結合することはできないことが見出された。このことは、一部のアレルゲンではT細胞及びB細胞の刺激が改良するが、別のアレルゲンでは刺激が低減するという点で、効率に悪影響を与え得る。この問題は、単一精製アレルゲンだけでなく、混合物アレルゲン性タンパク質又はアレルゲン性タンパク質の加水分解物も用いられる場合、特に重要である。
本発明の一実施形態は、水中油型エマルション中にアレルゲンを含むアレルゲン調製物である。アレルゲンは、例えばアレルゲン抽出物、精製アレルゲン抽出物、変性アレルゲン抽出物、又は加水分解アレルゲン抽出物であり得る。
好ましくは、アレルゲン調製物は、代謝可能な油、水、及び1又は複数の界面活性剤を含む。
好ましくは、代謝可能な油は、スクアレン、スクアラン、大豆油、ゴマ油、及びMiglyol 810油からなる群から選択される。
好ましくは、1又は複数の界面活性剤界面活性剤は、Tween 80、CAMPUL POE−O低塑性粘度(PV)界面活性剤、SOLITOL HS15界面活性剤、プルロニックF68ブロックコポリマー、コール酸ナトリウム、グリセロデオキシコレート(glycerodeoxy cholate)、スフィンゴミエリン、スフィンゴシン、1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン、L−a−ホスファチジルエタノールアミン、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3ホスホコリン及び卵ホスファチジルコリン、トリオレイン酸ソルビタン、又はこれらの混合物からなる群から選択される。
好ましくは、アレルゲンの濃度は調製物中0.1〜200μg/mlである(25℃)。
好ましくは、調製物の油含有量は調製物の1〜10%(w/w)である。
少なくとも1つの界面活性剤の量は、好ましくは油の1〜30(w/w)である。
o/wエマルションの好ましい例は、例えば、
pH6.5の水性クエン酸パッファー中、
5wt%スクアレン
0.5wt%ポリソルベート
0.5wt%トリオレイン酸ソルビタン
を含む。
更なる実施形態では、o/wエマルションは、少なくともスクアレン、水性溶媒、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む。
一実施形態では、o/wエマルションはアレルゲンを含まないように調製される。その後、アレルゲンを含む溶液をo/wエマルションと1:9〜9:1(w/w)の比率で混合する。
好ましい実施形態では、アレルゲンは、アレルゲン抽出物、精製アレルゲン抽出物、変性アレルゲン抽出物、又は加水分解アレルゲン抽出物である。
本発明のアレルゲン抽出物を製造するための好ましい方法は、
(a)アレルゲン性タンパク質を含むアレルゲン源を抽出して抽出物を生成する工程、
(b)抽出物を精製して非タンパク質成分を除去して精製抽出物を生成する工程、
(c)第1の変性剤で精製抽出物を変性させて精製変性抽出物を生成する工程、
(d)精製変性抽出物を純化(refine)して不純物を除去して純化変性抽出物を生成する工程
を含む。
いくつかの実施形態では、この方法に、
・純化変性抽出物を第2の変性剤で変性させて変性アレルゲン混合物を生成すること
が続く。
工程(d)の後、第2変性工程が行われてもよい。この変性工程のために、第2の変性剤が使用され、この第2の変性剤は工程(c)と同じであってもよく、異なる組成であってもよい。好ましい実施形態では、第2変性工程に使用される還元剤はTCEPである。
第2変性工程のpHは1.5〜9.0に設定されることが好ましい。好ましい実施形態では、pHは7.0未満、5.0未満、又は3.0未満であるが、好ましくは1.0より高い。変性は好ましくは、15〜40℃、好ましくは20〜37℃の温度で、少なくとも15分、好ましくは少なくとも30分、より好ましくは少なくとも60分行われる。
先行技術の方法とは対照的に、本方法は、抽出物を単一のペプチド又はタンパク質にまで精製せずに主にタンパク質を含むアレルゲン抽出物を製造する。
先行技術の生成物とは対照的に、本発明の生成物は以下の利点を有する:
・タンパク質以外の免疫原性物質が実質的に取り除かれている。
・天然アレルゲン抽出物は、T細胞及び/又はB細胞を刺激することができ、即時型アレルギー反応(好塩基球活性化、マスト細胞脱顆粒)を引き起こす能力が低下している。
出発材料として種々の天然アレルゲンを用いることができる。典型的な天然出発材料は、乳、毒(venom)、卵、雑草(weed)、草(grass)、樹木、低木(shrub)、花、野菜、穀物、真菌、果実、液果(berry)、ナッツ、種子、豆、魚、甲殻類(shellfish)、海産物、肉、香辛料、昆虫、チリダニを含むダニ、カビ、動物、ハトダニ(pigeon tick)、蠕虫(worm)、軟体サンゴ(soft coral)、動物の鱗屑、線虫、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)、及びこれらの混合物である。
本発明で用いられる好ましいアレルゲンは特に草花粉、チリダニ、ブタクサ花粉、牛乳、卵白、及びピーナッツである。好ましくは、ピーナッツは、Arachis属から、好ましくはhypogaea種から、より好ましくはhypogaea及びfastigiataから選択される。亜種としては、Virginia、Spanish、Valencia変種及び/又は例えばRunner等の雑種、又は更には遺伝子操作により得られるトランスジェニックピーナッツが含まれる。好ましくは、少なくとも2、好ましくは3つの種/亜種/変種/雑種、及び/又はトランスジェニックピーナッツの混合物が使用される。好ましい実施形態では、ピーナッツの赤い種皮(外被)は除去されている。
あるいは、出発材料として合成アレルゲン源を用いることができる。合成アレルゲン源とは、遺伝子改変生物及び/又は組換えタンパク質のように生物工学的に生産されたタンパク質を意味する。
好ましくは、源はアレルゲンの混合物を含む。
本発明のアレルゲン調製物は、寛容及び脱感作を誘導するための医薬組成物及び/又は食品組成物の製造に用いることができる。寛容の誘導はアレルギー反応の治癒又は防止に用いることができる。
治療又は防止されるアレルギー反応はアレルゲン源によって決まる。すなわち、ピーナッツに対するアレルギーはピーナッツに由来するアレルゲンを用いることにより防止又は治療され、草花粉に対するアレルギーは草花粉に由来するアレルゲンで治療される。
材料の抽出後、抽出物を精製して糖、脂質、核酸等の非タンパク質成分を除去する。典型的には複数の異なるタンパク質が精製抽出物のタンパク質画分中に存在する。
先行技術では、1つのタンパク質が精製され、その他の残りのタンパク質は「不純物」とされている。
それに対し、本発明の目的は、タンパク質を一緒に精製することである。精製抽出物中のタンパク質の相対量は、SDS−PAGE及びその後のデンシトメトリーのような方法を用いて容易に測定することができる。
タンパク質総重量の60%が少なくとも2種の最も主要なタンパク質によって占められる、すなわち、どの単一タンパク質も全タンパク質の60%(w/w)以上でない必要がある。より好ましくは、全タンパク質の60%が、少なくとも3種の主要タンパク質、好ましくは少なくとも4種の主要タンパク質、より好ましくは少なくとも5、6、7、8、9、又は10種類のタンパク質によって構成される。
例えば、以下のタンパク質がある。
タンパク質1:27%
タンパク質2:13%
タンパク質3:34%
タンパク質4:19%
タンパク質5:17%
合わせて少なくとも60%(≒60%以上)を構成する最も主要なタンパク質群はタンパク質3+1(34+27=61%)である。
更に、精製抽出物の全タンパク質含有量は少なくとも60重量%であり、好ましくは含有量は精製抽出物の少なくとも70重量%又は80重量%、より好ましくは90重量%である。
抽出は好ましくは水溶液を用いて行われる。好適な塩は、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩、TRIS、及びHEPES等の塩であるが、これらに限定されない。
更に、多くの他の抽出法とは対照的に、抽出媒体の量が比較的多いこと、すなわち天然アレルゲン源の重量の少なくとも20倍、好ましくは重量の100倍以上であることが好ましい。
抽出物の精製は以下の1又は複数により行ってもよい:
・イオン交換クロマトグラフィー工程(陰イオン交換クロマトグラフィー及び陽イオン交換クロマトグラフィーを含む)、
・サイズ排除クロマトグラフィー工程(ゲルろ過とも呼ばれる)、
・沈殿工程、
・疎水性相互作用クロマトグラフィー工程、
・擬アフィニティー及びアフィニティークロマトグラフィー、並びに/又は
・透析ろ過。
好ましい実施形態では、イオン交換クロマトグラフィーが用いられ、陽イオン交換体の場合、ローディング液のpHは、陽イオン交換体の酸性官能基のpKaと抽出物中のタンパク質の最も低いpKaを有するタンパク質のpKaとの間である。陰イオン交換体の場合、pHは、陰イオン交換体の塩基性官能基のpKaと抽出物を構成するタンパク質の最も高いpKaを有するタンパク質のpKaとの間である。
この方法により、全タンパク質がイオン交換体に結合し、一方、中性不純物やイオン交換樹脂と同じ電荷を有する不純物は除去される。
好ましい実施形態では、少なくとも1つの精製工程は、界面活性剤及び/又は変性剤の1又は複数を含む溶液を用いて行われる。界面活性剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、又は両性であり得る。好適な変性剤は、カオトロピック剤、還元剤、及びその混合物である。好適な変性剤は、例えば、尿素、塩化グアニジウム、エチレングリコール、イソプロパノールである。尿素の好適な濃度は3M以上、好ましくは4M以上である。グアニジウムの好適な濃度は好ましくは2M、好ましくは3M以上である。エチレングリコール及び/又はイソプロパノールの好適な濃度は5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、20重量%以下である。
場合によっては、精製抽出物の製造で充分である。この種の抽出物は、アレルギー疾患のex vivo/in vivo及びin vitroでの診断、予防的及び治療的な処置を行うために用いることができる。
いくつかの実施形態では、方法は更に、
・変性アレルゲンを加水分解してアレルゲン加水分解物を生成する工程
を含む。
この工程は、変性(第1又は第2)の後又は純化の後に続いて行ってもよい。
一部のアレルゲンでは、2段階の変性後、加水分解性が改良されることが示され得る。
これにより得られる生成物の利点は、ペプチドが変性タンパク質の消化産物であることである。
いくつかの実施形態では、加水分解の後に、
・ペプチドの70%、より好ましくは80%が10,000Da〜1,000Daである精製加水分解物を得るために、前記アレルゲン加水分解物を精製して分子量が10,000Da超及び1,000Da未満のペプチドを除去すること
が続き、
前記精製変性抽出物はタンパク質を含み、合わせて全タンパク質の少なくとも60%(w/w)を構成する最も豊富な(w/w)タンパク質は少なくとも2種のタンパク質であり、全タンパク質は精製変性抽出物の乾燥重量の少なくとも60%(w/w)を占める。
特定のサイズ調整のおかげで、これらは即時型アレルギー反応及び炎症促進反応を誘導する能力が低下している。
変性は、必要な場合、好ましくは、カオトロピック剤、還元剤、又はその混合物の存在下で行われる。好適なカオトロピック剤は例えば尿素及び塩化グアニジウムである。典型的な還元剤は例えばジチオトリエトール、β−メルカプトエタノール、チオグリセロール、及びその混合物である。
加水分解工程は通常、酵素を用いて行われる。好適な酵素は例えばペプシン、トリプシン、キモトリプシンである。この加水分解工程も、カオトロピック剤、好ましくは尿素又は塩化グアニジウムの存在下で行うことができる。加水分解中、尿素及び塩化グアニジウムの濃度は4M未満、好ましくは3M未満であるべきである。
加水分解工程は、還元剤、好ましくはTCEPの存在下でも行うことができる。加水分解中、TCEPの濃度は好ましくは10mM未満である。好ましくは、ペプシンが用いられる。より好ましくは、pH範囲が1.0〜3.0のペプシンが用いられる。
サイズ調整工程中、分子量が10,000Daより大きい又は1,000Daより小さいペプチドはある程度除去される。
したがって、精製加水分解物のペプチドは、分子量が1,000〜10,000Daのペプチドを含む。大きい又は小さいペプチドを除去する好適な方法は限外ろ過及びサイズ排除クロマトグラフィーである。このサイズ排除クロマトグラフィーも、カオトロピック剤、例えば尿素、塩化グアニジウム、エチレングリコール、イソプロパノール、及びこれらの混合物の存在下で行ってもよい。
好ましくは、ペプチドの10%未満が分子量10.000Da超であり、ペプチドの20%未満が分子量1.000Da未満であり、そのため、ペプチドの70%又はより好ましくは80%が10.000Da〜1.000Daとなる。
加水分解物の利点の1つは、ペプチドが精製変性タンパク質の消化産物であることである。これらは、即時型アレルギー反応及び共炎症性(co−inflammatory)反応を誘導する能力が低減している。
本発明の更なる実施形態は、本発明の方法により得ることができるアレルゲン抽出物である。典型的には、この抽出物中でも、合わせて全タンパク質の少なくとも60重量%を構成する、重量基準で最も主要なタンパク質は、少なくとも2種のタンパク質、好ましくは少なくとも3若しくは4種のタンパク質、又はより好ましい少なくとも5、6、7、8、9、若しくは10種類のタンパク質である。純度は、光学濃度260nm:光学濃度280nmの比率が<1、好ましくは<0.9、より好ましくは0.75〜0.9である。
更なる実施形態は、本方法により得ることができるアレルゲン加水分解物である。これは、
・アレルギー疾患のin vivo診断:プリック試験、皮内注射、結膜試験、鼻吸入(sniff)試験、及び吸入(inhalation)試験;
・アレルギー疾患のex vivo及びin vitro診断:ELISAキット又は試験で使用される標準物質;
・アレルギー疾患の予防的及び治療的処置:アジュバントと組み合わせた/組み合わせない、脱感作/減感作処置及び免疫応答の調節のためのワクチン
に用いることができる。
本発明のアレルゲン抽出物は、寛容を誘導するための医薬組成物及び/又は食品組成物の製造に用いることができる。寛容の誘導は、アレルギー反応の治癒又は防止に用いることができる。
本発明の一実施形態は、本アレルゲン調製物を含む医薬組成物である。
更に、医薬組成物は以下の物質の1又は複数を含んでもよい:ヌクレオシド三リン酸、ヌクレオシド二リン酸、ヌクレオシド一リン酸、核酸、ペプチド核酸、ヌクレオシド又はそのアナログ、免疫抑制性サイトカイン、免疫プロテアソームの発現を誘導する化合物、1,25−ジヒドロキシビタミンD3又はそのアナログ、リポ多糖、エンドトキシン、熱ショックタンパク質、NADPH又はNADP−チオレドキシン還元酵素のいずれかと組み合わせたチオレドキシン、ジチオスレイトール、サルブタノール等のアドレナリン受容体作動薬、ブトキサミン等のアドレナリン受容体拮抗薬、接着分子ICAM−1の発現を調節する化合物、N−アセチル−L−システイン、γ−L−グルタミル−L−システイニル−グリシン(還元型L−グルタチオン)、アルファ−2−マクログロブリン、Foxp3遺伝子発現の誘導物質、フラボノイド、イソフラボノイド、プテロカルパノイド(pterocarpanoid)、リスベラトロール等のスチルベン、タキキニン受容体拮抗薬、キマーゼ阻害剤、CpG若しくはMPLのようなワクチンアジュバント、又はザイモサンのような寛容原性アジュバント、ベータ−1,3−グルカン、調節性T細胞誘導物質、腸粘膜内層に粒子を付着させるための植物レクチン等の粘膜付着剤、亜鉛、亜鉛塩、多糖、ビタミン、及び細菌溶解物。
本開示において、「抽出」とは、可溶性成分を非可溶性残渣から分離するための、水、バッファー、又は有機溶媒等の抽出媒体を用いたアレルゲン源の処置である。(HOを少なくとも50%含む)水系の使用が好ましい。
本開示において、「変性」とは、タンパク質がそれらの4次、3次、及び2次構造を失うプロセスであり、特にこの用語は1又は複数の変性剤を用いた処置を指す。
本発明の更なる実施形態は、本発明のアレルゲン調製物を含む医薬組成物である。更に、医薬組成物は以下の物質の1又は複数を含んでもよい:ヌクレオシド三リン酸、ヌクレオシド二リン酸、ヌクレオシド一リン酸、核酸、ペプチド核酸、ヌクレオシド又はそのアナログ、免疫抑制性サイトカイン、免疫プロテアソームの発現を誘導する化合物、1,25−ジヒドロキシビタミンD3又はそのアナログ、リポ多糖、エンドトキシン、熱ショックタンパク質、NADPH又はNADP−チオレドキシン還元酵素のいずれかと組み合わせたチオレドキシン、還元剤、ジチオスレイトール、サルブタノール等のアドレナリン受容体作動薬、ブトキサミン等のアドレナリン受容体拮抗薬、接着分子ICAM−1の発現を調節する化合物、N−アセチル−L−システイン、γ−L−グルタミル−L−システイニル−グリシン(還元型L−グルタチオン)、アルファ−2−マクログロブリン、Foxp3遺伝子発現の誘導物質、フラボノイド、イソフラボノイド、プテロカルパノイド、リスベラトロール等のスチルベン、タキキニン受容体拮抗薬、キマーゼ阻害剤、ワクチンアジュバント又は免疫調節薬、例えばCpG、水酸化アルミニウム、リン酸カルシウム、TLR−4作動薬(すなわち、MPL)、及びTLR−9作動薬、又はザイモサンのような寛容原性アジュバント、ベータ−1,3−グルカン、調節性T細胞誘導物質、腸粘膜内層に粒子を付着させるための植物レクチン等の粘膜付着剤、亜鉛、亜鉛塩、多糖、ビタミン、及び細菌溶解物、又は表面に結合した抗体を提示する粒子。
好ましい実施形態では、医薬組成物は、皮下投与、経鼻投与、経皮投与、リンパ管内投与、経口投与用、舌下薬物送達用、又は腸内薬物送達用に調製される。
国際公開第2008/000783号及び国際公開第2012/172037号を含む本明細書に引用される全ての参照文献を、本明細書中の明示された教示と組込みが矛盾しない充分な程度に参照により援用する。
実施例1:抽出
花粉(アレルゴン社(ALLERGON)のホソムギ(Lolium perenne))を1%(w/v)で重炭酸ナトリウム(12.5mM)に加え、撹拌しながら2時間インキュベートした。その後、溶液を清澄化し、セライト(アクロス社(ACROS))を2%(w/v)で加えて0.2μmのフィルターに通過させることによりろ過した。このサンプルを粗抽出物とする。
抽出物中のアレルゲンの存在を、花粉アレルギー患者の血清を用いたウェスタンブロッティングにより分析した。IgG及びIgEエピトープを抗ヒトIgG又はIgE抗体を用いて可視化する。
図1及び2に示されているように、2つの主要なアレルゲンが抽出物中にある。
前記粗抽出物をpH3.0に酸性化し、Tween 20(0.1%、v/v)を加えた。このサンプルを酸性化抽出物とする。
実施例2:アレルゲンタンパク質の精製
アレルゲン抽出物を以下のように精製した:
・陽イオン交換クロマトグラフィー
sartobind Sメンブレン(ザルトリウス社)を、28×カラム体積(Bed volume(Bv))の重炭酸ナトリウム12.5mM、クエン酸 30mM、pH3.0、Tween 20 0.1%(v/v)で平衡化した。平衡化したメンブレンに前記酸性化抽出物をローディングした。カラムを、最初に35×Bvの重炭酸ナトリウム12.5mM、クエン酸 30mM、pH3.0、Tween 20 0.1%(v/v)で洗浄し、次いで、42×Bvの重炭酸ナトリウム12.5mM、クエン酸 30mM、pH3.0で洗浄した。タンパク質を、炭酸塩0.1M、塩化ナトリウム0.5M、pH9.15で溶出させた。280nmのODによりタンパク質の存在を追跡した。目的の画分をプールした。
・硫安沈殿
この工程は、0〜4℃で行った。
90%飽和となる量の硫酸アンモニウムを撹拌下で生成物に加えた。塩が完全に溶解した後、撹拌を停止した。懸濁液を一晩インキュベートし、10,000gで15分間、2回遠心した。各回、上清を慎重に捨てた。
・変性
ペレットを、尿素6M、DTT 10mM、Tris−HCl 0.1M、pH8.0に9mg/mlで再懸濁し、37℃で1時間インキュベートした。
・G25樹脂(アマシャム社のfine Sephadex)を用いたサイズ排除クロマトグラフィー
変性サンプルをカラムにローディングし、Tris−HCl 25mM、尿素1.5M、pH8.0でタンパク質を溶出させた。
280nmでのOD測定によりタンパク質の存在を追跡した。目的の画分をプールし、精製変性アレルゲンとした。
精製アレルゲン抽出物を更に分析した。タンパク質純度を評価するためにタンパク質含有量(BCAアッセイ)及び乾燥重量を決定した。精製効率も、炭水化物の除去(オルシノール試験)により、及びOD260/OD280比率の低下により追跡された。
表1:精製抽出物を生成するための非タンパク質成分の除去
表1に示されるように、精製プロセスによって、
・抽出物中のタンパク質の百分率の約15%から80%への増加
・純粋タンパク質の特徴である0.5に近づくOD260/OD280
・炭水化物の顕著な除去(残りの含有量はタンパク質の炭水化物部位を表し得る)
が可能となる。
図4は、精製変性アレルゲン抽出物で得られる典型的なSDS−PAGEプロファイルを図示している。図示されているように、6種類のタンパク質が、精製抽出物中のタンパク質の総重量の少なくとも60%を占めている。
実施例3:変性アレルゲン抽出物の加水分解
以下のプロトコールを用いて抽出物を加水分解した:
前記精製アレルゲン抽出物をpH2.0に酸性化した。消化は、2.5mg/mlの花粉タンパク質及び、337mgのタンパク質あたり1単位(Eu. Ph.U)のペプシン(メルク社)で37℃にて2時間行った。
図5は、精製抽出物(レーン2)と加水分解された抽出物(レーン3)との比較を示している。見てわかるように、変性未消化タンパク質に相当する高分子量タンパク質がペプシンとのインキュベーション後に消失している。
実施例4:精製
MW≧10,000Da及びMW≦1,000Daのペプチドを排除するために、加水分解物を以下のように精製した。
・G50樹脂(アマシャム社のfine Sephadex)を用いたサイズ排除クロマトグラフィー
16.5%(v/v)のイソプロパノール及び0.1MのNaClを加水分解物に加えた。このサンプルをすぐにG50カラムにローディングした。ペプチドを溶出させ、ペプチド(MW≦10kDa)を含む画分を図6に示されるようにプールした。
・1kDaメンブレン(ポール社(PALL)の限外ろ過カセットOmega PES)を用いた透析ろ過
ペプチドを10倍濃縮し、10倍体積のTris−HCl 50mM pH7.4に透析ろ過し、その後、2.5倍に濃縮した。このサンプルを精製アレルゲン加水分解物とする。
精製効率はサイズ排除HPLCにより調節した。流速1ml/minでNaHPO 50mM−SDS 0.5%(w/v) pH6.8を用いてBioSep−SEC S2000カラム(フェノメネクス社)を平衡化した。ペプチドは214nmで検出した。
図7に例示されているように校正曲線から10kDa及び1kDaの範囲を算出した。
図8に示されているように、分子量が1,000Da〜10,000Daのペプチドが精製加水分解物中の全ペプチドの約75%を占めている。
実施例5:アレルゲン性の低下
(実施例1に係る)花粉粗抽出物、(実施例2に係る)精製花粉タンパク質、及び(実施例4に係る)精製花粉ペプチドのアレルゲン性特性を、それらが好塩基球脱顆粒を誘導する能力を測定することにより評価した。
試験は、濃度を増加させた花粉粗抽出物、精製タンパク質、及び精製ペプチドとインキュベートした花粉アレルギーのボランディア由来の新鮮なヒト血液サンプルを用いてインビトロで行った。活性化細胞(すなわち、IgE陽性細胞)の細胞膜上のgp53タンパク質マーカーの発現をフローサイトメトリー法で測定することにより好塩基球脱顆粒を評価した。このタンパク質は、休止細胞中の顆粒の膜内に通常存在し、細胞活性化後に(顆粒膜と細胞膜の融合により)細胞表面に現れ、したがって、標識された特異的抗gp53抗体により検出可能になる。図9に示されるように、精製ペプチドは、精製タンパク質の約30分の1のアレルゲン性であり、花粉粗抽出物の100分の1のアレルゲン性である。
実施例6:アジュバントの影響
アジュバントの影響を分析するために、種々のアジュバントと共にピーナッツペプチド又は変性ピーナッツタンパク質の免疫原性を分析した。
マウスの処置
ピーナッツペプチド(100μg)若しくはピーナッツタンパク質(25μg)単独で、又はピーナッツペプチド(100μg)若しくはピーナッツタンパク質(25μg)と種々のアジュバント(スクアレン系水中油型エマルション、水酸化アルミニウム(注射1回当たり500μg Al3+)、リン酸アルミニウム(注射1回当たり500μg Al3+)、及びリン酸カルシウム(注射1回当たり200μg Ca2+))とを組み合わせて、7週齢の雌の未処置Balb/cマウスに1週間に1回、6週間にわたり皮下注射した。プラセボ溶液を受けた1つの群のマウスも実験に含めた。0、14、28、49、及び63日目に血液サンプルを回収して処置により誘導された免疫グロブリンレベルを測定した。
動物血清中のピーナッツタンパク質に特異的な免疫グロブリンG(IgG)の投与量
マイクロタイタープレートをピーナッツタンパク質(2μg/ml)を含む炭酸バッファーで4℃にて一晩コーティングし、洗浄し、非関連タンパク質を含むPBS 0.05%Tweenの溶液で37℃にて1時間ブロッキングした。ウェルを血清サンプルの段階希釈物(1/100〜1/4374000)で37℃にて1時間インキュベートした。結合IgGを、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗マウスIgGで検出した(37℃で1時間のインキュベーション)。洗浄後、プレートをTMB基質とインキュベートし、1M HPOで反応を停止させた。450nm及び650nmで吸光度を測定した。
結果は、光学濃度0.3を与える血清希釈度の逆数に相当するピーナッツ特異的IgGの力価として表される。
ピーナッツペプチドの調製
ピーナッツアレルゲン及び加水分解ペプチドの調製を、参照により援用する国際公開第2012/172037号に記載の方法に従って行った。
結果
図10に示されているように、タンパク質単独での処置はピーナッツ特異的IgG生産を誘導する(処置開始後49日目の中央力価150.000)。アルミニウム塩アジュバントの添加はこのIgG生産を2倍にする。リン酸カルシウムはこれを強く低下させる(中央IgG力価15.000)。水中油型エマルションは、処置マウス血清中のピーナッツ特異的IgGの量を7倍超増加させる(中央IgG力価1.100.000)
100μgのピーナッツペプチド単独、又はリン酸カルシウム及びリン酸アルミニウムに吸着させた100μgのピーナッツペプチドの6回注射後に、ピーナッツ特異的IgGの生産は観察されなかった(図11)。ベースライン力価は、最低血清希釈物に相当する値100に設定されている。ペプチド処置に水中油型エマルション又は水酸化アルミニウムを加えると、処置開始後49日目からピーナッツ特異的IgGの中央力価が増大する。

Claims (19)

  1. 水中油型エマルション中にアレルゲンを含むアレルゲン調製物であって、
    スクアレン、水、及び1又は複数の界面活性剤を含み、
    前記アレルゲンが加水分解アレルゲン抽出物であり、
    出発材料として天然アレルゲンが使用され、
    前記アレルゲンが、
    (a)アレルゲン性タンパク質を含む天然アレルゲン源を抽出して抽出物を生成する工程、
    (b)前記抽出物を精製して非タンパク質成分を除去して精製抽出物を生成する工程、
    (c)前記精製抽出物を変性させて精製変性抽出物を生成する工程、
    (d)前記精製変性抽出物を純化して不純物を除去して純化変性抽出物を生成する工程、
    (e)変性アレルゲンを加水分解してアレルゲン加水分解物を生成する工程、
    (f)ペプチドの70%以上が10,000Da〜1,000Daである精製加水分解物を得るために、前記アレルゲン加水分解物を精製して分子量が10,000Da超及び1,000Da未満のペプチドを除去する工程
    を含む方法により得ることができ、
    前記精製変性抽出物がタンパク質を含み、合わせて全タンパク質の少なくとも60%(w/w)を構成する最も豊富な(w/w)タンパク質は少なくとも2種のタンパク質であり、全タンパク質が前記精製変性抽出物の乾燥重量の少なくとも60%(w/w)を占める、アレルゲン調製物。
  2. 前記1又は複数の界面活性剤が、Tween 80、CAMPUL POE−O低塑性粘度(PV)界面活性剤、SOLITOL HS15界面活性剤、プルロニック F68ブロックコポリマー、コール酸ナトリウム、グリセロデオキシコレート、スフィンゴミエリン、スフィンゴシン、1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン、L−a−ホスファチジルエタノールアミン、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3ホスホコリン、及び卵ホスファチジルコリン、又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のアレルゲン調製物。
  3. 前記アレルゲンが、
    (a)アレルゲン性タンパク質を含むアレルゲン源を抽出して抽出物を生成する工程、
    (b)前記抽出物を精製して非タンパク質成分を除去して精製抽出物を生成する工程、
    (c)前記精製抽出物を第1の変性剤で変性させて精製変性抽出物を生成する工程、
    (d)前記精製変性抽出物を純化して不純物を除去して純化変性抽出物を生成する工程、
    (e)前記純化変性抽出物を第2の変性剤で変性させて変性アレルゲン混合物を生成する工程、及び
    (f)前記変性アレルゲン混合物を加水分解して加水分解アレルゲンを生成する工程、
    を含む方法により得ることができる、請求項1又は請求項2に記載のアレルゲン調製物。
  4. 抽出が、塩を含まない溶液中で行われるか、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩、TRIS、及びHEPESから選択される塩を含む溶液中で行われる、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のアレルゲン調製物。
  5. 前記抽出物の精製が、イオン交換クロマトグラフィー工程、ゲルろ過若しくサイズ排除クロマトグラフィー工程、沈殿工程、疎水性相互作用クロマトグラフィー工程、擬アフィニティー若しくはアフィニティークロマトグラフィー工程、又は透析ろ過工程のうち1又は複数の工程を含む、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  6. 前記抽出物の少なくとも1つの精製工程が、界面活性剤及び/又は変性剤を含む溶液を用いて行われる、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  7. 変性が、カオトロピック剤、還元剤、及びその混合物の群から選択される変性剤を用いて行われる、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  8. 変性が、尿素、塩化グアニジウム、ジチオトレイトール、チオグリセロール、β−メルカプトエタノール、及びこれらの混合物から選択される変性剤を用いて行われる、請求項に記載のアレルゲン調製物。
  9. 尿素の濃度が4M超であり且つ/又は塩化グアニジウムの濃度が3M超である、請求項に記載のアレルゲン調製物。
  10. 加水分解が、酵素を用いて行われる、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  11. 加水分解が、カオトロピック剤の存在下で行われる、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  12. 加水分解が、尿素及び塩化グアニジウムから選択されるカオトロピック剤の存在下で行われる、請求項11に記載のアレルゲン調製物。
  13. 加水分解アレルゲンが、分子量10,000Da超及び1,000Da未満のペプチドが除去されるように精製される、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  14. 前記ペプチドの除去が、サイズ排除クロマトグラフィー及び/又は限外ろ過により行われる、請求項13に記載のアレルゲン調製物。
  15. 前記サイズ排除クロマトグラフィー工程が、カオトロピック剤の存在下で行われる、請求項14に記載のアレルゲン調製物。
  16. 前記アレルゲンが、花粉アレルゲン、乳アレルゲン、毒アレルゲン、卵アレルゲン、雑草アレルゲン、草アレルゲン、樹木アレルゲン、低木アレルゲン、花アレルゲン、野菜アレルゲン、穀物アレルゲン、真菌アレルゲン、果実アレルゲン、液果アレルゲン、ナッツアレルゲン、種子アレルゲン、豆アレルゲン、魚アレルゲン、甲殻類アレルゲン、海産物アレルゲン、肉アレルゲン、香辛料アレルゲン、昆虫アレルゲン、チリダニを含むダニアレルゲン カビアレルゲン、動物アレルゲン、ハトダニアレルゲン、蠕虫アレルゲン、軟体サンゴアレルゲン、動物鱗屑アレルゲン、線虫アレルゲン、パラゴムノキのアレルゲンから選択される、請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  17. 請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物を含む医薬品。
  18. アレルギーの治療又は予防に使用するための、請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物。
  19. 請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載のアレルゲン調製物を調製するための、水中油型エマルションの容器及びアレルゲンの溶液を含む容器を含むキット。
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