以下、本発明に係る気吹き集塵装置および集塵システムの実施の形態について添付した図面を参照しながら説明する。この実施の形態は本発明の好適な具体例であって、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限りこれらの態様に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1ないし図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る集塵システム1の全体構成について説明する。図1は集塵システム1および建屋100の内部等を模式的に示す平面図である。図2は集塵システム1を示す正面図である。図3は集塵システム1を示す側面図である。なお、以下の説明では、便宜上、各図に矢印で示すように各方向を設定している。
集塵システム1は、建屋100内に導入された車両としての鉄道車両MCの清掃を行うものである。具体的には、集塵システム1は、鉄道車両MCの床下部分MAに付着した塵埃を気吹き除去しつつ、除去されて浮遊する塵埃を集塵するための構成を備えている。本発明の説明において、「気吹き」およびこれに類する用語は、圧縮空気を吹き付けて車両に付着した塵埃を吹き飛ばすことおよびこれに類する概念を指す。なお、気吹き作業を行う車両は、鉄道車両MCに限定されるものではない。
図1および図2に示すように、集塵システム1は、気吹き集塵装置2と、軌道ピット3と、一対の入出庫ピット4と、支持レール5と、トロリー線6と、を含んで構成されている。気吹き集塵装置2は、建屋100内に導入された鉄道車両MCに圧縮空気を吹き付けて気吹き除去された塵埃を集塵する。軌道ピット3および各入出庫ピット4は、それぞれ、建屋100の床面GLに凹設されている。支持レール5およびトロリー線6は、それぞれ、床面GLよりも上方(気吹き集塵装置2の上側)に設けられている。以下、気吹き集塵装置2の説明に先立ち、建屋100に設置される構成について説明する。
図2に示すように、建屋100の床面GLには、左右一対の支持部材CTが延設されている。各支持部材CTの上面には、鉄道車両MC(の各車輪MR)を走行させるためのレールRWが敷設されている。鉄道車両MCは、各支持部材CTおよび各レールRWによって、床面GLよりも所定の高さに支持されている。なお、例えば、ジャッキ等によって鉄道車両MCを所定の高さに支持してもよい。
ここで、鉄道車両MCの気吹き作業(清掃)について簡単に説明する。図示は省略するが、作業員は、鉄道車両MCの一方(図2では右側)から気吹き作業を行う。集塵システム1(気吹き集塵装置2)は、鉄道車両MCの他方(図2では左側)に配置されている。作業員は、エアーホースを介してコンプレッサーに接続されたエアーガンを操作して、鉄道車両MCの床下部分MAに圧縮空気を勢い良く噴射する。これにより、床下部分MAの各種機器類や各車輪MR等に付着した塵埃は、鉄道車両MCの他方に吹き飛ばされる(気吹き除去)。気吹き除去された塵埃は、気吹き集塵装置2に吸引され、捕集される(図2の太線矢印参照)。また、気吹き集塵装置2は、鉄道車両MCに沿って設定される走行軌道上を移動可能に構成されている。気吹き作業は、気吹き集塵装置2を走行軌道に沿って移動させながら実施される。なお、気吹き集塵装置2は、鉄道車両MCの右側(または両側)に設けられていてもよい。
図1および図2に示すように、建屋100内には、鉄道車両MCの側面から左方向に離間した位置に複数の支柱101が立設している。複数の支柱101は、鉄道車両MCに沿って略等間隔に並設されている。任意の一対の支柱101の間には、気吹き集塵装置2を格納(収納)可能な格納エリア102が設けられている。格納エリア102は、気吹き作業を行わないときに気吹き集塵装置2を収納するために、走行軌道(軌道ピット3)を挟んで鉄道車両MCから離間して設定されている。なお、格納エリア102を形成する前後一対の支柱101には、それぞれ、発光センサー103が取り付けられている(図1参照)。各発光センサー103は、鉄道車両MC側に向けて光を射出している。
軌道ガイドとしての軌道ピット3は、気吹き作業時に走行する気吹き集塵装置2を案内するための溝である。軌道ピット3は、鉄道車両MCの側面に沿って建屋100の床面GLに延設されている。軌道ピット3は、鉄道車両MCと各支柱101との間で、気吹き集塵装置2の走行軌道上に形成されている。
入出庫ガイドとしての一対の入出庫ピット4は、格納エリア102と軌道ピット3とを結ぶ入出庫方向(軌道ピット3に直交する左右方向)に走行する気吹き集塵装置2を案内するための溝である。各入出庫ピット4は、入出庫方向に沿って建屋100の床面GLに延設されている。一対の入出庫ピット4は、格納エリア102内の床面GLの前後両側に凹設されている。
図2および図3に示すように、支持レール5は、鉄道車両MCの側面に沿って建屋100内に延設されている。支持レール5は、各支柱101から鉄道車両MCに向けて延出するレール支持部7に支持されている。支持レール5は、左右方向に薄い略板状に形成されている。支持レール5は、各レール支持部7の先端部(右端部)から下方に垂設されている。
トロリー線6(絶縁トロリー)は、鉄道車両MCの側面に沿って建屋100内に延設されている。トロリー線6は、各レール支持部7から鉄道車両MCに向けて延出するトロリー支持部8に支持されている。トロリー線6は、各トロリー支持部8の先端部(右端部)の下側に固定されている。トロリー線6は、後述する気吹き集塵装置2の集電部15を介して集塵機11に電力を供給するために用いられる。
次に、図2ないし図9を参照して、気吹き集塵装置2について説明する。図4(A)は気吹き作業時の台車10等の一部を示す側面図であり、図4(B)は入出庫作業時の台車10等の一部を示す側面図である。図5は台車10等を模式的に示す平面図である。図6は移動支持部12、ロック部13、姿勢保持部14および集電部15等(以下、「気吹き集塵装置2の上部」とも呼ぶ。)を示す側面図である。図7(A)は台車10等を入出庫位置P7に移動させた状態の気吹き集塵装置2の上部を示す正面図であり、図7(B)は台車10等を格納位置P8に移動させた状態の気吹き集塵装置2の上部を示す正面図である。図8は気吹き集塵装置2の上部を示す平面図である。図9(A)は姿勢保持部14の平面図であり、図9(B)は姿勢保持部14の側面図である。
図2および図3に示すように、気吹き集塵装置2は、台車10と、集塵機11と、移動支持部12と、ロック部13と、姿勢保持部14と、集電部15と、を含んで構成されている。台車10は、鉄道車両MCに沿って移動可能に構成されている。集塵機11は、台車10に搭載され、塵埃を吸引回収するように構成されている。移動支持部12は、台車10に設けられている。ロック部13は、移動支持部12の移動を規制するために設けられている。姿勢保持部14は、移動支持部12を介して台車10に設けられる。集電部15は、移動支持部12に設けられている。
図2および図3に示すように、台車10は、走行用台車16と、格納用台車17と、昇降装置18と、を有している。走行用台車16は、走行軌道上を移動可能に構成されている。格納用台車17は、入出庫方向に移動可能に構成されている。昇降装置18は、走行用台車16に対して格納用台車17を昇降させる。
走行用台車16は、走行用本体部20と、4つの走行用車輪21と、走行用ギヤモーター22と、を有している。
走行用本体部20は、鋼材や板金等を用いて平面視で前後方向に長い略矩形状に形成されている(図5参照)。走行用本体部20の下面で前後両側には、それぞれ、左右方向に延びる走行用車軸21aが回転可能に支持されている。各走行用車軸21aの左右両端部には、それぞれ、走行用車輪21が支持されている。つまり、4つの走行用車輪21は、走行用本体部20の四隅近傍に配設されている(図5参照)。後側の走行用車軸21aには、走行用従動スプロケット21bが固定されている。
図3に示すように、走行用ギヤモーター22は、走行用本体部20の後部上面に固定されている。走行用ギヤモーター22は、所謂ステッピングモーターに減速ギヤ(減速ギヤボックス)を組み付けて構成されている。走行用ギヤモーター22の出力軸22aには、走行用駆動スプロケット22bが固定されている。走行用駆動スプロケット22bと走行用従動スプロケット21bとの間には、走行用チェーン22cが巻き掛けられている。走行用ギヤモーター22は、走行用チェーン22cを介して走行用車軸21a(各走行用車輪21)を回転駆動させる。
走行用本体部20の前後両端部には、それぞれ、走行停止機能を有するバンパー23が取り付けられている。各バンパー23は、物体に接触したときに、弾性力をもって前後方向に変位可能に構成されている。各バンパー23は、後述する制御盤C3に電気的に接続されており、変位したことを示す信号を制御盤C3に送信可能に構成されている。例えば、作業員がバンパー23に接触してバンパー23が変位すると、制御盤C3は、走行用ギヤモーター22を停止させる制御を実行する。
また、図3および図5に示すように、走行用本体部20の前後両端部には、それぞれ、走行用ガイド装置24と格納用ガイド装置25とが設けられている。前後一対の走行用ガイド装置24は、それぞれ、走行用本体部20の左右方向略中央に設けられている。前後一対の格納用ガイド装置25は、それぞれ、走行用本体部20の左端部に設けられている。
図4(A)に示すように、各走行用ガイド装置24は、エアーシリンダー30と、走行用ガイド本体部31と、を有している。なお、前後一対の走行用ガイド装置24は、略同一の構造を有しているため、以下、前側の走行用ガイド装置24に着目して説明する。なお、図4は、走行用ガイド装置24および格納用ガイド装置25の正確な位置関係を示しているわけではなく、説明の便宜のために各ガイド装置24,25を前後に並べて示している。
エアーシリンダー30は、走行用本体部20上に搭載されるエアーコンプレッサー26(図3参照)にエアーチューブ(図示せず)を介して接続されている。エアーシリンダー30は、エアーコンプレッサー26から供給される圧縮空気によってシリンダーチューブ30a内を直進運動するピストン(図示せず)を含んで構成されている。シリンダーチューブ30aは、走行用本体部20の上面よりも上方に配設されている。シリンダーチューブ30aは、ピストンに接続されたピストンロッド30bを下方に向ける姿勢で集塵機11の前面に取り付けられている。エアーシリンダー30は、ピストンロッド30bの位置を保持可能に構成されている。なお、後側の走行用ガイド装置24のエアーシリンダー30は、走行用本体部20の上面に立設される支持フレーム27に取り付けられている(図3参照)。
走行用ガイド本体部31は、筒状部31aと、走行用ガイドピン31bと、コイルスプリング31cと、走行用補助輪31dと、を有している。
筒状部31aは、上下方向に長い中空円筒状に形成され、走行用本体部20の前端面に固定されている。走行用ガイドピン31bは、上下方向に長い円柱状(棒状)に形成されている。走行用ガイドピン31bは、筒状部31aの内部に上下方向にスライド可能に設けられている。走行用ガイドピン31bの上部には、筒状部31aの上部から露出する接続部311bが形成されている。接続部311bとエアーシリンダー30のピストンロッド30bとの間には、ワイヤー31eが接続されている。
コイルスプリング31cは、筒状部31aの内部で接続部311bに巻回するように設けられている。コイルスプリング31cは、走行用ガイドピン31bの上端面と筒状部31aの天面との間に架設されている。コイルスプリング31cは、筒状部31aに対して走行用ガイドピン31bを下方に付勢している。
走行用補助輪31dは、走行用ガイドピン31bの下部に回転可能に設けられている。走行用補助輪31dは、走行用ガイドピン31bの軸心から右側(または左側でもよい)にずれた位置に設けられている。
図4(A)に示すように、エアーコンプレッサー26を駆動させてエアーシリンダー30のピストンロッド30bを下降させた場合、走行用ガイドピン31bは、コイルスプリング31cに付勢されて下降する。これにより、走行用ガイドピン31bの下端部は軌道ピット3に嵌合し、走行用補助輪31dは床面GL(軌道ピット3の縁部分)に接触する。このとき、ワイヤー31eは、弛んだ状態になっている。一方、図4(B)に示すように、エアーコンプレッサー26を駆動させてエアーシリンダー30のピストンロッド30bを上昇させた場合、走行用ガイドピン31bは、コイルスプリング31cの付勢力に抗して、ワイヤー31eを介して引き上げられる。これにより、走行用ガイドピン31bの下端部は軌道ピット3から上方に離脱し、走行用補助輪31dは床面GLから離間する。
図4(A)に示すように、各格納用ガイド装置25は、上記した走行用ガイド装置24と同様に、エアーシリンダー32(シリンダーチューブ32a,ピストンロッド32b)と、格納用ガイド本体部33と、を有している。格納用ガイド本体部33は、筒状部33aと、格納用ガイドピン33b(接続部331b)と、コイルスプリング33cと、格納用補助輪33dと、ワイヤー33eを有している。なお、各格納用ガイド装置25は、上記した走行用ガイド装置24と略同一の構造を有しているため、詳細な説明は省略する。
図4(B)に示すように、エアーコンプレッサー26を駆動させてピストンロッド32bを下降させた場合、格納用ガイドピン33bの下端部は入出庫ピット4に嵌合し、格納用補助輪33dは床面GL(入出庫ピット4の縁部分)に接触する。このとき、ワイヤー33eは、弛んだ状態になっている。一方、図4(A)に示すように、エアーコンプレッサー26を駆動させてピストンロッド32bを上昇させた場合、格納用ガイドピン33bの下端部は入出庫ピット4から上方に離脱し、格納用補助輪33dは床面GLから離間する。
なお、各エアーシリンダー30,32には、ピストンロッド30b,32bの位置を検知するセンサー(図示せず)が設けられている。また、各エアーシリンダー30,32とエアーコンプレッサー26とを連通させるエアーチューブ(図示せず)には、圧縮空気の供給先を切り換える電磁弁(図示せず)が介設されている。
図2および図3に示すように、走行用本体部20の前側上面には、櫓状に構築される架台34が設けられている。架台34は、前側の走行用車軸21a(各走行用車輪21)よりも後側に配設されている。架台34は、4本の支持柱34aと、ベース台34bと、を有している。
4本の支持柱34aは、前後左右に互いに離間して配置されている。前側の左右一対の支持柱34aは、走行用本体部20の上面から略鉛直上方に延設されている。後側の左右一対の支持柱34aは、集塵機11の上面から略鉛直上方に延設されている。ベース台34bは、4本の支持柱34aの上端部に固定されている。ベース台34bは、平面視で四角形に組み立てた溝形鋼の上面に平板(天板)を固定して構成されている。ベース台34b(天板)の前後方向略中央には、左右一対の下側固定穴34cが形成されている(図6参照)。
図3に示すように、走行用本体部20の下面の前後両端部には、それぞれ、受光センサー35が取り付けられている(図3では前側のみ図示)。各受光センサー35は、格納エリア102の前後両側に取り付けられた発光センサー103から射出された光を受光可能に設けられている。
図2および図3に示すように、格納用台車17は、走行用台車16の下側に設けられている。格納用台車17は、走行用台車16よりも前後方向に短く形成され、前後一対の走行用車軸21aの間に配設されている(図5参照)。格納用台車17は、格納用本体部36と、4つの格納用車輪37と、格納用ギヤモーター38と、を有している。
格納用本体部36は、鋼材や板金等を用いて平面視で前後方向に長い略矩形状に形成されている(図5参照)。格納用本体部36には、左右一対の格納用車軸37aが回転可能に支持されている。各格納用車軸37aは、格納用本体部36を前後方向に貫通するように設けられている。各格納用車軸37aの前後両端部には、それぞれ、格納用車輪37が支持されている。つまり、4つの格納用車輪37は、格納用本体部36の四隅に配設されている(図5参照)。右側の格納用車軸37aには、格納用従動スプロケット37bが固定されている(図4参照)。
図4に示すように、格納用ギヤモーター38は、上記した走行用ギヤモーター22と略同一構造であって、格納用本体部36の上面に固定されている。格納用ギヤモーター38の出力軸38aには、格納用駆動スプロケット38bが固定されている。格納用駆動スプロケット38bと格納用従動スプロケット37bとの間には、格納用チェーン38cが巻き掛けられている。格納用ギヤモーター38は、格納用チェーン38cを介して格納用車軸37a(各格納用車輪37)を回転駆動させる。
図4および図5に示すように、格納用本体部36の上面の四隅には、スペーサー40が固定されている。各スペーサー40は、例えば、金属製で略円柱状に形成されている。4つのスペーサー40は、走行用本体部20の下面に当接し、走行用本体部20と格納用本体部36との間隔を一定に保つために設けられている。なお、各スペーサー40は、走行用本体部20の下面に設けられていてもよい。また、スペーサー40は、少なくとも1つ以上設けられていればよい。
図3に示すように、昇降装置18は、走行用台車16と格納用台車17との間に設けられている。昇降装置18は、電動油圧ポンプ41と、分流器42と、4つの油圧ジャッキ43と、を有している。
電動油圧ポンプ41は、架台34の前側の支持柱34aに取り付けられている。電動油圧ポンプ41は、パイプ(図示せず)を介して分流器42に接続されている。分流器42は、格納用本体部36の上面で前後方向略中央に配設されている。分流器42は、パイプ(図示せず)を介して4つの油圧ジャッキ43に接続されている。分流器42は、電動油圧ポンプ41から圧送されるオイルを4つの油圧ジャッキ43に略均一に分配するために設けられている。
図4に示すように、各油圧ジャッキ43は、電動油圧ポンプ41から圧送されるオイルによって油圧シリンダーチューブ43a内を直進運動するピストン(図示せず)を含んで構成されている。4つの油圧シリンダーチューブ43aは、平面視で格納用本体部36の前後方向中間部において前後左右に互いに離間して配置されている(図5参照)。各油圧シリンダーチューブ43aは、ピストンに接続された油圧ピストンロッド43bを上方に向ける姿勢で格納用本体部36の上面に取り付けられている。各油圧ピストンロッド43bの上端部は、走行用本体部20の下面に接続されている。つまり、各油圧ジャッキ43は、格納用台車17と走行用台車16とを連結している。
各油圧ジャッキ43は、油圧ピストンロッド43bの位置を保持可能に構成されている。分流器42の作用によって4つの油圧ジャッキ43には略均一な油圧が作用するため、4つの油圧ピストンロッド43bは、同期して略同一距離だけ昇降(進退)する。なお、各油圧ジャッキ43には、油圧ピストンロッド43bの位置を検知するセンサー(図示せず)が設けられている。
図4(A)に示すように、電動油圧ポンプ41を駆動させて各油圧ジャッキ43の油圧ピストンロッド43bを下降させた場合、格納用台車17は、走行用台車16(走行用本体部20)の下面に引き寄せられる。すなわち、走行用台車16は、格納用台車17に対して相対的に下降し、床面GLに各走行用車輪21を接触させる走行位置P1に変位する。このとき、格納用台車17の各格納用車輪37は、床面GLから上方に離間している。一方、図4(B)に示すように、電動油圧ポンプ41を駆動させて各油圧ジャッキ43の油圧ピストンロッド43bを上昇させた場合、格納用台車17は、走行用台車16(走行用本体部20)の下面から押し下げられる。すなわち、走行用台車16は、格納用台車17に対して上昇し、床面GLから上方に各走行用車輪21を離間させる非走行位置P2に変位する。このとき、格納用台車17の各格納用車輪37は、床面GLに接触している。
なお、図2および図3に示すように、走行用本体部20の右側面には、格納用本体部36との間に形成される隙間を塞ぐためのカバー体28が取り付けられている。カバー体28は、走行用本体部20の鉄道車両MC側に取り付けられていればよいが、走行用本体部20の左右両側面に取り付けられていてもよい。
図2および図3に示すように、集塵機11は、集塵本体部45と、排気部46と、ダクト47と、を有している。集塵本体部45および排気部46は、走行用台車16の走行用本体部20の上面に取り付けられている。詳細には、集塵本体部45は、前側2本の支持柱34aよりも後側に配設され、排気部46は、集塵本体部45の前側に配設されている。ダクト47は、集塵本体部45と排気部46とを連通させるように設けられている。
集塵本体部45は、機体50と、2つの吸引口51と、3つのフィルターボックス52と、4つのダストボックス53と、除塵装置54と、を有している。
機体50は、上下方向および前後方向に長く、左右方向に扁平な略直方体形状に形成されている。機体50の内部は、仕切板50aによって集塵室R1と清浄室R2とに仕切られている。集塵室R1は、仕切板50aの下方に形成され、清浄室R2は、仕切板50aの上方に形成されている。なお、上記した後側2本の支持柱34aは、機体50の前側上面に立設されている。
2つの吸引口51は、機体50の右側面(鉄道車両MC側)の下側に前後方向に並んで開口している。各吸引口51は、側面視で前後方向に長い四角形状に形成されている。各吸引口51は、外部と集塵室R1とを連通させ、気吹き除去された塵埃を集塵室R1に取り込むために形成されている。なお、機体50には、各吸引口51を開閉するためのカバー51aが設けられている。各カバー51aは、吸引口51の上縁部を中心に回動可能に取り付けられている。
3つのフィルターボックス52は、集塵室R1内に前後方向に並んで設けられている。各フィルターボックス52は、吸引口51の上方、且つ、仕切板50aの下側に設けられている。各フィルターボックス52の内部には、8本(前後4本×左右2本の配列)のフィルター52aが装着されている。
4つのダストボックス53は、集塵室R1内の下部に前後方向に並んで設けられている。各ダストボックス53は、吸引口51の下方に設けられている。各ダストボックス53には、下方に傾斜する導入板53aが設けられている。
除塵装置54は、ヘッダーパイプ(図示せず)と、ブローパイプ54aと、を有している。ヘッダーパイプには、エアーチューブ(図示せず)を通してエアーコンプレッサー26から圧縮空気が送られる。ブローパイプ54aは、清浄室R2内において前後方向に延設されている。ブローパイプ54aは、ヘッダーパイプから供給された圧縮空気を各フィルター52aに向けて噴射する。
機体50の上部には、清浄室R2とダクト47とを連通させる前後一対の中間排気口50bが設けられている。ダクト47は、水平ダクト47aと、垂直ダクト47bと、を有している。水平ダクト47aは、上記した各中間排気口50bに接続され、機体50の上面に沿って前後方向に延設されている。水平ダクト47aは、架台34のベース台34bの下方に配置されている。垂直ダクト47bは、水平ダクト47aの前端部から下方に延設されている。
次に、排気部46は、上下一対のブロアー55と、排気マフラー56と、を有している。上下一対のブロアー55は、排気マフラー56を上下方向から挟むように配設されている。
各ブロアー55の吸気口(図示せず)は、垂直ダクト47bに連通している。各ブロアー55の排気口55aは、排気マフラー56に連通している。排気マフラー56は、中空の略直方体状に形成されている。排気マフラー56の前面には、各ブロアー55からの排気を外部に放出するための排気開口56aが形成されている。なお、排気開口56aには、排気方向を斜め上方に向けるためのルーバー56bが設けられている。
図3に示すように、水平ダクト47aの上面には、電気的な接続や電力制御に用いられる端子盤C1や動力盤C2が設けられている。集塵本体部45(機体50)の後面には、台車10や集塵機11等を制御するための制御盤C3が設けられている。制御盤C3は、例えば、メモリーに記憶されたプログラムを実行するCPU等(図示せず)を有している。また、制御盤C3は、作業員によって操作される操作部(図示せず)を有している。詳細な説明は省略するが、端子盤C1、動力盤C2および制御盤C3には、電力供給を必要とする機器や各種センサー等が電気的に接続されている。作業員は、制御盤C3を操作することで気吹き集塵装置2を制御することができる。なお、気吹き集塵装置2は、無線通信技術を用いて遠隔操作(制御)可能な構成であってもよい。
ここで、図2および図3を参照して、集塵機11の作用(吸引動作)について説明する。なお、図2および図3では、塵埃を含む空気および清浄空気の流れを太矢印で示す。
気吹き作業を行う場合、作業員は、制御盤C3を操作して、各カバー51aを回動させて各吸引口51を開放する。なお、気吹き作業を行わない時には各カバー51aは吸引口51を閉鎖している。作業員は、制御盤C3を操作して、各ブロアー55を作動させる。各ブロアー55が作動するとダクト47内が負圧になるため、各吸引口51に吸引力が作用する。これにより、気吹き除去された塵埃(塵埃を含む空気)が、各吸引口51から集塵室R1内に吸い込まれる。集塵室R1内に取り込まれた塵埃は、清浄室R2に向けて移動する過程で各フィルター52aに捕集される。塵埃が除去された清浄空気は、仕切板50aを通過して清浄室R2に進入し、各中間排気口50bを通ってダクト47内を流れて行く。ダクト47の下流に運ばれた清浄空気は、各ブロアー55に吸い込まれて排気マフラー56の排気開口56aから外部に排気される。なお、カバー体28が走行用台車16と格納用台車17との隙間を塞いでいるため、気吹き除去されて浮遊する塵埃は、当該隙間に入り込むことなく吸引口51に導かれる。
除塵装置54は、制御盤C3に制御されて、各フィルター52aに捕集された塵埃を除去する除塵動作を実行する。除塵動作は、例えば、図示を省略するセンサーが排気量の低下(圧力損失)を検知した場合や定期的なメンテナンス時に実行される。具体的には、除塵装置54は、ブローパイプ54aからフィルター52aに向けて圧縮空気を噴射することで、各フィルター52aに捕集された塵埃を払い落とす。塵埃は、落下して各ダストボックス53に蓄積(回収)される。なお、落下する塵埃は、各導入板53aによってダストボックス53内に導かれる。なお、除塵動作は、作業員の操作に基づいて実行されてもよい。
次に、図6ないし図8に示すように、移動支持部12は、架台34を介して走行用台車16に設けられると共に入出庫方向に移動可能に構成されている。移動支持部12は、前後一対のスライドレール60と、スライド台61と、を有している。
前後一対のスライドレール60は、架台34のベース台34bの上面において左右方向に延設されている。前後一対のスライドレール60は、前後方向に離間して、互いに平行に配設されている(図8参照)。
スライド台61は、例えば、金属材料を用いて、平面視で略矩形板状に形成されている(図8参照)。なお、スライド台61は、建屋100の複数の支柱101に架設された支持レール5の下方に位置している(図7参照)。
スライド台61の下面(裏面)には、4つのスライダー61aが前後左右に互いに離間して設けられている(図8参照)。各スライダー61aは、スライドレール60に摺動可能に係合している。本実施形態では、1本のスライドレール60に対して2つのスライダー61aが係合している。したがって、スライド台61は、各スライドレール60に沿って入出庫方向(左右方向)に移動可能に設けられている。詳細には、スライド台61は、ベース台34bの支柱101側(左側)となる走行時ガイド位置P3(図7(A)参照)と、ベース台34bの鉄道車両MC側(右側)となる格納時ガイド位置P4(図7(B)参照)と、の間で移動可能に設けられている。なお、各スライドレール60の左右両端部には、スライド台61(スライダー61a)の脱落を防止するためのストッパー60aが形成されている。
スライド台61の前後方向略中央には、上下方向に貫通する左右一対の上側固定穴61bが形成されている。各上側固定穴61bの下側周縁部には、円筒状の固定ブッシュ61cが固定されている(図6参照)。
図6ないし図8に示すように、ロック部13は、固定用シリンダー62と、固定板63と、左右一対の固定ピン64と、を有している。
固定用シリンダー62は、ベース台34bの内部(天板の下側)で前後方向に架設される取付板65に取り付けられている。固定用シリンダー62は、エアーコンプレッサー26から供給される圧縮空気によってシリンダーチューブ62a内を直進運動するピストン(図示せず)を含んで構成されている。シリンダーチューブ62aは、ピストンに接続されたピストンロッド62bを上方に向ける姿勢で取付板65に固定されている。固定用シリンダー62は、ピストンロッド62bの位置を保持可能に構成されている。
なお、固定用シリンダー62には、ピストンロッド62bの位置を検知するセンサー(図示せず)が設けられている。また、固定用シリンダー62とエアーコンプレッサー26とを連通させるエアーチューブ(図示せず)には、圧縮空気の供給先を切り換える電磁弁(図示せず)が介設されている。
固定板63は、平面視で左右方向に長い矩形板状に形成されている(図8参照)。ピストンロッド62bの上端部は、固定板63の下面中央部に接続されている。左右一対の固定ピン64は、固定板63の上面に突設されている。各固定ピン64の上端部は、テーパー状に形成されている(図6および図7参照)。
ここで、ロック部13の作用について説明する。図7(A)に示すように、エアーコンプレッサー26を駆動させて固定用シリンダー62のピストンロッド62bを上昇させると、各固定ピン64は、ロック位置P5に上昇する。各固定ピン64は、ロック位置P5に変位することで、ベース台34bの各下側固定穴34c、スライド台61の各固定ブッシュ61cおよび各上側固定穴61bを貫通し、スライド台61を走行時ガイド位置P3に固定する。つまり、スライド台61は、移動規制される。一方、図7(B)に示すように、エアーコンプレッサー26を駆動させて固定用シリンダー62のピストンロッド62bを下降させると、各固定ピン64は、アンロック位置P6に下降する。各固定ピン64は、アンロック位置P6に変位することで、各固定ブッシュ61cおよび各上側固定穴61bから引き抜かれ、スライド台61の固定を解除する。つまり、スライド台61の移動が許容される。
図6ないし図8に示すように、姿勢保持部14は、スライド台61の上面に搭載されて、各レール支持部7の下方に位置している。姿勢保持部14は、スライド台61の上方に架設された支持レール5に接触可能に構成されている。姿勢保持部14は、左右一対の支持台66と、左右一対の接触部材67と、左右一対のショックアブソーバー68と、を有している。
左右一対の支持台66は、支持レール5を挟んで対向するようにスライド台61の上面に固定されている。左右一対の支持台66は、例えば、金属材料を用いて、互いの対向面と上面とを開放した略箱状に形成されている。
各支持台66は、支持レール5に沿うように立設される垂直壁66aを有している。各垂直壁66aには、左右方向に貫通する前後一対のスライド穴66bが形成されている(図9(A)参照)。各垂直壁66aの外面(支持レール5の反対側の面)には、前後一対のスライドブッシュ66cが各スライド穴66bに対応して設けられている。各スライドブッシュ66cは、円筒状に形成され、各スライド穴66bの外側周縁部に固定されている。また、各垂直壁66aの外面には、ショックアブソーバー68を取り付けるための取付部66dが設けられている。各取付部66dは、前後一対のスライド穴66bの間で円筒状に形成されている。
図7および図8に示すように、左右一対の接触部材67は、支持レール5を挟んで対称になるように支持台66の内部に配設されている。図9に示すように、各接触部材67は、支持プレート67aと、接触ローラー67bと、前後一対のスライドシャフト67cと、を有している。
各支持プレート67aは、側面視で垂直壁66aよりも小さな矩形板状に形成されている。各接触ローラー67bは、支持プレート67aの内面(支持レール5側の面)に直交する方向に延びる上下一対の支持アーム67dに回転可能に支持されている。
各スライドシャフト67cは、円柱状(棒状)に形成され、支持プレート67aの外面に直交する方向に延設されている。各接触部材67の前後一対のスライドシャフト67cは、支持台66の内側からスライド穴66bおよびスライドブッシュ66cに挿入されている。これにより、各スライドシャフト67cは、逃げ穴であるスライド穴66bには接触せず、スライドブッシュ66c内を円滑に摺動可能に支持される(図9(A)参照)。すなわち、各接触部材67は、入出庫方向(左右方向)に移動可能な状態で支持台66に支持される。
図7および図8に示すように、左右一対の接触ローラー67bは、支持レール5を挟んで対向して配設されている。左右一対の接触ローラー67bの間隔は、支持レール5の左右幅(厚み)よりも十分に大きく形成されている。このため、左右一対の接触ローラー67bと支持レール5との間には、隙間が形成されている。
図8および図9に示すように、緩衝部としての各ショックアブソーバー68は、所謂オイルダンパーであって、ダンパーチューブ68a内を直進運動するピストン(図示せず)を含んで構成されている。左右一対のダンパーチューブ68aは、ピストンに接続されたダンパーロッド68bを互いに対向させる姿勢で支持台66の外側から取付部66dに固定されている。各ダンパーロッド68bの先端部は、接触部材67の支持プレート67aの外面に当接している。なお、接触ローラー67bの中心とダンパーロッド68bの中心とは、左右方向において同一直線状に配置されている。
図6および図8に示すように、集電部15は、取付台座70を介してスライド台61の上面に搭載され、各トロリー支持部8の下方に位置している。集電部15は、トロリー線6から集電するためにトロリー線6に摺接可能に構成されている。集電部15は、集電支持台71と、集電ベース72と、集電子ブロック73と、集電アーム74と、2本のコイルスプリング75と、を有している。
集電支持台71は、正面視で略U字状に形成され、取付台座70上に固定されている。集電ベース72は、集電支持台71の内部に配置され、左右方向に貫通するピン71aによって集電支持台71に固定されている。集電ベース72の後部には、パイプ72aを支持する上下一対の延出片72bが設けられている。
集電子ブロック73は、トロリー線6に対して下側から接触している。集電子ブロック73は、ケーブル76を介して端子盤C1と電気的に接続されている。気吹き集塵装置2は、集電子ブロック73等を介して駆動に必要な電力を得ることができる。
集電アーム74は、側面視で、後部を上方に折り曲げて略クランク状に形成されている。集電アーム74は、集電ベース72と集電子ブロック73との間に架設されている。詳細には、集電アーム74の前端部は、パイプ72aに回転可能に支持され、集電アーム74の後端部は、集電子ブロック73の下部に回転可能に支持されている。
2本のコイルスプリング75は、集電アーム74の上側で、集電ベース72と集電アーム74との間に架設されている。詳細には、各コイルスプリング75の前端部は、上側の延出片72bに回転可能に係合し、各コイルスプリング75の後端部は、集電アーム74の後端部に回転可能に係合している。各コイルスプリング75は、集電アーム74を介して集電子ブロック73をトロリー線6に向けて付勢している。
既に述べたように、気吹き作業を行う場合、気吹き集塵装置2は、走行軌道上を走行しながら、気吹き除去された塵埃を吸引回収する(以下、「通常運転」とも呼ぶ。)。気吹き集塵装置2を通常運転させる場合、作業員は、制御盤C3を操作して、気吹き集塵装置2の通常運転を指示する。
気吹き集塵装置2を通常運転させる場合、走行用ガイド装置24の各走行用ガイドピン31bの下端部は軌道ピット3に嵌合し、格納用ガイド装置25の各格納用ガイドピン33bの下端部は入出庫ピット4から離脱している(図4(A)参照)。また、走行用台車16は、走行位置P1に変位している(図4(A)参照)。さらに、ロック部13の各固定ピン64は、ロック位置P5に上昇し、スライド台61の移動を規制している(図6参照)。
この状態で、制御盤C3は、走行用ギヤモーター22を駆動制御すると共に、集塵機11(各ブロアー55)を駆動制御する。これにより、台車10(走行用台車16)は、軌道ピット3に案内されながら移動し、集塵機11は、気吹き除去された塵埃を吸引回収する。つまり、気吹き集塵装置2の通常運転が実施される。なお、気吹き作業を行う場合、集電部15は、トロリー線6に接触した状態で、台車10および集塵機11と共に軌道ピット3に沿って移動する。
ところで、床面GLが平滑である場合、台車10(走行用台車16)は、集塵機11を起立姿勢で支持する正常な姿勢で走行軌道上を移動する。台車10が正常な姿勢で走行軌道上を移動(以下、「通常走行」とも呼ぶ。)する場合、姿勢保持部14の左右一対の接触ローラー67bは、支持レール5に接触しない(図8参照)。このように、姿勢保持部14(各接触ローラー67b)が支持レール5に接触していないため、姿勢保持部14(各接触ローラー67b)と支持レール5との間に摩擦が発生することがない。これにより、気吹き集塵装置2は、円滑に移動することができる。
しかしながら、床面GLには、多数の起伏や凹凸があるため、台車10(走行用台車16)は、姿勢変化する場合や走行軌道を外れる場合が考えられる。なお、「走行軌道を外れる場合」とは、各走行用ガイドピン31bが軌道ピット3から外れることを指すのではなく、各走行用ガイドピン31bと軌道ピット3との隙間(遊び分)だけ左右にずれること等を指す。
そこで、第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2の姿勢保持部14は、通常走行することができない場合の姿勢変化等を抑制するように作用する。以下、図10を参照して、姿勢保持部14の作用について説明する。図10は姿勢保持部14の作用を説明する平面図である。
台車10が正常な姿勢から姿勢変化した場合、または、台車10が走行軌道を外れた場合、姿勢保持部14の左右一対の接触ローラー67bのいずれか一方(図10では右側)は、支持レール5に接触する。
例えば、気吹き集塵装置2の下部(台車10)を支点として上部が左側に傾いた(または左方向に平行移動した)場合(図10の白抜き矢印参照)、右側の接触ローラー67bが支持レール5に接触する。このように、床面GLの凹凸等によって台車10(気吹き集塵装置2)が通常走行することができない場合には、姿勢保持部14(いずれか一方の接触ローラー67b)が支持レール5に接触するため、気吹き集塵装置2の姿勢変化を抑制することができる。また、各接触ローラー67bは、回転可能に設けられているため、支持レール5に接触したときに発生する摩擦力(負荷)を低減することができる。これにより、気吹き集塵装置2は、通常走行することができない場合であっても、姿勢変化を抑制されつつ円滑に移動することができる。
さらに、気吹き集塵装置2が左側に傾いた場合、支持レール5に接触した右側の接触ローラー67bは、支持レール5から反作用として衝撃を受ける。このため、接触部材67の各スライドシャフト67cは、スライドブッシュ66cにガイドされながら円滑に右方向にスライドする。このとき、右側のショックアブソーバー68のダンパーロッド68bは、支持プレート67aに押されて右方向に押し込まれる。これにより、右側のショックアブソーバー68は、支持レール5に接触した接触ローラー67b(接触部材67)が受ける衝撃を吸収する。ショックアブソーバー68が接触ローラー67bの受ける衝撃を吸収するため、支持レール5からの反作用によって気吹き集塵装置2が押し戻されることがない。これにより、気吹き集塵装置2は、支持レール5を挟む方向(左右方向)に振動することなく、通常走行するように正常な姿勢に戻ることができる。なお、図10では、右側の接触ローラー67bが支持レール5との接触によって右方向に最大量移動した(押し込まれた)状態を示している。支持プレート67aが支持台66の内側(左側)に接触することで、気吹き集塵装置2の姿勢変化が抑制される。すなわち、ダンパーロッド68bの最大移動量(押し込まれ量)は、支持プレート67aが支持台66に接触するまでとなり、それ以上押し込まれることはないため、ショックアブソーバー68の破損を防止することができる。
ところで、第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2は、気吹き作業が終了すると、格納エリア102に格納(入庫)される。一方、気吹き作業を行う場合、気吹き集塵装置2は、格納エリア102から走行軌道上に搬出(出庫)される。なお、以下の説明では、気吹き集塵装置2を格納エリア102に入出させる作業を「入出庫作業」と呼ぶこととする。
次に、図11ないし図13を参照して、気吹き集塵装置2の入出庫作業(移動方法)について説明する。図11は気吹き集塵装置2の入出庫作業を説明する平面図であって、(A)は台車10等が出庫した状態を示し、(B)は台車10等が入庫(格納)した状態を示している。図12は気吹き集塵装置2の入庫モードを示すフローチャートである。図13は気吹き集塵装置2の出庫モードを示すフローチャートである。
まず、図11および図12を参照して、気吹き集塵装置2を格納エリア102に格納する入庫方法について説明する。作業員は、制御盤C3を操作して、気吹き集塵装置2を格納エリア102に格納する入庫モードの開始を指示する。入庫モードが開始されると、気吹き集塵装置2の通常運転が停止される。具体的には、制御盤C3は、走行用ギヤモーター22を停止制御すると共に、集塵機11(各ブロアー55)を停止制御する。
次に、制御盤C3は、走行用ギヤモーター22を駆動制御(S1)して、気吹き集塵装置2を格納エリア102に対向する位置まで移動させる(図1参照)。なお、走行用ギヤモーター22は、エンコーダー(図示せず)を備えている。制御盤C3は、走行用ギヤモーター22のエンコーダーからの出力結果に基づいて走行用台車16(気吹き集塵装置2)の移動距離(位置)を認識している。
気吹き集塵装置2が格納エリア102を形成する一方の支柱101を横切ると、進行方向前側の受光センサー35は、この支柱101に設けられた発光センサー103からの光を受光する。制御盤C3は、受光センサー35からの受光信号を認識すると、予め設定されたステップ数だけ走行用ギヤモーター22を回転させるように駆動制御する(S2)。制御盤C3は、走行用ギヤモーター22を所定ステップ数だけ回転させ(S2の「YES」)、走行用ギヤモーター22を停止制御する(S3)。このとき、図11(A)に示すように、気吹き集塵装置2は、格納エリア102に入出庫可能な位置(入出庫位置P7)に移動している。
続いて、制御盤C3は、エアーコンプレッサー26を駆動制御して、各格納用ガイド装置25のエアーシリンダー32を作動(各ピストンロッド32bを下降)させる(S4,S5)。制御盤C3は、センサーを介して各ピストンロッド32bが所定位置まで下降したことを認識すると(S5の「YES」)、エアーコンプレッサー26を停止制御(各エアーシリンダー32を停止)する(S6)。これにより、各格納用ガイドピン33bの下端部が入出庫ピット4に嵌合する(図4(B)参照)。
続いて、制御盤C3は、エアーコンプレッサー26を駆動制御して、各走行用ガイド装置24のエアーシリンダー30を作動(各ピストンロッド30bを上昇)させる(S7,S8)。制御盤C3は、センサーを介して各ピストンロッド30bが所定位置まで上昇したことを認識すると(S8の「YES」)、エアーコンプレッサー26を停止制御(各エアーシリンダー30を停止)する(S9)。これにより、各走行用ガイドピン31bの下端部が軌道ピット3から離脱する(図4(B)参照)。
次に、制御盤C3は、電動油圧ポンプ41を駆動制御して、各油圧ジャッキ43を作動(各油圧ピストンロッド43bを上昇)させる(S10,S11)。制御盤C3は、センサーを介して各油圧ピストンロッド43bが所定位置まで上昇したことを認識すると(S11の「YES」)、電動油圧ポンプ41等を停止制御(各油圧ジャッキ43を停止)する(S12)。これにより、走行用台車16は、走行位置P1から非走行位置P2に変位する(図4(B)参照)。すなわち、格納用台車17の各格納用車輪37が床面GLに接触する。
なお、走行用台車16は、非走行位置P2に上昇すると、集塵機11、移動支持部12ロック部13、姿勢保持部14および集電部15も上昇する(図7(B)参照)。姿勢保持部14および集電部15の上方には、当該上昇を許容する空間が設けられている。このため、姿勢保持部14は、各レール支持部7に干渉することがなく、集電部15は、各トロリー支持部8に干渉することがない。集電部15の集電アーム74(各コイルスプリング75)は、走行用台車16等の上昇を許容するように回動する。また、支持レール5と各接触ローラー67bとの間には隙間があるため、走行用台車16等は、円滑に昇降することができる。
次に、制御盤C3は、エアーコンプレッサー26を駆動制御して、ロック部13の固定用シリンダー62を作動(ピストンロッド62bを下降)させる(S13,S14)。制御盤C3は、センサーを介してピストンロッド62bが所定位置まで下降したことを認識すると(S14の「YES」)、エアーコンプレッサー26等を停止制御(固定用シリンダー62を停止)する(S15)。これにより、各固定ピン64は、アンロック位置P6に変位する(図7(B)参照)。すなわち、スライド台61および台車10は、入出庫方向(左右方向)に移動可能な状態になる。
次に、制御盤C3は、格納用ギヤモーター38を駆動制御(S16)して、台車10(格納用台車17)を格納エリア102に向けて移動させる。台車10(格納用台車17)は、入出庫ピット4に案内されながら入出庫方向に移動する。これにより、台車10および集塵機11(以下、「台車10等」とも呼ぶ。)は、入出庫ピット4に案内されて、入出庫方向に円滑に移動することができる。なお、格納用ギヤモーター38は、エンコーダー(図示せず)を備えている。制御盤C3は、格納用ギヤモーター38のエンコーダーからの出力結果に基づいて格納用台車17(気吹き集塵装置2)の移動距離(位置)を認識している。
制御盤C3は、予め設定されたステップ数だけ格納用ギヤモーター38(エンコーダー)を回転させるように駆動制御する(S17)。制御盤C3は、格納用ギヤモーター38を所定ステップ数だけ回転させ(S17の「YES」)、格納用ギヤモーター38を停止制御する(S18)。このとき、図11(B)に示すように、台車10等は、格納エリア102に入庫(格納位置P8)している。
ここで、図7(B)および11(B)に示すように、移動支持部12のスライド台61は、各スライドレール60上で移動を許容された状態である。このため、台車10等を入出庫位置P7から格納位置P8に移動することで、スライド台61は、走行時ガイド位置P3から格納時ガイド位置P4に相対的に移動する。すなわち、台車10等が入出庫方向に移動する場合に、移動支持部12のスライド台61は、台車10等に対して集電部15および姿勢保持部14を相対移動させる。したがって、スライド台61とこれに搭載された姿勢保持部14および集電部15を除く台車10等が入出庫方向に移動する。これにより、支持レール5に対する姿勢保持部14の位置を保持することができると共に、トロリー線6に対する集電部15の位置を保持することができる。
次に、制御盤C3は、電動油圧ポンプ41を駆動制御して、各油圧ジャッキ43を作動(各油圧ピストンロッド43bを下降)させる(S19、S20)。制御盤C3は、センサーを介して各油圧ピストンロッド43bが所定位置まで下降したことを認識すると(S20の「YES」)、電動油圧ポンプ41を停止制御(各油圧ジャッキ43を停止)する(S21)。これにより、走行用台車16は、非走行位置P2から走行位置P1に変位する(図4(A)参照)。すなわち、走行用台車16の各走行用車輪21が床面GLに接触する。
以上によって、気吹き集塵装置2(台車10等)が格納エリア102に格納され(図11(B)参照)、入庫モードが終了する。なお、入庫モードは、S18で終了し、後述する出庫モードは、S25から開始されてもよい。
次に、図13を参照して、気吹き集塵装置2を格納エリア102から搬出(出庫)する出庫方法について簡単に説明する。
作業員は、制御盤C3を操作して、気吹き集塵装置2を格納エリア102から出庫させる出庫モードの開始を指示する。出庫モードが開始されると、制御盤C3は、電動油圧ポンプ41を駆動制御して、各油圧ジャッキ43を作動(各油圧ピストンロッド43bを上昇)させ(S22〜S24)、走行用台車16を走行位置P1から非走行位置P2に変位させる(図4(B)参照)。格納用台車17の各格納用車輪37は床面GLに接触する。
次に、制御盤C3は、格納用ギヤモーター38を駆動制御して(S25〜S27)、台車10等を格納位置P8から入出庫位置P7に向けて移動させる(図11(A)参照)。すると、スライド台61は、格納時ガイド位置P4から走行時ガイド位置P3に相対的に移動する(図7(A)および図11(A)参照)。
次に、制御盤C3は、エアーコンプレッサー26を駆動制御して、各走行用ガイド装置24を作動(ピストンロッド30bを下降)させ(S28〜S30)、各走行用ガイドピン31bの下端部を軌道ピット3に嵌合させる(図4(A)参照)。続いて、制御盤C3は、エアーコンプレッサー26を駆動制御して、各格納用ガイド装置25を作動(ピストンロッド32bを上昇)させ(S31〜S33)、各格納用ガイドピン33bの下端部を入出庫ピット4から離脱させる(図4(A)参照)。
次に、制御盤C3は、エアーコンプレッサー26を駆動制御して、固定用シリンダー62を作動(ピストンロッド62bを上昇)させ(S34〜S36)、各固定ピン64をロック位置P5に変位させる(図7(A)参照)。これにより、スライド台61は、移動不能に固定される。続いて、制御盤C3は、電動油圧ポンプ41を駆動制御して、各油圧ジャッキ43を作動(各油圧ピストンロッド43bを下降)させ(S37〜S39)、走行用台車16を非走行位置P2から走行位置P1に変位させる(図4(A)参照)。
以上によって、気吹き集塵装置2(台車10等)が格納エリア102から走行軌道上に搬出され(図11(A)参照)、出庫モードが終了する。そして、通常運転のスタンバイ状態になる。以上説明したように、気吹き集塵装置2の移動方法(入庫方法および出庫方法)は、台車10等を入出庫方向に移動させる場合に、トロリー線6に対する集電部15の位置を保持するように、移動支持部12のスライド台61を台車10等に対して相対移動させることで実現される。
以上説明した第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2(集塵システム1)によれば、上方に延設される支持レール5に対し、姿勢保持部14(一対の接触ローラー67b)が接触可能に設けられている。このため、気吹き集塵装置2(台車10)が起伏や凹凸のある建屋100内(床面GL)を走行する場合であっても、気吹き集塵装置2(台車10に搭載された集塵機11)の姿勢変化を抑制することができる。したがって、気吹き集塵装置2は、左右方向に傾いたり大きく振動したりすること無く、安定的に走行することができる。つまり、気吹き集塵装置2の走行安定性を向上させることができる。また、例えば、大きな地震等の災害時において、気吹き集塵装置2の転倒を防止することもできる。
また、第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2(集塵システム1)によれば、台車10等を格納エリア102に入出させる(入出庫作業を行う)場合、集電部15は、移動支持部12と共に台車10等に対して入出庫方向に相対的に移動する。すなわち、集電部15とトロリー線6との位置関係を変化させずに、台車10等は入出庫方向に移動することができる。これにより、集電部15を気吹き作業と入出庫作業とに兼用することができる。したがって、作業毎に複数の給電系を設ける必要がないため、給電系としての集電部15にかかる構成を単純化することができると共にコスト低減を図ることができる。
また、第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2によれば、台車10は、走行軌道上を移動可能に構成されると共に入出庫方向に移動可能に構成されている。具体的には、気吹き作業を行う場合には走行用台車16が使用され、入出庫作業を行う場合には格納用台車17が使用される。昇降装置18は、作業に応じて使用する台車16,17の切り替えを行う。台車10等は、格納用台車17を使用することによって入出庫方向に円滑に移動することができる。これにより、狭い格納エリア102に対して、台車10等を円滑に入庫/出庫(格納(搬入)/搬出)させることができる。
また、第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2によれば、ロック部13が移動支持部12(スライド台61)の移動を規制することで、姿勢保持部14および集電部15の移動も規制される。これにより、気吹き作業を行う場合において、一対の接触ローラー67bと支持レール5との位置関係が維持されるため、気吹き集塵装置2の走行姿勢を安定させることができる。また、集電部15とトロリー線6との位置関係が維持されるため、適切な給電を担保することができる。一方、ロック部13が移動支持部12(スライド台61)の移動規制を解除することで、入出庫作業を行うことができる。
なお、第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2は、各ギヤモーター22,38と各車軸21a,37aとを各チェーン22c,38cによって連結していたが、各チェーン22c,38cに代えて、ギヤ列やベルト等を介して連結してもよい。また、走行用ギヤモーター22は、前側の各走行用車輪21(走行用車軸21a)を回転させてもよい。同様に、格納用ギヤモーター38は、左側の各格納用車輪37(格納用車軸37a)を回転させてもよい。
なお、気吹き集塵装置2の入出庫作業(入庫モード,出庫モード)において、各走行用ガイドピン31bの昇降(S7〜S9,S28〜S30)と、各格納用ガイドピン33bの昇降(S4〜S6,S31〜S33)との順序は、入れ替わってもよい。
(第2の実施形態)
次に、図14を参照して、本発明の第2の実施形態に係る気吹き集塵装置81(集塵システム80)について説明する。図14は集塵システム80を模式的に示す正面図である。なお、第1の実施形態に係る気吹き集塵装置2(集塵システム1)と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態に係る気吹き集塵装置81は、第1の実施形態とは異なる格納用台車82と移動支持部83とを備えている。また、気吹き集塵装置81では、ロック部13が省略されている。
格納用台車82は、格納用ギヤモーター38と、駆動ギヤ82aと、駆動スプロケット82bと、を含んで構成されている。駆動ギヤ82aおよび駆動スプロケット82bは、駆動装置としての格納用ギヤモーター38の出力軸38aに固定されている。左右いずれかの格納用車軸37aには、格納用従動スプロケット37bに代えて、駆動ギヤ82aに噛み合う連結ギヤ82cが固定されている(図14では1つの格納用車軸37aのみ図示している。)。格納用ギヤモーター38は、各ギヤ82a,82cを介して格納用車軸37a(各格納用車輪37)を回転駆動させる。
移動支持部83は、前後一対のスライドレール60上をスライドするスライド台84を有している。スライド台84の上面には、姿勢保持部14や集電部15が固定されている。スライド台84の下面には、ラックギヤ84aが入出庫方向(左右方向)に延設されている。
架台34のベース台34bには、前後方向に延びる従動軸85が軸支されている。従動軸85には、ラックギヤ84aに噛み合う従動ギヤ85aが固定されている。また、従動軸85には、従動スプロケット85bが固定されている。従動スプロケット85bは、駆動ベルト85cを介して駆動スプロケット82bに連結されている。なお、駆動ベルト85cは、例えば、タイミングベルトやチェーン等から構成されている。
第2の実施形態に係る気吹き集塵装置81の入庫方法について簡単に説明する。制御盤C3は、電動油圧ポンプ41を駆動制御して、走行用台車16を非走行位置P2に変位させ、格納用台車17の各格納用車輪37を床面GLに接触させる。なお、各走行用ガイドピン31bの下端部は軌道ピット3から離脱され、各格納用ガイドピン33bの下端部は入出庫ピット4に嵌合しているものとする。
この状態で、制御盤C3は、格納用ギヤモーター38を駆動制御して、台車10等(格納用台車17)を格納エリア102に向けて移動させる。例えば、図14において、格納用ギヤモーター38の出力軸38aを時計回りに回転させると、駆動ギヤ82aと連結ギヤ82cとの噛み合いによって各格納用車輪37は、反時計回りに回転する。また、格納用ギヤモーター38は、駆動ベルト85cを介して従動軸85を(従動ギヤ85a)を時計回りに回転させる。ラックギヤ84aは、従動ギヤ85aとの噛み合いによって相対的に右方向に移動する。これにより、台車10等は、入出庫位置P7から格納位置P8に移動し(図14の二点鎖線参照)、スライド台84は、走行時ガイド位置P3から格納時ガイド位置P4に相対的に移動する。なお、台車10等を出庫させる場合は上記の逆手順を行えばよいため、出庫方法の説明は省略する。
以上説明した第2の実施形態に係る気吹き集塵装置81(集塵システム80)によれば、格納用ギヤモーター38の駆動力は、格納用台車82を入出庫方向に移動させると共に、駆動ベルト85c等を介して従動ギヤ85a(従動軸85)を回転させる。従動ギヤ85aの回転力は、ラックギヤ84aを介してスライド台84を移動させる。以上のように、移動支持部83は、格納用台車82の移動に連動して、入出庫方向に相対移動することができる。これにより、トロリー線に対する集電部15の位置関係を維持しつつ、狭い格納エリア102に台車10等を円滑に進退させることができる。
また、従動ギヤ85aとラックギヤ84aとは常に噛み合っているため、姿勢保持部14(各接触ローラー67b)は、格納エリア102に格納した台車10等の姿勢変化を抑制することができる。これにより、例えば、大きな地震等の災害時において、気吹き集塵装置2の転倒を防止することができる。
なお、第1および第2の実施形態に係る気吹き集塵装置2,81の姿勢保持部14は、支持レール5に接触可能な一対の接触ローラー67bを有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図15(A)に示すように、姿勢保持部90は、支持レール5に摺接可能な左右一対の接触部材91を有していてもよい。また、例えば、図15(B)に示すように、姿勢保持部92は、正面視で略U字状に形成される接触部材93を有していてもよい。この接触部材93は、支持レール5を下側から挟み込むように配置される。
なお、第1および第2の実施形態に係る集塵システム1,80の支持レール5は、板状に形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図15(C)に示すように、支持レール94は、下側にガイド溝95が凹設され、略倒立U字状の断面形状となるように形成されていてもよい。この場合、姿勢保持部96は、ガイド溝95に挿入される接触部材97を備えることが好ましい。
なお、第1および第2の実施形態に係る気吹き集塵装置2,81の姿勢保持部14は、支持レール5と各接触ローラー67b(接触部材91,93,97)との間に隙間を設けていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、通常走行時において、一対の接触ローラー67bは、支持レール5に常に接触(転接)していてもよい。
なお、第1および第2の実施形態に係る気吹き集塵装置2,81は、2つの台車16,17を設けていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、格納用台車17を省略して、走行用台車16の各走行用車輪21が、床面GLと平行な平面上で回転可能に設けられていてもよい。すなわち、各走行用車輪21は、走行用台車16の進行方向を変更可能に構成されていてもよい。
なお、本実施形態では、支持レール5は、スライド台61,84の上方に架設されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、支持レール5は、集塵機11の側方に位置していてもよい。支持レール5は、床面GLに接触した走行用台車16の走行用車軸21a(格納用台車17の格納用車軸37a)よりも上方に配置されていればよい。
なお、第1および第2の実施形態に係る気吹き集塵装置2,81は、移動支持部12,83、ロック部13、姿勢保持部14および集電部15を、それぞれ1つずつ備えていたが、本発明はこれに限定されない。移動支持部12,83、ロック部13、姿勢保持部14および集電部15は、それぞれ、複数設けられていてもよい。また、移動支持部12,83、ロック部13、姿勢保持部14および集電部15は、それぞれ、台車10(架台34)に設けられていたが、集塵機11(機体50)に設けられていてもよいし、台車10および集塵機11に設けられていてもよい。同様に、第2の実施形態に係る気吹き集塵装置81の従動軸85は、集塵機11に軸支されてもよいし、台車10および集塵機11に軸支されていてもよい。