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JP6421466B2 - 車両の充電ケーブル - Google Patents
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Description

本発明は、外部充電の際に車両と外部電源とを接続する充電ケーブルに関する。
従来、電気自動車やハイブリッド自動車の多くが、外部電源で充電可能な走行用バッテリを搭載している。走行用バッテリの充電に用いられる外部電源は、給電能力の大きさによって急速充電設備と普通充電設備とに大別される。急速充電設備は三相交流の電源設備であり、ガソリンスタンドや高速道路のサービスエリアなどに設置される。一方、普通充電設備は単相交流の電源設備であり、カーディーラーや商業施設,駐車場などに設置される。また、普通充電の電圧は一般家庭に供給される低圧電力の電圧と同等であることから、家庭用コンセント(例えば、住宅用分電盤に接続された車両充電専用コンセント)を利用した普通充電も行われている。
上記の急速充電設備,普通充電設備には、車両との接続状態や充電状態を確認するための電子制御装置が内蔵されている。しかし、一般的な家庭用コンセントには、そのような電子制御装置が内蔵されていないものが多い。そのため、家庭用コンセントを利用した普通充電では、CCID(Charge Circuit Interrupt Device)と呼ばれるコントロールボックス(電子制御装置)が取り付けられた充電ケーブルを使用することが推奨されている。このコントロールボックスは、例えば車両及びコンセントへの接続状態や漏電,断線の有無を検出し、非常時に給電を遮断するブレーカーとしての機能を持つ。
ところで、コントロールボックスのサイズは充電ケーブルの直径に対して比較的大きく、重量もあるため、充電ケーブルとの接続箇所にねじれが生じやすい。例えば、家庭用コンセントによる普通充電が完了した後には、収納しやすいように充電ケーブルを巻き重ねる場合がある。このとき、充電ケーブルのねじれにより、コントロールボックスとの接続箇所に無理な力が作用し、断線や漏電が生じやすくなるおそれがある。
そこで、コントロールボックスに対して充電ケーブルをその長手方向の軸周りに回転可能な構造とすることが検討されている。例えば、充電ケーブルとコントロールボックスとの接続箇所を雄雌コネクタで回動自在に接続し、充電ケーブルにねじれが生じないようにすることが考えられる(特許文献1参照)。あるいは、これらの接続箇所にスリップリングを取り付けることが考えられる。これらの手法を用いることで、充電ケーブルのねじれを解消することが可能となる。
特開平11-26066号公報
しかしながら、車両用の充電ケーブルの内部には、電力を供給するための電力線だけでなく、外部電源の電圧や漏電の有無を車両側に伝達するための信号線が含まれており、配線の種類や配線数が多い。そのため、雄雌コネクタを用いた接続では、複数の導線の全てに対して適切な回路接続を成立させることが難しい。また、例えば特許文献1に記載されたように、導線とその被覆材とを構造的に分離し、被覆材に対して雄雌コネクタ及び導線が一体に回転するような構造とした場合、コネクタ部分へのねじれの集中は緩和されるものの、ねじれ自体を吸収,解消することはできない。
なお、充電ケーブルとコントロールボックスとの接続箇所にスリップリングを取り付ければ、ねじれ自体を吸収,解消しうる。しかし、充電ケーブルにねじれが生じるのは、充電の準備段階で充電ケーブルを配線するときや充電完了後に充電ケーブルを収納するときに限られており、外部充電の最中に常にねじれが発生するわけではない。一方、スリップリングは、モータ,ロータなどの回転体への通電,給電のための部品である。そのため、充電ケーブルにスリップリングを組み込むことは、コスト高を招くだけでなく性能的にもオーバースペックとなってしまう。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、簡素な構成で回路接続を成立させつつ充電ケーブルのねじれを解消できるようにした、車両の充電ケーブルを提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する車両の充電ケーブルは、外部電源により車両の充電を行う外部充電の際に前記外部電源側に接続される複数の第一導線と前記車両側に接続される複数の第二導線とを内蔵した充電ケーブルである。この充電ケーブルは、前記第一導線及び前記第二導線のうち一方の導線が接続される固定部と他方の導線が接続される回転部とで構成され、前記第一導線と前記第二導線とを回転自在に接続する回転接点を備える。
また、前記回転接点での前記固定部に対する前記回転部の回転位置を検知する回転位置センサを備える。加えて、前記一方の導線上にそれぞれ介装され、前記回転位置センサで検知された前記回転位置に基づき、前記一方の導線のうちいずれかの導線を選択して通電状態を切り替えるスイッチ回路を備える。
さらに、前記スイッチ回路は、前記回転接点が回転したことによる前記第一導線と前記第二導線との接続の組み合わせのずれを元に戻すように通電状態を切り替える。
お、前記回転位置センサで検知された前記回転位置に基づき前記スイッチ回路を制御する制御装置を備えてもよい。
(2)前記第二導線は前記第一導線よりも長く形成されることが好ましい。この場合、前記一方の導線は前記第一導線であり、前記他方の導線は前記第二導線であることが好ましい。つまり、ケーブル長が比較的短い前記第一導線が前記固定部に接続され、ケーブル長が比較的長い前記第二導線が前記回転部に接続されることが好ましい。
(3)前記回転接点が、前記第一導線及び前記第二導線の接点を前記回転部の周方向に等間隔に配置してなることが好ましい。例えば、前記回転部が筒状又は柱状に形成され、それらの外表面に前記接点が周方向に等間隔に配置される。前記回転部の具体的な形状は、例えば円筒状(円柱状)や角筒状(角柱状)にしてもよい。
(4)前記回転接点が、前記第一導線及び前記第二導線を互いに近接する方向に付勢する弾性部材を有することが好ましい。前記弾性部材の具体例としては、例えば板ばねやコイルスプリング,導電ゴムなどを用いることができる。
(5)前記外部充電の実施状態に応じて前記回転部の回転を拘束するロック機構を備えることが好ましい。
なお、前記制御装置が、前記外部充電の実施状態に応じて前記ロック機構の作動状態を制御してもよい。例えば、前記外部充電が実施されているときには、前記制御装置が前記ロック機構を作動させて前記回転部の回転を拘束し、前記外部充電が実施されていないときには、前記制御装置が前記ロック機構を非作動に制御して前記回転部の回転を許容(拘束を解除)することが考えられる。
なお、具体的な前記ロック機構の例としては、前記回転部に形成された溝部と、前記回転部の外周に形成された爪部とを係合させる機構とすることが考えられる。この場合、前記溝部は、前記回転部の周面から半径方向内側に向かって凹設されることが好ましい。また、前記爪部は、前記溝部に係合して前記回転部の回転を阻止することが好ましい。なお、前記爪部を前記溝部に対して進退方向に移動させるアクチュエータを設けることが好ましい。
(6)ここで開示する別の車両の充電ケーブルは、外部電源により車両の充電を行う外部充電の際に前記外部電源側に接続される複数の第一導線と前記車両側に接続される複数の第二導線とを内蔵した充電ケーブルであって、前記第一導線及び前記第二導線のうち一方の導線が接続される固定部と他方の導線が接続される回転部とで構成され、前記第一導線と前記第二導線とを回転自在に接続する回転接点と、前記回転接点での前記固定部に対する前記回転部の回転位置を検知する回転位置センサと、前記一方の導線上にそれぞれ介装され、前記回転位置センサで検知された前記回転位置に基づき、前記一方の導線のうちいずれかの導線を選択して通電状態を切り替えるスイッチ回路と、前記外部充電の実施状態に応じて前記回転部の回転を拘束するロック機構と、を備える。
(7)前記ロック機構は、前記充電ケーブルの両端部が前記外部電源及び前記車両に差
し込まれると前記回転部の回転を拘束し、前記両端部の何れかが取り外されると前記拘束
を解除することが好ましい。
例えば、前記充電ケーブルの両端部には、前記車両のインレット(差し込み口)に差し
込まれる充電ガンと、前記外部電源のコンセントに差し込まれるプラグとが設けられる。
これらの差し込み状態に応じて前記ロック機構の作動,非作動が制御されることが好まし
い。
ここで開示する車両の充電ケーブルによれば、外部電源と車両との間の回路を成立させつつ、ケーブルのねじれを解消することができる。また、ケーブル内の構造が簡素であり、費用をかけずに必要十分な性能を得ることができ、コストパフォーマンスを向上させることができる。
実施形態に係る充電ケーブルを説明するための模式図である。 充電ケーブルの内部構成を模式的に示すブロック図である。 (A)は回転接点の構造を模式的に示す分解斜視図、(B)は回転接点の断面構造を示す断面図である。 (A)〜(C)はロック機構の構造及び動作を説明するための模式図である。 (A)はスイッチ回路の構造を示す回路図、(B)はスイッチ回路での接続状態の組み合わせを示す表である。 制御装置による制御の手順を示すフローチャートである。
図面を参照して、実施形態としての車両の充電ケーブルについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.外部充電システム]
図1は、実施形態に係る充電ケーブル25を用いた車両20の外部充電状態を示す模式図である。この車両20は、車載の走行用バッテリ21に蓄えられた電力で走行する電気自動車又はハイブリッド自動車である。走行用バッテリ21は、車載の電動発電機による発電電力や回生電力で充電可能であり、外部電源の電力でも充電が可能である。走行用バッテリ21の充電量や充放電状態,充電の要否判定などは、おもに車載制御装置22で総合的に制御される。車載制御装置22は、CPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit)等のマイクロプロセッサや、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),補助記憶装置,インターフェイス装置等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスである。
充電ケーブル25は、家庭用コンセントを利用した外部充電(普通充電)に用いられる。充電ケーブル25の一端部には、車両20の電力取り込み口であるインレット23に接続される充電ガン28が設けられ、他端部には、外部電力の供給元であるコンセント24に接続されるプラグ29が設けられる。外部充電の際、充電ケーブル25の両端部は、インレット23とコンセント24とに接続される。コンセント24からの給電電力は、一般家庭用の低圧電力(日本国内では単相交流100〜200[V],海外を含めれば単相交流100〜250[V]程度)である。
充電ケーブル25のプラグ29から充電ガン28に至る電力供給路の中途には、CCID(Charge Circuit Interrupt Device,充電回路割り込み装置)と呼ばれるコントロールボックス30が介装される。コントロールボックス30は、外部電源及び充電ケーブル25に関する各種情報処理を実行する電子制御装置である。ここでは、例えば外部電源の給電状態や給電電圧、充電ケーブル25内での漏電,断線の有無などが検知される。具体的なコントロールボックス30の機能は、車両20の仕向け先の国家規格,工業規格,国際規格などに準拠して設定される。本実施形態では、コントロールボックス30が持つ機能のうち、充電ガン28とプラグ29との間の回路接続を成立させつつ充電ケーブル25のねじれを解消するための機能をおもに取り上げて説明する。
[2.コントロールボックス]
コントロールボックス30の内部構成を図2に模式的に示す。コントロールボックス30には、制御装置11,充電回路12,スイッチ回路13が内蔵される。また、充電ケーブル25のねじれを解消するための構造として、回転接点3,回転位置センサ10,ロック機構14が設けられる。回転接点3は、外部電源側に接続される導線と車両20側に接続される導線とを回転自在に接続するコネクタである。
ここで、プラグ29から充電ガン28に至る電力供給路において、回転接点3よりもプラグ29側の部分(外部電源側に接続される導線)を第一導線1と呼ぶ。また、回転接点3よりも充電ガン28側の部分(車両20側に接続される導線)を第二導線2と呼ぶ。第一導線1及び第二導線2は、充電ケーブル25に含まれる複数の導線をその延在方向に分類したときの名称である。第一導線1は、車両20の外部充電の際に外部電源に向かって(外部電源側に)接続される導線であり、第二導線2は、車両20に向かって(車両20側に)接続される導線である。本実施形態では、第二導線2の方が第一導線1よりも長い構成となっている。これらの第一導線1及び第二導線2は、コントロールボックス30の内部で回転接点3を介して接続される。
また、充電ケーブル25に含まれる複数の導線をその役割,機能で分類し、電力線31,グラウンド線32,信号線33のそれぞれを定義する。電力線31は給電用の導線であり、グラウンド線32は接地用の導線であり、信号線33は外部充電に関する情報伝達用の導線である。充電ケーブル25のプラグ29からコントロールボックス30の充電回路12までの間には、二本の電力線31と一本のグラウンド線32とが配線される。これらの導線31,32は、充電回路12,スイッチ回路13及び回転接点3を経由するように配線される。
一方、コントロールボックス30の制御装置11から充電ガン28までの間には、信号線33が配線される。信号線33は、少なくとも一本以上は設けられ、図2では二本設けられたものを例示する。信号線33は、充電回路12を経由せず、制御装置11を始点とし、スイッチ回路13及び回転接点3を経由して充電ガン28まで配線される。車載制御装置22とコントロールボックス30の制御装置11との間での情報のやり取りは、信号線33を介してなされる。
図2に示すように、充電ケーブル25の内部における導線の本数は、プラグ29から充電回路12までの間が三本である。また、スイッチ回路13に入力される導線の本数は、充電回路12から入力される三本と制御装置11から入力される二本との合計五本である。そして、スイッチ回路13から充電ガン28までの間の導線の本数は五本である。したがって、回転接点3及びスイッチ回路13を通過する導線の本数はともに五本となる。
制御装置11は、車載制御装置22と同様に、CPU,MPU等のマイクロプロセッサや、ROM,RAM,補助記憶装置,インターフェイス装置等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスである。制御装置11は、充電ガン28とプラグ29との間の回路接続を成立させつつ充電ケーブル25のねじれを解消するための制御を実施する。ここでは、回転接点3の回転状態に応じてスイッチ回路13の接続状態が制御される。また、制御装置11は、給電電圧や漏電,断線のチェック機能やブレーカー機能を有する。
充電回路12は、電力線31を断接制御するリレー回路や給電電圧の検出回路,断線の検出回路などを含む回路である。給電電圧,断線の有無に関する情報は制御装置11に伝達され、これに応じてリレー回路の断接状態が制御される。なお、制御装置11及び充電回路12は、コントロールボックス30内において、回転接点3よりも第一導線1側に配置される。
スイッチ回路13は、第一導線1上で回転接点3と充電回路12との間に介装された回路であり、外部電源側の第一導線1と回転接点3側の第一導線1との接続の組み合わせを切り替えるものである。図2に示すように、スイッチ回路13の外部電源側(充電回路12側)には五本の導線(二本の電力線31,グラウンド線32,二本の信号線33)が接続され、スイッチ回路13の回転接点3側にも同様に五本の導線が接続される。スイッチ回路13はこれらの導線同士の接続パターンを変更するように機能する。ここで切り替えられる接続の組み合わせは、制御装置11で管理される。具体的な回路の構造については後述する。
回転接点3は、第一導線1に対して第二導線2を回転自在に接続する接点であり、任意形状の軸体の表面及びその外周に、第一導線1及び第二導線2が対向するように配置されて形成される。ここで、回転接点3の構造を、図3(A)に例示する。回転接点3には、第一導線1が接続される固定部4と、第二導線2が接続される回転部5とが設けられる。回転部5は、例えば絶縁体で形成された多角柱状の回転部ベース6(軸体)の内部に第二導線2を配線し、第二導線2の各々に対応する接点7を側面に露出して設けたものである。接点7は、回転部ベース6の側面における中央付近(側面同士の稜線から離れた位置)に配置される。
一方、固定部4は、第一導線1に接続された接点8を回転部5の接点7と対向する位置に配するとともに、接点8を回転部ベース6の側面に対して弾性的に付勢する板ばね9(弾性部材)を備えたものである。板ばね9は、回転部ベース6の側面とほぼ平行な面を有する板状に形成され、接点8を接点7に向かって押しつけるように弾性力を作用させて、接点7,8を近接方向(互いに近接する方向)に付勢する。
第一導線1側の接点8及び第二導線2側の接点7の断面図を、図3(B)に示す。これらの接点7,8は、回転部ベース6の周方向に等間隔に配置され、かつ、回転部ベース6の側面における中央付近に配置される。固定部4は、コントロールボックス30のケースに対して回動しないように固定され、回転部5は固定部4に対して回転自在に支持される。また、回転部5の回転軸は回転部ベース6の筒軸Cに一致するように設けられる。一方、板ばね9は、回転部ベース6の周面を外側から囲むように配置されて互いに連結される。なお、板ばね9同士を連結させずに、それぞれの板ばね9をコントロールボックス30のケースに対して固定させてもよい。また、板ばね9の代わりにコイルスプリングや導電ゴムなどの弾性部材を使用してもよい。
図2に示すように、回転部5には、ロック機構14と回転位置センサ10とが設けられる。ロック機構14は、状況に応じて回転部5(回転部ベース6)の回転を拘束する機構である。図3(A)に示す回転部ベース6は、その周面から半径方向内側に向かって凹設された溝部15を有する。また、溝部15の外周には、溝部15と係合,嵌合する爪部17を有するロック部材16が設けられる。
ロック機構14の具体的な動作を、図4(A)〜(C)に示す。ロック部材16の一端部は、コントロールボックス30のケースに固定に対して回転自在にピン接合される。また、ロック部材16の他端部は、回転部ベース6に接近する方向へとロック部材16を付勢するスプリング19が取り付けられる。図4(A)に示すように、爪部17を溝部15の内側に嵌入させることで、スプリング19の付勢力が溝部15及び爪部17を押さえつけるように作用し、回転部5(回転部ベース6)の回転が固定(仮ロック)される。
ロック部材16の近傍には、ロック部材16の位置を固定するための電磁ソレノイド18(アクチュエータ)が設けられる。この電磁ソレノイド18は、通電の有無に応じて磁極を進退方向に移動させるアクチュエータであり、通電状態でロック部材16が移動しないように固定(ロック)し、非通電状態ではその固定を解除してロック部材16の移動を許容するように機能する。
例えば、図4(A),(B)に示すように、電磁ソレノイド18が通電されていない状態では、磁極の先端がロック部材16から離隔する。回転部ベース6が回転しようとすると、ロック部材16がスプリング19の付勢力に抗して回転部ベース6から離間する方向へと移動し、爪部17が溝部15から外れる。このとき、回転部ベース6の回転には板ばね9及びスプリング19の付勢力に応じた節度感(仮ロック感)が与えられる。これにより、接点7,8同士がちょうど接触するような回転角で回転部ベース6の回転を止めやすくなり、接点7,8の接続安定性が向上する。
一方、図4(C)に示すように、電磁ソレノイド18が通電された状態では、磁極の先端がロック部材16に接触し、あるいは磁極の先端がロック部材16に押しつけられた状態となる。これにより、ロック部材16の爪部17が溝部15に対して圧着し、回転部ベース6が回転しようしてもロック部材16が移動できず、爪部17と溝部15との嵌合状態が維持される。
回転位置センサ10は、回転接点3での第一導線1に対する第二導線2の回転位置(相対回転角)を検知するものである。換言すれば、回転位置センサ10は、回転接点3の固定部4に対する回転部5の回転位置を検知する。具体的なセンサの種類は任意であり、例えば周方向の異なる位置に異なるスリットが形成された格子円盤を回転部ベース6に固定し、スリットの形状に基づいて回転部ベース6の回転位置を検知するロータリーエンコーダを適用することができる。ここで検知された回転位置の情報は、制御装置11に伝達される。
スイッチ回路13の回路構成を図5(A)に例示する。このスイッチ回路13には、充電回路12側(外部電源側)の五本の導線I〜Vと回転接点3側の五本の導線A〜Eとの接続の組み合わせを切り替えるべく、五つのスイッチ41〜45が設けられる。これらのスイッチ41〜45は五接点スイッチであり、各々のスイッチ41〜45での接点位置は連動して切り替えられる。
充電回路12側の各々の導線I〜Vは五本に分岐形成され、それぞれの分岐が五つのスイッチ41〜45の各々における一つの接点位置に対して接続される。例えば、導線Iから五本に分岐した接続先は、スイッチ41の1番,スイッチ42の5番,スイッチ43の4番,スイッチ44の3番,スイッチ45の2番の各々に接続される。同様に、導線IIの分岐先についても、他の導線I,III〜Vの分岐先と重複しないように、各スイッチ41〜45につき一つずつの接点位置が割り当てられる。
回転接点3側の各々の導線A〜Eは、各々のスイッチ41〜45に対して接続される。すなわち、スイッチ41で選択された接続位置が導線Aに接続され、スイッチ42で選択された接続位置が導線Bに接続される。
各スイッチ41〜45の接点位置に対応する導線の組み合わせを、図5(B)に例示する。例えば、接点位置が1番のときの接続の組み合わせは、導線Iと導線A,導線IIと導線B,導線IIIと導線C,導線IVと導線D,導線Vと導線Eという組み合わせとなる。
ロック機構14の作動状態及びスイッチ41〜45の接点位置は、制御装置11で制御される。ロック機構14は、外部充電の実施状態に応じて作動,又は非作動とされる。また、スイッチ41〜45の接点位置は、回転位置センサ10で検出された第二導線2の回転位置に基づいて制御される。
本実施形態では、充電ケーブル25の両端部に設けられる充電ガン28及びプラグ29の接続状態に基づいて、ロック機構14の作動,非作動が決定される。ロック機構14を作動させる条件は、プラグ29がコンセント24に接続され(すなわち外部電力の給電があり)、かつ、充電ガン28が車両20のインレット23に差し込まれていることである。反対に、充電ガン28及びプラグ29の少なくとも何れか一方が取り外された状態であれば、ロック機構14は非作動とされる。
一方、スイッチ41〜45の接点位置を切り替える条件は、プラグ29がコンセント24に接続されていることのみである。つまり、少なくとも外部電力が給電されていれば、任意のタイミングで接点位置を切り替えることができる。ただし、ロック機構14が作動していれば、回転位置センサ10で検出される回転位置が変化しないため、スイッチ41〜45の接点位置の切り換えは不要である。したがって、スイッチ41〜45の接点位置は、ロック機構14が非作動のときに切り替えればよい。
[3.フローチャート]
図6は、制御装置11で実施される制御の手順を例示するフローチャートである。充電ケーブル25のプラグ29がコンセント24に差し込まれると、制御装置11の電源が投入されてこのフローが実行される。
ステップS1では、電磁ソレノイド18が非通電の状態とされる。ロック機構14は、その初期状態ではロック部材16がロックされていない状態とされる。続くステップS2では、回転位置センサ10が回転接点3の回転位置を検知し、その情報が制御装置11に伝達される。
ステップS3では、制御装置11において、回転接点3の回転位置に基づく制御信号が制御装置11からスイッチ回路13に出力され、五つのスイッチ41〜45の接点位置が一斉に切り替えられる。つまり、回転接点3が回転したことによって充電回路12側の導線I〜Vと回転接点3側の導線A〜Eとの接続の組み合わせがずれていたとしても、スイッチ回路13が切り替えられて正しい接続の組み合わせとなる。
ステップS4では、制御装置11において、充電ガン28が車両20のインレット23に接続されたか否かが判定される。この判定は、例えば信号線33の電圧変化から判断してもよいし、車載制御装置22との通信が成立したことをもって判断してもよい。この条件が成立していなければステップS2に戻り、引き続き、回転位置の検出とスイッチ回路13の切り替えとが継続される。これは、例えば充電ケーブル25を引き回して外部充電の準備をしているような状態に相当する。
一方、ステップS4の条件が成立した場合には、ロック機構14を作動させる条件が成立するため、ステップS5に進んで電磁ソレノイド18が通電状態とされる。これにより、ロック機構14が作動状態とされ、ロック部材16の移動が拘束される。また、続くステップS6では、外部充電が実施される。外部充電の実施中はロック機構14が作動したままとなるため、回転接点3の回転も防止される。
ステップS7では、外部充電の終了条件が成立したか否かが判定される。例えば、走行用バッテリ21が満充電となるまではこの条件が成立せず、ステップS6に戻り、外部充電が継続される。一方、満充電となったときにはこの条件が成立し、ステップS8に進んで外部充電が終了する。
ステップS9では、充電ガン28が車両20のインレット23から取り外されたか否かが判定される。この判定も、ステップS4と同様に、信号線33の電圧変化に基づいて判定可能である。この条件が成立していなければステップS8に戻り、ロック機構14の作動状態が維持される。一方、この条件が成立した場合にはステップS10に進み、電磁ソレノイド18が非通電の状態とされる。
これにより、ロック部材16のロックが解除され、回転接点3が回転自在の状態となる。したがって、充電ケーブル25を巻き重ねて収納するような場合であっても、充電ケーブル25とコントロールボックス30との接続箇所のねじれが解消される。なお、充電ガン28よりも先にプラグ29が取り外されたときには、制御装置11への通電がなくなり、電磁ソレノイド18が非通電の状態となる。これにより、ロック部材16のロックが解除され、回転接点3が回転自在の状態となる。したがって、前述の場合と同様に、充電ケーブル25とコントロールボックス30との接続箇所のねじれが解消される。
[4.作用,効果]
(1)上記の充電ケーブル25では、第一導線1と第二導線2とが回転接点3を介して回転自在に接続されるとともに、第一導線1上にスイッチ回路13が介装される。また、回転接点3での第一導線1に対する第二導線2の回転位置(すなわち、固定部4に対する回転部5の回転位置)に応じて、スイッチ回路13の接続の組み合わせが制御装置11で制御される。スイッチ回路13は、例えば図5(A)に示すように、複数に分岐形成された第一導線1側の導線I〜Vの中から何れかの導線を選択して、回転接点3側の各々の導線A〜Eに接続するように機能する。各々の導線A〜Eに対して導線I〜Vを排他的に接続することで、第一導線1と第二導線2との間の通電状態の組み合わせが切り替えられることになる。
このようなスイッチ回路13の切り替え制御により、充電ケーブル25のねじれを回転接点3で吸収,解消しつつ、回転接点3で生じた接続の組み合わせのずれをスイッチ回路13で復元することができる。つまり、外部電源と車両20との間の外部充電回路を成立させつつ、充電ケーブル25のねじれを解消することができる。また、充電ケーブル25内の構造が簡素であり、高い費用をかけずに必要十分な性能を得ることができ、コストパフォーマンスを向上させることができる。
(2)特に、本実施形態では、第一導線1よりも長い第二導線2が回転部5に接続され、第二導線2よりも短い第一導線1が固定部4に接続されるため、比較的ねじれが生じやすい第二導線2側の充電ケーブル25とコントロールボックス30との接続箇所のねじれを解消することができる。
(3)上記の充電ケーブル25の回転接点3では、図3(A),(B)に示すように、接点7,8が回転部5の周方向に等間隔に配置される。これにより、接点7,8に作用する弾性力を均等に分配しやすくすることができ、回転部ベース6を滑らかに回転させることができる。したがって、充電ケーブル25のねじれを解消しやすくすることができる。
また、回転部ベース6の形状が多角柱状となっているため、接点7,8同士がちょうど接触するような回転角で回転部ベース6の回転を止めやすくすることができ、回転操作に節度感を与えることができるとともに、接点7,8の接続安定性を向上させることができる。なお、回転部ベース6の形状は、充電ケーブル25内の配線数に応じた面数を有する柱状とすればよい。例えば、配線数がN本であれば、M角柱状(N≦M)とすればよい。
(4)上記の回転接点3には、二つの接点7,8を近接方向に付勢する板ばね9が設けられる。これにより、固定部4を回転部5で弾性的に支持することができ、回転部ベース6の回転安定性や姿勢安定性を向上させることができる。また、充電ケーブル25のねじれを解消しやすくすることができる。
また、回転部ベース6の形状が多角柱状となっており、その側面における中央付近に接点7,8の位置が設定されているため、板ばね9の付勢力により回転操作に適度な節度感が与えられる。つまり、接点7,8同士がちょうど接触する回転角で板ばね9の付勢力が最小となり、回転部ベース6の回転角度を安定させることができる。したがって、接点7,8の接続安定性を向上させることができる。なお、このような回転操作の節度感は、板ばね9の付勢力だけでなく、ロック部材16に取り付けられたスプリング19の付勢力によっても与えられる。したがって、スプリング19の作用も接点7,8の接続安定性の向上に寄与する。
(5)上記の充電ケーブル25には、回転接点3の回転を拘束するロック機構14が設けられる。このロック機構14は、外部充電の実施状態に応じて作動状態が制御される。例えば、外部充電の実施中には、ロック機構14が作動して回転接点3の回転動作が拘束される。これにより、外部充電中における外部電源と車両20との間の回路接続をより確実に維持することができ、充電制御の安定性を高めることができる。
(6)また、ロック機構14の作動条件に関して、上述の実施形態では充電ガン28及びプラグ29の接続状態に基づいてロック機構14の作動,非作動が決定される。例えば、充電ガン28がインレット23に接続されていない状態では、ロック機構14が非作動とされる。これにより、充電ケーブル25の引き回し作業や収納時の巻き重ね作業に伴って生じうるねじれを確実に解消することができる。
[5.変形例]
上記の実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の実施形態では、充電ケーブル25内の配線数が五本の場合について説明したが、具体的な配線数はこれに限定されない。また、上述の実施形態では回転接点3の形状が多角柱状に形成されたものを示したが、円筒状(円柱状)や楕円筒状(楕円柱状),角筒状に形成してもよい。少なくとも、回転接点3の回転によって生じうる接続の組み合わせのずれを元に戻すように、スイッチ回路13を制御することで、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
また、上述の実施形態では、回転接点3及びスイッチ回路13を充電回路12よりも車両側に設ける構造としたが、回転接点3及びスイッチ回路13を充電回路12よりも外部電源側に設けても良い。この場合、信号線33の接続を切り替える必要がなくなるため、接点の数やスイッチの数を上述の実施形態と比較して削減できる。
また、上述の実施形態では、回転接点3の回転を機械的に拘束するロック機構14を例示したが、これに加えて、あるいはこれに代えて、回転接点3の回転を電磁気的に拘束する機構を設けてもよい。例えば、回転部ベース6内に電磁石を内蔵させ、回転部ベース6周囲の電磁場の向きを制御することで回転部ベース6の回転をロックしてもよい。
また、上述の実施形態では、ロック機構14の作動状態及びスイッチ41〜45の接点位置を制御装置11で制御するものを示したが、制御装置11の機能をロック機構14,スイッチ回路13の各々に内蔵させて、制御装置11を省略することも可能である。例えば、回転位置センサ10で検出された回転位置に基づいてスイッチ41〜45の接点位置を切り替える機能を持ったスイッチ回路13を用いればよい。あるいは、外部充電の実施状態に応じて回転接点の回転を拘束する機能を持ったロック機構14を用いればよい。
また、上述の実施形態では、第一導線1上にスイッチ回路13を介装したものを示したが、第二導線2上にスイッチ回路13を介装してもよい。例えば、回転接点3の固定部4に第二導線2を接続するとともに回転部5に第一導線1を接続して、充電ケーブル25の軸方向について、固定部4及び回転部5の配設位置を逆転させることが考えられる。この場合、固定部4に接続された第二導線2上にスイッチ回路13を介装させることで、上述の実施形態と同様の効果を奏する構造とすることが可能である。
また、上述の実施形態では、普通充電に使用される充電ケーブル25を例示したが、急速充電用の充電ケーブルの任意の位置に回転接点3を適用して、充電ケーブルのねじれを解消させてもよい。例えば、急速充電用の充電ケーブルの基端部(急速充電設備側の根元)に回転接点3を設ければ、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
1 第一導線
2 第二導線
3 回転接点
4 固定部
5 回転部
7,8 接点
9 板ばね(弾性部材)
10 回転位置センサ
13 スイッチ回路
14 ロック機構
25 充電ケーブル
30 コントロールボックス

Claims (7)

  1. 外部電源により車両の充電を行う外部充電の際に前記外部電源側に接続される複数の第一導線と前記車両側に接続される複数の第二導線とを内蔵した充電ケーブルであって、
    前記第一導線及び前記第二導線のうち一方の導線が接続される固定部と他方の導線が接続される回転部とで構成され、前記第一導線と前記第二導線とを回転自在に接続する回転接点と、
    前記回転接点での前記固定部に対する前記回転部の回転位置を検知する回転位置センサと、
    前記一方の導線上にそれぞれ介装され、前記回転位置センサで検知された前記回転位置に基づき、前記一方の導線のうちいずれかの導線を選択して通電状態を切り替えるスイッチ回路と、を備え、
    前記スイッチ回路は、前記回転接点が回転したことによる前記第一導線と前記第二導線との接続の組み合わせのずれを元に戻すように通電状態を切り替える
    ことを特徴とする、車両の充電ケーブル。
  2. 前記第二導線は前記第一導線よりも長く形成され、
    前記一方の導線は前記第一導線であり、
    前記他方の導線は前記第二導線である
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両の充電ケーブル。
  3. 前記回転接点が、前記第一導線及び前記第二導線の接点を前記回転部の周方向に等間隔に配置してなる
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両の充電ケーブル。
  4. 前記回転接点が、前記第一導線及び前記第二導線を互いに近接する方向に付勢する弾性部材を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両の充電ケーブル。
  5. 前記外部充電の実施状態に応じて前記回転部の回転を拘束するロック機構を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の車両の充電ケーブル。
  6. 外部電源により車両の充電を行う外部充電の際に前記外部電源側に接続される複数の第一導線と前記車両側に接続される複数の第二導線とを内蔵した充電ケーブルであって、
    前記第一導線及び前記第二導線のうち一方の導線が接続される固定部と他方の導線が接続される回転部とで構成され、前記第一導線と前記第二導線とを回転自在に接続する回転接点と、
    前記回転接点での前記固定部に対する前記回転部の回転位置を検知する回転位置センサと、
    前記一方の導線上にそれぞれ介装され、前記回転位置センサで検知された前記回転位置に基づき、前記一方の導線のうちいずれかの導線を選択して通電状態を切り替えるスイッチ回路と、
    前記外部充電の実施状態に応じて前記回転部の回転を拘束するロック機構と、
    を備えたことを特徴とする、車両の充電ケーブル。
  7. 前記ロック機構は、前記充電ケーブルの両端部が前記外部電源及び前記車両に差し込ま
    れると前記回転部の回転を拘束し、前記両端部の何れかが取り外されると前記拘束を解除
    する
    ことを特徴とする、請求項5または6記載の車両の充電ケーブル。
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