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JP6422766B2 - オゾン水消毒機 - Google Patents
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Description

本発明は、オゾン水を用いて消毒槽に入れた消毒対象物の消毒処理を行うオゾン水消毒機に関する。更に詳しくは、結核菌等で汚染された医療機器類を消毒することのできるオゾン水消毒機に関する。
オゾン水消毒機としては、特許文献1に開示されているように、内視鏡を消毒する内視鏡殺菌装置が知られている。内視鏡殺菌装置では、殺菌槽(消毒槽)内に水道水を原水として供給し、殺菌槽に溜めた原水にオゾンガスを注入して、殺菌槽内においてオゾン水を生成している。オゾン水のオゾン濃度が所定濃度に達した後は、殺菌槽内においてオゾン水を循環させながら殺菌槽内に配置した殺菌対象の内視鏡をオゾン水で殺菌処理している。殺菌処理後は殺菌槽内のオゾン水を、オゾン分解器を通してオゾンを除去した後に排出している。
特開2014−33794号公報
従来における内視鏡殺菌装置等のオゾン水消毒機においては、一般的に、オゾン濃度を0.5ppm程度の一定濃度に維持した状態で、5分間程度の一定の処理時間で消毒処理を行っている。また、オゾン水生成用の原水として水道水が用いられている。
内視鏡等の医療機器類の消毒においては、高水準消毒と呼ばれる結核菌を死滅させることのできる高い消毒効果が要求される場合がある。しかしながら、高水準消毒に対応できる高濃度のオゾン水を用いたオゾン水消毒機は提案されていない。
ここで、オゾン水消毒機において使用するオゾン水のオゾン濃度を高めるためには、原水に対するオゾンガスの注入時間を長くする必要がある。特に、原水の温度が高い場合には、オゾンの溶解率が低下するので、所望のオゾン濃度が得られるまでに長時間を要する。例えば、夏場には原水として使用している水道水の温度が高いので、オゾンの溶解速度が低下し、オゾン濃度を上げるために長時間を要する。この結果、1回の消毒処理のための所要時間が長くなり、作業効率が大幅に低下する。
また、病院等においては、オゾン水消毒機による消毒処理のための処理時間を確保するために、内視鏡等の医療器具類を繰り返して使用する際に、消毒処理が間に合わずに、支障をきたすことがある。このため、処理時間の短縮化に対する要求が強い。しかしながら、従来のオゾン水消毒機では、上記のように、一定のオゾン濃度のオゾン水を用いて一定の処理時間に亘って内視鏡等の消毒処理を行うように構成されており、処理時間の短縮化の要求に応えることができない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、必要に応じて、結核菌の消毒に対応可能な高水準消毒、処理時間の短い消毒など、各種の形態で消毒処理を行うことのできるオゾン水消毒機を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、所定の温度および所定のオゾン濃度のオゾン水を用いて、消毒対象物を所定の処理時間に亘って消毒するオゾン水消毒機において、消毒処理の動作モードとして、少なくとも第1動作モードおよび第2動作モードを備えている。前記第1動作モードおよび前記第2動作モードは、前記オゾン濃度および前記処理時間のうち、少なくとも一方が異なる。また、予め設定されている前記動作モードあるいは外部入力によって選択される前記動作モードを実行して消毒処理を行う。
本発明のオゾン水消毒機は複数の動作モードのうちの一つを選択して、消毒対象物の消毒処理を行うことができる。動作モードとしてオゾン濃度の高いオゾン水を用いた動作モード、オゾン濃度の低いオゾン水を用いた処理時間の長い動作モード等を用意しておくことにより、ユーザーに適した動作モードによる消毒処理を行うことができる。
また、本発明のオゾン水消毒機は、結核菌を消毒可能な高水準消毒および処理時間の短い消毒を行うことができるようにするために、前記第1動作モードを、前記オゾン濃度および前記処理時間が、結核菌を消毒可能な第1オゾン濃度および第1処理時間の組み合わせからなる動作モードとし、前記第2動作モードを、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度と同一の第2オゾン濃度、前記処理時間が前記第1処理時間よりも短い第2処理時間の動作モードとする
高濃度のオゾン水を用いることにより高水準消毒を実現できる。また、通常の消毒の場合には濃度の高いオゾン水を用いることにより、処理時間を短縮でき、作業効率を高めることができる。
高濃度のオゾン水を用いる場合には、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードのそれぞれの前記温度は、予め設定した設定温度以下の値であることが望ましい。
オゾン水消毒機では、オゾン水生成用の原水として、一般に外部から供給される水道水を用いており、水道水にオゾンガスを注入して所定濃度のオゾン水を生成して消毒に用いている。水道水温度が高い場合には高濃度のオゾン水を生成するために長時間を要する。オゾン水の温度、したがって原水の温度を設定温度以下に下げることにより、高濃度のオゾン水を、短時間で生成できる。これにより、高濃度のオゾン水を使用するための所要時間に起因して、作業効率が低下することを抑制できる。
また、内視鏡等を高温のオゾン水に晒すと、その材料劣化が生じるおそれがある。オゾン水温度を下げることにより、このような材料劣化も抑制できる。
本発明において、前記第1動作モードでは、前記第1オゾン濃度が3ppm、前記第1処理時間が5分であり、前記第2動作モードでは、前記第2オゾン濃度が3ppm、前記第2処理時間が1分であり、双方の動作モードの前記設定温度が20℃であることが望ましい。
オゾン水による消毒効果は、オゾン濃度と処理時間の積に対応する。第1動作モードにおける第1オゾン濃度と処理時間の組み合わせによれば、結核菌を消毒可能な高水準消毒を実現できる。また、第2動作モードによれば、処理時間の短いクイック消毒を実現できる。
ここで、前記動作モードとして、さらに別の第3動作モードを含めることもできる。この場合の前記第3動作モードでは、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度よりも低い第3オゾン濃度、前記処理時間が前記第2処理時間よりも長い第3処理時間とすることができる。
この第3動作モードでは、第1、第2動作モードに比べて低濃度のオゾン水を使用しているので、その温度調整を省略することが可能である。
本発明による典型的なオゾン水消毒機は、所定の温度および所定のオゾン濃度のオゾン水を用いて、消毒対象物を所定の処理時間に亘って消毒するオゾン水消毒機において、消毒処理の動作モードとして、少なくとも第1動作モードおよび第2動作モードを備えてい
る。前記第1動作モードおよび前記第2動作モードは、前記オゾン濃度および前記処理時間のうち、少なくとも一方が異なる。また、予め設定されている前記動作モードあるいは外部入力によって選択される前記動作モードを実行して消毒処理を行い、前記動作モードとして、第1〜第3動作モードを備えている。前記第1動作モードは、前記オゾン濃度および前記処理時間が、結核菌を消毒可能な第1オゾン濃度および第1処理時間の組み合わせからなり、前記温度が第1設定温度以下の高水準消毒モードである。前記第2動作モードは、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度と同一の第2オゾン濃度、前記処理時間が前記第1処理時間よりも短い第2処理時間、前記温度が前記第1設定温度と同一あるいは異なる第2設定温度以下のクイック消毒モードである。前記第3動作モードは、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度よりも低い第3オゾン濃度、前記処理時間が前記第2処理時間よりも長い第3処理時間、前記温度の調整が行われない標準消毒モードである。
ここで、前記高水準消毒モードでは、前記第1オゾン濃度が3ppm、前記第1処理時間が5分、前記第1設定温度が20℃であることが望ましい。前記クイック消毒モードでは、前記第2オゾン濃度が3ppm、前記第2処理時間が50秒、前記第2設定温度が20℃であることが望ましい。前記標準消毒モードでは、前記第3オゾン濃度が0.5ppm、前記第3処理時間が5分であることが望ましい。
本発明を適用したオゾン水内視鏡消毒機の正面側の外観斜視図および背面側の外観斜視図である。 図1のオゾン水内視鏡消毒機の概略構成図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態は本発明を内視鏡を消毒するためのオゾン水内視鏡消毒機に適用したものである。本発明のオゾン水消毒機は内視鏡の消毒に限定されるものではなく、他の医療機器類、その他の器具類の消毒にも適用可能なことは勿論である。
図1(a)は本実施の形態に係るオゾン水内視鏡消毒機を示す正面側の外観斜視図であり、図1(b)はその背面側の外観斜視図である。なお、図1(b)においては、オゾン水内視鏡消毒機に外付けされている冷水ユニットおよびオゾン分解器の表示を省略してある。オゾン水内視鏡消毒機では、オゾン水を満たした消毒槽の内部に、消毒対象物である内視鏡を浸漬し、消毒槽内においてオゾン水を循環させると共に、オゾン水を内視鏡の内部を通して流すことにより、内視鏡の洗浄・消毒が行なわれる。
図1を参照して説明すると、オゾン水内視鏡消毒機1は、例えば、全体として縦長の直方体形状の外装ケース2を備えている。外装ケース2の上面には、後端縁を中心として上方に開けることのできる蓋3が取り付けられている。蓋3を開けると、外装ケース2の内部に配置されている消毒槽4が上方に開口し、消毒対象物である内視鏡5を、上方から消毒槽4に挿入して設置することが可能である。外装ケース2における消毒槽4の前面部分は透明な窓6となっており、前方から窓6を通して、消毒槽4内の状態を目視可能となっている。
外装ケース2の上面における蓋3の後側の部分には、操作入力・表示部としてのタッチパネル7が配置されている。タッチパネル7は、タッチパネル操作盤と状態表示用の液晶表示盤を兼用している。タッチパネル7に表示された作業内容にタッチすることにより、消毒等の処理が実行され、液晶表示盤には現在の作業の進行状態等が表示される。本例では、消毒処理の動作モードの選択ボタンが表示され、操作者が選択ボタンにタッチするこ
とにより、動作モードを選択可能である。タッチパネル7の側方には、消毒処理中に水が正常に流れているか否かを、目視により確認するための水流確認窓8が配置されている。
外装ケース2の背面の上側中央の部位には、電源スイッチ11および電源インレット12が並列配置されている。背面の上側部分における一方の端側の部位には、オゾン水生成のための原水として用いる水道水を供給するための給水口14が配置されている。給水口14の下側には冷水供給口15が配置されている。冷水供給口15には、オゾン水生成用の原水の温度調整(温度制御)のために用いる冷水が、冷水ユニット16から供給される。冷水ユニット16は水道水を冷却して冷水を生成して、内部に貯留する。
外装ケース2の背面における他方の端側の部位には、オゾン生成のために用いる酸素が供給される酸素供給口17が配置されている。酸素供給口17には、酸素ボンベ(図2参照)あるいは、病院内等においては院内酸素配管から酸素が供給される。背面の下方の側の部分には、消毒処理に使用した後のオゾン水を排出するための排水口18が配置されている。消毒処理終了後に排水口18から排出されるオゾン水はオゾン分解器19を介して排出される。また、外装ケース2の背面における排水口とは反対側の部位には、排気口20が形成されており、消毒槽4から出るオゾンガスが内蔵のオゾン分解ユニット(図2参照)を介して分解されて酸素ガスとなって排出される。
図2は、オゾン水内視鏡消毒機1を中心に構成されるオゾン水内視鏡消毒システムの概略構成図である。オゾン水内視鏡消毒機1の内部には、内視鏡5の洗浄・消毒を行う消毒槽4が配置されている。消毒槽4には、オゾン水生成ユニット21からオゾン水22が供給される。例えば、20リットルの所定濃度のオゾン水が供給される。
オゾン水生成用の原水には、外部から供給される供給水、通常は水道水23が用いられる。水道水23は、給水口14からフィルタ24および開閉弁25を介してオゾン水生成ユニット21のオゾン水生成タンク21aに供給される。給水経路には、水道水23の水温を検出するための水温計27が取り付けられている。
また、水道水23は冷水ユニット16に供給され、予め設定されている設定温度、例えば20℃よりも低温、例えば5℃の冷水28に冷却されて冷水ユニット16に貯留される。冷水ユニット16から必要に応じて開閉弁29を介して冷水28がオゾン水生成タンク21aに供給可能である。
オゾン水生成タンク21aにおいては、水道水23が設定温度よりも高い場合には、冷水ユニット16から冷水28が供給され、水道水23と冷水28が混合されて、設定温度のオゾン水生成用の原水が生成され、貯留される。水道水23が設定温度よりも低い場合には冷水28の供給は行われない。これにより、20℃あるいはそれよりも低い温度のオゾン水生成用の原水がオゾン水生成タンク21a内において生成される。
なお、本例では、消毒槽4内に供給されたオゾン水22の温度を直接には制御していない。一般的に、オゾン水内視鏡消毒機1は院内等の環境温度が一定に保持される場所で使用される場合が殆どであり、消毒槽4に供給されたオゾン水温度が大幅に変動する可能性が極めて低い。よって、原水の水温を管理すれば、実質的に消毒槽4内のオゾン水温度を管理できる。勿論、消毒槽4内において直接に水温計等によってオゾン水の温度を検出して、温度制御を行うようにすることも可能である。
一方、オゾン水生成用のオゾンガス31は、オゾナイザ32によって生成されて、オゾン水生成ユニット21のオゾン水生成タンク21aに供給される。オゾナイザ32は、外部の酸素供給源である酸素ボンベ33から酸素供給口17を介して供給される酸素からオ
ゾンガスを生成する。
オゾン水生成ユニット21のオゾン水生成タンク21aは、消毒槽4と略同程度の容量、例えば20リットルのタンクである。オゾン水生成タンク21aに、設定温度の原水が溜まった後に、オゾナイザ32からオゾンガス31が注入される。これにより、原水にオゾンが溶け込み、所定濃度のオゾン水22が生成される。
オゾン水生成タンク21a内へのオゾンガス31の注入量(注入時間)を制御することにより、オゾン水生成タンク21a内のオゾン水22のオゾン濃度が所定濃度となるように制御できる。
オゾン水生成タンク21a内に設定濃度のオゾン水22が生成されると、オゾン水22は、オゾン水供給管34および供給ポンプ35を介して、消毒槽4に供給される。消毒槽4内には、予め、消毒対象物である内視鏡5が消毒槽4内のオゾン水22に浸漬可能な状態にセットされる。
消毒処理においては、循環用配管36および循環ポンプ37を介して、消毒槽4内のオゾン水22を循環させながら、内視鏡5の消毒を行う。なお、図示は省略してあるが、内視鏡5の内部にオゾン水22を通すために、内視鏡5の送気送水口、鉗子口にチューブを接続し、これらのチューブを介して内視鏡5の内部を通してオゾン水が流れる。
消毒槽4を循環するオゾン水のオゾン濃度は、循環用配管36に取り付けたオゾン水濃度計38によって測定される。測定されたオゾン水22のオゾン濃度が設定濃度よりも低い場合には、オゾナイザ32から、オゾンガス供給用分岐管39を介して、オゾンガス31が供給される。これにより、オゾン水22のオゾン濃度が設定濃度に維持される。また、消毒処理中において消毒槽4から排出されるオゾンガスは、オゾン分解ユニット41を介して分解されて、酸素ガスとなって排気口20から外部に排出される。
消毒処理が終了した後は、消毒槽4のオゾン水22は、排水管42およびオゾン分解器19を介して所定の排水配管43に排出可能となっている。オゾン分解器19は、活性炭等のオゾン分解物が充填されており、排出されるオゾン水に含まれているオゾンを分解する。
ここで、上記の各部の駆動制御は、消毒機制御ユニット50により行われる。例えば、消毒機制御ユニット50はマイクロコンピュータを中心に構成されており、予めインストールされているプログラムを実行することにより、各部を駆動制御して、選択された動作モードによる消毒処理を実行するために、各種の動作を制御する。例えば、本例においては、高水準消毒モード51(第1動作モード)、クイック消毒モード52(第2動作モード)および標準消毒モード53(第3動作モード)の3種類の動作モードが備わっている。
消毒機制御ユニット50は、タッチパネル7にモード選択ボタン51a、52a、53aを表示する。操作者がモード選択ボタンのいずれかを操作すると、操作されたモード選択ボタンに対応する動作モードが消毒処理の動作モードとして設定される。消毒機制御ユニット50は、選択された動作モードに従って消毒処理を実行する。
すなわち、選択された動作モードに従って、消毒機制御ユニット50は、消毒槽4内のオゾン水22のオゾン濃度を制御し、消毒槽4内での設定濃度のオゾン水による消毒処理を設定された処理時間に亘って行う。また、オゾン水の温度が設定されている動作モードの場合には、オゾン水生成タンク21a内で生成される原水の温度、したがって生成され
るオゾン水22の温度を設定水温以下となるように制御する。
(冷水ユニット)
次に、冷水ユニット16は、本例では、オゾン水内視鏡消毒機1に外付けされるユニットであり、必要に応じて接続して使用可能である。冷水ユニット16をオゾン水内視鏡消毒機1の内部に組み込むことも可能である。冷水ユニット16は冷水タンク61を備え、ここには、オゾン水生成用の原水として、水道水23が給水管62およびフィルタ63を介して供給される。冷水タンク61に貯留した原水を、循環ポンプ64によって、チラー65を介して循環させることにより、設定温度よりも低温、例えば5℃の冷水28が冷水タンク61内に得られる。
冷水ユニット16は制御部66を備えている。制御部66は消毒機制御ユニット50と連動して動作する。制御部66は、冷水タンク61に取り付けた液面センサ67に基づき貯留水量を一定に制御可能である。また、冷水タンク61に取り付けた水温計68の測定値に基づき、冷水タンク61内の冷水28の温度を所定の温度、例えば5℃に制御可能である。冷水タンク61は、オゾン水生成タンク21aに比べて少容量のタンクであり、例えば、10リットルである。
(動作モードの例)
オゾン水内視鏡消毒機1には、先に述べたように、動作モードとして、第1動作モード、第2動作モードおよび第3動作モードが備わっている。本例では、第1動作モードは、オゾン水22のオゾン濃度および処理時間が、結核菌を消毒可能な第1オゾン濃度および第1処理時間の組み合わせからなり、第1温度(オゾン水温度)が予め設定した第1設定温度以下とされた高水準消毒モード51である。
これに対して、第2、第3動作モードは、第1動作モードに比べて消毒効果が低いが、一般的な消毒に用いられる動作モードである。これら第2、第3動作モードの消毒効果は同程度に設定される。すなわち、消毒効果はオゾン濃度と処理時間の積に対応するので、これらの積が同程度の値となるように設定されている。
これらのうち、第2動作モードは、オゾン濃度が第1オゾン濃度と同一の第2オゾン濃度、処理時間が第1処理時間よりも短い第2処理時間、第2温度(オゾン水温度)が予め設定した第2設定温度以下とされたクイック消毒モード52である。すなわち、短時間処理のために、オゾン濃度を高めて処理時間を短くした動作モードである。第3動作モードは、標準的な動作モードであり、オゾン濃度が第1オゾン濃度よりも低い第3オゾン濃度、処理時間が第2処理時間よりも長い第3処理時間、オゾン水温度の調整(制御)が行われない標準消毒モードである。
さらに具体的に説明すると、以下の動作モード一覧表に示すように、本例の高水準消毒モード51では、第1オゾン濃度が3ppm、第1処理時間が5分、第1設定温度が20℃である。クイック消毒モード52では、第2オゾン濃度が3ppm、第2処理時間が50秒、第2設定温度が20℃である。標準消毒モードでは、第3オゾン濃度が0.5ppm、第3処理時間が5分である。
(動作モード一覧表)
動作モード名 オゾン濃度 処理時間 オゾン水温度制御
高水準消毒モード 3ppm 5分 20℃以下
クイック消毒モード 3ppm 50秒 20℃以下
標準消毒モード 0.5ppm 5分 制御無し
(消毒処理の動作例)
例えば、消毒処理の動作モードとして高水準消毒モード51が選択された場合には、消毒機制御ユニット50の制御の下に次のように各部が動作する。
この場合、消毒条件は、結核菌を消毒できるように、オゾン水濃度が3ppm、処理時間が5分とされ、オゾン水温度が20℃以下とされる。オゾン水内視鏡消毒機1に取り付けられている冷水ユニット16は、例えば、電源スイッチ11がオンされると、冷水生成動作を開始して、冷水タンク61に例えば5℃の冷水を所定量だけ溜める。
消毒処理においては、消毒機制御ユニット50は開閉弁25を開き、オゾン水生成用の原水として、温度調整されていない水道水23を、フィルタ24を介して、オゾン水生成タンク21aに取り込む動作を開始する。また、水温計27によって検出される水道水23の温度に基づき、開閉弁29を開閉制御して、冷水ユニット16からの冷水28の取り込み量を制御する。
夏場等のように、水道水23の温度が設定温度(20℃)よりも大幅に高い場合には、水道水23に対する冷水28の混合比を多くする。これに対して、水道水23の温度が設定温度に対して僅かに高い場合には、水道水23に対する冷水28の混合比を少なくする。また、冬場等のように、水道水23の温度が20℃を下回る場合には、冷水28の取り込みは行わない。
オゾン水生成タンク21a内に所定量の温度調整された原水が溜まった時点から、オゾナイザ32によって生成されるオゾンガス31をオゾン水生成タンク21a内に取り込み、原水にオゾンガスを溶解させて、オゾン水22を生成する動作を行う。オゾンガス31の注入量(注入時間)を制御することにより、オゾン水生成タンク21a内のオゾン水22の濃度を、設定濃度である3ppm前後となるように制御することができる。
設定濃度のオゾン水22が所定量生成された後は、消毒機制御ユニット50は、オゾン水22を、消毒対象の内視鏡5がセットされている消毒槽4に供給する。消毒槽4の側においては、循環ポンプ37を駆動してオゾン水22の循環を開始する。オゾン水濃度計38によって計測されるオゾン水濃度が3ppm未満の場合には、オゾナイザ32からオゾンガス31を消毒槽4に導入して、オゾン濃度を、設定濃度となるように調整する。オゾン濃度が3ppmに達した状態で、設定された処理時間(5分)に亘って、内視鏡5の消毒処理を行う。
内蔵タイマ等によって消毒処理の処理時間の5分が経過したことが検出されると、消毒処理を終了して、オゾン水22を消毒槽4から排出する排出動作を行う。
以上説明したように、オゾン水内視鏡消毒機1は、消毒処理の動作モードとして、標準消毒モード53に加えて、高水準消毒モード51とクイック消毒モード52を備えている。高水準消毒モードを選択することにより、結核菌も消毒可能な高水準消毒機として機能させることができる。高水準消毒が必要無い場合には、オゾン濃度の低い標準消毒モードを選択すれば、消毒対象物の内視鏡の材料劣化を抑制できる。クイック消毒モードを選択すれば、標準消毒モードに比べて1/5以内の短時間処理による消毒を行うことができる。
また、高濃度のオゾン水を用いる動作モード(高水準消毒モード、クイック消毒モード)においては、オゾン水の温度制御を行い、オゾン水の温度を20℃以下に調整している。高濃度のオゾン水を、温度制御されていない高い温度の水道水を用いて生成する場合に比べて、短時間で生成できる。よって、内視鏡等の医療機器類の高水準消毒を、処理時間
を大幅に長くすることなく、効率良く、廉価な構成により行うことが可能になる。また、高濃度のオゾン水を用いた短時間処理が可能なクイック消毒を実現できる。
さらに、高濃度のオゾン水を用いる動作モードではオゾン水の温度が20℃以下に制御されるので、高温のオゾン水に晒される消毒対象物が材料劣化するという弊害を抑制できる。
(その他の実施の形態)
上記の例では、3種類の動作モードが備わっている。動作モードの種類は、3種類に限定されるものではなく、2種類であってもよく、また、4種類以上であってもよい。
また、上記の例では、高水準消毒モードとクイック消毒モードにおけるオゾン濃度を同一としているが、異なるオゾン濃度とすることも可能である。同様に、高水準消毒モードと標準消毒モードにおける処理時間を同一としているが、異なる処理時間とすることも可能である。
1 オゾン水内視鏡消毒機、2 外装ケース、3 蓋、4 消毒槽、5 内視鏡、6 窓、7 タッチパネル、8 水流確認窓、11 電源スイッチ、12 電源インレット、14 給水口、15 冷水供給口、16 冷水ユニット、17 酸素供給口、18 排水口、19 オゾン分解器、20 排気口、21 オゾン水生成ユニット、21a オゾン水生成タンク、22 オゾン水、23 水道水、24 フィルタ、25 開閉弁、27 水温計、28 冷水、31 オゾンガス、32 オゾナイザ、33 酸素ボンベ、34 オゾン水供給管、35 供給ポンプ、36 循環用配管、37 循環ポンプ、38 オゾン水濃度計、39 オゾンガス供給用分岐管、41 オゾン分解ユニット、43 排水配管、50 消毒機制御ユニット、51 高水準消毒モード、52 クイック消毒モード、53 標準消毒モード、51a モード選択ボタン、51b モード選択ボタン、51c モード選択ボタン、61 冷水タンク、62 給水管、63 フィルタ、64 循環ポンプ、65 チラー、66 制御部、67 液面センサ、68 水温計

Claims (7)

  1. 所定の温度および所定のオゾン濃度のオゾン水を用いて、消毒対象物を所定の処理時間に亘って消毒するオゾン水消毒機であって、
    消毒処理の動作モードとして、少なくとも第1動作モードおよび第2動作モードを備え、
    前記第1動作モードおよび前記第2動作モードは、前記オゾン濃度および前記処理時間のうち、少なくとも一方が異なり、
    予め設定されている前記動作モードあるいは外部入力によって選択される前記動作モードを実行して消毒処理を行い、
    前記第1動作モードでは、前記オゾン濃度および前記処理時間が、結核菌を消毒可能な第1オゾン濃度および第1処理時間の組み合わせからなり、
    前記第2動作モードでは、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度と同一の第2オゾン濃度であり、前記処理時間が前記第1処理時間よりも短い第2処理時間であることを特徴とするオゾン水消毒機。
  2. 前記第1動作モードでは前記オゾン水の前記温度を第1設定温度以下に制御し、
    前記第2動作モードでは前記オゾン水の前記温度を、前記第1設定温度と同一あるいは異なる第2設定温度以下に制御する請求項に記載のオゾン水消毒機。
  3. 前記第1動作モードでは、前記第1オゾン濃度が3ppm、前記第1処理時間が5分であり、
    前記第2動作モードでは、前記第2オゾン濃度が3ppm、前記第2処理時間が1分であり、
    前記第1設定温度および前記第2設定温度は、20℃である請求項に記載のオゾン水消毒機。
  4. 前記動作モードとして、さらに、第3動作モードを備え、
    前記第3動作モードでは、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度よりも低い第3オゾン濃度であり、前記処理時間が前記第2処理時間よりも長い第3処理時間である請求項に記載のオゾン水消毒機。
  5. 前記第3動作モードでは前記オゾン水の温度制御が行われない請求項に記載のオゾン水消毒機。
  6. 所定の温度および所定のオゾン濃度のオゾン水を用いて、消毒対象物を所定の処理時間に亘って消毒するオゾン水消毒機であって、
    消毒処理の動作モードとして、少なくとも第1動作モードおよび第2動作モードを備え、
    前記第1動作モードおよび前記第2動作モードは、前記オゾン濃度および前記処理時間のうち、少なくとも一方が異なり、
    予め設定されている前記動作モードあるいは外部入力によって選択される前記動作モードを実行して消毒処理を行い、
    前記動作モードとして、前記第1動作モードおよび前記第2動作モードに加え、第3動作モードを備えており、
    前記第1動作モードは、前記オゾン濃度および前記処理時間が、結核菌を消毒可能な第1オゾン濃度および第1処理時間の組み合わせからなり、前記温度が第1設定温度以下の高水準消毒モードであり、
    前記第2動作モードは、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度と同一の第2オゾン濃度、前記処理時間が前記第1処理時間よりも短い第2処理時間であり、前記温度が第2設定温度以下のクイック消毒モードであり、
    前記第3動作モードは、前記オゾン濃度が前記第1オゾン濃度よりも低い第3オゾン濃度、前記処理時間が前記第2処理時間よりも長い第3処理時間であり、前記オゾン水の温度制御が行われない標準消毒モードであることを特徴とするオゾン水消毒機。
  7. 前記高水準消毒モードでは、前記第1オゾン濃度が3ppm、前記第1処理時間が5分、前記第1設定温度が20℃であり、
    前記クイック消毒モードでは、前記第2オゾン濃度が3ppm、前記第2処理時間が50秒、前記第2設定温度が20℃であり、
    前記標準消毒モードでは、前記第3オゾン濃度が0.5ppm、前記第3処理時間が5分である請求項に記載のオゾン水消毒機。
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