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JP6426431B2 - グローブ除染用支持具 - Google Patents
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JP6426431B2 - グローブ除染用支持具 - Google Patents

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本発明は、アイソレーター装置又はグローブボックスの壁面から内部に向けて設置された作業用グローブの表面を除染するためのグローブ除染用支持具に関するものである。更に詳しくは、可撓性を有する作業用グローブにおいて指間部位などの接触しやすい部分を含め表面全域を隈なく適正に除染するために使用するグローブ除染用支持具に関するものである。
清浄な雰囲気で行われる作業、例えば、医薬品の製造段階の作業においては、外部環境から細菌や汚染物質が入り込まないように内部を無菌・無塵状態に保った清浄な作業環境で作業が行われる。かかる作業を行う作業環境が小規模な場合には、外部環境から密閉された作業室(以下「チャンバー」ともいう。)を使用し、作業者がこのチャンバーの外部から作業用グローブなどを介して作業をすることのできるアイソレーター装置又はグローブボックス(以下、統一して「アイソレーター装置」という。)が利用される。アイソレーター装置のチャンバーは、作業者が作業を行う外部環境とは気密的に遮蔽されており、また、外部の空気をフィルタで清浄化してチャンバー内に供給すると共にチャンバー内の空気をフィルタで清浄化して外部に排気する。
また、アイソレーター装置のチャンバーは、一般にステンレス製の箱体からなり、その一部の壁部を透明なガラスパネル或いは透明アクリル製パネルとする。そして、この透明壁部に円形の貫通口を形成し、この貫通口に円筒部を備えた取付枠(以下「グローブポート」ともいう。)を取り付けてこのグローブポートの円筒部をチャンバー内に突出させる。この円筒部に合成樹脂製などの作業用グローブを装着して、この作業用グローブの先端をチャンバー内に挿入するようにする。アイソレーター装置による作業では、作業者は、チャンバーの外部から透明壁部を通してチャンバー内を視認しながら作業用グローブを介してチャンバー内で作業を行うようにする。
このようなアイソレーター装置においては、チャンバー内での作業の前にチャンバー内を除染して無菌状態を確保することが必要である。医薬品などを製造するアイソレーター装置のチャンバー内の除染においては、GMP(Good Manufacturing Practice)に即した高度な除染バリデーションを完了させる必要がある。一般に、アイソレーター装置のチャンバー内における無菌状態の確保には、除染用の過酸化水素ガスなどが採用されている。この過酸化水素ガスは、強力な滅菌効果を有し、安価で入手しやすく、且つ、最終的には酸素と水に分解する環境に優しい除染用ガスとして有効である。
また、チャンバー内には、上述のように、グローブポートに取り付けられた作業用グローブや各種作業用機器などが設置されている。このような作業用グローブや各種作業用機器の表面についても同時に高度な除染バリデーションを完了させる必要がある。
しかし、アイソレーター装置に取り付けられる作業用グローブは、合成樹脂製などの可撓性材料で構成されている。このように作業用グローブは、チャンバー内での作業性の観点から腕部、掌部及び各指部が柔軟であり、折れ曲がったり、皺になったりして、除染用の過酸化水素ガスが表面に十分に接触できない部分が発生することがある。このようになると、チャンバー内全体の高度な除染バリデーションを完了させることができないという問題があった。
そこで、下記特許文献1においては、チャンバー内の作業用グローブの表面に生じる過酸化水素ガスの凝縮膜を検知して、除染が確実になされていることを確認する方法が提案されている。この除染方法においては、作業用グローブが下方に折れ曲がらないように水平状態に支持するためのグローブ支持具(下記特許文献1の図1参照)が使用されている。
特開2007−29537号公報
ところで、上記特許文献1に提案されている作業用グローブの除染方法は、作業用グローブの表面に過酸化水素ガスの凝縮膜が生じることを検知するものである。従って、作業用グローブが適正に除染されたか否かを確認するための方法であって、表面全域を隈なく適正に除染するために具体的な作用をなすものではない。また、使用するグローブ支持具は、柔軟な作業用グローブの腕部を水平に支持するために使用され、掌部及び各指部が互いに接触して過酸化水素ガスが接触できない部分が生じることを積極的に解消するものではない。更に、作業用グローブの腕部を水平に支持した際に、作業用グローブがチャンバー内の作業用機器の表面に接触した場合には、その部分の除染が不十分になることがある。
そこで、本発明は、上記の諸問題に対処して、アイソレーター装置のチャンバー内を除染する際に、チャンバー内に設置された作業用グローブを支持して、その腕部、掌部及び各指部などの接触しやすい部分を拡げて、除染用ガスが作業用グローブの表面全域を隈なく適正に除染することのできるグローブ除染用支持具を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明者らは、鋭意研究の結果、従来のグローブ除染用支持具に掌部や各指部を拡げるための特定の形状を備えた補助具を加えることにより、本発明の目的を達成できることを見出して本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係るグローブ除染用支持具は、請求項1の記載によれば、
無菌環境を維持した作業室(12)の外部から当該作業室の内部で作業するために、前記作業室の壁面に開口した作業用開口部(15)に設けられたグローブポート(30)から、当該作業室の内部に向けて気密性を保持して取り付けられた作業用グローブ(20)に対して、
前記作業室内を除染する際に、同時に前記作業用グローブの作業室内側表面を隈なく除染するために使用されるグローブ除染用支持具(50、60、70、80、90、100)であって、
前記作業用グローブの上腕部(21)が取り付けられた前記グローブポートの開口部(31)を介して、前記作業用グローブの腕部(22)内部に前記作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部(23)に向けて挿入されることにより、前記腕部を拡げて支持する腕部支持部材(51、61、71、81、91、101)と、
前記腕部支持部材の一方の端部と接合されると共に、前記グローブポートの開口部の内周縁部に当接して固定されることにより、前記腕部支持部材の位置を安定的に保持する固定部材(52、62、72、82、92、102)と、
前記腕部支持部材の他方の端部と接合されると共に、前記作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する指掌部支持部材(54、64、74、84、94、104)とを備え
前記指掌部支持部材は、前記作業用グローブの掌部内部と腕部内部との間の手首部に隔壁を形成する隔壁部材(54、64、74、84)であって、
前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記隔壁部材の外周縁部が前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該隔壁部材の外周縁部(54a、64a、74a、84a)が前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁部材との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とするグローブ除染用支持具。
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載のグローブ除染用支持具であって、
前記隔壁部材は、円盤状の隔壁盤(54)からなり、その盤面を前記腕部支持部材の挿入方向に向けるようにして当該腕部支持部材と接合されており、
前記腕部支持部材(51)を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記隔壁盤の外周縁部(54a)が前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該隔壁盤の外周縁部が前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁盤との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とする。
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1に記載のグローブ除染用支持具であって、
前記隔壁部材は、球状又は半球状の隔壁球(64、74)からなり、その球状面を前記支持部材の挿入方向に向けるようにして当該腕部支持部材と接合されており、
前記腕部支持部材(61、71)を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記隔壁球の外周縁部(64a、74a)が前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該隔壁球の外周縁部が前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁球との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とする。
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項2又は3に記載のグローブ除染用支持具であって、
前記隔壁部材は、前記隔壁盤(84)又は前記隔壁球(64、74)の外周縁部に沿って当該外周縁部から法線方向外側に向かって延出する可撓性材料からなる外縁シール(84b)を具備し、
前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記前記外縁シールが前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該外縁シールが前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁盤又は前記隔壁球との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とする。
また、本発明に係るグローブ除染用支持具は、請求項5の記載によれば、
無菌環境を維持した作業室の外部から当該作業室の内部で作業するために、前記作業室の壁面に開口した作業用開口部に設けられたグローブポートから、当該作業室の内部に向けて気密性を保持して取り付けられた作業用グローブに対して、
前記作業室内を除染する際に、同時に前記作業用グローブの作業室内側表面を隈なく除染するために使用されるグローブ除染用支持具であって、
前記作業用グローブの上腕部が取り付けられた前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部に前記作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入されることにより、前記腕部を拡げて支持する腕部支持部材と、
前記腕部支持部材の一方の端部と接合されると共に、前記グローブポートの開口部の内周縁部に当接して固定されることにより、前記腕部支持部材の位置を安定的に保持する固定部材と、
前記腕部支持部材の他方の端部と接合されると共に、前記作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する指掌部支持部材とを備え、
前記指掌部支持部材は、前記作業用グローブの掌部内部に挿入され、当該掌部を拡げた状態に保持する掌部拡開部材(94,104)であって、
前記腕部支持部材は、両端部を前記固定部材と接合されたU字形状の線材からなり、そのU字屈曲部を前記作業用グローブの腕部内部に挿入されると共に、当該U字屈曲部の先端部位が前記掌部拡開部材を構成して、
前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入して当該腕部を拡げて支持すると共に、前記掌部拡開部材を前記作業用グローブの掌部(24)内部に挿入して当該掌部を拡げて支持することにより、
前記作業用グローブの掌部に接続する各指部(25)の付根が前記掌部拡開部材により拡げられた掌部に支持された状態となり、前記作業用グローブの掌部及び各指部が互いに接触することなく拡がることを特徴とする。
また、本発明は、請求項6の記載によれば、請求項1〜4のいずれか1つに記載のグローブ除染用支持具であって、
前記腕部支持部材は、棒状の1本又は2本以上の線材からなり、
前記線材の一方の端部を前記グローブポートの開口部に固定される前記固定部材と接合され、
前記線材の他方の端部を前記隔壁部材又は前記掌部拡開部材と接合された状態で前記作業用グローブの腕部内部に挿入され、
前記線材の両端部の間の前記作業用グローブの腕部に対応する位置に当該線材に略垂直な方向に延出するように設けられた腕部拡張部材(53、63、73、83、93、103)を少なくとも1つ具備することを特徴とする。
また、本発明は、請求項7の記載によれば、請求項1〜6のいずれか1つに記載のグローブ除染用支持具であって、
前記固定部材は、一部に切欠部を有するリング状に形成されたバネ部(52a、62a、72a、82a、92a、102a)と、当該切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部(52b、62b、72b、82b、92b、102b)とを具備し、
前記リング状のバネ部の外周径が前記グローブポートの開口部の内周径よりも大きく、
前記摘み部を挟持して前記バネ部のリング径を圧縮して前記グローブポートの開口部に挿嵌した後に、前記摘み部を開放することにより前記バネ部が元のリング径に復元しようとして、当該バネ部が前記グローブポートの開口部の内周縁部を法線方向外側に向けて押圧して前記固定部材が前記腕部支持部材の位置を安定的に保持することを特徴とする。
また、本発明は、請求項8の記載によれば、請求項1〜7のいずれか1つに記載のグローブ除染用支持具であって、
前記作業用グローブの作業室内側表面の一部が、
当該作業室内の壁面、当該作業室内に設置された内部機器の表面、及び/又は、当該作業用グローブと並行、対向若しくは交差するように設けられた他の作業用グローブの作業室内側表面と接触することのない位置に当該作業用グローブの各部位を配置するために、
前記腕部支持部材は、任意の形状に屈曲可能で、且つ、その屈曲状態を保持することができることを特徴とする。
また、本発明は、請求項9の記載によれば、請求項8に記載のグローブ除染用支持具であって、
前記腕部支持部材を屈曲させた際に、当該屈曲部位に対応する前記作業用グローブの腕部の屈曲部位に生じる皺を、
前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部の屈曲部位に挿入して、当該屈曲部位に生じた皺を拡張して皺を解消するようにした補助拡張部材(95)を配置することを特徴とする。
上記構成によれば、本発明に係るグローブ除染用支持具は、腕部支持部材と固定部材と指掌部支持部材とを備えている。腕部支持部材は、作業用グローブの腕部内部に作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入される。このことにより、柔軟な作業用グローブの腕部は水平又は所定の方向に支持される。固定部材は、腕部支持部材の一方の端部を接合した状態でグローブポートの開口部に固定される。このことにより、作業用グローブの腕部が安定的に保持される。指掌部支持部材は、腕部支持部材の他方の端部と接合されて作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する。
これらのことから、上記構成によるグローブ除染用支持具を使用することにより、チャンバー内に設置された作業用グローブの腕部、掌部及び各指部などの接触しやすい部分が拡げられ、除染用ガスが作業用グローブの表面全域を隈なく適正に除染することができる。
また、上記構成によれば、指掌部支持部材は、作業用グローブの掌部内部と腕部内部との間の手首部に隔壁を形成する隔壁部材であってもよい。この隔壁部材は、腕部支持部材を作業用グローブの腕部内部に挿入する際に、その外周縁部が作業用グローブの腕部の内周部に当接する。このことにより、作業用グローブの掌部が腕部から気密的に隔離される。この状態で、隔壁部材を作業用グローブの手首部まで気密的に摺動させると、作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁部材との間に封じ込められた空気が圧縮される。このことにより、作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がった状態を安定的に維持することができる。このことにより、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、隔壁部材は、円盤状の隔壁盤からなるものであってもよい。このことにより、隔壁盤の外周縁部が作業用グローブの腕部の内周部に当接した状態で手首部まで気密的に摺動する。このことにより、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、隔壁部材は、球状又は半球状の隔壁球からなるものであってもよい。このことにより、隔壁球の外周縁部が作業用グローブの腕部の内周部に当接した状態で手首部まで気密的に摺動する。このことにより、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、隔壁部材は、上記隔壁盤又は隔壁球の外周縁部に沿って当該外周縁部から法線方向外側に向かって延出する外縁シールを具備するものであってもよい。この外縁シールは、可撓性材料からなり隔壁盤又は隔壁球と作業用グローブの腕部の内周部との気密性をより一層向上させる。このことにより、上記外縁シールが作業用グローブの腕部の内周部に当接した状態で手首部まで気密的に摺動する。このことにより、上記作用効果をより一層発揮することができる。
また、上記構成によれば、指掌部支持部材は、作業用グローブの掌部内部に挿入され、当該掌部を拡げた状態に保持する掌部拡開部材であってもよい。この掌部拡開部材は、作業用グローブの掌部内部に挿入されて当該掌部を拡げて支持する。このことにより、作業用グローブの掌部に接続する各指部の付根が掌部拡開部材により拡げられた掌部と共に間隔を広げて固定された状態となり、掌部及び各指部が互いに接触することなく拡がることとなる。このことにより、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、腕部支持部材は、両端部を固定部材と接合されたU字形状の線材からなり、このU字屈曲部の先端部位が上記掌部拡開部材を構成するようにしてもよい。このことにより、U字屈曲部の先端部位が作業用グローブの掌部を拡げて、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、腕部支持部材は、棒状の1本又は2本以上の線材からなり、この線材の両端部の間の作業用グローブの腕部に対応する位置に、当該線材に略垂直な方向に延出する腕部拡張部材を設けるようにしてもよい。このことにより、作業用グローブの腕部が更に拡げられて、上記作用効果をより一層発揮することができる。
また、上記構成によれば、固定部材は、一部に切欠部を有するリング状のバネ部と、当該切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部とを具備するものであってもよい。リング状のバネ部の外周径は、グローブポートの開口部の内周径よりも大きく、摘み部を挟持してバネ部のリング径を圧縮してグローブポートの開口部に挿嵌する。
ここで摘み部を開放すると、バネ部が元のリング径に復元しようとしてグローブポートの開口部の内周縁部を法線方向外側に向けて押圧する。その結果、固定部材がグローブポートに固定されると共に、固定部材に接合された腕部支持部材を安定的に固定する。このことにより、作業用グローブの腕部が安定的に保持されて、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、腕部支持部材は、任意の形状に屈曲可能で、且つ、その屈曲状態を保持することができるものであってもよい。作業用グローブの作業室内側表面の一部が作業室内の壁面や作業室内に設置された内部機器の表面に接触すると、表面全域を隈なく適正に除染することができない。また、作業用グローブが複数設置され、互いの表面が接触すると、表面全域を隈なく適正に除染することができない。そこで、腕部支持部材が任意の形状に屈曲可能であれば、作業用グローブの作業室内側表面の一部が他の部材と接触することのない位置に各部位を配置することができる。このことにより、上記作用効果をより一層発揮することができる。
また、上記構成によれば、作業用グローブの屈曲状態を保持する際には、腕部内部に補助拡張部材を配置するようにしてもよい。腕部支持部材を屈曲させた際に、屈曲部位に対応する作業用グローブの腕部の屈曲部位に皺が発生することがある。作業用グローブの腕部に皺が発生すると、表面全域を隈なく適正に除染することができない。そこで、補助拡張部材を作業用グローブの腕部内部の屈曲部位に挿入して配置することにより、腕部に発生した皺を補助拡張部材で解消することができる。このことにより、作業用グローブの表面全域を隈なく適正に除染することができ、上記作用効果をより一層発揮することができる。
このように以上、本発明によれば、アイソレーター装置のチャンバー内を除染する際に、チャンバー内に設置された作業用グローブを支持して、その腕部、掌部及び各指部などの接触しやすい部分を拡げて、除染用ガスが作業用グローブの表面全域を隈なく適正に除染することのできるグローブ除染用支持具を提供することができる。
作業用グローブを配備したアイソレーター装置の正面の概要図である。 図1に示すアイソレーター装置の左側面の断面概要図である。 図1に示すアイソレーター装置のガラス窓に取り付けられたグローブポートに作業用グローブが装着された状態を示す拡大断面図である。 従来のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付けた後の状態を側面から見た断面図である。 本発明の第1実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。 図5のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける前の状態を側面から見た断面図である。 図5のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける途中の状態を側面から見た断面図である。 図5のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付けた後の状態を側面から見た断面図である。 本発明の第2実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。 図9のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける状態を示す拡大断面図であり、(A)は取り付ける途中の状態、(B)は取り付けた後の状態を示している。 本発明の第3実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。 図11のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける状態を示す拡大断面図であり、(A)は取り付ける途中の状態、(B)は取り付けた後の状態を示している。 本発明の第4実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。 図13のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける状態を示す拡大断面図であり、(A)は取り付ける途中の状態、(B)は取り付けた後の状態を示している。 本発明の第5実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。 図15のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける状態を示す拡大断面図であり、(A)は取り付ける途中の状態、(B)は取り付けた後の状態を示している。 本発明の第6実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。 図17のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける状態を示す拡大断面図であり、(A)は取り付ける途中の状態、(B)は取り付けた後の状態を示している。 作業用グローブを配備したアイソレーター装置の内部に作業用機器が設置されている状態を示す断面概要図である。 本発明の第7実施形態において、アイソレーター装置の内部でグローブ除染用支持具を屈曲させた状態を示す断面概要図である。 図20の屈曲させたグローブ除染用支持具に補助拡張部材を配置した状態を示す斜視図である。 図21の屈曲させたグローブ除染用支持具と補助拡張部材により皺を解消した作業用グローブの腕部を示す写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。図1は、作業用グローブを配備したアイソレーター装置の正面の概要図である。図2は、当該アイソレーター装置の左側面の断面概要図である。図1及び図2において、アイソレーター装置10は、床面上に載置される架台11と、この架台11の上に乗載される作業室(チャンバー)12と、このチャンバー12の右側面の壁部に接合された制御部13(図1参照)とにより構成されている。
チャンバー12は、外部環境とは気密的に遮蔽されたステンレススチール製の箱体からなり、吸気用及び排気用のフィルタユニット(図示せず)並びに、チャンバー12の内部の空気をフィルタユニットで濾過したのち外部に排気するためのブロワー(図示せず)を備えている。
チャンバー12の正面の壁部には、内部を視認できる透明なガラス窓14が設けられている(図1参照)。このガラス窓14は、外部とチャンバー12の内部とを連通させる2つの円形の作業用開口部15を有する。これらの作業用開口部15には、それぞれ作業用グローブを気密的に装着するための取付枠(グローブポート)30と、装着された合成樹脂製の作業用グローブ20(図2参照)が取り付けられている。図2においては、便宜的に作業用グローブ20を水平且つ拡張した状態で示している。
図3は、アイソレーター装置10のガラス窓14の作業用開口部15に取り付けられたグローブポート30に作業用グローブ20が装着された状態を示す拡大断面図である。グローブポート30は、作業用開口部15に挿入してガラス窓14に固定された筒体からなり、グローブポート30の内周側部は、作業者が腕を挿入する挿入部31を形成する。一方、グローブポート30のチャンバー12の内部側(図示左側)の外周側部には、筒体に装着する作業用グローブ20の基端部(上腕部)21を2本のオーリング32で固定するための環状溝33が設けられている(図3参照)。
このようなアイソレーター装置10を無菌状態で使用する際には、まず、そのチャンバー12の内部を過酸化水素ガスなどの除染用ガスで除染する。このとき、グローブポート30に装着された作業用グローブ20のチャンバー12の内部側表面も同時に除染される。ここで、作業用グローブ20は、上述のように、合成樹脂製などの可撓性材料で構成されており、チャンバー12の内部での作業性の観点から腕部、掌部及び各指部が柔軟である。
従って、グローブポート30に装着されたままの作業用グローブ20は、チャンバー12の内部側に垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態となる(後述の図6参照)。このように作業用グローブ20自体の表面どうしが接触した部分では、除染用の過酸化水素ガスが十分に接触できず除染が不十分となる。このような状態を解消するために、チャンバー12の内部を除染する際には、作業用グローブ20を支持して除染用の過酸化水素ガスが、その表面に均一に接触できるようにするためのグローブ除染用支持具を使用する。
以下、本発明に係るグローブ除染用支持具について、従来技術と本発明の各実施形態とを詳細に説明する。なお、本発明は、下記の各実施形態にのみ限定されるものではない。
《従来技術》
図4は、従来のグローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付けた状態を側面から見た断面図である。図4において、作業用グローブ20は、上腕部21、腕部22、手首部23、掌部24、及び、各指部25から構成されている。上腕部21及び腕部22の内周径(直径)は、手首部23の内周径(直径)よりも大きく、上腕部21から手首部23に向かって、その内周径が徐々に小さくなっている。
また、図4において、作業用グローブ20の内部には、従来のグローブ除染用支持具40が挿入されている。従来のグローブ除染用支持具40は、作業用グローブ20の腕部22を支持するための腕部支持部材41及びこの腕部支持部材41をグローブポート30に固定するための固定部材42から構成されている。また、腕部支持部材41は、1本の主軸41aと、腕部22を拡張するための2つの腕部拡張部材43とを具備している。
腕部支持部材41の主軸41aは、1本のステンレス製線材からなり、その一方の端部41bを同じくステンレス製線材からなる固定部材42に溶着され、他方の端部41cを作業用グローブ20の各指部25のうちの1本(図4においては、中指部25c)の先端部まで挿入されている。この状態において、固定部材42は、ガラス窓14に固定されたグローブポート30の内周側部(挿入部31)に安定的に固定されている。また、腕部支持部材41は、一方の端部41bを固定部材42に溶着されて、グローブポート30に水平状態で安定的に固定されている(図4参照)。
このように、腕部支持部材41が水平状態で安定的に固定されているので、これに支持された作業用グローブ20がアイソレーター装置10のチャンバー12の内部側に垂れ下がることなく、水平状態で安定的に支持されている。また、腕部支持部材41の2つの腕部拡張部材43が作業用グローブ20の腕部22を拡張するように支持している。これらのことから、作業用グローブ20の腕部22は、折れ曲がったり、皺になったりすることなく支持されている(図4参照)。
しかし、従来のグローブ除染用支持具40においては、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25は、中指部25cに挿入された腕部支持部材41の他方の端部41bでのみ支持されている。従って、掌部24が皺になったり、或いは、各指部25が互いに重なり合ったりして、互いに表面が接触し除染用の過酸化水素ガスが十分に接触できず除染が不十分な部分が発生する。図4においては、各指部25のうち中指部25cの下方にある薬指部25d及び小指部25eは互いに接触していないが、中指部25cの上方にある人差指部25b及び親指部25aは互いに接触している。
《第1実施形態》
本第1実施形態に係るグローブ除染用支持具は、指掌部支持部材としての隔壁盤を有して、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25を拡開するものである。図5は、本第1実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。本第1実施形態に係るグローブ除染用支持具50は、作業用グローブ20の腕部22を支持するための腕部支持部材51、この腕部支持部材51をグローブポート30に固定するための固定部材52、及び、作業用グローブ20の掌部24内部と腕部22内部との間の手首部23に隔壁を形成するための隔壁盤54から構成されている。また、腕部支持部材51は、1本の主軸51aと、腕部22を拡張するための2つの腕部拡張部材53を具備している。
また、図5において、腕部支持部材51の主軸51aは、1本のステンレス製線材からなり、その一方の端部51bを同じくステンレス製線材からなる固定部材52に溶着され、他方の端部51cを隔壁盤54の盤面中央に固定されている。固定部材52は、一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部52aと、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部52bとから構成されている。固定部材52の作用は後述する。
また、2つの腕部拡張部材53は、ステンレス製線材からなり、腕部支持部材51の主軸51aの中央位置に略等間隔に設けられ、それぞれ、腕部支持部材51から等間隔に法線方向に向けて延出する3本の枝軸53aとこれらの枝軸53aに支持されて主軸51aと垂直方向に広がるリング53bとから構成されている。隔壁盤54は円盤形状をして、その一方の盤面を腕部支持部材51の先端方向(主軸51aの他方の端部51cの延出方向)に向けるようにして、他方の盤面を当該端部51cと垂直に固定されている。隔壁盤54の作用は後述する。
ここで、本第1実施形態に係るグローブ除染用支持具50を作業用グローブ20の内部に挿入する操作について図6〜図8に従って説明すると共に、固定部材52の作用及び隔壁盤54の作用について説明する。まず、図6は、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける前の状態を側面から見た断面図である。次に、図7は、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける途中の状態を側面から見た断面図である。更に、図8は、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付けた後の状態を側面から見た断面図である。
図6において、グローブポート30に装着されたままの作業用グローブ20は、チャンバー12の内部側に垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態(図6の矢印の部分)となっている。一方、グローブ除染用支持具50の固定部材52は、上述のように、一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部52aと、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部52bとから構成されている(図5参照)。バネ部52aのリング径(直径)は、作業者が腕を挿入するグローブポート30の挿入部31の内周径(直径)より大きく形成されている。固定部材52は、グローブポート30の挿入部31に内側から固定される(後述の図8参照)。
まず、固定部材52の1対の摘み部52bを挟持してバネ部52aのリング径を圧縮して、挿入部31の内周径よりも小さくする。この状態でグローブ除染用支持具50をグローブポート30の挿入部31を介して隔壁盤54の方から作業用グローブ20の腕部22の内部に挿入する。ここで、隔壁盤54の外周径(直径)は、グローブポート30の挿入部31の内周径(直径)及び作業用グローブ20の腕部22の内周径(直径)よりも小さく、且つ、作業用グローブ20の手首部23の内周径(直径)よりも大きく形成されている。また、2つの腕部拡張部材53の外周径(直径)は、グローブポート30の挿入部31の内周径(直径)よりも小さく形成されている。
次に、図7において、隔壁盤54の外周縁部54aが作業用グローブ20の腕部22の途中の内周部に当接する。この位置が、隔壁盤54の外周径と作業用グローブ20の腕部22の内周径とが一致する位置である。この状態で、作業用グローブ20の内部は、腕部22側と掌部24側とに区画され、隔壁盤54によって掌部24及び各指部25の内部の空気が封じ込められる。
なお、この状態においては、チャンバー12の内部の空気圧と隔壁盤54によって区画された掌部24及び各指部25の内部の空気圧は等しく、掌部24及び各指部25は、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態のままである(図7参照)。一方、作業用グローブ20の腕部22は略水平な状態に支持され、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった部分は、ある程度解消されている。
この状態(図7の位置)から更に、グローブ除染用支持具50を作業用グローブ20の腕部22の前方(手首部23の方向)に挿入する。このとき、隔壁盤54の外周縁部54aは、作業用グローブ20の腕部22の内部を拡開しながら手首部23まで気密的に摺動する。このことは、作業用グローブ20が合成樹脂製など可撓性材料で構成されていることから容易である。
更に、図8において、隔壁盤54が作業用グローブ20の手首部23まで挿入され、固定部材52がグローブポート30の挿入部31の位置に到達した状態で、挟持していた1対の摘み部52bを開放する。解放されたバネ部52aは、そのリング径を元の大きさに復元しようとして拡開し、バネ部52aがグローブポート30の挿入部31の内周縁部を法線方向外側に向けて押圧する。
この状態(図8の位置)において、グローブ除染用支持具50は、固定部材52の作用によりアイソレーター装置10のガラス窓14に固定されたグローブポート30の挿入部31の内周側部に安定的に固定されている。このことにより、腕部支持部材51は、一方の端部51bを固定部材52に溶着されて、グローブポート30に主軸51aを水平状態にして安定的に固定されている。
このように、腕部支持部材51の主軸51aが水平状態で安定的に固定され、且つ、2つの腕部拡張部材53が作業用グローブ20の腕部22を拡張するように支持している。このことにより、作業用グローブ20の腕部22がアイソレーター装置10のチャンバー12の内部側に垂れ下がることなく、水平状態で安定的に支持されている。また、作業用グローブ20の腕部22は、折れ曲がったり、皺になったりすることなく支持されている(図8参照)。
更に、隔壁盤54の外周縁部54aが作業用グローブ20の腕部22内部を手首部23まで気密的に摺動する結果、最初に隔壁盤54によって掌部24及び各指部25の間に封じ込められた空気(図7の状態)が圧縮される。この圧縮された空気は、アイソレーター装置10のチャンバー12の内部の空気圧よりも高くなり、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25が膨張する。このことにより、掌部24及び各指部25の表面が互いに接触することなく拡がった状態を維持することができる(図8参照)。
以上のことから、本第1実施形態に係るグローブ除染用支持具50においては、作業用グローブ20の上腕部21、腕部22、及び、手首部23が適正に除染されることに加え、掌部24が皺になったり、或いは、各指部25が互いに重なり合ったりして、互いに表面が接触することなく、除染用の過酸化水素ガスによって作業用グローブ20の表面全域が隈なく適正に除染される。
《第2実施形態》
本第2実施形態に係るグローブ除染用支持具は、指掌部支持部材として上記第1実施形態の隔壁盤に替えて半球状の隔壁球(以下「隔壁半球」という。)を有して、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25を拡開するものである。図9は、本第2実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。本第2実施形態に係るグローブ除染用支持具60は、作業用グローブ20の腕部22を支持するための腕部支持部材61、この腕部支持部材61をグローブポート30に固定するための固定部材62、及び、作業用グローブ20の掌部24内部と腕部22内部との間の手首部23に隔壁を形成するための隔壁半球64から構成されている。また、腕部支持部材61は、1本の主軸61aと、腕部22を拡張するための2つの腕部拡張部材63を具備している。
また、図9において、腕部支持部材61の主軸61aは、1本のステンレス製線材からなり、その一方の端部61bを同じくステンレス製線材からなる固定部材62に溶着され、他方の端部61cを隔壁半球64の平断面中央に固定されている。固定部材62は、一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部62aと、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部62bとから構成されている。
また、2つの腕部拡張部材63は、ステンレス製線材からなり、腕部支持部材61の主軸61aの中央位置に略等間隔に設けられ、それぞれ、腕部支持部材61から等間隔に法線方向に向けて延出する3本の枝軸63aとこれらの枝軸63aに支持されて主軸61aと垂直方向に広がるリング63bとから構成されている。隔壁半球64は半球状をして、その球面を腕部支持部材61の先端方向(主軸61aの他方の端部61cの延出方向)に向けるようにして、平断面を当該端部61cと垂直に固定されている。
本第2実施形態に係るグローブ除染用支持具60を作業用グローブ20の内部に挿入する操作については、上記第1実施形態と同様である(図6〜図8参照)。また、固定部材62の作用についても、上記第1実施形態と同様である。ここでは、隔壁半球64の作用について説明する。
まず、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける前の状態は、上記第1実施形態と同様である(図6参照)。グローブポート30に装着されたままの作業用グローブ20は、チャンバー12の内部側に垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態(図6の矢印の部分)となっている。一方、グローブ除染用支持具60の固定部材62は、その構造及び作用について上記第1実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する(図5及び図6〜図8参照)。
次に、図10Aは、グローブ除染用支持具60を作業用グローブに取り付ける途中の状態(上記第1実施形態の図7に対応)を示す拡大断面図である。図10Aにおいて、隔壁半球64の外周縁部64aが作業用グローブ20の腕部22の途中の内周部に当接する。この位置が、隔壁半球64の外周径と作業用グローブ20の腕部22の内周径とが一致する位置である。この状態で、作業用グローブ20の内部は、腕部22側と掌部24側とに区画され、隔壁半球64によって掌部24及び各指部25の内部の空気が封じ込められる。
なお、この状態においては、チャンバー12の内部の空気圧と隔壁半球64によって区画された掌部24及び各指部25の内部の空気圧は等しく、掌部24及び各指部25は、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態のままである。一方、作業用グローブ20の腕部22は、上記第1実施形態と同様に略水平な状態に支持され、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった部分は、ある程度解消されている(全体を図示せず)。
この状態(図10Aの位置)から更に、グローブ除染用支持具60を作業用グローブ20の腕部22の前方(手首部23の方向)に挿入する。このとき、隔壁半球64の外周縁部64aは、作業用グローブ20の腕部22の内部を拡開しながら手首部23まで気密的に摺動する。このことは、作業用グローブ20が合成樹脂製など可撓性材料で構成されていることから容易である。
図10Bは、グローブ除染用支持具60を作業用グローブに取り付けた後の状態(上記第1実施形態の図8に対応)を示す拡大断面図である。図10Bにおいて、隔壁半球64が作業用グローブ20の手首部23まで挿入され、グローブ除染用支持具60は、固定部材62の作用によりアイソレーター装置10のガラス窓14に固定されたグローブポート30の挿入部31の内周側部に安定的に固定されている(全体を図示せず)。このことにより、腕部支持部材61は、一方の端部61bを固定部材62に溶着されて、グローブポート30に主軸61aを水平状態にして安定的に固定されている。
このように、腕部支持部材61の主軸61aが水平状態で安定的に固定され、且つ、2つの腕部拡張部材63が作業用グローブ20の腕部22を拡張するように支持している(全体を図示せず)。このことにより、作業用グローブ20の腕部22がアイソレーター装置10のチャンバー12の内部側に垂れ下がることなく、水平状態で安定的に支持されている。また、作業用グローブ20の腕部22は、折れ曲がったり、皺になったりすることなく支持されている(全体を図示せず)。
更に、隔壁半球64の外周縁部64aが作業用グローブ20の腕部22内部を手首部23まで気密的に摺動する結果、最初に隔壁半球64によって掌部24及び各指部25の間に封じ込められた空気(図10Aの状態)が圧縮される。この圧縮された空気は、アイソレーター装置10のチャンバー12の内部の空気圧よりも高くなり、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25が膨張する。このことにより、掌部24及び各指部25の表面が互いに接触することなく拡がった状態を維持することができる(図10B参照)。
以上のことから、本第2実施形態に係るグローブ除染用支持具60においては、作業用グローブ20の上腕部21、腕部22、及び、手首部23が適正に除染されることに加え、掌部24が皺になったり、或いは、各指部25が互いに重なり合ったりして、互いに表面が接触することなく、除染用の過酸化水素ガスによって作業用グローブ20の表面全域が隈なく適正に除染される。
《第3実施形態》
本第3実施形態に係るグローブ除染用支持具は、指掌部支持部材として上記第1実施形態の隔壁盤に替えて球状の隔壁球(以下「隔壁球」という。)を有して、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25を拡開するものである。図11は、本第3実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。本第3実施形態に係るグローブ除染用支持具70は、作業用グローブ20の腕部22を支持するための腕部支持部材71、この腕部支持部材71をグローブポート30に固定するための固定部材72、及び、作業用グローブ20の掌部24内部と腕部22内部との間の手首部23に隔壁を形成するための隔壁球74から構成されている。また、腕部支持部材71は、1本の主軸71aと、腕部22を拡張するための2つの腕部拡張部材73を具備している。
また、図11において、腕部支持部材71の主軸71aは、1本のステンレス製線材からなり、その一方の端部71bを同じくステンレス製線材からなる固定部材72に溶着され、他方の端部71cを隔壁球74に垂直に固定されている。固定部材72は、一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部72aと、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部72bとから構成されている。
また、2つの腕部拡張部材73は、ステンレス製線材からなり、腕部支持部材71の主軸71aの中央位置に略等間隔に設けられ、それぞれ、腕部支持部材71から等間隔に法線方向に向けて延出する3本の枝軸73aとこれらの枝軸73aに支持されて主軸71aと垂直方向に広がるリング73bとから構成されている。隔壁球74は球状をして、その球面を腕部支持部材71の先端方向(主軸71aの他方の端部71cの延出方向)に向けるようにして垂直に固定されている。
本第3実施形態に係るグローブ除染用支持具70を作業用グローブ20の内部に挿入する操作については、上記第1実施形態と同様である(図6〜図8参照)。また、固定部材72の作用についても、上記第1実施形態と同様である。ここでは、隔壁球74の作用について説明する。
まず、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける前の状態は、上記第1実施形態と同様である(図6参照)。グローブポート30に装着されたままの作業用グローブ20は、チャンバー12の内部側に垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態(図6の矢印の部分)となっている。一方、グローブ除染用支持具70の固定部材72は、その構造及び作用について上記第1実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する(図5及び図6〜図8参照)。
次に、図12Aは、グローブ除染用支持具70を作業用グローブに取り付ける途中の状態(上記第1実施形態の図7に対応)を示す拡大断面図である。図12Aにおいて、隔壁球74の外周縁部74aが作業用グローブ20の腕部22の途中の内周部に当接する。この位置が、隔壁球74の外周径と作業用グローブ20の腕部22の内周径とが一致する位置である。この状態で、作業用グローブ20の内部は、腕部22側と掌部24側とに区画され、隔壁球74によって掌部24及び各指部25の内部の空気が封じ込められる。
なお、この状態においては、チャンバー12の内部の空気圧と隔壁球74によって区画された掌部24及び各指部25の内部の空気圧は等しく、掌部24及び各指部25は、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態のままである。一方、作業用グローブ20の腕部22は、上記第1実施形態と同様に略水平な状態に支持され、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった部分は、ある程度解消されている(全体を図示せず)。
この状態(図12Aの位置)から更に、グローブ除染用支持具70を作業用グローブ20の腕部22の前方(手首部23の方向)に挿入する。このとき、隔壁球74の外周縁部74aは、作業用グローブ20の腕部22の内部を拡開しながら手首部23まで気密的に摺動する。このことは、作業用グローブ20が合成樹脂製など可撓性材料で構成されていることから容易である。
図12Bは、グローブ除染用支持具70を作業用グローブに取り付けた後の状態(上記第1実施形態の図8に対応)を示す拡大断面図である。図12Bにおいて、隔壁球74が作業用グローブ20の手首部23まで挿入され、グローブ除染用支持具70は、固定部材72の作用によりアイソレーター装置10のガラス窓14に固定されたグローブポート30の挿入部31の内周側部に安定的に固定されている(全体を図示せず)。このことにより、腕部支持部材71は、一方の端部71bを固定部材72に溶着されて、グローブポート30に主軸71aを水平状態にして安定的に固定されている。
このように、腕部支持部材71の主軸71aが水平状態で安定的に固定され、且つ、2つの腕部拡張部材73が作業用グローブ20の腕部22を拡張するように支持している(全体を図示せず)。このことにより、作業用グローブ20の腕部22がアイソレーター装置10のチャンバー12の内部側に垂れ下がることなく、水平状態で安定的に支持されている。また、作業用グローブ20の腕部22は、折れ曲がったり、皺になったりすることなく支持されている(全体を図示せず)。
更に、隔壁球74の外周縁部74aが作業用グローブ20の腕部22内部を手首部23まで気密的に摺動する結果、最初に隔壁球74によって掌部24及び各指部25の間に封じ込められた空気(図12Aの状態)が圧縮される。この圧縮された空気は、アイソレーター装置10のチャンバー12の内部の空気圧よりも高くなり、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25が膨張する。このことにより、掌部24及び各指部25の表面が互いに接触することなく拡がった状態を維持することができる(図12B参照)。
以上のことから、本第3実施形態に係るグローブ除染用支持具70においては、作業用グローブ20の上腕部21、腕部22、及び、手首部23が適正に除染されることに加え、掌部24が皺になったり、或いは、各指部25が互いに重なり合ったりして、互いに表面が接触することなく、除染用の過酸化水素ガスによって作業用グローブ20の表面全域が隈なく適正に除染される。
《第4実施形態》
本第4実施形態に係るグローブ除染用支持具は、指掌部支持部材として上記第1実施形態の隔壁盤の外周縁部に沿って当該外周縁部から法線方向外側に向かって延出する外縁シールを具備するものである。この外縁シールは、合成樹脂製などの可撓性材料からなるものである。図13は、本第4実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。本第4実施形態に係るグローブ除染用支持具80は、作業用グローブ20の腕部22を支持するための腕部支持部材81、この腕部支持部材81をグローブポート30に固定するための固定部材82、作業用グローブ20の掌部24内部と腕部22内部との間の手首部23に隔壁を形成するための隔壁盤84、及び、この隔壁盤84の外周縁部84aに設けられた外縁シール84bから構成されている。また、腕部支持部材81は、1本の主軸81aと、腕部22を拡張するための2つの腕部拡張部材83を具備している。
また、図13において、腕部支持部材81の主軸81aは、1本のステンレス製線材からなり、その一方の端部81bを同じくステンレス製線材からなる固定部材82に溶着され、他方の端部81cを隔壁盤84に垂直に固定されている。固定部材82は、一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部82aと、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部82bとから構成されている。
また、2つの腕部拡張部材83は、ステンレス製線材からなり、腕部支持部材81の主軸81aの中央位置に略等間隔に設けられ、それぞれ、腕部支持部材81から等間隔に法線方向に向けて延出する3本の枝軸83aとこれらの枝軸83aに支持されて主軸81aと垂直方向に広がるリング83bとから構成されている。隔壁盤54は円盤形状をして、その一方の盤面を腕部支持部材81の先端方向(主軸81aの他方の端部81cの延出方向)に向けるようにして、他方の盤面を当該端部81cと垂直に固定されている。この隔壁盤84の外周縁部84aには、全周に亘って合成樹脂製の外縁シール84bが設けられている。
本第4実施形態に係るグローブ除染用支持具80を作業用グローブ20の内部に挿入する操作については、上記第1実施形態と同様である(図6〜図8参照)。また、固定部材82の作用についても、上記第1実施形態と同様である。ここでは、隔壁盤84と外縁シール84bの作用について説明する。
まず、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける前の状態は、上記第1実施形態と同様である(図6参照)。グローブポート30に装着されたままの作業用グローブ20は、チャンバー12の内部側に垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態(図6の矢印の部分)となっている。一方、グローブ除染用支持具80の固定部材82は、その構造及び作用について上記第1実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する(図5及び図6〜図8参照)。
次に、図14Aは、グローブ除染用支持具80を作業用グローブに取り付ける途中の状態(上記第1実施形態の図7に対応)を示す拡大断面図である。図14Aにおいて、隔壁盤84の外周縁部74aに設けられた外縁シール84bが作業用グローブ20の腕部22の途中の内周部に当接する。この位置が、隔壁盤84の外周径と作業用グローブ20の腕部22の内周径とが一致する位置である。この状態で、作業用グローブ20の内部は、腕部22側と掌部24側とに区画され、隔壁盤84によって掌部24及び各指部25の内部の空気が封じ込められる。このとき、隔壁盤84の外周縁部84aに設けられた外縁シール84bの作用により、気密状態が向上する。
なお、この状態においては、チャンバー12の内部の空気圧と隔壁盤84によって区画された掌部24及び各指部25の内部の空気圧は等しく、掌部24及び各指部25は、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態のままである。一方、作業用グローブ20の腕部22は、上記第1実施形態と同様に略水平な状態に支持され、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった部分は、ある程度解消されている(全体を図示せず)。
この状態(図14Aの位置)から更に、グローブ除染用支持具80を作業用グローブ20の腕部22の前方(手首部23の方向)に挿入する。このとき、隔壁盤84の外周縁部84aは、作業用グローブ20の腕部22の内部を拡開しながら外縁シール84bと共に手首部23まで気密的に摺動する。このことは、作業用グローブ20が合成樹脂製など可撓性材料で構成されていることから容易である。また、外縁シール84bの作用により、隔壁盤84の外周縁部84aが摺動する際にも良好な気密状態が維持される。
図14Bは、グローブ除染用支持具80を作業用グローブに取り付けた後の状態(上記第1実施形態の図8に対応)を示す拡大断面図である。図14Bにおいて、隔壁盤84が作業用グローブ20の手首部23まで挿入され、グローブ除染用支持具80は、固定部材82の作用によりアイソレーター装置10のガラス窓14に固定されたグローブポート30の挿入部31の内周側部に安定的に固定されている(全体を図示せず)。このことにより、腕部支持部材81は、一方の端部81bを固定部材82に溶着されて、グローブポート30に主軸81aを水平状態にして安定的に固定されている。
このように、腕部支持部材81の主軸81aが水平状態で安定的に固定され、且つ、2つの腕部拡張部材83が作業用グローブ20の腕部22を拡張するように支持している(全体を図示せず)。このことにより、作業用グローブ20の腕部22がアイソレーター装置10のチャンバー12の内部側に垂れ下がることなく、水平状態で安定的に支持されている。また、作業用グローブ20の腕部22は、折れ曲がったり、皺になったりすることなく支持されている(全体を図示せず)。
更に、隔壁盤84の外周縁部84aが外縁シール84bと共に作業用グローブ20の腕部22内部を手首部23まで気密的に摺動する結果、最初に隔壁盤84によって掌部24及び各指部25の間に封じ込められた空気(図14Aの状態)が圧縮される。この圧縮された空気は、アイソレーター装置10のチャンバー12の内部の空気圧よりも高くなり、作業用グローブ20の掌部24及び各指部25が膨張する。このことにより、掌部24及び各指部25の表面が互いに接触することなく拡がった状態を維持することができる(図14B参照)。
以上のことから、本第4実施形態に係るグローブ除染用支持具80においては、作業用グローブ20の上腕部21、腕部22、及び、手首部23が適正に除染されることに加え、掌部24が皺になったり、或いは、各指部25が互いに重なり合ったりして、互いに表面が接触することなく、除染用の過酸化水素ガスによって作業用グローブ20の表面全域が隈なく適正に除染される。
《第5実施形態》
本第5実施形態に係るグローブ除染用支持具は、指掌部支持部材として上記第1実施形態〜第4実施形態の隔壁部材(隔壁盤、隔壁半球、隔壁球など)に替えて、作業用グローブの掌部内部に挿入して掌部を拡げた状態に保持する掌部拡開部材を採用するものである。図15は、本第5実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。本第5実施形態に係るグローブ除染用支持具90は、作業用グローブ20の腕部22を支持するための腕部支持部材91、この腕部支持部材91をグローブポート30に固定するための固定部材92、及び、作業用グローブ20の掌部24を拡開して支持するための掌部拡開部材94から構成されている。なお、掌部拡開部材94の大きさ(幅)は、作業用グローブ20の掌部24の大きさ(幅)より大きく構成されており、掌部24の内部に挿入されて掌部24を拡開する。
図15において、腕部支持部材91及び掌部拡開部材94は、U字形状に屈曲した1本のステンレス製線材からなり、その両端部91a及び91bは、同じくステンレス製線材からなる固定部材92に溶着されている。このように、本第5実施形態においては、腕部支持部材91と掌部拡開部材94とが一体として成形され、腕部支持部材91の先端のU字形状の屈曲部位が掌部拡開部材94を構成している。また、腕部支持部材91の中央部位には、2本のステンレス製線材の間隔を拡げて腕部22を拡張するための1本の腕部拡張部材93が具備されている。固定部材92は、一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部92aと、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部92bとから構成されている。
本第5実施形態に係るグローブ除染用支持具90を作業用グローブ20の内部に挿入する操作については、上記第1実施形態と同様である(図6〜図8参照)。また、固定部材92の作用についても、上記第1実施形態と同様である。ここでは、掌部拡開部材94の作用について説明する。
まず、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける前の状態は、上記第1実施形態と同様である(図6参照)。グローブポート30に装着されたままの作業用グローブ20は、チャンバー12の内部側に垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態(図6の矢印の部分)となっている。一方、グローブ除染用支持具90の固定部材92は、その構造及び作用について上記第1実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する(図5及び図6〜図8参照)。
次に、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける途中の状態を説明する。図16Aは、グローブ除染用支持具90を作業用グローブに取り付ける途中の状態を示す拡大断面図である。図16Aにおいて、グローブ除染用支持具90の先端に位置する掌部拡開部材94が作業用グローブ20の手首部23に当接する。この状態においては、掌部拡開部材94の幅が掌部24の幅より大きく掌部24の内部には挿入されていない。
なお、この状態においては、掌部24及び各指部25は、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態のままである。一方、作業用グローブ20の腕部22は、腕部支持部材91及び腕部拡張部材93の作用により略水平な状態に支持され、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった部分は、ある程度解消されている(全体を図示せず)。
この状態(図16Aの位置)から更に、グローブ除染用支持具90を作業用グローブ20の手首部23の前方(掌部24の方向)に挿入する。このとき、掌部拡開部材94は、作業用グローブ20の掌部24の内部を拡開しながら各指部25の付根まで挿入される。このことは、作業用グローブ20が合成樹脂製など可撓性材料で構成されていることから容易である。
図16Bは、グローブ除染用支持具90を作業用グローブに取り付けた後の状態を示す拡大断面図である。図16Bにおいて、掌部拡開部材94が作業用グローブ20の掌部24に挿入され、グローブ除染用支持具90は、固定部材92の作用によりアイソレーター装置10のガラス窓14に固定されたグローブポート30の挿入部31の内周側部に安定的に固定されている(全体を図示せず)。このことにより、腕部支持部材91は、両端部91a及び91bを固定部材92に溶着されて、グローブポート30から水平方向に安定的に固定されている。
このように、腕部支持部材91が水平方向に安定的に固定され、且つ、腕部支持部材91と腕部拡張部材93が作業用グローブ20の腕部22を拡張するように支持している(全体を図示せず)。このことにより、作業用グローブ20の腕部22がアイソレーター装置10のチャンバー12の内部側に垂れ下がることなく、水平状態で安定的に支持されている。また、作業用グローブ20の腕部22は、折れ曲がったり、皺になったりすることなく支持されている(全体を図示せず)。
更に、掌部拡開部材94が作業用グローブ20の掌部24に挿入されることにより、掌部24が掌部拡開部材94の大きさに合わせて拡開され、掌部24に接続する各指部25の付根が掌部拡開部材94により拡げられた掌部24と共に間隔を広げて固定された状態となる。このことにより、掌部24及び各指部25の表面が互いに接触することなく拡がった状態を維持することができる(図16B参照)。
以上のことから、本第5実施形態に係るグローブ除染用支持具90においては、作業用グローブ20の上腕部21、腕部22、及び、手首部23が適正に除染されることに加え、掌部24が皺になったり、或いは、各指部25が互いに重なり合ったりして、互いに表面が接触することなく、除染用の過酸化水素ガスによって作業用グローブ20の表面全域が隈なく適正に除染される。
《第6実施形態》
本第6実施形態に係るグローブ除染用支持具は、上記第5実施形と同様に指掌部支持部材として掌部拡開部材を採用するものである。図17は、本第6実施形態に係るグローブ除染用支持具を示す斜視図である。本第6実施形態に係るグローブ除染用支持具100は、作業用グローブ20の腕部22を支持するための腕部支持部材101、この腕部支持部材101をグローブポート30に固定するための固定部材102、及び、作業用グローブ20の掌部24を拡開して支持するための掌部拡開部材104から構成されている。なお、掌部拡開部材104の大きさ(幅)は、作業用グローブ20の掌部24の大きさ(幅)より大きく構成されており、掌部24の内部に挿入されて掌部24を拡開する。また、腕部支持部材101は、1本の主軸101aと、腕部22を拡張するための2つの腕部拡張部材103を具備している。
また、図17において、腕部支持部材101の主軸101aは、1本のステンレス製線材からなり、その一方の端部101bを同じくステンレス製線材からなる固定部材102に溶着され、他方の端部101cを同じくステンレス製線材からなるD字形状の掌部拡開部材104の直線部中央に固定されている。固定部材102は、一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部102aと、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部102bとから構成されている。
また、2つの腕部拡張部材103は、腕部支持部材101の主軸101aの中央位置に略等間隔に設けられ、それぞれ、腕部支持部材101から等間隔に法線方向に向けて延出する3本の枝軸103aとこれらの枝軸103aに支持されて主軸101aと垂直方向に広がるリング103bとから構成されている。掌部拡開部材104はD字形状の屈曲部位を腕部支持部材101の先端方向(主軸101aの他方の端部101cの延出方向)に向けるようにして固定されている。
本第6実施形態に係るグローブ除染用支持具100を作業用グローブ20の内部に挿入する操作については、上記第1実施形態と同様である(図6〜図8参照)。また、固定部材102の作用についても、上記第1実施形態と同様である。ここでは、掌部拡開部材104の作用について説明する。
まず、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける前の状態は、上記第1実施形態と同様である(図6参照)。グローブポート30に装着されたままの作業用グローブ20は、チャンバー12の内部側に垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態(図6の矢印の部分)となっている。一方、グローブ除染用支持具100の固定部材102は、その構造及び作用について上記第1実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する(図5及び図6〜図8参照)。
次に、グローブ除染用支持具をアイソレーター装置の作業用グローブに取り付ける途中の状態を説明する。図18Aは、グローブ除染用支持具100を作業用グローブに取り付ける途中の状態を示す拡大断面図である。図18Aにおいて、グローブ除染用支持具100の先端に位置する掌部拡開部材104が作業用グローブ20の手首部23に当接する。この状態においては、掌部拡開部材104の幅が掌部24の幅より大きく掌部24の内部には挿入されていない。
なお、この状態においては、掌部24及び各指部25は、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった状態のままである。一方、作業用グローブ20の腕部22は、腕部支持部材101及び腕部拡張部材103の作用により略水平な状態に支持され、垂れ下がり、折れ曲がり、皺になり、部分的に重なった部分は、ある程度解消されている(全体を図示せず)。
この状態(図18Aの位置)から更に、グローブ除染用支持具100を作業用グローブ20の手首部23の前方(掌部24の方向)に挿入する。このとき、掌部拡開部材104は、作業用グローブ20の掌部24の内部を拡開しながら各指部25の付根まで挿入される。このことは、作業用グローブ20が合成樹脂製など可撓性材料で構成されていることから容易である。
図18Bは、グローブ除染用支持具100を作業用グローブに取り付けた後の状態を示す拡大断面図である。図18Bにおいて、掌部拡開部材104が作業用グローブ20の掌部24に挿入され、グローブ除染用支持具100は、固定部材102の作用によりアイソレーター装置10のガラス窓14に固定されたグローブポート30の挿入部31の内周側部に安定的に固定されている(全体を図示せず)。このことにより、腕部支持部材101は、一方の端部101bを固定部材102に溶着されて、グローブポート30に主軸101aを水平状態にして安定的に固定されている。
このように、腕部支持部材101の主軸101aが水平状態で安定的に固定され、且つ、2つの腕部拡張部材103が作業用グローブ20の腕部22を拡張するように支持している(全体を図示せず)。このことにより、作業用グローブ20の腕部22がアイソレーター装置10のチャンバー12の内部側に垂れ下がることなく、水平状態で安定的に支持されている。また、作業用グローブ20の腕部22は、折れ曲がったり、皺になったりすることなく支持されている(全体を図示せず)。
更に、掌部拡開部材104が作業用グローブ20の掌部24に挿入されることにより、掌部24が掌部拡開部材94の大きさに合わせて拡開され、掌部24に接続する各指部25の付根が掌部拡開部材94により拡げられた掌部24と共に間隔を広げて固定された状態となる。このことにより、掌部24及び各指部25の表面が互いに接触することなく拡がった状態を維持することができる(図18B参照)。
以上のことから、本第6実施形態に係るグローブ除染用支持具100においては、作業用グローブ20の上腕部21、腕部22、及び、手首部23が適正に除染されることに加え、掌部24が皺になったり、或いは、各指部25が互いに重なり合ったりして、互いに表面が接触することなく、除染用の過酸化水素ガスによって作業用グローブ20の表面全域が隈なく適正に除染される。
《第7実施形態》
本第7実施形態においては、上記各実施形態のグローブ除染用支持具を使用してチャンバー内を除染する際に、既にチャンバー内に作業用機器が設置されている場合について説明する。図19は、作業用グローブを配備したアイソレーター装置の内部に作業用機器が設置されている状態を示す断面概要図である。
図19において、作業用グローブ20は、作業用機器16を操作するために当該作業用機器16に接触できる位置にあり、グローブ除染用支持具(図示せず)で作業用グローブ20を水平状態に固定した場合には、作業用グローブ20の表面と作業用機器16の表面とが接触して、除染用の過酸化水素ガスが十分に作用できない部分が生じる。そこで、本第7実施形態においては、作業用グローブ20を作業用機器16と接触しない位置に安定して固定するようにする。また、複数の作業用グローブが互いに並行、対向若しくは交差するように設けられ、各作業用グローブが互いに接触する場合も同様である。
図20は、本第7実施形態において、アイソレーター装置の内部でグローブ除染用支持具を屈曲させた状態を示す断面概要図である。図20において、作業用機器16はチャンバー12の内部に固定されており移動することはできない。そこで、作業用グローブ20の内部に挿入したグローブ除染用支持具90を変形して、作業用グローブ20の表面が作業用機器16と接触しない位置に安定に固定する。
なお、グローブ除染用支持具は、その腕部支持部材を任意の形状に変形(屈曲)できるものであり、且つ、その屈曲状態を保持することができるものであればよい。上記各実施形態のグローブ除染用支持具は、いずれも、ステンレス製線材からなるものであり屈曲可能であり、且つ、その屈曲状態を安定して保持することができる。なお、本第7実施形態においては、上記第5実施形態のグローブ除染用支持具90を使用した。
上記各実施形態で説明したように、グローブ除染用支持具は、作業用グローブ20の上腕部21、腕部22、手首部23、掌部24、及び、各指部25を拡げ、互いに接触しないように支持するものである。また、上記各実施形態においては、グローブ除染用支持具の腕部支持部材を水平状態で支持するものであった。これに対して、図20においては、グローブ除染用支持具90の腕部支持部材91をその中央部から上方に屈曲させて、作業用グローブ20と作業用機器16との接触を回避している。
このように、腕部支持部材91を屈曲させた場合には、この屈曲部位に対応する作業用グローブ20の腕部22に皺が生じることがある。この腕部22に生じた皺の部分には、除染用の過酸化水素ガスが十分に作用できない。そこで、腕部22に生じた皺を解消するために、グローブ除染用支持具90に加え補助拡張部材95を配置する。図21は、屈曲させたグローブ除染用支持具90に補助拡張部材95を配置した状態を示す斜視図である。この補助拡張部材95は、腕部支持部材91及び腕部拡張部材93の幅よりも広く、且つ、作業用グローブ20の腕部22の内周径よりも大きな外周径を有している。
具体的には、まず、予め屈曲させたグローブ除染用支持具90をグローブポート30の開口部31から作業用グローブ20の内部に挿入し、固定部材92を介してグローブポート30の挿入部31の内周側部に固定する。その後、腕部支持部材91の屈曲状態を修正して作業用グローブ20を適正な位置に固定する。この状態で腕部支持部材91の屈曲部位に対応する作業用グローブ20の腕部22に皺が生じているか否かを検査する。腕部22に皺が生じている場合には、グローブポート30の開口部31を介して、作業用グローブ20の腕部22の屈曲部位に補助拡張部材95を挿入し、当該屈曲部位に生じた皺を拡張して解消する。図22は、屈曲させたグローブ除染用支持具と補助拡張部材により皺を解消した作業用グローブの腕部を示す写真である。
以上のことから、本第7実施形態においては、チャンバー内に作業用機器が設置されている場合であっても、作業用グローブと作業用機器とを接触させることなく、除染用の過酸化水素ガスによって作業用グローブ20の表面全域が隈なく適正に除染される。
上記各実施形態において説明したように、本発明によれば、アイソレーター装置のチャンバー内を除染する際に、チャンバー内に設置された作業用グローブを支持して、その腕部、掌部及び各指部などの接触しやすい部分を拡げて、除染用ガスが作業用グローブの表面全域を隈なく適正に除染することのできるグローブ除染用支持具を提供することができる。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限らず、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記各実施形態においては、グローブ除染用支持具を構成する各部材の材質としてステンレス製線材を使用するものであるが、これに限定するものではなく、各種素材を使用することができる。また、グローブ除染用支持具を屈曲させて使用する場合には、屈曲可能であり、且つ、その屈曲状態を安定して保持することができる材料であれば、どのような材料を使用してもよい。
(2)上記各実施形態においては、固定用部材として一部に切欠部を有するリング状に形成された2本のバネ部と、この切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み摘み部とから構成され、グローブポートに固定できるものを採用するが、これに限定するものではなく、グローブ除染用支持具を安定的に固定できるものであれば、どのような構造であってもよい。
(3)上記各実施形態においては、隔壁部材として隔壁盤、隔壁半球及び隔壁球を採用するが、これに限定するものではなく、作業用グローブの内部を腕部側と掌部側とに気密的に区画できるものであれば、どのような構造のものを使用してもよい。
(4)上記第4実施形態においては、隔壁盤と外縁シールとを組み合わせるものであるが、これに限定するものではなく、隔壁半球、隔壁球或いはその他の隔壁部材に外縁シールを組み合わせるようにしてもよい。
(5)上記第5実施形態においては、腕部支持部材と腕部拡開部材と1本のステンレス製線材から一体成型するものであるが、これに限定するものではなく、それぞれ独立したものを接続するようにしてもよい。
(6)上記第7実施形態においては、グローブ除染用支持具を上方に屈曲させるものであるが、これに限定するものではなく、横或いは下方に屈曲させるようにしてもよい。
10…アイソレーター装置、11…架台、12…チャンバー、13…制御部、
14…ガラス窓、15…作業用開口部、16…作業用機器、
20…作業用グローブ、21…上腕部、22…腕部、23…手首部、24…掌部、
25…指部、
30…グローブポート、31…開口部、32…オーリング、33…環状溝、
50、60、70、80、90、100…グローブ除染用支持具、
51、61、71、81、91、101…腕部支持部材、
51a、61a、71a、81a…主軸、
52、62、72、82、92、102…固定部材、
52a、62a、72a、82a、92a、102a…バネ部、
52b、62b、72b、82b、92b、102b…摘み部、
53、63、73、83、93、103…腕部拡張部材、
54、84…隔壁盤、64…隔壁半球、74…隔壁球、94、104…掌部拡開部材、
54a、64a、74a、84a…外周縁部、84b…外縁シール、
95…補助拡張部材。

Claims (14)

  1. 無菌環境を維持した作業室の外部から当該作業室の内部で作業するために、前記作業室の壁面に開口した作業用開口部に設けられたグローブポートから、当該作業室の内部に向けて気密性を保持して取り付けられた作業用グローブに対して、
    前記作業室内を除染する際に、同時に前記作業用グローブの作業室内側表面を隈なく除染するために使用されるグローブ除染用支持具であって、
    前記作業用グローブの上腕部が取り付けられた前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部に前記作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入されることにより、前記腕部を拡げて支持する腕部支持部材と、
    前記腕部支持部材の一方の端部と接合されると共に、前記グローブポートの開口部の内周縁部に当接して固定されることにより、前記腕部支持部材の位置を安定的に保持する固定部材と、
    前記腕部支持部材の他方の端部と接合されると共に、前記作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する指掌部支持部材とを備え
    前記指掌部支持部材は、前記作業用グローブの掌部内部と腕部内部との間の手首部に隔壁を形成する隔壁部材であって、
    前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記隔壁部材の外周縁部が前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該隔壁部材の外周縁部が前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
    前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁部材との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とするグローブ除染用支持具。
  2. 前記隔壁部材は、円盤状の隔壁盤からなり、その盤面を前記腕部支持部材の挿入方向に向けるようにして当該腕部支持部材と接合されており、
    前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記隔壁盤の外周縁部が前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該隔壁盤の外周縁部が前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
    前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁盤との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とする請求項1に記載のグローブ除染用支持具。
  3. 前記隔壁部材は、球状又は半球状の隔壁球からなり、その球状面を前記支持部材の挿入方向に向けるようにして当該腕部支持部材と接合されており、
    前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記隔壁球の外周縁部が前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該隔壁球の外周縁部が前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
    前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁球との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とする請求項1に記載のグローブ除染用支持具。
  4. 前記隔壁部材は、前記隔壁盤又は前記隔壁球の外周縁部に沿って当該外周縁部から法線方向外側に向かって延出する可撓性材料からなる外縁シールを具備し、
    前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入する途中段階において、前記前記外縁シールが前記作業用グローブの腕部の内周部に当接し、更に挿入が進むにつれて当該外縁シールが前記作業用グローブの腕部内部を手首部まで気密的に摺動することにより、
    前記作業用グローブの掌部内部側と前記隔壁盤又は前記隔壁球との間に封じ込められた空気が圧縮されて、前記作業用グローブの掌部及び各指部が膨張して互いに接触することなく拡がることを特徴とする請求項2又は3に記載のグローブ除染用支持具。
  5. 無菌環境を維持した作業室の外部から当該作業室の内部で作業するために、前記作業室の壁面に開口した作業用開口部に設けられたグローブポートから、当該作業室の内部に向けて気密性を保持して取り付けられた作業用グローブに対して、
    前記作業室内を除染する際に、同時に前記作業用グローブの作業室内側表面を隈なく除染するために使用されるグローブ除染用支持具であって、
    前記作業用グローブの上腕部が取り付けられた前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部に前記作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入されることにより、前記腕部を拡げて支持する腕部支持部材と、
    前記腕部支持部材の一方の端部と接合されると共に、前記グローブポートの開口部の内周縁部に当接して固定されることにより、前記腕部支持部材の位置を安定的に保持する固定部材と、
    前記腕部支持部材の他方の端部と接合されると共に、前記作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する指掌部支持部材とを備え、
    前記指掌部支持部材は、前記作業用グローブの掌部内部に挿入され、当該掌部を拡げた状態に保持する掌部拡開部材であって、
    前記腕部支持部材は、両端部を前記固定部材と接合されたU字形状の線材からなり、そのU字屈曲部を前記作業用グローブの腕部内部に挿入されると共に、当該U字屈曲部の先端部位が前記掌部拡開部材を構成して、
    前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入して当該腕部を拡げて支持すると共に、前記掌部拡開部材を前記作業用グローブの掌部内部に挿入して当該掌部を拡げて支持することにより、
    前記作業用グローブの掌部に接続する各指部の付根が前記掌部拡開部材により拡げられた掌部に支持された状態となり、前記作業用グローブの掌部及び各指部が互いに接触することなく拡がることを特徴とするグローブ除染用支持具。
  6. 前記腕部支持部材は、棒状の1本又は2本以上の線材からなり、
    前記線材の一方の端部を前記グローブポートの開口部に固定される前記固定部材と接合され、
    前記線材の他方の端部を前記隔壁部材又は前記掌部拡開部材と接合された状態で前記作業用グローブの腕部内部に挿入され、
    前記線材の両端部の間の前記作業用グローブの腕部に対応する位置に当該線材に略垂直な方向に延出するように設けられた腕部拡張部材を少なくとも1つ具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のグローブ除染用支持具。
  7. 前記固定部材は、一部に切欠部を有するリング状に形成されたバネ部と、当該切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部とを具備し、
    前記リング状のバネ部の外周径が前記グローブポートの開口部の内周径よりも大きく、
    前記摘み部を挟持して前記バネ部のリング径を圧縮して前記グローブポートの開口部に挿嵌した後に、前記摘み部を開放することにより前記バネ部が元のリング径に復元しようとして、当該バネ部が前記グローブポートの開口部の内周縁部を法線方向外側に向けて押圧して前記固定部材が前記腕部支持部材の位置を安定的に保持することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のグローブ除染用支持具。
  8. 前記作業用グローブの作業室内側表面の一部が、
    当該作業室内の壁面、当該作業室内に設置された内部機器の表面、及び/又は、当該作業用グローブと並行、対向若しくは交差するように設けられた他の作業用グローブの作業室内側表面と接触することのない位置に当該作業用グローブの各部位を配置するために、
    前記腕部支持部材は、任意の形状に屈曲可能で、且つ、その屈曲状態を保持することができることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のグローブ除染用支持具。
  9. 前記腕部支持部材を屈曲させた際に、当該屈曲部位に対応する前記作業用グローブの腕部の屈曲部位に生じる皺を、
    前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部の屈曲部位に挿入して、当該屈曲部位に生じた皺を拡張して皺を解消するようにした補助拡張部材を配置することを特徴とする請求項8に記載のグローブ除染用支持具。
  10. 無菌環境を維持した作業室の外部から当該作業室の内部で作業するために、前記作業室の壁面に開口した作業用開口部に設けられたグローブポートから、当該作業室の内部に向けて気密性を保持して取り付けられた作業用グローブに対して、
    前記作業室内を除染する際に、同時に前記作業用グローブの作業室内側表面を隈なく除染するために使用されるグローブ除染用支持具であって、
    前記作業用グローブの上腕部が取り付けられた前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部に前記作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入されることにより、前記腕部を拡げて支持する腕部支持部材と、
    前記腕部支持部材の一方の端部と接合されると共に、前記グローブポートの開口部の内周縁部に当接して固定されることにより、前記腕部支持部材の位置を安定的に保持する固定部材と、
    前記腕部支持部材の他方の端部と接合されると共に、前記作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する指掌部支持部材とを備え、
    前記固定部材は、一部に切欠部を有するリング状に形成されたバネ部と、当該切欠部の両端部からリングの径内側に向かって設けられた1対の摘み部とを具備し、
    前記リング状のバネ部の外周径が前記グローブポートの開口部の内周径よりも大きく、
    前記摘み部を挟持して前記バネ部のリング径を圧縮して前記グローブポートの開口部に挿嵌した後に、前記摘み部を開放することにより前記バネ部が元のリング径に復元しようとして、当該バネ部が前記グローブポートの開口部の内周縁部を法線方向外側に向けて押圧して前記固定部材が前記腕部支持部材の位置を安定的に保持することを特徴とするグローブ除染用支持具。
  11. 前記指掌部支持部材は、前記作業用グローブの掌部内部に挿入され、当該掌部を拡げた状態に保持する掌部拡開部材であって、
    前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入して当該腕部を拡げて支持すると共に、前記掌部拡開部材を前記作業用グローブの掌部内部に挿入して当該掌部を拡げて支持することにより、
    前記作業用グローブの掌部に接続する各指部の付根が前記掌部拡開部材により拡げられた掌部に支持された状態となり、前記作業用グローブの掌部及び各指部が互いに接触することなく拡がることを特徴とする請求項10に記載のグローブ除染用支持具。
  12. 無菌環境を維持した作業室の外部から当該作業室の内部で作業するために、前記作業室の壁面に開口した作業用開口部に設けられたグローブポートから、当該作業室の内部に向けて気密性を保持して取り付けられた作業用グローブに対して、
    前記作業室内を除染する際に、同時に前記作業用グローブの作業室内側表面を隈なく除染するために使用されるグローブ除染用支持具であって、
    前記作業用グローブの上腕部が取り付けられた前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部に前記作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入されることにより、前記腕部を拡げて支持する腕部支持部材と、
    前記腕部支持部材の一方の端部と接合されると共に、前記グローブポートの開口部の内周縁部に当接して固定されることにより、前記腕部支持部材の位置を安定的に保持する固定部材と、
    前記腕部支持部材の他方の端部と接合されると共に、前記作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する指掌部支持部材とを備え、
    前記作業用グローブの作業室内側表面の一部が、
    当該作業室内の壁面、当該作業室内に設置された内部機器の表面、及び/又は、当該作業用グローブと並行、対向若しくは交差するように設けられた他の作業用グローブの作業室内側表面と接触することのない位置に当該作業用グローブの各部位を配置するために、
    前記腕部支持部材は、任意の形状に屈曲可能で、且つ、その屈曲状態を保持することができることを特徴とするグローブ除染用支持具。
  13. 前記指掌部支持部材は、前記作業用グローブの掌部内部に挿入され、当該掌部を拡げた状態に保持する掌部拡開部材であって、
    前記腕部支持部材を前記作業用グローブの腕部内部に挿入して当該腕部を拡げて支持すると共に、前記掌部拡開部材を前記作業用グローブの掌部内部に挿入して当該掌部を拡げて支持することにより、
    前記作業用グローブの掌部に接続する各指部の付根が前記掌部拡開部材により拡げられた掌部に支持された状態となり、前記作業用グローブの掌部及び各指部が互いに接触することなく拡がることを特徴とする請求項12に記載のグローブ除染用支持具。
  14. 前記腕部支持部材を屈曲させた際に、当該屈曲部位に対応する前記作業用グローブの腕部の屈曲部位に生じる皺を、
    前記グローブポートの開口部を介して、前記作業用グローブの腕部内部の屈曲部位に挿入して、当該屈曲部位に生じた皺を拡張して皺を解消するようにした補助拡張部材を配置することを特徴とする請求項13に記載のグローブ除染用支持具。
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