以下、添付図面を参照して、医用画像処理装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下では、医用画像処理装置としての機能を有するワークステーションを含む画像表示システムを実施形態として説明するが、医用画像診断装置が医用画像処理装置として機能する場合であってもよく、或いは、端末装置が医用画像処理装置として機能する場合であってもよい。
ここで、以下の実施形態で用いる用語について説明すると、「視差画像群」とは、ボリュームデータに対して、所定の視差角ずつ視点位置を移動させてボリュームレンダリング処理を行なうことで生成された画像群のことである。すなわち、「視差画像群」は、「視点位置」が異なる複数の「視差画像」から構成される。また、「視差角」とは、「視差画像群」を生成するために設定された各視点位置のうち隣接する視点位置とボリュームデータによって表される空間内の所定位置(例えば、空間の中心)とにより定まる角度のことである。また、「視差数」とは、立体表示モニタにて立体視されるために必要となる「視差画像」の数のことである。また、以下で記載する「9視差画像」とは、9つの「視差画像」から構成される「視差画像群」のことである。また、以下で記載する「2視差画像」とは、2つの「視差画像」から構成される「視差画像群」のことである。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る画像表示システムの構成例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る画像表示システムの構成例を説明するための図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る画像表示システム1は、医用画像診断装置110と、画像保管装置120と、ワークステーション130と、端末装置140とを有する。図1に例示する各装置は、例えば、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)2により、直接的、又は間接的に相互に通信可能な状態となっている。例えば、画像表示システム1にPACS(Picture Archiving and Communication System)が導入されている場合、各装置は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に則って、医用画像等を相互に送受信する。
かかる画像表示システム1は、医用画像診断装置110により生成された3次元の医用画像データであるボリュームデータから視差画像群を生成し、この視差画像群を立体視可能なモニタに表示することで、病院内に勤務する医師や検査技師に立体視可能な医用画像を提供する。具体的には、第1の実施形態においては、ワークステーション130が、ボリュームデータに対して種々の画像処理を行ない、視差画像群を生成する。また、ワークステーション130及び端末装置140が、立体視可能なモニタを有し、ワークステーション130にて生成された視差画像群をこのモニタに表示する。また、画像保管装置120は、医用画像診断装置110にて生成されたボリュームデータや、ワークステーション130にて生成された視差画像群を保管する。すなわち、ワークステーション130や端末装置140は、この画像保管装置120からボリュームデータや視差画像群を取得し、これを処理したり、モニタに表示したりする。以下、各装置を順に説明する。
医用画像診断装置110は、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT−CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET−CT装置、又はこれらの装置群等である。また、第1の実施形態に係る医用画像診断装置110は、3次元の医用画像データ(ボリュームデータ)を生成可能である。
具体的には、第1の実施形態に係る医用画像診断装置110は、被検体を撮影することによりボリュームデータを生成する。例えば、医用画像診断装置110は、被検体を撮影することにより投影データやMR信号等のデータを収集し、収集したデータから、被検体の体軸方向に沿った複数のアキシャル面の医用画像データを再構成することで、ボリュームデータを生成する。例えば、医用画像診断装置110は、500枚のアキシャル面の医用画像データを再構成する。この500枚のアキシャル面の医用画像データ群が、ボリュームデータである。なお、医用画像診断装置110により撮影された被検体の投影データやMR信号等自体をボリュームデータとしても良い。
また、第1の実施形態に係る医用画像診断装置110は、生成したボリュームデータを画像保管装置120に送信する。なお、医用画像診断装置110は、ボリュームデータを画像保管装置120に送信する際に、付帯情報として、例えば、患者を識別する患者ID、検査を識別する検査ID、医用画像診断装置110を識別する装置ID、医用画像診断装置110による1回の撮影を識別するシリーズID等を送信する。
画像保管装置120は、医用画像を保管するデータベースである。具体的には、第1の実施形態に係る画像保管装置120は、医用画像診断装置110から送信されたボリュームデータを記憶部に格納し、これを保管する。また、第1の実施形態においては、ワークステーション130が、ボリュームデータから視差画像群を生成し、生成した視差画像群を画像保管装置120に送信する。このため、画像保管装置120は、ワークステーション130から送信された視差画像群を記憶部に格納し、これを保管する。なお、本実施形態は、大容量の画像を保管可能なワークステーション130を用いることで、図1に例示するワークステーション130と画像保管装置120とが統合される場合であっても良い。すなわち、本実施形態は、ワークステーション130そのものにボリュームデータもしくは視差画像群を記憶させる場合であっても良い。
なお、第1の実施形態において、画像保管装置120に保管されたボリュームデータや視差画像群は、患者ID、検査ID、装置ID、シリーズID等と対応付けて保管される。このため、ワークステーション130や端末装置140は、患者ID、検査ID、装置ID、シリーズID等を用いた検索を行なうことで、必要なボリュームデータや視差画像群を画像保管装置120から取得する。
ワークステーション130は、医用画像に対して画像処理を行なう画像処理装置である。具体的には、第1の実施形態に係るワークステーション130は、画像保管装置120から取得したボリュームデータに対して種々のレンダリング処理を行ない、視差画像群を生成する。視差画像群とは、複数の視点から撮影された複数の視差画像のことであり、例えば、9視差画像を裸眼にて立体視可能なモニタにて表示される視差画像群とは、視点位置が異なる9つの視差画像のことである。
また、第1の実施形態に係るワークステーション130は、表示部として、立体視可能なモニタ(以下、立体表示モニタ)を有する。ワークステーション130は、視差画像群を生成し、生成した視差画像群を立体表示モニタに表示する。この結果、ワークステーション130の操作者は、立体表示モニタに表示された立体視可能な医用画像を確認しながら、視差画像群生成のための操作を行なうことができる。
また、ワークステーション130は、生成した視差画像群を画像保管装置120に送信する。なお、ワークステーション130は、視差画像群を画像保管装置120に送信する際に、付帯情報として、例えば、患者ID、検査ID、装置ID、シリーズID等を送信する。また、視差画像群を画像保管装置120に送信する際に送信される付帯情報としては、視差画像群に関する付帯情報も挙げられる。視差画像群に関する付帯情報としては、視差画像の枚数(例えば、「9」)や、視差画像の解像度(例えば、「466×350画素」)等がある。
端末装置140は、病院内に勤務する医師や検査技師に医用画像を閲覧させるための装置である。例えば、端末装置140は、病院内に勤務する医師や検査技師により操作されるPC(Personal Computer)やタブレット式PC、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話等である。具体的には、第1の実施形態に係る端末装置140は、表示部として立体表示モニタを有する。また、端末装置140は、画像保管装置120から視差画像群を取得し、取得した視差画像群を立体表示モニタに表示する。この結果、観察者である医師や検査技師は、立体視可能な医用画像を閲覧することができる。
ここで、ワークステーション130や端末装置140が有する立体表示モニタについて説明する。現在最も普及している一般的な汎用モニタは、2次元画像を2次元で表示するものであり、2次元画像を立体表示することができない。仮に、観察者が汎用モニタにて立体視を要望する場合、汎用モニタに対して画像を出力する装置は、平行法や交差法により観察者が立体視可能な2視差画像を並列表示させる必要がある。又は、汎用モニタに対して画像を出力する装置は、例えば、左目用の部分に赤色のセロハンが取り付けられ、右目用の部分に青色のセロハンが取り付けられたメガネを用いて余色法により観察者が立体視可能な画像を表示する必要がある。
一方、立体表示モニタとしては、立体視用メガネ等の専用機器を用いることで、2視差画像(両眼視差画像とも称する)を立体視可能とするものがある。
図2A及び図2Bは、2視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。図2A及び図2Bに示す一例は、シャッター方式により立体表示を行なう立体表示モニタであり、モニタを観察する観察者が装着する立体視用メガネとしてシャッターメガネが用いられる。かかる立体表示モニタは、モニタにて2視差画像を交互に出射する。例えば、図2Aに示すモニタは、左目用の画像と右目用の画像を、120Hzにて交互に出射する。ここで、モニタには、図2Aに示すように、赤外線出射部が設置され、赤外線出射部は、画像が切り替わるタイミングに合わせて赤外線の出射を制御する。
また、赤外線出射部から出射された赤外線は、図2Aに示すシャッターメガネの赤外線受光部により受光される。シャッターメガネの左右それぞれの枠には、シャッターが取り付けられており、シャッターメガネは、赤外線受光部が赤外線を受光したタイミングに合わせて左右のシャッターそれぞれの透過状態及び遮光状態を交互に切り替える。以下、シャッターにおける透過状態及び遮光状態の切り替え処理について説明する。
各シャッターは、図2Bに示すように、入射側の偏光板と出射側の偏光板とを有し、更に、入射側の偏光板と出射側の偏光板との間に液晶層を有する。また、入射側の偏光板と出射側の偏光板とは、図2Bに示すように、互いに直交している。ここで、図2Bに示すように、電圧が印加されていない「OFF」の状態では、入射側の偏光板を通った光は、液晶層の作用により90度回転し、出射側の偏光板を透過する。すなわち、電圧が印加されていないシャッターは、透過状態となる。
一方、図2Bに示すように、電圧が印加された「ON」の状態では、液晶層の液晶分子による偏光回転作用が消失するため、入射側の偏光板を通った光は、出射側の偏光板で遮られてしまう。すなわち、電圧が印加されたシャッターは、遮光状態となる。
そこで、例えば、赤外線出射部は、モニタ上に左目用の画像が表示されている期間、赤外線を出射する。そして、赤外線受光部は、赤外線を受光している期間、左目のシャッターに電圧を印加せず、右目のシャッターに電圧を印加させる。これにより、図2Aに示すように、右目のシャッターが遮光状態となり、左目のシャッターが透過状態となるため、観察者の左目に左目用の画像が入射する。一方、赤外線出射部は、モニタ上に右目用の画像が表示されている期間、赤外線の出射を停止する。そして、赤外線受光部は、赤外線が受光されない期間、右目のシャッターに電圧を印加せず、左目のシャッターに電圧を印加させる。これにより、左目のシャッターが遮光状態となり、右目のシャッターが透過状態であるため、観察者の右目に右目用の画像が入射する。このように、図2A及び図2Bに示す立体表示モニタは、モニタに表示される画像とシャッターの状態を連動させて切り替えることで、観察者が立体視可能な画像を表示させる。なお、2視差画像を立体視可能な立体表示モニタとしては、上記のシャッター方式以外にも、偏光メガネ方式を採用したモニタも知られている。
更に、近年実用化された立体表示モニタとしては、レンチキュラーレンズ等の光線制御子を用いることで、例えば、9視差画像等の多視差画像を観察者が裸眼にて立体視可能とするものがある。かかる立体表示モニタは、両眼視差による立体視を可能とし、更に、観察者の視点移動に合わせて観察される映像も変化する運動視差による立体視も可能とする。
図3は、9視差画像により立体表示を行なう立体表示モニタの一例を説明するための図である。図3に示す立体表示モニタには、液晶パネル等の平面状の表示面200の前面に、光線制御子が配置される。例えば、図3に示す立体表示モニタには、光線制御子として、光学開口が垂直方向に延びる垂直レンチキュラーシート201が表示面200の前面に貼り付けられている。
表示面200には、図3に示すように、縦横比が3:1であり、縦方向にサブ画素である赤(R)、緑(G)、青(B)の3つが配置された画素202がマトリクス状に配置される。図3に示す立体表示モニタは、9つの画像により構成される9視差画像を、所定フォーマット(例えば格子状)に配置した中間画像に変換したうえで、表示面200に出力する。すなわち、図3に示す立体表示モニタは、9視差画像にて同一位置にある9つの画素それぞれを、9列の画素202に割り振って出力させる。9列の画素202は、視点位置の異なる9つの画像を同時に表示する単位画素群203となる。
表示面200において単位画素群203として同時に出力された9視差画像は、例えば、LED(Light Emitting Diode)バックライトにより平行光として放射され、更に、垂直レンチキュラーシート201により、多方向に放射される。9視差画像の各画素の光が多方向に放射されることにより、観察者の右目及び左目に入射する光は、観察者の位置(視点の位置)に連動して変化する。すなわち、観察者の見る角度により、右目に入射する視差画像と左目に入射する視差画像とは、視差角が異なる。これにより、観察者は、例えば、図3に示す9つの位置それぞれにおいて、撮影対象を立体的に視認できる。また、観察者は、例えば、図3に示す「5」の位置において、撮影対象に対して正対した状態で立体的に視認できるとともに、図3に示す「5」以外のそれぞれの位置において、撮影対象の向きを変化させた状態で立体的に視認できる。なお、図3に示す立体表示モニタは、あくまでも一例である。9視差画像を表示する立体表示モニタは、図3に示すように、「RRR・・・、GGG・・・、BBB・・・」の横ストライプ液晶である場合であっても良いし、「RGBRGB・・・」の縦ストライプ液晶である場合であっても良い。また、図3に示す立体表示モニタは、図3に示すように、レンチキュラーシートが垂直となる縦レンズ方式である場合であっても良いし、レンチキュラーシートが斜めとなる斜めレンズ方式である場合であっても良い。
ここまで、第1の実施形態に係る画像表示システム1の構成例について簡単に説明した。なお、上記した画像表示システム1は、PACSが導入されている場合にその適用が限られるものではない。例えば、画像表示システム1は、医用画像が添付された電子カルテを管理する電子カルテシステムが導入されている場合にも、同様に適用される。この場合、画像保管装置120は、電子カルテを保管するデータベースである。また、例えば、画像表示システム1は、HIS(Hospital Information System)、RIS(Radiology Information System)が導入されている場合にも、同様に適用される。また、画像表示システム1は、上記した構成例に限られるものではない。各装置が有する機能やその分担は、運用の形態に応じて適宜変更されてよい。
次に、第1の実施形態に係るワークステーション130の構成例について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態に係るワークステーションの構成例を説明するための図である。なお、以下において、「視差画像群」とは、ボリュームデータに対してボリュームレンダリング処理を行なうことで生成された立体視用の画像群のことである。また、「視差画像」とは、「視差画像群」を構成する個々の画像のことである。すなわち、「視差画像群」は、視点位置が異なる複数の「視差画像」から構成される。
第1の実施形態に係るワークステーション130は、画像処理等に適した高性能なコンピュータであり、図4に示すように、入力部131と、表示部132と、通信部133と、記憶部134と、制御部135と、レンダリング処理部136とを有する。なお、以下では、ワークステーション130が画像処理等に適した高性能なコンピュータである場合を用いて説明するが、これに限定されるものではなく、任意の情報処理装置であって良い。例えば、任意のパーソナルコンピュータであっても良い。
入力部131は、マウス、キーボード、トラックボール等であり、ワークステーション130に対する各種操作の入力を操作者から受け付ける。具体的には、第1の実施形態に係る入力部131は、レンダリング処理の対象となるボリュームデータを画像保管装置120から取得するための情報の入力を受け付ける。例えば、入力部131は、患者ID、検査ID、装置ID、シリーズID等の入力を受け付ける。また、第1の実施形態に係る入力部131は、レンダリング処理に関する条件(以下、レンダリング条件)の入力を受け付ける。
表示部132は、立体表示モニタとしての液晶パネル等であり、各種情報を表示する。具体的には、第1の実施形態に係る表示部132は、操作者から各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、視差画像群等を表示する。通信部133は、NIC(Network Interface Card)等であり、他の装置との間で通信を行う。
記憶部134は、ハードディスク、半導体メモリ素子等であり、各種情報を記憶する。具体的には、第1の実施形態に係る記憶部134は、通信部133を介して画像保管装置120から取得したボリュームデータを記憶する。また、第1の実施形態に係る記憶部134は、レンダリング処理中のボリュームデータや、レンダリング処理により生成された視差画像群、及び、2次元表示用の画像等を記憶する。
制御部135は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路であり、ワークステーション130の全体制御を行なう。
例えば、第1の実施形態に係る制御部135は、表示部132に対するGUIの表示や視差画像群の表示を制御する。また、例えば、制御部135は、画像保管装置120との間で通信部133を介して行なわれるボリュームデータや視差画像群の送受信を制御する。また、例えば、制御部135は、レンダリング処理部136によるレンダリング処理を制御する。また、例えば、制御部135は、ボリュームデータの記憶部134からの読み込みや、視差画像群の記憶部134への格納を制御する。
レンダリング処理部136は、制御部135による制御の下、画像保管装置120から取得したボリュームデータに対して種々のレンダリング処理を行ない、視差画像群を生成する。具体的には、第1の実施形態に係るレンダリング処理部136は、記憶部134からボリュームデータを読み込み、このボリュームデータに対して、まず前処理を行なう。次に、レンダリング処理部136は、前処理後のボリュームデータに対してボリュームレンダリング処理を行ない、視差画像群を生成する。続いて、レンダリング処理部136は、各種情報(目盛り、患者名、検査項目等)が描出された2次元画像を生成し、これを視差画像群それぞれに対して重畳することで、出力用の2次元画像を生成する。そして、レンダリング処理部136は、生成した視差画像群や出力用の2次元画像を記憶部134に格納する。なお、第1の実施形態において、レンダリング処理とは、ボリュームデータに対して行なう画像処理全体のことであり、ボリュームレンダリング処理とは、レンダリング処理の内、3次元の情報を反映した2次元画像を生成する処理のことである。レンダリング処理により生成される医用画像とは、例えば、視差画像が該当する。
図5は、図4に示すレンダリング処理部の構成例を説明するための図である。図5に示すように、レンダリング処理部136は、前処理部1361と、3次元画像処理部1362と、2次元画像処理部1363とを有する。前処理部1361が、ボリュームデータに対する前処理を行い、3次元画像処理部1362が、前処理後のボリュームデータから視差画像群を生成し、2次元画像処理部1363が、視差画像群に各種情報が重畳された出力用の2次元画像を生成する。以下、各部を順に説明する。
前処理部1361は、ボリュームデータに対してレンダリング処理を行なう際に、種々の前処理を行なう処理部であり、画像補正処理部1361aと、3次元物体フュージョン部1361eと、3次元物体表示領域設定部1361fとを有する。
画像補正処理部1361aは、2種類のボリュームデータを1つのボリュームデータとして処理する際に画像補正処理を行なう処理部であり、図5に示すように、歪み補正処理部1361b、体動補正処理部1361c及び画像間位置合わせ処理部1361dを有する。例えば、画像補正処理部1361aは、PET−CT装置により生成されたPET画像のボリュームデータとX線CT画像のボリュームデータとを1つのボリュームデータとして処理する際に画像補正処理を行なう。或いは、画像補正処理部1361aは、MRI装置により生成されたT1強調画像のボリュームデータとT2強調画像のボリュームデータとを1つのボリュームデータとして処理する際に画像補正処理を行なう。
また、歪み補正処理部1361bは、個々のボリュームデータにおいて、医用画像診断装置110によるデータ収集時の収集条件に起因するデータの歪みを補正する。また、体動補正処理部1361cは、個々のボリュームデータを生成するために用いられたデータの収集時期における被検体の体動に起因する移動を補正する。また、画像間位置合わせ処理部1361dは、歪み補正処理部1361b及び体動補正処理部1361cによる補正処理が行なわれた2つのボリュームデータ間で、例えば、相互相関法等を用いた位置合わせ(Registration)を行なう。
3次元物体フュージョン部1361eは、画像間位置合わせ処理部1361dにより位置合わせが行なわれた複数のボリュームデータをフュージョンさせる。なお、画像補正処理部1361a及び3次元物体フュージョン部1361eの処理は、単一のボリュームデータに対してレンダリング処理を行なう場合、省略される。
3次元物体表示領域設定部1361fは、操作者により指定された表示対象臓器に対応する表示領域を設定する処理部であり、セグメンテーション処理部1361gを有する。セグメンテーション処理部1361gは、操作者により指定された心臓、肺、血管等の臓器を、例えば、ボリュームデータの画素値(ボクセル値)に基づく領域拡張法により抽出する処理部である。
なお、セグメンテーション処理部1361gは、操作者により表示対象臓器が指定されなかった場合、セグメンテーション処理を行なわない。また、セグメンテーション処理部1361gは、操作者により表示対象臓器が複数指定された場合、該当する複数の臓器を抽出する。また、セグメンテーション処理部1361gの処理は、レンダリング画像を参照した操作者の微調整要求により再度実行される場合もある。
3次元画像処理部1362は、前処理部1361が処理を行なった前処理後のボリュームデータに対してボリュームレンダリング処理を行なう。ボリュームレンダリング処理を行なう処理部として、3次元画像処理部1362は、投影方法設定部1362aと、3次元幾何変換処理部1362bと、3次元物体アピアランス処理部1362fと、3次元仮想空間レンダリング部1362kとを有する。
投影方法設定部1362aは、視差画像群を生成するための投影方法を決定する。例えば、投影方法設定部1362aは、ボリュームレンダリング処理を平行投影法により実行するか、透視投影法により実行するかを決定する。
3次元幾何変換処理部1362bは、ボリュームレンダリング処理が実行されるボリュームデータを3次元幾何学的に変換するための情報を決定する処理部であり、平行移動処理部1362c、回転処理部1362d及び拡大縮小処理部1362eを有する。平行移動処理部1362cは、ボリュームレンダリング処理を行なう際の視点位置が平行移動された場合に、ボリュームデータを平行移動させる移動量を決定する処理部であり、回転処理部1362dは、ボリュームレンダリング処理を行なう際の視点位置が回転移動された場合に、ボリュームデータを回転移動させる移動量を決定する処理部である。また、拡大縮小処理部1362eは、視差画像群の拡大や縮小が要求された場合に、ボリュームデータの拡大率や縮小率を決定する処理部である。
3次元物体アピアランス処理部1362fは、3次元物体色彩度処理部1362g、3次元物体不透明度処理部1362h、3次元物体材質処理部1362i及び3次元仮想空間光源処理部1362jを有する。3次元物体アピアランス処理部1362fは、これらの処理部により、例えば、操作者の要求に応じて、表示される視差画像群の表示状態を決定する処理を行なう。
3次元物体色彩度処理部1362gは、ボリュームデータにてセグメンテーションされた各領域に対して着色される色彩を決定する処理部である。3次元物体不透明度処理部1362hは、ボリュームデータにてセグメンテーションされた各領域を構成する各ボクセルの不透過度(Opacity)を決定する処理部である。なお、ボリュームデータにおいて不透過度が「100%」とされた領域の後方の領域は、視差画像群において描出されないこととなる。また、ボリュームデータにおいて不透過度が「0%」とされた領域は、視差画像群において描出されないこととなる。
3次元物体材質処理部1362iは、ボリュームデータにてセグメンテーションされた各領域の材質を決定することで、この領域が描出される際の質感を調整する処理部である。3次元仮想空間光源処理部1362jは、ボリュームデータに対してボリュームレンダリング処理を行なう際に、3次元仮想空間に設置する仮想光源の位置や、仮想光源の種類を決定する処理部である。仮想光源の種類としては、無限遠から平行な光線を照射する光源や、視点から放射状の光線を照射する光源等が挙げられる。
3次元仮想空間レンダリング部1362kは、ボリュームデータに対してボリュームレンダリング処理を行ない、視差画像群を生成する。また、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、ボリュームレンダリング処理を行なう際、必要に応じて、投影方法設定部1362a、3次元幾何変換処理部1362b、3次元物体アピアランス処理部1362fにより決定された各種情報を用いる。
ここで、3次元仮想空間レンダリング部1362kによるボリュームレンダリング処理は、レンダリング条件に従って行なわれることになる。例えば、レンダリング条件は、「平行投影法」又は「透視投影法」である。また、例えば、レンダリング条件は、「基準の視点位置及び視差角」である。また、例えば、レンダリング条件は、「視点位置の平行移動」、「視点位置の回転移動」、「視差画像群の拡大」、「視差画像群の縮小」である。また、例えば、レンダリング条件は、「着色される色彩」、「透過度」、「質感」、「仮想光源の位置」、「仮想光源の種類」である。このようなレンダリング条件は、入力部131を介して操作者から受け付ける場合や、初期設定される場合が考えられる。いずれの場合も、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、制御部135からレンダリング条件を受け付け、このレンダリング条件に従って、ボリュームデータに対するボリュームレンダリング処理を行なう。また、このとき、上記した投影方法設定部1362a、3次元幾何変換処理部1362b、3次元物体アピアランス処理部1362fが、このレンダリング条件に従って必要な各種情報を決定するので、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、決定されたこれらの各種情報を用いて視差画像群を生成する。
図6は、第1の実施形態に係るボリュームレンダリング処理の一例を説明するための図である。例えば、3次元仮想空間レンダリング部1362kが、図6の「9視差画像生成方式(1)」に示すように、レンダリング条件として、平行投影法を受け付け、更に、基準の視点位置(5)と視差角「1度」とを受け付けたとする。かかる場合、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、視差角が「1度」おきとなるように、視点の位置を(1)〜(9)に平行移動して、平行投影法により視差角(視線方向間の角度)が1度ずつ異なる9つの視差画像を生成する。なお、平行投影法を行なう場合、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定する。
或いは、3次元仮想空間レンダリング部1362kが、図6の「9視差画像生成方式(2)」に示すように、レンダリング条件として、透視投影法を受け付け、更に、基準の視点位置(5)と視差角「1度」とを受け付けたとする。かかる場合、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、ボリュームデータの中心(重心)を中心に視差角が「1度」おきとなるように、視点の位置を(1)〜(9)に回転移動して、透視投影法により視差角が1度ずつ異なる9つの視差画像を生成する。なお、透視投影法を行なう場合、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、視線方向を中心に光を3次元的に放射状に照射する点光源や面光源を各視点にて設定する。また、透視投影法を行なう場合、レンダリング条件によっては、視点(1)〜(9)は、平行移動される場合であってもよい。
なお、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、表示されるボリュームレンダリング画像の縦方向に対しては、視線方向を中心に光を2次元的に放射状に照射し、表示されるボリュームレンダリング画像の横方向に対しては、視線方向に沿って無限遠から平行な光線を照射する光源を設定することで、平行投影法と透視投影法とを併用したボリュームレンダリング処理を行なってもよい。
このようにして生成された9つの視差画像が、視差画像群である。第1の実施形態において、9つの視差画像は、例えば制御部135により所定フォーマット(例えば格子状)に配置した中間画像に変換され、立体表示モニタとしての表示部132に出力される。すると、ワークステーション130の操作者は、立体表示モニタに表示された立体視可能な医用画像を確認しながら、視差画像群生成のための操作を行なうことができる。
なお、図6の例では、レンダリング条件として、投影方法、基準の視点位置及び視差角を受け付けた場合を説明したが、レンダリング条件として、他の条件を受け付けた場合も同様に、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、それぞれのレンダリング条件を反映しつつ、視差画像群を生成する。
また、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、ボリュームレンダリングだけでなく、任意の平面(例えば、アキシャル面、サジタル面、コロナル面など)の平面画像を再構成する。例えば、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、断面再構成法(MPR:Multi Planer Reconstruction)を行なってボリュームデータからMPR画像を再構成する。なお、3次元仮想空間レンダリング部1362kは、「Curved MPR」を行なう機能や、「Intensity Projection」を行なう機能も有する。
続いて、3次元画像処理部1362がボリュームデータから生成した視差画像群は、アンダーレイ(Underlay)とされる。そして、各種情報(目盛り、患者名、検査項目等)が描出されたオーバーレイ(Overlay)がアンダーレイに対して重畳されることで、出力用の2次元画像とされる。2次元画像処理部1363は、オーバーレイ及びアンダーレイに対して画像処理を行なうことで、出力用の2次元画像を生成する処理部であり、図5に示すように、2次元物体描画部1363a、2次元幾何変換処理部1363b及び輝度調整部1363cを有する。例えば、2次元画像処理部1363は、出力用の2次元画像の生成処理に要する負荷を軽減するために、9枚の視差画像(アンダーレイ)のそれぞれに対して1枚のオーバーレイを重畳することで、出力用の2次元画像を9枚、生成する。
2次元物体描画部1363aは、オーバーレイに描出される各種情報を描画する処理部であり、2次元幾何変換処理部1363bは、オーバーレイに描出される各種情報の位置を平行移動処理又は回転移動処理したり、オーバーレイに描出される各種情報の拡大処理又は縮小処理したりする処理部である。
また、輝度調整部1363cは、輝度変換処理を行なう処理部であり、例えば、出力先の立体表示モニタの諧調や、ウィンドウ幅(WW:Window Width)、ウィンドウレベル(WL:Window Level)等の画像処理用のパラメータに応じて、オーバーレイ及びアンダーレイの輝度を調整する処理部である。
このようにして生成された出力用の2次元画像は、例えば制御部135により一旦記憶部134に格納され、その後、通信部133を介して画像保管装置120に送信される。例えば、端末装置140が、画像保管装置120からこの出力用の2次元画像を取得し、所定フォーマット(例えば格子状)に配置した中間画像に変換した上で立体表示モニタに表示すると、観察者である医師や検査技師は、各種情報(目盛り、患者名、検査項目等)が描出された状態で、立体視可能な医用画像を閲覧することができる。
以上、第1の実施形態に係る画像表示システム1及びワークステーション130の構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係るワークステーション130は、以下、詳細に説明する制御部135の処理により、観察しやすい医用画像を安定して表示することが可能となるように構成されている。ここで、まず、従来技術において、観察しやすい医用画像を安定して表示することが困難となる場合について説明する。なお、以下では、立体視可能な3次元の画像を立体視画像と記す場合がある。
従来、種々の医用画像診断装置によって収集されるボリュームデータにおいては、例えば、画素や、スライス厚、ピクセル数、拡大率など、解像度のサイズがそれぞれ異なるため、収集されたボリュームデータをそのまま用いて立体視画像を生成した場合、各医用画像において、表示サイズがばらついたり、立体感が異なったり(例えば、飛び出し量の過不足など)する。
図7は、従来技術に係る課題の一例を説明するための図である。図7においては、医用画像診断装置として、X線CT装置、MRI装置、超音波診断装置及びPET装置によってそれぞれ収集されたボリュームデータをそのまま用いて立体視画像を生成して立体視可能なモニタである3Dモニタに表示させた場合の例を示す。例えば、図7に示すように、X線CT装置によって収集されるボリュームデータにおいては、「Pixel:512×512」、「FOV(Field of View):320mm」、「スライス厚:0.5mm」でボリュームデータが構築される。すなわち、図7に示すように、関心部位20を含むボリュームデータの解像度(分解能)は、X軸及びY軸方向が「0.625(=320/512)mm」(図中、XY=0.625と示す)となり、Z軸方向が「0.5mm」(図中、Z=0.5と示す)となる。
これに対して、例えば、MRI装置によって収集されるボリュームデータにおいては、「Pixel:256×256」、「FOV:400mm」、「スライス厚:2mm」でボリュームデータが構築される。すなわち、図7に示すように、関心部位20を含むボリュームデータの解像度(分解能)は、X軸及びY軸方向が「1.56(=400/256)mm」(図中、XY=1.56と示す)となり、Z軸方向が「2mm」(図中、Z=2と示す)となる。
従って、これらのボリュームデータをそのまま用い立体視画像(視差画像群)を生成し、同一の3Dモニタに表示させた場合、ボクセルのサイズが異なっているため、図7に示すように、MR画像と比較して、CT画像のほうが、サイズが大きく、さらに、飛び出し量が少なくなってしまう。同様に、超音波診断装置によって収集されるボリュームデータにおいては、例えば、図7に示すように、「Pixel:320×320×100」、「Bモード(解像度:0.5mm)」、で構築され、「XY=0.5、Z=0.5」となる。また、PET装置によって収集されるボリュームデータにおいては、例えば、図7に示すように、「Pixel:128×128」、「FOV:500mm」、「(解像度:3.9mm)」、「スライス厚:3.9mm」でボリュームデータが構築され、「XY=3.9、Z=3.9」となる。これらについても、そのままのボリュームデータを用いて立体視画像を生成し、3Dモニタに表示させた場合、図7に示すように、その他の立体視画像と比較して、サイズが異なったり、飛び出し量に違いがあったりする。
このように、従来技術においては、各医用画像診断装置によって収集されたボリュームデータをそのまま利用して立体視画像を生成して表示させると、観察しやすい医用画像を安定して表示することが困難となる。そこで、第1の実施形態に係るワークステーション130は、各ボリュームデータの解像度に基づいて、ボリュームデータを再構築した後に、立体視画像を生成して表示させることで、観察しやすい医用画像を安定して表示することを可能にする。
図8は、第1の実施形態に係る制御部135の構成例を説明するための図である。図8に示すように、制御部135は、画像情報取得部1351と、再構築部1352と、表示制御部1353とを有する。画像情報取得部1351は、立体視可能な表示部にて立体視画像を表示させる医用画像データの画像情報を取得する。具体的には、画像情報取得部1351は、立体視画像を生成して表示するボリュームデータを医用画像診断装置110や、画像保管装置120から取得する際に、当該ボリュームデータのFOVや、解像度(分解能)に関する情報を取得する。例えば、画像情報取得部1351は、記憶部134にて記憶されているボリュームデータにおいて、画素、スライス厚、ピクセル数、拡大率などの解像度のサイズを取得する。画像情報取得部1351は、例えば、画素、スライス厚、ピクセル数などについて、DICOMのタグから取得する。また、画像情報取得部1351は、操作者によって指定された拡大率の情報を取得する。なお、拡大再構成が実行されている場合(例えば、撮影時のFOVが400であるのに対して、再構成時のFOVが200である場合など)の倍率などの情報について、画像情報取得部1351は、DICOMのタグから取得することが可能である。
再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得された医用画像データの画像情報に基づいて、医用画像データの解像度を所定の解像度に再構築する。具体的には、再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得されたボリュームデータの画像情報に含まれる解像度のうち、最も高い値を所定の解像度として用いてボリュームデータの解像度を再構築する。
例えば、再構築部1352は、X線CT装置や、MRI装置などの各医用画像診断装置110によって収集された各ボリュームデータにおける解像度や、スライス厚、或いは、再構成間隔において、解像度が最も高い値を抽出する。そして、再構築部1352は、各医用画像診断装置110によって収集された各ボリュームデータを、抽出した解像度で再構築する。
そして、再構築部1352は、ボリュームデータに対して所定の視差角ずつ視点位置を移動させてボリュームレンダリング処理を行い、視点位置が異なる複数の視差画像から構成される視差画像群を生成するようにレンダリング処理部136を制御する。ここで、再構築部1352は、複数種類の医用画像診断装置各々で取得されたボリュームデータについて視差画像群を生成する際の各々の視差角を調整し、調整後の各々の視差角に応じて、複数種類の医用画像診断装置各々で取得されたボリュームデータに基づいて各々の視差画像群を生成するようにレンダリング処理部136を制御する。すなわち、再構築部1352は、各ボリュームデータから視差画像群を生成する際の視差角をボリュームデータごとに調整するようにレンダリング処理部136を制御する。なお、再構築部1352は、生成部とも呼ぶ。
表示制御部1353は、再構築部1352によって所定の解像度に再構築された医用画像データを用いて生成された立体視画像を表示部132にて表示させる。具体的には、表示制御部1353は、再構築部1352によって再構築されたボリュームデータを用いて、レンダリング処理部136が生成した視差画像群を表示部132にて表示させる。
図9は、第1の実施形態に係るワークステーション130による処理の一例を説明するための図である。図9においては、同一の関心部位について、X線CT装置によって収集されたCT画像と、MRI装置によって収集されたMR画像と、超音波診断装置によって収集された超音波画像と、PET装置によって収集されたPET画像とを立体視画像で表示する場合の処理について示す。なお、図9に示す例はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。
例えば、第1の実施形態に係るワークステーション130においては、図9に示すように、画像情報取得部1351が、CT画像、MR画像、超音波画像及びPET画像について、ボリュームデータの画像情報をそれぞれ取得する。例えば、画像情報取得部1351は、CT画像における画像情報として、「Pixel:512×512」、「FOV:320mm」、「解像度:0.625mm」、「スライス厚:0.5mm」、「再構成間隔:0.5mm」、「1000枚」、「拡大率:1.0」を取得する。すなわち、画像情報取得部1351は、CT画像の解像度の情報として、図9に示すように、「XY=0.625mm」及び「Z=0.5mm」を取得する。なお、上述した拡大率は、操作者によって指定された値が取得される。
また、画像情報取得部1351は、MR画像における画像情報として、「Pixel:256×256」、「FOV:400mm」、「解像度:1.56mm」、「スライス厚:2mm」、「200枚」、「拡大率:1.0」を取得する。すなわち、画像情報取得部1351は、MR画像の解像度の情報として、図9に示すように、「XY=1.56mm」及び「Z=2mm」を取得する。なお、上述した拡大率は、操作者によって指定された値が取得される。
また、画像情報取得部1351は、超音波画像における画像情報として、「Pixel:320×320×100」、「Bモード 解像度:0.5mm」、「拡大率:1.0」を取得する。すなわち、画像情報取得部1351は、超音波画像の解像度の情報として、図9に示すように、「XY=0.5mm」及び「Z=0.5mm」を取得する。なお、上述した拡大率は、操作者によって指定された値が取得される。
また、画像情報取得部1351は、PET画像における画像情報として、「Pixel:128×128」、「FOV:500mm」、「解像度:3.9mm」、「スライス厚:3.9mm」、「100枚」、「拡大率:1.0」を取得する。すなわち、画像情報取得部1351は、超音波画像の解像度の情報として、図9に示すように、「XY=3.9mm」及び「Z=3.9mm」を取得する。なお、上述した拡大率は、操作者によって指定された値が取得される。
そして、再構築部1352は、各医用画像のボリュームデータを、画像情報取得部1351によって取得されたボリュームデータの画像情報における所定の解像度に再構築する。ここで、再構築部1352は、例えば、画像情報取得部1351によって取得されたボリュームデータの画像情報に含まれる解像度で、最も高い値の解像度に再構築する。
例えば、再構築部1352は、図9に示す各医用画像のボリュームデータの画像情報において、最も解像度の高い値(数値が最も小さい値)を抽出する。すなわち、再構築部1352は、各ボリュームデータの「XY」の値と、「Z」の値とにおいて、CT画像の「Z」方向、或いは、超音波画像の「XY」、「Z」方向の解像度である「0.5mm」を抽出する。
そして、再構築部1352は、各ボリュームデータを抽出した解像度に再構築する。例えば、再構築部1352は、図9に示すように、各ボリュームデータの解像度を抽出した「0.5mm」に再構築する。すなわち、再構築部1352は、例えば、CT画像のボリュームデータについて、「Pixel:640×640(=320/0.5)」、「FOV:320mm」、「解像度:0.5mm」、「スライス厚:0.5mm」、「再構成間隔:0.5mm」、「1000枚」、「拡大率:1.0」に再構築する。すなわち、再構築部1352は、CT画像のボリュームデータを、図9に示すように、「XY=0.5mm」及び「Z=0.5mm」とする。
また、再構築部1352は、例えば、MR画像のボリュームデータについて、「Pixel:800×800(=400/0.5)」、「FOV:400mm」、「解像度:0.5mm」、「スライス厚:0.64mm(=2/800/256)」、「625枚(=2×200/0.64)」、「拡大率:1.0」に再構築する。すなわち、再構築部1352は、MR画像のボリュームデータを、図9に示すように、「XY=0.5mm」及び「Z=0.64mm」とする。
また、再構築部1352は、例えば、超音波画像のボリュームデータについては、「XY=0.5mm」及び「Z=0.5mm」であるため、再構築は行わずそのままのデータとする。
また、再構築部1352は、例えば、PET画像のボリュームデータについて、「Pixel:1000×1000(=500/0.5)」、「FOV:500mm」、「解像度:0.5mm」、「スライス厚:0.5mm(=3.9/100/128)」、「780枚(=1×390/0.5)」、「拡大率:1.0」に再構築する。すなわち、再構築部1352は、PET画像のボリュームデータを、図9に示すように、「XY=0.5mm」及び「Z=0.5mm」とする。
上述したように、再構築部1352は、各医用画像のボリュームデータを再構築する。そして、再構築部1352は、再構築したボリュームデータごとに、視差画像群を生成する際の視差角を調整したボリュームレンダリング処理を実行するようにレンダリング処理部136を制御する。例えば、再構築部1353は、複数種類の医用画像診断装置各々で取得されたボリュームデータについて視差画像群を生成する際の各々の視差角を、立体表示モニタとしての表示部132に表示される際の飛び出し量が揃うように調整し、調整後の各々の視差角に応じて複数種類の医用画像診断装置各々で取得されたボリュームデータに基づいて各々の視差画像群を生成する。
ここで、飛び出し量について、図10を用いて説明する。図10は、第1の実施形態に係る立体視画像空間を説明するための図である。立体表示モニタに表示された視差画像群を参照した観察者は、図10に示すように、立体視画像Aを立体視画像空間において立体的に視認する。ここで、観察者が体感する立体感は、図10に示すように、手前側の立体感(飛び出し感とも呼ばれる)と奥側の立体感(奥行き感とも呼ばれる)とに大別される。手前側の立体感は、立体表示モニタの表示面から観察者の視点(観察者視点E)に近づく方向にて、立体視画像が飛び出しているように観察者が感じる感覚である。また、奥側の立体感は、立体表示モニタの表示面から観察者の視点(観察者視点E)より遠ざかる方向にて、立体視画像が奥まっているように観察者が感じる感覚である。
このように、立体表示モニタによる立体視画像の観察では、立体表示モニタの表示面に対して垂直方向(Z方向)に、手前側の立体感と奥側の立体感とが感じられる。上述した飛び出し量は、図10に示すように、手前側の立体感に対応する長さと奥側の立体感に対応する長さとを合わせた長さを示す。なお、飛び出し量は、システム(立体表示モニタ)ごとに最大値が決まっている。
再構築部1352は、各医用画像が立体視された際の飛び出し量が医用画像間で揃うように視差画像群を生成する際の視差角を調整する。例えば、飛び出し量を上げる場合には、再構成部1353は、視差角を大きくして視差画像群を生成するようにレンダリング処理部136を制御する。一方、飛び出し量を下げる場合には、再構築部1352は、視差角を小さくして視差画像群を生成するようにレンダリング処理部136を制御する。飛び出し量については、立体表示モニタの最大の飛び出し量がプリセットされている場合であってもよく、或いは、操作者が任意に設定する場合であってもよい。一例を挙げると、再構築部1352は、図9に示す各医用画像のボリュームデータからそれぞれ視差画像群を生成する際に、飛び出し量が「4cm」となるように視差角を調整し、調整した視差角でボリュームレンダリング処理を実行するようにレンダリング処理部136を制御する。
表示制御部1353は、再構築部1352によって再構築された各ボリュームデータについて、飛び出し量が揃うように視差角が調整され、レンダリング処理部136によって生成された視差画像群を表示部132に表示させる。このとき、レンダリング処理部136に処理される各ボリュームデータにおいてXY方向の解像度が同一であることから、表示部132にて表示される関心部位の大きさが統一されたものとなる。また、飛び出し量が揃うように調整された視差角で視差画像群が生成されていることから、Z方向についても大きさ(立体感)が統一されたものとなる。従って、第1の実施形態に係るワークステーション130は、観察しやすい医用画像を安定して表示することができる。
なお、図9に示す例はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、対象となるボリュームデータとしてX線診断装置によって収集されたX線画像が用いられる場合であってもよい。また、上述した例では、超音波画像を除く各ボリュームデータにおけるZ方向の解像度として、スライス厚を用いる場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、図9のCT画像の画像情報に示すように、再構成間隔が用いられる場合であってもよい。一例を挙げると、再構成間隔の値がスライス厚の値よりも小さい場合に、Z方向の解像度として再構成間隔が用いられてもよい。
さらに、表示画像のサイズを実寸大のサイズに合わせた画像を表示する場合であってもよい。例えば、頭部サイズが20cmであれば、解像度に関係なく、20cmの大きさとして画面に表示する場合であってもよい。かかる場合には、例えば、表示制御部1353は、立体視画像を表示部132にて実寸大で表示させる。一例を挙げると、表示制御部1353は、表示部132(モニタ)のサイズを取得して、取得したモニタのサイズからモニタの1画素あたりのサイズを算出する。そして、表示制御部1353は、算出したサイズに基づいて、実寸大のサイズに合わせた立体視画像を表示する。すなわち、表示制御部1353は、種々の医用画像診断装置(モダリティ)の画像について、実寸大のサイズで表示部132に表示させる。なお、部位ごとの実寸大のサイズの情報は予め記憶部134に記憶され、表示制御部1353は、立体視画像として表示する部位に相当する部位の実寸大のサイズを記憶部134から取得する。或いは、例えば、レンダリング処理部136が、モニタのサイズに基づいて、立体視画像が実寸大で表示されるように、レンダリング処理を実行する場合であってもよい。上述したように、解像度を合わせておくことで、様々なモダリティのデータを同時に重ねて表示(フュージョン)することも容易に可能である。
以下、複数のモダリティの医用画像をフュージョンする例について説明する。かかる場合には、例えば、再構築部1352は、上述したように各医用画像についてボリュームデータを再構築し、再構築したボリュームデータから立体視画像として表示させる範囲を設定する。すなわち、再構築部1352は、各医用画像のボリュームデータからそれぞれ生成された視差画像群を3次元的にフュージョンするために、データサイズをそろえるように範囲を設定する。そして、再構築部1352は、設定した範囲のボリュームデータからそれぞれ視差画像群を生成するようにレンダリング処理部136を制御する。ここで、再構築部1352は、各医用画像の飛び出し量が同一となるように視差角を調整して、レンダリング処理を実行させる。
図11は、第1の実施形態に係る立体視画像のフュージョンの一例を説明するための図である。例えば、再構築部1352は、図11の(A)に示すように、神経線維トラクトグラフィによって神経線維が撮像されたMR画像、単純撮像によって骨が撮像されたCT画像、CTA(CT−Angio)によって血管が撮像されたCT画像、及び、FDG(フルオロデオキシグルコース)を用いて腫瘍が撮像されたPET画像について、各ボリュームデータを再構築し、再構築したボリュームデータに対してサイズ「320mm×320mm×320mm」を設定する。すなわち、再構築部1352は、サイズ「320mm×320mm×320mm」のボリュームデータに対してボリュームレンダリング処理を実行させて視差画像群を生成させる。このとき、再構築部1352は、図11の(B)に示すように、4つのデータが同一の飛び出し量となるように視差角を調整して、ボリュームレンダリング処理を実行させる。なお、飛び出し量はプリセットされている場合でもよく、操作者によって設定される場合であってもよい。
表示制御部1353は、再構築部1352の制御によって生成された複数の視差画像群をフュージョンさせたフュージョン画像を立体表示モニタとしての表示部132に表示させる。これにより、複数のモダリティの医用画像について、3次元的にフュージョンされた立体視画像を観察することが可能となる。ここで、上述したようにフュージョン画像を表示させることができるが、各モダリティで収集された医用画像はそれぞれ分解能が異なる。従って、例えば、一番分解能が高い医用画像に合せて飛び出し量を揃えると、分解能が低い医用画像の画質が低下する場合がある(例えば、飛び出した手前側や奥側に端部が滲んでしまう場合がある)。
そこで、第1の実施形態に係るワークステーション130では、医用画像の分解能に応じて、視差角を調整する。具体的には、再構築部1352は、複数種類の医用画像診断装置各々で取得されたボリュームデータについて、立体表示モニタとしての表示部132に表示させる際の画面方向に対する方向の分解能に応じて視差画像群を生成する際の各々の視差角を調整し、調整後の各々の視差角に応じて複数種類の医用画像診断装置各々で取得されたボリュームデータに基づいて各々の視差画像群を生成するようにレンダリング処理部136を制御する。例えば、再構築部1352は、収集された医用画像のうち、分解能が最も低い医用画像に適した飛び出し量に合わせて、視差角を調整する。これにより、全ての医用画像について画質が低下していないフュージョン画像を観察することが可能となる。
また、第1の実施形態に係るワークステーション130では、立体視画像の飛び出し位置を変更することも可能である。上述したように立体視画像は、立体表示モニタの表示面から観察者の視点に近づく方向と、立体表示モニタの表示面から観察者の視点より遠ざかる方向に立体感を有する。すなわち、立体視画像は、立体表示モニタの表示面を基準面として手前側と奥側に立体感がある。ワークステーション130では、立体表示モニタの表示面を基準面とするだけでなく、立体表示モニタの表示面よりも手前側、或いは、奥側に基準面を設定した立体視画像を表示させることができる。換言すると、ワークステーション130は、立体視画像の位置を立体表示モニタの表示面に対して垂直方向(Z方向)に変更させることができる。
図12は、第1の実施形態に係る再構築部1352による飛び出し位置の変更処理の一例を説明するための図である。ここで、図12においては、図11に示した4つのデータの飛び出し位置を変更する場合について示す。例えば、再構築部1352は、図12の(A)に示すように、範囲を設定した4つのボリュームデータを仮想空間に配置した仮想ボリュームデータを構築する。ここで、再構築部1352は、立体視画像の基準面を表示面の手前側に設定する場合には、4つのデータを仮想空間のZ方向において手前側に配置する。一方、立体視画像の基準面を表示面の奥側に設定する場合には、再構築部1352は、4つのデータを仮想空間のZ方向において奥側に配置する。例えば、図12の(A)に示すように、4つのデータを仮想空間の手前側に配置した状態で視差画像群が生成されると、表示部132は、図12の(B)に示すように、表示面よりも手前側に4つのデータが示されるフュージョン画像を表示することとなる。
ここで、再構築部1352は、4つのボリュームデータを配置した仮想ボリュームデータから視差画像群を生成する際の視差角を調整することで、4つのデータの飛び出し量を調整する。なお、図12に示す例では4つのデータの飛び出し位置を変更する場合について説明したが、4つ以外のデータ数でも同様に飛び出し位置を変更することができる。
上述した例では、複数の医用画像で飛び出し量を揃えたフュージョン画像を表示させる場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、各医用画像について、それぞれ設定することもできる。例えば、ワークステーション130は、重点的に観察したい医用画像について、その他の医用画像とは異なる飛び出し量及び飛び出し位置に設定することができる。
図13は、第1の実施形態に係るワークステーション130による制御の一例を説明するための図である。ここで、図13においては、図11に示す4つのデータにおける1つのデータに対して制御する場合について示す。例えば、ワークステーション130は、図13の(A)に示す4つのデータのうち、特定のデータについて設定を変更することで、図13の(B)に示すような1つのデータが他の3つのデータと異なるように表示されたフュージョン画像を生成して表示する。以下、神経線維が撮像されたMR画像、骨が撮像されたCT画像、血管が撮像されたCT画像、及び、腫瘍が撮像されたPET画像にうち、分解能が低いMR画像について個別に設定して観察し易いフュージョン画像を表示する例を挙げて説明する。
かかる場合、例えば、再構築部1352は、MR画像のボリュームデータに設定した範囲を変更せずに、視差角を小さくすることで飛び出し量を小さくさせることで、MR画像について観察しやすい視差画像群を生成させる。ここで、再構築部1352は、飛び出し量を小さくさせることで変化した関心領域の位置を、飛び出し位置を変更することで補正する。一例を挙げると、再構築部1352は、飛び出し量を小さくすることで変化する関心領域の変化量を算出する。そして、再構築部1352は、仮想空間にMR画像のボリュームデータを配置する際に、算出した変化量に対応する分だけ移動させて配置する。そして、再構築部1352は、MR画像のボリュームデータを配置した仮想ボリュームデータを小さくした視差角でボリュームレンダリング処理させてMR画像の視差画像群を生成させる。
また、例えば、再構築部1352は、飛び出し量を変更せずに、MR画像のボリュームデータに設定する範囲を変更することで、MR画像について観察しやすい視差画像群を生成させる。すなわち、再構築部1352は、MR画像における関心領域のみを含むように範囲を変更することで、MR画像における関心領域以外が描出されていない、より観察し易い視差画像群を生成するように制御する。かかる場合には、再構築部1352は、MR画像のボリュームデータにおいて関心領域を含む領域を範囲として設定する。ここで、再構築部1352は、他のボリュームデータの範囲のサイズと同一サイズの仮想空間において、関心領域が元々存在していた位置に関心領域のボリュームデータを配置する。そして、再構築部1352は、他の医用画像と同一の飛び出し量となる視差角で、関心領域のボリュームデータを配置した仮想ボリュームデータをボリュームレンダリング処理させることでMR画像の視差画像群を生成させる。
上述したように、ワークステーション130は、所定の医用画像における関心領域がより観察し易いフュージョン画像を生成して表示することできる。ここで、ワークステーション130は、関心領域をより観察し易くする方法として、上述した範囲を変更する方法以外の方法も実行することができる。具体的には、ワークステーション130は、所定の医用画像における関心領域以外の領域をマスク画像によって削除することにより関心領域をより観察し易くする。
かかる場合には、例えば、再構築部1352は、MR画像のボリュームデータを他の医用画像と同様の範囲で設定する。ここで、再構築部1352は、MR画像のボリュームデータにおいて関心領域以外の領域に関する情報を取得して、ボリュームデータから取得した情報に対応する領域を差分することで、関心領域以外が少ないボリュームデータを生成する。そして、再構築部1352は、生成したボリュームデータを用いて、飛び出し量が同一となる視差角で視差画像群を生成させる。なお、MR画像のボリュームデータにおいて関心領域以外の領域に関する情報は、例えば、入力部131を介して操作者によって入力される。
このように、ワークステーション130では、複数の医用画像のうちの任意の医用画像について、種々の設定を変更することができる。ここで、これらの変更は、フュージョン画像を観察している操作者がGUIなどにより自由に行うことができる。すなわち、操作者は、フュージョン画像を観察しながら、任意の医用画像を選択して、選択した医用画像について、種々の設定を変更することができる。例えば、操作者は、フュージョン画像を観察しながらマウスやトラックボールなどを操作して、フュージョン画像に含まれる任意の医用画像を選択して飛び出し量を変化させたり、関心領域以外の領域を設定して、設定した関心領域以外の領域を削除させたりすることができる。
また、例えば、操作者がフュージョン画像を動かしながら観察して範囲の最端に達した場合に、その先の領域を範囲として再設定して、フュージョン画像を生成しなおして表示させることも可能である。例えば、全体で500mm×500mm×500mmのボリュームデータから範囲として320mm×320mm×320mmが設定された場合に、320mmを超えた位置について範囲を再設定して、フュージョン画像を生成しなおして表示させることも可能である。
また、4つのデータのフュージョン画像を表示させたまま、注目したいデータを新たに表示させることも可能である。かかる場合には、再構築部1352は、複数種類の医用画像診断装置各々で取得されたボリュームデータを仮想空間における第1の位置及び第2の位置に配置して、それぞれの位置情報を保持した状態でボリュームレンダリング処理を行い、各ボリュームデータに基づく複数の視差画像群を生成する。そして、表示制御部1353は、再構築部1352によって生成された複数の視差画像群を立体表示モニタとしての表示部132に表示させることで、立体表示モニタの奥行き方向において第1の位置及び第2の位置に対応する位置にそれぞれフュージョン画像が配置された立体視画像を表示させる。
一例を挙げると、再構築部1352は、これまで観察されていた4つのデータのボリュームデータを仮想空間の奥側に配置し、操作者によって設定されたより注目したい領域のボリュームデータを同一仮想空間の手前側に配置する。そして、再構築部1352は、各ボリュームデータについて、仮想空間に配置した仮想ボリュームデータから視差画像群をそれぞれ生成させる。ここで、再構築部1352は、視差画像群を生成させる際の視差角をそれぞれ調整することで、4つのデータのフュージョン画像の飛び出し量と注目したい領域の飛び出し量とをそれぞれ調整することができる。そして、表示制御部1353が、生成された視差画像群をそれぞれ異なるレイヤーで表示させることで、立体表示モニタの奥側にこれまで観察されていた4つのデータのフュージョン画像が表示され、手前側に注目したい領域の立体視画像が表示される。
なお、上述した例はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、これまで観察されていた4つのデータのフュージョン画像と、さらに異なる4つのデータのフュージョン画像とを立体表示モニタの奥行き方向に表示させることも可能である。なお、このように、立体表示モニタの奥行き方向に複数の立体視画像を表示させる場合には、手前側の立体視画像について不透過度が調整される。また、立体表示モニタの奥行き方向に表示される画像は、医用画像診断装置によって収集された画像に限られず、その他の画像データが用いられる場合であってもよい。具体的には、表示制御部1353は、立体表示モニタに対して視差画像群の手前側又は奥側に当該視差画像群に対応するモデル画像を表示させる。図14は、第1の実施形態に係る立体視画像の一例を示す図である。
例えば、ワークステーション130は、図14に示すように、4つのデータのフュージョン画像の奥側に教科書の解剖データを表示させることも可能である。かかる場合には、例えば、再構築部1352は、上述したように、仮想空間の奥側に教科書の解剖データを配置し、手前側に4つのデータのボリュームデータを配置する。そして、再構築部1352は、各ボリュームデータを配置した仮想ボリュームデータからそれぞれ設定された視差角で視差画像群を生成させる。表示制御部1353は、生成された視差画像群を異なるレイヤーで表示させることで、図14の(B)に示すように、教科書の解剖データを表示面の奥側に表示させ、4つのデータのフュージョン画像を表示面の手前側に表示させる。
上述したように、ワークステーション130は、操作者から種々の操作を受け付けて、表示部132に表示する立体視画像を変更させることができる。ここで、ワークステーション130は、上述したようなマルチモダリティの医用画像を表示させる場合に、飛び出し量や飛び出し位置などがプリセットされた条件で表示される自動モードと、操作者によって自由に変更することができる編集モードとを設けることができる。例えば、ワークステーション130は、マルティモダリティのアプリケーションが起動された際に、自動モード或いは編集モードを選択する画面を表示して、操作者に選択させる。
ここで、編集モードが選択された場合には、ワークステーション130は、上述したように種々の変更を受け付けて、受け付けた変更に応じた立体視画像を表示する。一方、自動モードが選択された場合に、ワークステーション130は、プリセットされた条件で立体視画像を表示する。かかる場合には、例えば、記憶部134が、フュージョン画像として表示される画像や部位などに条件を対応づけて記憶する。再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得された画像情報に対応する条件を読み出し、読み出した条件でフュージョン画像を生成させる。
なお、条件として、例えば、医用画像ごとの飛び出し量や飛び出し位置、ボリュームデータの範囲などが対応付けられるが、これらの条件は、操作者によって任意に設定することができ、操作者ごとにそれぞれ独自の条件を設定することも可能である。また、ワークステーション130は、設定された条件を学習して記憶部134に記憶する情報を更新することも可能である。ここで、対応付けられる条件としては、飛び出し量や飛び出し位置だけでなく、所定の医用画像のみを編集モードで表示させるように設定することも可能である。すなわち、4つのデータのフュージョン画像が表示された場合に、4つのうち所定の医用画像のみが編集モードで表示される。
次に、図15を用いて、第1の実施形態に係るワークステーション130の処理について説明する。図15は、第1の実施形態に係るワークステーション130による処理の手順を示すフローチャートである。図15に示すように、第1の実施形態に係るワークステーション130においては、例えば、入力部131が操作者による立体視画像の表示操作を受け付けると、画像情報取得部1351は、立体視画像を生成するボリュームデータの画像情報を取得する(ステップS101)。
そして、再構築部1352は、全てのボリュームデータの中で、XY方向と、Z方向の分解能を比較して、最も高い解像度の値を抽出する(ステップS102)。そして、再構築部1352は、抽出した解像度の値に合わせて、ボリュームデータを再構築する(ステップS103)。
続いて、再構築部1352が視差角を調整して、レンダリング処理部136が、再構築部1352によって再構築されたボリュームデータを用いて、調整された視差角の立体視画像(視差画像群)を生成する(ステップS104)。そして、表示制御部1353は、レンダリング処理部136が生成した立体視画像を表示部132にて表示させる(ステップS105)。
上記したように、第1の実施形態によれば、画像情報取得部1351は、立体視可能な表示部132にて立体視画像を表示させるボリュームデータの画像情報を取得する。そして、再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得されたボリュームデータの画像情報に基づいて、ボリュームデータの解像度を所定の解像度に再構築する。表示制御部1353は、再構築部1352によって所定の解像度に再構築されたボリュームデータを用いて生成された立体視画像を表示部132にて表示させる。従って、第1の実施形態に係るワークステーション130は、所定の解像度に揃えられたボリュームデータによって立体視画像を生成することができ、観察しやすい医用画像を安定して表示することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、再構築部1352は、所定の解像度として、画像情報取得部1351によって取得されたボリュームデータの画像情報に含まれる解像度のうち、最も高い値を用いる。従って、第1の実施形態に係るワークステーション130は、一番良い解像度に合わせて立体視画像を生成することができ、より観察しやすい医用画像を安定して表示することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、表示制御部1353は、立体視画像を表示部132にて実寸大で表示させる。従って、第1の実施形態に係るワークステーション130は、種々のモダリティの画像を実寸大に合わせた立体視画像を表示させることができ、より観察しやすい医用画像を表示することを可能にする。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ボリュームデータの解像度により医用画像のサイズを揃えて表示する場合について説明した。第2の実施形態では、表示される表示部のサイズに応じて、ボリュームデータを再構築する場合について説明する。なお、第2の実施形態においては、第1の実施形態と比較して、再構築部1352の処理のみが異なる。以下、これを中心に説明する。
第2の実施形態に係る再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得された医用画像データの画像情報に加えて、表示部の画面解像度に応じて、医用画像データの解像度を所定の解像度に再構築する。具体的には、再構築部1352は、表示部132において、立体視画像を有効に表示させることができる範囲(有効立体表示範囲)に合わせて、ボリュームデータを再構築する。
図16は、第2の実施形態に係るワークステーション130による処理の一例を説明するための図である。図16においては、表示部132が4K2K(例えば、4096×2160、或いは、3840×2160)の解像度を備え、有効立体表示範囲が「1280×800」である場合について示す。なお、4K2Kに示す例はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。ここで、表示部132の解像度や、有効立体表示範囲などの情報は、予め記憶部134に記憶される。また、図16においては、図9に示す解像度によるボリュームデータの再構築を実行した後の処理について示す。
例えば、再構築部1352は、立体視画像を表示させる表示部132における有効立体表示範囲の情報を記憶部134から取得して、取得した有効立体表示範囲に合わせてボリュームデータを再構築する。一例を挙げると、再構築部1352は、まず、表示部132の有効立体表示範囲「1280×800」を取得する。そして、再構築部1352は、例えば、立体視画像を表示させる医用画像がCT画像である場合、CT画像のボリュームデータにおけるX方向とY方向の大きさが同じ(正方形)であることから、有効立体表示範囲「1280×800」のうち、値が小さい「800」を基準として決定する。すなわち、値が大きい「1280」を基準とすると、X方向は有効立体表示範囲に含まれるが、Y方向が有効立体表示範囲からはみ出してしまうため、再構築部1352は、上述したはみ出しを抑止する。
そして、再構築部1352は、CT画像のボリュームデータを、「Pixel:640×640」から決定した「800×800」に再構築する。すなわち、再構築部1352は、図11に示すように、CT画像のボリュームデータを「Pixel:800×800」に拡大させて、「FOV:320mm」、「解像度:0.4(=0.5/800/640)」、「スライス厚:0.4mm」、「再構成間隔:0.5mm」、「1250枚(=1000×800/640)」、「拡大率:1.0」、「XY=0.4」及び「Z=0.4mm」に再構築する。なお、上述した拡大率は、操作者によって指定された値が取得される。
また、再構築部1352は、例えば、MR画像のボリュームデータについては、「Pixel:800×800」であるため、再構築は行わず、そのままのデータとする。
また、再構築部1352は、例えば、超音波画像のボリュームデータについて、「Pixel:800×800×250(=100×800/320)」に拡大させて、「Bモード 解像度:0.5」、「拡大率:1.0」、「XY=0.5」、「Z=0.5mm」に再構成する。なお、上述した拡大率は、操作者によって指定された値が取得される。
また、再構築部1352は、例えば、PET画像のボリュームデータについて、「Pixel:800×800」に縮小させて、「FOV:500mm」、「解像度:0.625(=0.5/800/1000)」、「スライス厚:0.625mm」、「624枚(=780×800/1000)」、「拡大率:1.0」、「XY=0.625」及び「Z=0.625mm」に再構築する。なお、上述した拡大率は、操作者によって指定された値が取得される。
上述したように、再構築部1352が表示部132の有効立体表示範囲に合わせてボリュームデータを再構築することで、表示制御部1353の制御によって表示される立体視画像は、図16に示すように、表示部132の有効立体表示領域1321に合わせられた画像となる。従って、第2の実施形態に係るワークステーション130は、観察しやすい医用画像を安定して表示することができる。
次に、図17を用いて、第2の実施形態に係るワークステーション130の処理について説明する。図17は、第2の実施形態に係るワークステーション130による処理の手順を示すフローチャートである。図17に示すように、第2の実施形態に係るワークステーション130においては、例えば、入力部131が操作者による立体視画像の表示操作を受け付けると、再構築部1352が、表示部132の有効立体表示範囲の情報を取得する(ステップS201)。そして、画像情報取得部1351は、立体視画像を生成するボリュームデータの画像情報を取得する(ステップS202)。
そして、再構築部1352は、全てのボリュームデータの中で、XY方向と、Z方向の分解能を比較して、最も高い解像度の値を抽出する(ステップS203)。そして、再構築部1352は、抽出した解像度の値に合わせて、ボリュームデータを再構築する(ステップS204)。さらに、再構築部1352は、取得した有効立体表示範囲に応じて、ボリュームデータをさらに拡大又は縮小させる(ステップS205)。
続いて、再構築部1352が視差角を調整して、レンダリング処理部136が、再構築部1352によって再構築されたボリュームデータを用いて、調整された視差角の立体視画像(視差画像群)を生成する(ステップS206)。そして、表示制御部1353は、レンダリング処理部136が生成した立体視画像を表示部132にて表示させる(ステップS207)。
上記したように、第2の実施形態によれば、再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得されたボリュームデータの画像情報に加えて、表示部132の有効立体表示範囲に応じて、ボリュームデータの解像度を所定の解像度に再構築する。従って、第2の実施形態に係るワークステーション130は、より観察しやすい医用画像を安定して表示することを可能にする。
(第3の実施形態)
本願に係るワークステーション130は、Z方向の拡大又は縮小によって奥行き感を調整することも可能である。第3の実施形態では、ボリュームデータの「XY」及び「Z」に応じて、生成させる立体視画像の奥行き感を調整する場合について説明する。第3の実施形態においては、再構築部1352の処理のみが異なる。以下、これを中心に説明する。
第3の実施形態に係る再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得された医用画像データのサイズに応じて、当該医用画像データから生成される立体視画像を拡大又は縮小させる。例えば、再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得された医用画像データにおける奥行き方向のサイズに応じて、立体視画像の奥行き方向を拡大又は縮小させる。一例を挙げると、再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得されたボリュームデータの「XY」及び「Z」の値において、「XY」<「Z」となった場合に、立体視画像の奥行き方向を縮小させる。
ここで、再構築部1352は、例えば、予め設定された縮小率に基づいて、立体視画像の奥行き方向を縮小させる。図18は、第3の実施形態に係る再構築部1352によって参照される奥行き方向の調整情報の一例を示す図である。ここで、図18における「サイズ」とは、「XY」のサイズと「Z」のサイズとの比の情報を示す。また、図13における「奥行き感」とは、立体視画像において、X軸方向及びY軸方向に対するZ軸方向の拡大率(縮小率)を示す。なお、図18に示す情報は、予め設定され記憶部134に記憶される。
例えば、図18に示すように、「サイズ:XY<1.2Z」に「奥行き感:1:1:0.8」が対応付けられた奥行き情報の調整情報が記憶部134に記憶される。上述した情報は、ボリュームデータにおける「Z」のサイズが「XY」のサイズの「1.2」倍を超えている場合に、立体視画像の奥行き感を「0.8倍」にすることを意味する。同様に、サイズに応じて種々の調整情報が記憶される。
例えば、再構築部1352は、ボリュームデータの「XY」の値と、「Z」の値と、奥行き方向の調整情報を参照して、レンダリング処理部136によって生成される立体視画像の奥行き感を調整させる。一例を挙げると、再構築部1352は、図16に示すMR画像の「XY=0.5」と、「Z=0.64」とから「XY<Z」であると判定し、「Z」の値が「XY」の値の「1.28倍=(0.64/0.5)」であると算出する。そして、再構築部1352は、奥行き方向の調整情報を参照して、算出した「1.28倍」に対応する「サイズ:XY<1.2Z、奥行き感:1:1:0.8」を抽出する。そして、再構築部1352は、抽出した調整情報に応じた立体視画像をレンダリング処理部136に生成させる。すなわち、奥行き感を「0.8倍」にした立体視画像を生成させる。
なお、上述した例では、奥行き方向を縮小させる場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、「XY>Z」の場合に奥行き方向を拡大させてもよい。また、奥行き方向における拡大及び縮小だけではなく、縦方向及び横方向の拡大や縮小を実行する場合であってもよい。また、図18に示す調整情報はあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。すなわち、奥行き方向を縮小させる情報のみではなく、生成させる立体視画像の調整に応じて、それぞれの調整情報が記憶部134に記憶される。
次に、図19を用いて、第3の実施形態に係るワークステーション130の処理について説明する。図19は、第3の実施形態に係るワークステーション130による処理の手順を示すフローチャートである。図19に示すように、第3の実施形態に係るワークステーション130においては、例えば、入力部131が操作者による立体視画像の表示操作を受け付けると、再構築部1352が、表示部132の有効立体表示範囲の情報を取得する(ステップS301)。そして、画像情報取得部1351は、立体視画像を生成するボリュームデータの画像情報を取得する(ステップS302)。
そして、再構築部1352は、全てのボリュームデータの中で、XY方向と、Z方向の分解能を比較して、最も高い解像度の値を抽出する(ステップS303)。そして、再構築部1352は、抽出した解像度の値に合わせて、ボリュームデータを再構築する(ステップS304)。さらに、再構築部1352は、取得した有効立体表示範囲に応じて、ボリュームデータをさらに拡大又は縮小させる(ステップS305)。
その後、再構築部1352は、ボリュームデータが「XY≧Z」であるか否かを判定する(ステップS306)。ここで、ボリュームデータが「XY≧Z」である場合には(ステップS306肯定)、再構築部1352は、レンダリング処理部136に再構築したボリュームデータのレンダリング処理をそのまま実行させる。
すなわち、再構築部1352が視差角を調整して、レンダリング処理部136が、再構築部1352によって再構築されたボリュームデータを用いて、調整された視差角の立体視画像(視差画像群)を生成(ステップS307)して、表示制御部1353が、レンダリング処理部136が生成した立体視画像を表示部132にて表示させる(ステップS308)。
一方、ステップS306において、ボリュームデータが「XY<Z」である場合には(ステップS306否定)、再構築部1352は、レンダリング処理部136に再構築したボリュームデータの奥行き感を調整したレンダリング処理を実行させる。すなわち、レンダリング処理部136は、再構築部1352によって再構築されたボリュームデータを用いて奥行き感を調整した立体視画像(視差画像群)を生成(ステップS309)して、表示制御部1353が、レンダリング処理部136が生成した立体視画像を表示部132にて表示させる(ステップS308)。
上記したように、第3の実施形態によれば、再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得された医用画像データのサイズに応じて、当該医用画像データから生成される立体視画像を拡大又は縮小させる。従って、第3の実施形態に係るワークステーション130は、見え方を調整した立体視画像を表示させることを可能にする。
また、第3の実施形態によれば、再構築部1352は、画像情報取得部1351によって取得された医用画像データにおける奥行き方向のサイズに応じて、立体視画像の奥行き方向を拡大又は縮小させる。従って、第3の実施形態に係るワークステーション130は、立体視画像の飛び出し量を合わせることができ、さらに観察しやすい医用画像を安定して表示することを可能にする。
(第4の実施形態)
上述した第1〜第3の実施形態では、マルチモダリティを対象として、複数種類の医用画像の立体視画像を表示する場合について説明した。第4の実施形態では、単一のモダリティを対象として、1種類の医用画像の立体視画像を表示する場合について説明する。上述したように、各モダリティによって収集される医用画像は分解能が異なっており、各医用画像から視差画像を生成する条件にはそれぞれ適した条件がある。そこで、第4の実施形態に係るワークステーション130は、医用画像診断装置の種類に基づいて、条件を設定することで、観察し易い医用画像を安定して表示する。ここで、第4の実施形態に係るワークステーション130においては、第1〜第3の実施形態と比較して、記憶部134によって記憶される情報と、再構築部1352による処理内容とが異なる。以下、これらを中心に説明する。
記憶部134は、医用画像診断装置の種類ごとに視差画像群を生成する際の条件を記憶する。図20A及び図20Bは、第4の実施形態に係る記憶部134によって記憶される情報の一例を示す図である。例えば、記憶部134は、図20Aに示すように、モダリティと、種別と、範囲と、飛び出し量とを対応付けたモダリティ情報を記憶する。ここで、図20Aに示す「モダリティ」とは、医用画像を収集した医用画像診断装置の種類を示す。また、図20Aに示す「種別」とは、医用画像を収集した部位及び検査種を示す。また、図20Aに示す「範囲」とは、ボリュームデータに設定した範囲を収める割合を示す。ここで、「範囲」に対応付けられた「AP(Anterior-Posterior)」は被検体の正面を基準とした前後を示し、「RL(Right-Left)」は左右を示す。また、図20Aに示す「飛び出し量」とは、最大飛び出し量に対する割合を示す。
一例を挙げると、記憶部134は、図20Aに示すように、「モダリティ:CT」に対応付けて「種別:頭部 CTA、範囲 AP:100%、範囲 RL:100%、飛び出し量:100%」を記憶する。かかる情報は、X線CT装置によって頭部のCTAで撮像されたCT画像は、前後方向の範囲を最大飛び出し量の100%に収め、左右方向の範囲を最大飛び出し量の100%に収め、飛び出し量を最大飛び出し量の100%とするように生成されること示す。一例を挙げると、立体表示モニタの最大飛び出し量が「4cm」であった場合に、ボリュームデータにおける前後方向を「4cm」に収め、左右方向を「「4cm」に収め、飛び出し量を「4cm」とすることを意味する。
例えば、頭部のCTAの場合、分解能が高く、前後方向及び左右方向で対象部位のサイズに大きな違いがない。そこで、飛び出し量を最大飛び出し量の「4cm」としても画質が劣化する恐れがない。また、前後方向及び左右方向で対象部位のサイズに大きな違いがないので、前後方向及び左右方向をそれぞれ「4cm」に収めても、画像が不適切な伸長や収縮が生じることがない。従って、例えば、頭部のCTAの場合、上述した条件が設定される。一方、「モダリティ:CT、種別:胸部 単純」の場合、左右方向と比較して前後方向の対象部位のサイズが小さいため、不適切な伸長が生じないようにするために、「範囲 AP:50%」と設定される。同様に、記憶部134は、MRIや、核(PET、SPECT)について、種別、範囲、飛び出し量をそれぞれ対応付けて記憶する。
また、記憶部134は、図20Bに示すように、ピクセルごとに飛び出し量と視差角とを対応付けた対応情報を記憶する。例えば、記憶部134は、ピクセル「512×512」に対応付けて「飛び出し量:100%、視差角:0.4度」を記憶する。かかる情報は、ピクセル「512×512」で収集された医用画像は、飛び出し量を「100%」にする場合、視差角を「0.4度」にすることを意味する。例えば、一例を挙げると、立体表示モニタの最大飛び出し量が「4cm」であった場合に、ピクセル「512×512」で収集された医用画像の飛び出し量を「4cm」にするためには、視差角を「0.4度」にすることを意味する。
再構築部1352は、視差画像群を生成する医用画像の画像情報を画像情報取得部1351から受け付け、受け付けた画像情報をもとに、図20Aに示すモダリティ情報と図20Bに示す対応情報とを参照して、視差画像群を生成する条件を設定する。例えば、最大飛び出し量が「4cm」で、ピクセル「512×512」で収集された頭部CTAのボリュームデータの場合、再構築部1352は、図20Aのモダリティ情報を参照して、ボリュームデータの範囲を「4cm」に収め、飛び出し量を「4cm」にすると決定する。そして、再構築部1352は、図20Bの対応情報を参照して、ピクセル「512×512」で収集された医用画像の飛び出し量を「4cm(100%)」とするために、視差角を「0.4度」とすることを決定する。
再構築部1352は、上述したようにモダリティの種別ごとに条件を設定して、レンダリング処理部136にボリュームレンダリング処理を実行させる。表示制御部1353は、再構築部1352によって設定された条件で生成された視差画像群を立体表示モニタとしての表示部132に表示させる。
(第5の実施形態)
さて、これまで第1〜第4の実施形態について説明したが、上記した第1〜第4の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態においては、ワークステーション130が立体視画像を表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、医用画像診断装置110や、端末装置140にて表示される場合であってもよい。かかる場合には、図8に示す各機能部を医用画像診断装置110や、端末装置140が有する。
また、上述した実施形態では、立体視画像を表示させるボリュームデータの画像情報に基づいて再構築させる解像度などを決定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、再構築させる解像度などを予めプリセットしておき、適宜マニュアルで調整する場合であってもよい。かかる場合には、各医用画像診断装置110においてボリュームデータが予め所定の解像度で出力されるようにプリセットしておいてもよく、或いは、立体視画像を表示する医用画像表示装置110においてプリセットする場合であってもよい。
また、上述した実施形態では、複数種類の医用画像診断装置によって収集されたボリュームデータを再構築する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、同一の医用画像診断装置において、異なる解像度で収集されたボリュームデータを再構築する場合であってもよい。
また、上記実施形態においては、端末装置140は、画像保管装置120から取得した医用画像等を表示等するものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、端末装置140は、医用画像診断装置110又はワークステーション130に直接接続される場合であってもよい。
また、上述した第1〜第3の実施形態における医用画像表示装置としてのワークステーション130の構成はあくまでも一例であり、各部の統合及び分離は適宜行うことができる。例えば、画像情報取得部1351と再構築部1352とを統合したり、再構築部1352を、ボリュームデータを再構築するボリュームデータ再構築部とレンダリング処理部を制御するレンダリング制御部に分離したりすることが可能である。
また、第1の実施形態から第3の実施形態において説明した画像情報取得部1351、再構築部1352及び表示制御部1353の機能は、ソフトウェアによって実現することもできる。例えば、画像情報取得部1351、再構築部1352及び表示制御部1353の機能は、上記の実施形態において画像情報取得部1351、再構築部1352及び表示制御部1353が行うものとして説明した処理の手順を規定した医用画像表示プログラムをコンピュータに実行させることで、実現される。この医用画像表示プログラムは、例えば、ハードディスクや半導体メモリ素子等に記憶され、CPUやMPU等のプロセッサによって読み出されて実行される。また、この医用画像表示プログラムは、CD−ROM(Compact Disc − Read Only Memory)やMO(Magnetic Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録されて、配布され得る。
以上説明したとおり、実施形態によれば、本実施形態の医用画像処理装置は、観察しやすい医用画像を安定して表示することを可能にする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。