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JP6435313B2 - 金属鋳造用給湯装置 - Google Patents
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JP6435313B2 - 金属鋳造用給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、保持炉に溶けた状態で保持される金属溶湯をダイカストが行われる射出スリーブに注湯するための金属鋳造用給湯装置に関するものである。
従来から、保持炉に溶けた状態で保持される金属溶湯をダイカストが行われる射出スリーブに注湯するための金属鋳造用給湯装置が知られている。この種の金属鋳造用給湯装置では、射出スリーブに注湯される金属溶湯を適切な量に制御する必要がある。そこで、従来技術では、様々な手法を用いて注湯量を制御することが行われていた。
例えば、下記特許文献1では、金属溶湯の湯面を検知するための湯面検知棒を設ける技術が開示されている。この湯面検知棒は、金属溶湯の湯面と接触すると電気回路に電気が流れるようになっており、湯面を検知しつつ出湯室の圧力を制御するために用いられるものである。そして、この湯面検知棒を用いた湯面検知法では、鋳造を繰り返し行っているうちに湯面検知棒に溶湯が付着し凝固して検知面を覆い、さらには「つらら」状に垂れ下がって検知点が変動するという問題が存在していた。そこで、下記特許文献1に記載の発明では、湯面検知棒に発熱機能を持たせることで「つらら」状に垂れ下がる金属溶湯のしずくを除去するようにした、とされている。
また、下記特許文献2には、非接触式の超音波センサを採用することで、湯面に対して非接触の状態で湯面検知を行うことができる技術が開示されている。下記特許文献2に記載の発明によれば、湯面検知を行うセンサに対して金属溶湯の付着を防止できるという利点を得ることができる。
特開平6−229812号公報 特開平7−75865号公報
しかしながら、湯面検知を行う手段として、湯面検知棒に発熱機能を設けたり、非接触式センサを採用したりすると、部品構成や制御が複雑になる上、装置の大型化やコスト増を招いてしまうこととなる。つまり、従来技術には、装置構成やコスト面において改善の余地が残されていた。
本発明は、上述した従来技術に存在する各種の課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、部品構成や制御が複雑になることがなく、装置の大型化やコスト増を招くことがない構成を有しつつ、安定した湯面検知を継続して行うことのできる金属鋳造用給湯装置を提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明に係る金属鋳造用給湯装置(10)は、保持炉(5)に溶けた状態で保持される金属溶湯をダイカストが行われる射出スリーブ(6)に注湯するための金属鋳造用給湯装置(10)であって、前記保持炉(5)で保持される金属溶湯を掬って前記射出スリーブ(6)に注湯するラドル(12)と、前記ラドル(12)が前記保持炉(5)で保持される金属溶湯を掬う際に、当該保持炉(5)内の金属溶湯に先に浸漬されるアース棒(15)と、当該アース棒(15)に続いて前記保持炉(5)内の金属溶湯に浸漬される湯面検知棒(16)とを有することにより、前記アース棒(15)と前記湯面検知棒(16)のいずれもが金属溶湯に浸漬して電気的に短絡させることで前記保持炉(5)内の金属溶湯の湯面に対する前記ラドル(12)の浸漬量を制御するための湯面検知手段(13)と、前記ラドル(12)を前記保持炉(5)と前記射出スリーブ(6)との間で移動させるとともに、前記湯面検知手段(13)を構成する前記アース棒(15)と前記湯面検知棒(16)とが設置される駆動アーム(11)と、を備え、さらに、前記駆動アーム(11)が前記ラドル(12)を前記保持炉(5)と前記射出スリーブ(6)との間で移動させる際に、当該ラドル(12)とともに移動する前記アース棒(15)および前記湯面検知棒(16)の両先端部の移動経路中に、当該アース棒(15)および当該湯面検知棒(16)の各先端部に付着した金属溶湯のしずく(21a,21b)を除去するための棒状部材として構成される除去機構(17)を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る金属鋳造用給湯装置(10)において、前記除去機構(17)を構成する前記棒状部材は、金属溶湯よりも融点の高い材質によって形成されていることとすることができる。
また、本発明に係る金属鋳造用給湯装置(10)において、前記除去機構(17)を構成する前記棒状部材は、前記駆動アーム(11)を含む金属鋳造用給湯装置(10)に対して固定設置されるものであり、また、前記棒状部材の給湯装置取付側と、前記アース棒(15)又は前記湯面検知棒(16)に付着した金属溶湯のしずく(21a,21b)と接触する側との間には、電気的な絶縁部を有して構成されていることとすることができる。
さらに、本発明に係る金属鋳造用給湯装置(10)において、前記除去機構(17)を構成する前記棒状部材は、前記アース棒(15)と前記湯面検知棒(16)に同時に接触しないように設置されていることが好ましい。
またさらに、本発明に係る金属鋳造用給湯装置(10)において、前記ラドル(12)は、前記駆動アーム(11)に対して傾動自在に設置されており、前記駆動アーム(11)に対する前記ラドル(12)の傾動角度を制御することで、当該ラドル(12)と前記湯面検知手段(13)とが協働して前記ラドル(12)による金属溶湯の掬い量を調節可能とすることができる。
本発明によれば、部品構成や制御が複雑になることがなく、装置の大型化やコスト増を招くことがない構成を有しつつ、安定した湯面検知を継続して行うことのできる金属鋳造用給湯装置を提供することができる。
本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の全体構成を説明するための概略図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を横から見た場合の図であり、特に、アース棒と湯面検知棒の両先端部が除去機構に到達する前の状況が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を前方側から見た場合の図であり、特に、アース棒と湯面検知棒の両先端部が除去機構に到達する前の状況が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を横から見た場合の図であり、特に、湯面検知棒の先端部が除去機構に到達したときの状況が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を前方側から見た場合の図であり、特に、湯面検知棒の先端部が除去機構に到達したときの状況が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を横から見た場合の図であり、特に、アース棒の先端部が除去機構に到達したときの状況が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を前方側から見た場合の図であり、特に、アース棒の先端部が除去機構に到達したときの状況が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を横から見た場合の図であり、特に、アース棒および湯面検知棒の両先端部が除去機構の前方に移動した後の状態が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を前方側から見た場合の図であり、特に、アース棒および湯面検知棒の両先端部が除去機構の前方に移動した後の状態が示されている。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。 本実施形態に係る湯面検知棒の具体的な形状を例示する図であり、図中の分図(a)が側面視を示し、分図(b)が上面視を示している。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の全体構成を説明するための概略図である。図1では、紙面右側を後方側(すなわち、保持炉5が設置された側)、紙面左側を前方側(すなわち、射出スリーブ6が設置された側)として説明する。また、図1では、実線で示した状態が金属鋳造用給湯装置の初期状態を示しており、さらに本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置は、破線で示した状態に移動できることが示されている。
図1で示すように、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10は、後方側に保持炉5が設けられるとともに、前方側にダイカストが行われる射出スリーブ6が設けられ、これら保持炉5と射出スリーブ6との間の位置に配置される装置である。なお、保持炉5には、溶けた状態の金属溶湯が保持されており、本実施形態では、アルミニウム合金の溶湯が保持されていることを想定して以下の説明を行うこととする。また、射出スリーブ6は、不図示のダイカストマシンに接続する部材であり、射出スリーブ6に金属溶湯が注湯された後に不図示のダイカストマシンが有するキャビティに当該金属溶湯が鋳込まれることで、所望の金属鋳造製品が製造されることとなる。
さて、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10は、上述したように、保持炉5に溶けた状態で保持される金属溶湯をダイカストが行われる射出スリーブ6に注湯するための装置であり、駆動アーム11とラドル12と湯面検知手段13とを有している。
駆動アーム11は、金属鋳造用給湯装置10のベース部材14に設置されるロボットアームであり、リンク機構によって後述するラドル12を保持炉5から射出スリーブ6へと移動し、さらに、射出スリーブ6から保持炉5へと移動できるように構成されている。
この駆動アーム11のアーム先端には、ラドル12が設置されている。本実施形態に係るラドル12は、保持炉で保持される金属溶湯を掬って射出スリーブに注湯する部材であり、かかる機能を発揮するために、高温の金属溶湯内に繰返し浸漬したとしても耐え得るような耐火物によって形成されている。なお、ラドル12の構成材料については、耐火物のほか、鋳物に耐火材をコーティングしたものを用いてもよい。また、ラドル12は、駆動アーム11のアーム先端部で傾動可能に設けられており、保持炉で保持される金属溶湯を掬って射出スリーブに注湯する動作を好適に実施可能となっている。
本実施形態に係る湯面検知手段13は、アース棒15と湯面検知棒16とによって構成されており、これらアース棒15と湯面検知棒16からなる湯面検知手段13は、駆動アーム11に対して設置されている。また、アース棒15と湯面検知棒16との位置関係については、アース棒15の先端位置よりも湯面検知棒16の先端位置の方が僅かに上方に位置するように配置されている。したがって、ラドル12が保持炉5で保持される金属溶湯を掬う際には、当該保持炉5内の金属溶湯に対して先にアース棒15が浸漬され、その後、当該アース棒15に続いて保持炉5内の金属溶湯に湯面検知棒16が浸漬するように構成されている。アース棒15と湯面検知棒16のいずれもが金属溶湯に浸漬すると、湯面検知手段13は電気的に短絡することになるので、この短絡によって保持炉5内の金属溶湯の湯面に対するラドル12の浸漬量を制御することが可能となる。さらに、駆動アーム11に対して傾動自在に設置されるラドル12については、駆動アーム11に対するラドル12の傾動角度を制御することが可能となっており、かかる傾動角度の制御と前記した湯面検知手段13によるラドル12の金属溶湯の湯面に対する浸漬量の制御とによって、ラドル12と湯面検知手段13とが協働してラドル12による金属溶湯の掬い量を調節可能となっている。つまり、本実施形態に係る湯面検知手段13では、湯面検知棒16の先端位置とラドル12の傾動角度によって、ラドル12が掬う金属溶湯の量を制御することが行われている。
以上、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10の主要な構成部材を説明したが、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10は、従来技術が備えていなかった更なる特徴を備えている。すなわち、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10には、駆動アーム11がラドル12を保持炉5と射出スリーブ6との間で移動させる際に、当該ラドル12とともに移動するアース棒15と湯面検知棒16との両先端部の移動経路中に、当該アース棒15と当該湯面検知棒16との両先端部に付着した金属溶湯のしずくを除去するための除去機構17を設けたことを特徴としている。
この除去機構17は、金属溶湯よりも融点の高い材質によって形成された棒状部材として構成されるものである。したがって、除去機構17に対して、たとえアース棒15や湯面検知棒16に付着した金属溶湯のしずくが接触したとしても、十分にその高温に耐え得ることができるようになっている。また、本実施形態に係る除去機構17については、その配置位置に特徴を有しており、かかる特徴について、図2A〜図5Bを用いて説明する。ここで、図2A、図3A、図4Aおよび図5Aは、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を横から見た場合の図であり、特に、図2Aでは、アース棒15および湯面検知棒16の両先端部が除去機構17に到達する前の状況が示されており、図3Aでは、湯面検知棒16の先端部が除去機構17に到達したときの状況が示されており、図4Aでは、アース棒15の先端部が除去機構17に到達したときの状況が示されており、図5Aでは、アース棒15および湯面検知棒16の両先端部が除去機構17の前方に移動した後の状態が示されている。また、図2B、図3B、図4Bおよび図5Bは、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置を前方側から見た場合の図であり、特に、図2Bでは、アース棒15および湯面検知棒16の両先端部が除去機構17に到達する前の状況が示されており、図3Bでは、湯面検知棒16の先端部が除去機構17に到達したときの状況が示されており、図4Bでは、アース棒15の先端部が除去機構17に到達したときの状況が示されており、図5Bでは、アース棒15および湯面検知棒16の両先端部が除去機構17の前方に移動した後の状態が示されている。
まず、本実施形態に係る除去機構17は、図3A〜図4Bを対比して明らかな通り、アース棒15と湯面検知棒16が駆動アーム11によって移動する際に、アース棒15と湯面検知棒16の両先端部の近傍すれすれの位置に除去機構17が存在するように配置されている。この配置構成によって、除去機構17は、アース棒15と湯面検知棒16の両先端部に付着した金属溶湯のしずく21a,21bを確実に除去することが可能となっている。
また、本実施形態に係る除去機構17は、図3Bおよび図4Bを対比して明らかな通り、除去機構17を構成する棒状部材が、アース棒15と湯面検知棒16とに同時に接触しないように設置されている。ここで、仮に、除去機構17がアース棒15と湯面検知棒16とに同時に接触してしまうと、湯面検知手段13が短絡して異常動作を生じてしまうこととなる。そこで、本実施形態では、棒状部材として構成される除去機構17の取付位置および取付角度を調節することで、除去機構17がアース棒15と湯面検知棒16とに同時に接触しない位置となるように配置されている。この配置構成によって、湯面検知手段13は、安定した検知動作を実行することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る除去機構17を構成する棒状部材は、駆動アーム11を含む金属鋳造用給湯装置10に対して固定設置されるものであるため、アース棒15又は湯面検知棒16の各先端部に付着した金属溶湯のしずく21a,21bに対して除去機構17が接触した際に、アース棒15又は湯面検知棒16と、金属溶湯のしずく21a,21bと、除去機構17と、駆動アーム11とが導通してしまうと、これらの部材が全て金属材料である場合には、短絡等の不具合が発生してしまう可能性がある。そこで、本実施形態に係る除去機構17を構成する棒状部材については、棒状部材の給湯装置取付側と、アース棒15又は湯面検知棒16に付着した金属溶湯のしずく21a,21bと接触する側との間に対して、電気的な絶縁部を有して構成することとした。
具体的には、棒状部材の給湯装置取付側と、アース棒15又は湯面検知棒16に付着した金属溶湯のしずく21a,21bと接触する側とをそれぞれ金属材料で構成するとともに、かかる金属材料から成る2つの棒状部材をゴムやセラミックス等の絶縁材料から成る棒状部材で繋ぐことで、本実施形態に係る除去機構17を構成することとした。このように、除去機構17を構成する棒状部材の中間部に絶縁部を設けて当該棒状部材の両端部間での電気的な導通状態を不能とすることで、本実施形態に係る湯面検知手段13は、安定した検知動作を実行することが可能となる。
以上、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10の具体的な構成についての説明を行った。次に、図6A〜図6Sを用いることで、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10によって行われる一連の動作について説明を行うこととする。ここで、図6A〜図6Sは、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置の動作を説明するための図である。
図6Aは、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10の初期状態を示しており、ラドル12が保持炉5の炉上で待機している状態が示されている。この図6Aの状態から駆動アーム11が稼働すると、図6Bで示すように駆動アーム11の先端に取り付けられたラドル12が後方側に移動する。そして、保持炉5に溶けた状態で保持される金属溶湯の近くまでラドル12が移動すると、図6Cで示すように駆動アーム11先端のラドル12が傾動動作を行って傾斜し、さらに、駆動アーム11が下降することで、図6Dに示すように傾斜状態のラドル12が金属溶湯内に浸漬される。また、このとき、図6Dに示されるように、湯面検知手段13のうちのアース棒15のみが金属溶湯に浸漬した状態となる。そして、アース棒15が金属溶湯に浸漬することで保持炉5内における金属溶湯の湯面の位置を把握することができるので、駆動アーム11先端のラドル12の傾動角度を調節して、ラドル12による金属溶湯の掬い量の調節動作が開始される。
図6Dの状態から駆動アーム11がさらに下降すると、図6Eで示すように、湯面検知手段13のうちの湯面検知棒16についても金属溶湯内に浸漬されることとなる。つまり、アース棒15と湯面検知棒16の両方が金属溶湯内に浸漬されることで湯面検知手段13が短絡し、この短絡によってラドル12を引き上げるように不図示の制御装置から指令信号が発信されることとなる。なおこのとき、すでに保持炉5内における金属溶湯の湯面の位置に基づき駆動アーム11先端のラドル12の傾動角度は調節されているので、かかる構成動作に加えて、湯面検知棒16による湯面検知情報、すなわちラドル12の金属溶湯に対する浸漬量の情報を加味することで、ラドル12による最適な金属溶湯の掬い動作が実行されることとなる。
そして、前記の指令信号が発信されると、図6Fで示すように駆動アーム11はラドル12を引き上げる動作を実行する。このとき、ラドル12によって掬い取られた金属溶湯は、ラドル12によって湯切りされ、適切量がラドル12内に残留することとなる。またこのとき、アーム棒15の先端と湯面検知棒16の先端には、アーム棒15と湯面検知棒16が保持炉5内の金属溶湯に浸漬された影響から、その各先端部に金属溶湯のしずく21a,21bが付着することとなる。また、このしずく21a,21bは半凝固状態であるため、自然落下することは稀であり、かつ、アーム棒15と湯面検知棒16の各先端部に完全に固着した状態でもない。
駆動アーム11がラドル12の引き上げ動作を行う図6Fの状態から、図6Gで示すようにラドル12が水平状態に戻され、さらに、図6Hで示すように、ラドル12を射出スリーブ6がある前方側に向けて移動する際にも、アース棒15と湯面検知棒16の先端部に付着した金属溶湯のしずく21a,21bは付着状態を維持したままとなる。そして、図6Iで示すように、さらに駆動アーム11がラドル12を前方側に移動させ、図6Jで示すように湯面検知棒16が除去機構17を構成する棒状部材の設置箇所を通過する際に、湯面検知棒16の先端部に付着した金属溶湯のしずく21bと棒状部材として構成された除去機構17が接触することで、湯面検知棒16からのしずく21bの除去が実行されることとなる(図6J参照)。
湯面検知棒16からのしずく21bが除去された後、続いて図6Kで示すように、アース棒15が除去機構17を構成する棒状部材の設置箇所を通過することとなる。このとき、アース棒15の先端部に付着した金属溶湯のしずく21aと棒状部材として構成された除去機構17が接触することで、アース棒15からのしずく21aの除去が実行されることとなる(図6K参照)。なお、図6Jで示された湯面検知棒16からのしずく21bの除去、および図6Kで示されたアース棒15からのしずく21aの除去が実行される際には、棒状部材として構成された除去機構17はアース棒15と湯面検知棒16とに同時に接触することは無いので、本実施形態では、不要な位置での湯面検知手段13の短絡発生などといった不具合が発生することが無いように構成されている。
2つのしずく21a,21bの除去が実行された後、図6Lで示すように、駆動アーム11は更にラドル12を前方側へと移動させ、図6Mで示すように、ラドル12を射出スリーブ6の直上へと移動させる。そして、図6Mの状態から図6Nで示すようにラドル12を傾動させることで、射出スリーブ6の給湯口に対してラドル12内の金属溶湯を注ぎ込み、不図示のダイカストマシンでダイカストが実行可能な状態となる。
その後、図6Oで示すように、駆動アーム11はラドル12を傾動させて水平状態に戻し、図6Pで示すようにラドル12を後方側へと移動させ、さらに図6Qおよび図6Rで示されるように、アース棒15と湯面検知棒16が除去機構17の設置位置を通過してラドル12が更に後方へと移動され、図6Sで示すように、金属鋳造用給湯装置10の初期状態に復帰させることとなる。この図6Sで示す状態は、図6Aで示した金属鋳造用給湯装置10の初期状態と同じ状態を示しており、その後、図6A〜図6Sで示す動作を繰り返すことで、連続的なダイカストが実行されることとなる。
以上、図6A〜図6Sを用いることで、本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10の動作説明を行った。本実施形態に係る金属鋳造用給湯装置10では、上述した動作を実行することで、アース棒15および湯面検知棒16に付着した金属溶湯のしずく21a,21bを好適に除去することができ、また、アース棒15および湯面検知棒16が保持炉5内の金属溶湯に浸漬して湯面検知を行う際に、アース棒15および湯面検知棒16の各先端部に対して必ず金属溶湯のしずく21a,21bの付着がない状態とすることができる。かかる状態の実現によって、アース棒15による保持炉5内の金属溶湯の湯面位置の検出精度が維持されるとともに、湯面検知棒16による保持炉5内の金属溶湯の湯面検知が確実に実行されることとなる。したがって、本実施形態によれば、部品構成や制御が複雑になることがなく、装置の大型化やコスト増を招くことがない構成を有しつつ、安定した湯面検知を継続して行うことのできる金属鋳造用給湯装置10を提供することが可能となっている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態に係る湯面検知棒16については、棒状部材として構成されるものであり、例えば、図7で示すような具体的な寸法形状を有するものを採用することができる。ここで、図7は、本実施形態に係る湯面検知棒の具体的な形状を例示する図であり、図中の分図(a)が側面視を示し、分図(b)が上面視を示している。ただし、本発明に係る湯面検知棒は、棒状部材であればどのような形態を取ることも可能であり、例えば、断面多角形状のものであってもよい。
また例えば、上述した実施形態では、湯面検知棒16の先端部と、棒状部材として形成される除去機構17との高さ方向のクリアランスについて、具体的な数値を示すことを略したが、かかるクリアランスについては、金属鋳造用給湯装置10の設置状態や稼働条件等に応じて適宜任意に決定すればよい。
また例えば、棒状部材として形成される除去機構17の材質については、上述した実施形態で説明したように、金属溶湯よりも融点の高い材質によって形成されていればよく、例えば、軟鉄や銅などといった材質を採用することができる。さらに、除去機構17を構成する棒状部材の中間部に形成される絶縁部については、ゴムや樹脂、セラミックス等といった絶縁機能を有する部材を採用すればよい。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
5 保持炉、6 射出スリーブ、10 金属鋳造用給湯装置、11 駆動アーム、12 ラドル、13 湯面検知手段、14 ベース部材、15 アース棒、16 湯面検知棒、17 除去機構、21a,21b しずく。

Claims (5)

  1. 保持炉に溶けた状態で保持される金属溶湯をダイカストが行われる射出スリーブに注湯するための金属鋳造用給湯装置であって、
    前記保持炉で保持される金属溶湯を掬って前記射出スリーブに注湯するラドルと、
    前記ラドルが前記保持炉で保持される金属溶湯を掬う際に、当該保持炉内の金属溶湯に先に浸漬されるアース棒と、当該アース棒に続いて前記保持炉内の金属溶湯に浸漬される湯面検知棒とを有することにより、前記アース棒と前記湯面検知棒のいずれもが金属溶湯に浸漬して電気的に短絡させることで前記保持炉内の金属溶湯の湯面に対する前記ラドルの浸漬量を制御するための湯面検知手段と、
    前記ラドルを前記保持炉と前記射出スリーブとの間で移動させるとともに、前記湯面検知手段を構成する前記アース棒と前記湯面検知棒とが設置される駆動アームと、
    を備え、さらに、
    前記駆動アームが前記ラドルを前記保持炉と前記射出スリーブとの間で移動させる際に、当該ラドルとともに移動する前記アース棒および前記湯面検知棒の両先端部の移動経路中に、当該アース棒および当該湯面検知棒の各先端部に付着した金属溶湯のしずくを除去するための棒状部材として構成される除去機構を設けたことを特徴とする金属鋳造用給湯装置。
  2. 請求項に記載の金属鋳造用給湯装置において、
    前記除去機構を構成する前記棒状部材は、金属溶湯よりも融点の高い材質によって形成されていることを特徴とする金属鋳造用給湯装置。
  3. 請求項に記載の金属鋳造用給湯装置において、
    前記除去機構を構成する前記棒状部材は、
    前記駆動アームを含む金属鋳造用給湯装置に対して固定設置されるものであり、また、
    前記棒状部材の給湯装置取付側と、前記アース棒又は前記湯面検知棒に付着した金属溶湯のしずくと接触する側との間には、電気的な絶縁部を有して構成されていることを特徴とする金属鋳造用給湯装置。
  4. 請求項のいずれか1項に記載の金属鋳造用給湯装置において、
    前記除去機構を構成する前記棒状部材は、前記アース棒と前記湯面検知棒に同時に接触しないように設置されていることを特徴とする金属鋳造用給湯装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の金属鋳造用給湯装置において、
    前記ラドルは、前記駆動アームに対して傾動自在に設置されており、
    前記駆動アームに対する前記ラドルの傾動角度を制御することで、当該ラドルと前記湯面検知手段とが協働して前記ラドルによる金属溶湯の掬い量を調節可能であることを特徴とする金属鋳造用給湯装置。
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