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JP6435859B2 - 浄水器 - Google Patents
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Description

本発明は、一般家庭などの水道水の浄化を行うための浄水器に関する。
一般家庭で用いられる浄水器、特に流し台の下部に設置して用いられるアンダーシンク型浄水器など、大容量で長いろ過寿命(大きな浄水能力)を保有させる浄水器では、それぞれ異なる種類のろ材を収納した複数のフィルタを搭載したものがある。そして、そのような複数のフィルタを有する浄水器においては、十分なろ過流量を確保するため、例えば特許文献1に記載されるように、構成する一部のフィルタを並列に配置することが行われている。
特許文献1の浄水器は、扁平形状の筐体に収納可能な形態に構成してコンパクト化を図ろうとしてはいるものの、しかしながら、複数のフィルタの配置は横一列になっており、しかもその接続配管は、フィルタを取り巻くように複雑に何回も曲がり(直角曲がりが3回以上であり)、かつ長くて、大きなスペースを占めているので、浄水器は、接続配管での圧力損失が大きいし、十分コンパクトにはなっていないという問題があった。
特開2007−289888号公報
本発明の目的は、上述のような問題点に鑑み、複数のフィルタを有し、フィルタの並列配置を含みながらも、接続配管の圧力損失が小さく、十分コンパクトな浄水器を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の浄水器は下記の構成から成る。すなわち、
(1)原水入口と浄水出口との間を接続する流路に、一端側に入口と出口とを備えた柱状のフィルタを3つ以上配置する浄水器であって、前記フィルタの内、少なくとも2つのフィルタは前記流路において並列配置され、前記並列配置の1つの組に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値は200度以下であることを特徴とする浄水器である。
(2)前記3つ以上のフィルタは2列配置されており、かつ前記並列配置の1つの組に係る接続配管経路における曲がり回数は2回であると好ましい。
(3)前記3つ以上のフィルタは2列配置されており、前記2列配置は、千鳥配置であると好ましい。
(4)前記並列配置に係る接続配管経路は、同一の形状の経路となっていると好ましい。
(5)前記並列配置されるフィルタは、同種類のフィルタであると好ましい。
(6)前記並列配置されるフィルタは、同一の圧力損失およびろ過性能を有するものであると好ましい。
(7)前記フィルタは、入口と出口とを有するフィルタヘッド部とフィルタカートリッジとから成り、前記フィルタヘッド部の形状は同一の形状であると好ましい。
(8)前記3つ以上のフィルタは2列配置されており、前記フィルタのそれぞれの入口と出口とは、一直線上に配設され、前記直線と前記2列配置の列の中心軸とは平行であると好ましい。
(9)前記並列配置に係る複数の分岐配管は、それぞれ単一の樹脂成形管であると好ましい。
(10)前記並列配置に係る複数の分岐配管は、同一の形状であると好ましい。
(11)前記3つ以上のフィルタは2列配置されており、前記2列配置された2列における、各列の中心軸間の距離は、前記フィルタの外径寸法より小さいと好ましい。
(12)前記並列配置されるフィルタに収納されるろ材は、軸方向長さが径方向長さより長い、柱状または筒状に構成される吸着剤であり、かつ前記吸着剤における流路方向はその軸方向であると好ましい。
(13)前記並列配置されるフィルタに収納されるろ材は活性炭であると好ましい。
本発明は、上記の構成により以下の優れた効果を奏することができる。すなわち、
上記(1)の構成により、並列配置されるフィルタ部分の圧力損失低減ができるだけでなく、並列配置に係る接続配管経路としても圧力損失を低減できる。その結果、浄水器としての流量を増大させることができる。
また、上記(2)の構成により、上記(1)構成による効果に加えて、並列配置に係る接続配管経路は従来接続方式よりシンプル、コンパクトとなる。
また、上記(3)の構成により、2列の並列配置であっても、千鳥配置なので、2列目のフィルタが1列目のフィルタの間に来るので、1列目側(浄水器正面側)からの2列目フィルタへのアクセスがし易く、その交換、メンテナンス時に便利である。
また、上記(4)の構成により、並列配置に係る2つの接続配管経路を同じ圧力損失とすることができるので、並列配置される2つのフィルタの流量を同じにすることに寄与する。
また、上記(5)の構成により、並列配置されているフィルタの寿命をほぼ同じくすることができ、どちらかが使用可能なのに中途に交換してしまうような無駄がなくなり、同時に一遍に交換することになるので、最も経済的である。
また、上記(6)の構成により、上記(5)の構成による効果をさらに確実にできる。
また、上記(7)の構成により、フィルタヘッド部の成形金型は1種類となり、安価製造に寄与するし、組立の間違いも起こさない。
また、上記(8)の構成により、分岐配管は配管がし易いシンプルな形状のものとなる。
また、上記(8)の構成により、通常使用するチューブやティー、エルボなど複数の配管継手といった多くの部材を要することなく、配管作業が単純、簡単となる。また、分岐配管は樹脂成形管なので安価である。
また、上記(10)の構成により、分岐配管は1種類となり、安価製造に寄与するし、組立の間違いも起こさない。
また、上記(11)の構成により、並列配置であっても、奥行き方向にコンパクトな配置が可能となり、浄水器全体としてもコンパクトとなる。
また、上記(12)の構成により、径方向流路のろ材よりも、ショートパスの恐れが少なく、また安価でもあり、かつ口径が小さくできるのでフィルタの耐圧強度が大きい。
また、上記(13)の構成により、通常浄水器全体で圧力損失が大きい活性炭をろ材とするフィルタが並列配置されることになり、圧力損失低減と浄水器流量増大の効果が大きい。
本発明の一実施形態に係る浄水器の正面図、平面図、右側面図、斜視図 本発明の一実施形態に係る分岐配管の平面図 本発明の一実施形態に係るフィルタヘッド部、フィルタカートリッジ、および取付板に関する縦断面図、正面図、横断面図 本発明の他の実施形態に係るフィルタヘッド部、フィルタカートリッジ、および取付板に関する縦断面図、正面図、横断面図 本発明の一実施形態に係る吸着ろ過によるフィルタカートリッジの縦断面図 本発明の一実施形態に係るプレフィルタとしてのフィルタカートリッジの縦断面図 本発明の一実施形態に係る膜ろ過によるフィルタカートリッジの縦断面図 本発明の実施形態例に係るフィルタ接続配管経路の模式平面図 本発明の他の実施形態例に係るフィルタ接続配管経路の模式平面図 本発明の他の実施形態例に係るフィルタ接続配管経路の模式平面図 本発明に属さない形態例に係るフィルタ接続配管経路の模式平面図
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照しながら説明する。
なお、本発明における「浄水器用フィルタ」は以下単に「フィルタ」と呼ぶこととする。
図1に、本発明の一実施形態に係る浄水器を示す。図1の(A)はその正面図、(B)は平面図、(C)は右側面図、(D)は斜視図を示す。
図1に示すように、本実施形態の浄水器1は、基本的に、フィルタヘッド部4とフィルタカートリッジ5から成るフィルタ2、取付板3、および配管6から構成される。
フィルタ2は複数備えられており、それらの間は、複数の配管6によって、浄水器の処理対象である水道水を流通可能に連結されている。
複数のフィルタ2のそれぞれのフィルタヘッド部4は、水道水流路としての導入口7と導出口8を有しており、フィルタ2は、柱状でその一端側に入口と出口を備えている形式のものである。このような形式のフィルタは、両端側に入口と出口をそれぞれ備えるフィルタに比べ、配管接続を一端側に纏めてコンパクトに構成できる利点がある。特にフィルタを複数備える浄水器において、その利点は顕著となる。図1(A)では左端に位置するフィルタヘッド部4の導入口7は、浄水器1の原水導入口9であり、原水導入口9には、別途用意される水栓を介して原水導入管が接続され、原水としての水道水が供給される。また、図1(A)では右端に位置するフィルタヘッド部4の導出口8は、浄水器1の浄水導出口10であり、別途用意される浄水導出管が接続され、その浄水導出管の他端は、直接、または一旦水栓を介して、使用者へ浄水を吐出する浄水ノズルに接続されることになる。
原水導入口9と浄水導出口10との間を接続する流路には、複数のフィルタ2が配置されており、原水導入口9に供給された原水は、複数のフィルタ2を通じて浄化され、浄水導出口10から浄水として流出する。
図1の実施形態の浄水器1では、4本のフィルタ2が連結されている。流路の上流側から順に、第1フィルタ、並列配置・接続された第2フィルタと第3フィルタ、第4フィルタと呼ぶこととする。それら4本のフィルタは外形形状としては同一であり、連結構造上は互換可能なものであるが、そのフィルタカートリッジ内部に収納されるろ材は異なっており、違ったろ過機能と方式を有している。それぞれ次のような機能、方式、構成であると好ましい。すなわち、第1フィルタは、プレフィルタであって、適度なろ過精度(およそ1〜10μm程度)の樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレンなど)製の不織布やメルトブローによる成形体などをろ材として、水道水中に存在し得るゴミや比較的大きな粒子状不純物を粗取り・ろ過する。流路において並列配置されている第2フィルタと第3フィルタは、同一または同様の圧力損失およびろ過性能(ろ過能力や除去性能)を有する同一または同種類の吸着ろ過によるフィルタであって、活性炭などをろ材として、水道水中に含まれ得る残留塩素、臭い、有害な有機物(トリハロメタンなど)などを吸着または分解して除去する。第4フィルタは膜ろ過によるフィルタであって、微細孔を有する中空糸膜などをろ材として、水道水中に含まれ得る微小な粒子、濁り成分、細菌類などをろ過する。
水道水中の濁り成分等が多い場合には、この膜ろ過によるフィルタを並列配置する実施形態も可能である。そうすると、膜ろ過によるフィルタ部分のろ過性能の長寿命化や圧力損失低減の効果を得ることができる。同様に、水道水中に比較的大きなゴミ等が多く含まれる場合には、プレフィルタを並列配置する実施形態も可能で、有効である。
図1(B)から分かるように、4つのフィルタ2は、平面視(柱状のフィルタ2の軸方向視)において2列配置、かつ千鳥配置されている。また、第2フィルタと第3フィルタとの並列配置に係る接続配管経路(すなわち、並列配置のために1本から分岐して、その後再び合流し1本に戻るまでの接続配管経路)において、経路の曲がり回数は、並列配置に係るどちらの経路においても2回となっている。そして、図1(B)においては、その接続配管経路の曲がりは、曲がり角度が直角(90度)となっている。つまり、並列配置に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値は180度となっている。設計裕度や製作誤差等を含めて曲がり角度の合計値を200度以下とするのが、本発明の範囲である。ここで、接続配管経路における曲がりとは、接続配管の経路にとっての曲がりなのであって、フィルタ内部の流路だけに係わる曲がりは含まないものと定義する。通常、導入口と導出口とを有するフィルタヘッド部とフィルタカートリッジとから成るフィルタの内部においても、流路曲がりがあり、そのフィルタ内部流路での曲がり角度の合計値は200度を越える。従って、並列配置に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値を200度以下とすることは、フィルタ部分より接続配管経路の圧力損失を低くし、浄水器全体としての圧力損失を低減させるのに重要かつ有効な要件である。本発明において、接続配管経路の曲がりとは、接続配管経路の向きを直線である状態から所定の角度だけ変化させ、流路としての有意な圧力損失をもたらす曲がりの全てを含むものとし、曲がり角度が直角以外の角度の曲がりや、ある1つの円弧的曲がりも1回の曲がりとする。円弧的曲がりにおいては、円弧の両端点における円弧への接線同士の交差する角度で曲がり角度を定義するものとする(後述の図9(B)参照)。また、柱状のフィルタ2の軸方向に直交する平面内の曲がりだけでなく、その平面外(上下方向)への曲がりも含めるものとする。このように、並列配置に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値を200度以下と、限定した範囲内に設定するので、並列配置によってフィルタ部分の圧力損失低減ができるだけでなく、並列配置に係る接続配管経路としても従来接続方式より、圧力損失を低減できる。また、曲がり回数2回でフィルタを並列配置するので、並列配置に係る接続配管経路として合理的な配置設計が可能となり、さらに従来接続方式よりシンプル、コンパクトとなり、圧力損失を低減できる。つまり、並列配置によるフィルタ部分の圧力損失低減という目的を、接続配管経路の圧力損失が損なうことがない。この結果、浄水器としての流量を増大させることができる。
図1(B)の実施形態では、曲がり角度が直角(90度)の曲がりが2回で、並列配置に係る接続配管経路が形成されているが、もちろん、曲がり角度がより小さい角度(例えば45度)の2回曲がりとする別の実施形態もあり得る(後述の図9(A)参照)。このように、曲がり角度の合計値が小さい場合の方が、曲がりにおける圧力損失はより低減できる。但しその場合は、フィルタ同士の干渉を避けるため直線部分の配管経路を、図1(B)より長くする必要があり、それに伴い、浄水器としての横方向長さも長くなる。
また、浄水器設計の都合上、例えば、フィルタや配管近傍の付属物との干渉を避けるため、並列配置に係る接続配管経路を2回より多い回数(例えば4回)曲げる実施形態もあり得る。その場合でも1回の曲がりの曲がり角度を小さくして、曲がり角度の合計値を200度以下に保つので、接続配管経路の圧力損失を低減できる。
図1(B)において、並列配置に係る接続配管経路は、同一の形状の経路となっている。これにより、並列配置に係る2つの接続配管経路を同じ圧力損失とすることができる。そして、並列配置されている同一または同種類のフィルタ2の寿命をほぼ同じくすることができ、どちらかが使用可能なのに中途に交換してしまうような無駄がなくなり、同時に一遍に交換することになるので、最も経済的である。もちろん、異なる種類、異なる性能のフィルタを並列配置することもあり得て、それも本発明に含まれる。
また、2列配置された2列における、各列の中心軸間の距離は、フィルタ2の外径寸法より小さいように設定されている。このような2列の並列配置のため、奥行き方向にコンパクトな配置が可能となっており、浄水器全体としてもコンパクトである。
さらに、図1において、フィルタ2のそれぞれの入口と出口(フィルタヘッド部4の導入口7と導出口8)とは、一直線上に配設され、その直線と2列配置の列の中心軸とは平行となっている。そして、複数のフィルタ2を連結する複数の配管6は、並列配置に係わって、分岐配管となっており、それぞれは単一の樹脂成形管で構成されている。しかも、複数の分岐配管は、図2に示す同一の形状の分岐配管6である。この分岐配管6は、先端を差し込み、連結する方式のもので、フィルタヘッド部4の導入口7または導出口8にワンタッチで簡単に差し込み、連結することができる。また、複数のフィルタ2のフィルタヘッド部4の形状も同一の形状となっている。上記のようなフィルタ2、フィルタヘッド部4の配置・形状と、配管構成のため、分岐配管6はシンプルな形状のものとなると共に、通常使用するチューブやティー、エルボなど複数の配管継手といった多くの部材を要することなく、配管作業が単純、簡単となる。また、分岐配管6は樹脂成形管なので安価であるし、しかも必要とされる分岐配管6が同一の形状で1種類で済むことは、分岐配管6の樹脂成形金型も1種類となることに繋がり、さらに安価製造に寄与するし、組立の間違いも起こさない。フィルタヘッド部4の形状が同一の形状で1種類であることも、同様の効果を奏する。一方もちろん、図1に示す並列配置において、分岐配管を通常のチューブとティーやエルボの配管継手とを使用した形態とすることも可能であり、それも本発明に含まれる。そうすることにより、部材の入手が容易で、汎用性に優れるというメリットを得ることができる。
図1の実施形態の浄水器1では、フィルタ2は4本の構成であるが、並列配置に係わる少なくとも2本(2つ)のフィルタ含めて3本(3つ)以上のフィルタを配置する構成の浄水器であれば、2列の千鳥配置の並列配置を実現することができ、上述の作用、効果も得ることができる。
図8に、フィルタの並列配置に係る接続配管経路の模式平面図を用いて、図1の実施形態とそれ以外の本発明の変形実施例を示す。図8において、丸印は、フィルタ(およびフィルタヘッド部)を表し、丸印間の直線は配管を表す。
また、図9、図10には、図8とは異なる、本発明の実施形態例のフィルタの並列配置に係る接続配管経路の模式平面図について示す。一方、図11は、本発明(の並列配置に関する部分)に属さない形態例におけるフィルタ接続配管経路の模式平面図である。図9、図10、図11においても、丸印と直線は図8と同一の意味を有する。
図8のいずれの図の実施例においても、並列配置に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値は180度(200度以下)であり、曲がり回数は2回になっているし、かつ接続配管経路は同一の形状の経路となっている。図示はしないが、例えば、並列配置に係る2つの接続配管経路において曲がり角度を異ならせて、その2つの接続配管経路の形状を同一でないものにする形態もあり得る。
図8(A)は、図1(B)に相当する。図8(B)は、千鳥配置ではない2列の並列配置の例である。図8(C)は、千鳥の並列配置が2組存在する例である。並列配置のそれぞれの1つの組において、接続配管経路における曲がり角度の合計値は200度以下であり、かつ曲がり回数は2回となっている。図8(D)は図8(B)の変形例で、並列配置されるフィルタが横方向位置として並んでおり、横方向にはコンパクトであるが、図で縦方向については、図8(A)〜(C)の方が、2列配置された2列における各列の中心軸間の距離が、フィルタの外径寸法より小さいように設定されているので、コンパクトである。
図8(A)〜(D)においては、フィルタのそれぞれの入口と出口とは、一直線上に配設され、その直線と2列配置の列の中心軸とは平行となっていると同時に、並列配置に係る複数の分岐配管は、同一の形状の分岐配管であり、フィルタヘッド部の形状も同一の形状である。このため、分岐配管、フィルタヘッド部は1種類となり、安価製造に寄与するし、組立の間違いも起こさない。
図8(E)〜(G)では、フィルタヘッド部が同一の形状でなく、2種類のフィルタヘッド部を有している。2種類の中には、フィルタヘッド部そのものにおいて、並列配置の分岐や、配管経路の曲がりがなされる種類のフィルタヘッド部が含まれている。このようなフィルタヘッド部を適用することによって、図8(A)に比して横方向によりコンパクトな配置を実現している。
特に図8(F)と図8(G)は千鳥の並列配置の例でもあって、2列配置された2列における各列の中心軸間の距離が、フィルタの外径寸法より小さいように設定されているだけでなく、横方向においてもフィルタ中心を通る各列の中心軸への垂線同士間の距離が、フィルタの外径寸法より小さいように設定されているので、縦方向にも横方向にもコンパクトである。また、千鳥配置なので、コンパクトでありながら、(縦方向、すなわち浄水器としての奥行き方向の)2列目のフィルタが1列目のフィルタの間に来るので、1列目側(浄水器正面側)からの2列目フィルタへのアクセスがし易く、その交換、メンテナンス時に便利である。
図8(E)と図8(F)においては、フィルタ間の配管は、同一の形状ではなく、2種類の配管を有している。一方、図8(G)においては、並列配置に係る複数の分岐配管は、同一の形状の分岐配管である。
図9(A)は、図8(A)において、それぞれの曲がり角度が45度の形態であり、曲がり角度の合計値は90度である。この図9(A)では、図8(A)より曲がり角度の合計値が小さいので、曲がりにおける圧力損失はより低減できる。但し、フィルタ同士の干渉を避けるため直線部分の配管経路が、図8(A)より長くなり、それに伴い、浄水器としての横方向長さも長くなる。
上述の形態は、配管同士が所定の角度で連結されている形態であるが、曲がりが円弧的曲がりの形態であっても、同様の定義付けをし得る。例えば、図9(B)は、図8(A)において、曲がりが円弧的曲がりの形態である。配管同士が所定の角度で連結されているわけではなく、円弧を描いていることから、曲がり角度の定義付けがし難い。そこで、円弧の両端点における円弧への接線同士の交差角度を求め、その交差角度を曲がり角度とみるのである。すなわち、図9(B)の形態においては、円弧の両端点における円弧への接線同士の交差角度は90度であるので、1つの組に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値は、曲がり角度が90度の曲がりが2回あることから、180度となる。曲がりが円弧的曲がりの形態においては、上述のように角度を求めることにより、1つの組に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値を求めることができる。
図10のどちらの図の実施例においても、並列配置に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値は200度以下であり、かつ接続配管経路は同一の形状の経路となっている。そして、並列配置に係る複数の分岐配管は、同一の形状の分岐配管であり、フィルタヘッド部の形状も同一の形状である。
図10(A)、図10(B)は、フィルタが2列配置ではなく、それぞれ、1列配置、3列配置の実施形態である。どちらも、曲がり回数が4回となっているが、曲がり角度は45度と小さく、曲がり角度の合計値は180度であって、接続配管経路としての圧力損失は低減できている。図10(A)は浄水器奥行き(図の縦方向)寸法をコンパクトにする場合に適しており、また、図10(B)では、きれいな対称配置にしつつ、横方向寸法をコンパクトにする場合に採用可能である。
上述の図8〜図10においては、模式平面図を用いて本発明の実施形態例を説明したので、接続配管経路における曲がりは、その平面内であることを前提としたが、曲がりは平面外(上下方向)への曲がりであっても、その曲がり角度の合計値が200度以下であれば、本発明に含まれる。特に、1列配置の図10(A)の曲がりが平面外の上方向であってもよく、その形態であれば、浄水器奥行き(図の縦方向)寸法をよりコンパクトとすることができる。
一方、比較例として示す図11の例では、並列配置に係る接続配管経路における曲がり角度は90度で、曲がり回数は4回になっており、曲がり角度の合計値は360度であり、200度を超えている。そのため、その接続配管経路は圧力損失が大きい。(ちなみに、特許文献1の浄水器では、図11(A)に類似する形態で、並列配置に係る接続配管経路において、柱状フィルタの軸方向に直交する平面外(下方向)で、5回の90度の曲がりを有しており、その合計値は450度となっており、本発明とは異なる。)
なお、本発明の内、並列配置に関する発明以外の発明部分においては、複数のフィルタの配置、構成は、上述のようなものだけでなく、対象となるその地域の水道水水質や必要とされる流量などにより、例えば、4本全て直列配置の構成、並列配置の1つの組に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値が200度を超える構成などに、変化させることも可能である。
次に、フィルタ2を構成するフィルタヘッド部4とフィルタカートリッジ5との結合に関する構造、構成について説明する。併せて、フィルタ2の取付板3への固定の構造、構成についても説明する。
一般家庭で用いられる浄水器または浄水器用フィルタにおいては、フィルタカートリッジの交換を容易に行えるように、水道水配管の接続されたフィルタヘッド部に、フィルタカートリッジを着脱できる様々な構造が考案され、使用されている。その中でも、バヨネット機構やネジ締結機構など回動による機構で、フィルタカートリッジのフィルタヘッド部への着脱を行うことは、一般的に行われていることである。
例えば、特許文献である特表2010−504185号公報の浄水器においては、フィルタカートリッジは、その上部外周面に固定部材が円形キャップのスライド通路に挿入され、回転して、円形キャップに固定される。その際、円形キャップの下部に形成された突出部が、フィルタカートリッジの上面に沿って曲線状に形成されたガイド溝に挿入され、フィルタカートリッジの回転運動は案内される。しかしながら、回転運動による固定、装着が、いつ、どこで完了したかを、使用者が的確に判断できない問題があった。そこで、そのような問題点に鑑み、フィルタカートリッジのフィルタヘッド部への装着の完了を確実に使用者が知ることのできる浄水器とフィルタ用浄水器を提供することは意義あることである。
また、一般家庭で用いられる浄水器、特に流し台の下部に設置して用いられるアンダーシンク型浄水器などおいては、浄水器を流し台下部の収納部の壁面に取り付けるため、浄水器のフィルタを取付板に固定し、その取付板を収納部の壁面に取り付けることが一般的に行われている。フィルタは通常、フィルタヘッド部とフィルタカートリッジとから構成され、取付板へのフィルタの固定は、フィルタヘッド部を取付板に固定することでなされる場合が多い。
例えば、特許文献1である特開2012−143709号公報では、フィルタヘッド部の取付板(ブラケット)への固定は、取付板の裏側からの複数本のネジによる締結によって行われている。しかしながら、フィルタヘッド部を取付板の正しい位置に、位置決め載置しつつ、裏側から複数本ネジ締結するのは、工具を必要とし、時間のかかる煩わしい作業であるという問題があった。特に、複数のフィルタを有する浄水器においては、なおさら大きな問題であった。そこで、そのような問題点に鑑み、フィルタヘッド部とフィルタカートリッジからなるフィルタ有する浄水器であって、壁面等への取り付け用の取付板に、フィルタヘッド部を簡便に固定することのできる浄水器を提供することは意義あることである。
図3は、本発明の一実施形態におけるフィルタヘッド部4、フィルタカートリッジ5、および取付板3に関する図であり、図3(A)が縦断面図、図3(B)が正面図、図3(C)が横断面図である。尚図3(A)においては、図示説明の都合上、以下に記述するバヨネット機構の周方向位置を本来とはずらして、その図の中に表現している。
図3に示すように、フィルタカートリッジ5はバヨネット機構により回動して着脱可能にフィルタヘッド部4に装着、結合されて、フィルタ2が構成される。より詳しくは、外形が柱状のフィルタカートリッジ4の上部を構成する蓋12の外周には、少なくとも2つのバヨネット結合凸部19が設けられており、バヨネット結合凸部19を含む蓋12の上部部分が、フィルタヘッド部4の外側筒状部36により画定されるその内部空間38に軸方向に挿入され、バヨネット結合凸部19がフィルタヘッド部4の外側筒状部36に設けられるバヨネット結合凹部39に対し係合、回動することにより、バヨネット機構による結合がなされる。フィルタカートリッジ5を取り外す場合は、結合の時とは逆方向に回動させることにより、それは行われる。このように、フィルタカートリッジ5のフィルタヘッド部4への脱着がバヨネット機構によるものなので、脱着の操作が簡便、容易である。
フィルタヘッド部4には、少なくとも1つの弾性変位可能な第1凸部41(係合部位)が設けられ、フィルタカートリッジ5の(蓋12の)外面には少なくとも1つの第2凸部24(被係合部位)が設けられており、フィルタカートリッジ5のフィルタヘッド部4への装着のための回動に伴い、その完了段階で、第1凸部41が弾性変位して、第2凸部24を乗り越え、第1凸部41と第2凸部24とが係合するように配置されている。この乗り越え(係合)により、バヨネット機構によるフィルタカートリッジ5の装着感が得られることになる。図3に示す実施形態では、第1凸部41は、フィルタヘッド部4の下部外周縁に設けられる切欠き42と切欠き42から周方向に設けられるスリット43とにより形成される、周方向に延在する形状となっている。もちろん、第1凸部の形状はこれに限られるものでなく、後述する図4に示されるような、角錐台(や円錐台、角柱、円柱、半球)状の形状も好ましい。第2凸部の形状は、図3においては角柱状であるが、第1凸部と同様な形状とすることもできる。また、フィルタヘッド部に設けられる第1凸部の設置位置も、下部外周縁でなく、例えば、外側筒状部36の内周面にあってもよい。その際は当然ながら、第2凸部の位置も、第1凸部に対応する位置に設定するものとする。
このように、フィルタカートリッジ5の装着感を、装着に係わる部材以外の部材を設けず、2部材(この場合、フィルタカートリッジ5とフィルタヘッド部4)だけで簡便・安価に達成できる。また、その装着感により、使用者は、確実に装着完了を知ることができるし、間違いなく(水漏れしないように)確実に装着を行うことができる。さらに、第1凸部41がフィルタヘッド部の下部外周にある場合には、使用者がそれを視認できるので、装着感と共に、視覚により装着完了をより確実に確認できる。
視覚により、フィルタカートリッジのフィルタヘッド部への装着完了をさらに確実に確認できるようにするために、フィルタカートリッジ外面上の目印(上記の第2凸部でもよいし、その他の突起目印または印刷目印などでもよい)と、フィルタヘッド部の見やすい場所に設けられる装着完了を意味するマーク(印刷や刻印などによる文字や図柄)とが、フィルターカートリッジ装着完了時の位置において、フィルタカートリッジ回動の周方向位置として照合(または一致)するように配置させることは好ましいことである。
併せて、同様に、フィルタヘッド部の見やすい場所にフィルタカートリッジ取り外し(または装着開始)を意味するマーク(印刷や刻印などによる文字や図柄)を設けて、フィルターカートリッジ取り外し完了(または装着開始)時の位置において、前記フィルタカートリッジ外面上の目印と、周方向位置として照合(または一致)するように配置させることも好ましいことである。こうすることで、フィルタカートリッジの取り外し完了(または装着開始)を視覚により確実に確認できる。
図3の実施形態では、第1凸部41が、弾性変位可能となっているが、逆に、第2凸部を弾性変位可能とする変形実施形態もあり得るし、双方が弾性変位してもよい。つまり、係合部位および/または被係合部位が弾性変位可能であって、フィルタカートリッジ5のフィルタヘッド部4への装着のための回動に伴い、係合部位と被係合部位とが係合して、弾性変位可能な部位の弾性変位状態が変化することにより、バヨネット機構によるフィルタカートリッジの装着感が得られる構成であればよい。従って、係合部位と被係合部位とは、第1凸部と第2凸部の形態でなくて、凸部と凹部(または凹部と凸部)の変形実施形態であってもよい。この凸部と凹部の形態の場合、フィルタカートリッジ5のフィルタヘッド部4への装着のための回動に伴い、凸部と凹部とが係合、嵌め合うことによって、凸部および/または凹部である弾性変位可能な部位の弾性変位状態が変化することにより、バヨネット機構によるフィルタカートリッジの装着感が得られることになる。
図1で示したように、浄水器1では、フィルタカートリッジ5内部に収納されるろ材がそれぞれ異なる複数のフィルタ2が、取付板3に固定されて使用されている。この浄水器1の複数のフィルタ2において、上記のバヨネット機構装着感をもたらす第1凸部41と第2凸部24との位置および/または形状が、フィルタカートリッジ5内部に収納されるろ材に応じて、異なるものとなっていることは、好ましい形態である。例えば、収納されるろ材に応じて、対となる第1凸部41と第2凸部24の設けられる上下方向位置が、異なっている形態とすることができる。また例えば、あるろ材に対しては、先端形状が鋭角な第1凸部と丸く滑らかな第2凸部との組合せとし、別のあるろ材では逆に、先端形状が丸く滑らかな第1凸部と鋭角な第2凸部の組合せとする形態とすることが可能である。このような形状とすると、正しい鋭角な凸部と丸く滑らかな凸部との組合せ以外となる、鋭角な凸部同士の組合せでは、相互の乗り越え(係合)ができないように、また丸く滑らかな凸部同士の組合せでは、相互の乗り越えが容易過ぎて装着感を得ることができないようにすることができる。
上記のような形態になっていると、本来装着されるべきフィルタカートリッジと異なる誤ったものを、フィルタヘッド部に装着しようとしても、第1凸部と第2凸部との位置および/または形状がうまく相互に対応せず(適切に係合できず)、バヨネット機構の装着感を得ることができないか、もしくは第1凸部と第2凸部とが互いに衝突して物理的にバヨネット機構による結合を完了することができない。これらの現象により、使用者は装着するフィルタカートリッジが誤っていることに気づくことができる。すなわち、それぞれ異なる機能を有するフィルタカートリッジの誤装着を防止し、確実に正しく選択されたフィルタカートリッジの装着を行うことができる。
このように、フィルタカートリッジ5内部に収納されるろ材に応じて、バヨネット機構装着感をもたらす第1凸部41と第2凸部24との位置および/または形状を異ならせる実施形態は、異なる複数のフィルタ種類に対応した、複数のフィルタヘッド部とフィルタカートリッジのハウジングとが存在し、樹脂成形品としての金型を複数製作する態様となる。そこでフィルタヘッド部とフィルタカートリッジのハウジング自体は1種類とし、第1凸部と第2凸部とを別体として製作し、溶着やネジ止めなどによる後付けで、フィルタ種類に応じて、別位置におよび/または別形状の物を取り付ける実施形態とすることは、安価製造のために、より好ましいことである。
もちろん、このような複数の異なる種類のフィルタカートリッジを有する浄水器において、フィルタカートリッジの誤装着防止は、上記バヨネット機構の装着感を得るための第1凸部と第2凸部という構造によらず、別のキー構造を設けて行うこともできるが、上記のようにバヨネット機構の装着感を得る構造を兼用して、誤装着防止を行うことは、簡素、安価という観点で優れている。
今述べた、バヨネット機構の装着感を得る構造を兼用して、複数の異なる種類のフィルタカートリッジの誤装着防止を行う機構は、上述した、凸部と凹部とによる変形実施形態においても、同様に適用することができる。
図3において、フィルタカートリッジ5がフィルタヘッド部4に装着された際、蓋12の外周面と、フィルタヘッド部4の外側筒状部36および内側筒状部37の内周面との間に配置される2つのシール部材(第1シール部材20と第2シール部材21)により、フィルタカートリッジ5とフィルタヘッド部4との間は液密結合となっており、原水(上流)および浄水(下流)の流路としての液密性が確保されている。
フィルタヘッド部4の導入口7に連通する原水(上流)流路部分、かつフィルタヘッド4内部の上部である部分には、弁31が設けられている。この弁31は、略柱状(上部は筒状)の弁体32、弁体32を下流方向に付勢するバネ33、弁体31に装着される弁シール部材34から構成されている。弁体31は、その上部筒状部が、フィルタヘッド部4内部天面の突起に係合する形で、保持されている。
フィルタヘッド部4にフィルタカートリッジ5が装着されていない時は、バネ33の付勢力により、弁シール部材34は流路孔周縁に向かって押圧され当接し、その流路孔を閉塞、弁31は閉止状態となる。一方、フィルタヘッド部4にフィルタカートリッジ5が装着された時は、フィルタカートリッジ5の蓋4の中心に位置する出口キャップ受部18の外面先端部分が、弁体に当接し、バネ33の付勢力に抗して弁体32を押し上げ、流路を開放するので、弁31は開放状態となる。以上の弁31の機構により、フィルタカートリッジ5装着時は、確実に通水可能となり、また、フィルタカートリッジ5未装着時には、弁31が流路を閉止するので、フィルタカートリッジ5の装着不備や、フィルタカートリッジ5交換作業の際に、水道水が吹き出るといったトラブルを防止できる。
図3から分かるように、フィルタヘッド部4にフィルタカートリッジ5が装着され、弁31が開放状態となった時には、水道水は、フィルタヘッド部4の導入口7から流入し、開放された弁31を通過し、フィルタカートリッジ5の入口22、ろ材16、出口キャップ14の中央流路、出口キャップ受部18、出口23の順に流れ、フィルタヘッド部4の外側筒状部36と内側筒状部37との間の流路を通って、導出口8に至り、流出する。
図3の実施形態における、フィルタ2の取付板3への固定の構造、構成について述べる。
フィルタ2は、フィルタヘッド部4が取付板3に載置、固定される形で、取付板3に固定されている。取付板3には、開口51が設けられ、その周縁には少なくとも1つの切欠き52(突起の被係合部)が設けられている。一方、フィルタヘッド部4の(外側筒状部36の)下部には弾性変位可能な突起44が形成されている。図3の場合、突起44は径方向内側に変位可能なように構成されている。突起44は切欠き52に対応する数が備えられているのが望ましいが、切欠き52の数より少なくてもよい。フィルタヘッド部4を取付板3の所定位置に載置し、上から押圧することで、突起44が切欠き52に挿通、係合することで、固定がなされる。突起44と切欠き52が複数ある場合でも、突起44は弾性変位可能なので、一遍に挿通、係合することが可能である。もちろん、突起44の弾性変位可能量は、突起44と切欠き52双方の寸法、位置の製作誤差を越えるものに設定されている。
この固定方法により、ネジなどの別部材や工具を使用せずに、簡便にフィルタヘッド4を取付板3に固定することができる。図3において、突起の被係合部は開口51の周縁の切欠き52であるので、突起44の係合によりフィルタヘッド部4は取付板3に対し、径方向にも固定されている。
また、上記の固定構造・構成を採用して、図1に示される複数のフィルタ2のフィルタヘッド4を配管6で相互に連結した後に、連結された複数のフィルタヘッド部4を一括で取付板3に固定することができ、浄水器1の組立製造が非常に容易となる。
こうして固定されたフィルタヘッド部4を取付板3から取り外すには、弾性変位可能な突起44を人為的に、変位方向に押して変形させつつ、固定時とは反対に、取付板3からフィルタヘッド部4を上部方向に動かし、抜き出せば、取り外しを行うことができる。
図3において、取付板3の開口51は、フィルタカートリッジ5の蓋12の上部部分の外形寸法より大きいので、フィルタカートリッジ5は、フィルタヘッド部4を取付板3に固定後、開口51を挿通して、容易にフィルタヘッド部4に装着できるし、取り外しもできる。従って、取付板3の存在は、フィルタカートリッジ5の着脱に、何の支障もない。
このように取付板が存在することが前提の実施形態においては、先述した、フィルタカートリッジ装着完了(または取り外し完了、または装着開始)時の位置において、フィルタカートリッジ外面上の目印と周方向位置として照合(または一致)するように配置させるマークは、フィルタヘッド部の見やすい場所ではなくて、取付板の見やすい場所(たとえば、取付板の外周縁上)に設けてもよい。
取付板3は、フィルタヘッド部4の載置面53と、浄水器1とは別体の壁(キッチン下部の収納部の内側壁やキッチン室内の壁など)への取付面54とを有していて、側面視においてそれら両面によりT字状をなしている。ここで、側面視とは、載置面と取付面とにそれぞれ垂直な面に垂直な方向から視ることをいう。T字状ではなく、L字状でもよい。そして、壁への取付面54には壁への取付け用穴が設けられている。この構成により、浄水器1をキッチンシンク下の壁や、部屋の壁などに容易に取り付けることができ、現場での組立時間も少なくなる。
上述のフィルタヘッド部4の突起44に加えて、外側筒状部36の下部に第二の突起を設け、周方向に関しては第二の突起が、切欠き52に係合することにより、フィルタヘッド部4の取付板3に対する周方向の固定がなされることとしてもよい。この場合、突起44の切欠き52に対する周方向クリアランスは、第二の突起の切欠き52に対する周方向クリアランスより大きくすれば、確実に、フィルタカートリッジ5脱着のための回動による周方向の力が、弾性変位可能な突起44に加わらないようにすることができ、その破損の危険性をより減ずることができる。
上述した図3の弾性変位可能な突起44は、径方向に変位可能であるが、周方向に変位可能な突起とする構成でも、フィルタヘッド部を取付板に対して、押圧するだけで、突起を切欠きに挿通、係合させ、フィルタヘッド部を取付板に固定することができる。
さらに、開口51周縁の切欠き52ではなく、開口51そのもの、または取付板の載置面に設ける孔(突起の被係合部)に、フィルタヘッド部の下部、または外周(下部近傍であることが好ましい)に設ける弾性変位可能な突起を、フィルタヘッド部を取付板に対して押圧することにより、係合させる構成でも、フィルタヘッド部の取付板への簡便な固定を行うことができる。
また、取付板3に、化粧カバーを取り付けられるようにし、フィルタ2全体または一部の目隠しとし、美観を高めるようにすることも好ましい。
図4は、図3とは異なる、本発明の他の実施形態におけるフィルタヘッド部104、フィルタカートリッジ105、および取付板103に関する図であり、(A)が縦断面図、(B)が正面図、(C)が横断面図である。
図4に示すように、フィルタカートリッジ105は、やはりバヨネット機構により回動して着脱可能にフィルタヘッド部104に装着、結合されて、フィルタ2が構成される。しかし、図4の実施形態の場合、バヨネット結合凹部139は、図3の実施形態とは異なり、フィルタヘッド部104の外側筒状部136の内面下部に設けられる凹部の上部と、取付板103の載置面153が形成する凹部の下面とにより、構成されている。フィルタカートリッジ104の上部を構成する蓋112の外周に設けられているバヨネット結合凸部119が、そのバヨネット結合凹部139に対し係合、回動することにより、バヨネット機構による結合がなされる。
フィルタ102への通水時に発生する水圧によりバヨネット結合凸部119に加えられる下向き荷重は、バヨネット結合凹部139の下面である取付板103の載置面153で受け止められる。図3の場合は、その下向き荷重は、フィルタヘッド部4で受け止められている。取付板の方が、荷重に耐える強度補強を行う寸法、形状における制約が少なく、補強が容易であるため、荷重が大きくなる機種では、図4の実施形態の方が、強度設計がし易い利点がある。
図4では、バヨネット機構による装着感を得る構成も図3と少し異なる。図4の実施形態では、取付板103の開口151周縁の下部に、少なくとも1つの弾性変位可能な第1凸部141(係合部位)が設けられている。第1凸部141は、角錐台(や円錐台、角柱、円柱、半球)状の形状が好ましい。その第1凸部が、フィルタカートリッジ105の外面(蓋112の肩部分)に設けられる少なくとも1つの第2凸部124(被係合部位)を、フィルタカートリッジ105のフィルタヘッド部104への装着のための回動の完了段階で、乗り越え、係合することで、バヨネット機構による装着感が得られる。
図4の実施形態でも、第1凸部141は取付板103の開口151周縁の下部にあって、使用者がそれを視認できるので、装着感と共に、視覚により装着完了をより確実に確認できる。もちろん、取付板に設けられる第1凸部の設置位置は、開口151周縁の下部でなく、例えば、開口151の内周面にあってもよい。その際は当然ながら、第2凸部の位置も、第1凸部に対応する位置に設定するものとする。
図3の実施形態のバヨネット機構の装着感を得るための第1凸部41と第2凸部24という構造のところで記載したのと同様に、係合部位と被係合部位の実施形態の変形は適用できるし、また図4のバヨネット機構装着感をもたらす第1凸部141と第2凸部124との位置および/または形状が、フィルタカートリッジ105内部に収納されるろ材に応じて、異なるものとなっていることは、好ましい形態である。それにより、同様にフィルタカートリッジの誤装着防止の効果を、別の構造を設けることなく、得ることができる。
図4の実施形態における、フィルタ102の取付板103への固定の構造、構成について述べる。
フィルタ102は、フィルタヘッド部104が取付板103に載置、固定される形で、取付板103に固定されている。
取付板103の載置面153(上面)には、フィルタカートリッジ105が挿通する開口151の周囲に、高さは低いが略筒状の上面筒状部162(突起の被係合部)が形成されている。一方、フィルタヘッド部104の外側筒状部136下部外周の一部には、弾性変位可能な突起144である複数の縦縞状のリブが形成されている。そして、取付板103の上面筒状部162の内周形状と、フィルタヘッド部104の外側筒状部136下部外周(フランジ状部分)の形状とは、略同形状である。フィルタヘッド部4が取付板103に載置され、押圧されることにより、外側筒状部136下部外周は、上面筒状部162に挿入され、弾性変位可能な突起144が変位して、上面筒状部162と係合し、嵌合する。これによりフィルタヘッド部104は、取付板103に載置、固定される。
図4の実施形態では、フィルタヘッド部104の取付板103への固定をより、強固にするため、フィルタヘッド部104と取付板103とは、さらにネジ方式で結合されている。より詳しくは、取付板103の開口151周縁に設けられる貫通孔を、ビス161が挿通し、予めフィルタヘッド部104に設けられているビス止め用の下穴にねじ込まれて、ネジ結合が完了する。ネジ方式の結合により、強固な結合、固定が実現できる。
ビス161ではなく、通常のネジやボルトを、フィルタヘッド部104に切られためねじタップに螺合してもよいし、取付板103、フィルタヘッド部104双方に貫通孔を設け、ネジやボルトとナットとによる螺合で結合してもよい。
上述のフィルタヘッド部104の取付板103への押圧による、上面筒状部162(突起の被係合部)と弾性変位可能な突起144との嵌合により、ネジ結合(ビス止め)前でも、フィルタヘッド部104は、取付板103にかなりきつく固定され、ビス止めのため、フィルタヘッド部104と取付板103との組立体を、逆さまにしても、フィルタヘッド部104が脱落することがない。このため、取付板103の下面側からのビス止めが行い易い。
また、左右反対での組立防止用に、フィルタヘッド部104には位置合せピンが、一方、取付板103には、位置合せピンが入るピン用孔が1つ設けられており(図示せず)、フィルタヘッド部104の取付板103への載置、固定の向きが正しくセットされるようになっている。
また、上記のフィルタヘッド部104の取付板103への固定の構造・構成においても、図1のような複数のフィルタ(そしてフィルタヘッド)を有する浄水器において、フィルタヘッド104を配管で相互に連結した後に、連結された複数のフィルタヘッド部104を一括で取付板103に押圧して固定し、その後追加してビス止めで固定することができ、浄水器の組立製造が非常に容易である。
図4においても、取付板103の開口151は、フィルタカートリッジ105の蓋112の上部部分の外形寸法より大きいので、フィルタカートリッジ105は、フィルタヘッド104を取付板103に固定後、開口151を挿通して、フィルタヘッド部104に装着できるし、取り外しもできる。
続いて、本発明の一実施形態におけるフィルタカートリッジ5の内部構造、構成について説明する。
図1の説明において述べたように、フィルタカートリッジは、内部に収納するろ材の異なった複数種がある。しかし、以下に述べるフィルタカートリッジの基本的構造・構成は共通するものである。そこで、図5に示す吸着ろ過によるフィルタカートリッジ5の縦断面図を代表して用いて、説明する。
フィルタカートリッジ5は、有底の円筒容器13と蓋12とからなるハウジング11と、ハウジング11内に収納されるろ材部25とを有している。ろ材部25とは、ろ材16とろ材16を保持し、通水を可能とする部材とからなる内部構造物を指す。ろ材部25はその細部構造を除いて略軸対象形状をしている。円筒容器13と蓋12とは液密に結合している。結合の方式は、回転溶着、超音波溶着、ネジ結合などが可能である。
蓋12には、流路としての入口22と出口23が設けられる。図5に示されるように、蓋12の上部開口部の中央付近には、蓋の一部として一体的に成形されている出口キャップ受部18が設けられている。出口キャップ受部18の外周部の一部は、蓋12の上部開口部の内面に一体的に連結されており、その内部が流路としての出口通路をなし、その出口通路に連通し、蓋12の上部開口部の外側面の一部に設けられる開口が出口23である。入口22は、蓋12の上部開口の内、出口キャップ受部18を除いた円環状部分である。
ろ材部25の上部(下流側)の部材として、出口キャップ14が設けられ、その内部は下流側(出口側)流路をなしている。出口キャップ14は、出口キャップ受部18に嵌入し、液密に係合、固定されている。このようにして結局は、ろ材部25(の一端が)が蓋12に液密に係合、固定されていることになる。図5では、ろ材部25と蓋12との係合部分にシール部材が介在していて、液密性能を確実にしているが、シール部材なしの嵌合だけで、液密が達成できるのであれば、それでも問題ない。
ろ材部25の他端である、その下部には、ろ材部下部の凹部17が設けられ、円筒容器13の底部に設けられる、容器底部の凸部15と係合している。ろ材部25の他端と円筒容器13との関係は、このように凹凸の係合でなくて、ろ材部25の他端が容器底部と当接・保持されているだけでもよいし、ろ材部25の他端と容器底部との間に隙間があってもよい。要するに、ろ材部25の他端が円筒容器13に収納されていればよい。
図5のフィルタカートリッジ5において、吸着ろ過によるフィルタカートリッジとしての特有の構成について、述べる。
ろ材16は吸着剤であり、代表的には活性炭が使用される。活性炭は粒状、粉末状、繊維状いずれの形状のものでもよい。またそれらの吸着剤が成形された成形体の形態のものでもよい。また、ゼオライトなどのセラミック系の吸着剤も使用可能である。
図5の実施形態において、ろ材16である活性炭26は、筒状のろ材収納容器の中に充填されているが、ろ材としての形状が軸方向長さが径方向長さより長い柱状となっている。(筒状に構成することもできる。)そして、活性炭への通水流路方向は、収納容器の底部(ろ材部25下部)に設けられる通水孔から流入し、出口キャップ14へと流出する軸方向となっている。もちろん、ろ材を筒状とし、その径方向に通水させる形態もあり得る。
図1の説明で述べたように、この活性炭26をろ材とするフィルタカートリッジ5を有するフィルタ2は、第2フィルタおよび第3フィルタとして並列配置される。図5のような軸方向流路の吸着剤(活性炭)をろ材としたフィルタカートリッジ5は、径方向流路のものよりも、ショートパスの恐れが少なく、また安価でもあり、かつ口径が小さくできるのでカートリッジハウジングの耐圧強度が大きいという利点がある。反面、複数使用されるフィルタカートリッジの中で圧力損失が最も大きいのが通例であり、浄水器としての流量がこれによって制限されるという懸念点も有している。従って、このような軸方向流路の活性炭26をろ材としたフィルタカートリッジ5を、浄水器において並列配置して使用することは、圧力損失を大きく低減させ、流量を増大させるのに最も効果的なことであり、意義あることである。また、活性炭、特に粒状や粉末状の活性炭は、一般的に圧力損失が大きいので、それをろ材とするフィルタを並列配置することは、ろ材の形状に係らず、浄水器としての圧力損失を大きく低減させ、流量を増大させるのに大きな効果を有する。
尚、ろ材としての活性炭部分には、銀(または銀イオン)、銅(または銅イオン)、亜鉛(または亜鉛イオン)など抗菌成分を水道水中に含有させるろ材(例えば、銀添着活性炭)を含んでもよい。また、鉛などの水道水中に含まれ得る重金属を除去するろ材(例えば、ゼオライト、イオン交換樹脂など)を含んでもよい。
図6に、プレフィルタとしてのフィルタカートリッジ5の縦断面図を示す。これは、図1の説明で述べた第1フィルタに使用されるものである。基本的構造・構成は上述の図5のフィルタカートリッジと同一である。プレフィルタ用のろ材としては、代表的に不織布やメルトブローによる樹脂成形体が使用される。
図6の実施形態で、ろ材である不織布27の通水流路方向は、図5の活性炭とは異なり、径方向であり、筒状の不織布の外周側から内周側に向かって、通水がなされ、ろ過は行われる。もちろん、プレフィルタとしてのろ材は不織布やメルトブローによる樹脂成形体に限られるものではない。例えばメッシュ状フィルタであってもよい。
図7に、ろ過膜によるフィルタカートリッジ5の縦断面図を示す。これは、図1の説明で述べた第4フィルタに使用されるものである。基本的構造・構成は上述の図5のフィルタカートリッジと同一である。ろ過膜としては、代表的に中空糸膜が使用される。その他平膜形態のものをろ材としてもフィルタカートリッジを構成できる。
図7の実施形態において、筒状の収納容器の中に、U字上に曲げられた多数の中空糸膜28が収納されている。中空糸膜28の端部は、収納容器出口側に、封止樹脂でもってポッティングされ、固定されると共に、出口側(下流側)に向かって開口している。収納容器の底部に設けられる通水孔から流入する水は、中空糸膜28の外側から内側へと通水され、中空糸膜28の微細孔によりろ過がなされる。
本発明は、主に一般家庭などの水道水の浄化を行うための浄水器に利用することができる。特に、キッチン下部の収納部に設置して使用するアンダーシンク型浄水器、または、キッチンやダイニング等の部屋の壁に設置して使用する壁掛け型浄水器のために、好適に利用することができる。
1:浄水器
2、102:フィルタ
3、103:取付板
4、104:フィルタヘッド部
5、105:フィルタカートリッジ
6:配管
7:導入口
8:導出口
9:原水導入口
10:浄水導出口
11:ハウジング
12、112:蓋
13:円筒容器
14:出口キャップ
15:容器底部の凸部
16:ろ材
17:ろ材部下部の凹部
18:出口キャップ受部
19、119:バヨネット結合凸部
20:第1シール部材
21:第2シール部材
22:入口
23:出口
24、124:第2凸部
25:ろ材部
26:活性炭
27:不織布
28:中空糸膜
31:弁
32:弁体
33:バネ
34:弁シール部材
36、136:外側筒状部
37:内側筒状部
38:内部空間
39、139:バヨネット結合凹部
41、141:第1凸部
42:第1凸部の切欠き
43:第1凸部のスリット
44、144:突起
51、151:開口
52:切欠き
53、153:載置面
54:壁への取付面
161:ビス
162:上面筒状部

Claims (12)

  1. 原水入口と浄水出口との間を接続する流路に、一端側に入口と出口とを備えた柱状のフィルタを3つ以上配置する浄水器であって、
    前記3つ以上のフィルタは、柱状のフィルタの軸方向から見て2列配置され、
    前記フィルタの内、少なくとも2つのフィルタは前記流路において並列配置され、
    前記列配置のいずれの1つの組に係る接続配管経路における曲がり角度の合計値は200度以下で、かつ曲がり回数は2回であることを特徴とする浄水器。
  2. 前記2列配置は、千鳥配置であることを特徴とする請求項1に記載の浄水器。
  3. 前記列配置に係る接続配管経路は、同一の形状の経路となっている請求項1または2に記載の浄水器。
  4. 前記列配置されるフィルタは、同種類のフィルタであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の浄水器。
  5. 前記列配置されるフィルタは、同一の圧力損失およびろ過性能を有するものであることを特徴とする請求項4に記載の浄水器。
  6. 前記フィルタは、入口と出口とを有するフィルタヘッド部とフィルタカートリッジとから成り、前記フィルタヘッド部の形状は同一の形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の浄水器。
  7. 前記フィルタのそれぞれの入口と出口とは、一直線上に配設され、前記直線と前記2列配置の列の中心軸とは平行であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の浄水器。
  8. 前記列配置に係る複数の分岐配管は、それぞれ単一の樹脂成形管であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の浄水器。
  9. 前記列配置に係る複数の分岐配管は、同一の形状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の浄水器。
  10. 前記2列配置された2列における、各列の中心軸間の距離は、前記フィルタの外径寸法より小さいことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の浄水器。
  11. 前記列配置されるフィルタに収納されるろ材は、軸方向長さが径方向長さより長い、柱状または筒状に構成される吸着剤であり、かつ前記吸着剤における流路方向はその軸方向であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の浄水器。
  12. 前記列配置されるフィルタに収納されるろ材は活性炭であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の浄水器。
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