JP6437230B2 - 端面加工偏光板の製造方法 - Google Patents
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Description
[1] ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムとその上に接着剤を介して積層される(メタ)アクリル系樹脂フィルムとを備える方形状の偏光板を複数枚積み重ねて、端面が露出した偏光板積層体を得る第1工程と、
前記端面の長さ方向に沿って、前記偏光板積層体に対して切削工具を相対移動させることにより前記端面を切削加工して、端面加工偏光板を得る第2工程と、
を含み、
前記切削工具は、前記端面に平行で、かつ前記端面の長さ方向に略直交する方向の回転軸を回転中心として回転可能であって、前記回転軸の方向に延在するn枚(ここで、nは1以上の整数を表す。)の切削刃を有するものであり、
前記第2工程において前記端面は、下記条件:
(a)前記n枚の切削刃が前記端面に当接する回数が、前記端面の長さ方向の長さ100mmあたり200回以上1500回以下である、及び
(b)1回の前記相対移動により切削される前記端面の奥行き方向の切削深さが、0.3mm以下である、
を満たすように、前記回転軸を中心に回転する前記切削工具によって切削加工される、端面加工偏光板の製造方法。
前記他の透明樹脂フィルムの外面に積層される粘着剤層と、
前記粘着剤層の外面に積層されるセパレートフィルムと、
前記(メタ)アクリル系樹脂フィルムの外面に積層される表面保護フィルムと、
をさらに含む、[7]又は[8]に記載の方法。
本発明に係る端面加工偏光板の製造方法は、下記工程:
〔a〕(メタ)アクリル系樹脂フィルムを保護フィルムとする方形状の偏光板を複数枚積み重ねて、偏光板積層体を得る第1工程、及び
〔b〕得られた偏光板積層体の端面の長さ方向に沿って、偏光板積層体に対して、回転軸を中心に回転する、切削刃を有する切削工具を相対移動させることにより偏光板積層体の端面を切削加工する第2工程
を含む。以下、各工程について詳細に説明する。
本工程は、方形状の偏光板を複数枚積み重ねて偏光板積層体を得る工程である。「方形状」とは、正方形又は長方形であり、そのサイズは特に限定されない。積み重ねられる偏光板の枚数も特に限定されないが、本発明によれば、偏光板積層体が相当な高さを有する場合であっても、良好な仕上げ状態で、各偏光板の端面をまとめて加工することができ、加工効率に優れる。
本工程は、第1工程で得られた偏光板積層体の端面を切削工具により切削加工して、端面加工偏光板を得る工程である。図1は、本発明に係る偏光板積層体端面を切削加工する第2工程及びこの工程に用いる端面加工装置の一例を説明するための概略斜視図である。
(a)n枚の切削刃が偏光板積層体Wの端面に当接する回数(n枚の切削刃の合計回数であり、以下、「当接回数」ともいう。)が、当該端面の長さ方向の長さ100mmあたり200回以上1500回以下である、及び
(b)1回の相対移動により切削される端面の奥行き方向の切削深さ(以下、「1回の切削深さ」ともいう。)が、0.3mm以下である、
を満たすように行われる。
次に、偏光板積層体Wを構成する偏光板について説明する。本発明で用いる偏光板は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムとその上に接着剤を介して積層される(メタ)アクリル系樹脂フィルムとを少なくとも備えるものである。
偏光フィルムとしては、特に限定されるものではないが、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより、二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程;及び、ホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程、を経て製造されるものを用いることができる。
(メタ)アクリル系樹脂フィルムを構成する(メタ)アクリル系樹脂とは、メタクリル系樹脂及び必要に応じて添加される添加剤等を混合し、溶融混練して得られる材料のことを意味する。かかる(メタ)アクリル系樹脂フィルムを保護フィルムとして用いることにより、偏光板及びこれを液晶セルに貼合して得られる液晶パネルの耐湿熱性及び機械的強度をより向上させることができるとともに、液晶パネルのさらなる薄肉化を達成することが可能となる。なお、本明細書において、(メタ)アクリルとはメタクリル及び/又はアクリルをいい、(メタ)アクリレートとはメタクリレート及び/又はアクリレートをいい、(メタ)アクリル酸とはメタクリル酸及び/又はアクリル酸をいう。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/延伸前の長さ
より求められる延伸倍率が、0%より大きく300%以下であることが好ましく、100〜250%であることがより好ましい。延伸倍率が300%を上回ると、膜厚が薄くなりすぎて破断しやすくなったり、取扱性が低下したりする。
偏光板は、偏光フィルムにおける(メタ)アクリル系樹脂フィルムとは反対側の面に接着剤を介して積層される透明樹脂フィルムを有することができる。透明樹脂フィルムは、保護フィルム又は他の光学フィルムであり得るが、これが液晶セル側に配置される場合は、液晶表示モード(TNモード、VAモード、IPSモード等)にもよるが、無配向フィルム又は位相差特性を示す光学補償フィルム(位相差フィルム)であることが好ましい。透明樹脂フィルムは、(メタ)アクリル系樹脂フィルムであってもよいし、(メタ)アクリル系樹脂フィルムとは異なる透明樹脂フィルムであってもよい。
R0=(nx−ny)×d (1)
Rth=[(nx+ny)/2−nz]×d (2)
で表され、例えばKOBRA21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて測定することができる。上記式(1)、(2)において、nxは延伸された環状オレフィン系樹脂フィルムの面内遅相軸方向の屈折率、nyは面内進相軸方向(面内遅相軸方向と直交する方向)の屈折率、nzは延伸された環状オレフィン系樹脂フィルムの厚み方向の屈折率、dは延伸された環状オレフィン系樹脂フィルムの厚みである。
上記の(メタ)アクリル系樹脂フィルムや透明樹脂フィルムは、接着剤を介して偏光フィルムに貼合される。偏光フィルムと(メタ)アクリル系樹脂フィルムとの接着に用いる接着剤、及び偏光フィルムと透明樹脂フィルムとの接着に用いる接着剤は、異種であってもよいし、同種であってもよい。施工の容易性等を考慮すると、両面とも同じ接着剤を用いるのが有利である。
偏光板は、透明樹脂フィルムの外側(すなわち偏光フィルム側とは反対側の表面)に、当該偏光板を液晶セルに貼合するための粘着剤層を備えることができる。粘着剤層に用いられる粘着剤としては、従来公知の適宜の粘着剤を特に制限なく用いることができ、例えばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。中でも、透明性、粘着力、信頼性、リワーク性等の観点から、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。粘着剤層は、粘着剤を、例えば有機溶剤溶液の形態で用い、それを透明樹脂フィルム上にダイコーターやグラビアコーター等によって塗布し、乾燥させる方法によって設けることができる他、離型処理が施されたプラスチックフィルム(セパレートフィルムと呼ばれる。)上に形成されたシート状粘着剤を透明樹脂フィルムに転写する方法によっても設けることができる。いずれの方法をとっても、粘着剤層の表面にセパレートフィルムが貼着されていることが好ましい。粘着剤層の厚みについても特に制限はないが、一般に2〜40μmの範囲内であることが好ましい。
偏光板は、(メタ)アクリル系樹脂フィルムの外面に積層される表面保護フィルム(プロテクトフィルムと呼ばれる。)を備えることができる。この表面保護フィルムは、(メタ)アクリル系樹脂フィルムの損傷やほこりの付着を防ぐためのものであり、通常、粘着剤層を介して(メタ)アクリル系樹脂フィルム上に積層される。
次の手順で(メタ)アクリル系樹脂フィルムを備える端面加工用偏光板を作製した。平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.02/2/100の水溶液に30℃で浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で浸漬した。引き続き、8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光フィルムを得た。延伸は、主に、ヨウ素染色及びホウ酸処理の工程で行い、トータル延伸倍率は5.3倍であった。
上記製造例で得られた400枚の端面加工用偏光板を4辺を揃えて積層して、偏光板積層体Wを得た。次に、図1に示される端面加工装置を用い、偏光板積層体Wを端面加工装置に固定した後、図2(a)、次いで(b)に示す端面加工方法にて4つの端面41,42,43,44のすべてについて切削加工を行った。4つの端面41,42,43,44の加工条件はすべて同じとした。
・切削工具10,11:側面に1枚の切削刃を有する円柱状回転体、
・切削工具10,11の回転軸と切削刃の延在方向とがなす角度:0度、
・切削工具10,11の回転軸と偏光板の積層方向zとがなす角度α:0度、
・切削工具10,11の回転速度:下記表1のとおり(5000rpm)、
・相対移動の回数:各端面について5回、
・偏光板積層体Wと切削工具10,11との間の相対移動速度:下記表1のとおり(500mm/分)、
・上で定義される当接回数:1000回、
・上で定義される1回の切削深さ:下記表1のとおり、
・上で定義される総切削深さ:下記表1のとおり(1.00mm)、
・上で定義される仕上げ時の切削深さ:下記表1のとおり(0.04mm)。
相対移動の回数、1回の切削深さ及び仕上げ時の切削深さを表1のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして端面41,42,43,44のすべてについて切削加工を行った。いずれの切削加工中においても、各偏光板の端部に(メタ)アクリル系樹脂フィルムの剥離は認められず、また、良好な仕上げ状態で、各偏光板の端面をまとめて加工することができた。
実施例1で得られた端面加工偏光板について、偏光板端部において(メタ)アクリル系樹脂フィルムの剥離が生じない最大の衝撃エネルギー(以下、「最大衝撃エネルギー」という。)を測定し、端面加工偏光板端部の耐衝撃性を評価した。結果を表1に示す。具体的な測定手順は次のとおりである。
当接回数及び相対移動速度を表2のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にして端面41,42,43,44のすべてについて切削加工を行った。相対移動の回数はいずれも5回である。いずれの切削加工中においても、各偏光板の端部に(メタ)アクリル系樹脂フィルムの剥離は認められず、また、良好な仕上げ状態で、各偏光板の端面をまとめて加工することができた。表2には、参照のため、実施例1も併せて示している。
Claims (7)
- 方形状の偏光板を複数枚積み重ねて、端面が露出した偏光板積層体を得る第1工程と、
前記端面の長さ方向に沿って、前記偏光板積層体に対して切削工具を相対移動させることにより前記端面を切削加工して、端面加工偏光板を得る第2工程と、
を含み、
前記切削工具は、前記端面に平行で、かつ前記端面の長さ方向に略直交する方向の回転軸を回転中心として回転可能であって、前記回転軸の方向に延在するn枚(ここで、nは1以上の整数を表す。)の切削刃を有するものであり、
前記第2工程において前記端面は、下記条件:
(a)前記n枚の切削刃が前記端面に当接する回数が、前記端面の長さ方向の長さ100mmあたり200回以上1500回以下である、及び
(b)1回の前記相対移動により切削される前記端面の奥行き方向の切削深さが、0.3mm以下である、
を満たすように、前記回転軸を中心に回転する前記切削工具によって切削加工され、
前記偏光板は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムと、前記偏光フィルムの一方の面に接着剤を介して積層される(メタ)アクリル系樹脂フィルムと、前記偏光フィルムの他方の面に接着剤を介して積層される環状オレフィン系樹脂からなる透明樹脂フィルムとを含む、端面加工偏光板の製造方法。 - 前記相対移動は、前記端面の長さ方向の一端から他端まで行われ、該一端から他端までの相対移動を1回として、前記端面に対して複数回行われる、請求項1に記載の方法。
- 前記第2工程において前記端面は、その奥行き方向の総切削深さが0.2mm以上1.5mm以下となるように切削加工される、請求項2に記載の方法。
- 前記第2工程において前記端面は、複数回の相対移動のうち、最後の相対移動により切削される前記端面の奥行き方向の切削深さが0.01mm以上0.1mm以下となるように切削加工される、請求項2又は3に記載の方法。
- 前記第2工程において、前記偏光板積層体1個に対して前記切削工具を2個用いて、前記偏光板積層体の向かい合う2つの端面が同時に切削加工される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記相対移動は、前記切削工具の位置を固定した状態で、前記偏光板積層体を移動させることによって行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記偏光板は、
前記環状オレフィン系樹脂からなる透明樹脂フィルムの外面に積層される粘着剤層と、
前記粘着剤層の外面に積層されるセパレートフィルムと、
前記(メタ)アクリル系樹脂フィルムの外面に積層される表面保護フィルムと、
をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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