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JP6437744B2 - エンジンの気液分離装置 - Google Patents
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JP6437744B2 - エンジンの気液分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑オイル(オイルミスト)とブローバイガスとの混合流体を潤滑オイルとブローバイガスとに分離するエンジンの気液分離装置に関する。
特許文献1には、作業機に搭載された4サイクルエンジン(以下単に「エンジン」という)の潤滑構造の一例が記載されている。特許文献1に記載されたエンジンの潤滑構造においては、オイルタンク内の潤滑オイルがクランク室に吸い上げられてミスト化され、このミスト化された潤滑オイル(オイルミスト)がオイルタンクを介して動弁機構に供給される。また、動弁室内の潤滑オイルとブローバイガスとの混合流体は、排出通路を介してエアクリーナに送られ、エアクリーナ内に設けられたオイルセパレータによって潤滑オイルとブローバイガスとに気液分離される。そして、分離されたオイルは、クランク室に送られ、分離されたブローバイガスは、燃焼室で燃焼されてからマフラを介して外部に排出される。
特開2012−57554号公報
上記従来技術では、オイルタンクでミスト濃度を下げた状態のオイルミストが動弁機構に供給される。このため、動弁機構に過剰な潤滑オイルが供給されることが抑制され、前記オイルセパレータによる気液分離性能も確保される。
しかし、前記オイルセパレータは、静的に気液分離を行うものであり、何らかの理由で動弁機構に過剰な潤滑オイルが供給された場合に、潤滑オイルとブローバイガスとを十分に分離できないおそれがある。
そこで、本発明は、従来技術に比べて、潤滑オイルとブローバイガスとの分離性能を向上させることのできるエンジンの気液分離装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、動弁機構によってエンジンバルブが開閉駆動されるエンジンの気液分離装置が提供される。前記動弁機構は、クランクシャフトに連動して回転する回転部材と、前記回転部材の回転に応じて軸方向に移動するプッシュロッドと、前記プッシュロッドの移動に伴って前記エンジンバルブを開閉するロッカアームと、を含む。そして、前記気液分離装置は、前記回転部材が装着されて前記回転部材を回転自在に支持すると共に内部に流体通路を有する支持軸と、多数の微小貫通孔を有して形成され、前記回転部材と一体的に前記支持軸回りに回転するフィルタ部と、を含み、前記回転部材、前記支持軸及び前記フィルタ部は、前記クランクシャフトが配置されたクランク室とは別に設けられた収容室であって、前記クランク室と共に潤滑オイルの循環経路の一部を構成する前記収容室に収容されており、前記収容室内潤滑オイルとブローバイガスとの混合流体を、回転する前記フィルタ部を通過させることによって潤滑オイルとブローバイガスとに分離し、分離されたブローバイガスが前記流体通路を流通するように構成されている。
前記エンジンの気液分離装置では、潤滑オイルとブローバイガスとの混合流体を回転するフィルタ部を通過させることにより、当該混合流体からより多くの潤滑オイルを分離することが可能であり、支持軸の内部の流体通路には、潤滑オイルが十分に分離された後のブローバイガスが流通する。このため、従来技術に比べて、潤滑オイルとブローバイガスとの分離性能が向上する。
本発明の一実施形態による気液分離装置が適用されたエンジンの概略断面図である。 前記エンジンの動弁機構の構成要素を示す図である。 前記エンジンの潤滑構造の説明図である。 前記エンジンのブローバイガス処理部の説明図(断面図)である。 図4のA部拡大図である。 前記気液分離装置の変形例を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による気液分離装置が適用されたエンジン1の概略断面図である。このエンジン1は、主に刈払機などの携帯作業機の駆動源(原動機)として使用される。
エンジン1は、ピストン2を往復動可能に収容するシリンダ3が形成されたシリンダブロック4と、シリンダブロック4の下部に取り付けられてシリンダブロック4と共にクランク室5を形成するクランクケース6と、シリンダブロック4の上部に取り付けられてシリンダブロック4と共に燃焼室7を形成するシリンダヘッド8と、クランクケース6の下方に配設されて潤滑オイルLOを貯留するオイルタンク30とを有する。
シリンダブロック4とクランクケース6との接続部分には、クランクシャフト9が回転自在に支持されている。クランクシャフト9の両端は、クランク室5外に突出している。クランクシャフト9には、クランクウエブ10及びコンロッド11を介してピストン2が連接されており、これにより、ピストン2の往復運動がクランクシャフト9の回転運動に変換される。
シリンダヘッド8には、図示省略の気化器に連通する吸気ポート12及び排気マフラ40に連通する排気ポート13が形成されており、吸気ポート12には吸気バルブ14が配設され、排気ポート13には排気バルブ15が配設されている。吸気バルブ14及び排気バルブ15は、以下に説明する動弁機構によって開閉駆動される。
図2は、前記動弁機構の構成要素を示す図である。図1及び図2に示すように、前記動弁機構は、駆動ギヤ51と、カムギヤ52と、カムフォロア部材(第1カムフォロア部材53、第2カムフォロア部材54)と、プッシュロッド(第1プッシュロッド55、第2プッシュロッド56)と、ロッカアーム(第1ロッカアーム57、第2ロッカアーム58)と、を含む。
駆動ギヤ51は、クランクシャフト9に取り付けられており、クランクシャフト9と共に回転する。カムギヤ52は、駆動ギヤ51に噛み合うギヤ歯が周縁に形成されたギヤ部52aと、ギヤ部52aの一側面に配置されたカム部52bと、を有する。カムギヤ52は、第1支持軸60に回転可能に支持されており、クランクシャフト9の回転に連動して第1支持軸60回りに回転する。
第1カムフォロア部材53及び第2カムフォロア部材54は、それぞれ第1支持軸60の上方に配設された第2支持軸61に揺動(回動)可能に支持されている。第1カムフォロア部材53及び第2カムフォロア部材54は、それぞれカムギヤ52のカム部52bの外周面(カム面)に当接しており、カムギヤ52(カム部52b)の回転に連動して第2支持軸61回りに揺動(回動)する。
第1プッシュロッド55は、一端が第1カムフォロア部材53に連結されると共に他端が第1ロッカアーム57の一端に連結されており、第1カムフォロア部材53の揺動運動を第1ロッカアーム57に伝達する。また、第2プッシュロッド56は、一端が第2カムフォロア部材54に連結されると共に他端が第2ロッカアーム58の一端に連結されており、第2カムフォロア部材54の揺動運動を第2ロッカアーム58に伝達する。そして、第1ロッカアーム57の他端が吸気バルブ13に連結され、第2ロッカアーム58の他端が排気バルブ14に連結されている。
クランクシャフト9が回転すると、駆動ギヤ51を介してカムギヤ52が回転駆動される。カムギヤ52が回転すると、カム部52bの外周面に当接した第1カムフォロア部材53及び第2カムフォロア部材54が第2支持軸61回りに揺動し、これにより、第1プッシュロッド55及び第2プッシュロッド56がそれぞれ軸方向に移動する。そして、第1プッシュロッド55の軸方向の移動に伴って第1ロッカアーム57が吸気バルブ13を開閉し、第2プッシュロッド56の軸方向の移動に伴って第2ロッカアーム58が排気バルブ14を開閉する。このようにして、前記動弁装置は、吸気バルブ13及び排気バルブ14を開閉駆動する。
ここで、第1ロッカアーム57及び第2ロッカアーム58は、シリンダヘッド8とヘッドカバー16で形成される動弁室17内に収容されている(図1参照)。駆動ギヤ51、カムギヤ52、第1カムフォロア部材53、及び第2カムフォロア部材54は、後述するバルブ駆動室220内に収容されている(図3参照)。第1プッシュロッド55及び第2プッシュロッド56は、後述する供給通路210内に配置されている(図3参照)。そして、これら前記動弁機構を構成する各要素は、オイルタンク30内に貯留された潤滑オイルLOによって潤滑される。
図3は、エンジン1の潤滑構造の説明図である。
図3に示すように、エンジン1の潤滑構造は、オイルタンク30とクランク室5との間で潤滑オイルを循環させる第1循環経路100と、オイルタンク30と動弁室17との間で潤滑オイルを循環させる第2循環経路200とを含む。
第1循環経路100は、オイルタンク30からクランク室5に潤滑オイルを送るための第1オイル通路110と、クランク室5内でミスト化された潤滑オイル(オイルミスト)をオイルタンク30に送るための第2オイル通路120とを有する。
第1オイル通路110は、オイルタンク30とシリンダブロック4との間に設けられており、オイルタンク30内に配置されたオイルタンク側端部110aと、ピストン2の位置に応じてクランク室5内に開口するクランク室側端部110bとを有する。
第1オイル通路110のオイルタンク側端部110aには、オイルタンク30内に貯留された潤滑オイルLOを吸入する吸入部111が取り付けられている。吸入部111は、可撓性を有する管体111aと、管体111aに取り付けられた吸入口付きの錘111bとを有する。錘111bは、重力によって鉛直方向に移動可能であり、エンジン1(オイルタンク30)が傾いた場合であっても潤滑オイルLO内に没入するようになっている。
第1オイル通路110のクランク室側端部110bは、上死点にあるピストン2のスカート部2aよりも下方に位置すると共に下死点にあるピストン2の上面よりも下方に位置するように、配置(設定)されている。
また、第1オイル通路110には、クランク室5からオイルタンク30へと向う潤滑オイルの流れを防止する逆止弁112が設けられている。逆止弁112は、オイルタンク30内に対してクランク室5内の圧力が低くなった(クランク室5内が負圧状態となった)場合に開くように構成されている。
したがって、第1オイル通路110は、ピストン2が下死点から上死点に向かって移動することでクランク室5内が負圧状態となったときに、オイルタンク30から潤滑オイルを吸い上げてクランク室5内に供給するように構成されている。そして、クランク室5内に供給された潤滑オイルは、クランク室5内で攪拌されることによってミスト化される(オイルミストが生成される)。
第2オイル通路120は、クランク室5とオイルタンク30との間に設けられており、クランク室5の底部に開口するクランク室側端部120aと、オイルタンク30内に配置されたオイルタンク側端部120bとを有する。
第2オイル通路120のクランク室側端部120aには、リード弁121が設けられている。このリード弁121は、オイルタンク30に対してクランク室5内の圧力が高くなった(クランク室5内が正圧状態となった)場合に開くように構成されている。また、第2オイル通路120のオイルタンク側端部120bは、オイルタンク30内に貯留された潤滑オイルの油面よりも上方に位置するように配置されている。
すなわち、第2オイル通路120は、ピストン2が上死点から下死点に向かって移動することでクランク室5内が正圧状態となったときに、クランク室5内で生成されたオイルミスト及びクランク室5内に滞留した潤滑オイルをオイルタンク30に送る(戻す)ように構成されている。ここで、第2オイル通路120のオイルタンク側端部120bは、潤滑オイルの油面の上方に配置されている。このため、オイルタンク側端部120bから潤滑オイル中にオイルミストが放出されることはなく、放出されたオイルミストは、オイルタンク30内に貯留された潤滑オイルの油面に吹き付けられる。これにより、オイルタンク30内で潤滑オイルが泡立つようなことが抑制され、また、放出されたオイルミストの一部がオイルタンク30内で液化される。
一方、第2循環経路200は、オイルタンク30と動弁室17を連通する供給通路210と、供給通路210の途中に設けられて駆動ギヤ51、カムギヤ52、第1カムフォロア部材53、及び第2カムフォロア部材54を収容するバルブ駆動室220と、動弁室17と、吸引通路230と、第3オイル通路240と、クランク室5と、上述の第2オイル通路120とによって構成されている。本実施形態において、供給通路210は、バルブ駆動室220と動弁室17とを連通する二つの連通路211を有しており、一方の連通路211に第1プッシュロッド55が配置され、他方の連通路211に第2プッシュロッド56が配置されている。
供給通路210は、オイルタンク30内に放出されたオイルミストをバルブ駆動室220及び動弁室17に供給するための通路である。供給通路210は、オイルタンク30内に配置されたオイルタンク側端部210aと、動弁室17内に開口する(二つの)動弁室側端部210bとを有する。
供給通路210のオイルタンク側端部210aは、オイルタンク30内にて、第2オイル通路120のオイルタンク側端部120bよりも上方に配置されている。このため、第2オイル通路120から放出されたオイルミストが直接的に供給通路210に流入することが防止される。また、上述のように、オイルタンク30内において、第2オイル通路120から放出されたオイルミストの一部が液化されるから、クランク室5内よりも低い濃度のオイルミストがオイルタンク側端部210aから供給通路210に流入する。供給通路210に流入したオイルミストは、バルブ駆動室220を介して動弁室17へと供給され、前記動弁装置を構成する各要素を潤滑する。
吸引通路230は、動弁室17内に滞留する潤滑オイルを吸引するための通路であり、動弁室17内の上部に設けられている。吸引通路230には、少なくとも一つの吸引孔230aが形成されると共に、動弁室17の内側底面の近傍に開口する少なくとも一つの吸引管231が接続されている。
第3オイル通路240は、吸引通路230内の潤滑オイルをクランク室5内に送るための通路である。第3オイル通路240は、吸引通路230に接続される吸引通路側端部240aと、ピストン2の位置に応じてクランク室5内に開口するクランク室側端部240bとを有する。
第3オイル通路240のクランク室側端部240bは、第1オイル通路110のクランク室側端部110bと同様、上死点にあるピストン2のスカート部2aよりも下方に位置すると共に下死点にあるピストン2の上面よりも下方に位置するように、配置(設定)されている。
したがって、ピストン2が下死点から上死点に向かって移動することでクランク室5内が負圧状態となったときに、動弁室17内に滞留した潤滑オイルは、吸引孔230a及び/又は吸引管231を介して吸引通路230に吸引され、吸引通路230に吸引された潤滑オイルは、第3オイル通路240を介してクランク室5に送られる。そして、クランク室5に送られた潤滑オイルは、上述のように、クランク室5内でミスト化され又はクランク室5内に貯留して第2オイル通路120によってオイルタンク30に送られる(戻される)。
また、バルブ駆動室220とクランク室5との間には、クランク室5内が負圧状態となったときに、バルブ駆動室220内に滞留した潤滑オイルをクランク室5内に戻す戻し通路250が設けられている。なお、戻し通路250の断面積は、第2オイル通路120の断面積に比べて非常に小さいので、クランク室5内が正圧状態のときに、戻し通路250を介してクランク室5からバルブ駆動室220へと潤滑オイルが送られることはほとんどない。
さらに、バルブ駆動室220と第1オイル通路110との間には、流量調整通路260が設けられている。流量調整通路260は、バルブ駆動室220内の空気を吸い込むことにより、第1オイル通路110を介してクランク室5内に供給される潤滑オイルの流量を調整する。流量調整通路260には、流量絞り261が設けられている。流量絞り261を調整することによって、空気の吸い込み量、ひいては、クランク室5内に供給される潤滑オイルの流量が調整される。
ところで、潤滑オイルの循環経路(第1、第2循環経路100、200)には、燃焼室7から漏れ出たブローバスガスが混入する。そのため、エンジン1の潤滑構造には、前記循環経路中のブローバイガスを吸気系に導いて処理するためのブローバイガス処理部300が設けられている。ブローバイガス処理部300は、潤滑オイル(オイルミスト)とブローバイガスとの混合流体、換言すれば、潤滑オイルを含むブローバイガスを、潤滑オイルとブローバイガスとに分離する気液分離装置310と、分離されたブローバイガスを吸気系に導くブローバイガス通路320と、を含む。
図4は、本実施形態におけるブローバイガス処理部300の説明図(断面図)である。
本実施形態において、気液分離装置310は、バルブ駆動室220内の前記混合流体(潤滑オイルを含むブローバイガス)を潤滑オイルとブローバイガスとに分離する。気液分離装置310は、その構成要素として、カムギヤ52を回転自在に支持する第1支持軸60と、カムギヤ52と一体的に第1支持軸60回りに回転するフィルタ311とを含む。
バルブ駆動室220は、シリンダブロック4の外面と、そこに取り付けられた第1カバー部材221との間に形成されている。
第1支持軸60は、段付き軸として形成されており、カムギヤ52が装着される小径軸部60aと、小径軸部60aよりも大径の大径軸部60bとを有する。そして、第1支持軸60は、小径軸部60a側の端部がシリンダブロック4に形成された凹部4aに挿入され、大径軸部60b側の端部が第1カバー部材221に形成された段付き貫通孔221aの大径部(非貫通部)に挿入されている。すなわち、第1支持軸60は、シリンダブロック4と第1カバー部材221によって両端支持されており、第1支持軸60の大径軸部60b側の端面は、段付き貫通孔221aに小径部(貫通部)を介してバルブ駆動室220外に露出している。また、第1支持軸60の内部には、流体通路61が形成されている。
図5は、図4のA部拡大図である。
流体通路61は、第1支持軸60の大径軸部60b側の軸端面、つまり、段付き貫通孔221aの前記大径部内に位置する軸端面の中心部に開口する端面開口端61aと、第1支持軸60の大径軸部60bの外周面に開口する二つの外周面開口端61bとを有する。換言すれば、流体通路61は、第1支持軸60の大径軸部60b内を第1支持軸60の軸線に沿って延びて第1支持軸60の大径軸部60b側の軸端面の中心部に開口する第1通路62と、第1通路62から延びて第1支持軸60の大径軸部60bの外周面に開口する二つの第2通路63とを有している。なお、ここでは、外周面開口端61b(第2通路63)が二つの例を示したが、外周面開口端61b(第2通路63)は一つであってもよいし、三つ以上あってもよい。
フィルタ311は、例えばメッシュ構造を有しており、流体通路61の外周面開口端61b(第2通路63の開口端)を覆うように設けられている。また、フィルタ311は、カムギヤ52のカム部52bに取り付けられており、カムギヤ32と共に第1支持軸60回りを回転する。但し、フィルタ311は、ブローバイガスが通過可能な多数の微小貫通孔を有して形成されていればよく、メッシュ構造のものに限られない。また、フィルタ311は、カムギヤ52と一体的に第1支持軸60回りを回転すればよく、カムギヤ52と一体に形成されてもよい。例えば、カムギヤ52のカム部52bの一部(前記カムフォロア部材との当接位置以外の部分)がフィルタ311としての機能を有するように形成されてもよい。
図4に戻って、第1カバー部材221の外面には、更に第2カバー部材222が取り付けられている。第2カバー部材222は、第1カバー部材221に形成された段付き貫通孔221aの小径部(貫通部)を覆うように設けられ、また、第1カバー部材221の外面との間にバルブ駆動室220から区画された空間部223を形成している。但し、空間部223は、第1カバー部材221の段付き貫通孔221aの小径部(貫通部)、第1支持軸60の流体通路61、及びフィルタ311を介して、バルブ駆動室220内に連通している。そして、第2カバー222の上部に形成された開口部222aに、ブローバイガス通路320が接続されており、空間部223は、エンジン1に吸気系(例えば、吸気通路)に連通している。
次に、気液分離装置310の作用を説明する。
燃焼室7から漏れ出たブローバスガスは、クランク室5内で生成されたオイルミストと共にバルブ駆動室220に供給される。このため、バルブ駆動室220内には、潤滑オイル(オイルミスト)とブローバイガスとの混合流体(潤滑オイルを含むブローバイガス)が存在する。
ここで、空間部223は、ブローバイガス通路320を介して吸気系(例えば、吸気通路)に連通しており、空間部223には、吸気流などによって発生する負圧が作用する。また、空間部223は、貫通孔221aの小径部(貫通部)、第1支持軸60の流体通路61、及びフィルタ311を介してバルブ駆動室220内に連通している。このため、バルブ駆動室220内の前記混合流体は、カムギヤ52と共に回転するフィルタ311を介して外周面開口端61bから流体通路61に流入しようとする。
前記混合流体がフィルタ311を通過する際、前記混合流体中の潤滑オイル(オイルミスト)は、回転するフィルタ311に衝突し及び/又は捕集されて、液化して落下する。これにより、前記混合流体中の潤滑オイルの大部分が分離される。一方、前記混合流体中のブローバイガスは、回転するフィルタ311を通過して外周面開口端60bから流体通路61に流入し、流体通路61を通って端面開口端60aから空間部223に流出する。これにより、前記混合流体が潤滑オイルとブローバイガスとに分離(気液分離)される。そして、空間部223に流出したブローバイガスは、ブローバイガス通路320を介して吸気系に供給される。
なお、液化して落下した潤滑オイルは、バルブ駆動室220に貯留し、戻し通路250を介してクランク室5内に戻される。また、吸気系に供給されたブローバイガスは、燃焼室7で燃焼された後マフラ40を介して外部に排出される。
本実施形態において、エンジン1の潤滑構造に設けられた気液分離装置310は、カムギヤ52を回転自在に支持すると共に内部に流体通路61を有する第1支持軸60と、カムギヤ52と一体的に第1支持軸60回りに回転するフィルタ311とを含む。そして、潤滑オイルとブローバイガスとの混合流体を、カムギヤ52と共に回転するフィルタ311を通過させることよって潤滑オイルとブローバイガスとに分離し、分離されたブローバイガスが流体通路61を流通するように構成されている。このため、前記混合流体からより多くの潤滑オイルを分離すること可能であり、第1支持軸60の内部の流体通路61には、潤滑オイルが十分に分離された後のブローバイガスが流通する。このため、従来技術に比べて、潤滑オイルとブローバイガスとの分離性能が向上する。
なお、上述の実施形態では、潤滑オイルとブローバイガスとの混合流体が回転するフィルタ311によって潤滑オイルとブローバイガスとに分離され、分離されたブローバイガスが第1支持軸60の内部の流体通路61を通って空間部223に流出する。そして、空間部223に流出したブローバイガスがブローバイガス通路320を介して吸気系に導かれるようになっている。しかし、これに限るものではない。例えば、図6に示す変形例のように、空間部223内に、流体通路61(の端面開口端61a)から流出したブローバイガスが衝突する衝突壁部224を設けてもよい。フィルタ311を通過した潤滑オイル(オイルミスト)がある場合に、これを衝突壁部224に衝突させることによって液化してブローバイガスから分離するためである。この場合には、空間部223とクランク室5との間に、上述の戻し通路250と同様の通路330を設け、液化して空間部223内に滞留した潤滑オイルをクランク室5内に戻すように構成するのが好ましい。このようにすると、気液分離装置310による潤滑オイルとブローバイガスとの分離性能がさらに向上する。
以上、本発明の一実施形態及びその変形例について説明したが、本発明は上述の実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて更なる変形や変更が可能であることはもちろんである。
1…エンジン、2…ピストン、3…シリンダ、4…シリンダブロック、5…クランク室、6…クランクケース、7…燃焼室、8…シリンダヘッド、9…クランクシャフト、12…吸気ポート、13…排気ポート、14…吸気バルブ、15…排気バルブ、16…ヘッドカバー、17…動弁室、30…オイルタンク、40…排気マフラ、51…駆動ギヤ、52…カムギヤ、53…第1カムフォロア部材、54…第2カムフォロア部材、55…第1プッシュロッド、56…第2プッシュロッド、57…第1ロッカアーム、58…第2ロッカアーム、60…第1支持軸、61…流体通路、61a…流体通路の端面開口端、61b…流体通路の外周面開口端、62…第1通路、63…第2通路、100…第1循環経路、200…第2循環経路、220…バルブ駆動室、221…第1カバー部材、222…第2カバー部材、222…第2カバー部材、223…空間部、224…衝突壁、300…ブローバイガス処理部、310…気液分離装置、311…フィルタ、320…ブローバイガス通路

Claims (9)

  1. 動弁機構によってエンジンバルブが開閉駆動されるエンジンの気液分離装置であって、
    前記動弁機構は、クランクシャフトに連動して回転する回転部材と、前記回転部材の回転に応じて軸方向に移動するプッシュロッドと、前記プッシュロッドの移動に伴って前記エンジンバルブを開閉するロッカアームと、を含み、
    前記気液分離装置は、
    前記回転部材が装着されて前記回転部材を回転自在に支持すると共に内部に流体通路を有する支持軸と、
    多数の微小貫通孔を有して形成され、前記回転部材と一体的に前記支持軸回りに回転するフィルタ部と、
    を含み、
    前記回転部材、前記支持軸及び前記フィルタ部は、前記クランクシャフトが配置されたクランク室とは別に設けられた収容室であって、前記クランク室と共に潤滑オイルの循環経路の一部を構成する前記収容室に収容されており、
    前記収容室内潤滑オイルとブローバイガスとの混合流体を、回転する前記フィルタ部を通過させることによって潤滑オイルとブローバイガスとに分離し、分離されたブローバイガスが前記流体通路を流通するように構成されている、
    エンジンの気液分離装置。
  2. 前記流体通路は、前記支持軸の一方の軸端面に開口する端面開口端と、前記支持軸の外周面に開口する少なくとも一つの外周面開口端とを有し、
    前記フィルタ部は、前記流体通路の前記外周面開口端を覆うように設けられている、
    請求項1に記載のエンジンの気液分離装置。
  3. 前記流体通路は、
    前記支持軸の軸線に沿って延びて前記支持軸の一方の軸端面に開口する第1通路と、
    前記第1通路から延びて前記支持軸の外周面に開口する少なくも一つの第2通路と、
    を有し、
    前記フィルタ部は、前記支持軸の外周面に開口する前記第2通路の開口端を覆うように設けられている、
    請求項1又は2に記載のエンジンの気液分離装置。
  4. 前記分離されたブローバイガスは、前記外周面開口端又は前記第2通路の開口端から前記流体通路に流入し、前記端面開口端又は前記第1通路の開口端から流出する、請求項2又は3に記載のエンジンの気液分離装置。
  5. 前記支持軸の前記一方の軸端面は、前記収容室外に露出している、請求項2〜4のいずれか一つに記載のエンジンの気液分離装置。
  6. 前記流体通路から流出したブローバイガスが衝突する衝突壁部が設けられている、請求項1〜5のいずれか一つに記載のエンジンの気液分離装置。
  7. 前記フィルタ部は、メッシュ構造を有する、請求項1〜6のいずれか一つに記載のエンジンの気液分離装置。
  8. 前記回転部材と前記フィルタ部が一体形成されている、請求項1〜7のいずれか一つに記載のエンジンの気液分離装置。
  9. 前記収容室は、シリンダブロックの外面とそこに取り付けられたカバー部材との間に形成されており、前記支持軸は、前記シリンダブロックと前記カバー部材によって両端支持され、前記フィルタ部は、前記回転部材に取り付けられている、請求項1〜8のいずれか一つに記載のエンジンの気液分離装置。
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