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JP6438277B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
吸収性物品の典型的な形態としては、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に配置された縦長の吸収体を具備しているものが挙げられる。また、吸収体としては、木材パルプ等のセルロース系繊維及び吸水性ポリマー粒子を含む液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアを被覆する透水性のコアラップシートとを含んで構成されているものが知られている。コアラップシートは、吸収体の製造時には吸水性ポリマー等の吸収性コア形成材料を受けるためのシートとして働き、製造後には吸収性コアを包んで形状化する役割などを果たす。
また従来、吸収性物品において尿等の排泄液の縦方向への拡散性を向上させる等の目的で、吸収性コアに該吸収性コアを厚み方向に貫通する開口部を縦方向に延びるように形成すること行われている。例えば特許文献1には、吸収性コアの溝部(開口部)の周縁から平面方向に少なくとも10mm以内に位置する溝部近傍領域に、吸収速度の遅い吸水性ポリマーを配設し、該溝部近傍領域以外の溝部遠隔領域に、吸収速度の早い吸水性ポリマーを配設することが記載されている。また特許文献1には、吸収性コアの溝部(開口部)において、該吸収性コアの上下に位置する2枚のコアラップシートどうしを接合することも記載されている。特許文献1によれば、吸収性コアがこのように構成されていることにより、尿等の排泄液が吸収性コアの溝部近傍の領域から溝部遠隔の領域に向かって徐々に浸透するため、吸収性コアによる液体の拡散性を向上させることができるとされている。
また特許文献2には、吸収性コアの開口部を画成する周壁に吸水性ポリマー粒子が多く存在すると、液吸収後の吸水性ポリマー粒子がゲルブロックを形成して開口部を閉塞するおそれがあることに鑑み、斯かる不都合を防止するために、開口部を画成する周壁を、主として吸水性繊維が密集することによって形成された表層部分から形成し、該表層部分よりも内側の内方部分を、吸水性繊維と吸水性ポリマー粒子とが一様に混合された状態とすることが記載されている。
また特許文献3には、吸収体を屈曲させて着用者の装着感向上や排泄物の漏れ防止を図る目的で、吸収体の横方向中央に開口部としての中央スリットを縦方向に延びるように形成すると共に、その中央スリットの横方向の両側に開口部としての一対のサイドスリットを縦方向に延びるように形成し、それらのスリットを起点として、着用時に吸収体がW字状に屈曲するようにすることが記載されている。また特許文献3には、吸水性ポリマーが液を吸収して膨潤することによって吸収体が膨らむと、吸収体の理想的な屈曲が阻害される等の不都合が生じるおそれがあることから、吸収体各部の吸水性ポリマーの含有比率を適宜調整する旨記載されており、具体的には、各スリットの周辺部における吸水性ポリマーの含有比率を、該周辺部よりも外方部分に比して高くすることが記載されている。
特開2012−179286号公報 特開2012−139381号公報 特開2011−177310号公報
従来の使い捨ておむつ、特に低月齢の乳幼児用の従来の使い捨ておむつにおいては、尿等の排泄物に含まれる有害成分や酵素等の影響により、おむつかぶれ等の皮膚炎の発生が散見される。このようなおむつの装着に起因する皮膚炎は、着用者の排尿によっておむつ内部における着用者の肌の周辺の水分量が増加することが一因となっており、これを防止するために尿の吸収速度の向上が要望されている。特許文献1〜3記載の技術は何れも、吸収性コアにこれを厚み方向に貫通する開口部を縦方向に延びるように形成する技術であり、尿等の排泄液の縦方向への拡散性を向上させ得る技術であるが、未だ改善の余地がある。
従って本発明は、吸収体内での液拡散性が高く液吸収性に優れる吸収性物品に関する。
本発明は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部を通って縦方向に延びる吸収体とを具備する吸収性物品であって、前記吸収体は、セルロース系繊維及び吸水性ポリマーを含む液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートと、該吸収性コアの非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートとを含んで構成され、該吸収性コアと両コアラップシートとはそれぞれ接着剤を介して互いに接合されており、前記吸収性コアに、該吸収性コアを厚み方向に貫通する非積繊部が、前記股下部を通って縦方向に延びるように形成されており、前記吸収性コアにおける前記非積繊部の周辺部は、該吸収性コアの他の部位に比して前記セルロース系繊維の含有比率が高い、セルロース系繊維高含有領域であり、該セルロース系繊維高含有領域は厚み方向に圧密化されて厚みが薄くなっており、前記非積繊部において前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとが接合している吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、吸収体内での液拡散性が高く液吸収性に優れる吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての使い捨ておむつを各部の弾性部材を伸張させて平面状に拡げた展開状態を示す表面シート側即ち肌対向面側の一部破断平面図である。 図2は、図1のI−I線断面の模式的な断面図である。 図3は、図1に示すおむつに配されている吸収体即ち吸収性コア及びコアラップシートの肌対向面を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の吸収性物品について、その好ましい一実施形態である使い捨ておむつに基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本実施形態の使い捨ておむつ1が示されている。おむつ1は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部1F及び背側に配される背側部1Rとそれらの間に位置する股下部1Mとを有すると共に、腹側部1Fから股下部1Mを介して背側部1Rに延びる縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有する。
おむつ1は、いわゆる展開型の使い捨ておむつであり、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収体4と、該吸収体4の肌対向面側に配され、着用時に着用者の肌と接触し得る液透過性の表面シート2と、該吸収体4の非肌対向面側に配された液不透過性ないし撥水性の裏面シート3とを具備している。吸収体4は、両シート2,3間に介在配置されており、図1に示す如き平面視において縦方向Xに長い形状をしており縦長である。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体4)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側即ち相対的に着用者の肌から遠い側に向けられる面である。尚、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4又は吸収性コア40よりも大きな寸法を有し、吸収体4の周縁から外方に延出している。裏面シート3は、図1に示す如き展開且つ伸張状態のおむつ1の外形を形成している。表面シート2及び裏面シート3としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができ、裏面シート3としては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。裏面シート3には、例えば、液不透過性のフィルムシート単独の形態と、該フィルムシートの非肌対向面側に外装シートとして例えば不織布を積層配置した形態とがある。
おむつ1は、股下部1Mを含む縦方向Xの中央部における、縦方向Xに沿う両側縁が内向きの円弧状に湾曲しており、図1に示す如き平面視において、縦方向Xの中央部が内方に括れた砂時計状をなしている。股下部1Mは、着用時に着用者の排泄部に対向配置される図示しない排泄部対向部を含んでいる。排泄部対向部は通常、おむつ1の縦方向Xの中央即ちおむつ1を縦方向Xに二分する仮想中心線よりもやや背側部1R寄りに偏倚した位置にある。
腹側部1F及び背側部1Rそれぞれの縦方向Xの端部であるウエスト部における表面シート2と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材31が横方向Yに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時における該ウエスト部には、弾性部材31の収縮によりウエストギャザーが形成される。また、おむつ1の表面シート2側における縦方向Xに沿う左右両側には、それぞれサイドシート34が配されている。サイドシート34は、縦方向Xに沿う内側縁部と、該内側縁部よりも横方向Yの外方に位置して縦方向Xに沿う外側縁部とを有し、図1に示す如き平面視において、該内側縁部は吸収体4と重なり、該外側縁部は吸収体4の縦方向Xに沿う側縁から横方向Yの外方に延出し裏面シート3と接合されている。着用者の脚周りに配される左右のレッグ部におけるサイドシート34と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材32が縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時におけるレッグ部には、弾性部材32の収縮により一対のレッグギャザーが形成される。また、サイドシート34の内側縁部には、糸状の弾性部材33が縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時には弾性部材33の収縮により少なくとも股下部1Mに立体ギャザーが形成される。表面シート2、裏面シート3、吸収体4、各弾性部材31,32,33及びサイドシート34は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により互いに接合されている。
図1に示すように、おむつ1の背側部1Rの縦方向Xに沿う両側縁部には、一対のファスニングテープ35,35が設けられている。ファスニングテープ35には、機械的面ファスナーのオス部材からなる図示しない止着部が取り付けられている。また、おむつ1の腹側部1Fの非肌対向面には、機械的面ファスナーのメス部材からなる被止着領域36が形成されている。被止着領域36は、腹側部1Fの非肌対向面を形成する裏面シート3の非肌対向面に、機械的面ファスナーのメス部材を公知の接合手段(例えば、接着剤やヒートシール等)で接合固定して形成されており、ファスニングテープ35の前記止着部を着脱自在に止着可能になされている。
吸収体4は、液保持性の吸収性コア40と、該吸収性コア40の肌対向面を被覆する肌側コアラップシート41と、該吸収性コア40の非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシート42とを含んで構成されている。吸収性コア40とコアラップシート41,42とはそれぞれホットメルト型接着剤等の接着剤を介して互いに接合されている。吸収性コア40は単層構造であり、図1に示す如き平面視において、縦方向Xの中央部(後述する吸収体股下部4M)が内方に括れた砂時計状をなし、縦方向Xに長い形状を有している。コアラップシート41,42としては、例えば、紙、不織布等を用いることができ、特に不織布は、体液等によって濡れたときに十分な接着強度を発現し得るため好ましい。コアラップシート41,42として使用可能な不織布の例示として、親水化処理が施された繊維からなる親水性不織布が挙げられる。
吸収性コア40は、セルロース系繊維及び吸水性ポリマーを含んでいる。吸水性コア40の具体例として、セルロース系繊維を含む繊維集合体に吸水性ポリマー粒子を保持させたものが挙げられる。この繊維集合体は、繊維の機械的絡み合い、繊維どうしの接着や融着等により形成されたシート状物であり、具体例としては紙、不織布、それらの複合体等が挙げられる。吸水性ポリマー粒子は、繊維集合体の内部において三次元的に分散されており、また繊維集合体を構成する繊維に接着固定化されている。この接着は、吸水性ポリマー粒子が水を吸収することで発現する粘着性によって行われることが、吸水性ポリマー粒子の確実な保持の点から好ましい。
吸収性コア40に用いるセルロース系繊維及び吸水性ポリマーとしては、この種の吸収性コアに通常用いられるものを特に制限なく用いることができる。セルロース系繊維としては、例えば、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パルプ;藁、竹、ケナフ、麻等の非木材パルプ等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。吸水性ポリマーとしては、自重の20倍以上の液体を吸収・保持でき且つゲル化し得るものが好ましく、例えば、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体が挙げられる。吸水性ポリマー粒子の粒径は好ましくは2〜800μm、さらに好ましくは50〜600μmである。
肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とは、1)1枚の連続したシートであっても良く、2)それぞれ別体のシートであっても良い。前記1)の場合は例えば、吸収性コア40の横方向Yの長さの2倍以上3倍以下の幅を有する1枚の連続したコアラップシートを用いることができる。この1枚のコアラップシートは例えば、吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆し、且つ吸収性コア40の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア40の下方に巻き下げられて、吸収性コア40の非肌対向面の全域を被覆していても良い。その場合、この1枚のコアラップシートにおいて、吸収性コア40の肌対向面を被覆する部分が肌側コアラップシート41、吸収性コア40の非肌対向面を被覆する部分が非肌側コアラップシート42である。
前記2)の場合は、肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とで、幅方向Yの長さ即ち幅は同じでも良く、異なっていても良い。両シート41,42で幅が異なる場合は、どちらが長くても良い。例えば、肌側コアラップシート41は、吸収性コア40の肌対向面の最大幅と同じ幅を有する、換言すれば、吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆可能な大きさを有するものとし、非肌側コアラップシート42は、該シート41よりも幅広にすることができる。その幅広の非肌側コアラップシート42は、吸収性コア40の非肌対向面の全域を被覆し、且つ吸収性コア40の縦方向Xに沿う両側縁から幅方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア40の肌対向面に対向配置された肌側コアラップシート41上に巻き上げられ、該シート41の縦方向Xに沿う両側縁部を被覆していても良い。
吸収性コア40には、該吸収性コア40を厚み方向に貫通する非積繊部5が、股下部1Mを通って縦方向Xに延びるように形成されている。本実施形態における非積繊部5は、平面視において矩形形状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて吸収性コア40の横方向Yの中央に2本形成されており、少なくとも股下部1Mの前記排泄部対向部を通って縦方向Xに延びている。図3に示すように、2本の非積繊部5,5は、吸収性コア40又はおむつ1を横方向Yに二分して縦方向に延びる縦中心線Lxを基準として対称に形成されている。吸収性コア40の肌対向面において、各非積繊部5の横方向Yの長さ即ち幅はその縦方向Xの全長に亘って一定であり、また図示していないが、吸収性コア40の非肌対向面においても、各非積繊部5の横方向Yの幅はその縦方向Xの全長に亘って一定である。
非積繊部5は、吸収性コア40の製造時における、吸収性コア40の形成材料、例えば木材パルプ等の繊維材料、吸水性ポリマーの粒子等の堆積工程において、吸収性コア40の形成材料の堆積を意図的に阻害して形成された部位である。非積繊部5を有する吸収性コア40は、従来公知の吸収性コアの製造方法に従って製造することができ、例えば、空気流に乗せて供給した吸収性コア40の形成材料を、回転ドラムの外周面に形成された成形型上に吸引して堆積させて吸収性コア40を得る方法において、該成形型として所定パターンの成形型、例えば、非積繊部5に対応する部位が周辺部に比して上方に突出している成形型を用いることで製造することができる。斯かる方法で得られた吸収性コア40において、形成材料が存在していない部分が非積繊部5である。尚、非積繊部5を有する吸収性コア40の他の製造方法として、非積繊部を有していない吸収性コアを製造し、該吸収性コアの所定部位にエンボス加工や型抜き加工や切削加工等の後加工を施して非積繊部を形成する方法を採用することもできる。
図2に示すように、非積繊部5においては肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とが接合している。本実施形態においては、両シート41,42の接合部は、吸収体4の厚み方向において非肌対向面側即ち裏面シート3側に偏在しており、非肌側コアラップシート42は平坦であるが、肌側コアラップシート41は非積繊部5の形成位置において凹状に窪んでいる。また本実施形態においては、両シート41,42の接合部は、非積繊部5の縦方向Xの全長に亘って連続している。
非積繊部5における両シート41,42の接合部は、例えば次のようにして形成することができる。即ち、両シート41,42の少なくとも一方における非積繊部5の対応位置に予めホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布しておき、吸収性コア40を両シート41,42で被覆して吸収体4を得た後、吸収体4の非積繊部5を肌対向面側から押圧処理して肌側コアラップシート41を非肌側コアラップシート42側に押し込むことにより、非積繊部5において両シート41,42を接合させることができる。この非積繊部5の押圧処理は、熱を伴うか若しくは伴わないエンボス又は超音波エンボス等の公知のエンボス加工を採用できる。非積繊部5の押圧処理として、例えば熱を伴うエンボス加工の如き加熱加圧処理を採用した場合、両シート41,42は互いに加熱圧着されるため、接着剤による接着力と相俟って両シート41,42どうしは強固に接合し得る。この場合、非肌側コアラップシート42は平坦であるが、肌側コアラップシート41は非積繊部5の形成位置において凹状に窪むことになる。尚、非積繊部5の押圧処理は、非積繊部5の形成位置にて非肌側コアラップシート42を肌側コアラップシート41側に押し込んで行っても良く、あるいは非積繊部5の形成位置にて両シート41,42を同時に押圧して行っても良い。前者の場合、肌側コアラップシート41は平坦であるが、非肌側コアラップシート42は非積繊部5の形成位置において凹状に窪むこととなり、後者の場合、非積繊部5における両シート41,42の接合部は、吸収体4の厚み方向の中央部に位置し、両シート41,42はそれぞれ非積繊部5の形成位置において凹状に窪むこととなる。
本実施形態のおむつ1の主たる特徴の1つとして、吸収性コア40における非積繊部5の周辺部が、該吸収性コア40の他の部位46に比してセルロース系繊維の含有比率が高い、セルロース系繊維高含有領域45であり、且つ該セルロース系繊維高含有領域45は厚み方向に圧密化されて厚みが薄くなっている点が挙げられる。図1及び図3中、ドットが付された領域がセルロース系繊維高含有領域45である。このとき、セルロース系繊維高含有領域45の坪量と吸収性コア40の他の部位の坪量とが同じであることが好ましい。ここで、「坪量が同じ」とは、セルロース系繊維高含有領域即ち非積繊部の周辺部の坪量が、吸収性コアの他の部位の坪量の90〜110%の範囲内にあることを意味する。
図1及び図3に示すように、本実施形態におけるセルロース系繊維高含有領域45は、平面視において矩形形状をなし、その縦方向Xの長さ及び横方向Yの長さ即ち幅は何れも平面視矩形形状の非積繊部5よりも長く、非積繊部5はセルロース系繊維高含有領域45に包囲されている。本実施形態では、セルロース系繊維高含有領域45は、該領域45の全域が均一に圧密化されているが、該領域45の一部が圧密化されていなくても良い。
このように、吸収性コア40における非積繊部5の周辺部がセルロース系繊維高含有領域45であるのに対し、吸収性コア40における非積繊部5及びその周辺部以外の他の部位は、セルロース系繊維高含有領域45に比して坪量が同じで吸水性ポリマーの含有比率が高い、吸水性ポリマー高含有領域46である。セルロース系繊維高含有領域45が圧密化されていて相対的に高密度であるのに対し、吸水性ポリマー高含有領域46は圧密化されておらず、セルロース系繊維高含有領域45に比して低密度である。
セルロース系繊維高含有領域45は厚み方向に圧密化されているため、厚み方向に圧密化されていない吸水性ポリマー高含有領域46に比して厚みが薄い。本実施形態においてはセルロース系繊維高含有領域45の圧密化は、吸収体4における非積繊部5の周辺部の全域を、熱を伴うか又は伴わないエンボス加工によって、肌対向面側から均一な力で押圧することによってなされており、そのため図2に示すように、吸収体4又は吸収性コア40)の肌対向面には、圧密化の有無による厚み差に起因する段差が生じている。この段差を挟んで相対的に低い位置に存するのが圧密化されたセルロース系繊維高含有領域45、相対的に高い位置に存するのが圧密化されていない吸水性ポリマー高含有領域46である。但し、図2の段差は、説明容易の観点から誇張して記載されており、実際の段差を必ずしも正確に示しているわけではない。
前述したように、本実施形態のおむつ1においては、吸収性コア40に、液の導通路として機能する一対の非積繊部5,5が股下部1Mの前記排泄部対向部を通って縦方向Xに延びるように形成されているため、着用者の排泄部から前記排泄部対向部及びその近傍に向けて排泄された尿等の排泄液は、表面シート2を透過して非積繊部5に流入した後、非積繊部5によって縦方向Xの前後に拡散され、これによって吸収性コア40の吸収容量が有効活用され、吸収速度の向上が図られる。
しかし、非積繊部5の周辺部に吸水性ポリマーが多量に存在していると、その周辺部の吸水性ポリマーが液吸収後に膨潤した場合に、ゲルブロックを形成して非積繊部5を閉塞し、非積繊部による作用効果が阻害されるおそれがある。これに対し、本実施形態のおむつ1においては前述したように、吸収性コア40における非積繊部5の周辺部は、吸収性コア40の他の部位に比して坪量が同じでセルロース系繊維の含有比率が高い、セルロース系繊維高含有領域45であるため、吸水性ポリマーの膨潤に起因する非積繊部5の閉塞が生じ難い。また、セルロース系繊維高含有領域45自体の液導通性が良好であるため、非積繊部5のみならずその周辺部であるセルロース系繊維高含有領域45も液拡散性及び吸収速度の向上に寄与し得る。
また、非積繊部5の閉塞は、吸水性ポリマーの膨潤のみならず、おむつ1の着用中に着用者の体圧を受けることによっても起こり得る。即ち、おむつ1の着用中に着用者の体圧によって吸収性コア40における非積繊部5の周辺部が壊れる場合があり、その場合は非積繊部5が閉塞するおそれがある。これに対し、本実施形態のおむつ1においては前述したように、吸収性コア40における非積繊部5の周辺部であるセルロース系繊維高含有領域45が圧密化されて剛性が向上しているため、着用者の体圧によっては壊れにくく、吸収性コア40の壊れによる非積繊部5の閉塞が生じ難い。セルロース系繊維高含有領域45の圧密化は、該領域45に存する吸水性ポリマーの膨潤による非積繊部5の閉塞も効果的に抑制し得る。
さらに本実施形態のおむつ1においては、非積繊部5において肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とが接合しているため、吸収性コア40における、セルロース系繊維高含有領域45を含む非積繊部5の周辺部の吸水性ポリマーの膨潤及び該周辺部の壊れが抑制され、それらに起因する非積繊部5の閉塞が効果的に抑制される。
一方、前述したように吸収性コア40に非積繊部5を形成し且つその周辺部をセルロース系繊維高含有領域45とすると、吸水性ポリマーの減少により吸収容量の低下が懸念されるが、本実施形態のおむつ1においては、非積繊部5及びセルロース系繊維高含有領域45以外の他の部位は、セルロース系繊維高含有領域45に比して坪量が同じで吸水性ポリマーの含有比率が高い、吸水性ポリマー高含有領域46であるため、斯かる懸念が払拭されており、必要十分な吸収容量を確保しつつ、非積繊部5及びセルロース系繊維高含有領域45の導入による液拡散性及び液吸収性の向上効果が奏され、おむつかぶれ等の皮膚炎が生じ難い。
セルロース系繊維高含有領域45におけるセルロース系繊維と吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者として、好ましくは80/20以上、さらに好ましくは85/15以上、特に好ましくは90/10以上である。セルロース系繊維高含有領域45において、セルロース系繊維が少なすぎると、前述した作用効果、即ち吸水性ポリマーの膨潤による非積繊部5の閉塞防止効果等が十分に奏されない。
また、非積繊部5及びセルロース系繊維高含有領域45の導入による前述した作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、セルロース系繊維高含有領域45は、非積繊部5の周縁から平面方向に30mm以内、特に20mm以内、とりわけ10mm以内に存していることが好ましい。換言すれば、セルロース系繊維高含有領域45の非積繊部5の周縁からの延出長さは30mm以内が好ましい。本実施形態におけるセルロース系繊維高含有領域45は、図3に示すように平面視において矩形形状をなしており、非積繊部5の縦方向Xの前端5f及び後端5rそれぞれから縦方向Xの外方への延出長さ45W1と、非積繊部5の縦方向Xに沿う両側縁5s,5sから横方向Yの外方への延出長さ45W2とが互いに異なっており、45W1の方が45W2よりも長い。このように45W1>45W2とすることにより、非積繊部5及びセルロース系繊維高含有領域45による液の縦方向Xの拡散性が一層向上し得る。
一方、吸収性コア40の非積繊部5及びその周辺部、即ち、非積繊部5及びセルロース系繊維高含有領域45以外の吸収性コア40の他の部位である、吸水性ポリマー高含有領域46におけるセルロース系繊維と吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者として、好ましくは65/35〜35/65、さらに好ましくは60/40〜40/60、特に好ましくは55/45〜45/55である。吸水性ポリマー高含有領域46におけるセルロース系繊維と吸水性ポリマーとの含有質量比が斯かる範囲にあることにより、非積繊部5及びセルロース系繊維高含有領域45の導入に起因する吸収容量の減少を効果的に補完することが可能となる。
圧密化されているセルロース系繊維高含有領域45の密度は、好ましくは0.08g/cm3以上、さらに好ましくは0.12g/cm3以上、そして、好ましくは0.32/cm3以下、さらに好ましくは0.28g/cm3以下、より具体的には、好ましくは0.08g/cm3以上0.32g/cm3以下、さらに好ましくは0.12g/cm3以上0.28g/cm3以下である。
セルロース系繊維高含有領域45と圧密化されていない吸水性ポリマー高含有領域46との密度比は、前者/後者として、好ましくは1.8以上、さらに好ましくは1.5以上、そして、好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2.3以下、より具体的には、好ましくは1.5以上2.5以下、さらに好ましくは1.8以上2.3以下である。
非積繊部5の横方向Yの長さ即ち幅は、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは7mm以上、そして、好ましくは15mm以下、さらに好ましくは13mm以下、より具体的には、好ましくは5mm以上15mm以下、さらに好ましくは7mm以上13mm以下である。
また、非積繊部5の縦方向Xの長さは、吸収性コア40の縦方向Xの長さに対して、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、そして、好ましくは60%以下、さらに好ましくは50%以下、より具体的には、好ましくは20%以上60%以下、さらに好ましくは30%以上50%以下である。
吸収性コア40の坪量、即ち、セルロース系繊維高含有領域45及び吸水性ポリマー高含有領域46の坪量は、好ましくは200g/m2以上、さらに好ましくは300g/m2以上、そして、好ましくは800g/m2以下、さらに好ましくは700g/m2以下、より具体的には、好ましくは200g/m2以上800g/m2以下、さらに好ましくは300g/m2以上700g/m2以下である。
以上、本発明について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。例えば前記実施形態では、吸収性コア40における非積繊部5は2本であったが、1本でも良く、3本以上でも良い。例えば、吸収性コア40に非積繊部5を1本形成する場合、その1本の非積繊部5は、吸収性コア40又はおむつ1を横方向Yに二分して縦方向Xに延びる縦中心線Lx(図3参照)上に形成することができる。本発明の吸収性物品は、前記実施形態の如き展開型の使い捨ておむつに制限されず、人体から排出される尿、経血、軟便、汗等の体液の吸収に用いられる物品を広く包含し、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部を通って縦方向に延びる吸収体とを具備する吸収性物品であって、
前記吸収体は、セルロース系繊維及び吸水性ポリマーを含む液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートと、該吸収性コアの非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートとを含んで構成され、該吸収性コアと両コアラップシートとはそれぞれ接着剤を介して互いに接合されており、
前記吸収性コアに、該吸収性コアを厚み方向に貫通する非積繊部が、前記股下部を通って縦方向に延びるように形成されており、
前記吸収性コアにおける前記非積繊部の周辺部は、該吸収性コアの他の部位に比して前記セルロース系繊維の含有比率が高い、セルロース系繊維高含有領域であり、該セルロース系繊維高含有領域は厚み方向に圧密化されて厚みが薄くなっており、
前記非積繊部において前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとが接合している吸収性物品。
<2>
前記セルロース系繊維高含有領域は、平面視において矩形形状をなし、その縦方向の長さ及び横方向の長さは何れも平面視矩形形状の前記非積繊部よりも長く、該非積繊部は該セルロース系繊維高含有領域に包囲されている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記セルロース系繊維高含有領域における前記セルロース系繊維と前記吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者として、80/20以上である前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記セルロース系繊維高含有領域におけるセルロース系繊維と吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者として、好ましくは85/15以上、さらに好ましくは90/10以上である前記<3>に記載の吸収性物品。
<5>
前記セルロース系繊維高含有領域は、前記非積繊部の周縁から平面方向に30mm以内に存している前記<1>〜<4>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<6>
前記セルロース系繊維高含有領域は、前記非積繊部の周縁から平面方向に好ましくは20mm以内、さらに好ましくは10mm以内に存している前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
前記吸収性コアの前記セルロース系繊維高含有領域以外の他の部位における前記セルロース系繊維と前記吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者として、65/35〜35/65である前記<1>〜<6>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<8>
前記吸収性コアの前記セルロース系繊維高含有領域以外の他の部位(吸水性ポリマー高含有領域)における前記セルロース系繊維と前記吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者として、好ましくは60/40〜40/60、さらに好ましくは55/45〜45/55である前記<7>に記載の吸収性物品。
<9>
前記吸収性コアは単層構造であり、平面視において、縦方向の中央部が内方に括れた縦長の砂時計状をなしている前記<1>〜<8>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<10>
前記肌側コアラップシート及び前記非肌側コアラップシートは不織布である前記<1>〜<9>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<11>
前記吸収性コアの肌対向面において、前記非積繊部の横方向の長さは該非積繊部の縦方向の全長に亘って一定であり、また、該吸収性コアの非肌対向面においても、該非積繊部の横方向の長さは該非積繊部の縦方向の全長に亘って一定である前記<1>〜<10>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<12>
前記非肌側コアラップシートの前記吸収性コアに対応する部分は平坦であり、前記肌側コアラップシートの該吸収性コアに対応する部分は、前記非積繊部の形成位置において凹状に窪んでいる前記<1>〜<11>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<13>
前記吸収性コアの前記セルロース系繊維高含有領域以外の他の部位(吸水性ポリマー高含有領域)は圧密化されておらず、該セルロース系繊維高含有領域に比して低密度である前記<1>〜<12>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<14>
前記セルロース系繊維高含有領域は、前記吸収性コアにおける該セルロース系繊維高含有領域以外の他の部位(吸水性ポリマー高含有領域)と坪量が同じである前記<1>〜<13>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<15>
前記セルロース系繊維高含有領域は、平面視において矩形形状をなしており、前記非積繊部の縦方向の前端及び後端それぞれから縦方向外方への延出長さ45W1と、該非積繊部の縦方向Xに沿う両側縁から横方向外方への延出長さ45W2とが互いに異なっており、両延出長さ45W1及び45W2に、45W1>45W2なる大小関係が成立している前記<1>〜<14>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<16>
圧密化されている前記セルロース系繊維高含有領域の密度は、好ましくは0.08g/cm3以上、さらに好ましくは0.12g/cm3以上、そして、好ましくは0.32/cm3以下、さらに好ましくは0.28g/cm3以下である前記<1>〜<15>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<17>
圧密化されている前記セルロース系繊維高含有領域と、圧密化されていない前記吸収性コアにおける該セルロース系繊維高含有領域以外の他の部位(吸水性ポリマー高含有領域)との密度比は、前者/後者として、好ましくは1.8以上、さらに好ましくは1.5以上、そして、好ましくは2.5以下、さらに好ましくは2.3以下である前記<1>〜<16>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<18>
前記非積繊部の横方向長さは、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは7mm以上、そして、好ましくは15mm以下、さらに好ましくは13mm以下ある前記<1>〜<17>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<19>
前記非積繊部の縦方向長さは、前記吸収性コアの縦方向長さに対して、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、そして、好ましくは60%以下、さらに好ましくは50%以下である前記<1>〜<18>の何れか一項に記載の吸収性物品。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1及び図2に示すおむつ1と同様の基本構成を有する展開型の使い捨ておむつを常法に従って作製した。表面シートとしては、坪量36g/m2のエアスルー不織布を用いた。裏面シートとしては、坪量18g/m2の液不透過性且つ透湿性のポリエチレン製樹脂フィルム(炭酸カルシウム配合)を用いた。コアラップシートとしては、坪量13.5g/m2の1枚の紙を用い、これで吸収性コアの肌対向面及び非肌対向面を被覆して、肌側コアラップシート及び非肌側コアラップシートとした。
吸収性コアとしては、図3に示す吸収性コア40と同じものを常法に従って製造し、2本の非積繊部は、前述したように吸収性コアの形成材料の堆積を意図的に阻害して形成した。実施例1で用いた吸収性コアは、繊維集合体に粒子状の吸水性ポリマー(SAP)を保持させた単層構造のもので、フラッフパルプ170g/m2と吸水性ポリマー260g/m2との混合物からなる総坪量430g/m2の吸収性コアであり、2本の非積繊部それぞれの両側縁から10mm以内の領域と縦方向前後端から10mm以内の領域とを含む、平面視矩形形状の非積繊部の周辺部を前記セルロース系繊維高含有領域、該周辺部以外の領域を前記吸水性ポリマー高含有領域とした。尚、セルロース系繊維高含有領域は次の方法で別途作製した。即ち、150mm×300mmの長方形金型に19.35gのパルプを入れ、厚みが2.5mmになる様に圧縮した後、そのパルプの圧縮物を、140mm×10mm及び30mm×10mmの長方形カッターで型貫し、吸収性コアにおける非積繊部の周辺領域にホットメルト接着剤で接着することによって、吸収性コアにおける非積繊部の周辺部にセルロース系繊維高含有領域を形成した。実施例1で用いた吸収性コアの寸法は、縦方向長さが370mm、最小幅が70mm、厚みが5mmであった。また、用いた吸収性コアの2本の非積繊部は、それぞれ、縦方向長さが140mm、幅が10mmであった。
吸収性コアをコアラップシートで被覆して吸収体とした後、該吸収体における非積繊部を肌対向面及び非肌対向面の両面から加熱加圧することにより、非積繊部にて肌側コアラップシートと非肌側コアラップシートとを接合した。この非積繊部における両コアラップシートの接合部は、予め塗布した接着剤と両コアラップシートの熱融着とによって形成されている。また、吸収体における前記セルロース系繊維高含有領域に対し、肌側コアラップシート側からエンボス加工を施して該領域の全域を均一に押圧して圧密化した。
〔比較例1〕
吸収性コアに非積繊部を形成せず、且つ吸収性コアにおいてセルロース系繊維及び吸水性ポリマーの分布を均一にし、即ち、前記セルロース系繊維高含有領域及び前記吸水性ポリマー高含有領域を形成せず、且つ吸収性コアを圧密化しなかった以外は実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製した。
〔比較例2〕
吸収性コアにおいてセルロース系繊維及び吸水性ポリマーの分布を均一にし、且つ非積繊部の周辺部の圧密化を行わず、且つ非積繊部にて肌側コアラップシートと非肌側コアラップシートとを接合しなかった以外は、実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製した。
〔評価〕
実施例及び比較例の使い捨ておむつについて、下記方法により液拡散性を評価した。その結果を下記表1に示す。下記方法では、おむつの液拡散性を液拡散面積によって評価しているところ、液拡散面積の値が大きいほど、吸収体内での液拡散性が高く液吸収性に優れると判断され、高評価となる。
<液拡散性の評価方法>
評価対象のおむつに対し、着色した生理食塩水40gを10分間隔を空けて4回に亘って計160g注入した後、その4回目の注入直後から1分経過後に、おむつにおける生理食塩水の注入によって生じた着色領域の面積を測定し、その面積を液拡散面積とした。尚、おむつにおける生理食塩水の注入点は、吸収性コアに2本の非積繊部が形成された実施例1及び比較例2については、2本の積繊部に挟まれた領域の中央とし、吸収性コアに非積繊部が形成されていない比較例1については、実施例1及び比較例2における生理食塩水の注入点に対応する位置とした。また、前記着色領域の面積即ち液液拡散面積は、スキャナーで読み取った着色領域の画像をグラフィック処理して計算した。
Figure 0006438277
1 使い捨ておむつ(吸収性物品)
1F 吸収性物品の腹側部
1M 吸収性物品の股下部
1R 吸収性物品の背側部
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
40 吸収性コア
41 肌側コアラップシート
42 非肌側コアラップシート
45 セルロース系繊維高含有領域(吸収性コアにおける非積繊部の周辺部)
46 吸水性ポリマー高含有領域(吸収性コアにおける非積繊部及びセルロース系繊維高含有領域以外の他の部位)
5 非積繊部
X 縦方向
Y 横方向

Claims (5)

  1. 着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、着用時に該股間部に配される股下部と、該股下部を通って縦方向に延びる吸収体とを具備する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、セルロース系繊維及び吸水性ポリマーを含む液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートと、該吸収性コアの非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートとを含んで構成され、該吸収性コアと両コアラップシートとはそれぞれ接着剤を介して互いに接合されており、
    前記吸収性コアに、該吸収性コアを厚み方向に貫通する非積繊部が、前記股下部を通って縦方向に延びるように形成されており、
    前記吸収性コアにおける前記非積繊部の周辺部は、該吸収性コアの他の部位に比して前記セルロース系繊維の含有比率が高い、セルロース系繊維高含有領域であり、該セルロース系繊維高含有領域は厚み方向に圧密化されて厚みが薄くなっており、
    前記非積繊部において前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとが接合している吸収性物品。
  2. 前記セルロース系繊維高含有領域における前記セルロース系繊維と前記吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者=80/20以上である請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記セルロース系繊維高含有領域は、前記非積繊部の周縁から30mm以内に存している請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性コアの前記セルロース系繊維高含有領域以外の他の部位における前記セルロース系繊維と前記吸水性ポリマーとの含有質量比は、前者/後者=65/35〜35/65である請求項1〜3の何れか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記セルロース系繊維高含有領域の坪量と前記吸収性コアの他の部位の坪量とが同じである請求項1〜3の何れか一項に記載の吸収性物品。
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