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JP6438728B2 - 転倒通報システム - Google Patents
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Description

この発明は、人の転倒を検出して管理センタへ通報する転倒通報システムに関する。
例えば、高齢者や障害者が屋外で転倒し、救助を必要とする場合の通報手段としては、携帯電話機等の携帯端末が用いられる。ところが、転倒者が意識を失ったり負傷して携帯端末を操作できない場合には、通報を行うことができない。このような状況は、高齢者や障害者に限らず、消防士や警察官、警備員などのように危険性が高い救助作業に従事する救助者においても発生する場合がある。特に、消防士は建物に突入した際に煙などを吸入してそのまま意識喪失に陥る場合があり、このような場合には消防士といえども転倒通報のための操作を行うことは不可能である。
そこで、携帯無線機に例えばジャイロセンサと振動センサを用いた転倒検出機能を搭載し、当該転倒検出機能により転倒を検出して、転倒通報を基地局を経由して管理センタへ送信し救援を求める技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2000−155889号公報
ところが、特許文献1に記載された技術では、携帯無線機の電源を投入すれば転倒検出機能は常時動作状態になるため、例えば消火準備中や消火活動終了後のように実質的に消火活動が行われていない状態において消防士が誤って転倒したような場合にも、救援を必要としないにもかかわらず転倒発報が送信されてしまう場合がある。この不要な転倒通報が多発すると、管理センタの本来の業務に支障を与えることは勿論のこと、無線ネットワークのトラフィックの増加を招き非常に好ましくない。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、救援が必要な場合にのみ転倒通報が送信されるようにして救援業務および無線トラフィックの適正化を図った転倒通報システムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の態様は、使用者が所持する携帯端末と、当該携帯端末との間でネットワークを介して相互に通信が可能な管理センタとを具備する転倒通報システムにおいて、前記管理センタから前記携帯端末に対し転倒検出期間を指定するための第1の制御信号を送信する。そして、携帯端末は、前記管理センタから送信された第1の制御信号を受信すると、当該受信された第1の制御信号により指定された転倒検出期間に前記使用者の転倒を検出するための動作を行い、転倒が検出された場合に転倒通報情報を生成し、かつ転倒検出前後の使用者の体の動きの変化を表す情報を検出し、当該検出された情報を前記転倒通報情報に含めて前記管理センタへ送信し、管理センタは前記転倒通報情報を受信した場合に、当該転倒検出情報に含まれる転倒前後の使用者の体の動きの変化を表す情報をもとに使用者の転倒場所を推定するようにしたものである。
この発明の第2の態様は、前記使用者の動きを表す3軸加速度を検出してその検出データを出力する3軸加速度センサを備え、この3軸加速度センサの検出データから前記使用者の自由落下、衝撃及び静止を表す波形変化パターンをそれぞれ検出し、これらの波形変化パターンの検出結果に基づいて前記使用者の転倒を判定するようにしたものである。
この発明の第3の態様は、前記携帯端末から送信された転倒通報情報を受信した場合に、管理センタから携帯端末へ周囲音の取得を要求するための第2の制御信号を送信し、携帯端末は前記管理センタから送信された第2の制御信号を受信した場合に、送話系を動作状態に設定して前記使用者の周囲音を表すオーディオ信号を前記要求元の管理センタへ送信し、管理センタは前記携帯端末から送信された前記周囲音を表すオーディオ信号を受信して拡声出力するようにしたものである。
この発明の第1の態様によれば、携帯端末では、管理センタから送られる第1の制御信号により指定された転倒検出期間にのみ使用者の転倒検出動作が行われる。このため、管理センタから指定された転倒検出期間以外の期間に使用者が誤って転倒しても、転倒通報は送信されない。したがって、実質的に救援を必要としない転倒通報の送信は防止され、これにより管理センタにおける救援業務および無線トラフィックの適正化を図ることが可能となる。
さらに、携帯端末から管理センタへ転倒通報を行う際に、転倒前後の使用者の体の動きの変化を表す情報が転倒通報情報と共に管理センタへ送られ、管理センタでは当該体の動きの変化を表す情報に基づいて転倒場所の推定が行われる。このため、使用者がどのような場所で転倒したのか、例えば落下の危険がある大きな段差がある場所であるのか、階段であるのか、エレベータであるのか等を推定することができ、これによりさらに適切な救援要請を発することが可能となる。
この発明の第2の態様によれば、以下のような作用効果が奏せられる。すなわち、一般に人が転倒する場合の体の動きは、先ず自由落下が発生し、続いて大きな衝撃が発生し、最後に静止状態になるという変化を辿る。この発明の第2の態様では、このような転倒時の体の動きの変化パターンの特徴に着目し、3軸加速度の検出データから使用者の自由落下、衝撃及び静止を表す波形変化パターンをそれぞれ検出し、これらの波形変化パターンの検出結果に基づいて使用者の転倒を判定している。このため、単に体の向きや振動により転倒を検出する場合に比べ、転倒をより正確に検出することが可能となる。
この発明の第3の態様によれば、転倒通報が発生した場合に管理センタから携帯端末へ周囲音の取得要求が送られ、これを受けて携帯端末では送話系が動作状態となって周囲音が管理センタ送られる。このため、管理センタでは上記周囲音から転倒者の周囲の状況を推測することが可能となり、これにより転倒者ごとに適切な救援要請を行うことが可能となる。
この発明の一実施形態に係る転倒通報システムの概略構成を示す図。 図1に示したシステムで使用される管理センタの機能構成を示すブロック図。 図1に示したシステムで使用される携帯無線機の機能構成を示すブロック図。 図2に示した管理センタ及び図3に示した携帯無線機の動作手順と動作内容の前半部分を示すフローチャート。 図2に示した管理センタ及び図3に示した携帯無線機の動作手順と動作内容の後半部分を示すフローチャート。 図4に示した携帯無線機の動作手順のうち、転倒検出動作の手順と動作内容を示すフローチャート。 転倒時の加速度変化曲線の一例を示す図。 椅子に座ったときの加速度変化曲線の一例を示す図。 歩行時の加速度変化曲線の一例を示す図。 階段昇降時の加速度変化曲線の一例を示す図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[一実施形態]
(構成)
図1はこの発明の一実施形態に係る転倒通報システムの概略構成図である。
本実施形態の転倒通報システムは、消防士の消火活動中の転倒を管理センタに通報し、周辺の消防士に支援を要請するものである。そのために本システムは、消防士USがそれぞれ所持する複数の携帯無線機MS1〜MSnと、司令員が常駐する管理センタBCとを備え、これらの間で無線ネットワークNWを介して通信を可能にしている。なお、無線ネットワークNWとしては、例えば、官公庁、地方公共団体を含む各種団体、企業などにおいて、警備・警護活動、消防活動、災害対策活動、運行管理などに業務用の情報伝達等で使用される業務用無線機のネットワークシステムや、Personal Handyphone System(PHS)が使用するネットワークが使用される。
図2は管理センタBCの機能構成を示すブロック図である。管理センタBCはパーソナルコンピュータ又はワークステーションからなり、中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)を備えた制御ユニット1と、記憶媒体として例えばHard Disk Drive(HDD)又はSolid State Drive(SSD)を使用した記憶ユニット2と、通信インタフェース部3を備えている。
通信インタフェース部3は、制御ユニット1の制御の下、無線ネットワークNWを介して上記携帯無線機MS1〜MSnとの間で無線信号の送受信を行う。
記憶ユニット2は、本実施形態を実施する上で必要な記憶部として、グループ化情報記憶部21と、転倒通報情報記憶部22を備えている。グループ化情報記憶部21には、消防士USの所属に応じてグループ化された携帯無線機MS1〜MSnのグループ化情報が記憶される。グループ化情報は、グループ番号に関連付けて、当該グループに属する消防士USの属性情報と、当該消防士が所持する携帯無線機MS1〜MSnの識別番号と、電話番号又はアドレス情報を記憶したものである。
転倒通報記憶部22は、後述する携帯無線機MS1〜MSnから送られた転倒通報情報を送信元の携帯無線機MS1〜MSnの電話番号又はアドレス情報と共に記憶する。
制御ユニット1は、本実施形態を実施するために必要な制御機能として、転倒検出機能設定制御部11と、転倒通報取得制御部12と、周囲音取得制御部13と、転倒場所推定部14と、救援指令制御部15を備えている。これらの制御機能は何れも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
転倒検出機能設定制御部11は、消火活動の開始時に、上記グループ化情報記憶部21に記憶されたグループ化情報に基づいて、グループごとに当該グループに属する携帯無線機との間で確認コードおよびその応答を送受信することにより転倒検出機能のON/OFF設定状態を調べ、転倒検出機能がON状態に設定されていない携帯無線機に対しON設定コードを送信して転倒検出機能をON状態に設定する。また、消火活動終了時にOFF設定コードを送信して転倒検出機能をOFF状態に復旧させる処理を行う。
転倒通報受信制御部12は、携帯無線機MS1〜MSnから送信された転倒通報情報を受信し、当該転倒通報情報を送信元の携帯無線機の電話番号又はアドレス情報と関連付けて上記転倒通報記憶部22に格納する処理を行う。
周囲音取得制御部13は、上記転倒通報情報を送信した携帯無線機MS1〜MSnに対し周囲音の取得要求を送信し、この要求に応じて携帯無線機MS1〜MSnから送信された周囲音を表すオーディオ信号を受信して図示しないスピーカから拡声出力する機能を有する。
転倒場所推定部14は、上記転倒通報情報が受信された場合に、上記転倒通報記憶部22から当該転倒通報情報に含まれる加速度データを読み出し、当該加速度データをもとに消防士の転倒場所を推定して図示しない表示部に表示させる処理を行う機能を有する。
救援指令制御部15は、司令員の操作により救援指示が入力された場合に、上記グループ化情報記憶部21に記憶されたグループ化情報に基づいて、救援指示の対象となる消防士又はグループを選択し、当該選択された消防士又はグループの携帯無線機に向け救援要請情報を送信する処理を行う。
図3は携帯無線機MS1〜MSnの機能構成を示すブロック図である。
本実施形態の携帯無線機MS1〜MSnは、例えば、業務用無線機またはPHS端末からなり、通常の通信機能に加え、転倒通報のための付加機能を備えている。すなわち、携帯無線機MS1〜MSnは、通話ユニット4と、アンテナ51を備えた無線回路部5と、制御ユニット6と、加速度データ記憶部7と、入出力ユニット8と、電源ユニット9を備えている。電源ユニット9は、バッテリ91と、その出力電圧をもとに所定の電源電圧Vccを生成する電源回路92とからなる。
通話ユニット4は、先ず送話系においては、話者の音声又は周囲音をマイクロフォン41で検出し、その音声信号をオーディオコーディック44で符号化したのちDigital Signal Processor(DSP)において誤り訂正符号化および変調処理を行い、しかるのち無線回路部5へ出力する。一方受話系においては、無線回路部5から出力された受信ベースバンド信号をDSP45において復調および誤り訂正復号化処理したのち、オーディオコーディック44により復号して相手話者の音声信号を再生し、当該再生された音声信号を受話増幅器43により増幅したのちスピーカ42から拡声出力する。
無線回路部5は、上記DSP45から出力された送信ベースバンド信号を無線信号に変換してアンテナ51から送信すると共に、アンテナ51により受信した無線信号を受信ベースバンド信号に変換してDSP44へ出力する。
入出力ユニット8は、ダイアルキー、機能ボタンおよびスイッチを備えた操作部81と、液晶表示デバイス(LCD)を用いた表示部82と、3軸加速度センサ83を備える。3軸加速度センサ83は、消防士の動きを表す3軸(x,y,z)の加速度データを出力する。
加速度データ記憶部7は、消防士の転倒が検出された場合に、その前後の一定時間に上記3軸加速度センサ83により検出された3軸加速度データを格納するために用いられる。
制御ユニット6はマイクロプロセッサ(MPU)を主制御部として備え、本実施形態を実施するために必要な制御機能として、転倒検出機能設定受付部61と、転倒検出部62と、警告音発生制御部63と、転倒通報制御部64と、周囲音送信制御部65を有している。これらの制御機能は、何れも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムを上記MPUに実行させることにより実現される。
転倒検出機能設定受付部61は、管理センタBCから転倒検出機能のON/OFF設定状態確認コードが送られた場合に、転倒検出機能のON/OFF設定状態を判定してその結果を表す応答を管理センタBCへ返送する。また、管理センタBCから転倒検出機能のON設定コードが送られた場合に転倒検出機能をON状態に設定し、一方転倒検出機能のOFF設定コードが送られた場合に転倒検出機能をOFF状態に復旧させる処理を行う。
転倒検出部62は、転倒検出機能がON状態に設定されている期間に、3軸加速度センサ83を動作させて3軸加速度データを取り込み、当該3軸加速度データの波形パターンを解析してその解析結果をもとに転倒を検出する処理を行う。また、転倒を検出した場合に、その前後一定期間における3軸加速度データをその検出時刻を表すタイムスタンプと共に加速度データ記憶部7に格納する。
警告音発生制御部63は、上記転倒検出部62により転倒が検出された場合に、通話ユニット4の受話系を動作させてスピーカ42から警告音を一定時間拡声出力させる処理を行う。
転倒通報制御部64は、上記警告音の発生期間中に操作部81の解除ボタンの操作を監視し、一定期間中に解除ボタンが操作されなかった場合に転倒通報情報を生成し、当該転倒通報情報を加速度データ記憶部7に格納された転倒前後の3軸加速度データと共に管理センタBCへ送信する処理を行う。
周囲音送信制御部65は、管理センタBCから周囲音の取得要求が送られた場合に、通話ユニット4の送話系を動作させて周囲音を管理センタBCへ送信させる処理を行う。
(動作)
次に、以上のように構成された転倒通報システムの動作を説明する。
図4乃至図5は管理センタBCおよび携帯無線機MS1〜MSnの動作手順と動作内容を示すフローチャートである。
(1)転倒検出機能のON設定
管理センタBCにおいて、例えば司令者があるグループを指定して消火活動開始コマンドを入力したとする。この消火活動開始コマンドの入力はステップS11において検出される。上記消火活動開始コマンドの入力が検出されると、管理センタBCと上記指定されたグループに属する携帯無線機(例えばMS1〜MSi)との間で以下のように転倒検出機能の設定処理が行われる。
すなわち、管理センタBCの制御ユニット1は、転倒検出機能設定制御部11の制御の下、先ずステップS12によりグループ化情報記憶部21に記憶されたグループ化情報に基づいて、上記指定されたグループに属する携帯無線機MS1〜MSiに対し転倒検出機能の設定状態を確認するための確認コードを送信する。これに対し上記指定グループに属する携帯無線機MS1〜MSiは、上記設定確認コードをステップS13で受信すると、転倒検出機能設定受付部61の制御の下、ステップS14により転倒検出機能の現在の設定状態を判定し、その結果を示す応答を管理センタBCへ返送する。
管理センタBCの転倒検出機能設定制御部11は、ステップS15で上記応答を受信すると、ステップS16において転倒検出機能の現在の設定状態がOFF状態になっている携帯無線機MS1〜MSiに対し、ON設定コードを送信する。これに対し携帯無線機MS1〜MSiの転倒検出機能設定受付部61は、ステップS17で上記ON設定コードを受信すると、転倒検出機能の動作状態をON状態に設定し、以後転倒検出部62の制御の下で次のように転倒検出処理を実行する。
(2)転倒の検出
転倒検出部62は、先ずステップS18で3軸加速度センサ83を起動し、ステップS19により3軸加速度センサ83から3軸加速度データを取り込んで加速度データ記憶部7に格納する。なお、この加速度データ記憶部7に格納された加速度データは、一定の周期、例えば10秒ごとに更新される。
転倒検出部62は、上記3軸加速データを取り込むと、ステップS20において、当該3軸加速度データの波形パターンを分析して転倒が発生したか否かを以下のように判定する。図6はその判定処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、先ずステップS201により「自由落下」を表す波形パターンの検出が行われる。そして、「自由落下」を表す波形パターンが検出されると、続いてステップS202において「衝撃」を示す波形パターンの検出が行われる。そして、「衝撃」を表す波形パターンが検出されると、次にステップS203において「静止」に相当する波形パターンの検出が行われる。
ここで、転倒が発生した場合、3軸加速度データには例えば図7に示すように「自由落下」、「衝撃」および「静止」を表す波形パターンが一定の時間内に順に現れる。本実施形態ではこの点に着目し、一定時間内に上記「自由落下」、「衝撃」および「静止」に相当する波形パターンが順に検出されると、転倒が発生したと判断する。
ちなみに、椅子に座ったときの3軸加速度データの変化は例えば図8に示すようになる。また、歩行時の3軸加速度データの変化は例えば図9に示すようになり、さらに階段昇降時の3軸加速度データの変化は例えば図10に示すようになる。すなわち、転倒時に発生する波形パターンの変化の組み合わせは、椅子に座ったとき、歩行時および階段昇降時にそれぞれ出現する波形パターンの変化と明確に区別できる。
(3)転倒発生の通報
上記転倒が検出されると、携帯無線機MS1〜MSiはステップS21により警告音発生制御部63を起動し、通話ユニット4の受話系を動作させてスピーカ42から警告音を一定時間拡声出力させる。例えば、最大音量で1分間連続して出力させる。そして、この状態で携帯無線機MS1〜MSiは、転倒通報制御部64の制御の下、ステップS23で上記警告音の出力時間の経過を監視しながら、ステップS22において解除ボタンの押下を監視する。そして、上記警告音の出力期間中に解除ボタンが押下されれば、転倒した消防士の意識ははっきりしていると判断し、転倒通報を送信せずに上記(2)で述べた転倒検出処理に戻る。
一方、上記警告音の出力期間中に解除ボタンが押下されなかったとする。この場合、転倒した消防士は意識を喪失したか、或いは解除ボタン操作を行えないような負傷をしたと判断する。そして、ステップS24により、加速度データ記憶部7から上記転倒検出前後の一定期間における3軸加速度データを読み出し、ステップS25において当該3軸加速度データを含む転倒通報情報を管理センタBCへ送信する。
管理センタBCは、上記転倒通報情報をステップS26で受信すると、ステップS27において、当該受信した転倒通報情報を送信元の携帯無線機の電話番号又はアドレス情報と対応付けて転倒通報記憶部22に格納する。
(5)周囲音の取得
管理センタBCは、上記転倒通報情報を受信すると、ステップS28により周囲音取得制御部13を起動し、上記転倒通報情報を送信した携帯無線機に対し周囲音の取得要求を送信する。これに対し携帯無線機は、上記周囲音の取得要求をステップS29で受信すると周囲音送信制御部65を起動する。そして、当該周囲音送信制御部65の制御の下、ステップS30により通話ユニット4の送話系および無線回路部5を一定期間(例えば30秒間)動作状態に設定する。この結果、マイクロフォン41で周囲音が集音され、当該周囲音の符号化データが30秒間だけ管理センタBCへ送信される(ステップS31)。
管理センタBCは、上記周囲音の符号化データをステップS32で受信すると、ステップS33において上記受信された周囲音の符号化データを復号したのち図示しないスピーカから拡声出力させる。この結果、管理センタBCの司令者は、上記周囲音により転倒した消防士の周囲の状況をその音から推測することが可能となる。
(6)転倒場所の推定
管理センタBCは、ステップS34において転倒場所推定部14を起動し、この転倒場所推定部14の制御の下、転倒通報記憶部22から先に受信し保存しておいた転倒通報情報に含まれる3軸加速度データを読み出し、当該3軸加速度データに基づいて転倒場所を推定する。例えば、転倒前の3軸加速度データに図10に示したような階段昇降時の波形パターンが含まれていれば、転倒場所は「階段」であると推定できる。また、転倒前の3軸加速度データに図9に示したような歩行時の波形パターンが含まれていれば、転倒場所は「床」であると推定できる。転倒場所推定部14は、上記推定結果を表示部に表示する。
(7)救援指示
管理センタBCにおいて、司令者は上記表示された転倒場所の推定結果と、スピーカから出力される周囲音とから転倒した消防士の周囲の状況を推測する。そして、救援指示の対象となる他の消防士又はグループを選択し、この選択した消防士又はグループの識別コードを含む救援指示を入力する。
管理センタBCは、ステップS35により上記救援指示の入力を検出すると、救援指令制御部15の制御の下、ステップS36により救援指示コードを上記選択された消防士又はグループに属する消防士の携帯無線機に向け送信する。このとき救援指示コードには、救援対象となる転倒者の転倒場所の推定結果を表す情報を含める。上記救援指示コードを受信すると携帯無線機では、救援指示を受信した旨が鳴音、振動および発光により報知されると共に、上記転倒場所の推定結果が表示される。この結果、救援者は転倒者のもとへ救援に向かうことができる。
(8)転倒検出機能のOFF設定
現場の消火活動が終了し、司令者が管理センタBCにおいて消火活動終了コマンドを入力したとする。この消火活動終了コマンドの入力はステップS37で検出される。上記消火活動終了コマンドの入力が検出されると、管理センタBCは転倒検出機能設定制御部11の制御の下、ステップS38により、消火活動開始時に指定されたグループに属する携帯無線機MS1〜MSiへOFF設定コードを送信する。
これに対し携帯無線機MS1〜MSiは、ステップS39で上記OFF設定コードを受信すると、転倒検出機能設定受付部61の制御の下、ステップS40において加速度センサ83を非動作状態にし、転倒検出機能の状態をOFF状態に復旧させる。
(効果)
以上詳述したように本実施形態では、管理センタBCから携帯端末MS1〜MSiに対し転倒検出開始タイミングおよび終了タイミングをそれぞれ指定するためのON設定コードおよびOFF設定コードを送信し、携帯端末MS1〜MSiは上記ON設定コードおよびOFF設定コードにより転倒検出期間を設定してこの期間にのみ転倒検出動作を行うようにしている。そして、転倒が検出された場合には警告音を一定時間発生させ、当該一定時間内に解除ボタンが押下されなかった場合にのみ、転倒通報を管理センタBCへ送信するようにしている。
このため、管理センタBCから指定された転倒検出期間以外の期間に消防士が誤って転倒しても、転倒通報は送信されない。しかも、警告音の発生に対し転倒者が解除ボタンを操作した場合には、転倒通報は送信されない。したがって、実質的に救援を必要としない転倒通報の送信は防止され、これにより管理センタBCにおける救援業務および無線トラフィックの適正化を図ることが可能となる。
また、本実施形態では3軸加速度センサ83の検出データから自由落下、衝撃及び静止を表す波形変化パターンをそれぞれ検出し、これらの波形変化パターンが一定時間内に順に検出された場合に、転倒が発生したと判定するようにしている。このため、単に体の向きや振動により転倒を検出する場合に比べ、転倒をより正確に検出することが可能となる。
さらに、本実施形態では転倒通報が発生した場合に、管理センタBCから通報元の携帯無線機へ周囲音の取得要求を送信し、携帯無線機は上記周囲音の取得要求に応じて、通話ユニット4の送話系を動作状態にして周囲音を管理センタBCへ送信し、管理センタBCは携帯無線機から送信された周囲音を拡声出力するようにしている。このため、管理センタBCでは上記周囲音から転倒者の周囲の状況を推測することが可能となり、これにより転倒者ごとに適切な救援要請を行うことが可能となる。
さらに、本実施形態では携帯無線機MS1〜MSnにおいて、転倒検出前後の使用者の体の動きの変化を表す3軸加速度データを転倒通報情報に含めて管理センタBCへ送信し、管理センタBCは上記転倒通報情報に含まれる3軸加速度データをもとに転倒場所を推定して表示するようにしている。このため、どのような場所で転倒したのかを推定することができ、これによりさらに適切な救援要請を発することが可能となる。その際、上記周囲音も考慮することで、転倒場所をさらに正確に推定することが可能となる。
[その他の実施形態]
前記実施形態では消防士の転倒を検出する場合を例にとって説明したが、それに限るものではなく、災害時の救助や復旧作業に従事する人や、高齢者や障害者等の転倒した場合に救援が必要となる人であれば、どのような人にもこの発明は適用できる。
その他、携帯端末の種類やその構成、管理センタで使用する情報処理装置の種類とその構成、ネットワークの種類、転倒検出手動差の手順とその内容、転倒通報の処理手順とその内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
US…使用者、BC…管理センタ、MS1〜MSn…携帯無線機、NW…ネットワーク、1…管理センタの制御ユニット、2…記憶ユニット、3…通信インタフェース部、4…通話ユニット、5…無線回路部、6…携帯端末の制御ユニット、7…加速度データ記憶部、8…入出力ユニット、9…電源ユニット、11…転倒検出機能設定制御部、12…転倒通報受信制御部、13…周囲音取得制御部、14…転倒場所推定部、15…救援指令制御部、21…グループ化情報記憶部、22…転倒通報記憶部、41…マイクロフォン、42…スピーカ、43…受話増幅器、44…オーディオコーディック、45…DSP、5…無線回路部、51…アンテナ、61…転倒検出機能設定受付部、62…転倒検出部、63…警告音発生制御部、64…転倒通報制御部、65…周囲音送信制御部、81…操作部、82…LCD、83…3軸加速度センサ、91…バッテリ、92…電源回路。

Claims (3)

  1. 使用者が所持する携帯端末と、当該携帯端末との間でネットワークを介して相互に通信が可能な管理センタとを具備し、
    前記管理センタは、前記携帯端末に対し、転倒検出期間を指定するための第1の制御信号を送信する送信手段を備え、
    前記携帯端末は、
    前記管理センタから送信された第1の制御信号を受信する受信手段と、
    前記受信された第1の制御信号により指定された転倒検出期間に、前記使用者の転倒を検出するための動作を行う転倒検出手段と、
    前記転倒検出手段により前記使用者の転倒が検出された場合に、当該転倒を通報するための転倒通報情報を生成する手段と
    前記転倒の検出前後の使用者の体の動きの変化を表す情報を検出し、当該検出された情報を前記転倒通報情報に含めて前記管理センタへ送信する手段と
    を備え
    前記管理センタは、前記転倒通報情報を受信した場合に、当該転倒検出情報に含まれる転倒前後の使用者の体の動きの変化を表す情報をもとに使用者の転倒場所を推定する手段を、さらに備える
    ことを特徴とする転倒通報システム。
  2. 前記転倒検出手段は、
    前記使用者の動きを表す3軸加速度を検出してその検出データを出力する3軸加速度センサと、
    前記3軸加速度センサの検出データから、使用者の自由落下、衝撃および静止を表す波形変化パターンをそれぞれ検出し、当該各波形変化パターンの検出結果に基づいて前記使用者の転倒を判定する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の転倒通報システム。
  3. 前記転倒検出手段は、
    前記使用者の動きを表す3軸加速度を検出してその検出データを出力する3軸加速度センサと、
    前記3軸加速度センサの検出データから、使用者の自由落下、衝撃および静止を表す波形変化パターンをそれぞれ検出し、当該各波形変化パターンの検出結果に基づいて前記使用者の転倒を判定する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の転倒通報システム。
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