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JP6442121B2 - 杭(くい)の製造方法 - Google Patents
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本発明は、地中に埋設して建築用部材を支持するため等に用いられる杭(くい)の製造方法に関する。
建設作業現場において、地中に埋設して建築用部材を支持するため等に用いられる杭(くい)は必要不可欠な建築資材である。杭は一つの建設作業現場で数多く用いるため、安価であることが要求される。また、作業性や再利用等を勘案すると、強固であることも要求される。
通常、杭には地面に打ち込みやすくするための先端部が形成されている。このような先端部の有する杭として、例えば、特許文献1には先端部をプレス成形により形成する技術が開示されている。また、特許文献2に記載の技術のように熱間絞りにより単管の先端の径を小さくしたり、スエジングにより単管の径を絞り中実の先端部を設ける、などの製造方法もある。
特開2003−113610号公報 特開2004−218235号公報
しかし、特許文献1に記載のような杭や中空のコーン状の打ち込み部材を単管の先端にかしめて固定して製造される杭などは、杭の先端部の強度が低いため、硬い地面に的確に打ち込めなかったり、再利用できなかったりする問題があった。また、杭を特許文献2に記載の製造方法やスエジングなどの方法により製造すると、製造工程が複雑であり、高価な製造装置が必要であるという問題があった。また、このような方法で製造された杭の先端部は肉薄となるため、強度が不足して座屈などの変形が生じ、杭として十分な機能を奏することができないおそれがあった。
そこで、本発明では、強固で安価な杭(くい)及びその製造方法を提供することを目的とする。
(くい)が、単管の一方の端部に、該一方の端部が内側に押込まれた押込み部を複数箇所形成することにより外形が先端に向かって小さくなる絞り部が形成されており、該絞り部の先端に、地面に打ち込むための打ち込み部材を結合してなる、という技術的手段を用いる。
り部が押込み部を複数箇所形成することにより形成されるため、構造強度を高くすることができ、強固な杭とすることができる。また、押込み部は簡単な工程で形成することができるので、安価な杭とすることができる。
請求項に記載の発明では、単管の一方の端部に、該一方の端部が内側に押込まれた押込み部を複数箇所形成することにより、外形が先端に向かって小さくなる絞り部を形成する絞り部形成工程と、該絞り部の先端に、地面に打ち込むための打ち込み部材を結合する先端部形成工程と、を備えた杭(くい)の製造方法であって、前記絞り部形成工程において、単管に挿入可能に形成され、単管の一端に複数箇所の押込み部を形成するための押込み部形成治具と、単管を挿入可能に形成され、挿入方向に径が小さくなり単管の外周面を案内する円錐状の案内部を有する案内治具と、を備えた絞り部形成治具を用意し、前記押込み部形成治具は、一端に向かって外形寸法が小さくなり単管の変形を制御するための変形制御部と、該変形制御部に単管の挿入方向に沿って複数箇所に形成された溝部と、を備え、単管の一方の端部に前記押込み部形成治具を挿入し、単管の、前記溝部に対応する部位を前記溝部に向かって押しこんで前記押込み部の形成の起点となる変形導入部を形成し、前記押込み部形成治具に装着した状態で、単管の一方の端部を前記案内治具に圧入する、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、絞り部形成工程により、単管の一方の端部に、該一方の端部が内側に押込まれた押込み部を複数箇所形成することにより、外形が先端に向かって小さくなる絞り部を形成し、先端部形成工程により、該絞り部の先端に、地面に打ち込むための打ち込み部材を結合する、という簡単な工程により杭を製造することができる。絞り部形成工程は、単管を絞り部形成治具に圧入するという簡単な工程であり、高価な製造装置も不要であるので、杭を安価に製造することができる。また、このような製造方法で製造された杭は、絞り部が押込み部を複数箇所形成することにより形成されるため、構造強度を高くすることができ、強固な杭とすることができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の杭(くい)の製造方法において、前記押込み部形成治具に、前記溝部と接続され前記溝部の底部方向に向かって傾斜する傾斜面からなり、単管の一方の端部の変形を前記溝部の方向に案内する面取り部が形成されている、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、単管の端部は面取り部により溝部に向かって滑らかに案内されるため、塑性流動が起こりやすくなる。これにより、単管を圧入する力を小さくすることができ、またいびつな変形を起こさない。
本発明の杭の構造を示す説明図である。図1(A)は側面図、図1(B)は打ち込み部材側から見た平面図、図1(C)は図1(B)において打ち込み部材を除いた部分の構造を示す説明図である。 絞り部形成治具を構成する押込み部形成治具の構造を示す説明図である。図2(A)は先端から見た上面図、図2(B)は側面図、図2(C)は図2(A)のA−A断面図である。 絞り部形成治具を構成する案内治具の構造を示す説明図である。図3(A)は上面図、図3(B)は図3(A)のA−A断面図、図3(C)は単管を挿入する方向から見た下面図である。 杭の製造方法を示す説明図である。 押込み部形成工程後の単管の形状を示す説明図である。図5(A)は先端方向から見た図、図5(B)は側面図である。
図1に示すように、杭1は、単管10の一端に土中に打ち込むための打ち込み部材20を結合して形成されている。
単管10は、建築資材などとして一般に用いられる、例えば、鋼管のような塑性加工が可能な管状部材である。
単管10の一方の端部には、その一方の端部が単管10の軸中心に向かって内側に押込まれた押込み部11が複数箇所形成されている。このように複数箇所の押込み部11が形成されることにより、単管10の一端に、その外形が先端に向かって小さくなる絞り部12が形成されている。本実施形態では、絞り部12と杭1の地面への打ち込みの抵抗を小さくするために単管の外径をわずかに絞った第2絞り部13が形成されているが、必ずしも形成する必要はない。
図1(C)に示すように、絞り部12は断面が花びら状の形状を呈している。本実施形態では、押込み部11はほぼ等角度で6箇所に形成されている。構造強度、加工性などを勘案すると、押込み部11は6箇所形成することが好ましいが、これに限定されるものではない。
打ち込み部材20は、鉄系の材料など地面に打ち込み可能な高強度の材料により、外形が略錐状に形成されており、スポット溶接法などの公知の方法により絞り部12の先端12aに固定されている。ここで、打ち込み部材20は、杭1を土中に埋設する際に大きな力が負荷される部材であるので、中実の部材とすることが好ましい。なお、打ち込み部材20は先に向かって外形寸法が小さくなり杭1を埋設しやすくする形状であればよく、錐状に限定されるものではない。
例えば、従来の杭では、土中に打ち込まれる先端部が、絞り加工などにより形成された中空の部材で形成されたものがあるが、例えばスエジングで形成した場合、絞り加工された部分が肉薄となるため、強度が不足して座屈などの変形が生じ、杭として十分な機能を奏することができないおそれがあった。一方、杭1は、絞り部12が複数箇所に形成された押込み部11を備えているため構造強度が高いので、土中に打ち込む際に大きな力が負荷されても変形するおそれが少なく、杭として十分な機能を奏することができる。また、構造強度が高いので、繰り返し使用することができ、コストを低減することができる。
次に、杭1の製造方法について説明する。
杭1の製造には、図2に示すような、単管10の一端に押込み部11を形成することにより絞り部12を形成するための絞り部形成治具2を用いる。
絞り部形成治具2は、図2及び図3に示すように、単管10に挿入可能に形成され、単管10の一端に複数箇所の押込み部11を形成するための押込み部形成治具30と、単管10を挿入可能に形成され、単管10の外周面を案内する案内治具40と、を備えている。
押込み部形成治具30は、一端に向かって外形寸法が小さくなり単管10の変形を制御するための変形制御部31と、変形制御部31に単管10の挿入方向に沿って複数箇所に形成された溝部32と、単管10に挿入可能な径に形成された円柱状の本体部33と、を備えている。また、溝部32の端部には、溝部32の底部32a方向に向かって傾斜する傾斜面からなり、単管10の一方の端部の変形を溝部32の方向に案内する面取り部34が接続されている。また、先端には固定ネジ44(図3)をねじ込むためのネジ穴35が形成されている。
本実施形態では、溝部32は60°おきの6箇所に配置されている。また、変形制御部31は先端の角度が約60°の円錐面として形成されている。ここで、この先端の角度は、杭1の土中への打ち込みが容易であり、かつ高い構造強度を有することができれば任意である。また、面取り部34は底部32a方向に向かって約45°傾斜して形成されている。面取り部34は平面、曲面のいずれでもよい。
案内治具40は、本体部41に、単管10を挿入可能に形成され、挿入方向に径が小さくなり単管10の外周面を案内する円錐面状の案内部42が形成されており、押込み部形成治具30の位置決め、固定を行い、単管10の挿入量を規制する板状の位置決め部材43、位置決め部材43を介して押込み部形成治具30の位置決め、固定を行う固定ネジ44、を備えている。
案内部42は、挿入方向に向かって、面取り部34と略同一の角度となるように形成されている。
杭1は、単管10の一方の端部に、押込み部11を複数箇所形成することにより、外形が先端に向かって小さくなる絞り部12を形成する絞り部形成工程と、絞り部12の先端に打ち込み部材20を結合する先端部形成工程と、により製造される。
絞り部形成工程では、まず、図4(A)に示すように、単管10の一方の端部に押込み部形成治具30を挿入する。ここで、単管10の先端が溝部32の一部、例えば、10mm程度、を覆うように押込み部形成治具30を挿入する
次に、図4(B)に示すように、単管10の、各溝部32に対応する部位を塑性変形させて溝部に向かって押しこんだ変形導入部14をそれぞれ形成する。変形導入部14は、押込み部11の形成の起点となるように、単管10の端部、例えば先端から6mm程度までの領域、をわずかに内側に向かって変形させた領域であり、例えば、単管10の該当箇所をタガネで打ち込む、などの方法により形成することができる。
続いて、図4(C)に示すように、単管10が押込み部形成治具30に装着された状態で、単管10の一方の端部を案内治具40に挿入する。そして、位置決め部材43を介して固定ネジ44を押込み部形成治具30の先端のネジ穴35にねじ込み、押込み部形成治具30を案内治具40に対して位置決め、固定を行った後に、プレス機など加圧を行うことが可能な機械を用いて単管10を案内治具40に向かって圧入する。押込み部形成治具30は固定ネジ44により押込み部形成治具30に固定されているので、単管10を圧入する際の反力で案内治具40から抜け出ることはない。
単管10を圧入すると、図4(D)に示すように、外周面が案内治具40の案内部42により径が小さくなるように案内される。ここで、案内部42により案内された領域は、スエジングと異なり先端方向に塑性変形して逃げることができないが、単管10には溝部32に対応する位置に変形導入部14が形成されているので、変形導入部14近傍を起点に単管10の端部が内側に向かって塑性変形する。このとき、単管10の端部は面取り部34により溝部32に向かって滑らかに案内されて押込まれ、図1(C)に示すような押込み部11が形成される。外観を図5に示す。単管10の端部は面取り部34により溝部32に向かって滑らかに案内されるため、塑性流動が起こりやすくなる。これにより、単管10を圧入する力を小さくすることができ、またいびつな変形を起こさない。
所定量の圧入が終了した後に、単管10から押込み部形成治具30及び案内治具40を取り外すと、一端に絞り部12が形成された単管10を得ることができる。なお、第2絞り部13を形成する場合には、型への圧入、絞り加工など公知の方法により形成することができる。
続く先端部形成工程では、スポット溶接法などの公知の方法により絞り部12の先端に打ち込み部材20を結合する。
以上の工程により、杭1を製造することができる。本製造方法によれば、単管10と打ち込み部材20とを用意すればよく、絞り部形成工程は、単管10を絞り部形成治具2に圧入するという簡単な工程であり、高価な製造装置も不要であるので、簡単な工程で強固な杭1を製造することができる。
杭1を地中に埋設するためには、くい打ちを行う際に打撃を杭1の他端に加えるための打撃治具を用いることができる。打撃治具として、例えば杭1の他端に係止可能な中実の部材などを採用することができる。
(実施形態の効果)
本発明の杭及びその製造方法によれば、強固な杭を安価に製造することができる。
(その他の実施形態)
絞り部形成工程において形成される押込み部11によりかしめることができるかしめ部を打ち込み部材に設ける方法を採用することができる。これによれば、絞り部形成工程と先端部形成工程とを一つの工程として行うことができるので、より簡単な工程により杭を製造することができる。
1…杭
2…絞り部形成治具
10…単管
11…押込み部
12…絞り部
12a…先端
14…変形導入部
20…打ち込み部材
30…押込み部形成治具
31…変形制御部
32…溝部
32a…底部
33…本体部
34…面取り部
40…案内治具
41…本体部
42…案内部
43…位置決め部材
44…固定ネジ

Claims (2)

  1. 単管の一方の端部に、該一方の端部が内側に押込まれた押込み部を複数箇所形成することにより、外形が先端に向かって小さくなる絞り部を形成する絞り部形成工程と、
    該絞り部の先端に、地面に打ち込むための打ち込み部材を結合する先端部形成工程と、を備えた杭(くい)の製造方法であって、
    前記絞り部形成工程において、
    単管に挿入可能に形成され、単管の一端に複数箇所の押込み部を形成するための押込み部形成治具と、
    単管を挿入可能に形成され、挿入方向に径が小さくなり単管の外周面を案内する円錐状の案内部を有する案内治具と、を備えた絞り部形成治具を用意し、
    前記押込み部形成治具は、一端に向かって外形寸法が小さくなり単管の変形を制御するための変形制御部と、該変形制御部に単管の挿入方向に沿って複数箇所に形成された溝部と、を備え、
    単管の一方の端部に前記押込み部形成治具を挿入し、
    単管の、前記溝部に対応する部位を前記溝部に向かって押しこんで前記押込み部の形成の起点となる変形導入部を形成し、
    前記押込み部形成治具に装着した状態で、単管の一方の端部を前記案内治具に圧入することを特徴とする杭(くい)の製造方法。
  2. 前記押込み部形成治具に、前記溝部と接続され前記溝部の底部方向に向かって傾斜する傾斜面からなり、単管の一方の端部の変形を前記溝部の方向に案内する面取り部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の杭(くい)の製造方法。
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