JP6444919B2 - 実験済み廃棄物の乾燥処理装置 - Google Patents
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Description
そこで、例えば、実験済み廃棄物を廃棄物収容通気性容器に収容し、蓋部を閉めて、廃棄物収容通気性容器をオーブン本体の真空引き乾燥室に設置しマイクロ波で加熱乾燥する装置が提案されている(特許文献1参照。)。
特許文献1に開示のマイクロ波方式の装置は、マイクロ波加熱オーブン内における真空引き乾燥室内での真空引き下でマイクロ波加熱乾燥を行い、マイクロ波加熱乾燥の終了後に、真空引きされた状態にある該真空引き乾燥室内にオゾンを供給して悪臭を消臭する技術思想である。
特許文献2に開示の減圧・遠赤外線乾燥方式によれば、減圧乾燥炉(密閉乾燥炉)で乾燥処理されることから、悪臭が室外に放出されたりすることがなく、水用エゼクタで減圧しているため吸引された放射性有機物を含有した水分や排ガス、悪臭成分等は凝縮捕集槽の水に吸収される。
いずれの方式にあっても、収容密閉容器の蓋部を外して内部の実験済み廃棄物を取り出したときに、これら廃棄物からの悪臭や収容密閉容器に漂っていた残りの悪臭が外部に放散するため、その対策、改善が研究者から求められていた。さらに、実験のため放射線で汚染された実験済み廃棄物や雑菌を帯びた実験済み廃棄物を乾燥処理する場合であっても安全に作業できるという要請もあった。
本発明の前記加熱処理室には、前記加熱媒体を再加熱して循環させる加熱媒体循環機構を備えており、前記加熱媒体循環機構は、前記回転体の配設されている処理領域と仕切り板を介して区分けした吸い込み領域に備えられ、前記仕切り板に備えた吸い込み孔と対向させて吸い込み領域に配設され、前記処理領域内の加熱媒体を強制的に吸い込み領域へと吸い込む吸い込みファンと、前記吸い込み領域にて、前記吸い込みファンを挟み所定間隔をあけて対向して備えられる少なくとも一対の第一気流調整板と、前記吸い込み領域にて、前記一対の第一気流調整板間の出口領域に配設される再加熱部とで構成され、前記第一気流調整板は、前記吸い込みファンによって吸い込まれた加熱媒体が、前記出口領域方向へと流動するように案内可能な断面視略V字形状を有する板状に形成され、前記再加熱部は、前記出口領域に流動されてきた加熱媒体を所定温度まで再加熱して再び処理領域へと流動案内せしめるものであって、前記加熱処理室内を所定温度に加熱する前記室内加熱部が兼ねていることを特徴とする。
本発明の前記一対の第一気流調整板は、前記吸い込みファンを挟んで上下方向で一対配設されており、上方に配設される第一気流調整板には、少なくとも一部に、吸い込みファン側と、前記吸い込みファン側と第一気流調整板を挟んで反対側に存する第一気流調整板内側の断面視略V字形状の滞留領域とにわたって貫通する貫通孔を設け、前記滞留領域には、加熱処理室内の温度を計測可能な温度センサーを備えていることを特徴とする。
前記課題を達成するために本発明がなした第二の技術的手段は、実験済み小動物の廃棄物を乾燥処理する実験済み廃棄物の乾燥処理装置であって、密閉された加熱処理室と、前記加熱処理室に備えられ、前記加熱処理室内を所定温度に加熱する室内加熱部と、前記加熱処理室内に水蒸気と熱水からなる気液混合体を噴射し、前記加熱処理室内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気にする噴射ノズルと、中空筒状に構成されて前記加熱処理室内で回転可能に備えられ、前記実験済み廃棄物を収納可能に構成された回転体と、を備え、前記回転体は、前記加熱処理室内と連通可能に構成されて前記加熱処理室内と同じ加熱処理雰囲気とされ、前記加熱処理室には、前記加熱媒体を再加熱して循環させる加熱媒体循環機構を備えており、前記加熱媒体循環機構は、前記回転体の配設されている処理領域と仕切り板を介して区分けした吸い込み領域に備えられ、前記仕切り板に備えた吸い込み孔と対向させて吸い込み領域に配設され、前記処理領域内の加熱媒体を強制的に吸い込み領域へと吸い込む吸い込みファンと、前記吸い込み領域にて、前記吸い込みファンを挟み所定間隔をあけて対向して備えられる少なくとも一対の第一気流調整板と、前記吸い込み領域にて、前記一対の第一気流調整板間の出口領域に配設される再加熱部とで構成され、前記第一気流調整板は、前記吸い込みファンによって吸い込まれた加熱媒体が、前記出口領域方向へと流動するように案内可能な断面視略V字形状を有する板状に形成され、前記再加熱部は、前記出口領域に流動されてきた加熱媒体を所定温度まで再加熱して再び処理領域へと流動案内せしめるものであって、前記加熱処理室内を所定温度に加熱する前記室内加熱部が兼ね、前記一対の第一気流調整板は、前記吸い込みファンを挟んで上下方向で一対配設されており、上方に配設される第一気流調整板には、少なくとも一部に、吸い込みファン側と、前記吸い込みファン側と第一気流調整板を挟んで反対側に存する第一気流調整板内側の断面視略V字形状の滞留領域とにわたって貫通する貫通孔を設け、前記滞留領域には、加熱処理室内の温度を計測可能な温度センサーを備えていることを特徴とする。
図1乃至3において、符号1は第一実施形態の乾燥処理装置を示している。なお、第一実施形態においては、実験済み廃棄物aは図示しないで説明を行う。
乾燥処理装置1は、架台10の上方領域に、密閉された加熱処理室2と、加熱処理室2内を所定温度に加熱する室内加熱部3と、加熱処理室2内に水蒸気と熱水からなる気液混合体を噴射し、加熱処理室2内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気にする噴射ノズル4と、中空筒状に構成されて加熱処理室2内で回転可能に備えられ、実験済み廃棄物aを収納可能に構成された回転体5とを備え、回転体5は、加熱処理室2内と連通可能に構成されて加熱処理室2内と同じ加熱処理雰囲気とされているように構成されている。加熱処理室2内には、加熱媒体を再加熱して循環させる加熱媒体循環機構Uがさらに構成されている。
また、これらの室内加熱部3と、回転体5と、噴射ノズル4などを電気的に機能制御するコントロールパネル9が備えられている。
また、加熱処理室2は、後述するように室内空間を所定温度以上に加熱制御するため、処理室本体21及び上段扉2aは断熱構造としている。
なお、本実施形態では、実験済み廃棄物aが放射性汚染されていることもあるため、加熱処理室2を耐食性、溶接性、機械的性質が良好な耐熱鋼として最も広く普及している鋼種のステンレス鋼材製としているが、加熱処理室2の全体長さ・全体形状などは本発明の範囲内で設計変更可能である。
図1には、処理室本体21内で収納トレイ2fが収まった状態と、下段扉2gを開いて収納トレイ2fを水平方向に取り出している状態を示している(図1において、実線で収納トレイ2fが収まった状態を、2点鎖線で収納トレイ2fが符号T4で示す方向に引き出している状態を示す)。なお、収納トレイ2fを取り出す場合、開いた下段扉2gは、直角90度の位置で止まり、収納トレイ2fを下方から支持する構造にしている。
また、処理室本体21内の底面と下段扉2gとは、段差が無い構成となっている。このように構成することによって、引き出しが滑らかにでき、また、収納トレイ2fを引き出し後も安定して保持できる。なお、収納トレイ2fの形状は、本実施形態では箱形状としているが、皿形状でもあっても良く、特に限定解釈されることなく任意に設計変更可能である。
なお、本実施形態では、下段扉2gを開いて収納トレイ2fを水平方向に取り出している状態を示したが、斜め上方の傾斜角度で収納トレイ2fを引き出し、下段扉2をその傾斜角度の位置で止めて、収納トレイ2fを下方から支持する構造にすることも可能である。このように、収納トレイ2fに勾配を持たせることによって、処理室本体21内に廃液を残すがことができ、作業従事者が廃液で汚されることを防ぐことができる。
上段扉2aは、処理室本体21内の回転体5内に処理対象の実験済み廃棄物aをその都度出し入れする必要があり、その度に上段扉2aを開放する必要があるが、上段扉2aを開放したまま処理対象の実験済み廃棄物aを回収する作業をしたのでは、高温の加熱媒体が大気中に漏れ出して作業従事者への火傷等で人体を害する虞もあるからである。また、実験済み廃棄物aの容積が乾燥処理によって小さくなっているため、上段扉2aよりも開口部D2が小さい下段扉2gを別に設けるができ、これにより作業従事者は安全に回収作業を行うことができる。また、下段扉2gの開口部D2が小さいため漏れる臭気も少なくすることができる。
このように、仕切り板50eの吸い込み孔62の両端の側壁面に位置して循環する加熱媒体を効率的に加熱できる。これにより、室内加熱部3を小型化でき、また合理的となって装置電源の容量も少なくすることができる。
また、本実施形態では、室内加熱部3が加熱処理室2内を所定温度に再加熱する再加熱部3を兼ねているが、これを兼ねないで、加熱処理室2に別個の室内加熱部3を設ける構成も可能で、本実施形態の範囲内である。また、この室内加熱部3は、所定の温度に加熱する構成を有するものであれば、本実施形態のようなヒータに限らず、パネルヒーターやコイルヒータなどを採用することも可能である。
すなわち、これは、駆動源となるモーター5aによる振動の影響を受けるような場所や、結露した水が溜まらない場所、気流による温度変化が起きる位置が好ましいとされているからである。よって、周囲からの熱伝達や熱伝導の影響を受けにくい場所であって、吸い込み領域Bの気流の通り道である第一気流調整板61aに温度検知が可能となる貫通孔63を設け、第一気流調整板61aの裏面の貫通孔63の近傍に温度センサー64のプローブを取り付けている。
具体的には、図5、図6に示されるように、回転可能な円筒形状を成すドラムミキサー5で、加熱処理室2内の略中央部で、左右両面わたって軸方向に架け渡されている回転軸5bによって保持されている。
回転軸5bは、加熱処理室2の外側の架台10の上側領域に配設されたモーター5aとベルト5cで、回転可能に連結されている。モーター5aの回転制御は、コントロールパネル9によって、所定の回転数が設定される。本実施形態では、2rpmから5rpmの範囲に回転制御されている。
また、本実施形態では、開口率の高いパンチングメタルで形成し、加熱処理室2内の加熱処理雰囲気が回転体5内に広く均一に満たされる構造としている。なお、図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)において、円筒部500にパンチングメタルを全て図示すると、構造面で明瞭に示すことができないため、特定の一部について、パンチングメタルの図示を省略している。これらパンチングメタルの貫通孔により、加熱処理室2内と連通可能に構成されて、加熱処理室2内と同じ加熱処理雰囲気にすることができる。
図5(a)は、円筒部500の外周面に開口された入口部511が回転可能な入口扉511aで閉じられている状態を示しており、図5(b)は、入口扉511aが手前側に入り口511が開口された状態をそれぞれ示している。円筒部500と入口扉511aには簡易な機構で容易に開放可能な図示しないロック機構が備わっており、入口扉511aを開閉可能としている。
なお、当該ロック機構としては、円筒部500と入口扉511aの両方、又はいずれかに磁石を付けた構造でも、或いは機械的な凹凸部によって開閉可能できるものでも構わない。また、円筒部500と入口扉511aの両端に入口扉511aを開閉可能とするためのヒンジ511bと、入口扉511aの中央部にコの字形状の取っ手部511cを有している。
なお、駆動制御において、回転体5を逆回転と正回転を数回繰り返して円筒部500を揺することも可能である。これにより、乾燥処理後の実験済み廃棄物aを完全に落下させることができる。
係合片514a、514b、514cは、連結棒514と共にスライドし、前記被係合片513a、513b、513cに係合してロック可能、係合を解除してロック解除可能と、機能する(図6参照。)。
また、本実施形態では、前記係合片514a、514b、514cが、前記被係合片513a、513b、513cに係合する位置にくるように、前記連結棒514を常時付勢するバネ516が配設されている。
棒本体515cは、加熱処理室2における処理室本体21の所定位置に設けられた図示しない貫通孔から、円筒部500を構成する右側面板520の出口部512に位置する領域の所定位置に設けたガイド孔520aを介して円筒部500内に挿入されている。
前記ガイド孔520aは、前記出口扉512aを閉じたときに、前記連結棒514と同軸上に位置するように設けられている。
そして、棒本体515cを、円筒部500の筒軸方向にスライド移動させて円筒部500内を移動させることにより、連結棒514を筒軸方向にスライド移動させる(図6にて左方向に移動させる。)。このように連結棒514を筒軸方向にスライド移動させる(図6にて左方向に移動させる。)ことにより、出口扉512aのロックが解除される(係合片514a、514b、514cの、被係合片513a、513b、513cへの係合状態が解除される。)。
連結棒514がスライドすると、連結棒514に一体に固定されている係合片514a、514b、514cが図6(b)で左方向にスライドし、これらの重ね合わせていた係合による保持が解除される。その結果、出口扉512aは重力により鉛直方向(図6の矢印Q方向)に落ちて下がり(図1の矢印T2方向)、乾燥処理後の実験済み廃棄物aが全て落下して排出される。
貯液タンク7は、加熱処理室2と連通させ、加熱処理室2より排出される凝縮水を貯蔵するタンクである。実験済み廃棄物aの乾燥に伴い、凝縮水液が発生して、貯液タンク7へと導かれる。
凝縮水液等を集める排水口71は、加熱処理室2の下側空間の底板に配設している。なお、排水口71の穴形状は任意であって、処理対象物の搬送方向にわたって長尺状に貫通してなるものであってもよく、また、その穴数も単数、複数限定されない。さらに、凝縮水液Fを集めやすくするため底面の内面を排水口71に向けて下り傾斜状に形成するものであってもよい。
また、貯液タンク7の側面下方には、貯液タンク7からの排水管(図示しない)を設けて、排水管のドレン弁の開閉操作によって、凝縮水液が逐次溜まるような構造とし、所定のレベルに達したときは凝縮水液の放射能汚染を除去する(例えばネオナイト)設備に送出することができる。
U字状に形成された一対のヒータの室内加熱部(再加熱部)3による加熱と、噴射ノズル4の噴射により、加熱処理室2内が過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に生成されるメカニズムについて説明をする。
先ず、加熱処理室2内全体を、室内加熱部3によって、常圧で、かつ、低温度帯或いは高温度帯に加熱制御することができ、また、噴射ノズル4は、内圧0.19MPa以上、内部温度120℃〜135℃程度にコントロールパネル9によって制御されている。そこで、加熱管路6a内に0.7gr/sec以上で供給された水を所定温度及び所定圧力で沸騰させることで加熱管路6a内に水蒸気と熱水からなる気液混合体を生成し、噴射ノズル4を介して気液混合体を加熱処理室2内に噴出させ、加熱処理室2内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に調整している。
次に、第一の加熱設定の低温度帯で実験済み廃棄物aを加熱して脂質を溶出させる脂質溶出処理の高水量運転と、その後、第二の加熱設定の高温度帯で実験済み廃棄物の乾燥を行う乾燥処理の低水量運転を説明する。
先ず、第一の加熱設定の低温度高水量帯運転を行うにあたり、コントロールパネル9に、設定を低温度帯(温度100度℃以上、好ましくは100度C〜300度℃、より好ましくは100度C〜150度℃程度)で、高水量(供給量50g/min以上、好ましくは50〜500g/min、より好ましくは50〜300g/min)で、所定の時間(1〜2時間程度)を入力する。これにより実験済み廃棄物aを加熱して、実験済み廃棄物aからの水分蒸発を促進させる。
なお、実験済み廃棄物aの大きさや量等に合わせて、上記の設定温度、水量、時間及び回転数等を調整する必要があるが、経験値から最も適切な値が入力される。
そして、噴射ノズル4から加熱処理室2内に気液混合体を噴出することにより、加熱処理室2内が過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に調整される。
なお、気液混合体は、実験済み廃棄物aの加熱処理中において、連続して噴射されるものとする。ここで、連続とは、僅かな間隔で断続的に噴射する形態も含む概念である。
次に、加熱媒体を再加熱して循環させる加熱媒体循環機構Uの構成を説明する。加熱媒体循環機構Uは、加熱処理室2内の回転体5が配設されている処理領域Aと仕切り板50eを介して区分けした吸い込み領域B側に備えられている(図4において、仕切り板50eを境にした矢印符号A側が処理領域を示す、仕切り板50eを境にした矢印符号B側が吸い込み領域を示す)。その吸い込み領域Bには、処理領域A内の加熱媒体を強制的に吸い込み領域Bへと吸い込む吸い込みファン2cと、吸い込まれた加熱媒体の流れを出口領域Cに流動されるように調整する一対の第一気流調整板61a、61bと、流動されてきた加熱媒体を所定温度まで再加熱する再加熱部3とで構成されている(図4参照。)。
なお、本実施形態において、再加熱部3は、室内加熱部3が兼ねている。また、この処理領域Aは、処理室本体21の内部中空領域20と同じ領域を示している(図3参照。)。
なお、仕切り板50eは、上端面と下端面を前記処理室本体21の上内壁面と下内壁面に一体に備え、左右側面と処理室本体21の左右内壁面との間にのみ隙間が形成されるように構成されるものであってもよく、隙間の位置、形状、広さなどは特に限定解釈されず本発明の範囲内で変更可能である。
本実施形態では、仕切り板50eの片側(羽根車2bと相対向する側、背面)に、吸い込みファン2c及び吸い込み孔62を上下から挟むようにして鉛直方向の上下に配設されている。なお、吸い込み孔62は、図2に示されている。
第二気流調整板65は、処理室本体21の内部中空領域20を構成する内壁周面の一部を構成し、矩形状に形成された所定厚みの平板状に形成されている。また、回転体5を駆動させるモーター5aを設置する空間領域を確保するための仕切り板を兼ねており、第一気流調整板61bの底辺から加熱処理室2内の噴射ノズル4の近傍に向けた傾斜面(テーパ状)65dを形成している。本実施形態では、略40度の傾斜を有している。
なお、第二気流調整板65の傾斜面(テーパ状)65dは、上端面と下端面を処理室本体21の一部壁面と一体に備え、左右側面と処理室本体21の左右内壁面と一体に形成されるように構成されている。なお、第二気流調整板65の傾斜の程度、傾斜面の形状、広さなどは特に限定解釈されず本発明の範囲内で変更可能である。
本実施形態における実験済み廃棄物aの処理の一連を次に説明する。
作業従事者は、上段扉2aを開けて、処理室本体21内に処理対象の実験済み廃棄物を出し入れを行う。先ず、円筒部500入口扉511aを開いて入口部511を開口し(図1の矢印T1方向、図5の矢印R方向)、乾燥処理前の実験済み廃棄物aを投入し、入口扉511aを閉じる。コントロールパネル9に、低温度高水量帯運転を行うにあたり設定温度を100℃〜150℃の低温と供水量50g/min〜300g/minの条件設定と、高温度低水量帯運転に移行するための設定温度を100℃〜200℃の高温で、供水量10g/min〜150g/minの条件設定を入力し、実験済み廃棄物aの処理を開始する。
次に、実験済み廃棄物aを加熱して脂質を溶出させる所定の低温度帯で高水量運転と、その後、その低温度帯を超えて実験済み廃棄物aの乾燥を行う所定の高温度帯で低水量運転とに加熱媒体を調整する、加熱設定を二段階の手順を経て行う。この間、回転体5は、正転回転(図1の矢印T4方向)して実験済み廃棄物aを攪拌する。
脂質溶出処理では、実験済み廃棄物aへ熱を与える段階で、湿熱量の多い過熱水蒸気と高温微細水滴が混在した状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気を用いて中心部まで加熱を行い、内部温度を均一化し乾燥効率を上げると共に、多量の微細水滴により脂質を溶出させる。本実施形態では、温度を100℃〜150℃で、供水量50g/min〜300g/minの設定条件としている。
次の段階の乾燥処理は、媒体の湿熱量を調整して過熱水蒸気を生成して実験済み廃棄物aを乾燥させる。本実施形態では、設定温度を100℃〜200℃で、供水量10g/min〜150g/minの設定条件としている。
作業従事者は、加熱処理室2に備えられた突き出し棒515を押すことにより、出口扉512aのロックが解除されて、出口扉512aが開き、開口された出口部512から乾燥処理後の実験済み廃棄物aが全て収納トレイ2fに落下される。
作業従事者は、下段扉2gを開いて、開口部D2から収納トレイ2fを引き出して、一連の処理手順を終える。
また、放射性成分も同様に凝縮水に吸収されて貯液タンク7に溜まり、外部に放散されず、安全性が確保される。さらに、加熱処理雰囲気による効率的殺菌能力についても実証されている。
以下、本発明の実験済み廃棄物の乾燥処理装置における第二実施形態を図に基づいて説明する。第二実施形態は、第一実施形態の加熱処理室および噴射ノズル等において相違点があるものの、発明内容がより理解されるように省略することなく詳細に説明する。
また、これらの室内加熱部3と、回転体5と、噴射ノズル4などを電気的に機能制御するコントロールパネル9が備えられている。
また、加熱処理室2は、後述するように室内空間を所定温度以上に加熱制御するため、処理室本体21及び扉2aは断熱構造とし、扉2aの所定位置に耐熱ガラスののぞき窓2e(図7参照。)を備えている。
なお、本実施形態では、実験済み廃棄物aが放射性汚染されていることもあるため、加熱処理室2を耐食性、溶接性、機械的性質が良好な耐熱鋼として最も広く普及している鋼種のステンレス鋼材製としているが、加熱処理室2の全体長さ・全体形状などは本発明の範囲内で設計変更可能である。
処理室本体21内に処理対象の実験済み廃棄物をその都度出し入れする必要があり、その度に扉2aを開放するが、開放したままで作業をしたのでは、加熱処理雰囲気に調整されている処理室本体21内から加熱媒体が外部へと流出してしまい、大きなエネルギーロスを招くこととなり、余計なコストが掛かってしまうばかりか、次の処理をするにあっては、処理室本体21内が十分な加熱処理雰囲気になっていないといった不都合が生じる虞もある。また、高温の加熱媒体が大気中に漏れ出すと、作業従事者への火傷等で人体を害する虞もある。
なお、移動構成体50は、内部中空領域20内に収まる程度の大きさであれば特にその形状に限定されるものではなく、全体を概ね円筒状に構成する外観形態であってもよく本発明の範囲内で設計変更可能である。すなわち、扉2aとスライドシャッターパネル50dは、開口部Dを塞ぐ形状を有しているものであれば良く、また全体外観形状は、扉2aとスライドシャッターパネル50dの形状に係らず、直方体状であっても円筒状であってもよい。
仕切り板50eは、処理室本体21の内部中空領域20を構成する内壁周面よりも僅かに小さく、かつスライドシャッターパネル50dよりも大きく形成されている概ねスライドシャッターパネル50dと同じ矩形状に形成された所定厚みの平板状に形成され、図示しない支持部材によって処理室本体21の他端面に支持されている。従って、仕切り板50eの側周面と、処理室本体21の内壁周面との間には、側周面の全域にわたって連続した隙間22が形成されている。
なお、仕切り板50eは、上端面と下端面を処理室本体21の上内壁面と下内壁面に一体に備え、左右側面と処理室本体21の左右内壁面との間にのみ隙間が形成されるように構成されるものであってもよく、隙間の位置、形状、広さなどは特に限定解釈されず本発明の範囲内で変更可能である。
また、仕切り板50eの片側(羽根車2bと相対向する側、背面)には、吸い込み孔62を挟むようにして鉛直方向の上下に一対の気流調整板61a、61bが水平方向に突設して配設されている。
気流調整板61a、61bは、それぞれ相対向する面の略中央領域にて、それぞれ相対向する方向に折り曲げたV字形状に形成されている。
このように、羽根車2bを回転させることで、加熱処理室2内の加熱媒体が循環して、温度を均一に保つことができる。
回転軸50bは、扉2aの外面側に配設されたモーター50aと回転可能に連結されている。モーター50aの回転制御は、コントロールパネル9によって、所定の回転数が設定される。本実施形態では、2rpmから5rpmの範囲に回転制御されている。
また、本実施形態では、開口率の高いパンチングメタルで形成し、加熱処理室2内の加熱処理雰囲気(過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する加熱媒体)が回転体5内に広く均一に満たされる構造としている。
図8、9、10の各図面において、回転体5の内部に記載した網掛け状の部分は、回転体5内に収容される実験済み廃棄物aを収容する実験済み廃棄物収納部Eを示している。
なお、排出動作のスクロールミキサーの逆回転は、加熱処理室2からスクロールミキサーを外部に移動(搬出)後に行われる。
そのため、実験済み廃棄物aを実験済み廃棄物収納部Eに入れることにより、気体は通過するにもかかわらず、液体や細菌などは通過することができず遮菌性が確保されることになり、実験済み廃棄物aに付着した雑菌を加熱処理室2内に蔓延することが防ぐことができる。また、溶出した脂質も通過することができず、加熱処理室2内を汚すこともない。
さらに、脱脂し乾燥した実験済み廃棄物aが回転する回転体5でほぐされても、加熱処理室2内が汚されることを防ぐことができ清掃が短時間ででき効率的となる。ただ、水蒸気や空気が通過しやすさを示す透気低高度(紙の空気の通過しやすを測定した値)が増大すると通気性が悪くなるので、透気低高度を適切に管理して、包装が裂けないようにすることが必要である。
また、この実験済み廃棄物収納部Eの面に適度な凹凸があるため、本実施形態では、溶解した樹脂が繊維間に押し込まれることで接着可能とするヒートシールで袋綴じをしている。さらに、PP繊維を混抄したほうが、袋綴じ部分の接着強度がより強くすることができる。
例えば本実施形態では、図11に示すように、室内加熱部3の上端から内部に向けて鉛直方向に内装した第一管部3aと、第一管部31から水平方向に内装した第二管部3bとによって略L字状に加熱管路33を内装し、処理室本体21の内部中空領域20を所定の温度に加熱すると同時に、加熱管路33を加熱して、加熱管路33内を通過する水を所定温度・所定圧力で沸騰させることで加熱管路33内に水蒸気と熱水からなる気液混合体を生成するものとしている。
なお、純粋水タンク11の水Gは、加熱時の加熱管路33内でのスケールを防止するため軟化処理がされている。これにより、室内加熱部3の耐用年数を延ばすことができる。
加熱処理室2内全体を、室内加熱部3によって、常圧で、かつ、低温度或いは高温度に加熱制御することができ、また、噴射ノズル4は、内圧0.19MPa以上、内部温度120℃〜135℃程度にコントロールパネル9によって制御されている。そこで、加熱管路33内に0.7gr/sec以上で供給された水を所定温度及び所定圧力で沸騰させることで加熱管路33内に水蒸気と熱水からなる気液混合体を生成し、噴射ノズル4を介して気液混合体を加熱処理室2内に噴出することにより、加熱処理室2内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に調整している。
先ず、低温温度高水量帯運転を行うにあたり、コントロールパネル9に、設定を低温度帯(温度100度℃以上、好ましくは100度C〜300度℃、より好ましくは100度C〜150度℃程度)で、高水量(供給量50g/min以上、好ましくは50〜500g/min、より好ましくは50〜300g/min)で、所定の時間(1〜2時間程度)を入力する。これにより実験済み廃棄物aを加熱して、実験済み廃棄物aからの水分蒸発を促進させる。
なお、実験済み廃棄物aの大きさや量等に合わせて、上記の設定温度、水量、時間及び回転数等を調整する必要があるが、経験値から最も適切な値が入力される。
そして、噴射ノズル4から加熱処理室2内に気液混合体を噴出することにより、加熱処理室2内が過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に調整される。
なお、気液混合体は、実験済み廃棄物aの加熱処理中において、連続して噴射されるものとする。ここで、連続とは、僅かな間隔で断続的に噴射する形態も含む概念である。
凝縮水液F等を集める排水口7aは、加熱処理室2の下側空間の底板に配設している。なお、排水口7aの穴形状は任意であって、処理対象物の搬送方向にわたって長尺状に貫通してなるものであってもよく、また、その穴数も単数、複数限定されない。さらに、凝縮水液Fを集めやすくするため底面の内面を排水口7aに向けて下り傾斜状に形成するものであってもよい。
また、図示してないが、貯液タンク7内の凝縮水量を測る液レベル計を配設して、所定のレベルに達したときにはコントロールパネル9に信号が伝わり作業従事者に報知される。
また、図示してないが、放射線測定器を簡易蒸気回収器8に備えることで、放射汚染された実験済み廃棄物aを乾燥処理後の加熱処理室2内及び貯液タンク7の放射線量を逐次、作業従事者が確認することができて、安全に蒸気することが可能である。
2 加熱処理室
3 室内加熱部(再加熱部)
4 噴射ノズル
5 回転体(ドラムミキサー、スクロールミキサー)
6 加熱部
7 貯液タンク
8 簡易蒸気回収器
9 コントロールパネル
10 架台
11 純粋水タンク
a 実験済み廃棄物
Claims (4)
- 実験済み小動物の廃棄物を乾燥処理する実験済み廃棄物の乾燥処理装置であって、
密閉された加熱処理室と、
前記加熱処理室に備えられ、前記加熱処理室内を所定温度に加熱する室内加熱部と、
前記加熱処理室内に水蒸気と熱水からなる気液混合体を噴射し、前記加熱処理室内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気にする噴射ノズルと、
中空筒状に構成されて前記加熱処理室内で回転可能に備えられ、前記実験済み廃棄物を収納可能に構成された回転体と、を備え、
前記回転体は、前記加熱処理室内と連通可能に構成されて前記加熱処理室内と同じ加熱処理雰囲気とされ、
前記加熱媒体は、
前記実験済み廃棄物を加熱して脂質を溶出させる所定の低温度高水量帯と、
低温度帯を超えて、前記実験済み廃棄物の乾燥を行う所定の高温度低水量帯とに調整可能であることを特徴とする実験済み廃棄物の乾燥処理装置。 - 前記加熱処理室には、前記加熱媒体を再加熱して循環させる加熱媒体循環機構を備えており、
前記加熱媒体循環機構は、前記回転体の配設されている処理領域と仕切り板を介して区分けした吸い込み領域に備えられ、
前記仕切り板に備えた吸い込み孔と対向させて吸い込み領域に配設され、前記処理領域内の加熱媒体を強制的に吸い込み領域へと吸い込む吸い込みファンと、
前記吸い込み領域にて、前記吸い込みファンを挟み所定間隔をあけて対向して備えられる少なくとも一対の第一気流調整板と、
前記吸い込み領域にて、前記一対の第一気流調整板間の出口領域に配設される再加熱部とで構成され、
前記第一気流調整板は、前記吸い込みファンによって吸い込まれた加熱媒体が、前記出口領域方向へと流動するように案内可能な断面視略V字形状を有する板状に形成され、
前記再加熱部は、前記出口領域に流動されてきた加熱媒体を所定温度まで再加熱して再び処理領域へと流動案内せしめるものであって、前記加熱処理室内を所定温度に加熱する前記室内加熱部が兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の実験済み廃棄物の乾燥処理装置。 - 前記一対の第一気流調整板は、前記吸い込みファンを挟んで上下方向で一対配設されており、
上方に配設される第一気流調整板には、少なくとも一部に、吸い込みファン側と、前記吸い込みファン側と第一気流調整板を挟んで反対側に存する第一気流調整板内側の断面視略V字形状の滞留領域とにわたって貫通する貫通孔を設け、
前記滞留領域には、加熱処理室内の温度を計測可能な温度センサーを備えていることを特徴とする請求項2に記載の実験済み廃棄物の乾燥処理装置。 - 実験済み小動物の廃棄物を乾燥処理する実験済み廃棄物の乾燥処理装置であって、
密閉された加熱処理室と、
前記加熱処理室に備えられ、前記加熱処理室内を所定温度に加熱する室内加熱部と、
前記加熱処理室内に水蒸気と熱水からなる気液混合体を噴射し、前記加熱処理室内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気にする噴射ノズルと、
中空筒状に構成されて前記加熱処理室内で回転可能に備えられ、前記実験済み廃棄物を収納可能に構成された回転体と、を備え、
前記回転体は、前記加熱処理室内と連通可能に構成されて前記加熱処理室内と同じ加熱処理雰囲気とされ、
前記加熱処理室には、前記加熱媒体を再加熱して循環させる加熱媒体循環機構を備えており、
前記加熱媒体循環機構は、前記回転体の配設されている処理領域と仕切り板を介して区分けした吸い込み領域に備えられ、
前記仕切り板に備えた吸い込み孔と対向させて吸い込み領域に配設され、前記処理領域内の加熱媒体を強制的に吸い込み領域へと吸い込む吸い込みファンと、
前記吸い込み領域にて、前記吸い込みファンを挟み所定間隔をあけて対向して備えられる少なくとも一対の第一気流調整板と、
前記吸い込み領域にて、前記一対の第一気流調整板間の出口領域に配設される再加熱部とで構成され、
前記第一気流調整板は、前記吸い込みファンによって吸い込まれた加熱媒体が、前記出口領域方向へと流動するように案内可能な断面視略V字形状を有する板状に形成され、
前記再加熱部は、前記出口領域に流動されてきた加熱媒体を所定温度まで再加熱して再び処理領域へと流動案内せしめるものであって、前記加熱処理室内を所定温度に加熱する前記室内加熱部が兼ね、
前記一対の第一気流調整板は、前記吸い込みファンを挟んで上下方向で一対配設されており、
上方に配設される第一気流調整板には、少なくとも一部に、吸い込みファン側と、前記吸い込みファン側と第一気流調整板を挟んで反対側に存する第一気流調整板内側の断面視略V字形状の滞留領域とにわたって貫通する貫通孔を設け、
前記滞留領域には、加熱処理室内の温度を計測可能な温度センサーを備えていることを特徴とする実験済み廃棄物の乾燥処理装置。
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