JP6444984B2 - プロポリス抽出物を含む治療組成物およびその使用 - Google Patents
プロポリス抽出物を含む治療組成物およびその使用 Download PDFInfo
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Description
本発明は、胃腸癌の治療および予防のための組成物に関する。特に、本発明は、これらの化合物の1種類もしくは複数種類が濃縮された1つまたは複数のプロポリス抽出物を含む抗胃腸癌組成物を含む、プロポリスから誘導される化合物を含有する抗胃腸癌組成物に関する。特に、結腸直腸、喉および胃の癌の治療または予防におけるそのような組成物の使用が企図される。
結腸直腸癌は、先進国からの報告によると、女性および男性において、それぞれ2番目、3番目に多い癌である。結腸直腸癌は先進国でより多く見られ、米国、オーストラリア、ヨーロッパ、およびニュージーランドで割合が最も高く、発生率は発展途上国よりも10倍も高い。手術は有効であり得るが、早期発見が有益な手術結果に非常に重要である。原発腫瘍、またはリンパ節外の転移を治療する際の現在の化学療法および放射線療法の有効性が議論されているので、他の治療法は、寿命延長および緩和ケアに主に向けられている。
(式中、
ZはOまたはヒドロキシルであり;
Xは、水素、C1−6アルキルC(O)O、またはC1−6アルキルであり;
------は、ZがOである場合は単結合であり、Zがヒドロキシルである場合は存在せず、
は、単結合または二重結合であり;
R1およびR2は、それぞれ独立して、ヒドロキシルまたはC1−6アルコキシルであり;
ただし、R1およびR2の少なくとも一方はヒドロキシルであり;
ただし、R1およびR2は、XがHであり、かつ
が二重結合である場合は、共にヒドロキシルではない)
または式(II)
(式中、
Raは、水素、C2−6アルケニル、アリールC1−6アルキル、またはアリールC2−6アルケニルであり;
mは1または2であり;
R10およびR20は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシルまたはC1−6アルコキシであり;
ただし、R10およびR20が共にヒドロキシルである場合は、Raは、アリールC1−6アルキルまたはアリールC2−6アルケニルではない)
の治療有効量の化合物を含む医薬組成物に関する。
は二重結合であり;Xは水素であり;R1がヒドロキシルであり、かつR2がC1−6アルコキシであるか、またはR1がC1−6アルコキシであり、かつR2がヒドロキシルである。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物を含む抗胃腸癌組成物に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる医薬組成物に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる組成物に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる有効量の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる有効量の組成物を、それを必要とする対象に別々に、同時に、または連続して投与することを含む方法に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる有効量の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物の使用に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される化合物を含む、本明細書で定義される少なくとも1種類の化合物を含む組成物を使用することに関し、本組成物は、少なくとも1種類の化合物および少なくとも1種類の追加の治療剤の別々の投与、同時投与または連続投与を提供するように製剤化される。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される少なくとも1種類の化合物を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなる組成物に関する。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される少なくとも1種類の化合物を添加されたものである。
a)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
d)ピノバンクシン−3−アセテート、
e)テクトクリシン、
f)ピノストロビンカルコン、
g)フェルラ酸ベンジル、および
h)イソフェルラ酸ベンジル
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される少なくとも1種類の単離、精製または実質的に精製された化合物を添加されたものである。
[本発明1001]
式(I)
式中、
ZはOまたはヒドロキシルであり;
Xは、水素、C 1−6 アルキルC(O)O、またはC 1−6 アルキルであり;
------は、ZがOである場合は単結合であり、またはZがヒドロキシルである場合は存在せず、
は、単結合または二重結合であり;かつ
R 1 およびR 2 は、それぞれ独立して、ヒドロキシルまたはC 1−6 アルコキシルであり;
ただし、R 1 およびR 2 の少なくとも一方はヒドロキシルであり;
ただし、R 1 およびR 2 は、XがHであり、かつ
が二重結合である場合は、共にヒドロキシルではない;
または式(II)
式中、
R a は、水素、C 2−6 アルケニル、アリールC 1−6 アルキル、またはアリールC 2−6 アルケニルであり;
mは1または2であり;かつ
R 10 およびR 20 は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル、またはC 1−6 アルコキシであり;
ただし、R 10 およびR 20 が共にヒドロキシルである場合は、R a は、アリールC 1−6 アルキルまたはアリールC 2−6 アルケニルではない、
上記式(I)または(II)の化合物の治療有効量を含む医薬組成物。
[本発明1002]
前記式(I)の化合物が式(IA)
の化合物である、本発明1001の組成物。
[本発明1003]
Xが水素、C 1−6 アルキルC(O)O、またはC 2−5 アルキルである、本発明1001または1002の組成物。
[本発明1004]
Xが水素またはC 1−6 アルキルC(O)Oである、本発明1001〜1003のいずれかの組成物。
[本発明1005]
前記C 1−6 アルキルC(O)OがMeC(O)Oである、本発明1001〜1004のいずれかの組成物。
[本発明1006]
R 1 およびR 2 がそれぞれ独立してヒドロキシルまたはC 1−6 アルコキシである、本発明1001〜1005のいずれかの組成物。
[本発明1007]
R 1 がヒドロキシルであり、かつR 2 がC 1−6 アルコキシであるか、R 1 がC 1−6 アルコキシであり、かつR 2 がヒドロキシルであるか、またはR 1 およびR 2 がそれぞれヒドロキシルである、本発明1001〜1006のいずれかの組成物。
[本発明1008]
前記C 1−6 アルコキシがOMeである、本発明1001〜1007のいずれかの組成物。
[本発明1009]
ZがOであり、------が単結合であり、
が単結合であり、XがC 1−6 アルキルC(O)Oであり、R 1 およびR 2 がそれぞれヒドロキシルである、本発明1001〜1008のいずれかの組成物。
[本発明1010]
ZがOであり、かつ------が単結合であるか、またはZがヒドロキシルであり、かつ------が存在せず;
が二重結合であり;Xが水素であり;R 1 がヒドロキシルであり、かつR 2 がC 1−6 アルコキシであるか、またはR 1 がC 1−6 アルコキシであり、かつR 2 がヒドロキシルである、本発明1001〜1008のいずれかの組成物。
[本発明1011]
R 1 がC 1−6 アルコキシであり、かつR 2 がヒドロキシルである、本発明1010の組成物。
[本発明1012]
ZがOであり、かつ------が単結合である、本発明1010または本発明1011の組成物。
[本発明1013]
Zがヒドロキシルであり、かつ------が存在しない、本発明1010または本発明1011の組成物。
[本発明1014]
前記式(II)の化合物が、式(IIA)
の化合物である、本発明1001の組成物。
[本発明1015]
R 10 およびR 20 がそれぞれ水素であるか、R 10 およびR 20 がそれぞれヒドロキシルであるか、R 10 がヒドロキシルであり、かつR 20 がC 1−6 アルコキシであるか、またはR 10 がC 1−6 アルコキシであり、かつR 20 がヒドロキシルである、本発明1001または1014の組成物。
[本発明1016]
前記C 1−6 アルコキシがOMeである、本発明1001、1014、および1015のいずれかの組成物。
[本発明1017]
R a が水素、C 2−6 アルケニル、またはアリールC 1−6 アルキルである、本発明1001および本発明1014〜1016のいずれかの組成物。
[本発明1018]
前記C 2−6 アルケニルがプレニルまたはイソプレニルである、本発明1001および本発明1014〜1017のいずれかの組成物。
[本発明1019]
前記アリールC 1−6 アルキルがベンジルである、本発明1001および本発明1014〜1017のいずれかの組成物。
[本発明1020]
前記アリールC 1−6 アルケニルがシンナミルである、本発明1001および本発明1014〜1016のいずれかの組成物。
[本発明1021]
mが2である、本発明1001および本発明1014〜1020のいずれかの組成物。
[本発明1022]
R a が水素であり、R 10 およびR 20 がそれぞれ水素である、本発明1021の組成物。
[本発明1023]
mが1である、本発明1001および本発明1014〜1020のいずれかの組成物。
[本発明1024]
R a がC 2−6 アルケニルまたはアリールC 1−6 アルキルであり;R 10 およびR 20 がそれぞれヒドロキシルであるか、R 10 がヒドロキシルであり、かつR 20 がC 1−6 アルコキシであるか、またはR 10 がC 1−6 アルコキシであり、かつR 20 がヒドロキシルである、本発明1001および本発明1014〜1019、および本発明1023のいずれかの組成物。
[本発明1025]
R a がC 2−6 アルケニルであり;R 10 およびR 20 がそれぞれヒドロキシルである、本発明1001および本発明1014〜1018、本発明1023および1024のいずれかの組成物。
[本発明1026]
R a がアリールC 1−6 アルキルであり;R 10 がヒドロキシルであり、かつR 20 がC 1−6 アルコキシであるか、またはR 10 がC 1−6 アルコキシであり、かつR 20 がヒドロキシルである、本発明1001および本発明1014〜1017、本発明1019、1023、および1024のいずれかの組成物。
[本発明1027]
a)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)フェルラ酸ベンジル、
d)イソフェルラ酸ベンジル、
e)ピノバンクシン−3−アセテート、
f)テクトクリシン、
g)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、
h)ピノストロビンカルコン
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される少なくとも1種類の化合物の治療有効量を含む、本発明1001の医薬組成物。
[本発明1028]
対象における胃腸癌を治療または予防する方法であって、本発明1001〜1027のいずれかの組成物の有効量を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法。
[本発明1029]
対象における胃腸の腫瘍形成を阻害するか、胃腸の腫瘍増殖を阻害するか、胃腸の腫瘍転移を阻害するか、または胃腸癌を治療または予防する方法であって、本発明1001〜1027のいずれかの組成物の有効量を、それを必要としている対象に別々に、同時にまたは連続して投与することを含む、方法。
[本発明1030]
対象における1つまたは複数の腫瘍性胃腸細胞のアポトーシスを誘導する方法であって、本発明1001〜1027のいずれかの組成物の有効量を、それを必要としている対象に投与することを含む、方法。
[本発明1031]
胃腸癌療法に対する対象の応答性を増加させる方法であって、本発明1001〜1027のいずれかの組成物を対象に投与することを含む、方法。
[本発明1032]
胃腸癌療法に対する対象の胃腸腫瘍の感受性を増加させる方法であって、本発明1001の組成物を対象に投与することを含む、方法。
[本発明1033]
治療に耐性を示す1つまたは複数の胃腸癌細胞を再感作させる方法であって、1つまたは複数の胃腸癌細胞に、本発明1001〜1027のいずれかの組成物の有効量を投与することを含む、方法。
[本発明1034]
胃腸癌に罹患している対象における腫瘍細胞の胃腸癌療法に対する耐性を少なくとも部分的に逆転させる方法であって、本発明1001〜1027のいずれかの組成物を対象に投与することを含む、方法。
[本発明1035]
胃腸癌療法に対する胃腸癌患者の耐性を全体的にまたは部分的に逆転させる方法であって、本発明1001〜1027のいずれかの組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法。
[本発明1036]
胃腸癌療法による治療に耐性を示すか、または耐性を示すかもしくは耐性になることが予想される、胃腸癌患者の1つまたは複数の腫瘍を、胃腸癌療法による治療に対して再感作させる方法であって、本発明1001〜1027のいずれかの組成物を前記患者に投与するステップを含む、方法。
[本発明1037]
前記対象がヒトである、本発明1028〜1036のいずれかの方法。
[本発明1038]
対象における胃腸の腫瘍形成を阻害するか、胃腸の腫瘍増殖を阻害するか、胃腸の腫瘍転移を阻害するか、または胃腸癌を治療もしくは予防すること;対象における1つまたは複数の腫瘍性胃腸細胞のアポトーシスを誘導すること;胃腸癌療法に対する対象の応答性を増加させること;胃腸癌療法に対する対象における胃腸腫瘍の感受性を増加させること;治療に耐性を示す対象における1つまたは複数の胃腸癌細胞を再感作させること;胃腸癌に罹患している対象における腫瘍細胞の胃腸癌療法に対する耐性を少なくとも部分的に逆転させること;胃腸癌療法に対する胃腸癌患者の耐性を全体的にまたは部分的に逆転させること;あるいは、胃腸癌療法による治療に耐性を示すか、または耐性を示すかもしくは耐性になることが予想される胃腸癌患者の1つまたは複数の腫瘍を、胃腸癌療法による治療に対して再感作させること、に使用するための組成物の製造における、下記式(I)または(II)の化合物の使用:
式(I)
式中、
ZはOまたはヒドロキシルであり;
Xは、水素、C 1−6 アルキルC(O)O、またはC 1−6 アルキルであり;
------は、ZがOである場合は単結合であり、Zがヒドロキシルである場合は存在せず;
は、単結合または二重結合であり;かつ
R 1 およびR 2 は、それぞれ独立して、ヒドロキシルまたはC 1−6 アルコキシルであり;
ただし、R 1 およびR 2 の少なくとも一方はヒドロキシルであり;
ただし、R 1 およびR 2 は、XがHであり、かつ
が二重結合である場合は、共にヒドロキシルではない;
あるいは式(II)
式中、
R a は、水素、C 2−6 アルケニル、アリールC 1−6 アルキル、またはアリールC 2−6 アルケニルであり;
mは1または2であり;かつ、
R 10 およびR 20 は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル、またはC 1−6 アルコキシであり;
ただし、R 10 およびR 20 が共にヒドロキシルである場合は、R a は、アリールC 1−6 アルキルまたはアリールC 2−6 アルケニルではない。
[本発明1039]
ヒト対象における胃腸の腫瘍形成を阻害するか、胃腸の腫瘍増殖を阻害するか、胃腸の腫瘍転移を阻害するか、または胃腸癌を治療もしくは予防すること;ヒト対象における1つまたは複数の腫瘍性胃腸細胞のアポトーシスを誘導すること;胃腸癌療法に対するヒト対象の応答性を増加させること;胃腸癌療法に対するヒト対象の胃腸腫瘍の感受性を増加させること;治療に耐性を示すヒト対象における1つまたは複数の胃腸癌細胞を再感作させること;胃腸癌に罹患しているヒト対象における腫瘍細胞の胃腸癌療法に対する耐性を少なくとも部分的に逆転させること;胃腸癌療法に対する胃腸癌ヒト患者の耐性を全体的にまたは部分的に逆転させること;あるいは、胃腸癌療法による治療に耐性を示すか、または耐性を示すかもしくは耐性になることが予想される胃腸癌ヒト患者の1つまたは複数の腫瘍を、胃腸癌療法による治療に対して再感作させること、に使用するための組成物の製造における、下記式(I)または(II)の化合物の使用:
式(I)
式中、
ZはOまたはヒドロキシルであり;
Xは、水素、C 1−6 アルキルC(O)O、またはC 1−6 アルキルであり;
------は、ZがOである場合は単結合であり、Zがヒドロキシルである場合は存在せず;
は、単結合または二重結合であり;かつ、
R 1 およびR 2 は、それぞれ独立して、ヒドロキシルまたはC 1−6 アルコキシルであり;
ただし、R 1 およびR 2 の少なくとも一方はヒドロキシルであり;
ただし、R 1 およびR 2 は、XがHであり、かつ
が二重結合である場合は、共にヒドロキシルではない;
あるいは式(II)
式中、
R a は、水素、C 2−6 アルケニル、アリールC 1−6 アルキル、またはアリールC 2−6 アルケニルであり;
mは1または2であり;かつ、
R 10 およびR 20 は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル、またはC 1−6 アルコキシである。
[本発明1040]
前記化合物が、本発明1002〜1027のいずれかに定義されるとおりの化合物である、本発明1038または本発明1039の使用。
[本発明1041]
対象における胃腸の腫瘍形成を阻害するか、胃腸の腫瘍増殖を阻害するか、胃腸の腫瘍転移を阻害するか、または胃腸癌を治療もしくは予防すること;対象における1つまたは複数の腫瘍性胃腸細胞のアポトーシスを誘導すること;胃腸癌療法に対する対象の応答性を増加させること;胃腸癌療法に対する対象の胃腸腫瘍の感受性を増加させること;治療に耐性を示す対象における1つまたは複数の胃腸癌細胞を再感作させること;胃腸癌に罹患している対象における腫瘍細胞の胃腸癌療法に対する耐性を少なくとも部分的に逆転させること;胃腸癌療法に対する胃腸癌患者の耐性を全体的にまたは部分的に逆転させること;あるいは、胃腸癌療法による治療に耐性を示すか、または耐性を示すかもしくは耐性になることが予想される胃腸癌患者の1つまたは複数の腫瘍を、胃腸癌療法による治療に対して再感作させること、に使用するための組成物の製造における、必要に応じて少なくとも1つの追加の治療剤との、
a)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)フェルラ酸ベンジル、
d)イソフェルラ酸ベンジル、
e)ピノバンクシン−3−アセテート、
f)テクトクリシン、
g)5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、および
h)ピノストロビンカルコン
からなる群から選択される任意の1つまたは複数から選択される少なくとも1種類の化合物の使用。
[本発明1042]
ヒト対象における胃腸の腫瘍形成を阻害するか、胃腸の腫瘍増殖を阻害するか、胃腸の腫瘍転移を阻害するか、または胃腸癌を治療もしくは予防すること;ヒト対象における1つまたは複数の腫瘍性胃腸細胞のアポトーシスを誘導すること;胃腸癌療法に対するヒト対象の応答性を増加させること;胃腸癌療法に対するヒト対象の胃腸腫瘍の感受性を増加させること;治療に耐性を示すヒト対象における1つまたは複数の胃腸癌細胞を再感作させること;胃腸癌に罹患しているヒト対象における腫瘍細胞の胃腸癌療法に対する耐性を少なくとも部分的に逆転させること;胃腸癌療法に対する胃腸癌ヒト患者の耐性を全体的にまたは部分的に逆転させること;あるいは、胃腸癌療法による治療に耐性を示すか、または耐性を示すかもしくは耐性になることが予想される胃腸癌ヒト患者の1つまたは複数の腫瘍を、胃腸癌療法による治療に対して再感作させること、に使用するための、本発明1001〜1027のいずれかの組成物。
[本発明1043]
胃腸癌の治療または予防において使用するための、本発明1042の組成物。
本発明は、5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、1,1−ジメチルアリルカフェ酸、ピノバンクシン−3−アセテート、テクトクリシン、ピノストロビンカルコン、フェルラ酸ベンジル、およびイソフェルラ酸ベンジルのうちの任意の1つまたは複数から選択される化合物を含む組成物の発見に基づく。本発明の薬学的組成物、例えば、本発明の抗癌組成物は、プロポリスまたはプロポリスが含まれる物質の活性および物理化学的特性を向上させる。
全ての値はmg/gプロポリス樹脂である。
1シンナミリデン酢酸(またはフェニルペンタジエン酸)。Arg=アルゼンチン、Aus=オーストラリア、Bra=ブラジルグリーン?プロポリス、Bul=ブルガリア、Chil=チリ、Chi=中国(a=河北省、b=湖北省、c=浙江省)、Hun=ハンガリー、NZ=ニュージーランド、SA=南アフリカ、Ukr=ウクライナ、Uru=ウルグアイ、Uzb=ウズベキスタン、MHNZ 1=ニュージーランドプロポリス(マヌカヘルス・ニュージーランド社)、MHNZ 2=ニュージーランドプロポリス(マヌカヘルス・ニュージーランド社)
本発明の方法および組成物は、結腸直腸癌、結腸直腸癌細胞と関連する腫瘍性疾患、および結腸直腸癌の症状の治療または予防、結腸直腸癌の治療、ならびに関連する障害に使用できる。
本発明の例示的な抗胃腸癌組成物には、医薬組成物が含まれる。腸の健康状態の維持に使用するための本発明の例示的な組成物には、消費者製品などと共に、医薬組成物および栄養補助食品組成物が含まれる。
この実施例では、分取クロマトグラフィーによって生成されるプロポリス画分の抗胃腸癌活性の評価について説明する。この研究は、結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖アッセイを用いて行った。
以下の表2に示す試験試料を、MTTアッセイによって評価されるように、ヒト結腸直腸腺癌細胞(DLD−1)の生存率および増殖を調節する能力について評価した。非補充細胞対照(陰性対照)に加えて、陽性対照の5−フルオロウラシル(5−FU)をこの試験に含めた。試験試料をプロポリスチンキの分画によって得た。
メタノール(MeOH、200mL)で洗浄し、20%EtOH水溶液(500mL)で平衡化したメルクリクロプレップ(Merck Lichroprep)CI8を充填したガラスカラムの逆相固定相(16×4cm)を用いて分画を行った。エタノール(EtOH、5mL)に溶解したプロポリス(5.446g)を、ピストンポンプを用いてカラムの頂部に装填した。溶出を、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%EtOH水溶液からなる階段状勾配(250mL)、その後、100%EtOHステップを2回、次いで、2−プロパノール(IPA)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、およびクロロホルム(CHCl3)で行った。様々な画分の溶媒をロータリーエバポレーターで真空除去し、その後、一晩凍結乾燥した。2つの100%EtOH画分をプールし、比較的低い質量による残りの4つの非極性画分(IPA、EtOAc、アセトン、およびCHCl3)も生物学的アッセイ作業のためにプールした。
以下の表2に示す試験試料を、MTTアッセイによって評価されるように、ヒト結腸直腸腺癌細胞(DLD−1)の生存率および増殖を調節する能力について評価した。非補充細胞対照(陰性対照)に加えて、陽性対照の5−フルオロウラシル(5−FU)をこの試験に含めた。
ヒト結腸直腸腺癌上皮細胞株を凍結保存から元に戻し、試験試料および参照試料の存在下で培養した。細胞の培養条件は、細胞の供給業者(ATCC)によって記載されたものであった。その後、MTTアッセイを培養物で行い、細胞増殖に対する試料の効果を決定した。
作業溶液を、15%エタノール(ETOH)/HBSSに試験画分を2mg/mLの固形分濃度まで溶解することによって調製した。
試験システムの特徴づけ
1.ヒト結腸直腸腺癌細胞(ATCC CCl−221、DLD−1)
2.ペニシリン−ストレプトマイシン溶液:0.9%のNaCl(Sigma社、カタログ番号P−0781)中10000ユニット/mLのペニシリン、10mg/mLのストレプトマイシン。−20℃で保存した。
3.DMEM培地(Invitrogen社、カタログ番号12100−046)。−20℃で保存した。
4.トリプシン−EDTA溶液:0.25%トリプシン/EDTA、Invitrogen社、カタログ番号15400054(ストックでは10倍)
5.リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(TBLにより調製)
6.ハンクス平衡塩溶液(HBSS)(GIBCO社、カタログ番号14185−052)。4℃で保存した。
7.ウシ胎児血清(GIBCO社、カタログ番号10091−148)。−20℃で保存した。
8.MTT試薬:100mg/バイアル(SIGMA社、カタログ番号M−2128)を10mg/mLでPBSに溶解し、−20℃で保存した。5mg/mLのMTT溶液をPBSで調製し、作業溶液として4℃で保存した。
9.MTT溶解緩衝液:10%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)/45%ジメチルホルムアミド(SDS20gを2回蒸留した水(DDW)100mLに溶解し、ジメチルホルムアミド90mLをSDS溶液に添加した)。pHを氷酢酸により4.7に調整し、DDWを200mLの最終容量まで添加した。
10.5−フルオロウラシル(5−FU)、(Sigma社、カタログ番号F−6627)。150ng/mLおよび75ng/mLの2つの作業溶液を調製し、15%エタノール/HBSSに溶解した。最終濃度は、7.50ng/mLおよび3.75ng/mLであった。
結腸直腸腺癌(DLD−1)細胞の増殖のための培地は、ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(1リットルあたり10mL)を補充したDMEMであった。使用直前にFBSを添加し、10%w/vにした。
1.米国のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから入手したヒト結腸直腸腺癌細胞(DLD−1)を、凍結保存から元に戻した。
2.前述の培地(培地の調製参照)を使用して初期増殖させた後、培養物を以下のようにトリプシン−EDTAを用いて継代培養した。培地を除去し、5mLのトリプシン−EDTA溶液を添加し、5分間、37℃でまたは全ての細胞が剥離するまでインキュベートした。等量のDMEM培地を添加することによりトリプシンを中和し、培地を300g(1200rpm)で、5分間、4℃で遠心分離した。
3.上清をデカントし、細胞ペレットをDMEM培地、FBS(10%)、ペニシリン(100ユニット/mL)、ストレプトマイシン(100μg/mL)中に再懸濁した。細胞を、5%CO2/95%空気中37℃で培養した。
4.コンフルエンスに達した後、細胞をトリプシン−EDTAを用いて剥離し、上記2に記載したように遠心分離した。
5.上清を捨て、上記3に記載したように、1mLあたり1.0×104細胞でDMEMおよび補助剤中に細胞を再懸濁した。
6.3枚の96ウェルプレートの各ウェルに、180μlの細胞(1,800細胞/ウェル)または培地を添加した。これらのプレートを、細胞を付着させるのに十分な48時間、5%CO2/95%空気中37℃でインキュベートした。
7.各ウェルに、試験試料または陽性対照それぞれを20μl加えた。「培地」または「細胞のみ」の対照については、20μlの15%ETOH/HBSSを各ウェルに加えた。各試料を6回の反復で評価し、3枚のプレートのそれぞれの対照は、9回の反復で(三つ組の組み合わせで)評価した。各ウェル中の試料の最終濃度は200μg/mLであった。
8.各ウェルの総容積は200μlであった。
9.これらのプレートを、5%CO2/95%空気中37℃で19時間インキュベートした。
1.インキュベーション完了時に、20μlのMTT作業溶液(5mg/mL)を全てのウェルに加え、5%CO2/95%空気中37℃で3〜4時間インキュベートした。
2.このインキュベーション期間中、細胞+試料のウェルと試料+培地ブランクウェルの両方の中の、いくつかの試料のいくつかのウェルに予期せぬ強い色が現れたことに留意されたい。この期間の終わりに、上清を各ウェルから除去し、各ウェルを穏やかにHBSSで2回洗浄し、紫の色を除去した後に、以下のステップ3に記載のMTT溶解緩衝液を添加した。
3.次いで、100μlのMTT溶解緩衝液を添加し、プレートを5%CO2/95%空気中37℃で一晩インキュベートした。これらのプレートを10分間、1200rpmで遠心分離し、残りの不溶性物質をペレット化した。各ウェルから200μlのアリコートを新鮮な96ウェルプレートに移した。これらのプレートを570nmでVersaMaxマイクロプレートリーダーによって読み取った。
4.細胞のみの対照と比較した、試料の存在下で培養した細胞の増殖の割合として結果を表した。ブランクの読み取りを、バックグラウンドの読み取りとして全てのウェルから差し引いた。
細胞の増殖に対する対照および試験試料の影響の概要を以下の表3に示す。
・200μg/mLで、結腸癌細胞の増殖の最高の阻害は、プロポリス画分1(68.1%)、プロポリス画分2(72.8%)、プロポリス画分5(41.0%)およびプロポリス画分8(72.0%)であった。
・200μg/mLで、プロポリスチンキが結腸癌細胞の増殖を32.6%阻害した。
この実施例では、純粋な化合物の標準物質と比較した本発明の組成物の抗胃腸癌活性の評価について説明する。実施例1に記載したように、この研究を、結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖アッセイを用いて行った。
実施例1のために生成した20%、30%、60%、および90%EtOH水溶液の溶出画分を、分取HPLCによってさらに分画した。乾燥させた20%および30%EtOH画分をEtOH/H2O(1:1)に溶解し、60%および90%EtOH画分を薄めていないEtOHに溶解した。各溶液を、Gilson 321分取ポンプおよびAgilent社製1100シリーズダイオードアレイ検出器を使用して、Phenomenex Synergi 4μm−RP Max 80A 250×30mm C−12カラム上で分取HPLCによりクロマトグラフィーを行った。0.5〜1.5mLの注入体積を用いた。20mL/分の流量を用いた。20%、30%、および60%エタノール画分については、(0.1%トリフルオロ酢酸[TFA]体積/体積を含む)70%の水および(0.1%TFA体積/体積を含む)30%のMeOHの初期溶媒組成を用いた。溶媒組成を初期条件で10分間一定に保持し、その後、8分かけてMeOH濃度を40%まで直線的に増加させ、この組成で5分間保持し、その後、32分かけて80%まで増加させ、次いで、5分かけて100%まで増加させた。
上記の分取HPLC作業由来の60%EtOH F8およびF9画分のHPLC分析により、これらの画分が近くで溶出するいくつかの化合物を含有することが示された。これらの画分を、以下のようにさらなるクロマトグラフィーに供した。
以下の表4に示す試験試料を、MTTアッセイによって評価されるように、ヒト結腸直腸腺癌細胞(DLD−1)の生存率および増殖を調節する能力について評価した。非補充細胞対照(陰性対照)に加えて、陽性対照の5−フルオロウラシル(5−FU)をこの試験に含めた。DLD−1抗増殖アッセイを実施例1に記載したように行った。
概要
・試験した試料の大部分は、DLD−1結腸癌細胞増殖の阻害剤であった。
・試料のいずれも、刺激効果を有していなかった。
・プロポリス画分のうち、最も強力な阻害剤(括弧内に抑制性レベルを示す)は、以下のとおりであった。
#3・・・20% F8(95.2%)
#8・・・30% F8(96.1%)
#14・・・60% F8(27−30) (95.0%)
#17・・・60% F8(44−50) (90.4%)
#18・・・60% F8(52−53) (90.4%)
・いくつかの試料は、結腸癌の増殖に対して全くまたはほとんど影響を及ぼさなかった。これらには以下のものが含まれていた。
#1・・・20% F1(0.4%阻害)
#9・・・30% F10(3.2%刺激)
#10・・・30% F11(7.5%阻害)
#38・・・ピノセンブリン7−メチルエーテル(2.7%阻害)
結腸癌細胞増殖の最も強力な阻害剤である画分をさらに分析して、これらの画分中に存在する化合物を同定した。活性画分で同定された化合物を表6に示す。各化合物を同定するために使用した方法を以下に詳述する。
HPLCオンラインUV−可視吸収スペクトルおよび低解像度LCMS m/zデータは、ニュージーランド起源のプロポリスに存在すると以前に報告された5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸の構造(Markham et al,1996.HPLC and GC−MS identification of the major organic constituents in New Zealand propolis.Phytochemistry,42(1):205−211)と一致した。構造を、真の標準物質を用いたHPLCでの共クロマトグラフィーにより確認した。
HPLCオンラインUV−可視吸収スペクトルおよび低解像度のLCMS m/zデータは、ニュージーランド起源のプロポリスに存在すると以前に報告された3−メチル−3−ブテニルカフェ酸の構造(Markhamら、1996)と一致した。さらに、HRMS、1H−および13C−NMRデータは、3−メチル−3−ブテニルカフェ酸について公表されたデータと一致する。
HPLCオンラインUV−可視吸収スペクトルおよび低解像度のLCMS m/zデータは、ニュージーランド起源のプロポリスに存在すると以前に報告された1,1−ジメチルアリルカフェ酸の構造(Markhamら、1996)と一致した。構造は、真の標準物質を用いたHPLCでの共クロマトグラフィーにより確認した。さらに、HRMS、1H−および13C−NMRデータは、1,1−ジメチルアリルカフェ酸について公表されたデータと一致する。
HPLCオンラインUV−可視吸収スペクトルおよび低解像度のLCMS m/zデータは、ニュージーランド起源のプロポリスに存在すると以前に報告されたピノバンクシン−3−アセテートの構造(Markhamら、1996)と一致した。実験室での参照試料もまた比較のために利用可能であった。
ピノストロビンカルコンを粗プロポリスから単離した。単離は、いくつかのクロマトグラフィー工程を含んでおり、シリカゲル上で2回行い、最終的なクリーンアップ工程にはセファデックスLH−20を使用した。この最終ステップからの主な黄色の化合物を収集し、NMRおよびUV可視分光データと文献値(Malek,S.N.A.;Phang,C.W.;Ibrahim,H.;Abdul Wahab,N.;Sim,K.S.Phytochemical and Cytotoxic Investigations of Alpinia mutica Rhizomes.Molecules 2011,16,583−589.)の比較によって、純粋なピノストロビンカルコンであることが示された。
HPLCオンラインUV−可視吸収スペクトルおよび低解像度のLCMS m/zデータは、ニュージーランド起源のプロポリスに存在すると以前に報告されたテクトクリシンの構造(Markhamら、1996)と一致した。
S#23の60%F9画分に存在するエステルを、フェルラ酸ベンジルとイソフェルラ酸ベンジルの混合物として同定した。ベンジルアルコールおよびフェルラ酸とイソフェルラ酸の混合物が得られた画分の小規模な加水分解に基づいて同定した。加水分解生成物を、参照化合物からのデータとHPLCデータ(保持時間およびオンラインUV−VISスペクトル)との比較から同定した。
これらのデータは、結腸直腸細胞増殖の増殖阻害における本発明の組成物の有効性を支持する。
この実施例では、画分S#14 60%のF7(表6、実施例2)としてNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物の5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸の抗胃腸癌活性の評価について説明する。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株のDLD−1、ヒト結腸癌細胞株のHCT−116、ヒト胃癌細胞株のNCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株のKYSE−30の増殖アッセイを用いて行った。
5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸を、MTTアッセイによって評価されるように、ヒト結腸直腸腺癌細胞(DLD−1)、ヒト結腸癌細胞株(HCT−116)、ヒト胃癌細胞株(NCI−N87)、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株(KYSE−30)の生存率および増殖を調節するその能力について評価した。本研究の陰性対照として非補充細胞対照に加えて、陽性対照の5−フルオロウラシル(5−FU)を3種類の濃度で含めた。5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸は、NMRおよびMSにより確認した化学構造を有する純粋な標準物質であった。
4種類のヒト胃腸癌細胞株を凍結保存から元に戻し、試験試料および参照試料の存在下で培養した。次いで、MTTアッセイを培養物にて行い、細胞の生存率および増殖に対する試料の影響を決定した。
試験試料5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸、および実施例4〜12の他の全ての試験試料(テクトクリシンを除く)を、最初に、約13.35mg/mlの濃度まで純エタノールに溶解した。テクトクリシンを、最初に、同じ濃度までトリエチレングリコールモノメチルエーテルに溶解した。次いで、作業溶液を2mg/mLの固形分濃度まで15%のエタノール/ハンクス平衡塩溶液(EtOH)/HBSSに希釈することによってストック溶液から調製した。このアッセイでは、試料の最終濃度は200μg/mlであり、最終EtOH濃度は1.5%であった。上記のように調製した試験化合物およびプロポリスの最終濃度は、実施例3に記載したとおりである。
試験システムの特徴付け
1.ヒト結腸直腸腺癌細胞(ATCC CCl−221、DLD−1)(ATCC、米国メリーランド州ベセスダ)
2.ヒト胃癌細胞(ATCC CRL−5822、NCI−N87)(ATCC、米国メリーランド州ベセスダ)
3.ヒト食道扁平上皮癌(ECACC、KYSE−30)(Sigma社 Aldrich社、オークランド、ニュージーランド)
4.ヒト結腸癌細胞(ECACC HCT−116)(Sigma社 Aldrich社、オークランド、ニュージーランド)
5.ペニシリン−ストレプトマイシン溶液:0.9%NaCl中10000ユニット/mlのペニシリン、10mg/mlのストレプトマイシン(Sigma社カタログ番号P−0781)。−20℃で保存した。
6.DLD−1細胞については、DMEM培地(Invitrogen社カタログ番号12100−046)。4℃で保存した。
7.NCI−N87細胞については、2mMのL−グルタミン、10mMのHEPES、1mMのピルビン酸ナトリウム、4500mg/Lのグルコース、および1500mg/Lの重炭酸ナトリウム(Sigma社 R6504)を含むように改変したRPMI−1640培地。4℃で保存した。
8.KYSE−410細胞については、2mMのL−グルタミンを含むように改変したRPMI−1640培地(Sigma社 R6504)。4℃で保存した。
9.HCT−116細胞については、2mMのL−グルタミンを含むように改変したマッコイ5A培地(Sigma社 M48792)。4℃で保存した。
10.トリプシン−EDTA溶液:0.25%トリプシン/EDTA、Invitrogen社カタログ番号15400054(ストックでは10倍)
11.リン酸緩衝生理食塩水(PBS)(TBLにより調製)
12.ハンクス平衡塩溶液(HBSS)。(GIBCO社カタログ番号14185−052)。4℃で保存した。
13.ウシ胎児血清(GIBCO社カタログ番号10091−148)。−20℃で保存。
14.MTT試薬:100mg/バイアル(SIGMA社カタログ番号M−2128)を10mg/mlでPBSに溶解し、−20℃で保存した。5mg/mlのMTT溶液をPBSで調製し、作業溶液として4℃で保存した。
15.MTT溶解緩衝液:10%ナトリウムドデシル硫酸ナトリウム(SDS)/45%ジメチルホルムアミド(SDS20gを2回蒸留した水(DDW)100mlに溶解し、ジメチルホルムアミド90mlをSDS溶液に添加する)。pHを氷酢酸により4.7に調整し、DDWを200mLの最終体積まで添加した。
16.5−フルオロウラシル(5−FU)、(Sigma社カタログ番号F−6627)。3種類の作業溶液を、15%エタノール/HBSSに溶解した19.5μg/ml、6.5μg/mlおよび1.95μg/mlで調製する。最終濃度は、1.95μg/ml(15μΜ)、0.65μg/ml(5μΜ)および0.195μg/ml(1.5μΜ)である。
細胞株のそれぞれの増殖のための培地は上記の通りである。各培地を、ATCC/ECACCの指示に従って調製し、ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(1リットル当たり10ml)を補充した。FBS(10%)を使用直前に添加した。
1.米国のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションまたは細胞培養物欧州コレクション(the European Collection of Cell Cultures)のいずれかから入手した細胞株のそれぞれを凍結保存から元に戻した。
2.上記の培地(試験システムの特徴づけおよび培地調製を参照されたい)を使用した初期増殖後、培養物をトリプシン−EDTAを用いて継代培養した。培地を除去し、トリプシン−EDTA溶液5mlを添加し、37℃で5分間かまたは全ての細胞が剥離するまでインキュベートした。等量の関連培地を添加することによってトリプシンを中和し、4℃で5分間、300g(1200rpm)で懸濁液を遠心分離した。
3.上清をデカントし、細胞ペレットをFBS(10%)、ペニシリン(100ユニット/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)を含む関連培地に再懸濁した。
4.コンフルエンスに達した後、上記2に記載したようにトリプシン−EDTAを用いて細胞を剥離し、遠心分離した。
5.上清を廃棄し、上記3に記載したように関連培地および補充剤中に1ml当たり1.0×104細胞で再懸濁した。各細胞懸濁液は総容量で約54ml必要であった。
6.6枚の96ウェルプレートの各ウェルに、細胞(1,800細胞/ウェル)または培地180μlを予め決定したプレートのレイアウトに従って添加した。プレートを5%CO2/95%空気中37℃で約48時間インキュベートし、細胞を接着させた。
7.各ウェルに、試験化合物または5−FUのそれぞれ20μlをプレートレイアウトに示すように添加した。「培地」または「細胞のみ」と表示した陰性対照ウェルについては、15%ETOH/HBSS20μlを添加した。それぞれの試料または対照を3回または6回の反復で評価した。
8.各ウェルの総容積は200μlであった。
9.これらのプレートを24時間、5%CO2/95%空気中37℃でインキュベートした。
1.インキュベーションの完了時に、MTT作業溶液20μl(5mg/ml)を全てのウェルに加え、5%CO2/95%空気中37℃で3〜4時間インキュベートした。これらのプレートを、30〜60分毎に監視し、いくつかの細胞が結晶の存在を示した場合、溶解緩衝液を、以下のステップ2のように添加した。
2.次いで、MTT溶解緩衝液100μlを添加し、プレートを5%CO2/95%空気中37℃で一晩インキュベートした。これらのプレートを10分間、1200rpmで遠心分離して、残りの不溶性物質をペレット化した。各ウェルから200μlを新鮮な96ウェルプレートに移した。次いで、これらのプレートを550nmでVersaMaxマイクロプレートリーダーにて読み取った。
3.ブランクの読み取りを、バックグラウンドの読み取りとして全てのウェルから差し引いた。結果を、細胞のみの対照に対する、試料の存在下で培養した細胞の増殖の割合として表した。
4.VersaMax96ウェルプレートリーダーを用いて、(550nmで)細胞の増殖を比色測定で評価した。
5.平均の標準誤差の割合を評価し、SEM%が15を超える場合、極端な異常値を除去する。予備的な統計的有意性を、(異常値の有無に関わらず)α≦0.05で独立したスチューデントt−検定を用いて評価する。
様々な試験調製物および5−FUの存在下でいくつかの癌細胞の培養を、24時間後のDLD−1およびNCI−N87の陰性対照の細胞密度の目視のように48時間行うと、増殖が予想されるほど急速ではなかったことが示唆された。一貫性のために、他の培養時間を同じように設定した。
5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸ための細胞増殖アッセイの結果を、3つの濃度の陽性対照5−フルオロウラシル(5−FU)および陰性対照(試験化合物または陽性対照を含まず、培地のみを有する細胞)の結果と共に表7に示す。表において、ODは570nmで測定した光学密度である。SEMは、測定された平均光学密度値に関する標準誤差である。pは、測定がスチューデントt検定を用いて統計的に有意である確率値であり、本明細書では<0.05とする。刺激(%)は、陰性対照(不活性な試験化合物)と比較した増殖刺激の割合である。阻害(%)は、陰性対照と比較した増殖の低下の割合であり、大きな数は、試験化合物が抗癌増殖能を有することを示す。
5−フェニルペンタ−2,4−ジエン酸は4種類全ての癌細胞株に対して活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を43.5%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を36.4%阻害し、ヒト胃癌細胞株NCI−N87の増殖を42.56%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を37.6%阻害した。阻害の程度は、既知の抗癌剤5−フルオロウラシル(5−FU)を使用して達成されるのと類似しており、実際、NCI−N87細胞については上回った。
この実施例では、画分S#14 60% F8(27−30)中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物である1,1−ジメチルアリルカフェ酸の抗胃腸癌活性の評価について説明する(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−3についての増殖アッセイを用いて行った。
1,1−ジメチルアリルカフェ酸についての細胞増殖アッセイの結果を表8に示す。細胞のみ(陰性対照)の結果および5−FU陽性対照の結果は実施例3と同じであるので、表8には含めない。
1,1−ジメチルアリルカフェ酸は4種類全ての癌細胞株に対して非常に活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を93.2%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を86.7%阻害し、ヒト胃癌細胞NCI−N87の増殖を86.7%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を97.8%阻害した。
この実施例では、画分S#15 60% F8(35−40)中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物である3−メチル−3−ブテニルカフェ酸の抗胃腸癌活性の評価について説明する(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30についての増殖アッセイを用いて行った。
3−メチル−3−ブテニルカフェ酸についての細胞増殖アッセイの結果を表9に示す。細胞のみ(陰性対照)の結果および5−FU陽性対照の結果は実施例3と同じであるので、表9には含めない。
3−メチル−3−ブテニルカフェ酸は4種類全ての癌細胞株に対して非常に活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を91.6%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を96.0%阻害し、ヒト胃癌細胞NCI−N87の増殖を84.5%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を96.3%阻害した。
この実施例では、画分S#24 60% F9(54−57)中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物であるピノストロビンカルコンの抗胃腸癌活性の評価について説明する(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30についての増殖アッセイを用いて行った。
ピノストロビンカルコンについての抗増殖アッセイの結果を表10に示す。細胞のみの結果(陰性対照)、および5−FU陽性対照の結果は実施例3と同じであるので、表10には含めない。
ピノストロビンカルコンは4種類の癌細胞株のうちの3種類に対して高度から中程度の活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を83.3%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を51.2%阻害し、およびヒト食道扁平上皮細胞癌細胞株KYSE−30の増殖を45.0%阻害した。
この実施例では、画分S#16 60%のF8(41−43)中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物であるピノバンクシン3−O−アセテートの抗胃腸癌活性の評価について説明する(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30についての増殖アッセイを用いて行った。
ピノバンクシン3−O−アセテートについての抗増殖アッセイの結果を表11に示す。細胞のみ(陰性対照)の結果および5−FU陽性対照の結果は実施例3と同じであるので、表11には含めない。
ピノバンクシン3−O−アセテートは4種類全ての癌細胞株に対して高度から中程度の活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を75.4%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を90.6%阻害し、ヒト胃癌細胞株NCI−N87の増殖を48.2%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を68.0%阻害した。
この実施例では、画分S#18 60% F8(52−53)中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物であるピノセンブリンの抗胃腸癌活性の評価について説明し、標準物質としてS#37を使用した(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30についての増殖アッセイを用いて行った。
ピノセンブリンについての抗増殖アッセイの結果を表12に示す。細胞のみ(陰性対照)の結果および5−FU陽性対照の結果は実施例3と同じであるので、表12には含めない。
ピノセンブリンは4種類全ての癌細胞株に対して非常に活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を91.7%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を99.1%阻害し、ヒト胃癌細胞株NCI−N87の増殖を72.5%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を96.3%阻害した。
この実施例では、画分S#23 60% F9(49−51)中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物であるフェルラ酸ベンジルの抗胃腸癌活性の評価について説明する(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30についての増殖アッセイを用いて行った。
フェルラ酸ベンジル用抗増殖アッセイの結果を表13に示す。細胞のみ(陰性対照)の結果および5−FU陽性対照の結果は実施例3と同じであるので、表13には含めない。
フェルラ酸ベンジルは4種類全ての癌細胞株に対して非常に活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を86.0%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を95.9%阻害し、ヒト胃癌細胞株NCI−N87の増殖を87.0%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を98.6%阻害した。
この実施例では、画分S#23 60% F9(49−51)中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物であるイソフェルラ酸ベンジルの抗胃腸癌活性の評価について説明する(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖アッセイを用いて行った。
イソフェルラ酸ベンジルについての抗増殖アッセイの結果を表14に示す。細胞のみ(陰性対照)および5−FU陽性対照の結果は、実施例3と同じであるので、表14には含めない。
イソフェルラ酸ベンジルは4種類全ての癌細胞株に対して非常に活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を90.8%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を94.8%阻害し、ヒト胃癌細胞株NCI−N87の増殖を80.0%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を95.8%阻害した。
この実施例では、画分S#27 60% F10中のNZ起源ヨーロッパ型プロポリスから単離した化合物であるクリシン−7−メチルエーテルとしても知られているテクトクリシンの抗胃腸癌活性の評価について説明し、比較標準物質としてS#35を使用した(表6、実施例2)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖アッセイを用いて行った。
テクトクリシンについての抗増殖アッセイの結果を表15に示す。細胞のみ(陰性対照)の結果および5−FU陽性対照の結果は実施例3と同じであるので、表15には含めない。
テクトクリシンは4種類全ての癌細胞株に対して、高度から中程度の活性があり、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1の増殖を92.8%阻害し、ヒト結腸癌細胞株HCT−116の増殖を90.1%阻害し、ヒト胃癌細胞株NCI−N87の増殖を54.0%阻害し、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖を87.6%阻害した。
この実施例では、ヨーロッパ型プロポリスと広く関連し、NZプロポリスから単離された場合にはDLD−1に対して不活性であることが示されている化合物で、p−クマル酸としても知られているパラ−クマル酸の抗胃腸癌活性の評価について説明する(実施例2にはデータ示さず)。この研究は、ヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、ヒト結腸癌細胞株HCT−116、ヒト胃癌細胞株NCI−N87、およびヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30の増殖アッセイを用いて行った。
p−クマル酸抗増殖アッセイの結果を表16に示す。細胞のみ(陰性対照)の結果および5−FU陽性対照の結果は、実施例3と同じであるので、表16には含めない。
p−クマル酸は、ヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30に対して中程度の活性を示し、46.1%阻害する。しかし、増殖を14.3%阻害するヒト結腸腺癌細胞株DLD−1、および増殖を17.3%阻害するヒト胃癌細胞株NCI−N87に対しては、統計的に有意ではないがあまり活性はなかった。p−クマル酸は、ヒト結腸癌細胞株HCT−116に対して不活性であるが、統計的に有意ではないが、増殖をわずか2.6%刺激した。
この実施例では、200μg/mlの濃度で実施例4、5、8および9で試験し、示されたNZ型およびポーランドポプラ型のプロポリスならびにプロポリスから単離された最も生物活性がある化合物の抗食道癌活性の詳細な評価を提供する。この研究は、実施例3に概説した一般的な方法を用いるヒト食道扁平上皮癌細胞株KYSE−30についての増殖アッセイを用いて行った。試験化合物は、100μg/mlのピノセンブリン、100μg/mlのジメチルアリルカフェ酸、10μg/mlの3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、50μg/mlのフェルラ酸ベンジルであった。2種類のプロポリス試料は、ピノセンブリンおよびピノバンクシン3−O−アセテートが濃縮されたNZプロポリスチンキ、p−クマル酸が濃縮されたポーランドプロポリスチンキであった。両方の試料を蒸発乾固させた後、試験溶液に溶解し、最終濃度を50μg/mlにした。蒸発乾固させた後の2種類のプロポリスチンキ試料の組成を、乾燥固体1グラムあたりの化合物(mg)で表17および18に示す。
CAPE=カフェ酸フェネチルエステル、ベンジルf&iso−f=フェルラ酸ベンジルおよびイソフェルラ酸ベンジル、3M3Bカフェ酸=3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、DMAカフェ酸=ジメチルアリルカフェ酸
この実施例は、プロポリスから単離した化合物がプロポリスよりKYSE−30の増殖阻害においてより効果的であり、医薬製剤に適する候補分子であることを示す。この実施例はまた、ピノセンブリン、ジメチルアリルカフェ酸、フェルラ酸ベンジル、3−メチル−3−ブテニルカフェ酸のための用量反応の指標も提供する。ジメチルアリルカフェ酸およびフェルラ酸ベンジルの両方は、それぞれ実施例4および9で使用した濃度の半分ならびに1/4であっても非常に高い活性があることが示されている。ジメチルアリルカフェ酸についての6回の反復のうち3回の反復のみが100%未満の増殖阻害を与えた。フェルラ酸ベンジルについての6回の反復のうち5回の反復のみが100%未満のKYSE−30の増殖阻害を与えた。3−メチル−3−ブテニルカフェ酸もまた、実施例5で使用した濃度のわずか5%である10μg/mlでまだ中程度の活性(39.3%阻害)を示したので、増殖の非常に強力な阻害剤である。ピノセンブリンは、100μg/mlでまだ高い活性(50.3%阻害)を示した。増殖を50.3%阻害するNZプロポリスは、29.6%阻害するポーランドプロポリスよりも効果的であり、高レベルで高活性のジヒドロフラボノイドのピノセンブリンおよびピノバンクシン−3−O−アセテートならびに低レベルで中程度の活性を示すp−クマル酸を有する利点を反映する。
プロポリスから誘導される化合物またはその画分を含む本発明の抗胃腸癌組成物は、食品および飲料、医療機器、医薬品、機能性食品および医薬品を含む消費財に使用できる。例えば、胃腸癌およびその症状の治療におけるそのような組成物を使用する方法は、医療分野に適用される。
Claims (17)
- ヒト対象において胃癌または咽喉癌の治療または予防に用いるための、請求項1に記載の組成物。
- R10およびR20がそれぞれ水素であるか、R10およびR20がそれぞれヒドロキシルであるか、R10がヒドロキシルであり、かつR20がC1−6アルコキシルであるか、またはR10がC1−6アルコキシルであり、かつR20がヒドロキシルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記C1−6アルコキシルがOMeである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- RaがC 2−6アルケニル、またはアリールC1−6アルキルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記C2−6アルケニルがプレニルまたはイソプレニルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記アリールC1−6アルキルがベンジルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記アリールC 2−6アルケニルがシンナミルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- mが2である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
- R10およびR20がそれぞれ水素である、請求項10に記載の組成物。
- mが1である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
- RaがC2−6アルケニルであり;並びに、R10およびR20がそれぞれヒドロキシルであるか、R10がヒドロキシルであり、かつR20がC1−6アルコキシルであるか、もしくはR10がC1−6アルコキシルであり、かつR20がヒドロキシルであるか、または
R a がアリールC 1−6 アルキルであり;並びに、R 10 がヒドロキシルであり、かつR 20 がC 1−6 アルコキシルであるか、もしくはR 10 がC 1−6 アルコキシルであり、かつR 20 がヒドロキシルである、
請求項1〜8、10、および12のいずれか一項に記載の組成物。 - RaがC2−6アルケニルであり;かつR10およびR20がそれぞれヒドロキシルである、請求項1〜4、6、7、10、12、および13のいずれか一項に記載の組成物。
- RaがアリールC1−6アルキルであり;R10がヒドロキシルであり、かつR20がC1−6アルコキシルであるか、またはR10がC1−6アルコキシルであり、かつR20がヒドロキシルである、請求項1〜6、8、10、12、および13のいずれか一項に記載の組成物。
- a)1,1−ジメチルアリルカフェ酸、
b)3−メチル−3−ブテニルカフェ酸、
c)フェルラ酸ベンジル、および
d)イソフェルラ酸ベンジル、
のうちの任意の1つもしくは複数から選択される少なくとも1種類の化合物の治療有効量を、任意に少なくとも1つの追加の治療剤と共に含む、請求項1に記載の組成物。 - 経口投与用または粘膜表面への局所投与用に製剤化されている、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
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