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JP6448666B2 - 冷却器 - Google Patents
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Description

本発明は、建設機械(ハイブリッド)、風力・太陽光発電の電力変換装置、電源装置・無停電電源装置等の電力変換装置、エレベータ・圧延機・工作機械などのモータ制御などのいわゆるインバータ、鉄道車両・電気車両等のパワートランジスタやサイリスタ等の半導体素子を利用した制御機器等の冷却に用いる冷却器に関する。
本願は、2014年12月25日に出願された特願2014−262357号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
パワートランジスタやサイリスタ等の半導体素子を利用した制御機器等の冷却に使用する冷却器として、冷媒が沸騰する際の潜熱を利用して発熱体を冷却する冷却器(沸騰冷却器)が知られている。
例えば、特許文献1に記載の冷却器(ヒートパイプ冷却器)は、半導体素子等の発熱体の熱を受けるベースブロックに、断面積の大きな複数本の円管状のタンクを埋設するとともに、タンクの露出部分の側面に複数の細いパイプを立設させ、そのパイプに複数のフィンを取り付けた構成とされ、発熱体の熱を外気によって冷却することができるようになっている。
特開2004‐125381号公報
沸騰冷却性能を発揮するためには、冷媒の入ったタンクに適正な空間が確保され、この空間部分にパイプが接続されていることが必要とされる。この空間は、通常、タンクの体積の1/3以上あることが理想である。一方、タンクの管底面に液状の冷媒がないと、沸騰冷却性能を発揮することができない。
特許文献1に記載される冷却器においては、ベースブロックの側面に対して複数のパイプが直立して設置されている。この冷却器が取り付けられた車両が勾配のある場所を走行すると、タンクの円管軸方向において、部分的にタンクの空間が液状の冷媒で埋まって液状のまま冷媒がパイプに到達したりタンクの底部に液状の冷媒がない状況ができたりすることが問題であった。
また、タンクの円管軸の傾きとは別に、タンクに直立して配置されたパイプの円管軸の傾きが生じることがある。この場合には、パイプ内に冷媒が液状のまま進入して凝縮面積が減少することで冷却性能が低下するおそれがあるだけでなく、沸騰気泡がパイプ先端に激しく衝突して沸騰音(衝突音)を生じるおそれもある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、冷却性能の向上を図ることができ、使用時の姿勢が変化した場合においても、冷却性能を良好に維持できる冷却器を提供することを目的とする。
本発明の冷却器は、上下方向に沿い発熱体が装着される装着面を有するベースブロックと:該ベースブロックの前記装着面とは反対面に埋設され、冷媒が収容された円管状のタンク;及び該タンクの側面に立設状態で接続された、相互に平行な複数の円管状のパイプ;からなるパイプユニットと:複数の前記パイプを貫通させた状態でこれらパイプに取り付けられた複数の放熱フィンと:を備え、前記タンクは、前記ベースブロックの前記反対面に沿って水平方向に沿って延在し、前記パイプは、前記タンクの延在方向に沿う列をなして立設されるとともに、前記タンクとの接続端から閉塞端に向けて上方に向かうように傾斜しており、前記パイプの内径d2は、前記タンクの内径d1よりも小さく設定されており、前記パイプの中心線は、前記タンクの中心線から径方向に向かう放射線と平行に、0より大きく(d1−d2)/2以下の範囲内で前記放射線よりも上側に偏芯して配置されている。
通常、1つのタンクに複数のパイプを接続したサーモサイフォン型ヒートパイプ(パイプユニット)においては、単管式ヒートパイプと比較して、複数のパイプによる凝縮面積が大きいので、パイプユニットに収容される冷媒の液量が多い。また、車両の登降走行に伴う勾配時等にも沸騰冷却性能を発揮するには、パイプユニット内の冷媒が片側(低い方)に偏ることで、その反対側(高い方)のタンクの底部から冷媒がなくならないように(干上がらないように)するため、パイプユニットにおいて収容する冷媒の液量を多くしておく必要がある。ところが、その一方で、沸騰冷却性能を発揮するためには、パイプユニットの内部に収容された冷媒(冷媒の液面)とタンクに取り付けられたパイプとの間に適正な空間を確保することも必要とされるので、冷媒の液量が多いことが不利になるおそれがある。
この点、本発明の冷却器においては、各パイプをタンクから上方に向かうように傾斜させるとともに、タンクから上側に偏芯させているので、タンク内の液状の冷媒の貯留領域を増加させることができる。このため、冷却器が傾いた際にも、タンク内の液状の冷媒とパイプとの間に空間を確保することができる。また、パイプを上側に偏芯させ、タンク内の貯留領域を深くしているので、冷却器の姿勢が変化しても、タンク内に液状の冷媒を保持することができる。したがって、タンクの底部が乾くことがなく、常時、沸騰冷却性能を円滑に発揮させ良好に維持することができる。
なお、車両の傾き等によるタンクの底部の干上がり対策として、タンクの長さを短くして、その分、タンクの設置数を増やして縦列状態に複数列配置することが考えられる。ところが、タンクの長さを短くして複数列配置した場合には、車両の走行方向すなわち冷却風の風上と風下とでヒートパイプ構造が分断されるため、温度勾配が生じて、風下側の温度が高くなることが懸念される。これに対し、本発明の冷却器においては、各パイプをタンクから上方に傾斜させてタンクに接続するとともにタンクの上側に偏芯させて配置したので、タンクを長尺化した場合においても冷媒の液量を増やすことができ、タンクの底部が干上がらないように管理することができる。このため、冷却風の風上から風下に至る長い一本のタンクを構成して、ヒートパイプの均熱特性により風上と風下との温度差を小さくし、冷却性能の向上を図ることができる。
本発明の冷却器において、前記タンクに収容される前記冷媒の設定液面は、前記タンクの延在方向を水平方向に沿って静置した状態において、前記パイプの前記接続端における前記設定液面から露出した最大開口高さm2と前記タンクの内径d1との比率(m2/d1)が0.27以上となるように設定されている。
タンクに対してパイプを上側に偏芯させることで、パイプユニットの内部に収容する冷媒の液量を増加させることが可能となり、冷却性能の向上を図ることができる。しかし、パイプユニットの内部に収容する冷媒の液量をあまり多くすると、タンク内の沸騰気泡がパイプに向かって冷媒を押し上げることで、パイプ先端に沸騰気泡が激しく衝突し、沸騰音(衝突音)が生じることがある。
この点、本発明者は、パイプユニットに収容される冷媒の液面を、タンクの延在方向を水平方向に沿って静置した状態において、パイプの接続端の最大開口高さm2とタンクの内径d1との比率(m2/d1)が0.27以上となるように設定することにより、沸騰音の発生を回避できることを突き止めた。このように、比率(m2/d1)を0.27以上に設定した場合においては、タンクとパイプとの間で蒸気の通路が確保されることから、沸騰気泡が冷媒を押し上げることを防止できる。したがって、パイプユニットの内部に収容する冷媒の液量を増量した場合であっても、沸騰音の発生を回避することができる。
本発明によれば、冷却性能の向上を図ることができ、使用時における姿勢が変化した場合においても、冷却性能を良好に維持することができる。
できる。
本発明の実施形態である冷却器を示す側面図である。 図1に示す冷却器の断面図である。 図1に示す冷却器の正面図である。 図1に示す冷却器の背面図である。 パイプユニットのタンクとパイプとの接続部分における要部断面図である。 図1に示すA‐A線に沿う冷却器の断面矢視図である。 本発明のその他の実施形態におけるパイプユニットの要部断面図である。
以下、本発明の冷却器の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1から図3A,3Bは、本発明の実施形態の冷却器100を示している。この車両用冷却器100は、発熱体10が装着される装着面21aが上下方向に沿って形成されたベースブロック20と、このベースブロック20の装着面21aとは反対側の反対面21bに埋設された複数のタンク31及び各タンク31の側面に立設した状態で接続された複数のパイプ32からなるパイプユニット30と、複数のパイプ32を貫通させた状態でこれらパイプ32に取り付けられた複数の放熱フィン40とを備え、車両に用いられる。
この冷却器100は、図示は省略するが、車両の側面の下部において、ベースブロック20の装着面21aが上下方向に沿うようにして設置される。
ベースブロック20は、熱伝導性に優れる熱容量の大きなアルミニウムや銅等の金属により形成されている。そして、ベースブロック20の片側(図1では左側)の装着面21aに、半導体素子等の発熱体10が装着され、その発熱体10が装着された装着面21aとは反対側(図1では右側)の反対面21bに、タンク31が埋設されている。
パイプユニット30は、円管状のタンク31の側面に、このタンク31の内径d1よりも径の小さい内径d2の円管状の細いパイプ32を複数接続することにより構成されている。例えば、内径d1を27.6mmとするタンク31と、内径d2を13.88mmとするパイプ32とを、好適に用いることができる。
タンク31は、図2に示すように、円管状のパイプにより形成され、その延在方向が水平方向に沿って配置され、ベースブロック20の反対面21bに取り付けられている。
パイプ32は、上述したように、内径d2がタンク31の内径d1よりも小さく設定され、図2に示すように各タンク31の側面に接続されている。また、パイプ32は、図3Bに示すように、一定間隔をおいて相互に平行に、タンク31の延伸方向に沿う列をなして立設されている。各パイプ32は、図2及び図4に示すように、タンク31との接続端からその反対側の閉塞端に向けて、水平方向に対して上方に角度αで傾斜して配置されている。この角度αは、車両が勾配のある場所を走行し、冷却器100が傾く可能性のある角度を基準(例えば7°)に設定される。そして、パイプ32の中心線は、タンク31の中心線から径方向に向かう放射線と平行に、(d1−d2)/2以下の範囲内で、その放射線よりも上側に偏芯して配置されている。なお、図4においては、このパイプ32の偏芯量を符号Lで示す。また、偏芯量Lは、例えば、タンク31の内径d1を27.6mm、パイプ32の内径d2を13.88mmとした場合においては、(d1−d2)/2以下の範囲内は、0mmを超えて6.86mm以下の範囲内とされる。
これらタンク31及びパイプ32は、アルミニウム又は銅により形成され、内部空間を一体としてろう付けにより接合されている。タンク31および各パイプ32を接合してなるパイプユニット30の内部には、純水やパーフルオロカーボン等の冷媒60が収容されている。
パイプユニット30に収容される冷媒60の設定液面は、図2及び図4に示すように、タンク31の延在方向を水平方向に沿って静置した状態において、パイプ32の接続端における設定液面から露出した最大開口高さm2とタンク31の内径d1との比率(m2/d1)が0.27以上となるように設定されている。
冷却器100では、このように複数のパイプ32が取り付けられたタンク31(パイプユニット30)を、図1から図3A,3Bに示すように、ベースブロック20の反対面21bに複数個を上下方向に並列に配置することにより、パイプ32をマトリクス状に配置している。なお、本実施例では、図3B及び図5に示すように、パイプ32を上面視で格子状に配置しているが、ジグザグに配列する構成としたり、他の配列とすることも可能である。
ベースブロック20と各タンク31とは、はんだ付け等により、一体に接合されている。これにより、ベースブロック32とタンク31との間の熱移動が円滑に行われるようになっている。
なお、本実施形態の冷却器100においては、ベースブロック20とタンク31との接合部分が、はんだ付け等による固定の他に、図1及び図2に示すように、固定金具50をベースブロック20にねじ止めすることにより固定されており、冷却器100に激しい振動が加えられた際において耐えうるように補強がなされている。
パイプ32には、熱伝導率に優れたアルミニウムや銅からなる薄い板状の放熱フィン40が、パイプ32を貫通させた状態で、串刺しにされたように複数枚重ねて取り付けられている。放熱フィン40には、薄板の所定位置に、例えばバーリング加工等により形成された複数の貫通孔(図示略)が設けられている。これらの貫通孔にパイプ32を圧入することにより、各パイプ32に放熱フィン40が跨って取り付けられ、放熱フィン40と各パイプ32とが一体に設けられる。なお、放熱フィン40の貫通孔に挿入したパイプ32を拡管することにより、放熱フィン40を取り付けることもできる。
このように構成された冷却器100においては、発熱体10から発生した熱が、ベースブロック20に伝わり、さらにベースブロック20からパイプユニット30のタンク31に伝わって、タンク31内の冷媒60を沸騰させて蒸発させる。そして、蒸発した冷媒60の蒸気は、タンク31内を上昇してパイプ32内に移動し、パイプ32を介して放熱フィン40に熱が伝わることにより冷却される。
この冷却器100においては、各パイプ32をタンク31から上方に傾斜させたパイプユニット30を構成しているので、車両が勾配のある場所を走行して冷却器100が傾いた際にも、各パイプ32は水平以上の角度の姿勢を保つことができる。また、タンク31に対して各パイプ32を上側に偏芯させて配置したので、タンク31内の液状の冷媒60の貯留領域を増加させることができる。これにより、冷却器100が傾いて姿勢が変化した際にも、タンク31内に液状の冷媒60を保持しながら、タンク31に空間を確保でき、冷媒60が液状のままタンク31からパイプ32に流れ込むことを防止することができる。つまり、液状の冷媒60のパイプ32への流れ込みが防止され、タンク31の底部が乾くことがないので、常時、沸騰冷却性能を円滑に発揮させることができ、冷却性能を良好に維持することができる。
冷却器100においては、タンク31を長尺化した場合においても、パイプユニット30に収容される冷媒60の液量を増やすことにより、タンク31の底部が干上がらないように管理することができる。このため、タンク31を長尺化して一本化し、ヒートパイプの均熱特性により、風上と風下との温度差を小さくすることができ、冷却性能の向上を図ることができる。
冷却器100においては、冷媒60の設定液面を、タンク31の延在方向を水平方向に沿って静置した状態において、パイプ32の接続端の最大開口高さm2とタンク31の内径d1との比率(m2/d1)が0.27以上となるように設定し、蒸気の通路を確保しているので、沸騰気泡が液状の冷媒60を押し上げることを防止できる。したがって、パイプユニット30の内部に収容する冷媒60の液量を増量した場合であっても、沸騰音の発生を回避することができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、放熱フィン40は、上記実施形態のように、全部のパイプ32を貫通させた状態で取り付ける構成とする他、これら複数のパイプ32をいくつかのブロックに分けて、複数個のパイプ32毎に分けた小型の放熱フィンを取り付ける構成とすることもできる。
また、上記実施形態において、各パイプ32は接続端において、図4に示すように、各パイプ32の中心線と直交するように切断されているが、図6に示すパイプユニット30Aのように、中心線に対して斜めに切断された接続端を有するパイプ32Aを用いてもよい。この場合、タンク31内へのパイプ32Aの接続端の進入量を極力少なくすることができる。
冷却性能の向上を図ることができ、使用時の姿勢が変化した場合においても、沸騰冷却性能を良好に維持できる冷却器を提供する。
10 発熱体
20 ベースブロック
21a 装着面
21b 反対面
30,30A パイプユニット
31 タンク
32,32A パイプ
40 放熱フィン
50 固定金具
60 冷媒
100 冷却器

Claims (2)

  1. 上下方向に沿い発熱体が装着される装着面を有するベースブロックと:
    該ベースブロックの前記装着面とは反対面に埋設され、冷媒が収容された円管状のタンク;及び該タンクの側面に立設状態で接続された、相互に平行な複数の円管状のパイプ;からなるパイプユニットと:
    複数の前記パイプを貫通させた状態でこれらパイプに取り付けられた複数の放熱フィンと:を備え、
    前記タンクは、前記ベースブロックの前記反対面に沿って水平方向に延在し、
    前記パイプは、前記タンクの延在方向に沿う列をなして立設されるとともに、前記タンクとの接続端から閉塞端に向けて上方に向かうように傾斜しており、
    前記パイプの内径d2は、前記タンクの内径d1よりも小さく設定され、
    前記パイプの中心線は、前記タンクの中心線から径方向に向かう放射線と平行に、0より大きく(d1−d2)/2以下の範囲内で前記放射線よりも上側に偏芯して配置されている冷却器。
  2. 前記タンクに収容される前記冷媒の設定液面は
    前記タンクの延在方向を水平方向に沿って静置した状態において、
    前記パイプの前記接続端における前記設定液面から露出した最大開口高さm2と前記タンクの内径d1との比率(m2/d1)が0.27以上となるように設定されている請求項1に記載の冷却器。
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