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JP6449564B2 - 外用組成物 - Google Patents
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JP6449564B2 - 外用組成物 - Google Patents

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本発明は、アゾール系抗真菌剤を含有する外用組成物に関する。
真菌の生育を阻害する抗真菌剤は、真菌感染に起因する様々な疾患や症状を治療、予防、改善するために広く用いられている。そして、抗真菌剤はそれらの構造的又は作用的な共通性に基づいて、アゾール系抗真菌剤、アリルアミン系抗真菌剤、ポリエン系抗真菌剤、フルオロピリミジン系抗真菌剤、キャンディン系抗真菌剤等に大きく分類されている。
アゾール系抗真菌剤は、アゾール骨格を共通に有し、真菌の細胞膜におけるエルゴステロール合成を阻害することによって抗真菌作用を発揮するとされている。アゾール系抗真菌剤は、広い抗菌スペクトルを有し、人体に対する安全性も高いことから、これまでに真菌感染症等の治療薬として汎用されている。例えば、ミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール等のアゾール系抗真菌剤が、白癬(例えば、足白癬、体部白癬、股部白癬)、カンジダ症(例えば、指間びらん症、間擦疹)、癜風といった感染症を治療するために用いられている。更にこのようなアゾール系抗真菌剤の抗菌活性や抗菌スペクトルを拡大する試みとして、4級アンモニウム塩又は抗細菌剤を併用すること等もこれまでに検討されている(特許文献1、2)。
特開平9−110690号公報 WO2004/028502号公報
本発明者等は、アゾール系抗真菌剤を配合した外用組成物を調製する際に、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤という特定の界面活性剤を併用すると、経時的に製剤粘度が上昇し、また乾燥後に著しい白残りを生じるという新たな知見を得た。
更に本発明者等は、アゾール系抗真菌剤に抗炎症剤を併用するとアゾール系抗真菌剤の残存率が低下すること、特にこの残存率低下が特定の樹脂素材で構成される容器に収容された場合に著しい、というこれまでに全く知られていない新たな知見も得た。
本発明は、このようなアゾール系抗真菌剤を配合した外用組成物の製剤化における不都合を改善するものであり、経時的な粘度安定性に優れ、乾燥後の白残り発生を抑制でき、及び/又は抗炎症剤との併用によるアゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制できる、製剤的に優れたアゾール系抗真菌剤含有外用組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、アゾール系抗真菌剤及びヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤に、抗炎症剤を更に組み合わせることにより、製剤粘度の上昇及び/又は乾燥後の白残り発生を効果的に抑制できることを見出した。また本発明者等は、抗炎症剤を併用した場合に生じるアゾール系抗真菌剤の残存率低下を、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤により改善できることをも見出した。
本発明は、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含有する、外用組成物、に関する。
上記(A)アゾール系抗真菌剤は、ミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ネチコナゾール、スルコナゾール、ビフホナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種であり得る。
上記(B)抗炎症剤は、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、サリチル酸、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、ウフェナマート、ブフェキサマク、イブプロフェンピコノール、インドメタシン、ジクロフェナク、ピロキシカム、ベルベリン、リゾチーム、アズレン、ブロメライン、セラペプターゼ、セミアルカリプロティナーゼ及びそれらの誘導体、並びにそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種であり得る。
上記(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤は、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン、ヤシ油脂肪酸アシルサルコシン、ヤシ油脂肪酸アシルメチルアラニン、ヤシ油脂肪酸アシルタウリン、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリン、ヤシ油脂肪酸アシルイセチオン酸、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種であり得る。
本発明はまた、上記外用組成物であって、該外用組成物と接触する面の一部または全部が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、及びそれらの混合樹脂からなる群より選択される少なくとも1種で構成される容器に収容されている、外用組成物、に関する。
上記外用組成物は、ノズルを備えたポンプ型容器又は細口型ボトル容器に収容されて提供され得る。
上記外用組成物は、25℃における粘度が1mPa・s以上であり得る。
上記(A)成分の含有量は、外用組成物全量に対して0.01重量%以上であり得る。
上記(B)成分の含有量は、組成物全量に対して0.0001重量%以上であり得る。
上記(C)成分の含有量は、組成物全量に対して0.01重量%以上であり得る。
上記外用組成物は、毛髪又は皮膚を洗浄するために用いられ得る。
本発明はまた、外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、該外用組成物の経時的粘度上昇を抑制する方法、に関する。
本発明はまた、外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、該外用組成物の乾燥後の白残りを抑制する方法、に関する。
本発明はまた、外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、アゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制する方法、に関する。
本発明はまた、接触する面の一部または全部が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、及びそれらの混合樹脂からなる群より選択される少なくとも1種で構成される容器に収容される外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、該外用組成物中のアゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制する方法、に関する。
本発明により、経時的な粘度安定性に優れ、乾燥後の白残り発生を抑制でき、及び/又は抗炎症剤との併用によるアゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制できる、製剤的に優れたアゾール系抗真菌剤を含有する外用組成物を提供することができる。
本発明の外用組成物および対比のための組成物の白残り評価の結果を示す図である。
本発明の(A)アゾール系抗真菌剤としては、アゾール骨格(1つ以上の窒素原子を含む複素5員環化合物)を共通に有する抗真菌剤として周知の化合物であって、薬学的又は生理学的に許容可能な任意のアゾール系抗真菌剤を使用することができる。アゾール系抗真菌剤としては、例えば、イミダゾール環(2個の窒素原子を含む複素5員環)を有するイミダゾール系抗真菌剤、トリアゾール環(3個の窒素原子を含む複素5員環)を有するトリコナゾール系抗真菌剤等を挙げることができる。より具体的には、ミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ネチコナゾール、スルコナゾール、ビホナゾール及びこれらの塩等のイミダゾール系抗真菌剤;フルコナゾール、イトラコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール及びこれらの塩等のトリコナゾール系抗真菌剤を挙げることができ、本発明に好適に使用することができる。特に限定はされないが、より確実に高い本発明の効果が期待できるという観点から、イミダゾール系抗真菌剤が好ましく用いられる。このうち、好ましくはミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ネチコナゾール、スルコナゾール、ビホナゾール及びこれらの塩であり、より好ましくはミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール及びこれらの塩であり、更に好ましくはミコナゾール及びその塩(例えば、ミコナゾール硝酸塩)である。
ここで、本明細書において「塩」とは、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機塩基等との塩が例示され、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、またはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン等との塩が挙げられる。また、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸の塩;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、ケイ皮酸、乳酸、グリコール酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、サリチル酸等の有機酸との塩;又はアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸との塩なども挙げられる。なお、「塩」には、塩の溶媒和物または水和物を含んでいてもよい。(A)成分の塩の形態としては、特に限定はされないが、好ましくは無機酸の塩であり、より好ましくは硝酸塩である。
本発明の外用組成物中における(A)成分の含有量は、本発明の効果を奏しうる限り特に限定されないが、一例として、組成物全量に対して、0.01重量%以上3重量%以下程度、好ましくは0.05重量%以上2重量%以下程度、より好ましくは0.1重量%以上1重量%以下程度とするのがよい。
本発明の(B)抗炎症剤としては、炎症に対する治療、予防、及び/又は改善作用を有することが公知の化合物であって、薬学的又は生理学的に許容可能な任意の抗炎症剤を使用できる。本発明に用いられる抗炎症剤としては、特に限定はされないが、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、サリチル酸、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、ウフェナマート、ブフェキサマク、イブプロフェンピコノール、インドメタシン、ジクロフェナク、ピロキシカム、ベルベリン、リゾチーム、アズレン、ブロメライン、セラペプターゼ、セミアルカリプロティナーゼ及びそれらの誘導体、並びにそれらの塩等を挙げることができる。ここで、本明細書において「誘導体」とは、例えば、エステル化誘導体、エーテル化誘導体、アミド化誘導体、スルホン化誘導体、ニトロ化誘導体、ニトロソ化誘導体、ハロゲン化誘導体等を挙げることができるが、これらに限定されない。好ましくは、(B)成分として用いられる誘導体は、エステル化誘導体及び/又はエーテル化誘導体であり、より好ましくはエステル化誘導体である。エステル化誘導体の例としては、吉草酸、酪酸、酢酸、プロピオン酸及び/又はフランカルボン酸等の有機酸でエステル化した誘導体を挙げることができ、具体的には、吉草酸酢酸プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、酢酸デキサメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン等を挙げることができる。
より確実に高い本発明の効果が期待できるという観点から、好ましくは、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、サリチル酸、イブプロフェンピコノール、インドメタシン、ジクロフェナク及びそれらの塩であり、より好ましくはグリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、及びそれらの塩であり、更に好ましくはグリチルリチン酸、グリチルレチン酸、及びそれらの塩であり、特に好ましくはグリチルリチン酸及びその塩(例えば、グリチルリチン酸ジカリウム)である。
本発明で用いられる(B)抗炎症剤の塩の形態としては、上記で(A)成分について列挙したものと同様の塩であり得る。なかでも、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン又はエチレンジアミンとの塩が好ましい。このうち、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムとの塩がより好ましい例として挙げられる。
本発明の外用組成物中における(B)成分の含有量は、本発明の効果を奏しうる限り特に限定されないが、一例として、組成物全量に対して、0.0001重量%以上10重量%以下程度、好ましくは0.001重量%以上5重量%以下程度、より好ましくは0.01重量%以上3重量%以下程度とするのがよい。
本発明において用いられる(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤の構成成分のうち、ヤシ油脂肪酸とは、ヤシ油の加水分解により得られる周知の混合脂肪酸であって、ココイルと称されることもある。本発明に用いられるヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤とは、ヤシ油脂肪酸とアミノ酸類(例えば、アミノ酸、含硫アミノ酸またはその由来物、及びそれらの炭素数1〜4程度のアルキル化誘導体)とのアシル化物であって、アニオン性(陰イオン性)を示す界面活性剤として公知の化合物を指す。なお、ここで、含硫アミノ酸由来物とは、含硫アミノ酸(例えば、メチオニンあるいはシステイン)から合成され得る物質で、カルボキシル基を有さず、スルホン基を有する化合物をいう。特には、アミノ酸様の、タウリンあるいはイセチオン酸等をさす。ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤は、薬学的又は生理学的に許容可能な任意のものを使用することができる。具体的には、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤として、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸(ココイルグルタミン酸ともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸(ココイルアスパラギン酸ともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン(ココイルグリシンともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン(ココイルグルタミンともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン(ココイルアスパラギンともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン(ココイルアラニンともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン(ココイルトレオニンともいう)、及びこれらの塩等のヤシ油脂肪酸とアミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤;ヤシ油脂肪酸アシルサルコシン(ココイルサルコシンともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルメチルアラニン(ココイルメチルアラニンともいう)、及びこれらの塩等のヤシ油脂肪酸と炭素数1〜4アルキル化アミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤;ヤシ油脂肪酸アシルタウリン(ココイルタウリンともいう)、ヤシ油脂肪酸アシルイセチオン酸(ココイルイセチオン酸)、及びこれらの塩等のヤシ油脂肪酸と含硫アミノ酸由来物とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤;並びに、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリン(ココイルメチルタウリンともいう)、及びこれらの塩等のヤシ油脂肪酸と炭素数1〜4アルキル化含硫アミノ酸由来物とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤;等を挙げることができるが、これらに限定されない。より確実に高い本発明の効果が期待できるという観点から、好ましくは、ヤシ油脂肪酸とアミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤が用いられ、より好ましくは、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン、及びこれらの塩が用いられ、更に好ましくはヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン、及びこれらの塩が用いられ、特に好ましくはヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸及びその塩が用いられる。
本発明で用いられる(C)成分の塩の形態としては、上記で(A)成分について列挙したものと同様の塩であり得る。なかでも、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン又はエチレンジアミンとの塩が好ましい。このうち、ナトリウム、カリウム、アンモニウム又はトリエタノールアミンとの塩がより好ましい例として挙げられる。
本発明の外用組成物中における(C)成分の含有量は、本発明の効果を奏しうる限り特に限定されないが、一例として、組成物全量に対して、0.01重量%以上50重量%以下程度、好ましくは0.1重量%以上40重量%以下程度、より好ましくは0.3重量%以上30重量%以下程度とするのがよい。
本発明の外用組成物における(A):(B)の配合比率は、本発明の効果を奏し得る限り特に限定はされないが、重量比で、一例として1:0.001〜30、好ましくは1:0.005〜20、より好ましくは1:0.01〜10である。本発明の外用組成物における(A):(C)の配合比率もまた、本発明の効果を奏し得る限り特に限定はされないが、重量比で、一例として1:0.01〜70、好ましくは1:0.1〜60、より好ましくは1:1〜50である。
本発明の外用組成物の好ましいpHは、4〜8である。そのうち、特に好ましくは、本発明の外用組成物のpHは、5〜7である。
本発明の外用組成物は、任意の容器に収容されて提供され得る。抗炎症剤との併用により引き起こされるアゾール系抗真菌剤の残存率低下は、例えば、ポリエチレン樹脂等の特定樹脂素材で構成される内壁を有する容器に収容された場合に特に著しいことが分かっている。具体例としては、抗炎症剤としてグリチルリチン酸またはその塩とミコナゾールまたはその塩とを用いた場合、ミコナゾールの残存率低下は、ポリエチレン樹脂等で構成される内壁を有する容器に収容されたときに特に著しい。本発明によれば、このようなアゾール系抗真菌剤の残存率低下を効果的に抑制することができる。従って、本発明は、収容する外用組成物と接触する面の少なくとも一部にこのような特定樹脂素材を有する容器に収容する場合に特に好適に用いられ得る。
具体的には、本発明の外用組成物は、容器の少なくとも一部がポリエチレン(PE)樹脂;ポリプロピレン(PP)樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂、ポリ(1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート)(PCT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリブチレンナフタレート(PBT)樹脂等のポリエステル(PEs)樹脂;及びそれらの混合樹脂等の熱可塑性樹脂(熱可塑性プラスチック)で構成される容器に収容して好適に提供され得る。
本明細書で、容器の少なくとも一部が特定樹脂素材であるとは、外用組成物用の容器の一部又は全部が特定樹脂素材で成形されていることを言う。ここで、特定樹脂素材は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリ(1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂等)及びそれらの混合樹脂からなる群より選択される1種である。ここで、「容器の一部」は、内部に収容される外用組成物と接触する部分の少なくとも一部である。外用組成物と接触する部分は、中栓、ノズル、バルブ、容器内面、容器内面に構成された複数の層からなる構造の最も内側の層などであり得る。例えば、中栓を有する容器では、中栓部分のみが特定樹脂素材で形成されていてもよい。あるいは、中栓以外の本体部分が特定樹脂素材で形成されていてもよい。あるいは、容器全体が特定樹脂素材で成型されていてもよい。外用組成物と接触する面の少なくとも一部が特定樹脂素材で構成されていればよいが、接触面の大半が特定樹脂で構成されていることが好ましい。
このように、本発明では内壁の少なくとも一部が上記樹脂素材で構成される容器に収容されて提供される場合にも好適である。本発明の外用組成物が接する内壁全体における上記樹脂素材の割合としては、特に限定されないが、例えば内壁部の30%以上、更には50%以上、更には70%以上、更には90%以上、特にほぼ100%(内壁ほぼ全て)が上記樹脂素材である場合を挙げることができる。
本発明において、特定樹脂素材容器の形状、内部に収容できる容量は特に限定はされない。例えば頭皮用のシャンプーとしての容器であれば、内容量を10ml以上1000ml以下、好ましくは、50ml以上500ml以下収容できる容器であり得る。
この他に、本発明の外用組成物を充填する容器は、エアゾール、スプレー用容器等でもあり得る。
本発明において、ポリエチレン樹脂とは、エチレンを重合して得られるポリマーを含有する結晶性の熱可塑性樹脂を指す。エチレンのホモポリマーが構成ポリマーであってもよい。高密度ポリエチレン(HDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE) 、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)のいずれの種類も含む。他のモノマーとエチレンとの共重合体を構成ポリマーとする樹脂もポリエチレン樹脂に含まれる。他のモノマーを含む場合、構成単位としてのエチレンが、80%以上、好ましくは90%以上含まれる。このようなポリマーに、安定化剤や難燃助剤などの添加剤を加えてポリエチレン樹脂とすることもできる。このような樹脂として、あるいは樹脂素材の容器としては市販のものを用いることができる。
本発明において、ポリプロピレン樹脂とは、プロピレンのホモポリマー、他のモノマー単位(例えばエチレンあるいはブテン-1)を含むランダムコポリマーを含む樹脂をいう。さらには、限定はされないが、エチレン-プロピレンコポリマーを40〜50重量%とプロピレンホモポリマー50〜60重量%とを含んで構成される樹脂などもポリプロピレン樹脂に含まれる。このようなポリマーに、安定化剤や難燃助剤などの添加剤を加えてポリプロピレン樹脂とすることもできる。このような樹脂として、あるいは樹脂素材の容器としては市販のものを用いることができる。
本発明において、ポリエステル樹脂は、多価アルコールと多価カルボン酸(例えば、テレフタル酸)を共重合させて得られたエステルの樹脂を指し、代表的なものとしてはポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂やポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂が挙げられるが、限定はされない。
本発明において、ポリエチレンテレフタレート樹脂とは、テレフタル酸またはそのジメチルエステルとエチレングリコールとの縮重合物を構成ポリマーとする樹脂を指す。このようなポリマーに、安定化剤や難燃助剤などの添加剤を加えてポリエチレンテレフタレート樹脂とすることもできる。好ましくは、本発明で用いるポリエチレンテレフタレート樹脂は、テレフタル酸又はそのジメチルエステルとエチレングリコールとを重縮合して合成したポリマーを、樹脂を構成するポリマー成分のうち、50重量%以上、より好ましくは、60重量%以上を占めるものである。このような樹脂として、あるいは樹脂素材の容器としては市販のものを用いることができる。
ポリブチレンテレフタレート樹脂とは、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体と1,4-ブタンジオールを重縮合させるなど公知の重合方法によって得られるポリマーを含む。このようなポリマーに、安定化剤や難燃助剤などの添加剤を加えてPBT樹脂とすることもできる。テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体と1,4-ブタンジオールとを重縮合して合成したポリマーには、構成成分として任意に他のモノマーが含まれていてもよく、さらには、他のポリマーが含まれていてもよい。他のポリマーには、ポリカーボネート、(メタ)アクリル酸系重合体、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアリレートなどが含まれるが、これに限定されない。ここで、限定はされないが、テレフタル酸のエステル形成性誘導体としては、テレフタル酸ジメチルなどが例示される。好ましくは、本発明で用いるPBT樹脂は、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体と1,4-ブタンジオールとを重縮合して合成したポリマーを、樹脂を構成するポリマー成分のうち、50重量%以上、より好ましくは、60重量%以上を占めるものである。これらは市販のものを利用することもできる。
本発明の特定素材樹脂は、さらに、樹脂をガラス繊維などの補強剤を含んで強化した樹脂も包含する。
本発明の外用組成物においては、(A)成分、(B)成分、および(C)成分の他に、任意の成分を含んでいてもよい。
本発明の外用組成物には、局所麻酔剤を含有させることもできる。局所麻酔剤として、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、ジブカイン、ブピバカイン、メピバカイン、ロピバカイン、レボブピバカイン、およびそれらの薬学的に許容される塩、およびアミノ安息香酸エチルからなる群より選択される1種または2種以上であることが好ましい。
本発明の外用組成物には、ビタミン剤を含有させることもできる。ビタミン剤としては、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム等のビタミンE類、ユビキノン誘導体およびその薬理学的に許容される塩、リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、ニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチル、アスコルビゲン−A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、フィロキノン、ファルノキノン、γ−オリザノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩、塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン、葉酸、プテロイルグルタミン酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン、ビオチシン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、カルニチン、フェルラ酸、α−リポ酸、オロット酸、ヘスペリジン、γ−オリザノール、オロチン酸、ルチン、エリオシトリンおよびその薬理学的に許容される塩からなる群より選択される1種または2種以上であることが好ましい。
本発明の外用組成物には、殺菌剤を含有させることもできる。殺菌剤としては、イソプロピルメチルフェノール、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルへキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩化セチルピリジニウム、安息香酸ナトリウム、エタノール、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、およびビグアニド化合物からなる群より選択される1種または2種以上であることが好ましい。
本発明の外用組成物には、鎮痒成分を含有させることも可能である。このような他の鎮痒成分としては、クロタミトン、イクタモール、モクタモール、チモール酸およびその薬理学的に許容される塩からなる群より選択される1種または2種以上であることが好ましい。
本発明の外用組成物は、医薬品、医薬部外品、化粧品等として幅広く利用可能な任意の形態で提供される。好ましくは、皮膚及び/又は毛髪用外用剤として利用可能な製剤として提供される。
(皮膚及び/又は毛髪用外用剤形態)
本発明の(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含有する外用組成物は、医薬品、医薬部外品、化粧品等として、皮膚および/または毛髪用外用剤の形態で使用され得る。これらの外用剤形態においては、(A)成分、(B)成分、および(C)成分に加えて、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、皮膚および/または毛髪用外用剤(医薬部外品、医薬品、化粧品等)に添加される公知の基剤又は担体を混合して使用できる。その他に、このような皮膚および/毛髪用外用剤には、例えば、経皮吸収促進剤、他の界面活性剤、油分、アルコール類、親水性ゲル化剤、親油性ゲル化剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、保存剤、pH調整剤、安定化剤、分散剤、香料、着色剤、色素、パール光沢付与剤、血行促進成分、保湿成分、紫外線吸収成分、紫外線散乱成分、洗浄成分、収斂成分、ペプチド、アミノ酸類、角質柔軟成分、細胞賦活化成分、溶解補助剤、水等を配合することができる。添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明で使用できる油分としては、鉱物性油(流動ワセリン)、植物性油(カリテバターの液状留分、ヒマワリ油)、動物性油(ペルヒドロスクアレン)、合成油(プルセリン油)、シリコーン油又はロウ(シクロメチコーン)、及びフッ化油(ペルフルオロポリエーテル)、ミツロウ、カルナウバロウ又はパラフィンロウなどが挙げられる。
本発明においてはさらに他の界面活性剤を併用することもできる。
本発明で使用できるアルコール類は、低級アルコールが好ましく、特にエタノール、イソプロパノール、及びプロピレングリコールが好ましい。
本発明で使用できる親水性のゲル化剤としては、カルボキシビニルポリマー、アクリルコポリマー、例えばアクリラート/アクリル酸アルキルのコポリマー、ポリアクリルアミド、多糖類、例えばヒドロキシプロピルセルロース、天然ガム及びクレーを挙げることができる。本発明で使用できる親油性のゲル化剤としては、変性クレー類、例えばベントーン、脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸アルミニウム、及び疎水性シリカ、エチルセルロース及びポリエチレンを挙げることができる。
その他の基剤又は担体としては、流動パラフィン、;パルミチン酸イソプロピル;カルボキシビニルポリマー;水などの水系基剤などが挙げられる。
アルコール類などの溶媒、ゲル化剤、基剤又は担体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の外用組成物は、医薬品、医薬部外品、化粧品等の公知の形態として、例えば、毛髪や皮膚への使用に適した任意の剤形であり得る。本発明の外用組成物は、使用後に洗い流さないリーブオン型の外用組成物であってもよいし、使用後で洗い流す形態の洗浄用組成物であってもよい。本発明の外用組成物が洗浄用組成物である場合、その形態は特に限定されないが、石鹸(固形石鹸、液体石鹸、泡状石鹸、ボディソープ(ボディシャンプーともいう)、ハンドソープ等、クレンジングフォーム、シャンプー(頭髪用シャンプー、ドライシャンプー、リンスインシャンプー等)であり得る。さらに、リンス、コンディショナーなどの形態であり得る。これらの中でも液体石鹸、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプー、リンスが好ましく、とりわけ、シャンプーが好ましい。本発明の外用組成物は、ローション、ジェル、ムース、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、エアゾール剤、パウダー剤、パップ剤、不織布等のシートに薬液を含浸させたシート剤、スプレーなどとしても提供される。中でも、好ましくは、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、の形態で用いられる。かかる形態とすることにより、本発明の外用組成物がより優れた効果を十分に発揮することができる。本発明の外用組成物は、好ましくは、ノズルを備えたポンプ容器等に充填して使用されることも想定されるシャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料として好適に用いられる。
本発明の外用組成物は、任意の容器に入れて提供され得る。本発明の外用組成物によれば、経時的な製剤粘度上昇を抑制し、また乾燥後の白残りを抑制することができる。このような粘度上昇や白残りの発生は、一般に口径が小さい吐出口を備えたボトル型容器や、製剤を吸い上げて吐出させる細長い形状のノズルを備えたポンプ型容器に収容して用いられる場合に、目詰まりを生じさせやすく問題が大きい。従って、本発明の外用組成物は、このような口径が小さめの吐出口や細長いノズルを備えた容器、例えば、細口型ボトルやポンプ型容器等に収容されて好適に用いられ得る。吐出口やノズルの口径としては、特に限定はされないが、例えば、口径φ1.5〜5.0mm程度のものが挙げられる。ポンプ型容器等で用いられる細長いノズルのサイズとしては、吸入口から吐出口までの長さが10〜25cm程度のものを挙げることができる。
また、製剤の経時的な粘度上昇は、粘度が比較的高めの製剤において、目詰まり等の問題を生じさせやすく問題が大きい。本発明によれば、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤と共にアゾール系抗真菌剤を含有する外用組成物でありながら粘度上昇を効果的に抑制することができる。かかる観点に鑑みれば、本発明は、粘度に応じてE型粘度計又はB型粘度計を用いて25℃で測定した場合の粘度が通常1〜2000000mPa・s程度、一般には1〜1000000mPa・s程度であってもよく、例えば100〜1000000mPa・s程度或いは300〜100000mPa・s程度にまで高粘度の製剤であってもよい。
本発明の外用組成物は、アゾール系抗真菌剤を含有するので、抗真菌効果を発揮することが望まれる任意の場面で使用され得る。例えば、本発明の外用組成物は、頭皮湿疹、フケ症、白癬(例えば、足白癬、体部白癬、股部白癬)、カンジダ症(例えば、指間びらん症、間擦疹)、癜風等の治療、予防及び/又は改善のために好適に用いられる。本発明の外用組成物は、真菌を原因とする症状が気になる皮膚や毛髪に塗布して使用することができ、また真菌を原因とする症状が気になる皮膚や毛髪に塗布して洗浄後に水分等で洗い流して使用することもできる。好ましくは、本発明の外用組成物は、毛髪や皮膚を洗浄するために用いられる。用法は、特に限定されず、シャンプーであれば、1日1回程度の使用でもよい。あるいは、1日数回(例えば、朝、昼、晩の3回)定期的に使用してもよく、または必要に応じて適時使用してもよい。皮膚及び/又は毛髪用外用剤形態の場合には、適量(例えば、0.1〜10g程度)を、皮膚及び/又は毛髪に塗布、塗擦または噴霧することにより適用することができる。
本発明ではまた、特定樹脂容器に外用組成物が収容された状態の製品が提供される。本発明の外用組成物は、容器に入った状態のシャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料などとして、提供され得る。
本発明は、外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、該外用組成物の経時的粘度上昇を抑制する方法、に関する。本方法の一態様として、本発明は、(A)アゾール系抗真菌剤及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含有する組成物に、(B)抗炎症剤を配合することで、該組成物の経時的粘度上昇を抑制する方法、に関する。
ここで、「経時的粘度上昇を抑制する」とは、限定はされないが、例えば、実施例で示される粘度上昇率として、好ましくは、70%以内の数値を示す、あるいはより好ましくは、60%以内の数値を示すことをいう。
本発明はまた、外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、該外用組成物の乾燥後の白残りを抑制する方法、に関する。本方法の一態様として、本発明は、(A)アゾール系抗真菌剤及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含有する組成物に、(B)抗炎症剤を配合することで、該組成物の乾燥後の白残りを抑制する方法、に関する。
ここで、「乾燥後の白残りを抑制する」とは、組成物の乾燥後の660nmにおける吸光度として、0.8以下、好ましくは、0.7以下、より好ましくは、0.6以下、更に好ましくは、0.4以下を示すことを指す。
本発明はまた、外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、アゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制する方法、に関する。本方法の一態様として、本発明は、(A)アゾール系抗真菌剤及び(B)抗炎症剤を含有する組成物に、(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を配合することで、アゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制する方法に関する。
ここで、アゾール系抗真菌剤の残存率は、限定はされないが、実施例における測定法によって得られ、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上であることを指す。
本発明はまた、接触する面の一部または全部が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリ(1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂等)、及びそれらの混合樹脂からなる群より選択される少なくとも1種で構成される容器に収容される外用組成物中に、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を共存させることで、該外用組成物中のアゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制する方法、に関する。本方法の一態様として、本発明は、接触する面の一部または全部が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、及びそれらの混合樹脂からなる群より選択される少なくとも1種で構成される容器に収容される、(A)アゾール系抗真菌剤および(B)抗炎症剤を含有する外用組成物に、(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を配合することで、該外用組成物中のアゾール系抗真菌剤の残存率低下を抑制する方法、に関する。
上記粘度上昇抑制方法、白残り抑制方法、およびアゾール系抗真菌剤の残存率低下抑制方法において、(A)アゾール系抗真菌剤は、ミコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ネチコナゾール、スルコナゾール、ビフホナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種であり得る。
上記方法において、(B)抗炎症剤は、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、サリチル酸、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、ウフェナマート、ブフェキサマク、イブプロフェンピコノール、インドメタシン、ジクロフェナク、ピロキシカム、ベルベリン、リゾチーム、アズレン、ブロメライン、セラペプターゼ、セミアルカリプロティナーゼ及びそれらの誘導体(例えば、エステル化誘導体、エーテル化誘導体等)、並びにそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種であり得る。
上記方法において、(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤は、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン、ヤシ油脂肪酸アシルサルコシン、ヤシ油脂肪酸アシルメチルアラニン、ヤシ油脂肪酸アシルタウリン、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリン、ヤシ油脂肪酸アシルイセチオン酸、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種であり得る。
上記方法における外用組成物の25℃における粘度は、1mPa・s以上であり得る。
上記方法において、(A)成分の含有量は、外用組成物全量に対して0.01重量%以上であり得る。
上記方法において、(B)成分の含有量は、外用組成物全量に対して0.0001重量%以上であり得る。
上記方法において、(C)成分の含有量は、外用組成物全量に対して0.01重量%以上であり得る。
本発明の外用組成物は、例えば以下の(A)、(B)、及び(C)成分を含む。
(A)ミコナゾール、(B)サリチル酸、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルメチルアラニントリエタノールアミン;
(A)ラノコナゾール、(B)グリチルリチン酸モノアンモニウム、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム;
(A)ケトコナゾール、(B)グリチルリチン酸モノアンモニウム、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアラニンナトリウム;
(A)ルリコナゾール、(B)グリチルリチン酸ジカリウム、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム。
本発明はまた、(A)アゾール系抗真菌剤、(B)抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含有する外用組成物を、少なくとも一部が特定樹脂素材である容器に収容してなる、容器入り外用組成物の製品に関する。
限定はされないが、特に好ましくは、本発明では、(A)ミコナゾール硝酸塩、(B)グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、トラネキサム酸、またはε−アミノカプロン酸、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウムを含有する外用組成物を、少なくとも内壁の一部または全部がポリエチレン素材、ポリプロピレン素材、及び/又はポリエチレンテレフタレート素材である容器に収容してなる、容器入り外用組成物としての洗浄用製品が提供される。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
下記表1に示す処方を、常法に従って調製した。具体的には、各化合物を100mlガラスバイアルに量り取り、必要量の蒸留水を添加した。約80℃で保温しながら攪拌し、均一な製剤を得た。
(比較例1〜2)
実施例1と同様にして、表1に示す処方を調製した。
(試験例1:粘度安定性評価)
調製直後に、実施例1、比較例1〜2の組成物について粘度(25℃)をE型回転粘度計(TOKIMEC製)で測定し、それぞれ平均値を算出した(初期粘度値)。
次いで、6ウェルプレート(φ33.78mm、TPP社製)に各被験組成物を5mLずつ添加し、24時間室温にて静置した。その後、調製直後と同様にして各被験組成物について粘度(25℃)を測定し、それぞれ平均値を算出した(保存後粘度値)。そして、各被験組成物について保存後粘度値を初期粘度値で減算して粘度上昇値を算出した。次いで、例えば実施例1であれば、下式Iに従い、ミコナゾール硝酸塩を含有しないコントロール(比較例1)に対して、ミコナゾール硝酸塩を配合した被験組成物(比較例2)の粘度上昇率を100とした場合の粘度上昇率(%)を算出した。この結果を、下記表1に併せて示す。以下、実施例2〜4の値もこの式に準じる。
[式I]粘度上昇率(%)={(実施例1の粘度上昇値−比較例1の粘度上昇値)/(比較例2の粘度上昇値−比較例1の粘度上昇値)}×100
本試験例において、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含む基剤のみの被験組成物(比較例1、コントロール)に比べ、同じ基剤にミコナゾール硝酸塩を添加して調製した比較例2の被験組成物では、僅か24時間の保管後にも明らかな粘度上昇が認められた。一方、全く予想外のことに、これら二成分を含有する被験組成物に更にグリチルリチン酸ジカリウムを組み合わせた場合には、粘度上昇率を効果的に抑えられることが明らかになった。
(実施例2〜4)
上記実施例1と同様の手順で、下記表2に示す被験組成物を調製した。
(試験例2:粘度安定性評価)
同様に、調製直後の初期粘度値と24時間保存後粘度値を測定し、ミコナゾール硝酸塩を含有しないコントロール(比較例1)に対して、ミコナゾール硝酸塩を配合した被験組成物(比較例2)の粘度上昇率を100とした場合の粘度上昇率(%)を算出した。この結果を、下記表2に併せて示す。
本試験結果にも示されるように、(B)抗炎症剤として、アラントイン、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸を用いた場合にも、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含む基剤にミコナゾール硝酸塩を添加した場合の粘度上昇を抑制できることが明らかとなった。
(実施例、比較例3〜5)
下記表3に示す処方により、実施例および比較例3〜5の被験組成物を調製した。調製の方法は、実施例1と同様である。
(白残り評価(1))
実施例1、比較例1〜5の被験組成物を、プラスチックシャーレ(FALCON EASY GRIP Petri Dish(35x10mm)、ポリスチレン製、BECTON DICKINSON Labware,.NJ,USA.)の各ウェルに5mLずつ添加し、室温にて4日間静置することにより、水分を蒸発させた。水分蒸発後、各ウェルについて660nmの吸光度をマイクロプレートリーダー(SH-9000、コロナ電気株式会社製)を用いて測定し、各ウェルの濁度を求めて、白残り(白色結晶の析出)の指標とした。
各被験組成物の乾燥後の吸光度(660nm)を上記表3の最下欄に併せて示す。また、乾燥後の各被験組成物を撮影した写真を図1に示す。図1の上段左側より:比較例2〔A+C〕、実施例1〔A+B+C〕、比較例1〔C〕
下段左側より:比較例3〔B+C〕、比較例4〔A+C(増量)〕、比較例5〔C(増量)〕を表わす。これらの結果に示されるように、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤の基剤のみの比較例1では乾燥後に白残りは認められない。そして、これにミコナゾール硝酸塩を添加した比較例2では、乾燥後のシャーレに白色結晶が多量に析出し、白残りが激しいことが分かる。一方、これらの2成分を含む被験組成物にグリチルリチン酸ジカリウムを添加した実施例1では、目視でも明らかなレベルまで白残りが抑制されていた。この実施例1で認められた白残り改善効果が、グリチルリチン酸ジカリウムの界面活性作用によることが考えられたため、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤の量を実施例1における界面活性剤の総量(ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム3重量%+グリチルリチン酸ジカリウム0.5重量%=3.5重量%)まで増量した比較例4を用意して同様に評価を行ったところ、この比較例4では殆んど白残りは改善しないことが明らかになった。以上の結果から、実施例1で認められた高度な白残り改善効果が単なる界面活性作用によるものではないことも明らかとなった。
(実施例5〜6)
実施例1と同様の方法で、表4に示す処方の組成物を調製した。
(比較例6〜7)
実施例5〜6と同様にして、比較例6〜7の処方の組成物を調製した。
(白残り評価(2))
乾燥後の白残り発生及び程度について評価を行った。各被験組成物について乾燥後に測定した吸光度値(660nm)を下記表4の最下欄に併せて示す。
上記試験結果に示されるように、(B)抗炎症剤として、トラネキサム酸を用いた場合にも、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を含む基剤にミコナゾール硝酸塩を添加した場合の白残り発生を抑制できることが明らかとなった。また、本試験例の結果より、(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤として、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウムを用いた場合には、(B)抗炎症剤として、グリチルリチン酸よりもトラネキサム酸を用いた場合の方が白残り改善効果が高いことも明らかとなった。
(実施例7)
実施例1と同様の方法で、表5に示す処方の組成物を調製した。
(比較例8〜9)
実施例7と同様にして、比較例8および9の処方の組成物を調製した。
(アゾール系抗真菌剤の安定性評価(1))
調製した各被験組成物を密栓容器に5mLずつ充填し、恒温槽にて60℃で2週間高温加速試験を行った。その後、被験製剤を、内部標準物質(サリチル酸ベンジルの酢酸エチル溶液(1→5000))で抽出作業を行い、得られた上層をメタノールで2倍希釈したサンプルを、高速液体クロマトグラフ(HPLC)法にて定量した。HPLCの測定条件は以下の通りである。更に、HPLC法にて各被験組成物中におけるミコナゾール硝酸塩の含有量を内部標準法により求め、調製時の初期含有量を100%とした場合の、1週間保存後の各被験組成物におけるミコナゾール硝酸塩の含有量の割合を残存率(%)として算出した。この結果を、下記表5の最下欄に併せて示す。
(HPLC測定方法)
・カラム:ジーエルサイエンス社製、オクタデシルシリカ化シリカゲルを充填(Inertsil ODS-2)
・カラムサイズ;5μm、φ4.6×150mm
・溶離液:メタノール:50mMリン酸二水素アンモニウム溶液=85:15
・流量:ミコナゾール硝酸塩の保持時間が約8分となるように調整
・検出器:紫外吸光光度計(測定波長:267mm)
・カラム温度:40℃
・注入量:10μl
上記表5の結果に示されるように、ミコナゾール硝酸塩は、グリチルリチン酸ジカリウムと共存する場合に著しく残存率が低下することが分かる。一方、全く予想外のことに、それら2成分を含む被験組成物にヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウムを更に添加した場合には、ミコナゾール硝酸塩の残存率が高度に改善し、非常に安定な製剤となることが明らかとなった。
(実施例8〜9)
実施例1と同様に、表6に示す処方の組成物を調製した。
(アゾール系抗真菌剤の安定性評価(2))
下記表6に示す処方について、加速試験条件を60℃で1週間に変更した以外は実質的に上記安定性評価(1)と同様の手順で、高温加速試験後のミコナゾール硝酸塩の残存率(%)について評価を行った。この結果を、下記表6の最下欄に併せて示す。
上記表6の結果に示されるように、グリチルリチン酸ジカリウムと共存することにより引き起こされるミコナゾール硝酸塩の残存率低下は、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸ナトリウム又はヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウムを組み合わせて用いた場合にも高度に改善できることが明らかとなった。
(実施例10)
実施例1と同様の方法で、表7に示す処方について、組成物を調製した。
(アゾール系抗真菌剤の安定性評価(3))
下記表7に示す処方について、加速試験条件を60℃で4週間に変更した以外は実質的に安定性評価(1)と同様の手順で、高温加速試験後のミコナゾール硝酸塩の残存率(%)について評価を行った。この結果を、下記表7の最下欄に併せて示す。
上記表7の結果に示されるように、(C)ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤として、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウムを用いた場合にも、グリチルリチン酸ジカリウムの共存によるミコナゾール硝酸塩の残存率低下は抑制できることが認められた。しかし、残存率の改善度は、(C)成分としてヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウムを用いた場合の方がより優れていた。
(参考例)
表8に示す処方の組成物を各容器に入れて調製した。
(アゾール系抗真菌剤の安定性評価(4))
容器の素材とアゾール系抗真菌剤の残存率変化の関係について評価を行った。具体的には、下記表8に示す処方の組成物を、各種素材で構成される容器(PE:ポリエチレン樹脂容器、PP:ポリプロピレン樹脂容器、PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂容器、ガラス:ガラス製容器)にそれぞれ充填して、恒温槽にて60℃で2週間高温加速試験を行った。その後、HPLC法にて各被験組成物中におけるミコナゾール硝酸塩の含有量を求め、高温加速試験後の残存率(%)を算出した。この結果を、各容器素材の表記と共に、下記表8に併せて示す。
上記表8の結果に示されるように、グリチルリチン酸ジカリウムを共存させた場合のミコナゾール硝酸塩の残存率低下は、ガラス容器に収容した場合よりも、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等で構成されるプラスチック製の容器に収容した場合に特に著しいことが分かった。
(比較例10〜15)
(実施例11〜16)
次に、表9および表10に示す外用組成物を調製した。
これらの外用組成物について、プラスチック製容器に収容した場合における残存率改善効果を更に評価した。具体的には、下記表9及び10に示す製剤を調製し、各種素材で構成される容器(PE、PP、PET)に充填して60℃で3週間保管して、HPLC法によりミコナゾール硝酸塩の残存率(%)を算出した。この結果を、下記表9、10に併せて示す。
上記表9、10の結果に示されるように、グリチルリチン酸ジカリウムの共存によりミコナゾール硝酸塩の著しい残存率低下を招きやすい樹脂製容器に収容した場合でも、ヤシ油脂肪酸アシルアミノ酸系アニオン性界面活性剤を更に組み合わせることにより高度に残存率が改善し、なかでも(C)成分として、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウムを用いた場合にとりわけ高い残存率改善効果が得られることが認められた。
以下、本発明の外用組成物の製剤処方例を示す。
(製剤処方例1)
ミコナゾール硝酸塩 0.7重量%
グリチルリチン酸ジカリウム塩 0.5重量%
イブプロフェンピコノール 0.5重量%
N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム 10.0重量%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0重量%
濃グリセリン 1.0重量%
キレート剤 適量
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
抗酸化剤 適量
香料 適量
精製水 残部
(製剤処方例2)
ラノコナゾール 1.0重量%
サリチル酸 0.5重量%
グリチルレチン酸 0.1重量%
N-ヤシ油脂肪酸アシル-DL-アラニントリエタノールアミン 5.0重量%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 1.0重量%
濃グリセリン 5.0重量%
キレート剤 適量
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
香料 適量
抗酸化剤 適量
精製水 残部
(製剤処方例3)
ルリコナゾール 1.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.5重量%
アラントイン 0.5重量%
ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム 3.0重量%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0重量%
濃グリセリン 10.0重量%
キレート剤 適量
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
香料 適量
抗酸化剤 適量
精製水 残部

Claims (15)

  1. (A)ミコナゾール又はその塩、(B)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントインおよびそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の抗炎症剤、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸(ココイルグルタミン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸(ココイルアスパラギン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン(ココイルグリシン)、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン(ココイルグルタミン)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン(ココイルアスパラギン)、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン(ココイルアラニン)、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン(ココイルトレオニン)、及びこれらの塩からなる群より選択されるヤシ油脂肪酸とアミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤を含有する、外用組成物。
  2. 前記(A)ミコナゾール又はその塩が、ミコナゾールの硝酸塩である、請求項1に記載の外用組成物。
  3. 前記(B)抗炎症剤が、グリチルリチン酸ジカリウム又はトラネキサム酸である、請求項1又は2に記載の外用組成物。
  4. 前記(C)成分が、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項記載の外用組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の外用組成物であって、該外用組成物と接触する面の一部または全部が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、及びそれらの混合樹脂からなる群より選択される少なくとも1種で構成される容器に収容されている、外用組成物。
  6. ノズルを備えたポンプ型容器又は細口型ボトル容器に収容されている、請求項1〜5のいずれか1項記載の外用組成物。
  7. 25℃における粘度が1mPa・s以上である、請求項1〜6のいずれか1項記載の外用組成物。
  8. 前記(A)成分の含有量が、組成物全量に対して0.01重量%以上である、請求項1〜7のいずれか1項記載の外用組成物。
  9. 前記(B)成分の含有量が、組成物全量に対して0.0001重量%以上である、請求項1〜8のいずれか1項記載の外用組成物。
  10. 前記(C)成分の含有量が、組成物全量に対して0.01重量%以上である、請求項1〜9のいずれか1項記載の外用組成物。
  11. 毛髪又は皮膚を洗浄するために用いられる、請求項1〜10のいずれか1項記載の外用組成物。
  12. (A)ミコナゾール又はその塩、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸(ココイルグルタミン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸(ココイルアスパラギン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン(ココイルグリシン)、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン(ココイルグルタミン)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン(ココイルアスパラギン)、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン(ココイルアラニン)、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン(ココイルトレオニン)、及びこれらの塩からなる群より選択されるヤシ油脂肪酸とアミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤を含有する外用組成物に、(B)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、およびそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の抗炎症剤を共存させることで、該外用組成物の経時的粘度上昇を抑制する方法。
  13. (A)ミコナゾール又はその塩、及び(C)ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸(ココイルグルタミン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸(ココイルアスパラギン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン(ココイルグリシン)、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン(ココイルグルタミン)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン(ココイルアスパラギン)、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン(ココイルアラニン)、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン(ココイルトレオニン)、及びこれらの塩からなる群より選択されるヤシ油脂肪酸とアミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤を含有する外用組成物に、(B)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、トラネキサム酸、およびそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の抗炎症剤を共存させることで、該外用組成物の乾燥後の白残りを抑制する方法。
  14. (A)ミコナゾール又はその塩、及び(B)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、およびそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の抗炎症剤を含有する外用組成物に、(C)ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸(ココイルグルタミン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸(ココイルアスパラギン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン(ココイルグリシン)、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン(ココイルグルタミン)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン(ココイルアスパラギン)、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン(ココイルアラニン)、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン(ココイルトレオニン)、及びこれらの塩からなる群より選択されるヤシ油脂肪酸とアミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤を共存させることで、(A)成分の残存率低下を抑制する方法。
  15. 接触する面の一部または全部が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、及びそれらの混合樹脂からなる群より選択される少なくとも1種で構成される容器に収容される、(A)ミコナゾール又はその塩、及び(B)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、およびそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の抗炎症剤を含有する外用組成物に、(C)ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸(ココイルグルタミン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン酸(ココイルアスパラギン酸)、ヤシ油脂肪酸アシルグリシン(ココイルグリシン)、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン(ココイルグルタミン)、ヤシ油脂肪酸アシルアスパラギン(ココイルアスパラギン)、ヤシ油脂肪酸アシルアラニン(ココイルアラニン)、ヤシ油脂肪酸アシルトレオニン(ココイルトレオニン)、及びこれらの塩からなる群より選択されるヤシ油脂肪酸とアミノ酸とのアシル化物であるアニオン性界面活性剤を共存させることで、該外用組成物中のミコナゾール又はその塩の残存率低下を抑制する方法。
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