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JP6449614B2 - 液体食品及びその製造方法 - Google Patents
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JP6449614B2 - 液体食品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体食品及びその製造方法に関する。
ハイドロコロイドを使用した粘性を有する液体食品には様々なものがある。例えば、ドレッシング、焼肉たれなどのたれ類、とんかつソース、ホワイトソース、カレーなどの調味料が代表される。これらは、とろみをつけることにより付着性改善、口腔内での食感改良、固形物の沈殿防止など様々な利点を得ることができる。
これらの液体食品にとろみをつける方法として、従来、澱粉、グアーガム、タマリンドガムなどのハイドロコロイドを使用している。
しかし、澱粉は老化現象により経時的に離水や食感の変化が生じてしまう、一般的な調味料は酸性食品であるためハイドロコロイドを通常の溶解方法で使用したものは経時的に加水分解が生じ粘性が低下してしまう、液粘性が高いため溶解作業や輸送作業、定量充填(小分け)が難しいなどの問題がある。
これらの問題を解決するために、いくつかの方法が検討されている。例えば、特許文献1には、糖度が50〜80重量%に調整された液糖100重量部に対し、ゲル化剤の割合が1.0〜15重量部、かつカルシウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩から選ばれる少なくとも1以上からなる塩を、ゲル化剤総量に対し0.01〜2倍量、含有することを特徴とする液状ゲル化剤組成物が記載され、殺菌工程や長期的な保管に対してもゲル化をおこさずに良好な液体状態を有する液状ゲル化組成物が記載されている。
また、特許文献2には、糊料を水に溶解して流動性のある液体として調整し、水分を含む目的物に添加して粘性又はゲル化を発現させるようにしたことを特徴とする増粘用添加液が記載されている。特許文献3には、キサンタンガムにアルギン酸ナトリウム、ペクチン、及びCMCナトリウムのうち1以上からなる糊料が添加されたことを特徴とする増粘用添加物が記載されている。
特開平5−252883号公報 特開2000−41594号公報 特開2004−208562号公報
しかしながら、特許文献1に記載された液状ゲル化剤組成物は、糖度が高いため希釈して使用される食品がコーヒー、ココア、チョコレートワイン、果汁、乳製品を使用したデザートゼリーなどの嗜好品に限られてしまう問題がある。さらに、ゲル化剤が経時的に吸水して流動性が低下していくか、スラリー状になってしまうという問題がある。
また、特許文献2及び3に記載された増粘用添加液は、糊料が溶解された状態で存在しており、経時的安定性に劣るという欠点がある。さらに、溶解された糊料が添加物により粘度抑制されているため、塩類など他の添加物を加えると粘度抑制作用がなくなり粘度を発現してしまうという問題がある。そのため、使用はあくまでも増粘したい物質に添加する添加液に限られてしまう問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、経時安定性に優れ且つ低粘度で充填性等に優れた液体食品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、以上の目的を達成するために、鋭意検討した結果、塩度と糖度を調整した液体中に溶解が制御されたハイドロコロイド粒子を含ませることによって、経時安定性に優れ且つ低粘度で充填性等に優れた液体食品及びその製造方法を提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、ハイドロコロイドを含む液体食品であって、塩度が3.0重量%以上20.0重量%以下、及び下記式(1)により算定される算定糖度が5重量%以上50重量%未満に調整され、該ハイドロコロイドの溶解が抑制されていることを特徴とする液体食品に関する。
算定糖度=糖度計で測定された糖度−塩度 ・・・(1)
前記液体食品は、前記ハイドロコロイドの溶解を抑制する溶解抑制成分を含むことが好ましい。
本発明の液体食品の第1実施形態は、前記ハイドロコロイドが、フェヌグリークガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、CMCナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、澱粉、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上であり、前記溶解抑制成分が、アラビアガム、プルラン、大豆多糖類及びアラビノガラクタンのいずれか1以上を含有することが好ましい。
また、本発明の液体食品の第2実施形態は、本発明の液体食品は、前記ハイドロコロイドが、フェヌグリークガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、CMCナトリウム、アルギン酸塩、ペクチン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、澱粉、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上であり、前記溶解抑制成分が、エチルアルコール及び油脂のいずれか1以上を含有することが好ましい。
また、本発明の液体食品の第3実施形態は、前記ハイドロコロイドが、キサンタンガム、アルギン酸塩、ペクチン、アラビアガム、サクシノグルカン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上であり、前記溶解抑制成分が、ゼラチンを含有し、pHが2.5〜5.5であることが好ましい。
また、本発明の液体食品の第4実施形態は、前記ハイドロコロイドが、ネーティブジェランガムであることが好ましい。
さらに、本発明は、上記液体食品の製造方法に関する。
以上のように、本発明によれば、経時安定性に優れ且つ低粘度で充填性等に優れた液体食品及びその製造方法を提供することができる。
本発明の液体食品は、ハイドロコロイドを含む液体食品であって、塩度が3.0重量%以上20.0重量%以下、及び下記式(1)により算定される算定糖度が5重量%以上50重量%未満に調整され、該ハイドロコロイドの溶解が抑制されていることを特徴とする。
算定糖度=糖度計で測定された糖度−塩度 ・・・(1)
ハイドロコロイドは、種類によっては塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満に調整した溶液だけで溶解が抑制される場合もあるが、ハイドロコロイドの溶解を抑制する溶解抑制成分を併せて含むことにより、溶解が抑制されることが好ましい。本発明の液体食品は、上記ハイドロコロイドの溶解を抑制することにより、経時安定性に優れ且つ低粘度で充填性等に優れる。
(ハイドロコロイドの溶解が抑制された状態)
本発明において、ハイドロコロイドの溶解が抑制された状態とは、ハイドロコロイドが溶媒である水には完全溶解せずに、粒子が膨潤する状態、ハイドロコロイドの表面等の一部が水と水和し粘性を有する粒子となる状態、及び溶解も膨潤もすることなく粒子が存在する状態のいずれかの状態をいう。膨潤状態、ハイドロコロイドの表面等の一部が水と水和し粘性を有する粒子となる状態、溶解も膨潤もすることなく粒子が存在する状態は、肉眼で膨潤粒子などの粒子を観察し確認できる。さらに、粒子径測定装置を使用できるものは、粒子径測定装置を使用して粒子のピークが検出されたものをハイドロコロイドの溶解が抑制された状態とすることができる。
本発明の液体食品は、用時に水で希釈又は水で希釈後加熱し、塩度と算定糖度のバランスを崩すことにより、溶解抑制成分などが有するハイドロコロイドに対する溶解制御効果がなくなり、ハイドロコロイドが溶解する。
(塩度)
本発明の液体食品に使用される塩は、塩化ナトリウム(食塩)が好ましいが、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどの塩類も含まれる。本発明の液体食品の塩度は、3.0重量%以上20.0重量%以下が好ましく、5.0重量%以上20.0重量%以下がさらに好ましい。食塩は、ハイドロコロイドの溶解を阻害する傾向がある。塩度が3.0重量%未満であるとハイドロコロイドの溶解を抑制する効果がなく、20.0重量%より多いと塩の沈殿が生じてしまうため好ましくない。
(算定糖度)
本発明における算定糖度とは、糖度計で糖度を測定(20℃)し、下記式(1)により算定される値である。
算定糖度=糖度計で測定された糖度−塩度 ・・・(1)
糖度に関係する成分は、糖類、みりんや食塩などの酸味料、pH調整剤、アミノ酸、ペプチド、核酸調味料など一般的に食品に使用される水可溶性成分が挙げられる。
糖類は、単糖類、2糖類、オリゴ糖、還元糖など食品に一般的に使用されるものであればよい。例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、トレハロースなど特に限定されない。
酸味料は、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、フマル酸、マレイン酸など一般的に食品に使用されるもので特に限定されない。
本発明の液体食品の上記式(1)により算定される算定糖度は、5重量%以上50重量%未満が好ましく、10重量%以上40重量%以下がさらに好ましい。5重量%より少ないとハイドロコロイドの溶解を抑制する効果がなく、50重量%以上であると希釈使用したときに甘味が出てしまい液体食品の本来の味を損ねてしまう。さらに、糖溶液自体の粘性により作業性が極端に悪くなってしまうため好ましくない。
(粘度)
本発明の液状食品の粘度は、200〜10000mPa・sであることが好ましく、500〜8000mPa・sであることがより好ましい。200mPa・sより小さいと希釈した時の粘度が低く喫食時の粘性が不足してしまい、10000mPa・sより大きいと粘性が高すぎ、水への分散が悪いばかりが、作業性が悪く小袋への小分け作業が困難になるため好ましくない。ハイドロコロイドの溶解が抑制されている状態での粘度が200〜10000mPa・sに抑制されていることにより、充填性に優れるため好ましい。
さらに、本発明の液状食品を37℃で保管した時の4ヵ月後の粘度は、200〜10000mPa・sであることが好ましく、500〜8000mPa・sであることがより好ましい。本発明の液状食品は、ハイドロコロイドの溶解が抑制されている状態であるため、4ヵ月後の粘度変化が少なく、経時安定性に優れていることを特徴とする。
また、用時に水で希釈又は水で希釈後加熱し、ハイドロコロイドが溶解した後の粘度は、150〜8500mPa・sであることが好ましく、400〜5000mPa・sであることがより好ましい。また、ハイドロコロイドがゲルを形成するものであれば、ゲルを形成することもできる。ゲルを形成するハイドロコロイドとしては、キサンタンガムとフェヌグリークガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム及びコンニャクマンナンのいずれか1以上との組み合わせ、カラギナン、ジェランガム、ネーティブジェランガム、アルギン酸ナトリウム並びにペクチンなどが挙げられる。
[第1実施形態]
本発明の液体食品における第1実施形態は、上記ハイドロコロイドが、フェヌグリークガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、CMCナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、澱粉、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上であり、上記溶解抑制成分が、アラビアガム、プルラン、大豆多糖類及びアラビノガラクタンのいずれか1以上を含有する。
(溶解抑制の作用機序)
第1実施形態において、ハイドロコロイドの溶解が抑制される作用機序は、以下のとおりである。
3.0重量%以上20.0重量%以下の塩度単独、5重量%以上50重量%未満の算定糖度単独、さらには3.0重量%以上20.0重量%以下の塩度で且つ5重量%以上50重量%未満の算定糖度を有していても、それのみでは第1実施形態のハイドロコロイドの溶解は抑制することができない。しかし、そこにアラビアガム、プルラン、大豆多糖類、アラビノガラクタンのいずれか1以上を含ませることにより、ハイドロコロイドの溶解を抑制でき、加熱や経時変化にも、ハイドロコロイドの溶解抑制状態を維持することができる。これは、食塩のハイドロコロイド溶解阻害作用に加え、アラビアガム、プルラン、大豆多糖類、アラビノガラクタンのいずれか1以上がさらに自由水を奪い、相乗的に強まった溶解抑制作用により、ハイドロコロイドの溶解が抑制されると考えられる。
(ハイドロコロイド)
第1実施形態におけるハイドロコロイドは、希釈後に充分な粘度が得られるという観点から、特にグアーガム、タラガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、ジェランガム、ネーティブジェランガムが好ましい。
上記ハイドロコロイドの使用濃度は0.5〜20重量%が好ましく、2〜10重量%がさらに好ましい。0.5重量%より少ないと水で希釈して溶解しても粘性が弱く、20重量%より多いと溶解が抑制された状態での粘性が高く作業性が悪い傾向にある。
(溶解抑制成分)
上記アラビアガム、プルラン、大豆多糖類、アラビノガラクタンの使用濃度は2〜30重量%が好ましく、5〜15重量%がさらに好ましい。2重量%より少ないとハイドロコロイドの溶解抑制効果が弱く、30重量%より多いと、希釈した時でもハイドロコロイドの溶解が悪い傾向にある。
第1実施形態において、ハイドロコロイドと溶解抑制成分との重量比率は1:2〜1:20が好ましく、1:4〜1:15がさらに好ましい。溶解抑制成分が1:2より多いと液体食品の粘度が高すぎ、1:20より少ないと希釈した時に粘度が上がらない傾向にある。
(製造方法)
第1実施形態の液状食品は、ハイドロコロイドが含まれた状態で塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満となるように調整された溶液に、溶解抑制成分を溶解後にハイドロコロイドを添加する、又は、溶解抑制成分とハイドロコロイドとを同時に添加することによって、ハイドロコロイドの溶解を抑制することができる。
[第2実施形態]
本発明の液体食品における第2実施形態は、前記ハイドロコロイドが、フェヌグリークガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、CMCナトリウム、アルギン酸塩、ペクチン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、澱粉、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上であり、前記溶解抑制成分が、エチルアルコール及び油脂のいずれか1以上を含有する。
(溶解抑制の作用機序)
第2実施形態において、ハイドロコロイドの溶解が抑制される作用機序は、以下のとおりである。
塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満の条件に加え、ハイドロコロイドが溶解しないエチルアルコール及び油脂のいずれか1以上を含ませることにより、ハイドロコロイドの溶解を抑制でき、加熱や経時変化した場合においてもハイドロコロイドの溶解抑制状態を維持することができる。これは、食塩のハイドロコロイド溶解阻害作用に加え、エチルアルコール及び油のいずれか1以上が水の割合を減少させ、相乗的に強まった溶解抑制作用により、ハイドロコロイドの溶解が抑制されると考えられる。エチルアルコール及び油は、ハイドロコロイドの溶解を阻害するが、単独の使用では使用量が多くなり、食品としての使用に制限がでてしまう、ハイドロコロイドが沈殿してしまうなどの問題があるが、塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満の条件と併用することにより、少量のアルコールや油の使用で効果を発揮することができる。
(ハイドロコロイド)
第2実施形態におけるハイドロコロイドは、希釈後も充分な粘度が得られるという観点から、特にグアーガム、タラガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、ジェランガム、ネーティブジェランガムが好ましい。
上記ハイドロコロイドの使用濃度は0.5〜20重量%が好ましく、2〜10重量%がさらに好ましい。0.5重量%より少ないと水で希釈して溶解しても粘性が弱く、20重量%より多いと膨潤物の粘性が高く作業性が悪い傾向にある。
(溶解抑制成分)
エチルアルコールは、食品に使用されるものであればよい。使用濃度は10〜65重量%が好ましく、15〜50重量%がさらに好ましい。10重量%より少ないとハイドロコロイドの溶解を抑制する効果がなく、65重量%より多いと希釈した場合でもハイドロコロイドの溶解が抑制されてしまう傾向にある。
油脂は、一般的に使用される食用油であればよく、大豆油、コーン油、菜種油(キャノーラ油)、ひまわり油、米油などが挙げられる。これらの油脂は、乳化剤等により乳化されて使用されるのが好ましい。使用濃度は30〜80重量%が好ましく、40〜70重量%がさらに好ましい。30重量%より少ないとハイドロコロイドの溶解を抑制する効果がなく、80重量%より多いと希釈使用したときでもハイドロコロイドの溶解が抑制されたままである傾向にある。
第2実施形態において、ハイドロコロイドと溶解抑制成分との重量比率は1:20〜1:200が好ましく、1:30〜1:150がさらに好ましい。
(製造方法)
第2実施形態の液状食品は、ハイドロコロイドが含まれた状態で塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満となるように調整された溶液に、溶解抑制成分であるエタノールまたは油脂を溶解する。油脂の場合は乳化剤を使用して乳化させる。これに、ハイドロコロイドを添加することによって、ハイドロコロイドの溶解を抑制することができる。
[第3実施形態]
本発明の液体食品における第3実施形態は、前記ハイドロコロイドが、キサンタンガム、アルギン酸塩、ペクチン、アラビアガム、サクシノグルカン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、CMCナトリウム、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上であり、前記溶解抑制成分が、ゼラチンを含有する。また、本発明の液体食品における第3実施形態は、pHが2.5〜5.5であり、3.0〜4.0が好ましい。
(溶解抑制の作用機序)
第3実施形態において、ハイドロコロイドの溶解が抑制される作用機序は、以下のとおりである。
キサンタンガム、アルギン酸塩、ペクチン、アラビアガム、サクシノグルカンカラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上のハイドロコロイドと、ゼラチンとをpHが2.5〜5.5で併用することにより、ハイドロコロイド凝集体が生成され、ハイドロコロイドの溶解が抑制される。この凝集体は、塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満の条件と併用することにより、水で希釈又は水で希釈後に加熱した場合の溶解を容易にする。
(ハイドロコロイド)
第3実施形態におけるハイドロコロイドは、特にゼラチンと反応しやすいという点から、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、サクシノグルカン、CMCナトリウム、カラギナン、サイリュームシードガム、ジェランガム、及びネーティブジェランガムが好ましい。
上記ハイドロコロイドの使用濃度は0.5〜20重量%が好ましく、2〜10重量%がさらに好ましい。0.5重量%より少ないと溶解しても粘性が弱く、20重量%より多いと膨潤物の粘性が高く作業性が悪い傾向にある。
(溶解抑制成分)
ゼラチンは、アミノ基、カルボキシル基の両方を有しておりpHを2.5〜5.5にすることによりプラスに帯電する。これにより、ハイドロコロイドに存在するマイナスのイオン基と凝集し溶解が阻害される。さらに、塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満の条件と併用することにより、この凝集が溶解を抑制した状態となる。そして、水で希釈又は水で希釈後加熱することにより溶解する。
ゼラチンの使用濃度は1.0〜20.0重量%が好ましく、2.0〜15.0重量%がさらに好ましい。1.0重量%より少ないとハイドロコロイドと凝集する作用が弱く、20.0重量%より多いと希釈使用したときでもハイドロコロイドとの凝集物が溶解しない傾向にある。
第3実施形態において、ハイドロコロイドと溶解抑制成分との重量比率は1:2〜1:40が好ましく、1:4〜1:20がさらに好ましい。
(製造方法)
第3実施形態の液状食品は、ハイドロコロイドが含まれた状態で塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満となるように調整された溶液に、ゼラチンを溶解後にハイドロコロイドを添加しpHを調整する、又は、ゼラチンとハイドロコロイドを同時に添加した後pHを調整することによって、ハイドロコロイドの溶解を抑制することができる。
第3実施形態において、ハイドロコロイドは、すでに溶解した状態であってもゼラチン存在下にpHを調整することによって凝集体を形成することが可能である。したがって、第3実施形態におけるpHの調整は、ハイドロコロイドとゼラチンを溶解させたあとに行うことができる。ただし、ハイドロコロイドを水に溶解したまま時間が経過しすぎると、ハイドロコロイドが分解してしまい、凝集体が形成されにくくなってしまうため、pHの調整をハイドロコロイドとゼラチンを溶解させたあとに行う場合、ハイドロコロイドとゼラチンを溶解させた直後〜48時間以内に行うことが好ましい。
[第4実施形態]
本発明の液体食品における第4実施形態は、上記ハイドロコロイドが、ネーティブジェランガムである。
(溶解抑制の作用機序)
第4実施形態において、ハイドロコロイドの溶解が抑制される作用機序は、以下のとおりである。
塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満の条件で、ネーティブジェランガムは、溶解が阻害されるが、水等で希釈され加熱されることにより溶解する。これは、ネーティブジェランガムが酸性基を有するため、溶解がナトリウムイオンにより影響され、塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満の条件では加熱されても溶解が阻害されるが、水で希釈され塩度が1.5重量%以下になると加熱されることにより溶解するためである。
(ネーティブジェランガム)
第4実施形態におけるネーティブジェランガムの使用濃度は0.3〜10重量%が好ましく、1.0〜8.0重量%がさらに好ましい。0.3重量%より少ないと溶解しても粘性が弱く、10重量%より多いと膨潤物の粘性が高く作業性が悪い傾向にある。
(溶解抑制成分)
第4実施形態においては、上記のとおり、塩度3.0重量%以上20.0重量%以下、算定糖度5.0重量%以上50重量%未満の条件のみで、ネーティブジェランガムの溶解が抑制されるため、溶解抑制成分を含有する必要はない。
ただし、ネーティブジェランガムの溶解抑制を補強するために、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラル分などを含有してもよい。
第4実施形態において、ミネラル分を含有した場合、ハイドロコロイドとミネラル分との重量比率は1:0.01〜1:0.5が好ましく、1:0.05〜1:0.2がさらに好ましい。
(製造方法)
第4実施形態の液状食品は、ハイドロコロイドが含まれた状態で塩度3.0重量%以上20.0重量%以下で且つ算定糖度5.0重量%以上50重量%未満となるように調整された溶液に、必要に応じてミネラル分を添加する。これに、ハイドロコロイドであるネーティブジェランガムを添加する、又は、ネーティブジェランガムと必要に応じて加えるミネラル分とを同時に添加することによって、ハイドロコロイドの溶解を抑制することができる。
[その他]
(添加物)
本発明の液体食品には、効果を阻害しない範囲で添加物を使用することができる。添加物としては、一般に食品に使用されるものであればよい。例えば、色素、香料、香辛料、酢、みりんなどの調味料、酸化防止剤、保存料、乳化剤、機能性成分、ビタミン、ミネラルなどが挙げられる。
(希釈方法)
本発明の液体食品は、用時に水や温水に希釈することにより、塩度と算定糖度のバランスが崩れ、溶解が抑制されているハイドロコロイドが溶解する。希釈倍率は、目的とする調味料により異なるが、希釈した時の塩度は、3.0重量%未満、算定糖度は20重量%以下となることが好ましい。
例えば、野菜炒めなどに使用される調味料においては、調理時に野菜等から発生するドリップ水も希釈水に含まれる。野菜から出るドリップ水は、実測により測定することができる。
また、ハイドロコロイドが元々水や温水に希釈するのみでは溶解しないハイドロコロイドの場合、水や温水に希釈後に加熱することが好ましい。加熱することにより、溶解が抑制されているハイドロコロイドが溶解する。
(適用食品)
本発明の液体食品は、特に調味料に好適に使用することができる。具体的には、ドレッシング、焼肉たれなどのたれ類、とんかつソース、ホワイトソース、カレー、麺つゆ、中華丼やかに玉丼などのあん、ミートソース、調理味噌などが挙げられる。適応食品のpHは2.0〜8.0であれば特に限定されない。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、これらは本発明の目的を限定するものではない。
まず、本試験に使用した原料等は以下の通りである。
グアーガム:イナゲルGR−10(伊那食品工業社製)
ローカストビーンガム:イナゲルL−15(伊那食品工業社製)
タラガム:イナゲルタラガムA(伊那食品工業社製)
コンニャクマンナン:イナゲルマンナン100(伊那食品工業社製)
キサンタンガム1:イナゲルV−10(伊那食品工業社製)
キサンタンガム2:イナゲルV−7(伊那食品工業社製)
キサンタンガム3:イナゲルSAP(伊那食品工業社製)
サクシノグルカン:(DSP五脇フード&ケミカル社製)
タマリンドガム:イナゲルV−250(伊那食品工業社製)
CMCナトリウム:セロゲンF(第一工業製薬社製)
アルギン酸ナトリウム:イナゲルGS−70(伊那食品工業社製)
ペクチン:イナゲルJM−15(伊那食品工業社製)
カラギナン1:イナゲルE−150(伊那食品工業社製)
カラギナン2:イナゲルV−120(伊那食品工業社製)
サイリュームシードガム:イナゲルA−400(伊那食品工業社製)
メチルセルロース:MCE−1500(信越化学工業社製)
ジェランガム:ケルコゲル(CPケルコ社製)
ネーティブジェランガム:LT−100(CPケルコ社製)
澱粉:馬鈴薯澱粉(松谷化学工業社製)
アラビアガム:アラビアガムA(伊那食品工業社製)
プルラン:PI−20(林原商事社製)
大豆多糖類:SM−900(不二製油社製)
アラビノガラクタン:(MRCポリサッカライド社製)
乳化剤:シュガーエステル S−1570(三菱化学フーズ社製)
食用エチルアルコール:95重量%濃度 なお表記は100%に換算して表記した。
次に、物性測定項目を下記に示した。
1.ハイドロコロイドの膨潤状態
A:液体食品100gを透明な1Lビーカーに入れ目視により膨潤粒子の有無を確認すると同時に、液体食品をスライドガラスの上に0.3mL滴下し、実態顕微鏡にてさらに有無を確認した。膨潤粒子が観察されたものは有、確認されなかったものは無で示した。
B:液体食品中の粒子の有無を、粒度分布測定装置(Microtrac MT3000、日機装社製)を使用して確認した。粒子ピークが確認されたものは有、確認されなかったものは無で示した。
2.粘度
B型粘度計(ブルックフィールド社製)を使用して測定した。測定温度は20℃、ローター回転数は60rpmとした。ローターは粘度にあわせて最適になるものを選択した。
3.算定糖度
糖度計(SMART−1、アタゴ社製)を使用して20℃で糖度を測定し、下記式(1)により得られる数値を算定糖度とした。
算定糖度=糖度計で測定された糖度−塩度 ・・・(1)
4.塩度
液体食品100gに含まれる塩化ナトリウム含量(=食塩含量)(重量%)の数値を塩度とした。
5.経時変化
希釈前の液体食品200gをアルミパウチに密封し、37℃で4ヶ月保管した。これらの物性を製造時と比較した。
[実験例1 第1実施形態の例]
(実施例1〜18、比較例1〜5)
表1、2に示した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、クエン酸、クエン酸ナトリウムを加え溶解した。これに溶解抑制成分を加え溶解し、さらに、ハイドロコロイドを加え、90℃で10分間加熱処理した。また、食塩、ショ糖を添加しない以外は、同様にして作製した比較例1〜4を作製した。さらに、比較例5として、食塩、ショ糖、溶解抑制成分を使用しないものも同様にして作製した。これらの算定糖度を算定した結果を表3に示した。また、これらについて、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水(80℃)で10倍に希釈したものの状態を同様にして確認し表4に記載した。
Figure 0006449614
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以上のように、食塩濃度15.0重量%、算定糖度36〜40重量%の溶液中に溶解抑制成分として、アラビアガム、プルラン、大豆多糖類、アラビノガラクタンを使用し、ハイドロコロイドとして、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、CMCナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、ジェランガム、ネーティブジェランガムを使用した液体食品は、ハイドロコロイド粒子が膨潤状態であり、粘度が抑制されていた。これを水で希釈するとハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに経時変化にも優れていた。
[実験例2 第2実施形態の例]
(実施例19〜21、比較例6〜7)
表5、6に記載した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、グルタミン酸ナトリウムを加え溶解した。これに、食用エチルアルコールを加え溶解し、さらに、ハイドロコロイドを加え、20℃で60分間撹拌した。また、食塩、ショ糖を添加しない以外は同様にして作製した比較例6も同様にして作製した。さらに、比較例7としてエタノールを使用しないものも同様にして作製した。これらの算定糖度を測定した結果を表7に示した。また、これらについて、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水で10倍に希釈したものの状態を同様にして確認し表8に記載した。
Figure 0006449614
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以上のように、食塩濃度4.0重量%、算定糖度11〜22量%、エチルアルコール濃度10〜65重量%の液体食品は、ハイドロコロイド粒子が膨潤状態であり、粘度が抑制されていた。これを水で希釈すると、ハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに、経時変化にも優れていた。また、塩度及び算定糖度が調整されていても、ハイドロコロイドの溶解が抑制されていない比較例7は、希釈前の液体食品の粘度が高くなりすぎて計量や小分けなどの作業性が悪い他、経時変化が大きく、希釈しても粘度が低かった。
[実験例3 第2実施形態の例]
(実施例22〜24、比較例8〜9)
表9、10に記載した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、グルタミン酸ナトリウム、乳化剤を加え溶解した。これに、食用サラダ油を加え、TKホモミキサーで乳化した。さらに、ハイドロコロイドを加え、20℃で60分間撹拌した。また、食塩、ショ糖を添加しない以外は同様にして作製した比較例8も同様にして作製した。さらに、比較例9として、食用サラダ油を使用しないものも同様にして作製した。これらの算定糖度を算定した結果を表11に示した。また、これらについて、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水で10倍に希釈したものの状態を同様にして確認し表12に記載した。
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以上のように、食塩濃度4.0重量%、算定糖度10〜14重量%、食用サラダ油濃度30〜70重量%の液体食品は、ハイドロコロイド粒子が膨潤状態であり、粘度が抑制されていた。これを水で希釈すると、ハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに、経時変化にも優れていた。また、塩度及び算定糖度が調整されていても、ハイドロコロイドの溶解が抑制されていない比較例9は、希釈前の液体食品の粘度が高くなりすぎて計量や小分けなどの作業性が悪い他、経時変化が大きく、希釈しても粘度が低かった。
[実験例4 第3実施形態の例]
(実施例25、比較例10、11)
表13に記載した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、ゼラチンを加え60℃にて溶解した。これに、カラギナン2を加え、60℃で60分間撹拌した。室温に冷却後、クエン酸でpHを3.5に調整した。また、食塩、ショ糖を添加しない以外は同様にして作製した比較例10も同様にして作製した。さらに、比較例11として、ゼラチンを使用しないものも同様にして作製した。これらの算定糖度を算定した結果を表14に示した。また、これらについて肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水で10倍に希釈したものの状態を同様にして確認し表15に記載した。
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以上のように、食塩濃度4.0重量%、算定糖度13重量%、ゼラチン12重量%の液体食品は、ハイドロコロイド粒子がゼラチンと反応した膨潤状態であり、粘度が抑制されていた。これを水で希釈すると、ハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに、経時変化にも優れていた。また、塩度及び算定糖度が調整されていても、ハイドロコロイドの溶解が抑制されていない比較例11は、希釈前の液体食品の粘度が高くなりすぎて計量や小分けなどの作業性が悪い他、経時変化が大きく、希釈しても粘度が低かった。
[実験例5 第4実施形態の例]
(実施例26〜29、比較例12)
表16、17に記載した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、グルタミン酸ナトリウムを加え溶解した。これに、ネーティブジェランガムを加え、70℃で30分間撹拌後、室温に冷却した。食塩、ショ糖を添加しない以外は同様にして作製した比較例12も同様にして作製した。これらの算定糖度を算定した結果を表18に示した。また、これらについて、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水で10倍に希釈後90℃で加熱し20℃に冷却したものの状態を同様にして確認し表19に記載した。
Figure 0006449614
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以上のように、食塩濃度8.0重量%、算定糖度10.0重量%でハイドロコロイドとしてネーティブジェランガムを使用した液体食品は、ネーティブジェランガムが膨潤状態であり、粘度が抑制されていた。これを水で希釈するとハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに経時変化にも優れていた。食塩、ショ糖を添加しない比較例12はゲル化してしまい小分け作業ができず作業性が悪かった。
[実験例6 第1実施形態で塩度、算定糖度を変えた実験]
(実施例30〜35、比較例13〜14)
表20、21に示した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、クエン酸、クエン酸ナトリウムを加え溶解した。これに、アラビアガムを加え溶解し、さらにグアーガムを加え、90℃で10分間加熱処理した。これらの算定糖度を測定した結果を表22に示した。また、これらについて、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水で15倍に希釈したものの状態を同様にして確認し表23に記載した。
Figure 0006449614
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以上のように、食塩濃度3.0重量%以上20.0重量%以下、算定糖度5.0重量%以上50重量%未満において、溶液中に溶解抑制剤としてアラビアガム、ハイドロコロイドとして、グアーガムを使用した液体食品は、ハイドロコロイド粒子が膨潤状態であり、粘度が抑制されていた。これを水で希釈するとハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに、経時変化にも優れていた。また、塩度及び算定糖度が調整されていない比較例13では、希釈しても粒子が溶解せず粘度が低く、実施例14及び15では、希釈前の液体食品の粘度が高くなりすぎて計量や小分けなどの作業性が悪い他、経時変化が大きく、希釈しても粘度が低かった。
[実験例7 第4実施形態で塩度、算定糖度を変えた実験]
(実施例36〜40、比較例16〜18)
表24、25に示した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、クエン酸、クエン酸ナトリウムを加え溶解した。これにネーティブジェランガムを70℃で30分間加熱処理した後、室温に冷却した。これらの算定糖度を算定した結果を表26に示した。また、これらについて、肉眼にてネーティブジェランガム粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水で15倍に希釈し95℃で2分間加熱したものの状態を同様にして確認し表27に記載した。
Figure 0006449614
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以上のように、食塩濃度3.0重量%以上20.0重量%以下、算定糖度5.0重量%以上50重量%未満において、溶液中にハイドロコロイドとして、ネーティブジェランガムを使用した液体食品は、ハイドロコロイド粒子が膨潤状態であり、粘度が抑制されていた。これを水で希釈し加熱するとハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに経時変化にも優れていた。また、塩度及び算定糖度が調整されていない比較例16,17は、希釈しても粒子が溶解せず粘度が低く、比較例18は、希釈前の液体食品がゲル化してしまい、計量や小分けなどの作業性が悪かった。
[実験例8 第3実施形態でpHを変えた実験]
(実施例42〜43、比較例19〜20)
表28に記載した配合にて液体食品を製造した。具体的には、水に食塩、ショ糖、ゼラチンを加え60℃にて溶解した。これに、カラギナン2を加え、60℃で60分間撹拌した。室温に冷却後、クエン酸でpHを2.3、2.6、5.3、6.0に調整した4種類を作製した。これらの算定糖度を算定した結果を表29に示した。また、これらについて肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認すると同時に、粒子径測定装置を使用して粒子の有無、粘度を確認した。さらに、水で10倍に希釈したものの状態を同様にして確認し表30に記載した。
Figure 0006449614
Figure 0006449614
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以上のように、食塩濃度4.0重量%、算定糖度13重量%、ゼラチン12重量%の液体食品は、pHが2.5〜5.5の範囲においてはハイドロコロイド粒子がゼラチンと反応した膨潤状態であった。これを水で希釈すると、ハイドロコロイド膨潤物が溶解した。さらに、経時変化にも優れていた。また、塩度及び算定糖度が調整されていても、pHが6.0でハイドロコロイドの溶解が抑制されていない比較例20は、希釈後の粘度が低く、経時変化も激しかった。またpHが2.3の比較例19においては希釈しても溶解が抑制されていた。
[実験例9 ラーメンスープ]
(実施例44〜46)
濃縮ラーメンスープに表31のハイドロコロイド及び溶解抑制成分(実施例46はハイドロコロイドのみ)を添加して合計200gとした。このときの物性は食塩濃度8.5重量%、算定糖度40重量%であった。これを85℃、30分間加熱処理し、室温に冷却後、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認し粘度を測定した。さらに、95℃の水で5倍に希釈し状態を同様にして確認し表32に記載した。実験例1と同じく経時変化も測定した。
Figure 0006449614
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以上にように、本発明の濃縮ラーメンスープは、低粘度で充填特性に優れ、且つ経時変化にも優れており、希釈により適度な粘度を有するラーメンスープとなった。また希釈後の60℃においても適度な粘性を有する美味しいラーメンスープであった。
[実験例10 あんかけ]
(実施例47、48)
濃縮あんかけ用スープに表33のハイドロコロイド及び溶解抑制成分(実施例48はハイドロコロイドのみ)を添加して合計200gとした。このときの物性は食塩濃度9.0重量%、算定糖度45重量%であった。これを85℃、30分間加熱処理し作製し、室温に冷却後、肉眼にて、ハイドロコロイド粒子の状態を確認し粘度を測定した。さらに、95℃の水で5倍に希釈し状態を同様にして確認し表34に記載した。実験例1と同じく経時変化も測定した。
Figure 0006449614
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以上のように、本発明の濃縮あんかけは、低粘度で充填特性に優れ、且つ経時変化にも優れており、希釈により適度な粘度を有するあんかけとなった。また希釈後の60℃においても適度な粘性を有する美味しいあんかけであった。
[実験例11 フルーツソース]
(実施例49)
砂糖45重量%、食塩3.0重量%の濃縮梅果汁溶液に表35のハイドロコロイド及び溶解抑制成分を添加して合計200gとした。このときの物性は塩度3.0重量%、算定糖度46重量%であった。これを85℃、30分間加熱処理し、室温に冷却後、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認し粘度を測定した。さらに、95℃の水で5倍に希釈した状態を同様にして確認し表36に記載した。実験例1と同じく経時変化も測定した。
Figure 0006449614
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以上のように、本発明の濃縮梅果汁は、低粘度で充填特性に優れ、且つ経時変化にも優れており、希釈により適度な粘度を有する梅果汁ソースとなった。
[実験例12 リキュール]
(実施例50)
砂糖30重量%、食塩3.0重量%、エチルアルコール30重量%の濃縮オレンジ果汁溶液に表37のハイドロコロイドを添加して撹拌し合計200gとした。このときの物性は塩度3.0重量%、算定糖度33重量%であった。室温にて撹拌後、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認し粘度を測定した。さらに、水で5倍に希釈した状態を同様に確認し表38に記載した。実験例1と同じく経時変化も測定した。
Figure 0006449614
Figure 0006449614
以上のように、本発明の濃縮リキュールは、低粘度で充填特性に優れ、且つ経時変化にも優れており、希釈により適度な粘度を有するリキュールとなった。
[実験例13 デザートベース]
(実施例51)
砂糖40重量%、食塩5.0重量%の濃縮ライチ果汁溶液に表39のハイドロコロイドおよび溶解抑制成分を添加して撹拌し合計200gとした。このときの物性は塩度5.0重量%、算定糖度42重量%であった。これを85℃、30分間加熱撹拌処理し、室温に冷却後、肉眼にてハイドロコロイド粒子の状態を確認し粘度を測定した。さらに、95℃の水で5倍に希釈した状態を同様にして確認し表40に記載した。実験例1と同じく経時変化も測定した。
Figure 0006449614
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以上のように、本発明の濃縮ライチ果汁は、低粘度で充填特性に優れ、且つ経時変化にも優れており、希釈により適度な固さを有するライチゼリーとなった。

Claims (5)

  1. ハイドロコロイド0.5〜20質量%と、該ハイドロコロイドの溶解を抑制する溶解抑制成分2〜30重量%とを含む液体食品であって、
    塩度が3.0重量%以上20.0重量%以下、及び下記式(1)により算定される算定糖度が5重量%以上50重量%未満に調整され、
    該ハイドロコロイドの溶解が抑制され
    前記ハイドロコロイドは、フェヌグリークガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、カシアガム、コンニャクマンナン、キサンタンガム、サクシノグルカン、タマリンドガム、CMCナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カラギナン、サイリュームシードガム、メチルセルロース、澱粉、ジェランガム及びネーティブジェランガムのいずれか1以上であり、
    前記溶解抑制成分は、アラビアガム、プルラン、大豆多糖類及びアラビノガラクタンのいずれか1以上を含有することを特徴とする液体食品。
    Figure 0006449614
  2. 前記液体食品は、水で希釈又は水で希釈後加熱されることにより、前記ハイドロコロイドが溶解することを特徴とする請求項1記載の液体食品。
  3. ネーティブジェランガム0.3〜10重量%を含む液体食品であって、
    塩度が3.0重量%以上20.0重量%以下、及び下記式(1)により算定される算定糖度が5重量%以上50重量%未満に調整され、
    ネーティブジェランガムの溶解が抑制されていることを特徴とする液体食品。
    Figure 0006449614
  4. 前記液体食品が、調味料であることを特徴とする請求項1乃至いずれか記載の液体食品。
  5. 請求項1乃至いずれか記載の液体食品の製造方法。
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