JP6450837B2 - 高ガラス転移温度の炭化水素樹脂を含むタイヤ用のエラストマーブレンド - Google Patents
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Description
この出願は2014年9月17日に出願された米国特許出願第62/051484号(その開示が参考として本明細書に完全に含まれる)の優先権を主張する。
本発明は高ガラス転移温度(Tg)の炭化水素樹脂を含むエラストマーコンパウンドに関する。
例えば、タイヤ工業では、タイヤプラントにおける生(未硬化)の組成物の加工特性と硬化ゴムタイヤ複合材料の使用中の性能との間のバランスが特に重要である。未硬化エラストマー組成物の加工性の容易さを維持しつつ、農業用タイヤ、エアークラフトタイヤ、アースムーバタイヤ、ヘビーデューティトラックタイヤ、マイニングタイヤ、オートバイタイヤ、ミディアムトラックタイヤ、及び乗用車タイヤに必要とされるような、多種の条件で使用されるタイヤの耐久性を改良する能力がまたかなり重要である。更に、未硬化エラストマー組成物の加工性に影響しないで、又は硬化エラストマー組成物の物理的性質性能を維持もしくは改良しつつ、空気不透過性、曲げ疲労特性、及び隣接タイヤ部品へのエラストマー組成物の接着性を改良するという目標が依然として残っている。
通常のオイル加工助剤が多くのタイヤ部品中に使用されていた。トレッドコンパウンドはポリブタジエンゴム(“BR”)、油展ポリブタジエンゴム(“OE−BR”)、スチレン−ブタジエンゴム(“SBR”)、油展スチレン−ブタジエンゴム(“OE−SBR”)、イソプレン−ブタジエンゴム(“IBR”)、及びスチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(“SIBR”)をしばしば含み、側壁及びプライコートはブチルゴム及びSBRを含むことができ、加工助剤として遊離芳香族油を使用してもよく、内部部品、例えば、鋼ベルトスキムコート、ガムストリップ、クッション、バリヤー、基材、及びウェッジは主として天然ゴム及び芳香族油を含む。一般に、タイヤ配合に使用される生の成分及び材料が全てのタイヤ性能変数に影響し、こうして、通常の加工油、例えば、ナフテン系、パラフィン系、及び芳香族の油の代替品はゴムと相溶性であり、硬化を妨げず、全てのタイヤコンパウンド中に容易に分散され、コスト有効性であり、しかもタイヤ性能に不利に影響しない必要がある。
多くのタイヤが特別な性能特性のために配合され、操作されるので、通常の加工油の代替品はタイヤ性能特性、例えば、転がり抵抗、牽引、及び磨耗性能を維持することが望ましい。
米国特許公開第2004/0092648 号はC5モノマー及び/又はC9モノマーからつくられた低Tg石油樹脂を含むエラストマーコンパウンドを開示している。米国特許第9,062,189 号はタイヤトレッドコンパウンド用のC5ピペリレン成分からつくられた低分子量樹脂を有する組成物を開示している。米国特許第8,153,719 号は樹脂を含むゴムナノ複合材料コンパウンドを開示している。
本発明は少なくとも一種のエラストマー及び炭化水素ポリマー添加剤を含むエラストマー組成物に関するものであり、その炭化水素ポリマー添加剤はジシクロペンタジエン(DCPD)をベースとするポリマー、シクロペンタジエン(CPD)をベースとするポリマー、DCPD−スチレンコポリマー、C5ホモポリマー及びコポリマー樹脂、C5−スチレンコポリマー樹脂、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、ピネンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C9ホモポリマー及びコポリマー樹脂、C5/C9 コポリマー樹脂、アルファ−メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれ、その炭化水素ポリマー添加剤は約40℃〜約70℃の範囲のガラス転移温度を有し、かつ、その組成物は40℃で約1cc*mm/(m2-日)*mmHg以下の透過性係数を有する。
“phr”という用語はゴム100 部当りの部数を意味し、当業界で普通の目安であり、この場合、組成物の成分がエラストマー(ゴム)成分の全ての合計に対して測定される。全てのゴム成分(所定のレシピ中に存在する場合の1種、2種、3種、又はそれより多い異なるゴム成分を問わない)についての合計phr又は部数は、常に100 phrと定義される。全てのその他の非ゴム成分はゴム100 部に対する割合とされ、phrで表わされる。
本明細書にリストされる全ての樹脂成分%は、特にことわらない限り、質量%である。組成物に関する特別な成分を“実質的に含まない”はその特別な成分が組成物中約0.5 質量%もしくは約0.5 phr未満、又は好ましくは組成物中約0.25質量%もしくは約0.25phr未満の成分、又は最も好ましくは組成物中約0.1 質量%もしくは約0.1 phr未満の成分に相当することを意味すると定義される。
本明細書に使用される“エラストマー”という用語は、本明細書に参考として含まれる、ASTM D1566 の定義と合致するあらゆるポリマー又はポリマーの組み合わせを表す。本明細書に使用される“エラストマー”という用語は“ゴム”という用語と互換可能に使用し得る。有益なエラストマーは当業界で知られているあらゆる好適な手段によりつくられ、本発明は本明細書ではエラストマーの製造方法により制限されない。
エラストマーはブチル型ゴム又は分枝ブチル型ゴム(これらのエラストマーのハロゲン化別型を含む)であってもよい。有益なエラストマーは不飽和ブチルゴム、例えば、オレフィン、イソオレフィン及びマルチオレフィンのホモポリマー及びコポリマーである。その他の有益な不飽和エラストマーの非限定例はポリ(イソブチレン共イソプレン)、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリ(スチレン共ブタジエン)、天然ゴム、星型分枝ブチルゴム、及びこれらの混合物である。有益なエラストマーとして、イソブチレンをベースとするホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。イソブチレンをベースとするエラストマーはイソブチレンからの少なくとも70質量%の反復単位を含むエラストマー又はポリマーを表す。これらのポリマーはC4-C7 イソモノオレフィン誘導単位、例えば、イソブチレン誘導単位と、少なくとも一種のその他の重合性単位のランダムコポリマーと記載し得る。
エラストマーはハロゲン化されていてもよく、又はハロゲン化されていなくてもよい。好ましいハロゲン化エラストマーはハロゲン化ブチルゴム、ブロモブチルゴム、クロロブチルゴム、ハロゲン化分枝(“星型分枝”)ブチルゴム(“SBB”)、及びイソブチレンとパラ−メチルスチレンのハロゲン化ランダムコポリマーからなる群から選ばれてもよい。ハロゲン化はあらゆる手段により行なうことができ、本発明は本明細書ではハロゲン化方法により制限されない。
エラストマーはC4-C7 イソモノオレフィン、例えば、イソブチレンとアルキルスチレンコモノマー、例えば、少なくとも80質量%、また少なくとも90質量%のパラ−異性体を含む、パラ−メチルスチレンとを含むランダムコポリマーであってもよい。一実施態様において、そのポリマーがエチレン又はC3-C6 α−オレフィンとアルキルスチレンコモノマー、例えば、少なくとも80質量%、また少なくとも90質量%のパラ−異性体を含む、パラ−メチルスチレンのランダムエラストマーコポリマーであってもよい。
そのコポリマーは必要により官能化インターポリマーを含んでもよく、この場合、スチレンモノマー単位中に存在する少なくとも一つ以上のアルキル置換基がハロゲン又は或るその他の官能基を含む。一実施態様において、そのランダムポリマー構造中に存在するパラ−置換スチレンの60モル%までが官能化されていてもよい。別の実施態様において、官能化パラ−メチルスチレンの量が0.1 モル%〜5モル%の範囲、又は0.2 モル%〜3モル%の範囲である。官能基がハロゲンであってもよく、又はその他の基、例えば、カルボン酸、カルボキシ塩、カルボキシエステル、アミド及びイミド、ヒドロキシル、アルコキシド、フェノキシド、チオレート、チオエーテル、キサンテート、シアニド、シアネート、アミノ並びにこれらの混合物によるベンジルハロゲンの求核置換によりとり込まれ得る或るその他の官能基であってもよい。これらの官能化イソモノオレフィン、それらの調製方法、官能化の方法、及び硬化が米国特許第5,162,445 号(参考として本明細書に含まれる)に更に特別に開示されている。
そのエラストマーが臭化ポリ(イソブチレン共p−メチルスチレン)(“BIMSM”)であってもよい。BIMSMポリマーは一般にそのコポリマー中のモノマー誘導単位の合計量に対して0.1 モル%〜5モル%のブロモメチルスチレン基を含む。一実施態様において、ブロモメチル基の量が0.2 モル%〜3.0 モル%の範囲、又は0.3 モル%〜2.8 モル%の範囲、又は0.4 モル%〜2.5 モル%の範囲、又は0.3 モル%〜2.0 モル%の範囲であり、この場合、望ましい範囲はあらゆる上限とあらゆる下限のあらゆる組み合わせであってもよい。別の方法で表すと、例示のコポリマーがポリマーの質量を基準として、0.2 質量%〜10質量%の臭素、又は0.4 質量%〜6質量%、又は0.6 質量%〜5.6 質量%の臭素を含んでもよく、別の実施態様において、それらが環ハロゲン又はポリマー主鎖中のハロゲンを実質的に含まない。一実施態様において、そのランダムポリマーがC4-C7 イソオレフィン誘導単位(又はイソモノオレフィン)、パラ−メチルスチレン誘導単位及びパラ−(ハロメチルスチレン)誘導単位のコポリマーであり、この場合、パラ−(ハロメチルスチレン)単位がパラ−メチルスチレンの合計数を基準として0.4 モル%〜3.0 モル%の範囲でポリマー中に存在し、またパラ−メチルスチレン誘導単位がポリマーの合計質量を基準として3質量%〜15質量%の範囲又は4質量%〜10質量%の範囲で存在する。好ましい実施態様において、パラ−(ハロメチルスチレン)がパラ−(ブロモメチルスチレン)である。
汎用ゴムの例として、天然ゴム(“NR”)、ポリイソプレンゴム(“IR”)、ポリ(スチレン共ブタジエン)ゴム(“SBR”)、ポリブタジエンゴム(“BR”)、ポリ(イソプレン共ブタジエン)ゴム(“IBR”)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(“SIBR”)、及びこれらの混合物が挙げられる。エチレン−プロピレンゴム(“EP”)及びエチレン−プロピレン−ジエンゴム(“EPDM”)、ならびにそれらの混合物がまた汎用ゴムと称される。
一実施態様において、エラストマーがポリブタジエンゴム(“BR”)を含んでもよい。100 ℃で測定されるポリブタジエンゴムのムーニー粘度(ML 1+4, ASTM D1646)は約35〜約70、もしくは約40〜約65の範囲、又は別の実施態様において約45〜約60の範囲であってもよい。別の有益な汎用ゴムは高シス−ポリブタジエン(“cis−BR”)である。(“cis−ポリブタジエン”又は“高cis−ポリブタジエン”は1,4−シスポリブタジエンが使用されることを意味し、この場合、シス成分の量が少なくとも90%である。
エラストマーはポリイソプレン(IR)ゴムであってもよい。100 ℃で測定されるポリイソプレンゴムのムーニー粘度(ML 1+4, ASTM D1646)は約35〜約70、もしくは約40〜約65の範囲、又は別の実施態様において約45〜約60の範囲であってもよい。
一実施態様において、一種以上のエラストマーが天然ゴムであってもよい。天然ゴムの望ましい実施態様は技術的格付けゴム(“TSR”)、例えば、マレーシアゴムから選ばれてもよく、これらとして、SMR CV、SMR 5、SMR 10、SMR 20、SMR 50、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい天然ゴムは約30〜約120 の範囲、又は約40〜約80の範囲の100 ℃におけるムーニー粘度(ML 1+4, ASTM D1646)を有する。
本発明に有益なエラストマーは種々のその他のゴム又はプラスチック、特に熱可塑性樹脂、例えば、ナイロン又はポリオレフィン、例えば、ポリプロピレンもしくはポリプロピレンのコポリマーとブレンドし得る。エラストマーのブレンドは反応器ブレンド及び/又は溶融混合物であってもよい。個々のエラストマー成分は種々の量で存在してもよく、エラストマー組成物中の合計エラストマー含量は配合中で100 phrとして表わされる。これらの組成物は空気バリヤー、例えば、ブラダー、タイヤインナーチューブ、タイヤインナーライナー、空気スリーブ(例えば、空気ショック中のような)、ダイヤフラムだけでなく、高い空気又は酸素保持が望ましいその他の適用に有益である。
本発明における使用に適したエラストマーとして、エクソンモービル・ケミカル社から市販されている、ブロモブチル2222及びブロモブチル2255が挙げられるが、これらに限定されない。ブロモブチル2222は約1.8 質量%〜約2.2 質量%の臭素含量及び約27〜37のムーニー粘度(125 ℃におけるML 1+8 )を有する。ブロモブチル2255は約1.8 質量%〜約2.2 質量%の臭素含量及び約41〜約51のムーニー粘度(125 ℃におけるML 1+8)を有する。実施態様において、エラストマーが約100 phr〜約150 phrの量で組成物中に存在してもよい。
本発明のエラストマー組成物は本明細書に更に記載される、炭化水素ポリマー添加剤(“HPA”)を含む。“樹脂”又は“樹脂分子”という用語は本明細書に使用される“HPA”という用語と互換性である。HPAは一般に石油流から誘導され、水素化樹脂又は非水素化樹脂であってもよい。
HPAは炭化水素樹脂の製造について当業界で一般に知られている方法により製造されてもよい。重合条件及びストリッピング条件は供給原料の性質に従って調節されて所望の樹脂を得てもよい。
実施態様において、HPAが水素化されてもよい。接触水素化樹脂について知られているあらゆる方法が樹脂を水素化するのに使用されてもよい。炭化水素樹脂の水素化は回分式又は、更に普通には、連続方法により溶融方法又は溶液をベースとする方法により行なわれてもよい。HPAの水素化に使用される触媒は典型的には担持された一金属触媒系及び二金属触媒系である。使用し得る触媒として、VIII族金属、例えば、ニッケル、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、コバルト、及び白金、VI族金属、例えば、タングステン、クロム、及びモリブデン、VII 族金属、例えば、レニウム、マンガン、及び銅が挙げられるかもしれず、その他の触媒は9族、10族、又は11族の元素をベースとしてもよい。これらの金属は単独で使用されてもよく、又は金属形態もしくは活性化形態で、2種以上の金属の組み合わせで使用されてもよく、また直接使用されてもよく、又は固体担体、例えば、アルミナ又はシリカ−アルミナで担持されて使用されてもよい。担体物質は典型的には多孔性無機耐火性酸化物、例えば、シリカ、マグネシア、シリカ−マグネシア、ジルコニア、シリカ−ジルコニア、チタンシリカ−チタニア、アルミナ、シリカ−アルミニウムアルミノ−シリケート等を含む。担体が結晶性モレキュラーシーブ材料を実質的に含まないことが好ましい。特にできるだけ均一に調製される場合には、以上の酸化物の混合物がまた意図されている。好ましい担体として、アルミナ、シリカ、カーボン、MgO、TiO2、ZrO2、FeO3、又はこれらの混合物が挙げられる。
HPAは極性又は非極性であってもよい。“非極性”はHPAが極性基を有するモノマーを実質的に含まないことを意味する。極性基が存在しないことが好ましいが、それらが存在する場合には、それらが5質量%より多く存在しないことが好ましく、2質量%以下であることが好ましく、0.5 質量%以下であることが更に好ましい。
好ましくは、HPAは約80℃以上、好ましくは約80℃から約150 ℃まで、好ましくは約90℃〜約120 ℃、好ましくは約100 ℃〜約120 ℃の軟化点(環球式、ASTM E-28により測定)を有する。好ましくは、HPAは約-30 ℃から約100 ℃まで、好ましくは約0℃〜約80℃、好ましくは約40℃〜約70℃、好ましくは約40℃〜約50℃、好ましくは約50℃〜約70℃のガラス転移温度(Tg)(TAインストルメンツモデル2920機械を使用してASTM E 1356 により測定)を有する。
HPAはシクロペンタジエンホモポリマー又はコポリマー樹脂(CPDと称される)、ジシクロペンタジエンホモポリマー又はコポリマー樹脂(DCPD又は(D)CPDと称される)、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、ピネンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C5留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、C9留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、アルファ−メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂、及びこれらの組み合わせから誘導された置換単位又は未置換単位を含んでもよい。HPAは更に(D)CPD/ビニル芳香族コポリマー樹脂、(D)CPD/テルペンコポリマー樹脂、テルペン/フェノールコポリマー樹脂、(D)CPD/ピネンコポリマー樹脂、ピネン/フェノールコポリマー樹脂、(D)CPD/C5留分コポリマー樹脂、(D)CPD/C9留分コポリマー樹脂、テルペン/ビニル芳香族コポリマー樹脂、テルペン/フェノールコポリマー樹脂、ピネン/ビニル芳香族コポリマー樹脂、ピネン/フェノール樹脂、C5留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂、及びこれらの組み合わせから誘導された単位を含んでもよい。“ジシクロペンタジエンから誘導された単位”という表現は置換DCPD、例えば、メチルDCPD又はジメチルDCPDから誘導された単位を含む。
環状成分は一般に蒸留物カット又は蒸留物カットからのC5及びC6〜C15 までの環状オレフィン、ジオレフィン、並びに二量体、共二量体及び三量体等の合成混合物である。環状化合物として、シクロペンテン、シクロペンタジエン、DCPD、シクロヘキセン、1,3-シクロヘキサジエン、及び1,4-シクロヘキサジエンが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい環状化合物はシクロペンタジエンである。DCPDはエンド形態又はエキソ形態であってもよい。環状化合物は置換されていてもよく、又は置換されていなくてもよい。好ましい置換環状化合物として、C1〜C40 の線状、分枝、又は環状アルキル基、好ましくは1個以上のメチル基で置換されたシクロペンタジエン及びDCPDが挙げられる。環状成分がシクロペンタジエン、シクロペンタジエン二量体、シクロペンタジエン三量体、シクロペンタジエン−C5共二量体、シクロペンタジエン−ピペリレン共二量体、シクロペンタジエン−C4共二量体、シクロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共二量体、メチルシクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン二量体、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることが好ましい。
好ましくは、HPAが1.5 より大きい屈折率を有する。好ましくは、HPAが約80℃以上、好ましくは約80℃から約150 ℃まで、好ましくは約90℃〜約120 ℃、好ましくは約100 ℃〜約120 ℃、好ましくは約102 ℃の軟化点(環球式、ASTM E-28 により測定)を有する。好ましくは、HPAが約-30 ℃から約100 ℃まで、好ましくは約0℃〜約80℃、好ましくは約50℃〜約70℃、好ましくは55℃のガラス転移温度(Tg)(TAインストルメンツモデル2920機械を使用してASTM E 1356により測定)を有する。好ましくは、HPAがオレフィン不飽和、例えば、1H-NMRにより測定してインターポリマー中の水素の合計モル数を基準として、少なくとも1モル%のオレフィン水素を含む。また、HPAがポリマー中の水素の合計モル数を基準として、1モル%から20モル%までの芳香族水素、好ましくは2モル%から15モル%までの芳香族水素、更に好ましくは2モル%から10モル%までの芳香族水素、好ましくは9モル%の芳香族水素を含む。その他の実施態様において、HPAが約600g/モルより大きい重量平均分子量(Mw)を有する。少なくとも一つの実施態様において、HPAが約600g/モル〜約1000g/モル、好ましくは約700g/モル〜約900g/モルの範囲、好ましくは約800g/モルのMwを有する。HPAが約300g/モル〜約700g/モル、好ましくは約400g/モル〜約600g/モルの範囲、好ましくは約500g/モルの数平均分子量(Mn)を有する。一実施態様において、HPAが約4以下の多分散性指数(“PDI”、PDI=Mw/Mn)を有し、好ましくはHPAが約1.4 〜約1.8 の範囲のPDIを有する。
本発明における使用に適したDCPDをベースとするHPAはエクソンモービル・ケミカル社から市販されている、オペラTM383 樹脂である。オペラTM383 は約102.5 ℃の軟化点、約800g/モルのMw及び約500g/モルのMn、約55℃のTg、並びに約9.8 %の芳香族プロトンの芳香族性を有する、芳香族の変性された脂環式炭化水素樹脂である。
別の実施態様において、HPAが接触重合されてもよい。樹脂の好ましい重合方法は供給原料流を重合反応器中で0℃〜200 ℃の範囲、好ましくは20℃〜80℃の範囲の温度でフリーデル−クラフツ触媒又はルイス酸触媒と合わせることである。フリーデル−クラフツ重合は一般に重合溶媒中の既知の触媒の使用、並びに洗浄及び蒸留による溶媒及び触媒の除去により達成される。重合方法は回分式又は連続式であってもよく、連続重合は単一段階又は多段階であってもよい。使用し得るフリーデル−クラフツ触媒として、ルイス酸、例えば、三フッ化ホウ素(BF3)、三フッ化ホウ素の錯体、三塩化アルミニウム(AlCl3)、又はアルキルアルミニウムハライド、特にクロリドが挙げられるが、これらに限定されない。実施態様において、触媒中に使用し得るルイス酸の量は供給原料ブレンドの質量を基準として、0.3 〜3.0 質量%、好ましくは0.5 〜1.0 質量%の範囲である。三塩化アルミニウム触媒は粉末として使用されることが好ましい。
一実施態様において、HPAが約40〜約90質量%、又は約50質量%〜約90質量%、又は更に好ましくは約60質量%から約90質量%までのピペリレンを含む。別の実施態様において、HPAが約70質量%から約90質量%までのピペリレンを含む。或る実施態様において、HPAが実質的にイソプレンを含まない。その他の実施態様において、HPAが約5質量%までのイソプレン、又は更に好ましくは約10質量%までのイソプレンを含む。更に別の実施態様において、HPAが約15質量%までのイソプレンを含む。或る実施態様において、HPAが実質的にアミレンを含まない。その他の実施態様において、HPAが約10質量%までのアミレン、又は約25質量%までのアミレン、又は約30質量%までのアミレンを含む。更に別の実施態様において、HPAが約40質量%までのアミレンを含む。或る実施態様において、芳香族オレフィンが典型的には約5質量%から約45質量%まで、又は更に好ましくは約5質量%から約30質量%までHPA中に存在する。好ましい実施態様において、HPAが約10質量%から約20質量%までの芳香族オレフィンを含む。一実施態様において、HPAが約60質量%までのスチレン成分又は約50質量%までのスチレン成分を含む。一実施態様において、HPAが約5質量%から約30質量%までのスチレン成分、又は約5質量%から約20質量%までのスチレン成分を含む。好ましい実施態様において、HPAが約10質量%から約15質量%までのスチレン成分を含む。別の実施態様において、HPAが約15質量%までのインデン成分、又は約10質量%までのインデン成分を含んでもよい。インデン成分として、インデン及びインデンの誘導体が挙げられる。一実施態様において、HPAが約5質量%までのインデン成分を含む。別の実施態様において、HPAが実質的にインデン成分を含まない。
本発明における使用に適したピペリレンをベースとするHPAはエクソンモービル・ケミカル社から市販されている、エスコレッツTM2203LC樹脂である。エスコレッツTM2203LCは約92.6℃の軟化点、約2200g/モルのMw及び約1100g/モルのMn、約45℃のTg、並びに約3.4 %の芳香族プロトンの芳香族性を有する、狭い分子量分布を有する芳香族の変性された脂肪族炭化水素樹脂である。
本発明のエラストマー組成物は一種以上のエラストマー及び一種以上のHPAとともに種々の添加剤を含み得る。好適な添加剤として、充填剤、カップリング剤、可塑剤、及び酸化防止剤が挙げられるが、これらに限定されない。
充填剤
本明細書に使用される“充填剤”という用語は物理的性質を強化又は改善し、或る加工特性を付与し、又はエラストマー組成物のコストを低減するのに使用されるあらゆる物質を表す。
本発明に適した充填剤の例として、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ、シリケート、タルク、二酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、澱粉、木粉、カーボンブラック、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。充填剤はあらゆるサイズであってもよく、典型的には、例えば、タイヤ工業では、0.0001μmから100 μmまでの範囲であってもよい。本発明に好ましい充填剤はASTM等級N660カーボンブラックである。
カップリング剤
本明細書に使用される“カップリング剤”という用語は2種のそれがないと非相互作用の種の間、例えば、充填剤とエラストマーの間の安定な化学的かつ/又は物理的相互作用を促進し得るあらゆる薬剤を表すと意味される。カップリング剤は充填剤にゴムについての強化効果を持たせる。このようなカップリング剤は充填剤粒子と予備混合、もしくは前反応させられてもよく、又はゴム/充填剤加工、もしくは混合段階中にゴム混合物に添加されてもよい。カップリング剤及び充填剤がゴム/シリカ混合、又は加工段階中にゴム混合物に別々に添加される場合、カップリング剤がその後に充填剤とその場で化合すると考えられる。
カップリング剤は硫黄をベースとするカップリング剤、有機過酸化物をベースとするカップリング剤、無機カップリング剤、ポリアミンカップリング剤、樹脂カップリング剤、硫黄化合物をベースとするカップリング剤、オキシム−ニトロソアミンをベースとするカップリング剤、及び硫黄であってもよい。これらの中で、硫黄をベースとするカップリング剤がタイヤ用のゴム組成物に好ましい。
本明細書に使用される“可塑剤”という用語(また加工油と称される)は、石油誘導加工油及び合成可塑剤を表す。このような油は主として組成物の加工性を改良するのに使用される。好適な可塑剤として、脂肪族酸エステル又は炭化水素可塑剤油、例えば、パラフィン油、芳香族油、ナフテン系石油、及びポリブテン油が挙げられるが、これらに限定されない。或る実施態様において、エラストマー組成物がナフテン油を含んでもよい。その他の好ましい実施態様において、エラストマー組成物が実質的にナフテン油を含まない。一般に、ナフテン油はASTM D2501 に記載されるような約0.85の粘度比重定数、約-60 ℃のTg、及びASTM D611に記載されるような約90の公称アニリン点を有する。
酸化防止剤
本明細書に使用される“酸化防止剤”という用語は酸化劣化と闘う化学物質を表す。好適な酸化防止剤として、ジフェニル−p−フェニレンジアミン及びThe Vanderbilt Rubber Handbook (1978), 344-346 頁に開示されたものが挙げられる。
架橋剤、硬化剤、硬化パッケージ、及び硬化方法
エラストマー組成物及びこれらの組成物からつくられた物品は一般に少なくとも一種の硬化パッケージ、少なくとも一種の硬化剤、少なくとも一種の架橋剤の助けにより製造され、かつ/又はエラストマー組成物を硬化するためのプロセスを受ける。本明細書に使用される硬化パッケージはその工業で普通に理解されるように硬化された性質をゴムに付与し得るあらゆる物質又は方法を表す。本発明における使用に適した硬化剤として、ステアリン酸、酸化亜鉛、2-メルカプトベンゾチアゾールジスルフィド(MBTS)、及び硫黄が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のタイヤインナーライナー組成物は当業者に知られているあらゆる通常の手段により配合(混合)されてもよい。混合は単一工程又は多段階で起こってもよい。例えば、成分が典型的には少なくとも二つの段階、即ち、少なくとも一つの非生産的段階続いて生産的混合段階で混合される。“非生産的”及び“生産的”混合段階という用語はゴム混合業界の当業者に公知である。エラストマー、HPA、充填剤及びあらゆるその他の非反応性添加剤は、一般に一つ以上の非生産的混合段階で混合される。最も好ましくは、エラストマー及びHPAが最初に30秒〜2分にわたって110 ℃〜130 ℃で混合され、続いて充填剤及びその他の非反応性添加剤が添加され、これらの組み合わせが、最も好ましくは、30秒〜3又は4分にわたって140 ℃〜160 ℃までの上昇温度で更に混合される。最も望ましくは、充填剤が分けて、最も好ましくは、半分、次いで第二の半分で混合される。硬化剤(ステアリン酸、酸化亜鉛、MBTS、及び硫黄)は典型的には生産的混合段階で混合される。生産的混合段階において、混合は典型的には先行する一つ以上の非生産的混合段階より低い温度、又は極限温度で起こる。
本発明に有益なエラストマーは本明細書に開示された種々のその他のゴム又はプラスチック、特に熱可塑性樹脂、例えば、ナイロン又はポリオレフィン、例えば、ポリプロピレン又はポリプロピレンのコポリマーとブレンドし得る。これらの組成物はエアーバリヤー、例えば、タイヤインナーライナー、ブラダー、タイヤインナーチューブ、エアースリーブ(例えば、エアーショック中のような)、ダイヤフラムだけでなく、高い空気又は酸素保持が望ましいその他の適用に有益である。一実施態様において、硬化組成物は約220 cc*mm/[m2-日]以下、又は約200 cc*mm/[m2-日]以下、約160 cc*mm/[m2-日]以下、又は約140 cc*mm/[m2-日]以下、又は約120 cc*mm/[m2-日]以下、又は約100 cc*mm/[m2-日]以下の40℃における酸素透過係数を有する。好ましい実施態様において、硬化エラストマー組成物は約90 cc*mm/[m2-日]以下、又は約80 cc*mm/[m2-日]以下、又は約75 cc*mm/[m2-日]以下、又は約70 cc*mm/[m2-日]以下の40℃における透過係数を有する。一実施態様において、硬化組成物は約1 cc*mm/[m2-日]*mmHg以下、又は約0.5 cc*mm/[m2-日]*mmHg以下、約0.1 cc*mm/[m2-日]*mmHg以下、約0.08 cc*mm/[m2-日]*mmHg以下の40℃における酸素透過係数を有する。
モデルのタイヤインナーライナーコンパウンドにおいて、エラストマー組成物は100phrの一種以上のエラストマー、約5 phr〜約50 phrの本明細書に記載された一種以上のHPA、任意の、約50 phr〜約90 phrの充填剤、例えば、カーボンブラック、任意の約4 phr 〜約15 phrの一種以上のクレー、任意の約0.5 phr〜約5 phr の酸化亜鉛、任意の約1 phr 〜約5 phr のステアリン酸、任意の約0.25 phr〜約1.50 phrの硫黄、及び任意の約5 phr の可塑剤を含んでもよい。
本発明の実施例中に使用されるHPAのMw、Mn、及びPDIを以下のようにゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した。密閉示差屈折率(RI)検出器及び紫外線(UV)検出器を備えたTosoh EcoSEC HLC-8320 GPCシステムを以下の順序で3個の分離カラムで使用した:PLゲル5μm混合-D、300 x 7.5mm、PLゲル5μ 103 Å、300 x 7.5mm、PLゲル5μ 500 Å、300 x 7.5mm及びPLゲル5μ 50 Å、300 x 7.5mm。テトラヒドロフラン (THF)を室温(約20℃〜約23.5℃の範囲)で1.0 mL/分の流量で溶離剤として使用した。GPCサンプルをそれぞれの物質24mg(±0.2 mg)をTHF 9mLに溶解することにより調製した。トルエン0.5 μLを流量マーカーとして使用した。Mw及びPDIデータを狭いMwのポリスチレン標準物質を使用して準備された、EcoSECソフトウェアでRI較正に基づいて計算した。
硬化特性をASTM D5289に基づいて160 ℃で測定した。本明細書に使用される“MH”及び“ML”はそれぞれ“最大トルク”及び“最小トルク”を表す。本明細書に使用される“硬化トルク”はMHとMLの差を表す。ムーニー粘度を100 ℃で測定し、ムーニースコーチをASTM D1646 に基づいて125 ℃で測定した。剥離接着を当業界で知られている引張試験機を使用して測定した。酸素透過性をMocon OX-TRAN 2/61 透過性テスターを60℃で使用して測定した。100 %及び300 %におけるモジュラス、引張強さ、破断点伸び、及びショアーA硬度を含む、機械的性質をASTM D412 に基づいて測定した。疲れ破損を125 ℃及び72時間に設定された熟成条件で、ASTM D4482に基づいて測定した。
表1は同じ量及び型のエラストマー、充填剤、可塑剤、及び硬化パッケージを有する、3種のインナーライナー組成物を示す。比較組成物C1はHPAを含まない。本発明の組成物E1Aは5 phr のHPA エスコレッツTM2203LCを含み、また本発明の組成物E1Bは5 phr のHPA オペラTM383 を含む。
インナーライナーコンパウンド中のHPAの型(高TgのDCPD型HPA、例えば、オペラTM383 又は高Tgのピペリレン型HPA、例えば、エスコレッツTM2203LC)の選択は得られるインナーライナーの性質に影響する。表2が示すように、E1AはE1Bよりも更に有利なムーニー粘度、硬化トルク、破断点伸び、熟成された疲労寿命、及び酸素不透過性を示した。同様に、E1Bは比較C1よりも硬化特性及び機械的性質を悪化しないでE1Aよりも有利な接着性を示した。
本発明の組成物は繊維、フィルム、ラミネート、層、工業部品、例えば、自動車部品、家電ハウジング、消費者用商品、包装等を含む種々の成形物品に押出、圧縮成形、吹き込み成形、射出成形、及び積層し得る。
特に、樹脂を含む組成物は多種のタイヤ適用、例えば、トラックタイヤ、バスタイヤ、自動車タイヤ、オートバイタイヤ、オフロードタイヤ、エアークラフトタイヤ等の部品に有益である。このようなタイヤは当業者に知られており、また直ぐに明らかである種々の方法により構築され、成形され、成型され、また硬化し得る。組成物はタイヤ用の完成物品の部品に加工し得る。部品はあらゆるタイヤ部品、例えば、インナーライナー、トレッド、側壁、チェファーストリップ、タイヤゴム層、強化コード被覆材、クッション層等であってもよい。組成物は特にタイヤインナーライナーに有益であるかもしれない。
本発明の樹脂を含む組成物は種々の適用、特にタイヤ硬化ブラダー、インナーチューブ、エアースリーブ、ホース、ベルト、例えば、コンベアベルト又は自動車ベルト、ソリッドタイヤ、履物部品、写真アート適用のためのロール、防振装置、医薬装置、接着剤、コーク、シーラント、窓ガラスコンパウンド、保護被覆物、エアークッション、空気ばね、空気枕、アキュムレーターバッグ、及び流体保持方法及び硬化方法のための種々のブラダーに有益である。それらはまたゴム配合物中の可塑剤、延伸包装フィルムに製造される組成物の成分、潤滑剤用の分散剤として、ならびに注型封入及び電気ケーブル充填及びケーブルハウジング材中で有益である。
本発明のエラストマー組成物は特にタイヤインナーライナー及びインナーチューブならびに良好な空気保持を必要とするその他の材料に適している。改良された不透過性を有するタイヤインナーライナーは正確な膨張圧力の維持;タイヤ転がり抵抗の低減、こうして一層良好な膨張圧力保持のための燃料消費の低減;一層良好なタイヤトレッドフットプリント及び一層一様な磨耗性能のための一層長いタイヤ寿命;ならびに一層良好な膨張圧力保持のための一層円滑なステアリング応答を可能にする。
或る実施態様及び特徴が数的上限の組及び数的下限の組を使用して記載された。特に示されない限り、あらゆる下限からあらゆる上限までの範囲が意図されていることが認められるべきである。或る下限、上限、及び範囲が下記の一つ以上の請求項に現れる。全ての数値は“約”又は“およそ”の示された値であり、当業者により予想されるような実験誤差及び変化を考慮する。
請求項に使用される用語が先に定義されない範囲では、それは当業者が少なくとも一つの印刷された刊行物又は発行特許に反映されるようにその用語に与えた最も広い定義を与えられるべきである。更に、この出願で引用された全ての特許、試験操作、及びその他の書類はこのような開示がこの出願と不一致ではない程度まで、またこのような組入れが許される全ての司法権について参照により充分に組み入れられる。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕a) 少なくとも一種のエラストマー、及び
b) 炭化水素ポリマー添加剤を含むエラストマー組成物であって、その炭化水素ポリマー添加剤はジシクロペンタジエン(DCPD)をベースとするポリマー、シクロペンタジエン(CPD)をベースとするポリマー、DCPD−スチレンコポリマー、C 5 ホモポリマー及びコポリマー樹脂、C 5 −スチレンコポリマー樹脂、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、ピネンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C 9 ホモポリマー及びコポリマー樹脂、C 5 /C 9 コポリマー樹脂、アルファ−メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれ、
その炭化水素ポリマー添加剤は約40℃〜70℃の範囲のガラス転移温度を有し、かつ
その組成物は40℃で約1.0 cc*mm/(m 2 -日)*mmHg以下の透過性係数を有することを特徴とするエラストマー組成物。
〔2〕炭化水素ポリマー添加剤が約700 g/モルから約2500g/モルまでの重量平均分子量を有する、前記〔1〕記載の組成物。
〔3〕炭化水素ポリマー添加剤が約50℃〜約70℃の範囲のガラス転移温度を有する、前記〔1〕記載の組成物。
〔4〕炭化水素ポリマー添加剤が
a)約60質量%から約100 質量%までの範囲内の環状成分、
b)約15質量%以下のピペリレンから誘導された成分、
c)約15質量%以下のアミレンから誘導された成分、
d)約15質量%以下のイソプレンから誘導された成分、
e)約20質量%以下のスチレンから誘導された成分、及び
f)約20質量%以下のインデンから誘導された成分を含み、
合計成分が100 質量%に等しい、前記〔3〕記載の組成物。
〔5〕炭化水素ポリマー添加剤が約700 g/モルから約900 g/モルまでの重量平均分子量を有する、前記〔3〕又は〔4〕記載の組成物。
〔6〕炭化水素ポリマー添加剤が約100 ℃〜約120 ℃の範囲の軟化点を有する、前記〔3〕から〔5〕のいずれか1項記載の組成物。
〔7〕炭化水素ポリマー添加剤が約40℃〜約50℃の範囲のガラス転移温度を有する、前記〔1〕記載の組成物。
〔8〕炭化水素ポリマー添加剤が
g)約40質量%から約90質量%までの範囲内のピペリレンから誘導された成分、
h)約40質量%以下のアミレンから誘導された成分、
i)約15質量%以下のイソプレンから誘導された成分、
j)約20質量%以下のスチレンから誘導された成分、及び
k)約15質量%以下のインデンから誘導された成分を含み、
合計成分が100 質量%に等しい、前記〔7〕記載の組成物。
〔9〕炭化水素ポリマー添加剤が約1500g/モルから約2500g/モルまでの重量平均分子量を有する、前記〔7〕又は〔8〕記載の組成物。
〔10〕炭化水素ポリマー添加剤が約90℃〜約100 ℃の範囲の軟化点を有する、前記〔7〕から〔9〕のいずれか1項記載の組成物。
〔11〕少なくとも一種のエラストマーがブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、分枝(“星型−分枝”)ブチルゴム、ハロゲン化星型−分枝ブチルゴム、ポリ(イソブチレン共p−メチルスチレン)、ハロゲン化ポリ(イソブチレン共p−メチルスチレン)、汎用ゴム、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、高シス−ポリブタジエン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ニトリルゴム、臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、星型−分枝ポリイソブチレンゴム、及びこれらの混合物の少なくとも一種から選ばれる、前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項記載の組成物。
〔12〕炭化水素ポリマー添加剤がエラストマー組成物を基準として約5 phr から約50 phrまで存在する、前記〔1〕から〔11〕のいずれか1項記載の組成物。
〔13〕炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ、シリケート、タルク、二酸化チタン、澱粉から選ばれた一種以上の充填剤成分ならびに木粉、カーボンブラック、及びこれらの混合物から選ばれたその他の有機充填剤を更に含む、前記〔1〕から〔12〕のいずれか1項記載の組成物。
〔14〕エラストマー組成物が硬化される、前記〔1〕から〔13〕のいずれか1項記載の組成物。
〔15〕組成物が実質的にナフテン油及びパラフィン油を含まない、前記〔1〕から〔14〕のいずれか1項記載の組成物。
〔16〕組成物が実質的に可塑剤を含まない、前記〔1〕から〔15〕のいずれか1項記載の組成物。
〔17〕前記〔1〕から〔16〕のいずれか1項記載の組成物を含むことを特徴とするエアーバリヤー、タイヤインナーライナー、インナーチューブ、又はホース。
〔18〕a) 少なくとも一種のエラストマー、及び
b) 炭化水素ポリマー添加剤を合わせることを含む、エラストマー組成物の調製方法であって、その炭化水素ポリマー添加剤はジシクロペンタジエン(DCPD)をベースとするポリマー、シクロペンタジエン(CPD)をベースとするポリマー、DCPD−スチレンコポリマー、C 5 ホモポリマー及びコポリマー樹脂、C 5 −スチレンコポリマー樹脂、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、ピネンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C 9 ホモポリマー及びコポリマー樹脂、C 5 /C 9 コポリマー樹脂、アルファ−メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれ、
その炭化水素ポリマー添加剤は約40℃〜70℃の範囲のガラス転移温度を有し、かつ
その組成物は40℃で1.0 cc*mm/(m 2 -日)*mmHg以下の透過性係数を有することを特徴とするエラストマー組成物の調製方法。
Claims (8)
- a)少なくとも一種のエラストマー、及び
b)炭化水素ポリマー添加剤
を含むタイヤインナーライナー用エラストマー組成物であって、
前記炭化水素ポリマー添加剤は、
700g/モルより大きく900g/モル以下の重量平均分子量を有する、ジシクロペンタジエン(DCPD)をベースとするポリマーであり、
前記炭化水素ポリマー添加剤は、40℃〜70℃の範囲のガラス転移温度を有し、かつ 組成物は、40℃で1.0cc*mm/(m2−日)*mmHg以下の透過性係数を有する、タイヤインナーライナー用エラストマー組成物。 - 前記炭化水素ポリマー添加剤が、50℃〜70℃の範囲のガラス転移温度、及び100℃〜120℃の範囲の軟化点を有する、請求項1記載の組成物。
- 前記炭化水素ポリマー添加剤が、
a)60質量%から100質量%までの範囲内の環状成分、
b)15質量%以下のピペリレンから誘導された成分、
c)15質量%以下のアミレンから誘導された成分、
d)15質量%以下のイソプレンから誘導された成分、
e)20質量%以下のスチレンから誘導された成分、及び
f)20質量%以下のインデンから誘導された成分を含み、
合計成分が100質量%に等しい、請求項2記載の組成物。 - 前記炭化水素ポリマー添加剤が、40℃〜50℃の範囲のガラス転移温度、及び90℃〜100℃の範囲の軟化点、を有する、請求項1記載の組成物。
- 前記少なくとも一種のエラストマーが、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、分枝(“星型−分枝”)ブチルゴム、ハロゲン化星型−分枝ブチルゴム、ポリ(イソブチレン共p−メチルスチレン)、ハロゲン化ポリ(イソブチレン共p−メチルスチレン)、汎用ゴム、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、高シス−ポリブタジエン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ニトリルゴム、臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、星型−分枝ポリイソブチレンゴム、及びこれらの混合物の少なくとも一種から選ばれる、請求項1記載の組成物。
- 前記炭化水素ポリマー添加剤が、エラストマー組成物を基準として5phrから50phrまで存在する、請求項1記載の組成物。
- 請求項1記載の組成物を含む、タイヤインナーライナー。
- a)少なくとも一種のエラストマー、及び
b)炭化水素ポリマー添加剤を合わせることを含む、タイヤインナーライナー用エラストマー組成物の調製方法であって、
前記炭化水素ポリマー添加剤が、
700g/モルより大きく900g/モル以下の重量平均分子量を有する、ジシクロペンタジエン(DCPD)をベースとするポリマー
であり、
前記炭化水素ポリマー添加剤が、40℃〜70℃の範囲のガラス転移温度を有し、
前記組成物は、40℃で1.0cc*mm/(m2−日)*mmHg以下の透過性係数を有する、タイヤインナーライナー用エラストマー組成物の調製方法。
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