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JP6459229B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関し、特に、IGスイッチがオフ時に操舵補助を継続する電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、車両において、運転者が行なう操舵操作に操舵補助力(操舵アシスト力)を付与する電動モータを備え、この電動モータの通電制御を行なってアシストトルクを調整する電動パワーステアリング装置が多く用いられている。こうした電動パワーステアリング装置では、ECU(電子制御ユニット)が車両に搭載されたバッテリから供給される電力を調整して、電動モータの回転制御を行なう(例えば、特許文献1参照)。
通常、IGスイッチ(イグニッションスイッチ)からのIG信号に基づいて、電動パワーステアリング装置の電動モータのオン・オフの切り換えが行なわれ、IGスイッチがオフされると操舵補助(操舵アシスト)機能が停止される。特許文献1に記載された電動パワーステアリング装置では、ECUは、IGスイッチがオフ、かつエンジン回転数センサによりエンジンの停止を判断し、車速がゼロになったときに車両の停車状態を検出している。
特開2005−271640号公報
上記操作に対して、車両走行中に外部から強制的にIGスイッチがオフされても、操舵補助が継続される場合がある。すなわち、IGスイッチがオフされた後に、車速信号が得られなくなっても、ECUは走行中の検出判断ができない状況での操舵補助を続行する。しかしながら、エンジン停止時にバッテリからの電力により操舵補助を行なうと、電動パワーステアリング装置は消費電力量が大きいので、バッテリが過放電するおそれがある。そこで、例えば、IGスイッチがオフとなる直前の車速から停車時間を推定して、推定時間が経過した後に操舵補助を停止することを行なう場合があるが、これによると電動パワーステアリング装置は、減速走行中に操舵補助を停止してしまう可能性がある。
このため、車両が走行中にもかかわらず、運転者に対して操舵補助が急激に減少してしまったような違和感を与えるおそれがある。また、エンジン停止中における操舵操作の多くは据え切り操作となり、電動モータの必要通電量が大きく、バッテリから大電流が引き出されるため、バッテリあがりの繰り返しによるバッテリの部品劣化や寿命に至る場合がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、IGスイッチがオフになったときにバッテリの使用可能容量を推定することで、バッテリを保護し操舵補助を継続できる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、電動パワーステアリング装置において、車両のステアリング機構に与える操舵補助力を発生させる電動モータと、電力供給して前記電動モータを駆動させるバッテリと、複数のスイッチング素子を含み、前記電動モータに駆動電流を供給するインバータと、前記インバータを制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記車両のエンジンを停止させるIGスイッチがオフされた後に走行中の前記バッテリのバッテリ使用容量を前記インバータに設けられた電流センサにより検出されるモータ電流値から通電中の積算値を算出することにより決定するバッテリ消費容量演算部と、前記IGスイッチがオフ中の前記バッテリのバッテリ使用可能容量を、予め設定された放電曲線に基づいて、前記インバータに供給される直流電圧値と前記バッテリのバッテリ温度とから決定する制限値演算部と、を有し、前記バッテリ使用容量が前記バッテリ使用可能容量を超える場合に、前記バッテリの使用の禁止を判定するものであり、前記制御回路は、前記バッテリ付近に配置されるものであり、その制御基板に設けられた基板温度センサの検出値に基づいて前記バッテリ温度を推定することを要旨とする。
上記構成によれば、IGスイッチが外部からの操作によりオフされた後に車両が走行中の場合、インバータに設けられた電流センサにより検出されたモータ電流値と通電時間とからバッテリの消費容量(バッテリ使用容量)を算出する。このバッテリ使用容量がインバータへ供給される直流電圧値(PIG電圧)とバッテリ温度とから求めたバッテリ使用可能容量を超えないように操舵補助を継続させる。これにより、IGスイッチがオフ中で、車両の走行状態やエンジンの作動状態が判定できない場合であっても、電動パワーステアリング装置単独でバッテリの過放電を防止するとともに、操舵補助を続行することができる。
また、上記構成によれば、制御回路がバッテリ付近に配置されているため、制御回路の制御基板に設けられた基板温度センサからバッテリ温度を推定できるので、インバータへ供給される直流電圧値と推定されたバッテリ温度の放電曲線からバッテリ使用可能容量を求めることができる。これにより、バッテリの消耗を検出することができるようになり、バッテリを保護することが可能になる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置であって、前記制御回路は、前記バッテリ使用容量が前記バッテリ使用可能容量を超える場合に、操舵補助を停止することを要旨とする。
上記構成によれば、バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超える前に操舵補助を停止するので、IGスイッチがオフ中の過放電からバッテリを保護することが可能になる。これにより、バッテリ残容量が使用可能な限り操舵補助を継続することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置であって、前記バッテリ使用容量が前記バッテリ使用可能容量を超え、かつ前記エンジンが停止中である場合に、エンジン再始動指令を出力することを要旨とする。
上記構成によれば、IGスイッチがオフされ、エンジンが停止中に操舵補助が行なわれる場合に、バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超える前にエンジン再始動指令を外部装置に出力することができる。これにより、バッテリを保護し、操舵補助を継続することが可能になる。
本発明によれば、IGスイッチがオフになったときにバッテリの使用可能容量を推定することで、バッテリを保護し操舵補助を継続できる電動パワーステアリング装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図。 図1の電子制御ユニットの回路構成を示す図。 図2の制御回路の制御ブロック図。 バッテリ温度に対応したPIG電圧−バッテリ残容量特性例を示すグラフ。 制御回路の操舵補助の制御手順例を説明するフローチャート。
以下、本発明の実施形態に係る車両に搭載される電動パワーステアリング装置について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置10の概略構成を示す模式図である。
図1に示す電動パワーステアリング装置10は、電動モータ1、減速機2、トルクセンサ3、車速センサ4、モータ回転角センサ(以下、回転角センサという)5、および電子制御ユニット(以下、ECUという)6を備えたコラムアシストタイプの電動パワーステアリング装置である。
図1に示すように、ステアリングシャフト102の一端には、ステアリングホイール101が固着されており、ステアリングシャフト102の他端は、ラックアンドピニオン機構103を介してラック軸104に連結されている。ラック軸104の両端は、タイロッドおよびナックルアームからなる連結部材105を介して車輪106に連結されている。運転者がステアリングホイール101を回転させると、ステアリングシャフト102が回転し、これにともないラック軸104は往復運動を行う。ラック軸104の往復運動にともない、車輪106の向きが変わる。
電動パワーステアリング装置10は、運転者の負荷を軽減するために、以下に示す操舵補助(以下、操舵アシストという)を行う。トルクセンサ3は、ステアリングホイール101の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクτを検出する。車速センサ4は、車速Vを検出する。回転角センサ5は、電動モータ1のロータの回転位置(モータ回転角)θを検出する。回転角センサ5は、例えばレゾルバで構成されている。
さらに、ECU6には、図示しない回転数センサで検出されるエンジン回転信号やエンジンの通常の始動操作を行なうIGスイッチ(イグニッションスイッチ)7からのIG信号が接続されている。そして、ECU6は、各出力信号に基づいて、電動モータ1の起動・停止を行なう。
また、ECU6は、車載バッテリ(以下、バッテリという)100から電力供給を受け、操舵トルクτ、車速Vおよびモータ回転角θに基づき電動モータ1を駆動する。電動モータ1は、ECU6によって回転制御されると、操舵補助力(以下、操舵アシスト力という)を発生させる。減速機2は、電動モータ1とステアリングシャフト102との間に設けられる。電動モータ1で発生した操舵アシスト力は、減速機2を介して、ステアリングシャフト102を回転させるように作用する。
この結果、ステアリングシャフト102は、ステアリングホイール101に加えられる操舵トルクτと、電動モータ1で発生した操舵アシスト力の両方によって回転する。このように電動パワーステアリング装置10は、電動モータ1で発生した操舵アシスト力を車両のステアリング機構に与えることにより操舵アシストを行う。
次に、図2は、図1のECU6の回路構成を示す図、図3は、図2の制御回路9の制御ブロック図、図4は、バッテリ温度に対応したPIG電圧−バッテリ残容量特性例を示す図である。
図2において、電動モータ1は、3相の巻線(U相、V相、およびW相巻線、図示せず)を有するブラシレスモータである。また、バッテリ100は、インバータ8に接続され、電動モータ1を駆動する直流電源(例えば、12V)である。
図2に示すように、バッテリ100が平滑用のコンデンサ15に直列に接続され、コンデンサ15をチャージしてインバータ8へ電力を供給する。コンデンサ15に並列にインバータ8が接続され、このインバータ8を介して電動モータ1が接続される。
コンデンサ15は、バッテリ100およびインバータ8間の電源ライン13と接地ライン(以下、アースラインという)14との間に設けられている。コンデンサ15は、バッテリ100と双方からインバータ8に電力を供給する。特に、コンデンサ15からは、インバータ8に瞬間的に大電力を供給する。具体的には、コンデンサ15は、電荷を蓄積し、バッテリ100からインバータ8に流れる電流が不足するときには、蓄積した電荷を放電する。このように、コンデンサ15は、電流リップルを吸収し電動モータ1を駆動するための電源電圧を平滑するコンデンサとして機能している。
インバータ8は、複数(本実施形態では、6個)のスイッチング素子(パワートランジスタ、例えば、IGBT、MOSFETなど)11を含んでいる。これら6個のスイッチング素子11を2個ずつ直列に接続して上下アームが形成された3つの回路は、電源ライン13とアースライン14との間に並列に設けられている。上下アームのスイッチング素子11のそれぞれの接続点は、3相の巻線の一端に直接接続されている。そして、電動モータ1の3相の巻線の他端は、図示しない共通の接続点(中性点)に接続されている。
また、下アームのスイッチング素子11とアースライン14との間には、各相(U相、V相、W相)を流れるモータ電流値Iを検出する電流センサ(例えば、抵抗など)12が接続されている。各モータ電流値Iは制御回路9に入力され、モータ電流値Iと通電時間とから後述するバッテリ100の消費電力量が演算される。
制御回路9は、インバータ8に含まれるスイッチング素子11を制御する。より具体的には、制御回路9は、入力されたデータ(モータ回転角度など)に基づき、電動モータ1に供給すべき3相の駆動電流(U相、V相、およびW相電流)の目標値(目標電流)を決定する。そして、制御回路9は、電流センサ12により検出した各相のモータ電流値Iを目標電流に一致させるためのPWM信号を出力する。制御回路9から出力された各相のPWM信号は、インバータ8に含まれるスイッチング素子11のゲート端子にそれぞれ供給される。なお、制御回路9の電源となる制御電圧(例えば、12V)は、バッテリ100または補助バッテリより供給される。あるいは、高電圧のバッテリからDC/DCコンバータなどを介して給電されていてもよい。
図3に示すように、制御回路9は、通常のアシスト制御を実行しモータ制御信号を出力するマイコン(以下、CPUという)16と、そのモータ制御信号に基づいて、インバータ8に含まれるスイッチング素子11にPWM信号を出力するプリドライバ17とを備えている。なお、以下に示す各制御ブロックは、CPU16が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、CPU16は、所定のサンプリング周期で各状態量を検出し、所定周期毎に以下の制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
CPU16には、状態量としてIG信号、PIG電圧(PIG、図2参照)、バッテリ温度、車速V、操舵トルクτ、モータ電流値I、およびモータ回転角θが入力され、モータ制御信号が出力される。また、エンジン制御用信号として、エンジン回転信号、エンジン再始動指令およびエンジン自動停止禁止指令が入出力可能である。
CPU16は、通常の操舵アシスト制御を実行するアシスト制御部18を備えている。このアシスト制御部18は、電動モータ1に発生させるべき目標アシスト力に対応した電流指令値を演算する電流指令値演算部(図示せず)と、演算された電流指令値に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部(図示せず)とからなる。アシスト制御部18は、トルクセンサ3(図1参照)により検出される操舵トルクτ、および車速センサ4(図1参照)により検出される車速Vに基づいて、目標アシスト力となる基本アシスト制御量(アシストトルク)を演算する。
詳述すると、操舵トルクτおよび車速Vは、アシスト制御部18に入力され、電流指令値が演算される。また、回転角センサ5(図1参照)により検出されるモータ回転角θ、電流センサ12(図2参照)により検出されるモータ電流値Iがアシスト制御部18に入力される。そして、アシスト制御部18において、入力された操舵トルクτに対応したアシスト力を発生させる基本アシスト制御量が演算される。
具体的には、アシスト制御部18は、操舵トルクτの絶対値が大きいほど、より大きなアシスト力が操舵系に付与されるように、より大きな値の絶対値を有する基本アシスト制御量を演算する。なお、本実施形態では、アシスト力を発生させる基本アシスト制御量の演算は、車速感応型の3次元マップを用いて行なわれる。これにより、アシスト制御部18は、車速Vが小さいほど、より大きな値の絶対値を有する基本アシスト制御量を演算するようになっている。
このように、電流指令値演算部は、アシスト制御部18において演算される基本アシスト制御量をアシスト制御の目標アシスト力として、電動モータ1に供給する電流指令値を演算する。また、モータ制御信号出力部には、電流指令値演算部により演算された電流指令値とともに、電流センサ12により検出される電動モータ1の実電流値であるモータ電流値Iが入力される。そして、本実施形態のモータ制御信号出力部は、電流指令値にモータ電流値Iを追従させるべく、電流フィードバック制御の実行により、モータ制御信号を生成する。
本実施形態のECU6は、このようにして生成されたモータ制御信号をCPU16がプリドライバ17に出力する。そして、インバータ8がプリドライバ17からのPWM信号に基づく駆動電力を電動モータ1に供給することにより、電動モータ1の回転を制御し、アシスト制御を実行する構成となっている。
さらに、CPU16は、バッテリ消費容量演算部20と、制限値演算部19とを備えている。バッテリ消費容量演算部20は、図2を参照して、インバータ8に設けられた電流センサ12により検出された各相モータ電流値I(Iu,Iv,Iw)から通電中の積算値を算出し、バッテリ100のバッテリ使用容量を決定する。制限値演算部19は、インバータ8へ供給される直流電圧値であるPIG電圧と、バッテリ温度とから、図4に示す予め設けられたPIG電圧(V)−バッテリ残容量(Ah)特性を示す放電曲線のグラフに基づいてバッテリ残容量を求め、バッテリ残容量に対応したバッテリ使用可能容量を決定する。バッテリ温度は、バッテリ100がECU6付近に配置されている場合には、例えば制御回路9の制御基板に搭載された基板温度センサ(図示せず)の検出値から推定して求めることができる。バッテリ使用容量およびバッテリ使用可能容量は、アシスト制御部18に入力され、バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超えない範囲において操舵アシストが実行される。
ここで、図4に示すようにバッテリ温度が高いほど、PIG電圧はより小さくなり、PIG電圧に対するバッテリ残容量もよりバッテリ温度が高いほど小さくなる。また、制限値演算部19で決定するバッテリ使用可能容量は、バッテリ100の消耗を考慮してバッテリ残容量よりも小さな値に設定される。
さらに、外部の図示しない装置(例えば、エンジンECUやアイドリングストップECUなど)にエンジン再始動指令やエンジン自動停止禁止指令を出力することもできる。これにより、IGスイッチ7がオフされた状態であっても、エンジンを再始動させて、あるいはエンジンを停止させないで、操舵アシストを続行することが可能になる。
次に、図5は、電動パワーステアリング装置10における制御回路9の操舵アシストの制御手順例を説明するためのフローチャートである。
本実施形態において、制御回路9内のCPU16(図3参照)がROMに記憶されたプログラムを読み出し、図5のフローチャートに示すステップS501〜S509の各処理を実行する。以下に示すフローチャートにおける処理は、所定の時間間隔毎に実行される。
まず、CPU16は、IGスイッチ(イグニッションスイッチ)7の操作によるオン・フ状態を常時読み込む(ステップS501)。この後、IGスイッチ7からのIG信号がオフされたか否かが判別される(ステップS502)。
そして、IG信号がオンしていると判定されたとき(ステップS502:NO)、電動モータ1に対する通常の回転制御が続行される(ステップS509、操舵アシスト制御)。
一方、IG信号がオフになったと判定されたとき(ステップS502:YES)、例えば異常等の発生のため運転者の操作によりIGスイッチ7がオフされたと判断し、インバータ8に設けられた電流センサ12により検出されたモータ電流値Iが読み込まれる(ステップS503)。
続いて、CPU16は、IG信号がオフした後のインバータ8が通電中のモータ電流値Iを積算して、バッテリ100のバッテリ使用容量(消費容量)を演算する(ステップS504)。
次に、インバータ8に供給されるPIG電圧値、およびバッテリ100のバッテリ温度が読み込まれる(ステップS505)。この場合のバッテリ温度は、例えば制御回路9の制御基板に搭載された基板温度センサの検出温度から推定されるバッテリ温度が用いられる。
続いて、CPU16は、予め設定されたPIG電圧−バッテリ残容量特性の放電曲線のグラフに基づき、PIG電圧値およびバッテリ温度からバッテリ残容量を求め、バッテリ使用可能容量を決定する(ステップS506)。ここで、バッテリ使用可能容量は、バッテリの消耗を考慮して実際の使用可能な値(バッテリ残容量)よりも小さな値が設定される。
そして、バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超えていないか否かを判別する(ステップS507)。バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超えていない場合(ステップS507:YES)、電動モータ1に対する通常の回転制御が続行される(ステップS509、操舵アシスト制御)。
バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量以上になった場合(ステップS507:NO)、電動モータ1に対する回転制御を停止してフローを抜ける(ステップS508)。
以上により、バッテリ使用容量がバッテリ残容量を超える前に操舵アシストが停止される。
次に、上記のように構成された本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置10の作用および効果について説明する。
上記実施形態によれば、例えば、車両の異常発生時等に運転者の操作によりIGスイッチ7がオフされた後に車両が走行中の場合、電動パワーステアリング装置10による操舵アシスト制御が継続される。ECU6内の制御回路9のCPU16は、インバータ8に設けられた電流センサ12により検出されたモータ電流値Iと通電時間とから積算してバッテリ100の消費容量(バッテリ使用容量)を演算する。また、予め設定された放電曲線に基づいて、インバータ8への供給電圧であるPIG電圧およびバッテリ温度からバッテリ残容量を求め、バッテリ使用可能容量を決定する。
そして、CPU16は、バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超える前に操舵アシストを停止するので、バッテリ残容量が使用可能な限り操舵アシストを継続することができる。さらに、ECU6がバッテリ100付近に配置されている場合には、制御回路9の制御基板に搭載された基板温度センサからバッテリ温度を推定することができるので、PIG電圧とバッテリ温度の放電曲線からバッテリ残容量を推定することが可能になる。
これにより、IGスイッチ7がオフ中で、車両の走行状態やエンジンの作動状態が判定できない場合であっても、電動パワーステアリング装置10単独でバッテリ100の過放電を防止するとともに、操舵アシストを続行することができる。この結果、IGスイッチ7がオフ中にバッテリ100の消耗を検出することができるようになり、過放電からバッテリ100を保護することが可能になる。
また、IGスイッチ7がオフされてエンジンが停止中に操舵アシストが行なわれる場合に、バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超える前にエンジン再始動指令を外部装置(例えば、エンジンECUなど)に出力することができる。さらに、IGスイッチ7がオフされてもエンジンが作動中の場合には、バッテリ使用容量がバッテリ使用可能容量を超える前にエンジン自動停止禁止指令を外部装置に出力することができる。これにより、バッテリ100を過放電から保護し、操舵アシストを続行することが可能になる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、IGスイッチがオフになったときにバッテリの使用可能容量を推定することで、バッテリを保護し操舵アシストを継続できる電動パワーステアリング装置を提供できる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することも可能である。
上記実施形態では、PIG電圧とバッテリ温度とからバッテリ使用可能容量を算出する例を示したが、これに限定されるものでなく、例えばバッテリ100から消費する容量に対して積算値の上限を定め、電源電流を検出して過放電を抑えバッテリ100を保護するようにしてもよい。
上記実施形態では、制御基板上の基板温度センサからバッテリ温度を推定するようにしたが、これに限定されるものでなく、例えばECU6とバッテリ100との搭載位置が離れている場合には、バッテリ100付近に別の温度センサを設置しバッテリ温度を検出するようにしてもよい。
1:モータ、2:減速機、3:トルクセンサ、4:車速センサ、5:回転角センサ、
6:ECU、7:IGスイッチ、8:モータ駆動回路(インバータ)、9:制御回路、
10:電動パワーステアリング装置(EPS)、11:スイッチング素子、
12:電流センサ、13:電源ライン、14:アースライン、15:コンデンサ、
16:マイコン、17:プリドライバ、18:通常アシスト制御部、19:制限値演算部、20:バッテリ消費容量演算部、100:バッテリ、101:ステアリングホイール、
102:ステアリングシャフト、103:ラックアンドピニオン機構、104:ラック軸、105:連結部材、106:車輪、
τ:操舵トルク、V:車速、θ:モータ回転角、PIG:直流電圧、I:モータ電流値

Claims (3)

  1. 車両のステアリング機構に与える操舵補助力を発生させる電動モータと、
    電力供給して前記電動モータを駆動させるバッテリと、
    複数のスイッチング素子を含み、前記電動モータに駆動電流を供給するインバータと、
    前記インバータを制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記車両のエンジンを停止させるIGスイッチがオフされた後に走行中の前記バッテリのバッテリ使用容量を前記インバータに設けられた電流センサにより検出されるモータ電流値から通電中の積算値を算出することにより決定するバッテリ消費容量演算部と、前記IGスイッチがオフ中の前記バッテリのバッテリ使用可能容量を、予め設定された放電曲線に基づいて、前記インバータに供給される直流電圧値と前記バッテリのバッテリ温度とから決定する制限値演算部と、を有し、
    前記バッテリ使用容量が前記バッテリ使用可能容量を超える場合に、前記バッテリの使用の禁止を判定するものであり、
    前記制御回路は、前記バッテリ付近に配置されるものであり、その制御基板に設けられた基板温度センサの検出値に基づいて前記バッテリ温度を推定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置であって、
    前記制御回路は、前記バッテリ使用容量が前記バッテリ使用可能容量を超える場合に、操舵補助を停止することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置であって、
    前記バッテリ使用容量が前記バッテリ使用可能容量を超え、かつ前記エンジンが停止中である場合に、エンジン再始動指令を出力することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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