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JP6464727B2 - 信号処理装置、光受信装置、光通信システム、信号処理方法および光受信方法 - Google Patents
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JP6464727B2 - 信号処理装置、光受信装置、光通信システム、信号処理方法および光受信方法 - Google Patents

信号処理装置、光受信装置、光通信システム、信号処理方法および光受信方法 Download PDF

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Description

本発明は、信号処理装置、光受信装置、光通信システム、信号処理方法および光受信方法に関し、特に、偏波多重QPSK(Quaternary Phase Shift Keying)信号や偏波多重16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)信号等を扱う信号処理装置、光受信装置、光通信システム、信号処理方法および光受信方法に関する。
インターネットの普及に伴い、通信は我々の生活インフラの一部となっている。ユーザ一人当たりが取り扱うデータ量は年々増加しており、ネットワークトラフィックも増え続けている。ネットワークインフラの中でも基幹通信を担う光ファイバ伝送路では、1チャネル当たりの容量が100Gb/sの光伝送システムが実用化され、今後は100Gb/sシステムの長距離化、および、400Gb/sシステムなどの大容量化が望まれる。
100Gb/sシステムにおいて用いられる変調方式の一つに、偏波多重QPSK変調方式がある。一般的なデジタルコヒーレント受信器において、偏波多重QPSK信号は、コヒーレント光フロントエンドとデジタル信号処理LSI(Large Scale Integration)との組み合わせによって受信される。
偏波多重QPSK信号は、コヒーレント光フロントエンドの90°ハイブリッドにおいて、局所光と干渉されることによって光の搬送波成分の大部分がキャンセルされた後、光電変換およびアナログ・デジタル変換等が施され、デジタル信号処理LSIに入力される。そして、デジタル信号処理LSIは、偏波多重QPSK信号が伝送路を伝搬する際に受けた波長分散効果を補償し、CMA(Constant Modulus Algorithm)を用いて適応等化フィルタを制御し偏波多重信号を分離する。さらに、デジタル信号処理LSIは、DDPLL(Decision Directed Phase Locked Loop)アルゴリズム等を用いて光信号と局所光の位相差および周波数差を補償することによって、QPSK変調方式の復調信号を出力する。上述のデジタルコヒーレント受信器は、特許文献1〜3等に開示されている。
一方、400Gb/sシステムにおいては、QPSK変調方式よりも多値度が高い16QAM方式が最有力候補となっている。偏波多重16QAM信号を偏波分離する場合、CMAによる適応等化フィルタの係数制御では偏波多重信号を十分に分離することができない。そこで、偏波多重16QAM信号の偏波分離アルゴリズムとして、DD(Decision Directed)アルゴリズムやRDE(Radius Directed Equalization)アルゴリズムが用いられる。
国際公開第2012/111847号 国際公開第2010/128577号 特開2009−296596号公報
光信号が伝送路で受けた波長分散効果を信号処理LSIで補償する場合、局所光のレーザ線幅の影響により波長分散補償を施しても完全に補償できず劣化が生じる。これを残留歪と呼ぶ。特に、QPSK信号を用いた長距離通信の場合、伝送路で受ける波長分散効果が大きくなるため、デジタル信号処理LSIにおける波長分散補償量も大きくなり、波長分散補償後の残留歪が大きくなる。さらに、16QAM信号の場合はQPSK信号よりも多値度が高いことから、QPSK信号では許容できた残留歪が無視できなくなる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、局所光のレーザ線幅に起因する残留歪が緩和された高品質の復調信号を取得できる信号処理装置、光受信装置、光通信システム、信号処理方法および光受信方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る信号処理装置は、局所光を用いて光信号をコヒーレント検波することにより得られるデジタル受信信号に対してフィルタ係数によって定まるフィルタ処理を施すフィルタ手段と、前記局所光のレーザ線幅と前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償するための波長分散補償量とに基づいて振幅成分に係る第1のステップ係数および位相成分に係る第2のステップ係数を決定するステップ係数決定手段と、前記第1のステップ係数、前記第2のステップ係数および前記光信号と前記局所光の位相差に基づいて前記フィルタ係数を更新する係数更新手段と、を備える。
上記目的を達成するために本発明に係る光受信装置は、入力された光信号を局所光源から出力された局所光と干渉させ、光電変換およびアナログ・デジタル変換してデジタル受信信号として出力する信号検出手段と、前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償して波長分散補償信号を出力する波長分散補償手段と、適応等化フィルタを用いて前記波長分散補償信号を偏波分離して偏波分離信号を出力する偏波分離手段と、前記偏波分離信号を復調して復調信号を出力する復調手段と、前記局所光源から出力された前記局所光のレーザ線幅と前記波長分散補償手段における波長分散補償量とに基づいてステップ係数を決定するステップ係数決定手段と、前記ステップ係数および前記信号検出手段において生じた前記光信号と前記局所光の位相差に基づいて前記適応等化フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段と、を備える。
上記目的を達成するために本発明に係る光通信システムは、搬送波を変調して偏波多重することにより生成された光信号を伝送路へ出力する光送信装置と、前記伝送路を介して前記光信号が入力し、復調信号を生成して出力する上記の光受信装置と、を備える。
上記目的を達成するために本発明に係る信号処理方法は、局所光を用いて光信号をコヒーレント検波することにより得られるデジタル受信信号に対してフィルタ処理を施すフィルタ手段のフィルタ係数を更新する信号処理方法であって、前記局所光のレーザ線幅と前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償するための波長分散補償量とに基づいて振幅成分に係る第1のステップ係数および位相成分に係る第2のステップ係数を決定し、前記第1のステップ係数、前記第2のステップ係数および前記光信号と前記局所光の位相差に基づいて前記フィルタ係数を更新する。
上記目的を達成するために本発明に係る光受信方法は、入力された光信号を、局所光源から出力された局所光と干渉させ、光電変換およびアナログ・デジタル変換により信号検出してデジタル受信信号として出力し、前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を波長分散補償して波長分散補償信号を出力し、前記局所光源から出力された前記局所光のレーザ線幅と前記波長分散補償における波長分散補償量とに基づいてステップ係数を決定し、前記ステップ係数および前記信号検出で生じた前記光信号と前記局所光の位相差に基づいて適応等化フィルタのフィルタ係数を更新し、前記適応等化フィルタを用いて前記波長分散補償信号を偏波分離して偏波分離信号を出力し、前記偏波分離信号を復調して復調信号を出力する。
上述した本発明の態様によれば、局所光のレーザ線幅に起因する残留歪が緩和された高品質の復調信号を取得できる。
第1の実施形態に係る適応等化手段1の機能構成図である。 第1の実施形態に係る光受信装置10のブロック構成図である。 第2の実施形態に係る光通信システム100のシステム構成図である。 第2の実施形態に係る光受信装置400のブロック構成図である。 第2の実施形態に係る偏波分離部630のフィルタ構成図である。 第2の実施形態に係る復調部640およびその関連部のブロック構成図である。 第2の実施形態に係る別の復調部640Bおよびその関連部のブロック構成図である。 第3の実施形態に係る光受信装置400Cのブロック構成図である。
<第1の実施形態>
本発明に係る第1の実施形態について説明する。本実施形態に係る適応等化手段の機能構成図を図1に示す。図1において、適応等化手段1は、ステップ係数決定手段2、係数更新手段3およびフィルタ手段4を備える。ここで、適応等化手段1が請求項の信号処理装置に相当する。
ステップ係数決定手段2は、局所光のレーザ線幅と光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償するための波長分散補償量とに基づいて振幅成分に係る第1のステップ係数および位相成分に係る第2のステップ係数を決定する。ステップ係数決定手段2は、決定した第1のステップ係数および第2のステップ係数を係数更新手段3へ出力する。
係数更新手段3は、入力された第1のステップ係数、第2のステップ係数および光信号と局所光の位相差に基づいてフィルタ手段4のフィルタ係数を更新する。
フィルタ手段4は、局所光を用いて光信号をコヒーレント検波することにより得られるデジタル受信信号が入力されると共に、フィルタ係数が係数更新手段3によって適宜更新される。フィルタ手段4は、該更新されたフィルタ係数によって定まるフィルタ処理を、入力されたデジタル受信信号に施す。
以上のように構成された適応等化手段1は、局所光のレーザ線幅と、光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償するための波長分散補償量と、に基づいて振幅成分に係わる第1のステップ係数および位相成分に係わる第2のステップ係数を決定する。そして、決定した第1のステップ係数、第2のステップ係数、および光信号と局所光の位相差に基づいてフィルタ手段4のフィルタ係数を更新する。そして、フィルタ手段4は、更新されたフィルタ係数によって定まるフィルタ処理を入力されたデジタル受信信号に施す。これにより、デジタル受信信号から局所光のレーザ線幅に起因する残留歪が補償される。
次に、図1の適応等化手段1を光受信装置に適用する場合について説明する。この場合の光受信装置のブロック構成図を図2に示す。図2において、光受信装置10は、信号検出手段20、波長分散補償手段30、偏波分離手段40、復調手段50、係数更新手段60およびステップ係数決定手段70を備える。
信号検出手段20は、入力された光信号を、局所光を用いてコヒーレント検波することによってデジタル受信信号を生成し、波長分散補償手段30へ出力する。具体的には、信号検出手段20は、局所光を生成して出力する局所光源21を備え、光受信装置10に入力された光信号と局所光源21において生成した局所光とを干渉させる。信号検出手段20はさらに、干渉させた光信号を光電変換およびアナログ・デジタル変換し、デジタル受信信号を波長分散補償手段30へ出力する。
波長分散補償手段30は、入力されたデジタル受信信号に含まれている、光信号が伝送路を伝搬する際に受けた波長分散効果を補償し、波長分散補償信号を偏波分離手段40へ出力する。
偏波分離手段40は、フィルタ係数が係数更新手段60によって適宜更新される適応等化フィルタから構成される。偏波分離手段40は、適応等化フィルタを用いて、入力された波長分散補償信号を偏波分離すると共に局所光源21から出力された局所光のレーザ線幅に起因する残留歪を補償し、偏波分離信号を復調手段50へ出力する。
復調手段50は、入力された偏波分離信号から、信号検出手段20に入力された光信号と局所光源21から出力された局所光との位相差を推定する。そして、復調手段50は、推定した位相差について偏波分離信号を位相補償し、さらに、最も近い多値変調信号のシンボル位置を決定して復調信号を出力する。
係数更新手段60は、信号検出手段20で生じた光信号と局所光の位相差を取得し、取得した位相差およびステップ係数決定手段70から出力されたステップ係数に基づいて、適応等化フィルタのフィルタ係数を適宜更新する。係数更新手段60は、例えば、位相差を復調手段50から取得することができる。
ステップ係数決定手段70は、局所光源21から出力された局所光のレーザ線幅と波長分散補償手段30における波長分散補償量とを取得し、取得したレーザ線幅および波長分散補償量に基づいて最適なステップ係数を決定し、係数更新手段60へ出力する。
本実施形態において、波長分散補償手段30は、光信号が伝送路を伝搬する際に受けた波長分散効果を補償するが、局所光源21から出力された局所光のレーザ線幅の影響により波長分散を十分に補償することはできず、残留歪が生じる。そこで、本実施形態においては、係数更新手段60が、RDEアルゴリズムに基づく係数更新式に、位相差およびステップ係数を用いた係数更新式を加えることで、偏波分離手段40においてレーザ線幅に起因する残留歪を補償する。
偏波分離手段40、係数更新手段60およびステップ係数決定手段70について詳細に説明する。ステップ係数決定手段70は、局所光源21から出力された局所光のレーザ線幅と波長分散補償手段30における波長分散補償量とを取得し、これらに対応するステップ係数を決定して係数更新手段60へ出力する。本実施形態において、ステップ係数は、振幅成分に係る第1のステップ係数と位相成分に係る第2のステップ係数とを含む。この場合、ステップ係数決定手段70は、レーザ線幅と波長分散補償量とに基づいて第1のステップ係数を決定し、レーザ線幅に基づいて第2のステップ係数を決定する。
係数更新手段60は、信号検出手段20で生じた光信号と局所光の位相差を取得し、取得した位相差とステップ係数決定手段70から出力された第1のステップ係数および第2のステップ係数を用いて、適応等化フィルタのフィルタ係数を更新する。振幅成分に係る第1のステップ係数および位相成分に係る第2のステップ係数を用いて適応等化フィルタのフィルタ係数を更新することにより、偏波分離手段40において、波長分散補償信号が偏波分離されると共に局所光源21から出力されたレーザ線幅に起因する残留歪が補償される。
上記のように構成された光受信装置10は、ステップ係数決定手段70においてレーザ線幅および波長分散補償量に対応するステップ係数を決定し、係数更新手段60において、信号検出手段20で生じる光信号と局所光の位相差およびステップ係数に基づいて適応等化フィルタのフィルタ係数を更新する。これにより、偏波分離手段40において、波長分散補償信号が偏波分離されると共に波長分散補償手段30において生じた残留歪が補償される。従って、本実施形態に係る光受信装置10は、局所光のレーザ線幅に起因する残留歪が緩和された高品質の復調信号を取得することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る光通信システムのシステム構成図を図3に示す。図3において、光通信システム100は、光送信装置200、伝送路300および光受信装置400によって構成される。本実施形態に係る光通信システム100は、例えば、QPSK変調方式やQAM方式によって通信を行うシステムである。
光送信装置200および光受信装置400は、伝送路300を介して互いに接続されている。光送信装置200は、送信すべき複数の信号を用いて搬送波を変調することにより、偏波多重された光信号を生成する。生成された光信号は、伝送路300を介して光受信装置400へ送信される。伝送路300は、光ファイバなどによって構成される。
光受信装置400は、伝送路300を介して光送信装置200から送信された光信号を復調する。本実施形態に係る光受信装置400のブロック構成図を図4に示す。図4において、光受信装置400は、信号検出部500および信号処理部600を備える。
信号検出部500は、局所光源(LO:local oscillator)510、光90°ハイブリッド520、光電変換部(O/E:optic−electric converter)530およびアナログ・デジタル変換部(ADC:analog to digital converter)540を備える。信号検出部500は、伝送路300を介して光送信装置200から送信された光信号と局所光とを干渉させ、光電変換およびアナログ・デジタル変換を施して、4つのデジタル信号を信号処理部600へ出力する。
信号処理部600は、偏波信号生成部610、波長分散補償部620、偏波分離部630、復調部640、係数更新部650およびステップサイズ決定部660を備え、信号検出部500から入力された4つのデジタル信号から復調信号を生成して出力する。
先ず、信号検出部500の各要素について詳細に説明する。
LO510は、局所光を生成して光90°ハイブリッド520へ出力する。
光90°ハイブリッド520は、伝送路300を介して光送信装置200から入力された光信号と、LO510から入力された局所光とを干渉させて4つの光信号を生成し、O/E530へ出力する。本実施形態に係る光90°ハイブリッド520は、光信号と局所光とを位相差0で干渉させて第1光信号(I)を生成し、光信号と局所光とを位相差π/2で干渉させて第2光信号(Q)を生成する。さらに、光90°ハイブリッド520は、光信号と局所光とを位相差0で干渉させて第3光信号(I)を生成し、光信号と局所光とを位相差π/2で干渉させて第4光信号(Q)を生成する。第1光信号および第2光信号と、第3光信号および第4光信号とは、それぞれ1組の信号を形成する。
O/E530は、入力された4つの光信号を4つのアナログ信号へそれぞれ変換してADC540へ出力する。O/E530は、第1光信号(I)を第1アナログ信号(I)へ、第2光信号(Q)を第2アナログ信号(Q)へ、第3光信号(I)を第3アナログ信号(I)へ、第4光信号(Q)を第4アナログ信号(Q)へ変換する。
ADC540は、入力された4つのアナログ信号を4つのデジタル信号へそれぞれ変換して(量子化)、デジタル信号として信号処理部600の偏波信号生成部610へ出力する。ADC540は、第1アナログ信号(I)を変換した第1デジタル信号(I)および第2アナログ信号(Q)を変換した第2デジタル信号(Q)を偏波信号生成部610の複素信号生成部611へ出力し、第3アナログ信号(I)を変換した第3デジタル信号(I)および第4アナログ信号(Q)を変換した第4デジタル信号(Q)を偏波信号生成部610の複素信号生成部612へ出力する。
次に、信号処理部600の各要素について詳細に説明する。
偏波信号生成部610は、複素信号生成部611、612を備える。複素信号生成部611は、入力された第1デジタル信号(I)と第2デジタル信号(Q)とを用いて、複素信号である第1の偏波信号Eを生成して波長分散補償部620へ出力する。一方、複素信号生成部612は、入力された第3デジタル信号(I)と第4デジタル信号(Q)とを用いて、複素信号である第2の偏波信号Eを生成して波長分散補償部620へ出力する。ここで、偏波信号E、Eは、下記の式(1)、(2)で表される。
Figure 0006464727

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波長分散補償部620は、入力された第1の偏波信号Eおよび第2の偏波信号Eについて、光信号が伝送路300を伝播する際に受けた波長分散効果を補償し、波長分散補償信号e、eを偏波分離部630へ出力する。波長分散補償部620は、光信号が伝送路300を伝搬する際に受けた波長分散効果を補償するとき、LO510から出力された局所光のレーザ線幅の影響による波長分散を十分に補償できないため、歪が残存する。以下、これを残留歪と記載する。
例えば、QPSK変調方式を用いる場合、伝送路300において受ける波長分散効果が大きいため、波長分散補償部620における波長分散補償量も大きくなり、波長分散補償後の残留歪も大きくなる。さらに、16QAM変調方式を用いる場合、QPSK信号よりも多値度が高いことからQPSK信号では許容できた残留歪が無視できなくなる。そこで、本実施形態においては、局所光のレーザ線幅に起因する残留歪を、偏波分離部630において補償する。
偏波分離部630は、入力された波長分散補償信号e、eの偏波成分を分離すると共に局所光のレーザ線幅に起因する残留歪を補償し、偏波分離信号e' x、' を復調部640へ出力する。偏波分離部630のフィルタ構成図を図5に示す。図5において、偏波分離部630は、適応等化フィルタ631、632を含む偏波分離部630xと、適応等化フィルタ633、634を含む偏波分離部630yとに分類される。適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数をそれぞれhxx、hxy、hyx、hyyとすると、偏波分離信号e' x、' は下記の式(3)、式(4)によって表される。
Figure 0006464727

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適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyは、係数更新部650によって適宜更新される。係数更新部650が適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを更新することにより、波長分散補償信号e、eが偏波分離されると共に局所光のレーザ線幅に起因する残留歪が補償される。
復調部640は、入力された偏波分離信号e' x、' を復調して復調信号dx、を出力する。復調部640およびその関連部のブロック構成図の一例を図6に示す。図6において、復調部640は復調部640xと復調部640yとに分類される。復調部640x、640yはそれぞれ、位相補償部641x、641y、判定部642x、642y、位相比較部643x、643y、ループフィルタ部(LF:Loop Filter)644x、644yおよび位相追従部645x、645yを備える。
位相補償部641x、641yは、偏波分離部630x、630yから出力された偏波分離信号e' x、' の位相を、位相追従部645x、645yから出力された追従位相φx、φに基づいて補償し、位相補償信号e x、 を判定部642x、642yへ出力する。これにより、光信号と局所光との位相差が補償される。位相補償信号e x、 は、下記の式(5)、式(6)によって表される。
Figure 0006464727

Figure 0006464727
判定部642x、642yは、入力された位相補償信号e x、 について最も近いシンボルを判定して、復調信号dx、を出力する。例えば、光信号がQPSK変調方式の場合、判定部642x、642yから出力される復調信号dx、は下記の式(7)に従う。また、例えば、光信号が16QAM方式の場合、判定部642x、642yから出力される復調信号dx、は下記の式(8)に従う。ここで、z=xまたはyである。なお、変調方式は、QPSKや16QAMに限定されない。
Figure 0006464727

Figure 0006464727
位相比較部643x、643yは、判定部642x、642yへ入力された位相補償信号e x、 と判定部642x、642yから出力された復調信号dx、との位相を比較し、位相差をLF644x、644yへ出力する。
LF644x、644yは、入力された位相差から高周波成分を除去し、平均位相差Δφx、Δφを取得して、位相追従部645x、645yおよび係数更新部650x、650yへ出力する。
位相追従部645x、645yは、入力された平均位相差Δφx、Δφから追従位相φx、φを算出し、算出した追従位相φx、φを位相補償部641x、641yへ出力する。
復調部640における一連のフィードバックループが収束することにより、位相追従部645x、645yから出力される追従位相φx、φは、光受信装置400に入力された光信号とLO510において生成された局所光との位相差と一致する。従って、位相補償部641x、641yが入力された追従位相φx、φに基づいて偏波分離信号e' x、' の位相を補償することにより、光受信装置400に入力された光信号と局所光との位相差が補償される。
係数更新部650には、ステップサイズ決定部660からステップサイズμ、ステップサイズKが入力されると共に、復調640のLF644から平均位相差Δφx、Δφが入力される。係数更新部650は、入力されたステップサイズμ、ステップサイズKおよび平均位相差Δφx、Δφを用いて、適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを更新する。ここで、係数更新部650は、係数更新部650xと係数更新部650yとに分類される。前出の図6に示すように、係数更新部650xは、偏波分離部630xの適応等化フィルタ631、632のフィルタ係数hxx、hxyを更新し、係数更新部650yは、偏波分離部630yの適応等化フィルタ633、634のフィルタ係数hyx、hyyを更新する。係数更新部650におけるフィルタ係数の更新については後述する。
ステップサイズ決定部660は、例えば、ルックアップテーブルから構成され、波長分散補償量およびレーザ線幅に対応付けられたステップサイズμおよびステップサイズKを複数保持する。ここで、ステップサイズμは振幅成分の補償度合を示し、ステップサイズKは、位相成分の補償度合を示す。残留歪の振幅成分は局所光のレーザ線幅と波長分散補償量とによって決まることから、ステップサイズμは局所光のレーザ線幅と波長分散補償量とに基づいて決定される。一方、残留歪の位相成分は局所光のレーザ線幅に対応することから、ステップサイズKは局所光のレーザ線幅に基づいて決定される。ここで、ステップサイズμが請求項の第1のステップ係数に相当し、ステップサイズKが請求項の第2のステップ係数に相当する。
ステップサイズ決定部660は、例えば、波長分散補償部620における波長分散補償量および局所光のレーザ線幅を取得することにより、これらに対応するステップサイズμおよびステップサイズKを抽出して係数更新部650へ出力する。ここで、レーザ線幅は、LO510から出力される局所光をモニタするモニタ部をLO510の後段に配置することによって、該モニタ部から取得することができる。なお、レーザ線幅はLO510から出力される局所光をモニタして取得することに限定されず、予めステップサイズ決定部660において保持しておくこともできるし、モニタ部以外から取得することもできる。
次に、係数更新部650におけるフィルタ係数更新について詳細に説明する。本実施形態に係る係数更新部650は、RDEアルゴリズムの係数更新式にステップサイズKおよび平均位相差Δφx、Δφを用いた位相方向の補償を加えることによって取得される係数更新式を用いて、適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを更新する。
RDEアルゴリズムに基づく係数更新式は、偏波分離部630x、630yへの入力信号ex、(複素共役はe* x、e* )、偏波分離部630x、630yからの出力信号e' x、' 、半径R(なお、QPSKの場合は半径Rのみ、16QAMの場合は3種R、R、Rを使用する。)およびステップサイズμを用いて、下記の式(9)〜式(12)で表される。RDEアルゴリズムに基づいて、式(9)〜式(12)により適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを更新することにより、波長分散補償信号e、eが偏波分離される。
Figure 0006464727

Figure 0006464727

Figure 0006464727

Figure 0006464727
しかし、RDEアルゴリズムは歪の振幅成分を補償できるものの、位相成分を補償することはできない。上述のように、局所光のレーザ線幅に起因する残留歪には、振幅成分と位相成分とが含まれることから、本実施形態に係る係数更新部650は、RDEアルゴリズムに基づく振幅成分の補償を表す係数更新式(9)〜式(12)に、ステップサイズKと平均位相差Δφx、Δφとを用いた位相成分の補償を加え、適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを下記の式(13)〜式(16)のように更新する。
Figure 0006464727

Figure 0006464727

Figure 0006464727

Figure 0006464727
係数更新部650が、式(13)〜式(16)を用いて適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを更新することにより、偏波分離部630において、波長分散補償信号ex、が偏波分離されると共に局所光のレーザ線幅に起因する残留歪が補償される。
以上のように、本実施形態に係る光受信装置400は、局所光のレーザ線幅と波長分散補償量とに応じた最適なステップサイズμおよびステップサイズKを適宜設定し、偏波分離アルゴリズムであるRDEアルゴリズムに位相方向の補償を追加することにより、適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを制御する。これにより、波長分散補償部620における波長分散補償後の残留歪を、その後の偏波分離部630における適応等化フィルタ631〜634により高精度に補償できる。
また、波長分散補償量およびレーザ線幅に基づいて決定されるステップサイズμおよびステップサイズKを予めステップサイズ決定部660に記憶しておき、その時の波長分散補償量およびレーザ線幅に対応するステップサイズμおよびステップサイズKをステップサイズ決定部660から読み出して係数更新部650において用いることにより、光受信装置400における処理負荷を低減することができる。
ここで、光受信装置400に、図7に示す復調部640Bを適用することもできる。図7において、復調部640Bは、復調部640Bxと復調部640Byとに分類される。復調部640Bx、640Byはそれぞれ、位相補償部641Bx、641By、判定部642Bx、642By、位相推定部646Bx、646Byおよびループフィルタ部(LF)647Bx、647Byを備える。
位相推定部646Bx、646Byは、例えば、M-th powerアルゴリズムを用いて偏波分離部630x、630yから出力された偏波分離信号e' x、' に含まれている位相差を算出してLF647Bx、647Byへ出力する。
LF647Bx、647Byは、入力された位相差から高周波成分を除去し、取得した平均位相差Δφx、Δφを、位相補償部641Bx、641Byおよび係数更新部650x、650yへ出力する。
位相補償部641Bx、641Byは、偏波分離部630x、630yから出力された偏波分離信号e' x、' の位相を、LF647Bx、647Byから出力された平均位相差Δφx、Δφに基づいて補償し、位相補償信号e x、 を判定部642Bx、642Byへ出力する。本実施形態において、位相補償信号e x、 は、下記の式(17)、式(18)によって表される。
Figure 0006464727

Figure 0006464727
判定部642Bx、642Byは、入力された位相補償信号e x、 について最も近いシンボルを判定して、前出の式(7)、式(8)等で表される復調信号dx、を出力する。
図7に示す復調部640Bを適用する場合においても、ステップサイズ決定部660は、局所光のレーザ線幅と分散補償量とに基づいてステップサイズμおよびステップサイズKを決定する。そして、係数更新部650x、650yは、RDEアルゴリズムの係数更新式に、決定されたステップサイズKおよびLF647Bx、647Byから出力された平均位相差Δφx、Δφを用いた位相成分の補償を加え、前出の式(13)〜式(16)を用いて適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを更新する。
<第3の実施形態>
第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る光受信装置のブロック構成図を図8に示す。本実施形態に係る光受信装置400Cは、第2の実施形態で説明した図4の光受信装置400において、偏波信号生成部610の後段に、位相推定部710Cおよびループフィルタ部(LF)720Cを備える位相差算出部700Cを配置することによって形成される。
位相推定部710Cは、例えば、2倍以上のオーバーサンプリングを施された第1の偏波信号Eおよび第2の偏波信号Eのそれぞれについて、1サンプル前の信号データの共役複素数との積を計算する。そして、位相推定部710Cは、これらの乗算結果である複素数値から偏角を算出し、位相差を出力する。
LF720Cは、位相推定部710Cから出力された位相差に含まれる高周波成分を除去し、取得した平均位相差Δφx、Δφを係数更新部650へ出力する。
係数更新部650は、RDEアルゴリズムの係数更新式に、ステップサイズ決定部660から出力されたステップサイズKおよび位相差算出部700Cから出力された平均位相差Δφx、Δφによる位相成分の補償を加えた、前出の式(13)〜式(16)を用いて、適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyを更新する。
以上のように、本実施形態に係る光受信装置400Cは、局所光のレーザ線幅および波長分散補償量に基づいて最適なステップサイズμおよびステップサイズKを適宜設定し、偏波分離アルゴリズムであるRDEアルゴリズムに位相成分の補償を追加する。そして、位相成分の補償が追加された前出の式(13)〜式(16)を用いて適応等化フィルタ631〜634のフィルタ係数hxx、hxy、hyx、hyyが更新されることにより、波長分散補償部620における波長分散補償後の残留歪が偏波分離部630において高精度に補償される。
また、本実施形態に係る光受信装置400Cは、位相差算出部700Cにおいて平均位相差Δφx、Δφを取得する。この場合、復調部640における負荷を低減させることができる。
本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
1 適応等化手段
2 ステップ係数決定手段
3 係数更新手段
4 フィルタ手段
10 光受信装置
20 信号検出手段
21 局所光源
30 波長分散補償手段
40 偏波分離手段
50 復調手段
60 係数更新手段
70 ステップ係数決定手段
100 光通信システム
200 光送信装置
300 伝送路
400、400C 光受信装置
500 信号検出部
510 局所光源
520 光90°ハイブリッド
530 光電変換部
540 アナログ・デジタル変換部
600 信号処理部
610 偏波信号生成部
620 波長分散補償部
630 偏波分離部
631〜634 適応等化フィルタ
640、640B 復調部
641、641B 位相補償部
642、642B 判定部
643 位相比較部
644 ループフィルタ部
645 位相追従部
646B 位相推定部
647B ループフィルタ部
650 係数更新部
660 ステップサイズ決定部
700C 位相差算出部
710C 位相推定部
720C ループフィルタ部

Claims (10)

  1. 局所光を用いて光信号をコヒーレント検波することにより得られるデジタル受信信号に対してフィルタ係数によって定まるフィルタ処理を施すフィルタ手段と、
    前記局所光のレーザ線幅と前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償するための波長分散補償量とに基づいて振幅成分に係る第1のステップ係数および位相成分に係る第2のステップ係数を決定するステップ係数決定手段と、
    前記第1のステップ係数、前記第2のステップ係数および前記光信号と前記局所光の位相差を用いた偏波分離アルゴリズムに基づいて前記フィルタ係数を更新する係数更新手段と、
    を備える信号処理装置。
  2. 入力された光信号を局所光源から出力された局所光と干渉させ、光電変換およびアナログ・デジタル変換してデジタル受信信号として出力する信号検出手段と、
    前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償して波長分散補償信号を出力する波長分散補償手段と、
    適応等化フィルタを用いて前記波長分散補償信号を偏波分離して偏波分離信号を出力する偏波分離手段と、
    前記偏波分離信号を復調して復調信号を出力する復調手段と、
    前記局所光源から出力された前記局所光のレーザ線幅と前記波長分散補償手段における波長分散補償量とに基づいてステップ係数を決定するステップ係数決定手段と、
    前記ステップ係数および前記信号検出手段において生じた前記光信号と前記局所光の位相差を用いた偏波分離アルゴリズムに基づいて前記適応等化フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段と、
    を備える光受信装置。
  3. 前記ステップ係数は、振幅成分に係る第1のステップ係数および位相成分に係る第2のステップ係数を含む、請求項2に記載の光受信装置。
  4. 前記ステップ係数決定手段は、前記レーザ線幅および前記波長分散補償量に対応づけられた複数の前記第1のステップ係数および前記第2のステップ係数を予め保持し、前記局所光のレーザ線幅および前記波長分散補償手段における波長分散補償量に対応する前記第1のステップ係数および前記第2のステップ係数を選択する、請求項3に記載の光受信装置。
  5. 前記復調手段は、前記偏波分離信号に含まれている前記位相差を補償した位相補償信号と前記復調信号とを比較することによって前記位相差を推定し、前記係数更新手段へ出力する、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光受信装置。
  6. 前記復調手段は、前記偏波分離信号から前記位相差を推定し、前記係数更新手段へ出力する、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光受信装置。
  7. 前記デジタル受信信号から偏波信号を生成して前記波長分散補償手段へ出力する偏波信号生成手段と、
    前記偏波信号から前記位相差を推定して前記係数更新手段へ出力する位相推定手段と、
    をさらに備える、
    請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光受信装置。
  8. 搬送波を変調して偏波多重することにより生成された光信号を伝送路へ出力する光送信装置と、
    前記伝送路を介して前記光信号が入力し、復調信号を生成して出力する請求項2乃至7のいずれか1項に記載の光受信装置と、
    を備える光通信システム。
  9. 局所光を用いて光信号をコヒーレント検波することにより得られるデジタル受信信号に対してフィルタ処理を施すフィルタ手段のフィルタ係数を更新する信号処理方法であって、
    前記局所光のレーザ線幅と前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を補償するための波長分散補償量とに基づいて振幅成分に係る第1のステップ係数および位相成分に係る第2のステップ係数を決定し、
    前記第1のステップ係数、前記第2のステップ係数および前記光信号と前記局所光の位相差を用いた偏波分離アルゴリズムに基づいて前記フィルタ係数を更新する、
    信号処理方法。
  10. 入力された光信号を、局所光源から出力された局所光と干渉させ、光電変換およびアナログ・デジタル変換により信号検出してデジタル受信信号として出力し、
    前記光信号が伝送路で受けた波長分散効果を波長分散補償して波長分散補償信号を出力し、
    前記局所光源から出力された前記局所光のレーザ線幅と前記波長分散補償における波長分散補償量とに基づいてステップ係数を決定し、
    前記ステップ係数および前記信号検出で生じた前記光信号と前記局所光の位相差を用いた偏波分離アルゴリズムに基づいて適応等化フィルタのフィルタ係数を更新し、
    前記適応等化フィルタを用いて前記波長分散補償信号を偏波分離して偏波分離信号を出力し、
    前記偏波分離信号を復調して復調信号を出力する、
    光受信方法。


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