本発明に係る1つの実施形態は光電変換装置である。光電変換装置は、基板に配された光電変換部と、光電変換部の上に配された導波路とを備える。光電変換装置は、さらに、基板の上に配された絶縁体部材を備える。絶縁体部材は、導波路を構成する導波路部材の少なくとも一部を囲む。例えば、絶縁体部材の光電変換部に対応する位置に開口が設けられている。導波路は当該開口の内部に配されている。このような構成において、導波路は入射した光を光電変換部へ導き、そして、光電変換部は入射した光を電荷に変換する。
本実施形態の光電変換装置の導波路は、少なくとも、第1の側面と、第2の側面と、第3の側面とを含む。基板から近い順に、第1の側面、第2の側面、および、第3の側面が並ぶ。第1の側面、第2の側面、および、第3の側面のそれぞれは傾斜している。第1の側面の傾斜角度が、第2の側面の傾斜角度より小さい。そして、第3の側面の傾斜角度が、第2の側面の傾斜角度より小さい。導波路の側面は、例えば、導波路部材と絶縁体部材とが接する界面である。あるいは、導波路の側面は、例えば、導波路部材と金属の反射部材とが接する界面である。または、導波路の周囲に空隙がある場合、導波路の側面は、例えば、導波路部材の当該空隙に露出している面である。
本実施形態の別の観点では、絶縁体部材に設けられた開口が、少なくとも、第1の側面と、第2の側面と、第3の側面とを含む。基板から近い順に、第1の側面、第2の側面、および、第3の側面が並ぶ。第1の側面、第2の側面、および、第3の側面のそれぞれは傾斜している。第1の側面の傾斜角度が、第2の側面の傾斜角度より小さい。そして、第3の側面の傾斜角度が、第2の側面の傾斜角度より小さい。以後、別段の断りがない限り、導波路の側面についての説明は、絶縁体部材の開口の側面に関しても同様である。
本明細書では、ある面の傾斜角度とは、当該面と交差し、かつ、光電変換部の受光面に対する垂線を含む断面で見たときに、当該垂線と当該面との成す角度を意味する。ただし、傾斜角度は90度以下の範囲で定義される。例えば、ある面が光電変換部の受光面に対して垂直である場合、当該面の傾斜角度は0度である。一方、ある面が光電変換部と受光面に対して水平である場合、当該面の傾斜角度は90度である。つまり、導波路の側面が光電変換部の受光面に対して垂直に近いほど、当該側面の傾斜角度は小さくなる。そして、導波路の側面が光電変換部の受光面に対して水平に近いほど、当該側面の傾斜角度は大きくなる。なお、本明細書では、ある面が傾斜しているということは、当該面が0度より大きい傾斜角度を有することを意味する。換言すると、光電変換部の受光面に垂直な面は傾斜していない。
また、本明細書における面は、少なくとも平面および曲面の両方を含む。後述する実施例で説明するように、導波路の側面は、平面であってもよいし、曲面であってもよい。導波路の側面が曲面の場合、当該曲面と交差し、かつ、光電変換部の受光面に対する垂線を含む断面で見たときに、垂線と当該曲面との成す角度が傾斜角度である。
本実施形態の導波路は大きな傾斜角度の第2の側面を有するため、導波路の入射面を広げることができる。結果として、多くの光を導波路に入射させることができる。さらに、導波路は、第2の側面の上に、つまり、入射面の近くに、小さな傾斜角度の第3の側面を有する。そのため、導波路の入射面の近くで導波路の側面に到達する光に対する反射率を高くすることができる。一般に、光電変換装置に入射する光と光電変換部の受光面に対する垂線(光軸)との成す角度はそれほど大きくないため、導波路の側面の傾斜角度が小さいほど、多くの光を反射させることができる。本実施形態の導波路においては、小さな傾斜角度をもつ第1の側面、および、第3の側面と、大きな傾斜角度をもつ第2の側面とが、基板の側から第1の側面、第2の側面、第3の側面の順に並んでいる。そのため、導波路の入射面を広げつつ、入射面付近での反射率を上げることができるのである。このような構成により、結果として、感度を向上させることができる。
なお、導波路は、第1乃至第3の側面の他に別の側面を持っていてもよい。例えば、導波路は、第1の側面の基板側に配された別の側面を持っていてもよい。あるいは、導波路は、第3の側面の上に別の側面を持っていてもよい。あるいは、導波路は、第1の側面と第2の側面との間に、別の側面を持っていてもよい。あるいは、導波路は、第2の側面と第3の側面との間に別の側面を持っていてもよい。
以下では、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。本発明は以下に説明される実施例のみに限定されない。本発明の趣旨を超えない範囲で以下に説明される実施例の一部の構成が変更された変形例も、本発明の実施例である。また、以下のいずれかの実施例の一部の構成を、他の実施例に追加した例、あるいは他の実施例の一部の構成と置換した例も本発明の実施例である。
実施例1について説明する。図1は、実施例1に係る光電変換装置の構成を模式的に示している。図1(a)は、光電変換装置の平面構造を模式的に示している。図1(b)は、図1(a)の線ABに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図1(c)は、図1(a)の線CDに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。
光電変換装置は、光電変換部101と、光電変換部101の上に配された導波路301とを備える。図1(a)に示されるように、平面視において、導波路301は光電変換部101と重なるように配置される。本明細書では、ある部材が別の部材の上に配され、かつ、平面視において当該部材が別の部材に重なるように配置されていることを、当該部材が別の部材を覆っていると表現する。
光電変換装置は、配線251、および、配線251と光電変換部101とを接続するコンタクトプラグ252を備える。このような構成により、光電変換部101で生じた電荷が、電気信号として配線251から出力される。光電変換装置は、配線251に接続された信号処理回路を備えていてもよい。あるいは、配線251は、直接、外部の装置に接続されてもよい。また、容量結合により光電変換部101の電位変化を検出する光電変換装置においては、配線251およびコンタクトプラグ252は使われない。
図1(a)は、さらに、導波路301の入射面303の外縁と、導波路301の出射面302の外縁とを示している。図1(a)が示すように、平面視において、出射面302の面積は、入射面303の面積より小さい。また、平面視において、入射面303は出射面302を内包している。このような構成により、導波路301は、導波路301に入射した光を効率的に光電変換部101に導くことができる。例えば、導波路301の一部は配線251を覆っている。したがって、この部分に入射した光が配線251によって反射されることが低減される。結果として、光電変換部101に入射する光の量を増やすことができる。
図1(b)および図1(c)が示すように、光電変換装置は、基板100、配線構造部200、光学部400を備える。なお、図1(b)および図1(c)において、光学部400の詳細な構造は省略されている。
基板100は、シリコン基板である。他にも、基板100には、無機半導体基板、有機半導体基板、無機光電変換膜、有機光電変換膜などが用いられる。基板100には、光電変換部101が配される。
光電変換部101は入射した光を電荷に変換する。本実施例の光電変換部101はフォトダイオードである。光電変換部101は、PN接合を構成し、かつ、信号電荷として電子を蓄積するN型半導体領域を含む。光電変換部101は、さらに、N型半導体領域の上に配されたP型半導体領域を含みうる。光電変換部101の受光面は、基板100と基板100の上に配された絶縁体部材201との界面である。P型半導体領域が配される場合には、当該P型半導体領域と絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。P型半導体領域が配されない場合には、信号電荷を蓄積するN型半導体領域と絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。なお、信号電荷としてホールが用いられる場合は、N型とP型とを入れ替えればよい。シリコン基板以外の基板100が用いられた場合、当該基板100とそれとは異なる材料の絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。
配線構造部200は、基板100の上に配された絶縁体部材201と、絶縁体部材201に配された配線251、および、コンタクトプラグ252を含む。絶縁体部材201は、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコンなどによって形成される。絶縁体部材201は単一の材料で形成されてもよい。あるいは、絶縁体部材201は、複数の絶縁膜を含んでいてもよい。絶縁体部材201は、複数の配線251を互いに電気的に絶縁する。あるいは、絶縁体部材201は、配線251と基板100とを電気的に絶縁する。
絶縁体部材201は、導波路301を囲むように配置される。具体的に、絶縁体部材201には、開口が設けられている。開口は、光電変換部101の上に位置する。開口の内部に、導波路301が配される。導波路301の少なくとも一部の屈折率は、絶縁体部材201の屈折率よりも高いことが好ましい。このような屈折率の差により、導波路301の側面で光を反射させることができる。他の例として、導波路301の側面に金属などの反射部材を配置することで、導波路301の側面で光を反射させることができる。さらに他の例として、導波路301の周囲に空隙、または、エアギャップを設けてもよい。つまり、導波路301と絶縁体部材201とが離間していてもよい。
導波路301は、単一の材料で形成されうる。例えば、導波路301は、窒化シリコンや有機樹脂によって形成される。あるいは、導波路301は組成の異なる複数の層で構成されてもよい。例えば、互いに条件の異なる複数の成膜プロセスにより、複数の窒化シリコン層が形成される。プロセス条件が異なるため、複数の窒化シリコン層の組成は互いに異なる組成比を持ちうる。他の例として、導波路301は、酸化シリコンで形成されたライナー膜と、窒化シリコンで形成されたコア層とを含む。ライナー膜は、絶縁体部材201の開口の側面に沿って配された薄い絶縁膜である。コア層は、絶縁体部材201の開口の残りの部分を充填する絶縁膜である。
導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313を有する。導波路301の側面は、例えば、導波路301と絶縁体部材201との接触面である。したがって、導波路301の側面は、絶縁体部材201の開口の側面と一致していてもよい。導波路301の第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313とそれぞれ接する複数の絶縁膜を、絶縁体部材201が含んでいてもよい。
図1(b)、および、図1(c)が示すように、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313のそれぞれは、傾斜している。つまり、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313のそれぞれは、0度より大きな傾斜角度を有する。前述の通り、導波路301の側面の傾斜角度は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pと、導波路301の側面との成す角度である。図1(b)、および、図1(c)には光電変換部101の受光面に対する垂線Pが示されている。つまり、図1(b)、および、図1(c)は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面を模式的に示している。
傾斜角度について、図2を用いて説明する。図2は、図1(b)、および、図1(c)の導波路301の側面を拡大した図である。図1と同じ部材には、図1と同じ符号が付けられている。図2が示すように、垂線Pを含む断面において、導波路301の第1の側面311と垂線Pとは、それぞれ角度a1および角度b1を有する2つの角を成している。これらのうち角度a1が90度より小さいため、角度a1が導波路301の第1の側面311の傾斜角度である。同様に、導波路301の第2の側面312は傾斜角度a2を有する。また、導波路301の第3の側面313は傾斜角度a3を有する。
本実施例において、導波路301の第1の側面311の傾斜角度a1は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度a2より小さい。また、導波路301の第3の側面313の傾斜角度a3は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度a2より小さい。つまり、基板100の側から、小さな傾斜角度の側面、大きな傾斜角度の側面、小さな傾斜角度の側面が、この順に並んでいる。
導波路301が、大きな傾斜角度の第2の側面312を有するため、導波路301の入射面303を広げることができる。結果として、多くの光を導波路に入射させることができる。さらに、導波路301は、第2の側面312の上に、つまり、入射面303の近くに、小さな傾斜角度の第3の側面313を有する。そのため、導波路301の入射面303の近くで導波路301の側面に到達する光に対する反射率を高くすることができる。このような構成により、結果として、感度を向上させることができる。
本発明者らの検討によれば、平面視における入射面303の面積、および、出射面302の面積、ならびに導波路301の高さが同じ場合で、側面の傾斜角度が連続的に大きくなる例と比較したところ、約8.5%の感度向上が確認された。
第1の側面311の傾斜角度、第2の側面312の傾斜角度、および、第3の側面313の傾斜角度の具体的な数値は特に限定されない。好適には、第1の側面311の傾斜角度は、5度から20度までの範囲に含まれる。好適には、第2の側面312の傾斜角度は、55度から85度までの範囲に含まれる。好適には、第3の側面313の傾斜角度は、5度から20度までの範囲に含まれる。各側面の傾斜角度がこれらの範囲に含まれることにより、入射面303と出射面302との比率、および、導波路301の高さをバランスよく設計することができる。結果として、感度を向上させることができる。
また、第1の側面311の傾斜角度よりも、第3の側面313の傾斜角度が小さいことが好ましい。つまり、導波路301の入射面303に近い部分の側面は、光電変換部101の受光面に対して垂直に近いほうがよい。このような構成によれば感度をさらに向上させることができる。
また、図1(b)および図1(c)が示すように、導波路301の第1の側面を形成する第1の部分は、厚さt1を有する。導波路301の第2の側面312を形成する第2の部分は、厚さt2を有する。そして、導波路301の第3の側面313を形成する第3の部分は、厚さt3を有する。好適には、厚さt1が厚さt2より大きく、かつ、厚さt3が厚さt2より大きい。このような構成によれば、導波路301の高さを高くすることができる。結果として、多数の配線層が基板100の上に配された場合であっても、感度を向上させることができる。
続いて、光学部400の構造について図3を用いて説明する。図3は、光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図1または図2と同じ部材には、同じ符号が付されている。図3においては、導波路301の上部、および、光電変換装置の導波路301より上の部分のみが示されている。
図3(a)に示された例では、導波路301の上に、絶縁体部材201の一部が配されている。絶縁体部材201の、導波路301の上に配された部分と、導波路301の側方に配された部分とは、異なるプロセスで形成されてもよい。
図3(b)に示された例では、導波路301の上に、マイクロレンズ401が配される。マイクロレンズ401は導波路301を覆うように配置されてもよい。マイクロレンズ401は、導波路301の入射面303に向けて集光することができる。結果として、マイクロレンズ401は、感度を向上させることができる。また、光電変換部101が複数ある場合には、マイクロレンズ401は混色を低減することができる。なお、マイクロレンズ401と導波路301とが互いに接するように配置されてもよい。
図3(c)に示された例では、導波路301の上に、カラーフィルタ403、平坦化層402、および、マイクロレンズ401が配される。カラーフィルタ403、平坦化層402、および、マイクロレンズ401は、基板100の側からこの順に並ぶ。カラーフィルタ403は、導波路301を覆うように配置されてもよい。
カラーフィルタ403は、特定の波長の光を選択的に透過させる。これによって、カラー画像を得ること、あるいは、特殊用途の画像を得ることができる。平坦化層402は、カラーフィルタ403によって生じた凹凸を緩和する。これにより、複数の光電変換部101を備える光電変換装置において、画質を向上させることができる。なお、平坦化層402は配されていなくてもよい。
図3(d)に示された例では、導波路301の上に、層内レンズ405、平坦化層404、カラーフィルタ403、平坦化層402、および、マイクロレンズ401が配される。層内レンズ405、平坦化層404、カラーフィルタ403、平坦化層402、および、マイクロレンズ401は、基板100の側からこの順に並ぶ。
層内レンズ405は、導波路301の入射面303に向けて集光することができる。これによって、マイクロレンズ401によって集められた光が、さらに効率的に、導波路301に入射される。結果として、感度を向上させることができる。平坦化層404は、層内レンズ405によって生じた凹凸を緩和する。これにより、複数の光電変換部101を備える光電変換装置において、画質を向上させることができる。なお、平坦化層404は配されていなくてもよい。
図3(e)に示された例では、光電変換装置が複数の光電変換部101(不図示)を備える。各光電変換部101に、対応する導波路301が設けられている。導波路301の上に、連結部407、低屈折率層406、層内レンズ405、平坦化層404、カラーフィルタ403、平坦化層402、および、マイクロレンズ401が配される。
図3(e)が示すように、複数の導波路301は、連結部407によって、互いに連結されている。連結部407は導波路301と同じ材料によって形成される。また、連結部407と導波路301とは同じプロセスで一体的に形成される。連結部407の厚さは、約20nmから約100nmの範囲であることが好ましい。図3(e)に示されるように、連結部407は、絶縁体部材201の上に配されている。そのため、絶縁体部材201は、導波路301および連結部407を含む導波路部材を部分的に囲んでいる。
連結部407によって、導波路301に入射する光の量を増やすことができる。これは、連結部407に入射した光が、閉じ込め効果により、導波路301へ伝播するからである。また、連結部407によって複数の光電変換部101の間での感度のばらつきを低減することができる。
なお、図3(e)に示された例では、導波路301の入射面303は、導波路301と連結部407との仮想的な接触面である。具体的には、導波路301の側方に配置された絶縁体部材201の上面を、導波路301のほうへ延長した面が、導波路301の入射面303である。この例における導波路301の入射面303の外周は、図1(a)に示されている。
連結部407と層内レンズ405との間に、低屈折率層406が配される。低屈折率層406の屈折率は、層内レンズ405を形成する材料の屈折率より低い。このような構成によれば、層内レンズ405の集光能力を向上させることができる。
また、カラーフィルタ403は、第1の色(例えば赤)のカラーフィルタ403Rと第2の色(例えば緑)とを含む。このような構成により、カラー画像を得ることができる。また、異なる色のカラーフィルタ403が配された場合、カラーフィルタ403によって生じる凹凸が大きくなりやすい。そのため、平坦化層402による画質向上の効果が顕著に得られる。
光学部400に、上述の図3(a)から図3(e)に示された構造を適宜用いることができる。また、各図の構成の一部が省略されてもよいし、あるいは、他の図の構成の一部と置換されてもよい。また、光学部400を用いなくてもよい。つまり、導波路301の入射面303が露出していてもよい。
以上に説明した通り、本実施例の導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1の側面311、第2の側面312および第3の側面313を有する。第1の側面311の傾斜角度は、第2の側面312の傾斜角度より小さい。そして、第3の側面313の傾斜角度は、第2の側面312の傾斜角度より小さい。このような構成によれば、感度を向上させることができる。
実施例2について説明する。実施例1の光電変換装置と実施例2の光電変換装置とは、導波路301の側面の形状の点で互いに異なる。そこで、以下では主として、実施例1と異なる部分を説明し、実施例1と同様の部分についての説明を省略する。
図4は、実施例2に係る光電変換装置の構成を模式的に示している。図4(a)は、光電変換装置の平面構造を模式的に示している。図4(b)は、図4(a)の線ABに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図4(c)は、図4(a)の線CDに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図1乃至図3と同じ部分には、同じ符号が付されている。
光電変換装置は、光電変換部101と、光電変換部101の上に配された導波路301とを備える。図4(a)に示されるように、平面視において、導波路301は光電変換部101と重なるように配置される。
光電変換装置は、配線251、および、配線251と光電変換部101とを接続するコンタクトプラグ252を備える。配線251、および、コンタクトプラグ252の構成は、実施例1と同様である。実施例1と同様に、配線251、および、コンタクトプラグ252が配されていなくてもよい。
図4(a)は、さらに、導波路301の入射面303の外縁と、導波路301の出射面302の外縁とを示している。図4(a)が示すように、平面視において、出射面302の面積は、入射面の面積より小さい。このような構成により、導波路301は、導波路301に入射した光を効率的に光電変換部101に導くことができる。例えば、導波路301の一部は配線251を覆っている。したがって、この部分に入射した光が配線251によって反射されることが低減される。結果として、光電変換部101に入射する光の量を増やすことができる。
本実施例では、平面視において、入射面303の外縁の一部と、出射面302の外縁の一部とが重なっている。つまり、導波路301の側面の一部が、光電変換部101の受光面に対して垂直である。換言すると、導波路301の側面の一部は傾斜していない。この点が実施例1との相違である。
図4(b)および図4(c)が示すように、光電変換装置は、基板100、配線構造部200、光学部400を備える。なお、図4(b)および図4(c)において、光学部400の詳細な構造は省略されている。
基板100の構造ならびに基板100に配された光電変換部101は、実施例1と同様である。そのため、基板100についての説明は省略する。また、光学部400には、実施例1と同様に、図3(a)乃至図3(e)に示された構造が用いられる。そのため、光学部400についての説明を省略する。
配線構造部200は、絶縁体部材201と、絶縁体部材201に配された配線251、および、コンタクトプラグ252を含む。絶縁体部材201の開口の形状、ならびに、導波路301の形状を除き、本実施例の配線構造部200は、実施例1の配線構造部200と同じである。そのため、開口の形状以外の説明を省略する。
絶縁体部材201は、導波路301を囲むように配置される。具体的に、基板100の上に配された絶縁体部材201には、開口が設けられている。開口は、光電変換部101の上に位置する。開口の内部に、導波路301が配される。導波路301に用いられる材料は実施例1と同じである。また、導波路301の側面の形状を除き、導波路301の構造は実施例1と同じである。
導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313を有する。導波路301の側面は、例えば、導波路301と絶縁体部材201との接触面である。したがって、導波路301の側面は、絶縁体部材201の開口の側面と一致していてもよい。導波路301の第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313とそれぞれ接する複数の絶縁膜を、絶縁体部材201が含んでいてもよい。
図4(b)、および、図4(c)が示すように、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313のそれぞれは、傾斜している。つまり、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313のそれぞれは、0度より大きな傾斜角度を有する。前述の通り、導波路301の側面の傾斜角度は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pと、導波路301の側面との成す角度である。図4(b)、および、図4(c)には光電変換部101の受光面に対する垂線Pが示されている。つまり、図4(b)、および、図4(c)は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面を模式的に示している。
本実施例において、導波路301の第1の側面311の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さい。また、導波路301の第3の側面313の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さい。つまり、基板100の側から、小さな傾斜角度の側面、大きな傾斜角度の側面、小さな傾斜角度の側面が、この順に並んでいる。この点は、実施例1と同様である。つまり、実施例1の図2についての説明が、本実施例にも適用される。
導波路301が、大きな傾斜角度の第2の側面312を有するため、導波路301の入射面303を広げることができる。結果として、多くの光を導波路に入射させることができる。さらに、導波路301は、第2の側面312の上に、つまり、入射面303の近くに、小さな傾斜角度の第3の側面313を有する。そのため、導波路301の入射面303の近くで導波路301の側面に到達する光に対する反射率を高くすることができる。このような構成により、結果として、感度を向上させることができる。
さらに、本実施例の導波路301は、光電変換部101の受光面に垂直な側面321を有する。換言すると、導波路301は傾斜していない側面321を有する。このような構成によれば、導波路301の側面の一部のみを傾斜させることができる。結果として、感度を向上させることができる。
図4(a)が示すように、配線251が光電変換部101の一部を覆うように配置されている。配線251の上に入射した光を光電変換部101に導くために、導波路301の少なくとも配線251の上に配された部分は、傾斜した側面を有することが好ましい。具体的に、本実施例では、それぞれ傾斜した、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313を有する。
一方で、光電変換部101の他の部分は、配線251に覆われていない。導波路301と光電変換部101との間に、配線251が配されていない場合、導波路301の側面は傾斜していなくてもよい。一般に、入射光と光電変換部101の受光面に対する垂線Pとの成す角度はそれほど大きくないため、導波路301の側面の傾斜角度が小さいほど、多くの光を反射させることができる。したがって、光電変換部101の受光面に垂直な側面321は、多くの光を反射させることができる。結果として、本実施例の導波路301によれば、感度を向上させることができるのである。
以上に説明した通り、本実施例の導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1の側面311、第2の側面312および第3の側面313を有する。第1の側面311の傾斜角度は、第2の側面312の傾斜角度より小さい。そして、第3の側面313の傾斜角度は、第2の側面312の傾斜角度より小さい。このような構成によれば、実施例1と同様に、感度を向上させることができる。
また、本実施例においては、光電変換装置の構造に応じて、導波路301の側面の一部のみを傾斜させることができる。結果として、さらに感度を向上させることができる。
実施例3について説明する。実施例1の光電変換装置と実施例3の光電変換装置とは、導波路301の平面形状の点で互いに異なる。そこで、以下では主として、実施例1と異なる部分を説明し、実施例1と同様の部分についての説明を省略する。
図5は、実施例3に係る光電変換装置の構成を模式的に示している。図5(a)は、光電変換装置の平面構造を模式的に示している。図5(b)は、図5(a)の線ABに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図5(c)は、図5(a)の線CDに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図1乃至図4と同じ部分には、同じ符号が付されている。
光電変換装置は、光電変換部101と、光電変換部101の上に配された導波路301とを備える。図5(a)に示されるように、平面視において、導波路301は光電変換部101と重なるように配置される。
光電変換装置は、配線251、および、配線251と光電変換部101とを接続するコンタクトプラグ252を備える。実施例1と同様に、配線251、および、コンタクトプラグ252が配されていなくてもよい。
図5(a)は、さらに、導波路301の入射面303の外縁と、導波路301の出射面302の外縁とを示している。図5(a)が示すように、平面視において、出射面302の面積は、入射面の面積より小さい。また、平面視において、入射面303は出射面302を内包している。このような構成により、導波路301は、導波路301に入射した光を効率的に光電変換部101に導くことができる。例えば、導波路301の一部は配線251を覆っている。したがって、この部分に入射した光が配線251によって反射されることが低減される。結果として、光電変換部101に入射する光の量を増やすことができる。
本実施例では、平面視において、入射面303の外縁が円形である。また、平面視において、出射面302の外縁が円形である。さらに、光電変換部101の受光面に平行な面で導波路301を切ったとき、導波路301の断面は円形の外縁を有している。この点が実施例1との相違である。
平面視における導波路301の形状が円形であるため、出射面302の面積を小さくできるという利点がある。つまり、基板100に光電変換部101の他にも素子が配された場合であっても、効率的に光を光電変換部101に集めることができる。また、導波路301の側面が、導波路301の全周に渡ってほぼ均一な曲率を持つ曲面である。そのため、場所による光の反射率の違いが小さい。結果として、効率的に光を光電変換部101に集めることができる。
図5(b)および図5(c)が示すように、光電変換装置は、基板100、配線構造部200、光学部400を備える。なお、図5(b)および図5(c)において、光学部400の詳細な構造は省略されている。上述の導波路301の平面形状を除き、本実施例の基板100、配線構造部200、および、光学部400は、それぞれ、実施例1の基板100、配線構造部200、および、光学部400と同じである。そのため、実施例1についての説明、ならびに、図1乃至図3についての説明は、全て、本実施例の光電変換装置に援用される。
絶縁体部材201は、導波路301を囲むように配置される。具体的に、基板100の上に配された絶縁体部材201には、開口が設けられている。開口は、光電変換部101の上に位置する。開口の内部に、導波路301が配される。導波路301に用いられる材料は実施例1と同じである。また、導波路301の平面形状を除き、導波路301の構造は実施例1と同じである。
導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313を有する。導波路301の側面は、例えば、導波路301と絶縁体部材201との接触面である。したがって、導波路301の側面は、絶縁体部材201の開口の側面と一致していてもよい。導波路301の第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313とそれぞれ接する複数の絶縁膜を、絶縁体部材201が含んでいてもよい。
図5(b)、および、図5(c)が示すように、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313のそれぞれは、傾斜している。つまり、第1の側面311、第2の側面312、および、第3の側面313のそれぞれは、0度より大きな傾斜角度を有する。前述の通り、導波路301の側面の傾斜角度は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pと、導波路301の側面との成す角度である。図5(b)、および、図5(c)には光電変換部101の受光面に対する垂線Pが示されている。つまり、図5(b)、および、図5(c)は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面を模式的に示している。
本実施例において、導波路301の第1の側面311の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さい。また、導波路301の第3の側面313の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さい。つまり、基板100の側から、小さな傾斜角度の側面、大きな傾斜角度の側面、小さな傾斜角度の側面が、この順に並んでいる。この点は、実施例1と同様である。つまり、実施例1の図2についての説明が、本実施例にも適用される。
本実施例においては、導波路301の側面は曲面である。したがって、光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面における、当該垂線Pと導波路301の側面との成す角によって、傾斜角度が表される。
導波路301が、大きな傾斜角度の第2の側面312を有するため、導波路301の入射面303を広げることができる。結果として、多くの光を導波路に入射させることができる。さらに、導波路301は、第2の側面312の上に、つまり、入射面303の近くに、小さな傾斜角度の第3の側面313を有する。そのため、導波路301の入射面303の近くで導波路301の側面に到達する光に対する反射率を高くすることができる。このような構成により、結果として、感度を向上させることができる。
また、本実施例の光電変換装置においては、平面視における導波路301の形状が円形である。このような構成によれば、実施例1の効果に加えて、集光効率を向上させることができるという効果が得られる。
実施例4について説明する。図6は、実施例4に係る光電変換装置の平面構造を模式的に示している。図7(a)は、図6の線ABに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図7(b)は、図6の線CDに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図1乃至図5と同じ部分には同じ符号を付してある。なお、図6においては同じ構造が繰り返し配置されているため、その部分については符号を省略している。
本実施例の光電変換装置は、光電変換部101の他に基板100に配された素子を備えている点、および、複数の配線層を備えている点において、実施例1乃至実施例3の光電変換装置と異なる。そこで、以下では主として、実施例1乃至実施例3と異なる部分を説明し、実施例1乃至実施例3のいずれかと同様の部分についての説明を適宜省略する。
光電変換装置は、光電変換部101と、光電変換部101の上に配された導波路301とを備える。図6に示されるように、平面視において、導波路301は光電変換部101と重なるように配置される。つまり、導波路301は光電変換部101を覆うように配置されている。
光電変換装置は、さらに、基板100に配されたフローティングディフュージョン部103(以下、FD部103)、および、増幅トランジスタを備える。基板100の上には、転送ゲート電極241、増幅ゲート電極242、配線251、配線261が配される。配線251および配線261はコンタクトプラグによって、基板100または転送ゲート電極241または増幅ゲート電極242に接続される。図6では、簡単のため、コンタクトプラグに符号が付されていないが、2本の対角線を含む四角形がコンタクトプラグの位置を示している。
光電変換部101の構成は、実施例1の光電変換部101と同じでる。光電変換部101で生じた信号電荷は、転送ゲート電極241によって、FD部103に転送される。光電変換部101、転送ゲート電極241、および、FD部103は、転送トランジスタを構成している。配線251aはコンタクトプラグを介して転送ゲート電極241に接続される。配線251aは信号電荷の転送を制御する制御信号を転送ゲート電極241へ供給する。
FD部103は配線251bを介して増幅ゲート電極242に接続される。増幅ゲート電極242、ならびに、基板100に配されたソース領域105、および、ドレイン領域106が、増幅トランジスタを構成する。配線261aがソース領域105に接続される。配線261aは、信号が出力される出力線を構成している。配線261bがドレイン領域106に接続される。配線261bは、増幅トランジスタに電源を供給する電源線を構成する。このような構成により、増幅トランジスタは、信号電荷に基づく信号を出力線に出力することができる。つまり、増幅トランジスタは、増幅部を構成している。
また、本実施例の光電変換装置は複数の光電変換部101を備えている。各光電変換部101に対応して、転送トランジスタ、増幅トランジスタ、および、導波路301が配されている。本実施例では、光電変換部101、転送トランジスタ、および、増幅トランジスタが1つの画素を構成している。
基板100は、活性領域110と、活性領域110を規定する素子分離領域112を含む。活性領域110には、光電変換部101、FD部103、ソース領域105、ならびに、ドレイン領域106などが配される。素子分離領域112は隣り合う素子を電気的に分離する領域である。素子分離領域112は、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)構造や、LOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)構造や、PN接合分離構造を含む。
図6は、さらに、導波路301の入射面303の外縁と、導波路301の出射面302の外縁とを示している。図6が示すように、平面視において、出射面302の面積は、入射面303の面積より小さい。また、平面視において、入射面303は出射面302を内包している。このような構成により、導波路301は、導波路301に入射した光を効率的に光電変換部101に導くことができる。例えば、導波路301の一部は、配線251a、配線261a、および、配線261bを覆っている。したがって、配線251a、配線261a、または、配線261bの上に入射した光が反射されることが低減される。結果として、光電変換部101に入射する光の量を増やすことができる。また、導波路301の別の一部は、光電変換部101に隣接する素子分離領域112を覆っている。したがって、素子分離領域112の上に入射した光が、光電変換部101に導かれる。結果として、光電変換部101に入射する光の量を増やすことができる。
図6においては、実施例3と同様に円形の平面形状を持つ導波路301が示されている。しかし、図1に示された実施例1の導波路301、および、図4に示された実施例2の導波路301を本実施例に適用してもよい。
図7(a)および図7(b)が示すように、光電変換装置は、基板100、基板100の上に配された配線構造部200、配線構造部200の上に配された光学部400を備える。なお、図7(a)および図7(b)において、光学部400のうち連結部407のみが例示され、光学部400の他の部分は省略されている。
基板100は、シリコン基板である。他にも、基板100には、無機半導体基板、有機半導体基板、無機光電変換膜、有機光電変換膜などが用いられる。基板100には、素子分離領域112が配される。基板の素子分離領域112が配されていない部分は、活性領域110である。図7(a)および図7(b)が示すように、活性領域110に光電変換部101およびFD部103が配される。
光電変換部101は入射した光を電荷に変換する。本実施例の光電変換部101はフォトダイオードである。光電変換部101は、PN接合を構成し、かつ、信号電荷として電子を蓄積するN型半導体領域を含む。光電変換部101は、さらに、N型半導体領域の上に配されたP型半導体領域を含みうる。光電変換部101の受光面は、基板100と基板100の上に配された絶縁体部材201との界面である。P型半導体領域が配される場合には、当該P型半導体領域と絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。P型半導体領域が配されない場合には、信号電荷を蓄積するN型半導体領域と絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。なお、信号電荷としてホールが用いられる場合は、N型とP型とを入れ替えればよい。シリコン基板以外の基板100が用いられた場合、当該基板100とそれとは異なる材料の絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。
FD部103はN型半導体領域により構成される。FD部103はコンタクトプラグを介して配線251bに接続される。なお、信号電荷としてホールが用いられる場合は、FD部103はP型半導体領域により構成される。
配線構造部200は、基板100の上に配された複数の絶縁膜211〜215を含む絶縁部材、第1の配線層に含まれる配線251aおよび配線251b、ならびに、第2の配線層に含まれる配線261aおよび配線261bを含む。
絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215は、それぞれ、酸化シリコンで形成される。すなわち、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215のそれぞれの組成は、シリコンと酸素とを少なくとも含む。絶縁膜212および絶縁膜214は、それぞれ、窒化シリコン、または、炭化シリコン、または、炭窒化シリコンで形成される。すなわち、絶縁膜212および絶縁膜214のそれぞれの組成は、シリコンと、炭素および窒素を含む群から選ばれた少なくとも1つの元素とを含む。このように、本実施例では、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215の組成が、絶縁膜212および絶縁膜214の組成と異なっている。換言すると、基板100の上に、互いに組成の異なる複数の絶縁膜が交互に並ぶように積層されている。複数の絶縁膜211〜215は、配線251、配線261、および、基板100を互いに電気的に絶縁している。
絶縁膜212は、第1の配線層に含まれる配線251の上面に接するように配されている。絶縁膜214は、第2の配線層に含まれる配線261の上面に接するように配されている。絶縁膜212および絶縁膜214は、配線251および配線261に含まれる金属の拡散防止層として機能しうる。具体的には、配線251および配線261は銅を含む。上述のように、絶縁膜212および絶縁膜214は炭素または窒素を含む。そのため、絶縁膜212および絶縁膜214における銅の拡散係数が、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215における銅の拡散係数より小さい。このような構成によれば、基板100に拡散する金属を低減できるため、ノイズを低減することが可能である。銅の他にも、金、アルミニウムなどあらゆる金属を用いて、配線を形成することができる。配線に用いられる金属の種類に応じて、絶縁膜212および絶縁膜214の組成を適切に選択することで、絶縁膜212および絶縁膜214が拡散防止層として機能し得る。
絶縁膜211〜215は、導波路301を囲むように配置される。具体的に、絶縁膜211〜215のそれぞれに、開口が設けられている。開口は光電変換部101の上に位置する。開口の内部に、導波路301が配される。導波路301の少なくとも一部の屈折率は、絶縁膜211〜215の屈折率よりも高いことが好ましい。このような屈折率の差により、導波路301の側面で光を反射させることができる。他の例として、導波路301の側面に金属などの反射部材を配置することで、導波路301の側面で光を反射させることができる。さらに他の例として、導波路301の周囲に空隙、または、エアギャップを設けてもよい。つまり、導波路301と絶縁膜211〜215とが離間していてもよい。
導波路301は、単一の材料で形成されうる。例えば、導波路301は、窒化シリコンや有機樹脂によって形成される。あるいは、導波路301は組成の異なる複数の層で構成されてもよい。例えば、互いに条件の異なる複数の成膜プロセスにより、複数の窒化シリコン層が形成される。プロセス条件が異なるため、複数の窒化シリコン層の組成は互いに異なる組成比を持ちうる。他の例として、導波路301は、酸化シリコンで形成されたライナー膜と、窒化シリコンで形成されたコア層とを含む。ライナー膜は、絶縁体部材201の開口の側面に沿って配された薄い絶縁膜である。コア層は、絶縁体部材201の開口の残りの部分を充填する絶縁膜である。
導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1の側面311、第2の側面312、第3の側面313、第4の側面314、および、第5の側面315を有する。導波路301の側面は、例えば、導波路301と複数の絶縁膜211〜215のいずれか1つとの接触面である。したがって、導波路301の側面は、開口の側面と一致していてもよい。具体的に、本実施例では、絶縁膜211が導波路301の第1の側面311に接している。同様に、絶縁膜212〜215は、それぞれ、導波路301の第2の側面312、第3の側面313、第4の側面314、および、第5の側面315に接している。
図7(a)、および、図7(b)が示すように、第1乃至第5の側面311〜315のそれぞれは、傾斜している。つまり、第1乃至第5の側面311〜315のそれぞれは、0度より大きな傾斜角度を有する。本実施例において、導波路301の側面の傾斜角度は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pと、導波路301の側面との成す角度である。図7(a)、および、図7(b)には光電変換部101の受光面に対する垂線Pが示されている。つまり、図7(a)、および、図7(b)は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面を模式的に示している。傾斜角度の定義は実施例1と同じである。つまり、実施例1の図2についての説明が、本実施例にも適用される。
本実施例において、導波路301の第1の側面311の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さく、かつ、導波路301の第4の側面314の傾斜角度より小さい。導波路301の第3の側面313の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さく、かつ、導波路301の第4の側面314の傾斜角度より小さい。導波路301の第5の側面315の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さく、かつ、導波路301の第4の側面314の傾斜角度より小さい。つまり、基板100の側から、小さな傾斜角度の側面と大きな傾斜角度の側面とが交互に並んでいる。
導波路301が、大きな傾斜角度の第2の側面312、および、第4の側面314を有するため、導波路301の入射面303を広げることができる。結果として、多くの光を導波路に入射させることができる。さらに、導波路301は、第2の側面312の上に、つまり、入射面303の近くに、小さな傾斜角度の第3の側面313を有する。さらに、導波路301は、第4の側面314の上に、つまり、入射面303の近くに、小さな傾斜角度の第5の側面315を有する。そのため、導波路301の入射面303の近くで導波路301の側面に到達する光に対する反射率を高くすることができる。このような構成により、結果として、感度を向上させることができる。
第1乃至第5の側面311〜315の傾斜角度の具体的な数値は特に限定されない。好適には、第1の側面311、第3の側面313、および、第5の側面315の傾斜角度は、5度から20度までの範囲に含まれる。また、好適には、第2の側面312、および、第4の側面314の傾斜角度は、55度から85度までの範囲に含まれる。各側面の傾斜角度がこれらの範囲に含まれることにより、入射面303と出射面302との比率、および、導波路301の高さをバランスよく設計することができる。結果として、感度を向上させることができる。
また、第1の側面311の傾斜角度よりも、第3の側面313の傾斜角度、および、第5の側面315の傾斜角度が小さいことが好ましい。さらに、第3の側面313の傾斜角度よりも、第5の側面313の傾斜角度が小さいことが好ましい。つまり、導波路301の入射面303に近い部分の側面は、光電変換部101の受光面に対して垂直に近いほうがよい。このような構成によれば感度をさらに向上させることができる。
光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面において、第1乃至第5の側面311〜315の最小二乗近似直線の傾斜角度が25度より大きくてもよい。このような構成によれば、基板100に光電変換部101の他に素子が配されていても、光電変換部101への集光効率を高めることができる。最小二乗近似直線は、公知の手法により計算される。
本実例では、複数の絶縁膜211〜215は、それぞれ、導波路301の第1乃至第5の側面311〜315に接している。好適には、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215のそれぞれは、絶縁膜212より厚く、かつ、絶縁膜214より厚い。これに伴って、導波路301の第1乃至第5の側面311〜315を形成する複数の部分の厚さが、それぞれ、複数の絶縁膜211〜215の厚さと等しいことが好ましい。このような構成によれば、導波路301の高さを高くすることができる。結果として、多数の配線層が基板100の上に配された場合であっても、感度を向上させることができる。なお、本明細書において、部材の厚さおよび膜の厚さは、光電変換部101の受光面に対する垂線に沿った当該部材の長さを意味する。
また、絶縁膜213は、絶縁膜211より薄いことが好ましい。また、絶縁膜215は、絶縁膜213より薄いことが好ましい。このような構成によれば、導波路301の出射面302に対して、導波路301の入射面303をより広くすることができる。
本実施例の光学部400は、連結部407を含む。このほかに、本実施例の光学部400に、図3(a)乃至図3(e)に示された構造が用いられる。つまり、図3についての説明は、全て、本実施例の光学部400に適用される。ここでは、詳細な説明を省略する。
以上に説明した通り、本実施例の導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1乃至第5の側面311〜315を有する。そして、基板100の側から、小さな傾斜角度の側面と大きな傾斜角度の側面とが交互に並んでいる。このような構成によれば、感度を向上させることができる。
なお、第1の側面311の傾斜角度が、第2の側面312の傾斜角度より小さく、第3の側面313の傾斜角度が第2の側面312の傾斜角度より小さい場合、第4の側面314の傾斜角度、および、第5の側面315の傾斜角度は特に限定されない。このような変形例が、図8(a)に示される。図8(a)は、光電変換装置の導波路301の断面構造を模式的に示している。第4の側面314の傾斜角度は10度以下であってもよいし、または、第4の側面314は傾斜していなくてもよい。また、第5の側面315の傾斜角度が、第3の側面313の傾斜角度および第4の側面314の傾斜角度より大きくてもよいし、あるいは、80度以上であってもよいし、または、第5の側面315は傾斜していなくてもよい。これらの場合でも、感度向上の効果を得ることができる。
さらに別の変形例が図8(b)に示される。第3の側面313の傾斜角度が、第1の側面311、第2の側面312、第4の側面314、および、第5の側面315の傾斜角度より大きい。例えば第3の側面313の傾斜角度が、55度から85度の範囲に含まれる。そして、第1の側面311、第2の側面312、第4の側面314、および、第5の側面315の傾斜角度が、それぞれ、5度から20度の範囲に含まれる。このような構成においても、感度向上の効果を得ることができる。
実施例5について説明する。図9は、実施例5に係る光電変換装置の平面構造を模式的に示している。図9(b)は、説明のために、図9(a)に示された一部の構成を抜粋して示している。図10は、図9(a)の線ABに沿った光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図1乃至図8と同じ部分には同じ符号を付してある。なお、図9においては同じ構造が繰り返し配置されているため、繰り返された部分については符号を省略している。
本実施例の光電変換装置は、光電変換部101の他に基板100に配された素子を備えている点、および、複数の配線層を備えている点において、実施例1乃至実施例3の光電変換装置と異なる。また、本実施例の光電変換装置は、光電変換部101およびFD部103の他に、信号電荷を一時的に保持する電荷保持部102を備える点、ならびに、電荷保持部102を遮光する遮光部270を備える点において、実施例4の光電変換装置と異なる。そこで、以下では主として、実施例1乃至実施例3と異なる部分を説明し、実施例1乃至実施例4のいずれかと同様の部分についての説明を適宜省略する。
光電変換装置は、光電変換部101と、光電変換部101の上に配された導波路301とを備える。図9(a)に示されるように、平面視において、導波路301は光電変換部101と重なるように配置される。つまり、導波路301は光電変換部101を覆うように配置されている。
光電変換装置は、基板100に配された電荷保持部102、および、基板100に配されたFD部103を備える。光電変換装置は、さらに、増幅トランジスタ、リセットトランジスタ、選択トランジスタを備える。基板100の上には、転送ゲート電極241、増幅ゲート電極242、第2の転送ゲート電極243、リセットゲート電極244、選択ゲート電極245、および、排出ゲート電極246が配される。図9(a)では、簡単のため、配線は示されていない。図9(a)には、配線と接続されたコンタクトプラグが、丸印で示されている。図9(a)では、簡単のため、コンタクトプラグに符号が付されていない。
基板100は、活性領域110と、活性領域110を規定する素子分離領域112を含む。活性領域110には、光電変換部101、電荷保持部102、FD部103、ならびに、各トランジスタのソース領域、および、ドレイン領域などが配される。素子分離領域112は隣り合う素子を電気的に分離する領域である。素子分離領域112は、例えば、STI構造や、LOCOS構造や、PN接合分離構造を含む。
光電変換部101の構成は、実施例1の光電変換部101と同じでる。光電変換部101で生じた信号電荷は、転送ゲート電極241によって、電荷保持部102に転送される。電荷保持部102の信号電荷は、第2の転送ゲート電極243によって、FD部103に転送される。光電変換部101、転送ゲート電極241、および、電荷保持部102は、転送トランジスタを構成している。また、電荷保持部102、第2の転送ゲート電極243、および、FD部103は、第2の転送トランジスタを構成している。転送ゲート電極241、および、第2の転送ゲート電極243には、それぞれ、不図示の配線から制御信号が供給される。
FD部103は負図示の配線を介して増幅ゲート電極242に接続される。本実施例の増幅トランジスタは、増幅ゲート電極242と、電源電圧が供給された半導体領域107と、半導体領域108とを含む。半導体領域108は、増幅トランジスタのソース領域、および、選択トランジスタのドレイン領域を兼ねる。選択トランジスタは、選択ゲート電極245、半導体領域108、および、半導体領域109を含む。選択トランジスタのドレイン領域を構成する半導体領域109は、不図示の出力線に接続される。このような構成により、増幅トランジスタは、信号電荷に基づく信号を出力線に出力することができる。つまり、増幅トランジスタは、増幅部を構成している。本実施例において、半導体領域107〜109は、いずれもN型半導体領域である。また、FD部103はN型半導体領域で構成される。
リセットトランジスタは、リセットゲート電極244と、電源電圧が供給された半導体領域107と、FD部103とを含む。半導体領域107は、リセットトランジスタのドレイン領域と、増幅トランジスタのドレイン領域とを兼ねている。リセットゲート電極244には、不図示の配線を介して、制御信号が供給される。リセットトランジスタは、FD部103の電位をリセットする。排出ゲート電極246は、光電変換部101の信号電荷を、半導体領域107に排出する。つまり、半導体領域107は、電荷排出部の機能を兼ねている。排出ゲート電極246には、不図示の配線を介して制御信号が供給される。
本実施例の光電変換装置は複数の光電変換部101を備えている。各光電変換部101に対応して、電荷保持部102、転送トランジスタ、増幅トランジスタ、リセットトランジスタ、選択トランジスタ、排出ゲート電極246、および、導波路301が配されている。本実施例では、1つの画素が、光電変換部101、電荷保持部102、転送トランジスタ、増幅トランジスタ、リセットトランジスタ、選択トランジスタ、および、排出ゲート電極246を含んでいる。
図9(a)は、さらに、導波路301の入射面303の外縁と、導波路301の出射面302の外縁とを示している。図9(a)が示すように、平面視において、出射面302の面積は、入射面303の面積より小さい。また、平面視において、入射面303は出射面302を内包している。このような構成により、導波路301は、導波路301に入射した光を効率的に光電変換部101に導くことができる。例えば、導波路301の一部は、光電変換部101に隣接する素子分離領域112を覆っている。したがって、素子分離領域112の上に入射した光が、光電変換部101に導かれる。結果として、光電変換部101に入射する光の量を増やすことができる。
導波路301のサイズの一例として、導波路301の入射面303の直径は、導波路301の出射面302の直径の2倍より大きい。例えば、入射面303の直径は、2.0μmより大きい。一方、出射面302の直径は、1.2μmより小さい。このような構成によれば、基板100に電荷保持部102が配されることで光電変換部101の面積が小さくなっても、感度を向上させることができる。
図9(a)においては、実施例3および実施例4と同様に円形の平面形状を持つ導波路301が示されている。しかし、図1に示された実施例1の導波路301、および、図4に示された実施例2の導波路301を本実施例に適用してもよい。
光電変換装置は、基板100の上に配された遮光部270を備える。遮光部270は、少なくとも電荷保持部102を覆う。本実施例では、遮光部270が電荷保持部102以外の素子を覆っている。このような構成により、電荷保持部102に入射する光の量を低減することができる。結果として、ノイズを低減することができる。
図9(a)が示すように、導波路301が、遮光部270を覆っている。特に、導波路301は、遮光部270のうち電荷保持部102を覆っている部分を覆っている。また、遮光部270は光電変換部101の上に設けられた開口275aを有する。そして、平面視において、導波路301の出射面302は、開口275aに内包されている。このような構成によれば、遮光部270の上に入射した光が、光電変換部101に導かれる。入射光が遮光部270によって反射されることが低減されるため、結果として、感度を向上させることができる。
図9(b)は、図9(a)に示された活性領域110、素子分離領域112、および、遮光部の平面構造を模式的に示している。図9(a)と同じ部分には、同じ符号を付してある。遮光部270には複数の開口275が設けられている。開口275aは、光電変換部101の上に配されている。これにより、開口275aを介して、光が光電変換部101に入射する。開口275bは、コンタクトプラグを配置するために設けられている。
続いて、本実施例の光電変換装置の断面構造について説明する。図10が、光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図10が示すように、光電変換装置は、基板100、基板100の上に配された配線構造部200、配線構造部200の上に配された光学部400を備える。なお、図10において、光学部400のうち連結部407のみが例示され、光学部400の他の部分は省略されている。
基板100は、シリコン基板である。他にも、基板100には、無機半導体基板、有機半導体基板、無機光電変換膜、有機光電変換膜などが用いられる。基板100には、素子分離領域112が配される。基板の素子分離領域112が配されていない部分は、活性領域110である。図10が示すように、活性領域110に光電変換部101および電荷保持部102が配される。
光電変換部101は入射した光を電荷に変換する。本実施例の光電変換部101はフォトダイオードである。光電変換部101は、PN接合を構成し、かつ、信号電荷として電子を蓄積するN型半導体領域を含む。光電変換部101は、さらに、N型半導体領域の上に配されたP型半導体領域を含みうる。光電変換部101の受光面は、基板100と基板100の上に配された絶縁体部材201との界面である。P型半導体領域が配される場合には、当該P型半導体領域と絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。P型半導体領域が配されない場合には、信号電荷を蓄積するN型半導体領域と絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。なお、信号電荷としてホールが用いられる場合は、N型とP型とを入れ替えればよい。シリコン基板以外の基板100が用いられた場合、当該基板100とそれとは異なる材料の絶縁体部材201との界面が受光面を構成する。
電荷保持部102は、信号電荷を保持するように構成されたN型半導体領域を含む。電荷保持部102は、N型半導体領域の上に配されたP型半導体領域を含んでいてもよい。なお、信号電荷としてホールが用いられる場合は、電荷保持部102は、信号電荷を保持するP型半導体領域を含んで構成される。
配線構造部200は、基板100の上に配された複数の絶縁膜211〜215を含む絶縁部材、第1の配線層に含まれる配線251、ならびに、第2の配線層に含まれる配線261を含む。配線251、および、配線261は、図9においては示されていない。
絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215は、それぞれ、酸化シリコンで形成される。すなわち、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215のそれぞれの組成は、シリコンと酸素とを少なくとも含む。絶縁膜212および絶縁膜214は、それぞれ、窒化シリコン、または、炭化シリコン、または、炭窒化シリコンで形成される。すなわち、絶縁膜212および絶縁膜214のそれぞれの組成は、シリコンと、炭素および窒素を含む群から選ばれた少なくとも1つの元素とを含む。このように、本実施例では、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215の組成が、絶縁膜212および絶縁膜214の組成と異なっている。換言すると、基板100の上に、互いに組成の異なる複数の絶縁膜が交互に並ぶように積層されている。複数の絶縁膜211〜215は、配線251、配線261、および、基板100を互いに電気的に絶縁している。
絶縁膜212は、第1の配線層に含まれる配線251の上面に接するように配されている。絶縁膜214は、第2の配線層に含まれる配線261の上面に接するように配されている。絶縁膜212および絶縁膜214は、配線251および配線261に含まれる金属の拡散防止層として機能しうる。具体的には、配線251および配線261は銅を含む。上述のように、絶縁膜212および絶縁膜214は炭素または窒素を含む。そのため、絶縁膜212および絶縁膜214における銅の拡散係数が、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215における銅の拡散係数より小さい。このような構成によれば、基板100に拡散する金属を低減できるため、ノイズを低減することが可能である。銅の他にも、金、アルミニウムなどあらゆる金属を用いて、配線を形成することができる。配線に用いられる金属の種類に応じて、絶縁膜212および絶縁膜214の組成を適切に選択することで、絶縁膜212および絶縁膜214が拡散防止層として機能し得る。
遮光部270は、少なくとも電荷保持部102を覆うように配置されている。本実施例では、遮光部270は、転送ゲート電極241、素子分離領域112、および、光電変換部101の一部を覆っている。遮光部270の上に、絶縁膜211の一部が配されている。遮光部270と基板100との間には、絶縁膜211の別の一部が配されている。なお、絶縁膜211の遮光部270の下に配された部分と、遮光部270の上に配された部分とは、別のプロセスによって形成されうる。また、絶縁膜211の転送ゲート電極241の下に配された部分と、転送ゲート電極241および遮光部270の間に配された部分とは、別のプロセスによって形成されうる。
遮光部270は、例えば、タングステンなどの金属によって形成される。あるいは、遮光部270は、光の透過率の低い樹脂で形成される。遮光部270の光の透過率は、絶縁膜211の光の透過率より低い。
図10が示すように、基板100から遮光部270の上面までの距離d1は、基板100から第1の配線層に含まれる配線251までの距離d3より短い。第1の配線層には、FD部103に接続された配線が含まれている。つまり、基板100から遮光部270の上面までの距離d1は、基板100からFD部103に接続された配線251までの距離d3より短い。基板100からの距離は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pに沿った距離である。このような構成によれば、遮光部270が電荷保持部102の近くに配置されるため、遮光部270による遮光性能を向上させることができる。結果として、ノイズを低減することができる。
絶縁膜211〜215は、導波路301を囲むように配置される。具体的に、絶縁膜211〜215のそれぞれに、開口が設けられている。開口は光電変換部101の上に位置する。開口の内部に、導波路301が配される。導波路301の少なくとも一部の屈折率は、絶縁膜211〜215の屈折率よりも高いことが好ましい。このような屈折率の差により、導波路301の側面で光を反射させることができる。他の例として、導波路301の側面に金属などの反射部材を配置することで、導波路301の側面で光を反射させることができる。さらに他の例として、導波路301の周囲に空隙、または、エアギャップを設けてもよい。つまり、導波路301と絶縁膜211〜215とが離間していてもよい。
導波路301は、単一の材料で形成されうる。例えば、導波路301は、窒化シリコンや有機樹脂によって形成される。あるいは、導波路301は組成の異なる複数の層で構成されてもよい。例えば、互いに条件の異なる複数の成膜プロセスにより、複数の窒化シリコン層が形成される。プロセス条件が異なるため、複数の窒化シリコン層の組成は互いに異なる組成比を持ちうる。他の例として、導波路301は、酸化シリコンで形成されたライナー膜と、窒化シリコンで形成されたコア層とを含む。ライナー膜は、絶縁体部材201の開口の側面に沿って配された薄い絶縁膜である。コア層は、絶縁体部材201の開口の残りの部分を充填する絶縁膜である。
導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1の側面311、第2の側面312、第3の側面313、第4の側面314、および、第5の側面315を有する。導波路301の側面は、例えば、導波路301と複数の絶縁膜211〜215のいずれか1つとの接触面である。したがって、導波路301の側面は、開口の側面と一致していてもよい。具体的に、本実施例では、絶縁膜211が導波路301の第1の側面311に接している。同様に、絶縁膜212〜215は、それぞれ、導波路301の第2の側面312、第3の側面313、第4の側面314、および、第5の側面315に接している。
図10が示すように、第1乃至第5の側面311〜315のそれぞれは、傾斜している。つまり、第1乃至第5の側面311〜315のそれぞれは、0度より大きな傾斜角度を有する。本実施例において、導波路301の側面の傾斜角度は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pと、導波路301の側面との成す角度である。図10には光電変換部101の受光面に対する垂線Pが示されている。つまり、図10は、光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面を模式的に示している。傾斜角度の定義は実施例1と同じである。つまり、実施例1の図2についての説明が、本実施例にも適用される。
本実施例において、導波路301の第1の側面311の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さく、かつ、導波路301の第4の側面314の傾斜角度より小さい。導波路301の第3の側面313の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さく、かつ、導波路301の第4の側面314の傾斜角度より小さい。導波路301の第5の側面315の傾斜角度は、導波路301の第2の側面312の傾斜角度より小さく、かつ、導波路301の第4の側面314の傾斜角度より小さい。つまり、基板100の側から、小さな傾斜角度の側面と大きな傾斜角度の側面とが交互に並んでいる。
導波路301が、大きな傾斜角度の第2の側面312、および、第4の側面314を有するため、導波路301の入射面303を広げることができる。結果として、多くの光を導波路に入射させることができる。さらに、導波路301は、第2の側面312の上に、つまり、入射面303の近くに、小さな傾斜角度の第3の側面313を有する。さらに、導波路301は、第4の側面314の上に、つまり、入射面303の近くに、小さな傾斜角度の第5の側面315を有する。そのため、導波路301の入射面303の近くで導波路301の側面に到達する光に対する反射率を高くすることができる。このような構成により、結果として、感度を向上させることができる。
次に、導波路301と遮光部270の関係について説明する。図10が示すように、基板100から遮光部270の上面までの距離d1は、基板100から導波路301の第1の側面311と第2の側面312との境界までの距離d2より短い。導波路301の側面の中で、第1の側面311は基板100に最も近い。つまり、基板100の側からみたときに、導波路301の側面の傾斜角度が最初に変化する点は、遮光部270よりも上に位置する。換言すると、遮光部270の上面の位置する高さにおいて、導波路301の側面は屈曲していない。
このような構造を用いることにより、電荷保持部102を覆う遮光部270の面積が大きい場合であっても、導波路301によって多くの光を光電変換部101に入射させることができる。例えば遮光部270が電荷保持部102の全体を覆う場合、相対的に光電変換部101へ光を通すための開口275aは小さくなる。それに伴って、導波路301の出射面302の面積も小さくなる。そのため、遮光部270が基板100から離れた配置されると、導波路301の入射面303を大きくすることが難しくなる。
これに対して、本実施例では、第1の側面311と接している絶縁膜211に、遮光部270が配されている。つまり、遮光部270が基板100の近くに配される。そのため、開口275a、ひいては、導波路301の出射面302が狭くても、導波路301の入射面303を広げることができる。その理由は、導波路301が、遮光部270よりも上に配された、大きな傾斜角度を有する第2の側面312を有するからである。このように距離d1が距離d2より短いことによって、電荷保持部102を備える光電変換装置において、感度を大きく向上させることができるのである。
本実施例では、基板100と導波路301の出射面302との距離は、基板100から遮光部270の上面までの距離d1より短い。このような構造によれば、導波路301から出射する光が、効率よく光電変換部101に入射する。結果として、感度を向上させることが可能である。
なお、基板100から導波路301の各部までの距離と、基板100から遮光部270の上面までの距離との関係は、図10に限定されるわけではない。例えば、導波路301の出射面302が、遮光部270の上面より上に位置してもよい。
第1乃至第5の側面311〜315の傾斜角度の具体的な数値は特に限定されない。好適には、第1の側面311、第3の側面313、および、第5の側面315の傾斜角度は、5度から20度までの範囲に含まれる。また、好適には、第2の側面312、および、第4の側面314の傾斜角度は、55度から85度までの範囲に含まれる。各側面の傾斜角度がこれらの範囲に含まれることにより、入射面303と出射面302との比率、および、導波路301の高さをバランスよく設計することができる。結果として、感度を向上させることができる。
また、第1の側面311の傾斜角度よりも、第3の側面313の傾斜角度、および、第5の側面315の傾斜角度が小さいことが好ましい。さらに、第3の側面313の傾斜角度よりも、第5の側面315の傾斜角度が小さいことが好ましい。つまり、導波路301の入射面303に近い部分の側面は、光電変換部101の受光面に対して垂直に近いほうがよい。このような構成によれば感度をさらに向上させることができる。
光電変換部101の受光面に対する垂線Pを含む断面において、第1乃至第5の側面311〜315の最小二乗近似直線の傾斜角度が25度より大きくてもよい。このような構成によれば、基板100に光電変換部101の他に素子が配されていても、光電変換部101への集光効率を高めることができる。特に、基板100に電荷保持部102が配されている場合は、光電変換部101の面積が小さくなりやすい。そこで、最小二乗近似直線の傾斜角度が20度以上であることが好ましい。このような構成によれば、光電変換部101への集光効率を高めることができるので、電荷保持部102の面積が大きくても、感度を向上させることができる。最小二乗近似直線は、公知の手法により計算される。
また、導波路301の側面のうち相対的に大きな傾斜角度を有する部分、例えば、第4の側面314は、少なくとも電荷保持部102を覆うように配される。このような構成によれば、電荷保持部102を覆うように導波路301の受光面を広げることができる。結果として、光電変換部101に入射する光の量を増やすことができる。
本実例では、複数の絶縁膜211〜215は、それぞれ、導波路301の第1乃至第5の側面311〜315に接している。好適には、第1の絶縁膜211、第3の絶縁膜213、および、第5の絶縁膜215のそれぞれは、第2の絶縁膜212より厚く、かつ、第4の絶縁膜214より厚い。これに伴って、導波路301の第1乃至第5の側面311〜315を形成する複数の部分の厚さが、それぞれ、複数の絶縁膜211〜215の厚さと等しいことが好ましい。このような構成によれば、導波路301の高さを高くすることができる。結果として、多数の配線層が基板100の上に配された場合であっても、感度を向上させることができる。なお、本明細書において、部材の厚さおよび膜の厚さは、光電変換部101の受光面に対する垂線に沿った当該部材の長さを意味する。
また、絶縁膜213は、絶縁膜211より薄いことが好ましい。また、絶縁膜215は、絶縁膜213より薄いことが好ましい。このような構成によれば、導波路301の出射面302に対して、導波路301の入射面303をより広くすることができる。
絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215の厚みの総和T1と、絶縁膜212、および、絶縁膜214の厚みの総和T2との比が、10:1から4:1程度であることが好ましい。例えば、本実施例では、T1とT2との比は、約9:1である。ただし、この比は、上述の範囲を超えて、適宜設定されるものである。
本実施例の光学部400は、連結部407を含む。このほかに、本実施例の光学部400に、図3(a)乃至図3(e)に示された構造が用いられる。つまり、図3についての説明は、全て、本実施例の光学部400に適用される。
本実施例にあっては、マイクロレンズ401は、導波路301と、電荷保持部102の少なくとも導波路301に覆われた部分とを覆うことが好ましい。また、カラーフィルタ403は、導波路301と、電荷保持部102の少なくとも導波路301に覆われた部分とを覆うことが好ましい。
以上に説明した通り、本実施例の導波路301は、基板100の側から順に並んだ、第1乃至第5の側面311〜315を有する。そして、基板100の側から、小さな傾斜角度の側面と大きな傾斜角度の側面とが交互に並んでいる。このような構成によれば、感度を向上させることができる。
なお、第1の側面311の傾斜角度が、第2の側面312の傾斜角度より小さく、第3の側面313の傾斜角度が第2の側面312の傾斜角度より小さい場合、第4の側面314の傾斜角度、および、第5の側面315の傾斜角度は特に限定されない。このような変形例が、図8(a)に示される。図8(a)は、光電変換装置の導波路301の断面構造を模式的に示している。第4の側面314の傾斜角度は10度以下であってもよいし、または、第4の側面314は傾斜していなくてもよい。また、第5の側面315の傾斜角度が、第3の側面313の傾斜角度および第4の側面314の傾斜角度より大きくてもよいし、あるいは、80度以上であってもよいし、または、第5の側面315は傾斜していなくてもよい。これらの場合でも、感度向上の効果を得ることができる。
さらに別の変形例が図8(b)に示される。第3の側面313の傾斜角度が、第1の側面311、第2の側面312、第4の側面314、および、第5の側面315の傾斜角度より大きい。例えば第3の側面313の傾斜角度が、55度から85度の範囲に含まれる。そして、第1の側面311、第2の側面312、第4の側面314、および、第5の側面315の傾斜角度が、それぞれ、5度から20度の範囲に含まれる。このような構成においても、感度向上の効果を得ることができる。
実施例6について説明する。本実施例は、基板100に配された光電変換部101と、導波路301とを有する光電変換装置の製造方法である。図11は、実施例6に係る光電変換装置の断面構造を模式的に示している。図11(a)〜図11(c)に、本実施例の製造方法の各工程での光電変換装置が示されている。図1乃至図10と同じ部分には同じ符号を付してある。
図11(a)に示すように、基板100に、素子分離領域112と、活性領域110に配された光電変換部101、電荷保持部102などの素子を形成する。その後、転送ゲート電極241、遮光部270、配線251、配線261、複数の絶縁膜211〜215などを形成する。これらの構造は、実施例1乃至実施例5で説明したものと同じである。配線251および配線261が銅で形成される場合、デュアルダマシン法が用いられる。
本実施例では、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215は、それぞれ、酸化シリコンで形成される。すなわち、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215のそれぞれの組成は、シリコンと酸素とを少なくとも含む。絶縁膜212および絶縁膜214は、それぞれ、窒化シリコン、または、炭化シリコン、または、炭窒化シリコンで形成される。すなわち、絶縁膜212および絶縁膜214のそれぞれの組成は、シリコンと、炭素および窒素を含む群から選ばれた少なくとも1つの元素とを含む。このように、本実施例では、絶縁膜211、絶縁膜213、および、絶縁膜215の組成が、絶縁膜212および絶縁膜214の組成と異なっている。換言すると、基板100の上に、互いに組成の異なる複数の絶縁膜が交互に並ぶように積層されている。
次に、絶縁膜215の上にレジストパターン501を形成する。レジストパターン501は、例えば、全面に塗布されたレジスト膜に対してフォトリソグラフィを行うことで形成される。レジストパターン501は、開口510を有する。開口510の位置、および、形状が、導波路301の位置および形状を決定する。導波路301を光電変換部101の上に配置するために、開口510は光電変換部101の上に形成される。
図11(b)に示すように、レジストパターン501をマスクとして用いて、絶縁膜215をエッチングする。続いて、レジストパターン501をマスクとして用いて、絶縁膜214をエッチングする。
本実施例ではガスを用いたプラズマエッチングを行っている。具体的には、CF4、CHF3、C4F8などのフッ素を含むガスに、キャリアガスとして一酸化炭素を加えている。このような条件でエッチングを行うことにより、絶縁膜215の側面315、および、絶縁膜214の側面314を傾斜させることができる。また、このときのエッチング条件によって、絶縁膜215の側面315の傾斜角度、および、絶縁膜214の側面314の傾斜角度を制御することができる。
まず、酸化シリコンで形成された絶縁膜215のエッチング条件について説明する。チャンバ圧力は、100mTorrから140mTorrの範囲である。プラズマ発生用の上部電極への投入エネルギーは、1000W〜1400Wの範囲である。プラズマ発生用の下部電極への投入エネルギーは、95W〜1050Wの範囲である。フッ素を含むガスの流量は、35sccmから70sccmの範囲である。一酸化炭素の流量は、400sccmから600sccmである。あるいは、一酸化炭素の流量は、全ガスの流量の35%以上であればよい。上述の範囲でエッチング条件を変えることにより、絶縁膜215の側面315の傾斜角度は、5度から20度の範囲に含まれる。
例えば、チャンバ圧力が100mTorr、上部電極が1000W、下部電極が1000W、CF4の流量が70sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜215の側面315の傾斜角度は、約8度であった。
チャンバ圧力が140mTorr、上部電極が1400W、下部電極が1000W、CF4の流量が70sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜215の側面315の傾斜角度は、約10度であった。
チャンバ圧力が140mTorr、上部電極が1400W、下部電極が1000W、CF4の流量が35sccm、CHF3の流量が35sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜215の側面315の傾斜角度は、約13度であった。
チャンバ圧力が140mTorr、上部電極が1400W、下部電極が1000W、CHF3の流量が70sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜215の側面315の傾斜角度は、約18度であった。
これらの条件の中では、CF4に対するCHF3の比率を大きくすることで、傾斜角度を大きくすることができる。また、チャンバ圧力、および、プラズマ発生用の投入エネルギーを大きくすることで、傾斜角度を大きくすることができる。
次に、炭化シリコンで形成された絶縁膜214のエッチング条件について説明する。チャンバ圧力は、100mTorrから140mTorrの範囲である。プラズマ発生用の上部電極への投入エネルギーは、1000W〜1400Wの範囲である。プラズマ発生用の下部電極への投入エネルギーは、95W〜1050Wの範囲である。フッ素を含むガスの流量は、35sccmから70sccmの範囲である。一酸化炭素の流量は、400sccmから600sccmである。あるいは、一酸化炭素の流量は、ガスの全流量の35%以上であればよい。上述の範囲でエッチング条件を変えることにより、絶縁膜214の側面314の傾斜角度は、55度から85度の範囲に含まれる。
例えば、チャンバ圧力が100mTorr、上部電極が1000W、下部電極が1000W、CF4の流量が70sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜214の側面314の傾斜角度は、約55度であった。
チャンバ圧力が140mTorr、上部電極が1400W、下部電極が1000W、CF4の流量が70sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜214の側面314の傾斜角度は、約65度であった。
チャンバ圧力が140mTorr、上部電極が1400W、下部電極が1000W、CF4の流量が35sccm、CHF3の流量が35sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜214の側面314の傾斜角度は、約68度であった。
チャンバ圧力が140mTorr、上部電極が1400W、下部電極が1000W、CHF3の流量が70sccm、一酸化炭素の流量が500sccmの場合、絶縁膜214の側面314の傾斜角度は、約78度であった。
これらの条件の中では、CF4に対するCHF3の比率を大きくすることで、傾斜角度を大きくすることができる。また、チャンバ圧力、および、プラズマ発生用の投入エネルギーを大きくすることで、傾斜角度を大きくすることができる。なお、絶縁膜214が窒化シリコンで形成される場合、および、絶縁膜214が炭窒化シリコンで形成される場合についても、ほぼ同様の結果が得られた。
上述のように、同じ条件でエッチングを行った場合に、絶縁膜215の側面315の傾斜角度よりも、絶縁膜214の側面314の傾斜角度が大きくなる。この点について説明する。
本実施例のエッチングでは、絶縁膜215や絶縁膜214がエッチングされるのと並行して、形成された開口の側面に副生成物が堆積する。側面に堆積した副生成物はマスクとして作用する。このため、絶縁膜215と絶縁膜214とで、エッチングレートが異なり、結果として、形成された開口の側面は傾斜する。
キャリアガスとして用いられた一酸化炭素に含まれる炭素が、エッチングの対象となっている部材に含まれる元素と反応することで、生成された副生成物が開口の側面に堆積すると考えられる。そのため、絶縁膜215の組成と絶縁膜214の組成との違いに応じて、副生成物の堆積の度合いが異なる。例えば、酸化シリコンで形成された絶縁膜215の場合、一酸化炭素が副生成物として生成される。しかし、一酸化炭素は揮発性が高いため、絶縁膜215開口の側面315に堆積する副生成物の量は少ない。結果として、絶縁膜215の開口の側面315の傾斜角度は小さくなる。炭化シリコンで形成された絶縁膜214の場合、炭素または炭素を含む化合物が副生成物として生成される。この副生成物の揮発性は一酸化炭素より低いため、絶縁膜214の開口の側面314に堆積する副生成物の量が多い。結果として、絶縁膜214の開口の側面314の傾斜角度が大きくなる。
このように、副生成物の揮発性が異なるため、同じ条件でエッチングを行うことで異なる傾斜角度の側面を持つ開口を形成することができる。
キャリアガスである一酸化炭素の流量が、エッチングに用いられるガスの全流量の35%以上であれば、上述のように傾斜角度の異なる開口を形成することができる。アルゴンをキャリアガスとして用いた場合に比べて、一酸化炭素による物理的エッチングは起こりにくいためである。
続いて図11(c)に示すように、レジストパターン501をマスクとして用いて、絶縁膜213、絶縁膜212、および、絶縁膜211をエッチングする。このときのエッチングは、図11(b)のプロセスと同じであるため、説明を省略する。
その後、導波路301を構成する導波路部材を少なくとも開口の内部に形成する。導波路部材に対して、エッチング、平坦化などの処理を行うことにより、導波路301が形成される。導波路301の上には、図3(a)〜図3(e)に示された光学部400を形成する。以上のプロセスにより、光電変換装置が製造される。
本実施例の方法によれば、プロセス条件を変更することなく、開口を形成することができる。結果として、より簡単なプロセスで、実施例1乃至実施例5の導波路301を形成することができる。
本発明に係る撮像システムの実施例について説明する。撮像システムとして、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、カメラヘッド、複写機、ファックス、携帯電話、車載カメラ、観測衛星などがあげられる。図12に、撮像システムの例としてデジタルスチルカメラのブロック図を示す。
図12において、1001はレンズの保護のためのバリア、1002は被写体の光学像を光電変換装置1004に結像させるレンズ、1003はレンズ1002を通った光量を可変するための絞りである。1004は上述の各実施例で説明した光電変換装置であって、レンズ1002により結像された光学像を電気信号に変換する。ここで、光電変換装置1004の基板にはAD変換部が形成されているものとする。1007は光電変換装置1004より出力された信号に各種の補正やデータ圧縮などの処理を行い、画像用信号を取得する画像処理装置である。そして、図12において、1008は光電変換装置1004および画像処理装置1007に、各種タイミング信号を出力するタイミング発生部、1009はデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御部である。1010は画像データを一時的に記憶する為のフレームメモリ部、1011は記録媒体に記録または読み出しを行うためのインターフェース部、1012は撮像データの記録または読み出しを行う為の半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体である。そして、1013は外部コンピュータ等と通信する為のインターフェース部である。ここで、タイミング信号などは撮像システムの外部から入力されてもよく、撮像システムは少なくとも光電変換装置1004と、光電変換装置1004から出力された撮像信号を処理する画像処理装置1007とを有すればよい。
本実施例では、光電変換装置1004とAD変換部とが同一の基板に形成された構成を説明した。しかし、光電変換装置1004とAD変換部とが別の基板に設けられていてもよい。また、光電変換装置1004と画像処理装置1007とが同一の基板に形成されていてもよい。
また、それぞれの画素が第1の光電変換部と、第2の光電変換部を含むように構成されてもよい。画像処理装置1007は、第1の光電変換部で生じた電荷に基づく信号と、第2の光電変換部で生じた電荷に基づく信号とを処理し、光電変換装置1004から被写体までの距離情報を取得するように構成されてもよい。
図13(a)は、車戴カメラに関する撮像システムの一例を示したものである。撮像システム2000は、上述した実施例の光電変換装置2010を有する。撮像システム2000は、光電変換装置2010により取得された複数の画像データに対し、画像処理を行う画像処理部2030と、撮像システム2000により取得された複数の画像データから視差(視差画像の位相差)の算出を行う視差算出部2040を有する。また、撮像システム2000は、算出された視差に基づいて対象物までの距離を算出する距離計測部2050と、算出された距離に基づいて衝突可能性があるか否かを判定する衝突判定部2060と、を有する。ここで、視差算出部2040や距離計測部2050は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部2060はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などによって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
撮像システム2000は車両情報取得装置2310と接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの車両情報を取得することができる。また、撮像システム2000は、衝突判定部2060での判定結果に基づいて、車両に対して制動力を発生させる制御信号を出力する制御装置である制御ECU2410が接続されている。また、撮像システム2000は、衝突判定部2060での判定結果に基づいて、ドライバーへ警報を発する警報装置2420とも接続されている。例えば、衝突判定部2060の判定結果として衝突可能性が高い場合、制御ECU2410はブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置2420は音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムなどの画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施例では車両の周囲、例えば前方または後方を撮像システム2000で撮像する。図13(b)に、車両前方を撮像する場合の撮像システムを示した。また、上記では、他の車両と衝突しないように制御する例を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。さらに、撮像システムは、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。