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JP6468630B2 - 血液濾過器具 - Google Patents
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JP6468630B2 - 血液濾過器具 - Google Patents

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Description

本発明は、採取した血液の濾過等に用いられる血液濾過器具に関する。
従来から、採取した血液を濾過するフィルタを備えた血液濾過器具が知られている。例えば、血栓等で閉塞した血管の閉塞部位に対して血栓吸引カテーテルを挿し入れて採取した血液を、血液濾過器具を用いて濾過し、分離された血栓を含む残留物を観察や分析等することが行われている。
かかる血液濾過器具は、一般に特開2013−141456号公報(特許文献1)に記載のセルストレーナーのように、カップ状の剛性部材の底壁や周壁にフィルタを備えてなる血液収容領域を設けると共に、該剛性部材の開口部から鍔状に広がる幅広の環状枠体を設け、この環状枠体を、濾過血液を収容する容器の開口部に重ね合わせることで容器へ装着されるようになっている。そして、採取した血液を上方から開口部を通じて血液収容領域に注ぎ入れることで、血液がフィルタにより濾過されて、血栓等が血液から分離されることとなる。
ところが、このような従来構造の血液濾過器具では、容器の開口部に対する安定した装着を実現するために、鍔状に広がる環状枠体を幅広に設ける等大型化が避け難かった。それ故、フィルタの濾過面積や血液収容領域の容積に比して濾過器具の全体サイズが大型化し、器具の取り扱いが面倒であるだけでなく、濾過採取した残留物を病理診断等のためにホルマリンに浸漬する等の前処理をするに際して、準備された処理用容器へ濾過器具ごと入れて処理することが困難な場合もあった。
現状では、このような問題に対して、ホルマリン漬等の前処理用の小型容器を準備して、濾過採取した残留物をかかる小型容器に移し替えて処理することで対応している。しかしながら、別の小型容器が必要となるだけでなく、移し替えという余分な工程も必要となって、作業性が悪化すると共に錯誤発生の原因となるおそれもあった。
特開2013−141456号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、容器への取付状態での安定性を確保しつつ、濾過採取した残留物に対するその後の作業性を向上することができる、新規な構造の血液濾過器具を提供することにある。
本発明の第1の態様は、濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、前記フィルタ容器と前記支持体とを解除可能に固定する仮固定機構を備えており、且つ、前記フィルタ容器の開口部分から外周側に突出する固定片が形成されていると共に、該固定片と前記支持体の対向面間の一方に設けられた突部と、該固定片と該支持体の対向面間の他方に設けられて該突部が嵌合される凹部を含んで前記仮固定機構が構成されていることを特徴とするものである。
本態様に従う構造とされた血液濾過器具では、容器に取り付けられる支持体に対して、血液濾過膜を備えたフィルタ容器を別体に構成し、且つ着脱可能に組み付けるようにしている。それ故、容器の開口部に対する安定した装着を実現するために、支持体を大型に設けた場合でも、濾過採取した残留物を収容するフィルタ容器を支持体から取り外してその後の処理を行うことが可能となる。それ故、容器への取り付け状態での安定性を確保しつつ、濾過採取した残留物に対するその後の作業性を格段に向上させることができるのである。
また、本態様に従う構造とされた血液濾過器具では、支持体に対して着脱可能とされたフィルタ容器を、仮固定機構により支持体に対して解除可能に仮固定することができる。従って、血液濾過器具を容器に取り付ける際や、吸引した血液を血液収容領域に注ぎ入れる際等に、フィルタ容器が支持体から誤って離脱することを未然に防止することができ、安定した作業が可能となる。さらに、本態様の血液濾過器具では、フィルタ容器の開口部分から外周側に突出する固定片が形成されていると共に、固定片と支持体の対向面間に仮固定機構が設けられている。それ故、簡単な構造で仮固定機構を実現することができる。なお、血液濾過膜で覆われた透孔は、フィルタ容器の壁部の任意の場所に設けることができ、底壁に設けられることが好ましいが、それに加えて又は代えて周壁に設けられても良い。さらに、本態様の血液濾過器具は、単一の血液収容領域がフィルタ容器で形成された構成でもよいし、複数の血液収容領域の少なくとも1つがフィルタ容器で形成された構成であってもよい。
本発明の第2の態様は、濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、前記フィルタ容器の開口部分から外周側に広がる把持片が形成されており、該把持片は該フィルタ容器が前記支持体に装着された状態で前記支持体の上面よりも外周に突出するように形成されているものである。
本態様に従う構造とされた血液濾過器具では、上記[0009]に記載の効果に加えて、次の効果が発揮され得る。すなわち、本態様によれば、支持体に装着されたフィルタ容器の把持片が支持体の上面よりも外周側に突出されるようになっていることから、把持片を手指で摘むことによって、フィルタ容器を容易に支持体から取り外し且つ安定して把持することが可能になる。なお、本態様の把持片は、上記態様1の固定片と共用して形成することも可能である。また、かかる把持片は、フィルタ容器の周壁部の開口部分の全周に亘ってフランジ状に形成することも可能であるし、実施形態のように周上で部分的に突出する舌片形状等をもって形成することも可能である。
本発明の第3の態様は、濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、前記支持体が、前記容器の開口部分に重ね合わされる環状枠部を有しており、該環状枠部で囲まれた囲繞空間に対して前記フィルタ容器が組み付けられるようになっており、且つ、前記囲繞空間を複数領域に仕切る隔壁が前記環状枠部に一体的に設けられており、該隔壁で仕切られた複数の該領域において前記血液濾過領域が構成されているものである。
本態様に従う構造とされた血液濾過器具では、上記[0009]に記載の効果に加えて、次の効果が発揮され得る。すなわち、本態様によれば、支持体が環状枠部を備えていることから、支持体を容器に対して環状枠部を介して安定して装着することができる。さらに、環状枠部で囲まれた囲繞空間にフィルタ容器が組み付けられることにより、スペース効率のよい血液濾過器具を実現することができる。また、本態様の血液濾過器具では、容器の開口部分に重ね合される環状枠部の囲繞空間を複数に仕切る隔壁が環状枠部に一体的に設けられていることから、複数の血液収容領域をスペース効率よく構成しつつ、支持体全体の強度向上を図り、作業性や取扱性の一層の向上を図ることができる。
本発明の第4の態様は、濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、前記支持体に対して前記フィルタ容器の複数個がそれぞれ着脱可能に組み付けられていると共に、それら各フィルタ容器において相互に識別可能な識別標識が設けられているものである。
本態様の血液濾過器具では、上記[0009]に記載の効果に加えて、次の効果が発揮され得る。すなわち、本態様によれば、複数のフィルタ容器が支持体から着脱可能に組み付けられていることから、各フィルタ容器に相互に識別可能な識別標識を付すことにより、何れの部位から採取した濾過残留物であるかを容易に識別することができる。それ故、複数のフィルタ容器を支持体から離脱可能にした場合であっても、採取した濾過残留物の確実な識別が可能となり、錯誤の発生等を有利に防止できる。
本発明の第5の態様は、濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、互いに異なる複数種類の前記支持体を含んでいる一方、該複数種類の該支持体に対してそれぞれ共通の前記フィルタ容器が組み付け可能とされているものである。
本態様の血液濾過器具では、上記[0009]に記載の効果に加えて、次の効果が発揮され得る。すなわち、本態様によれば、血液濾過器具が装着される容器のサイズや構造などに対応して、サイズや形状が異なる複数種類の支持体を予め用意することができる。しかも、それら複数種類の支持体に対して、それぞれ共通のフィルタ容器が組み付け可能とされている。従って、例えば共通のフィルタ容器に対してサイズや形状が異なる複数種類の支持体を組み合わせてセット販売することで、使用する容器に応じて任意のサイズの支持体を適宜に選択使用しつつ、任意に選択した支持体に対して共通のフィルタ容器を共用して使用することも可能となり、利便性の更なる向上が達成され得る。
本発明の第6の態様は、前記第1〜5の何れか1つの態様に係る血液濾過器具であって、前記血液濾過領域が、前記支持体の上方に開口して複数設けられており、該複数の該血液濾過領域の少なくとも一つが、前記支持体に対して着脱可能な前記フィルタ容器によって構成されているものである。
本態様の血液濾過器具では、複数の血液濾過領域でそれぞれ独立した血液濾過が実現可能となる。すなわち、それぞれ別の箇所の血栓を吸引したり、同一個所でも複数回に分けて血栓を吸引した際に、各吸引時毎の血栓を各別に観察や検査したい場合がある。そのような場合に、各吸引時毎の血液を別の血液濾過領域で濾過を行うことで、各吸引時毎の濾過残留物を複数の血液濾過領域に取り分けることができる。しかも、少なくとも1つの血液濾過領域が着脱可能なフィルタ容器によって構成されていることから、更なる利便性の向上を図ることができる。
本発明に従う構造とされた血液濾過器具によれば、採取した血液を濾過する容器に取り付けられる支持体に対して、血液濾過膜を備えたフィルタ容器を別体に構成し、且つ着脱可能に組み付けるようにしている。これにより、容器の開口部に対する安定した装着を支持体で実現しつつ、濾過採取した残留物を収容するフィルタ容器を支持体から取り外してその後の後処理を行うことが可能となる。それ故、容器への取り付け状態での安定性を確保しつつ、濾過採取した残留物に対するその後の作業性を格段に向上させることができるのである。
本発明の第1の実施形態としての血液濾過器具が容器に取り付けられた状態を示す斜視図。 図1に示す容器に取り付けられた血液濾過器具の分解斜視図。 図1におけるIII−III断面拡大図。 図1におけるIV−IV断面拡大図。 本発明の第2の実施形態としての血液濾過器具を示す分解斜視図。 本発明の第3の実施形態としての血液濾過器具を示す平面図。 図6におけるVII−VII断面拡大図。 本発明の第4の実施形態としての血液濾過器具を示す平面図。 本発明の第5の実施形態としての血液濾過器具を示す分解斜視図(なお、容器も含む)。 図3に示された第1の実施形態の仮固定機構の別の態様例を示す断面拡大図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜4には、本発明の第1の実施形態としての血液濾過器具10が示されている。この血液濾過器具10は、濾過血液を収容するビーカー等の容器12の開口部14に装着されて、採取された血液の濾過に用いられる。なお、以下の説明において、特に断りのない場合には、上下方向とは、血液濾過器具10の使用状態で略鉛直上下方向とされる、図1における上下方向を言うものとする。
より詳細には、血液濾過器具10は、容器12の開口部14に取り付けられる支持体16と、支持体16に対して着脱可能に組み付けられるフィルタ容器18を含んで構成されている。これら支持体16とフィルタ容器18は何れも、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって一体的に形成されている。
支持体16は、上下方向に向かって円筒状に延びる環状枠部20を有している。環状枠部20は、下方に位置する大径筒部22と、上方に位置する小径筒部24が、これら筒部22,24間に配設された円環状部26によって連結された構造とされている。より詳細には、円環状部26は、大径筒部22の端と、小径筒部24の端とを連結するように広がって構成されている。かかる円環状部26の下面が、容器12の開口部14に重ね合わされることにより、支持体16が容器に対して安定して取り付けられるようになっている。また、円環状部26の1つの軸直方向における一方の側(図1中、左側)において、大径筒部22と小径筒部24と円環状部26が、環状枠部20の軸直方向に対して略矩形状に且つ下方に向かって開口するように切り欠かれた切欠部27が形成されている。なお、この切欠部27は、容器12に貯留された血液を排出する際の排出口として機能するものである。加えて、円環状部26の軸直方向の一方の側に対向する他方の側(図1中、右側)においては、図3に示されているように、大径筒部22のみが、環状枠部20の軸直方向に対して略矩形状に且つ下方に向かって開口するように切り欠かれている。
環状枠部20の小径筒部24の上端部には、軸直方向内方に延び出す内フランジ部30が形成されていると共に、内フランジ部30の延出端部には下方に向かって突出する略円筒状の周壁32が設けられている。かかる周壁32の内方には、平面視において周壁32によって囲まれた領域を周方向に3等分する隔壁34が、周壁32と略同じ突出寸法で形成されている。なお、周壁32は上端から下端に向けて、径が小さくなるように形成されている。これにより、周壁32の突出先端部は、周壁32の突出基端部よりもやや小径とされている。
このように、環状枠部20で囲まれた空間のうち、環状枠部20の小径筒部24に設けられた周壁32で囲まれた囲繞空間36が隔壁34によって3つの領域に仕切られている。かかる隔壁34で仕切られた3つの領域において3つの血液濾過領域としての血液収容領域38が支持体16の上方に開口して構成されている。加えて、隔壁34で仕切られた3つの領域に隣接する内フランジ部30の上面39には、それぞれ1の字状と2の字状と3の字状の突起40が設けられている。
本実施形態では、図1〜4に示されているように、3つの血液収容領域38のうち2つの血液収容領域38(図1〜4中、2の字状あるいは3の字状の突起40に隣接する血液収容領域38)は、環状枠部20の小径筒部24に設けられた周壁32と隔壁34で囲まれて構成されている。そして、かかる周壁32と隔壁34で囲まれた領域の下方開口部によって透孔41が構成されている。透孔41にはフィルタとしての血液濾過膜42が展張状態で覆うように配設されている。なお、血液濾過膜42としては、濾過に要求される物性とメッシュ径を有するものが採用されている。例えば、一般的な血栓濾過用途としては、ポリアミドやポリスルホン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート等の合成樹脂材のメッシュシートであって、50〜200μm程度のメッシュ口径が好適に採用される。
一方、3つの血液収容領域38のうち残る1つの血液収容領域38は、図1に示されているように、平面視において扇形状を有するカップ状のフィルタ容器18によって構成されている。かかるフィルタ容器18の底面には、下方に向かって開口する透孔44が形成されている。透孔44には血液濾過膜42が展張状態で覆うように配設されている。すなわち、環状枠部20の周壁32で囲まれた囲繞空間36のうち、隔壁34によって3等分された領域の1つに対して、フィルタ容器18が組み付けられて構成されているのである。フィルタ容器18の周壁46は、環状枠部20の周壁32と同様に、下方側が上方側よりもやや小径とされていることから、フィルタ容器18の周壁46が環状枠部20の周壁32の内周面に当接して位置決めされるようになっている。
フィルタ容器18の周壁46の上方開口部48の周方向中央部分には、周縁部から外周側に広がる略矩形平板状の把持片50が形成されている。把持片50は、フィルタ容器18が支持体16に装着された状態(図1,3,4参照)において、把持片50が支持体16の上面39よりも外周に突出されるように形成されている。これにより、ユーザは把持片50を手指で摘むことによって、フィルタ容器18を容易に支持体16から取り外し且つ安定して把持することが可能になっている。
加えて、フィルタ容器18の把持片50の中央部分には1の字状の貫通孔からなる識別標識54が形成されている。フィルタ容器18が支持体16に装着された状態(図1,3,4参照)において、支持体16の上面39に突設された1の字状の突起40が把持片50の識別標識54に対して嵌め入れられることにより、フィルタ容器18が支持体16に対して仮固定されるようになっている。すなわち、把持片50の識別標識54と支持体16の突起40により、フィルタ容器18と支持体16とを解除可能に固定する仮固定機構が構成されているのである。このように、血液濾過器具10は仮固定機構を備えている。これにより、血液濾過器具10を容器12に取り付ける際や、吸引した血液を血液収容領域38に注ぎ入れる際等に、フィルタ容器18が支持体16から誤って離脱することを未然に防止することができ、安定した作業が可能となっている。
このような構成とされた血液濾過器具10は、濾過血液を収容するビーカー等の容器12の開口部14に装着されて使用される。具体的には、採取した血液を上方から上方開口部48を通じて血液収容領域38であるフィルタ容器18に注ぎ入れることで、血液がフィルタである血液濾過膜42により濾過されて、血栓等が血液から分離される。そして、フィルタ容器18を支持体16から取り外して、濾過された残留物を病理診断等のためにホルマリンに浸漬する等の前処理をするために、準備された処理用容器へフィルタ容器18ごと入れて処理されるようになっている。
このような構造とされた本実施形態の血液濾過器具10によれば、血液収容領域38を構成するフィルタ容器18が支持体16に対して着脱可能に組み付けられている。従って、容器12の開口部14に対する安定した装着を実現するために支持体16を大型化したような場合であっても、濾過採取した残留物を収容するフィルタ容器18自体の大きさをコンパクトに構成することができる。それ故、血液濾過器具10の容器12への取り付け状態での安定性を確保しつつ、その後の作業性を損なうことなくその後の処理を行うことが可能となるのである。
また、1つの血液収容領域38を構成するフィルタ容器18の他に、2つの血液収容領域38が支持体16の環状枠部20に形成されており、これら3つの血液収容領域38でそれぞれ独立した血液濾過が実現可能となっている。すなわち、それぞれ別の箇所の血栓を吸引したり、同一個所でも複数回に分けて血栓を吸引した際に、各吸引時毎の血栓を各別に観察や検査したい場合であっても、各吸引時毎の濾過残留物をこれら3つの血液収容領域38に取り分けることができるのである。
さらに、支持体16を構成する環状枠部20で囲まれた囲繞空間36に、フィルタ容器18が組み付けられる血液収容領域38が形成されていることから、スペース効率のよい血液濾過器具10を実現することができる。加えて、環状枠部20の囲繞空間36を3つの血液収容領域38に仕切る隔壁34が環状枠部20に一体的に設けられていることから、支持体16全体の強度向上を図ることができる。
次に、図5を用いて、本発明の第2の実施形態としての血液濾過器具60について詳述するが、上記実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、上記実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。本実施形態では、フィルタ容器62に固定片64が形成されていると共に、固定片64に設けられた凹部たる貫通孔66と支持体16に設けられた突部68によってフィルタ容器62と支持体16とを解除可能に固定する仮固定機構が構成されている点に関して、上記実施形態と異なる実施形態を示すものである。
より詳細には、固定片64は略矩形平板形状を有しており、フィルタ容器62の周壁46の周方向一方の端部側において上方開口部48の周縁部から外周側に突出して形成されている。また、固定片64の中央部には、略円形断面形状の貫通孔66が貫設されている。一方、支持体16の上面39には、上方に向けて突出する略円形断面形状の突部68が形成されている。突部68は、貫通孔66に対応する位置に形成されている。これにより、フィルタ容器62が支持体16に装着された状態において、かかる突部68が貫通孔66に対して嵌合されるようになっている。従って、第1の実施形態のように、把持片50に固定片64の機能を併せ持たせる構成を採用することなく、別途固定片を設けて仮固定機構を構成することも可能となる。この場合、識別標識54を把持片50のみに設けるようにすることができ、識別標識54の構造を簡素化できる。
本実施形態は仮固定機構が上記実施形態と異なっているが、それ以外の上記実施形態と同様の構造については上記実施形態と同様の効果を得ることができる。しかも、本実施形態では、フィルタ容器62に固定片64を形成すると共に、対応する支持体16の上面39に突部68を設けるといった、簡単な構造で仮固定機構を実現することができる。なお、仮固定機構の構成は上記の構成に限定されるものではない。例えば、下方に突出する突部68がフィルタ容器62の固定片64に形成される一方、支持体16の上面39に凹部が設けられていてもよい。この場合、支持体16の上面39に設けられる凹部は、貫通孔でもよいし、下方に向けて窪んだ溝でもよい。
続いて、図6〜7を用いて、本発明の第3の実施形態としての血液濾過器具70について詳述するが、上記第1の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、上記第1の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。本実施形態では、支持体72に嵌合溝74が形成されていると共に、フィルタ容器76に嵌合溝74に対して差し入れられる嵌合片78が形成されており、嵌合溝74と嵌合片78によってフィルタ容器62と支持体72とを解除可能に固定する仮固定機構が構成されている点に関して、上記第1の実施形態と異なる実施形態を示すものである。
より詳細には、支持体72には、上下方向および対向する周壁に対して開口する一対の切欠部80,80が形成されている。切欠部80の対向する側壁の上部には、支持体72の軸直方向に延出し且つ切欠部80の内方及び周壁に対して開口する略矩形断面形状の一対の嵌合溝74,74が形成されている。一方、フィルタ容器76は、平面視において略矩形状のカップ状に形成されている。そして、フィルタ容器76の対向する側壁の上部には、側壁の幅方向の略全長に亘って外方に向かって突出する略矩形断面形状の一対の嵌合片78,78が形成されている。そして、支持体72の一対の嵌合溝74,74に対してフィルタ容器62の一対の嵌合片78,78を差し入れることにより、支持体72に対してフィルタ容器76をスライド装着することが可能となっている。
本実施形態のように、仮固定機構が上記第1の実施形態と異なっていても、支持体72に対してフィルタ容器76を着脱可能に組み付けることが可能であり、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。しかも、支持体72に対してフィルタ容器76をスライド装着することが可能となることから、支持体72に対してフィルタ容器76を容易且つ確実に仮固定することができるのである。なお、支持体72に嵌合片78が形成される一方、フィルタ容器76に嵌合溝74が設けられていてもよい。
また、図8を用いて、本発明の第4の実施形態としての血液濾過器具82について詳述するが、上記第1の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、上記第1の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。本実施形態では、支持体16に対してフィルタ容器18,84がそれぞれ着脱可能に組み付けられていると共に、それら各フィルタ容器18,84において相互に識別可能な識別標識54が設けられている点に関して、上記第1の実施形態と異なる実施形態を示すものである。
より詳細には、3つの血液収容領域38のうち2つの血液収容領域38が、フィルタ容器18,84によって構成されている。フィルタ容器18,84の把持片50の中央部分にはそれぞれ1の字状あるいは2の字状の貫通孔からなる識別標識54が形成されている。一方、支持体16の上面39には、1の字状あるいは2の字状で上方に突出する突起40が形成されている。フィルタ容器18,84の支持体16への装着状態において、把持片50の識別標識54に対して1の字状あるいは2の字状の突起40が嵌め入れられることにより、フィルタ容器18,84が支持体16に対して仮固定されるようになっている。すなわち、把持片50の識別標識54と支持体16の突起40により、フィルタ容器18と支持体16とを解除可能に固定する仮固定機構が構成されているのである。なお、フィルタ容器84は、把持片50の識別標識54の形状以外は、フィルタ容器18と同様の構造とされている。また、フィルタ容器84が装着される支持体16の領域には、上記第1の実施形態と異なり、透孔41に血液濾過膜42が展張状態で覆うように配設されていない。
本実施形態では、支持体16に対して複数のフィルタ容器18,84がそれぞれ着脱可能に組み付けられていることから、上記第1の実施形態と同様の効果が得られると共に、更なる利便性の向上が図られ得る。しかも、各フィルタ容器18,84において相互に識別可能な識別標識54が設けられていることから、何れの部位から採取した濾過残留物であるかを容易に識別することができ、複数のフィルタ容器18,84を支持体16に対して着脱可能にしたことによる錯誤発生のおそれが未然に解消されている。
さらに、図9を用いて、本発明の第5の実施形態としての血液濾過器具88(88a,88b,88c)について詳述するが、上記第1の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、上記第1の実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。本実施形態では、互いに異なる3種類の支持体90a,90b,90cを含んでいる一方、3種類の支持体90a,90b,90cに対してそれぞれ共通のフィルタ容器18が組み付け可能とされている点に関して、上記第1の実施形態と異なる実施形態を示すものである。
より詳細には、互いに異なる3種類の支持体90a,90b,90cは、上方に位置する小径筒部24を共通にして、下方に位置する大径筒部92a,92b,92cとこれら筒部24,92間に配設された円環状部94a,94b,94cを拡径したものである。これにより、支持体90a,90b,90cのサイズや形状が異なっていても、共通のフィルタ容器18が組み付け可能とできると共に、血液濾過器具88(88a,88b,88c)が装着される容器96a,96b,96cのサイズや構造などに対応して、大径筒部92a,92b,92cのサイズや形状を変えることができるのである。
本実施形態においても、各支持体90a,90b,90cに対して、共通のフィルタ容器18が着脱可能に組み付け可能とされていることから、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。しかも、血液濾過器具88(88a,88b,88c)が装着される容器96a,96b,96cのサイズや構造などに対応して、サイズや形状が異なる3種類の支持体90a,90b,90cを予め用意することで、血液濾過器具88の汎用性の向上を図ることができる。すなわち、例えば共通のフィルタ容器18に対してサイズや形状が異なる複数種類の支持体を組み合わせてセット販売することで、使用する容器に応じて任意のサイズの支持体を適宜に選択使用しつつ、任意に選択した支持体に対して共通のフィルタ容器を共用して使用することも可能となり、利便性の更なる向上が達成され得る。なお、血液濾過器具や支持体の種類は例示の3種類に限定されるものではなく、任意に設定可能である。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、本実施形態では、血液濾過膜42で覆われた透孔44はフィルタ容器18の底壁に設けられていたが、フィルタ容器18を構成する壁部の任意の場所に設けられていても良い。また、本実施形態では、3つの血液収容領域38が構成されていたが、血液収容領域38の数は3つ以上でも3つ未満でも任意に設定可能であり、単一の血液収容領域を有し且つその血液収容領域がフィルタ容器で形成されていてもよい。加えて、本実施形態では、3つの血液収容領域38のうち1つもしくは2つの血液収容領域38がフィルタ容器によって構成されていたが、全ての血液収容領域38がフィルタ容器によって構成されていてもよい。すなわち、血液収容領域38及びフィルタ容器の数は任意に設定可能である。
また、把持片50は、フィルタ容器18の周壁46の上方開口部48の全周に亘ってフランジ状に形成することも可能であるし、上記第1の実施形態のように周上で部分的に突出する舌片形状等をもって形成することも可能である。
加えて、図10に示されているように、フィルタ容器98の把持片50に、把持片50の下面から把持片50の幅方向の略全長に亘って下方に向かって延出する略矩形状の延出部100が形成されており、かかる延出部100が支持体16の小径筒部24の外周面に係合することにより仮固定機構が構成されていてもよい。
上述の実施形態では、ビーカー等の任意の容器に血液濾過器具10,60,70,82,88を装着して用いた態様を示したが、支持体16,72,90の形状にあわせた専用の容器を作成して併せて用いるようにしてもよい。
10,60,70,82,88,88a〜c:血液濾過器具、12,96a〜c:容器、14:開口部、16,72,90a〜c:支持体、18,62,76,84,98:フィルタ容器、20:環状枠部、34:隔壁、36:囲繞空間、38:血液収容領域、39:上面、40:突起(仮固定機構)、41,44:透孔、42:血液濾過膜、50:把持片、54:識別標識(仮固定機構)、64:固定片、66:貫通孔(凹部)(仮固定機構)、68:突部(仮固定機構)、74:嵌合溝(仮固定機構)、78:嵌合片(仮固定機構)、100:延出部(仮固定機構)

Claims (6)

  1. 濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、
    前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、
    前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、
    前記フィルタ容器と前記支持体とを解除可能に固定する仮固定機構を備えており、且つ、
    前記フィルタ容器の開口部分から外周側に突出する固定片が形成されていると共に、該固定片と前記支持体の対向面間の一方に設けられた突部と、該固定片と該支持体の対向面間の他方に設けられて該突部が嵌合される凹部を含んで前記仮固定機構が構成されていることを特徴とする血液濾過器具。
  2. 濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、
    前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、
    前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、
    前記フィルタ容器の開口部分から外周側に広がる把持片が形成されており、把持片は該フィルタ容器が前記支持体に装着された状態で前記支持体の上面よりも外周に突出するように形成されていることを特徴とする血液濾過器具。
  3. 濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、
    前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、
    前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、
    前記支持体が、前記容器の開口部分に重ね合わされる環状枠部を有しており、該環状枠部で囲まれた囲繞空間に対して前記フィルタ容器が組み付けられるようになっており、且つ、
    前記囲繞空間を複数領域に仕切る隔壁が前記環状枠部に一体的に設けられており、該隔壁で仕切られた複数の該領域において前記血液濾過領域が構成されていることを特徴とする血液濾過器具。
  4. 濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、
    前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、
    前記支持体に対して前記フィルタ容器の複数個がそれぞれ着脱可能に組み付けられていると共に、それら各フィルタ容器において相互に識別可能な識別標識が設けられていることを特徴とする血液濾過器具。
  5. 濾過血液を収容する容器の開口部に取り付けられる支持体と、血液濾過膜で覆われた透孔を備えた血液濾過領域を含んでなる血液濾過器具において、
    前記血液濾過領域が、前記血液濾過膜で覆われた前記透孔を壁部に備えたカップ状のフィルタ容器によって構成されており、
    前記フィルタ容器が前記支持体に対して着脱可能に組み付けられていると共に、
    互いに異なる複数種類の前記支持体を含んでいる一方、該複数種類の支持体に対してそれぞれ共通の前記フィルタ容器が組み付け可能とされていることを特徴とする血液濾過器具。
  6. 前記血液濾過領域が、前記支持体の上方に開口して複数設けられており、複数の血液濾過領域の少なくとも一つが、前記支持体に対して着脱可能な前記フィルタ容器によって構成されている請求項1〜5の何れか一項に記載の血液濾過器具。
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