JP6468899B2 - 筆記具用インク組成物 - Google Patents
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Description
(1) 炭素数1〜3のアルコールと、酸化チタンと、ポリオキシエチレンアルキルアミンと、樹脂とを少なくとも含み、剪断速度19.2/秒における粘度値(A)と、剪断速度76.6/秒における粘度値(B)における粘度値の比率〔(A)/(B)〕が1.05〜2.5であることを特徴とする筆記具用インク組成物。
(2) 前記ポリオキシエチレンアルキルアミンのHLB値が8〜18であることを特徴とする上記(1)記載の筆記具用インク組成物。
(3) 前記樹脂が、ケトン樹脂、アルキルフェノール(ノボラック)樹脂、マレイン酸樹脂、テルペンフェノール樹脂から選ばれることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の筆記具用インク組成物。
(4) 上記(1)〜(3)の何れか一つ筆記具用インク組成物を搭載したことを特徴とする筆記具。
本発明の筆記具用インク組成物は、炭素数1〜3のアルコールと、酸化チタンと、ポリオキシエチレンアルキルアミンと、樹脂とを少なくとも含み、剪断速度19.2/秒における粘度値(A)と、剪断速度76.6/秒における粘度値(B)における粘度値の比率〔(A)/(B)〕が1.05〜2.5であることを特徴とするものである。
具体的には、クロノスKR−270、同KR−310、同KR−380(以上、チタン工業社製)、タイピュアR−900、同R−902、同R−700(以上、デュポン社製)、JR−602、JR−701、JR−800(以上、テイカ社製)等が挙げられる。
これらの酸化チタンの含有量は、インク組成物全量に対して、10〜40質量%(以下、単に「質量%」を「%」という)、好ましくは、15〜30%が望ましい。
この酸化チタンの含有量が10%未満であると、非吸収面への隠蔽性が弱く、一方、40%を越えると、粘度が高くなりインクの流出性が低下する。
これらのポリオキシエチレンアルキルアミンは、親油性を有する脂肪アミンと親水性を有するオキシエチレン鎖長の組み合わせによって各特性のポリオキシエチレンアルキルアミンとなるものであり、オキシエチレンの増加によって、HLB値が大きくなるものである。
これらのポリオキシエチレンアルキルアミンのHLBは、インクへの溶解性の点、酸化チタンの分散性の点から、8〜18であるものを用いることが好ましく、HLBが8〜13のポリオキシエチレンアルキルアミンを用いることがより好ましい。
また、酸化エチレンの付加モル数は2〜50であるものが好ましく、5〜20であるものがより好ましい。
なお、本発明における「HLB値」は、川上法〔HLB値=7+11.7log(MW/MO)、MW:親水部分の分子量、MO:親油部分の分子量〕から求めることができる。
アミートシリーズの中では、アミ−ト105(ポリオキシエチレンラウリルアミン、HLB値:9.8)、同308(ポリオキシエチレンステアリルアミン、HLB値:12.1)、同320(ポリオキシエチレンステアリルアミン、HLB値:15.4)等が挙げられる。
この含有量が、インク組成物全量に対し、0.5%未満であると、酸化チタンの分散性が低下し、一方、15%を越えると効果が変わらないがコスト面等で好ましくない。
これらの樹脂は、市販品を用いることができ、ケトン樹脂では、ケトンレジンK−90(荒川化学工業社製)などが挙げられ、アルキルフェノール(ノボラック)樹脂では、タマノル510(荒川化学工業社製)などが挙げられ、マレイン酸樹脂では、マルキートNo.33(荒川化学工業社製)などが挙げられ、テルペンフェノール樹脂では、YSポリスターS145(ヤスハラケミカル社製)などが挙げられる。
1〜20%が望ましい。
この含有量が、インク組成物全量に対し、0.5%未満であると、ポリオキシエチレンアルキルアミンとの組み合わせによる相乗作用のチキソトロピック性を発現できず、一方、30%を越えると、粘度が高くなりインクの流出性が低下する。
例えば、バルブ式の筆記具に適用する場合、吹き出しを防止するために、上記アルコールよりも蒸気圧の低い溶剤を混合することができ、具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールアセテート系溶剤を用いることができる。
これらの溶剤の含有量は、含有効果を発揮せしめる点、他のインク性能を低下させない点から、インク組成物全量に対して、30〜80%、好ましくは、40〜65%が望ましい。
顔料としては、例えば、アゾ系顔料、縮合ポリアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、金属錯塩顔料、チオインジゴ顔料、染料レーキ顔料、蛍光顔料等の有機顔料 及びカーボンブラック等の無機顔料が挙げられ、更に、表面を樹脂コーティングで加工した加工顔料、例えば、マイクロリスAタイプ各種、ASブラック、ASブルー、IKレッド等も使用することができる。
また、染料としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エタノールに溶解するものであれば、特に限定されず、例えば、アルコール可溶性染料、スピリットソルブル染料等のソルベント染料、ロイコ染料などを挙げることができる。
これらの色材は、単独で又は2種以上混合して使用することもできる。
これらの色材の含有量は、インク組成物全量に対して、合計で10〜40%が望ましい。
この粘度比(A)/(B)を1.05〜2.5の範囲とすることにより、チキソトロピック性を効果的に発現せしめて経時的なペン芯内分離を抑制、酸化チタンの再分散性、筆記性能も良好とするものである。好ましくは、粘度比(A)/(B)は、1.2〜2.0、更に好ましくは、1.4〜1.8とすることが望ましい。
上記インク組成物の粘度比(A)/(B)を1.05〜2.5の範囲に調整する方法等として、ポリオキシエチレンアルキルアミン種及びそのHLB種、樹脂種、及びこれらの含有量等を好適に組み合わせることにより調整することができる。
上記粘度比が1.05未満であると、本発明の効果が得られない。一方、粘度比が2.5を超えると、インクの流出性が低下し、好ましくない。
また、25℃、剪断速度76.6/秒(20rpm剪断速度)における粘度値(B)は、速書きした場合のインク追従性の点から、5mPa・s〜20mPa・s、更に好ましくは、4mPa・s〜12mPa・sであることが望ましい。
この実施形態のマーキングペンAは、本発明の上記組成の筆記具用インク組成物10を中綿等に吸蔵させないで直接貯溜する軸体となるインクタンク部11に搭載したものである。
このマーキングペンAでは、インクタンク部11内にバルブ機構部12を介在して繊維芯からなるペン芯13へ本発明のインク組成物が供給される構成となっている。図1中の14は、ホルダー部材であり、15はバルブ機構部12とホルダー部材14間に介在し、ペン芯13の後部を保持する保持部材であり、16はキャップであり、17は撹拌ボールである。
また、本実施形態は、中継芯を介さないでインクをペン芯へ供給するものであるが、中継芯を設け、インクタンク部11からバルブ機構部12、中継芯を介在して繊維芯からなるペン芯13へインクを供給する構成にしてもよい。
このマーキングペンAでは、チキソトロピック性を発現させて経時的なペン芯13内での分離を抑制し、酸化チタンの再分散性、筆記性能も良好となるものであった。
本発明の筆記具用インク組成物及びこれを搭載した筆記具では、本発明の効果を発揮せしめる持続効果が極めて優れており、しかも、その効果の発現期間・持続時間も長く、経時的な安定性にも優れたものとなる。
下記表1に示す配合処方にしたがって、常法により各筆記具用インク組成物を調製した。
これらの結果を下記表1に示す。
E型回転粘度計を用いて25℃、剪断速度:19.2/秒(5rpm剪断速度)と76.6/秒(20rpm剪断速度)の条件で測定した。
得られた実施例1〜7及び比較例1〜4の各筆記具用インク組成物を下記構成の筆記具(マーキングペン)に搭載して評価した。
筆記具(マーキングペン)の構成:
PC-3M 商品名「ポスカ」(三菱鉛筆社製)、軸材質:PP樹脂、ペン芯:PET繊維、軸筒内にバルブ機構と攪拌ボール(φ:6.4mm、ステンレス製)内蔵
各筆記具用インク組成物を充填したマーキングペンを40℃で、2週間下向きに保存した後、エタノールで拭き取った鉄板に筆記し、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:初期筆記と同レベル
○:速書きでカスレ
△:ややカスレあり
×:筆記不良
上記各筆記具用インク組成物を充填したマーキングペンを40℃、2週間キャップを上向きにしたときの撹拌ボール動き回数をカウントし、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:1〜5回
○:6〜10回
△:11〜20回
×:21回以上
上記筆記具において、ペン先にインクを出してPETフィルム上に直線25cm筆記し流出性を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:適正流出量
△:流出量が多い若しくは少ない
×:流出量が極端に多い若しくは少ない
比較例を具体的に見ると、比較例1はポリオキシエチレンアルキルアミンを含有しない場合であり、比較例2は樹脂を含有しない場合であり、比較例3及び4は粘度値の比率〔(A)/(B)〕が1.05〜2.5の範囲外となる場合であり、これらの場合には、本発明の効果を発揮できないことが判明した。
10 筆記具用インク組成物
11 インクタンク部
12 バルブ機構部
Claims (3)
- 炭素数1〜3のアルコールと、酸化チタンと、ポリオキシエチレンアルキルアミンと、下記A群の樹脂とを少なくとも含み、剪断速度19.2/秒における粘度値(A)と、剪断速度76.6/秒における粘度値(B)における粘度値の比率〔(A)/(B)〕が1.05〜2.5であることを特徴とする筆記具用インク組成物。
A群:ケトン樹脂、アルキルフェノール(ノボラック)樹脂、マレイン酸樹脂、テルペンフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種 - 前記ポリオキシエチレンアルキルアミンのHLB値が8〜18であることを特徴とする請求項1記載の筆記具用インク組成物。
- 請求項1又は2に記載の筆記具用インク組成物を搭載したことを特徴とする筆記具。
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