図1は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫の正面図である。図1に示すように、本実施例の冷蔵庫1は、上方から冷蔵室2、左右に併設された製氷室3と上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6の順番で構成されている。以降、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5を総称して冷凍室7と表現する場合がある。冷蔵室2の前方は左右に分割された回動式の冷蔵室ドア2a、2bを備え、いわゆるフレンチドアを構成している。製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6は、それぞれ引き出し式の製氷室ドア3a、上段冷凍室ドア4a、下段冷凍室ドア5a、野菜室ドア6aを備えている。以下では、冷蔵室ドア2a、2b、製氷室ドア3a、上段冷凍室ドア4a、下段冷凍室ドア5a、野菜室ドア6aを、単にドア2a、2b、3a、4a、5a、6aと称する場合がある。冷蔵室ドア2aの前面には庫内の温度設定の操作を行う操作部50を設けている。冷蔵室ドア2a、2bを固定するためのドアヒンジ(図示せず)は、冷蔵室2の外側上部及び外側下部に設けてあり、外側上部のドアヒンジは意匠性と部品の保護を考慮してドアヒンジカバー53で覆われている。また、庫外温度センサ52、及び庫外湿度センサ120は、冷蔵庫1内部の温度の影響を受け難い位置として、例えば、冷蔵庫1のドアヒンジカバー53の内部に設けている。
次に図2は、図1に示した冷蔵庫のA−A断面図である。冷蔵庫1の庫外空間と庫内空間は、外箱10aと内箱10bとの間に発泡断熱材を充填して形成された断熱箱体10によって隔てられている。外箱10aと内箱10bとの間には、発泡断熱材に加えて複数の真空断熱材25を実装しており、断熱性能を高めている。各貯蔵室は上断熱仕切部28によって、冷蔵室2と、その下方に位置する上段冷凍室4及び製氷室3が隔てられ、下断熱仕切部29によって下段冷凍室5と野菜室6が隔てられている。冷蔵室ドア2a、2bの庫内側には複数のドアポケット33a、33b、33cと、冷蔵室2には複数の棚34a、34b、34c、34d(総称して棚34と表現する場合がある)が上下方向に設けてあり、複数の貯蔵スペースに区画されている。
冷蔵室2下部であって上断熱仕切部28の上方には、貯蔵室35を設けている。貯蔵室35は冷蔵室2の温度帯よりも低めに設定されたチルド温度帯の貯蔵室である。貯蔵室35内の温度調整は、例えば、貯蔵室35の後方部の冷蔵室冷気ダクト11の途中に設けた専用の風量調整装置(図示なし)によって行なわれるが、貯蔵室35が設定温度よりも冷え過ぎた場合は、貯蔵室35の下部に設けた温度調整用の加熱手段(一例としてヒータ19)によって加熱する場合がある。なお、貯蔵室35はチルド温度帯に限らず、チルド温度帯よりも低く冷凍温度帯よりも高い温度帯、すなわち、氷温帯やパーシャル温度帯であってもよい。
上段冷凍室4及び製氷室3と下段冷凍室5との間には、断熱仕切部40を設けている。上断熱仕切壁28、下断熱仕切壁29、断熱仕切部40のうちドア2a、2b、3a、4a、5a、6aのいずれかに接する側には、それぞれ仕切りカバー36a、36b、36cを設けてある。上段冷凍室4、下段冷凍室5及び野菜室6には、それぞれの前方に備えられたドア4a、5a、6aと一体に移動する収納容器4b、5b、6bがそれぞれ設けられており、ドア4a、5a、6aを手前側に引き出すことにより、収納容器4b、5b、6bも引き出せるようになっている。製氷室3にもドア3aと一体に移動する収納容器が設けられ、ドア3aを手前側に引き出すことにより、収納容器3bも引き出せる。
冷却器14は、下段冷凍室5の略背部に備えた冷却器収納室8内に設けてあり、冷却器14の上方に設けたファン9により、冷却器14と熱交換した冷気が冷蔵室冷気ダクト11、上段冷凍室冷気ダクト12、下段冷凍室送風ダクト13、及び製氷室送風ダクト(図示なし)を介して、冷蔵室2、上段冷凍室4、下段冷凍室5、製氷室3の各貯蔵室へ吐出口11a、11b、11c、12a、13a、13bからそれぞれ送られる。各貯蔵室への冷気の送風は、冷蔵室ダンパ20と冷凍室ダンパ60による風路の開閉により制御される。冷蔵室ダンパ20、冷凍室ダンパ60にはそれぞれ回動するバッフル20a、60aを備えており、バッフル20a、60aはモータ駆動(図示なし)によって回動角度が調整される。すなわち、冷蔵室ダンパ20、冷凍室ダンパ60によって風路の開放量を制御することにより、冷気の送風量を制御している。
冷却器14の下部には除霜ヒータ22を設けている。除霜時に発生したドレン水は樋23に一旦落下し、ドレン孔27を介して圧縮機24の上部に設けた蒸発皿21に排出される。冷蔵庫1の背面下部に設けた機械室61内には、圧縮機24の他に放熱器(図示なし)と放熱用のファン(図示なし)が配置されている。
冷蔵庫1の上壁上部後方にはメモリー、インターフェース回路を搭載した制御基板51が配置されており、制御基板51のROMに記憶された制御手段に従って冷凍サイクル、及び送風系の制御が実施される。制御基板51は意匠性や部品の保護を考慮して基板カバー30で覆われている。
冷蔵室2を冷却する冷蔵室冷却運転の場合には、冷蔵室ダンパ20を開、冷凍室ダンパ60を閉にし、冷蔵室冷気ダクト11に設けた吐出口11a、11b、11cから冷蔵室2に冷気が送られる。冷蔵室2を冷却した後の冷気は、冷蔵室2下部に設けた冷気戻り口(図示なし)に流入し、その後、冷却器14に戻される。
野菜室6の冷却手段については種々の方法があるが、例えば、冷蔵室2を冷却した後に野菜室6に冷気を送る方法や、野菜室専用の風量調整装置(一例として、野菜室ダンパ13(図7参照))を用いて冷却器14で熱交換した冷気を直接野菜室6に送る方法が考えられる。本実施例においては、野菜室6への冷気の供給方法についてはいずれの場合でも良い。図2では、野菜室6に流入した冷気は、断熱仕切部29の下部前方に設けた野菜室側の冷気戻り部18aから野菜室冷気戻りダクト18を介して、野菜室冷気戻り部18bから冷却器14下部に流入する(図7参照)。
冷凍室7(製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5)を冷却する冷凍室冷却運転の場合には、冷蔵室ダンパ20を閉、冷凍室ダンパ60を開にし、上段冷凍室冷気ダクト12、及び下段冷凍室冷気ダクト13のそれぞれに設けた複数の吐出口12a、13a、13bから冷気が吐出されて、上段冷凍室4、下段冷凍室5、及び製氷室3を冷却した後、冷凍室冷気戻り部17から冷却器14に戻される。
冷蔵室2及び冷凍室7の温度は、各貯蔵空間に設けた冷蔵室温度センサ121、冷凍室温度センサ122でそれぞれ検知される。各貯蔵空間の温度によっては、冷蔵室2と冷凍室7を同時に冷却する運転モードの場合があり、その場合には冷蔵室ダンパ20と冷凍室ダンパ60のいずれも開にして、冷蔵室2及び冷凍室7に冷気を送風する。
次に図3は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫の冷凍サイクルの構成図である。圧縮機24の吐出側の冷媒パイプ66は、機械室ファン45によって空冷される第一の放熱器46に接続されており、第一の放熱器46と第二の放熱器41a、41b(図4で詳細を後述)は冷媒パイプ67で接続されている。第二の放熱器41bの出口側は、冷媒パイプ68の一端に接続されており、この冷媒パイプ68の他端は冷媒流路切替手段の一例である三方弁130に接続している。
圧縮機24、冷媒パイプ66、機械室ファン45及び第一の放熱器46は、断熱箱体10の下部後方に位置する機械室61に設けてある。
三方弁130の入口側に接続された冷媒パイプ68から流入した冷媒は、三方弁130の出口側に接続した冷媒パイプ70(第一の冷媒流路であるサイクルA)と、冷媒パイプ70を迂回するバイパスパイプ74(第三の冷媒流路であるサイクルB)の2方向に分岐して流れる構成であり、それぞれに流す冷媒量を三方弁130によって制御している。
三方弁130の出口側の冷媒パイプ70(サイクルA)には、第一の放熱手段である結露防止パイプ72が接続されている。結露防止パイプ72の出口側には冷媒パイプ100の一端が接続されて、冷媒パイプ100の他端には第一のドライヤ77aを接続している。
三方弁130の入口側に接続する冷媒パイプ68の途中には、この冷媒パイプ68から分岐するように冷媒パイプ71の一端を接続しており、この冷媒パイプ71の他端には、第二の加熱手段である野菜室加熱パイプ73を接続している。野菜室加熱パイプ73の上流側であって冷媒パイプ71の途中には、冷媒流路切替手段の一例である二方弁131を設けている。この二方弁131を開にすると、野菜室加熱パイプ73(第二の冷媒流路であるサイクルC)に冷媒が流れる。なお、本実施例では三方弁130と二方弁131とを総称して冷媒流路切替手段としており、これらの制御によって第一から第三の冷媒流路を切り替える構成である。
野菜室加熱パイプ73の出口側には冷媒パイプ101の一端を接続し、この冷媒パイプ101の他端は、結露防止パイプ72と第一のドライヤ77aを接続するパイプ100に対して合流部76で合流している。また、冷媒パイプ101と合流部76の間には、逆止弁75を設けることで、冷媒パイプ101から野菜室加熱パイプ73への冷媒の逆流を防止している。
冷媒パイプ100の合流部76の上流側であって結露防止パイプ72の下流には、逆止弁75を設けている。これにより、冷媒パイプ100から結露防止パイプ72側への冷媒の逆流を防止している。第一のドライヤ77aの下流側には、冷媒パイプ78の一端を接続し、冷媒パイプ78の他端には第一の絞り装置(減圧手段)81を接続している。
また、三方弁130の出口側に接続されたバイパスパイプ74の下流側には、第二のドライヤ77bを接続している。第二のドライヤ77bの下流側には、冷媒パイプ79の一端を接続し、この冷媒パイプ79の他端には第二の絞り装置82を接続している。第一の絞り装置81と第二の絞り装置82は、それぞれの下流側の合流部83で合流して冷媒パイプ84に接続されて、この冷媒パイプ84の下流側は蒸発器14に接続されている。蒸発器14の出口側に接続された冷媒パイプ85は、途中に第一の絞り装置81及び第二の絞り装置82の一部と熱交換するように熱交換部80を設けてあり、冷媒パイプ85の熱交換部80よりも下流側は圧縮機24の吸込側に接続されている。
本実施例の構成では、バイパスパイプ74(第三の冷媒流路であるサイクルB)に冷媒を流す冷凍サイクルによって、冷凍室7への熱侵入が少ない省エネルギー性能を高めた冷却運転が実施できる(図5,図6参照)。また、庫内の熱負荷に応じて、第一の絞り装置81と第二の絞り装置82を選択して絞り量を調節できるようにしてあり、省エネルギー性能を高めたバイパスパイプ74側に接続する第二の絞り装置82の絞り量は、第一の絞り装置81の絞り量よりも大きくしている。
この冷凍サイクルの構成において、三方弁130によって第一の放熱手段である結露防止パイプ72を流れる第一の冷媒流路(サイクルA)と、第一の放熱手段を迂回するバイパスパイプ74を流れる第三の冷媒流路(サイクルB)が所定の時間ごとに切り替わる。また、野菜室6の温度が所定の温度以下になると、二方弁131を開にして、第二の加熱手段である野菜室加熱パイプ73を含む第二の冷媒流路に冷媒を流している。
ここで例えば、結露防止パイプ72だけに冷媒を流す場合(この時、二方弁131は閉)、野菜室加熱パイプ73側に冷媒が逆流することがあり、野菜室加熱パイプ73だけに冷媒を流す場合(この時、三方弁130は全閉)、結露防止パイプ72側に冷媒が逆流することがあり、それぞれの運転中の冷凍サイクルで冷媒不足を引き起こすことが想定される。従って、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73の出口側にそれぞれ逆止弁75をそれぞれ設けることで、冷媒が逆流することによる冷媒不足を防止している。なお、三方弁130と二方弁131は、例えば機械室61内に配置することにより、設置スペースを有効に活用できる。
次に図4は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫の放熱側パイプの配置図である。第一の放熱器46は、冷蔵庫1の背面側下部に設けた機械室61内に設置している(図2参照)。第二の放熱器41a、41bは、冷蔵庫1の左右両側の断熱壁内、すなわち、外箱10aと内箱10bとの間の断熱空間に配置している。結露防止パイプ72は、各貯蔵室を分割する上断熱仕切壁28、下断熱仕切壁29及び断熱仕切部40にそれぞれ埋設されている(図5参照)。
図5は、上断熱仕切壁、下断熱仕切壁及び断熱仕切部の部分断面図である。上断熱仕切部28、下断熱仕切部29及び断熱仕切部40の端面にそれぞれ設けた仕切カバー36a、36b、36cと接触するように、結露防止パイプ72を配置している。冷蔵庫1周囲の温度が例えば30℃の場合、定常運転時の結露防止パイプ72の温度は約33℃となり、上断熱仕切部28、下断熱仕切部29及び断熱仕切部40に近接した冷凍室7(一例として約−20℃)に対して大きな温度差を形成する。仕切カバー36a、36b、36cの表面とその周囲の空気は、冷凍室7によって冷やされるため温度が低下し、仕切カバー36a、36b、36c近傍の空気中の水分によって仕切カバー36a、36b、36cの表面に結露が発生する場合がある。それを回避するために、結露防止パイプ72に冷媒を流して仕切カバー36a、36b、36cを加熱(図5中の熱の流れ110)して温度を上げている。一方、結露防止パイプ72から放出される熱は、温度差が大きい冷凍室7に対しても加熱(図5中の熱の流れ111)していることになる。このように、結露防止パイプ72による仕切カバー36a、36b、36cの加熱は結露防止になるが、一方で庫内の熱負荷増加につながるため、省エネルギー性能の悪化の原因にもなっている。
次に図6は、図1に示した冷蔵庫のB−B断面図であって、下段冷凍室5側から見た下断熱仕切壁29の外観である。図7は、野菜室ドアと収納容器を外した状態の野菜室の正面図である。
野菜室6の上部に配置された下段冷凍室5の影響により、野菜室6の天井部、すなわち下断熱仕切壁29を通して熱の移動が起こり、野菜室6は低温になり易い。下断熱仕切壁29内には野菜室ヒータ26が配置されており、野菜室ヒータ26の接続部31を介して制御基板51に接続されている。また、下断熱仕切壁29内には、二方弁131を備えた冷媒パイプ71に接続された野菜室加熱パイプ73を配置している。
野菜室加熱パイプ73を下断熱仕切壁部29内に配設するため、断熱壁10に埋設した冷媒パイプ71を下断熱仕切壁部29まで一旦延長し、再び冷媒パイプ100に合流させる。野菜室加熱パイプ73の配設例としては、下断熱仕切壁部29内に設けたスチロフォーム等の断熱材に、野菜室加熱パイプ73を固定する。
この構成において、野菜室温度センサ32で検知される温度に応じて、野菜室6の温度が低くなった場合は、野菜室ヒータ26と野菜室加熱パイプ73の少なくともいずれかを用いて加熱することができる。
図2で説明したように、野菜室6には野菜室ダンパ47を介して冷気が供給される。野菜室ダンパ47を開にすると、野菜室6内に冷気47aが供給され、その後、野菜室側の冷気戻り部18aから野菜室冷気戻りダクト18を介して、野菜室冷気戻り部18bから冷却器14下部に冷気が流入する。野菜室奥側壁面16には、野菜室6の温度を検知する野菜室温度センサ32を備えている。
次に図8は、本発明の実施例1に係る冷凍サイクルにおいて、サイクルAとサイクルBを切り替える場合の制御概念図である。三方弁130を冷媒パイプ70(第一の冷媒流路であるサイクルA)に切り替えて結露防止パイプ72に冷媒を流すことで、仕切カバー36a、36b、36cを加熱して、空気中の水分が仕切カバー36a、36b、36cの表面で結露することを防止している。
ここで、冷媒流路切替手段である三方弁130と二方弁131を制御することによって、次の(1)から(5)の5通りの冷媒流れモードを有する。すなわち、(1)結露防止パイプ72(第一の冷媒流路であるサイクルA)に冷媒を流す場合、(2)バイパスパイプ74(第三の冷媒流路であるサイクルB)に冷媒を流す場合、(3)野菜室加熱パイプ73(第二の冷媒流路であるサイクルC)に冷媒を流す場合、(4)結露防止用パイプ72(サイクルA)と野菜室加熱パイプ73(サイクルC)に同時に冷媒を流す場合、(5)結露防止パイプ72(サイクルA)、バイパスパイプ74(サイクルB)、野菜室加熱パイプ73(サイクルC)のいずれの流路にも冷媒を流さない場合。
結露防止パイプ72(サイクルA)に冷媒を流す制御については、上断熱仕切壁28、下断熱仕切壁29及び断熱仕切部40のそれぞれの端面を覆う仕切カバー36a、36b、36cに温度センサ及び湿度センサを直接取り付け、その検出される温度及び湿度に応じて仕切カバー36a、36b、36cの表面に結露が生じないように、三方弁130によって冷媒を切替える。
なお、仕切カバー36a、36b、36cと接触するドアパッキン(図示せず)に温度センサ及び湿度センサが干渉すると、ドアパッキンを介して熱侵入量が増加して、温度と湿度の検出値が不正確となることが懸念される。そこで、冷蔵庫1の庫外に設けた温度センサ52と湿度センサ120により検出した温度及び湿度に基づいて、サイクルA側(第一の冷媒流路)とサイクルB側(第三の冷媒流路)の切り替え時間を制御する構成を採用することができる。この構成について、一例を図8でさらに説明する。図8は、ある温度における湿度(横軸)に対する結露防止パイプ72の加熱割合(縦軸)を示している。例えば、湿度が高いRH2の場合、仕切カバー36a、36b、36cの表面で結露する可能性が高くなるので、結露防止パイプ72(サイクルA)に冷媒を流す時間(tA2)を長く、バイパスパイプ74(サイクルB)に冷媒を流す時間(tB2)を短くする。反対に、湿度が低いRH1の場合は、結露発生の恐れが少ないため、結露防止パイプ72で仕切カバー36a、36b、36cを加熱する時間が短くても構わないので、結露防止パイプ72(サイクルA)に冷媒を流す時間(tA1)を短く、バイパスパイプ74(サイクルB)に冷媒を流す時間(tB1)を長くすると良い。
なお、図5で説明したように、仕切カバー36a、36b、36cの表面は、結露防止パイプ72を流れる冷媒による加熱を利用して結露防止を図っているが、結露防止パイプ72の加熱割合、すなわちサイクルA側の時間が長いほど冷凍室7への熱侵入が多くなり、その結果、省エネルギー性能が悪化する傾向にある。結露防止パイプ72を切り替える手段(バイパスパイプ74)を備えていない冷蔵庫では、常時、結露防止パイプ72(サイクルA)に冷媒が流れる。すると、結露防止パイプ72による加熱割合は100%となり、結露が発生しない条件での仕切カバー36a、36b、36cの表面加熱は冷凍室7の熱負荷になり、省エネルギー性能が悪化する。
次に図9は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫の冷却運転の一例を示すタイムチャートである。庫内が所定の温度に到達した後の安定状態における冷却運転は、冷蔵室2を冷却する冷蔵運転(時間t2からt4)、冷凍室7を冷却する冷凍運転(時間t4からt7)、圧縮機停止(時間t1からt2、t7からt8)からなる運転パターンを基本とし、周囲温度の変動や食品等の投入が行なわれない限り、これらの運転を繰り返す。図9では、圧縮機停止中に冷凍室温度センサ122で検知された冷凍室温度がTF1(時間t2)まで上昇した時に、圧縮機24がONになる。この場合、冷却器14の温度は高い状態であり、冷却器14と熱交換した冷気は冷凍室7を冷却する温度となっていない。そのため、圧縮機24がONとなった際は、冷蔵室ダンパ20を開、冷凍室ダンパ60を閉にして、冷蔵室温度センサ121で検知された冷蔵室温度がTR2(時間t4)に到達するまで冷蔵運転を実施する。その後、冷蔵室ダンパ20を閉、冷凍室ダンパ60を開にして、引き続き冷凍室温度がTF2(時間t1、t7)に到達するまで冷凍運転を実施し、その後、圧縮機24は停止する。
次に三方弁130と二方弁131の動作について説明する。第一の放熱器46から第一の絞り装置81又は第二の絞り装置82の入口部までの冷媒は、冷却器14内よりも高温高圧となるため、圧縮機24が停止中にそれらの圧力差によって、第一の放熱器46と第二の放熱器41a、41b(凝縮器)側の冷媒が冷却器14(蒸発器)側に流入する。これによって冷却器14の温度が上昇するため、消費電力量の増加につながる。従って、第一の放熱器46から第一の絞り装置81又は第二の絞り装置82の入口部までに形成される放熱側配管容積において、第一の放熱器46、第二の放熱器41a、41bが占める配管容積の割合が大きいので、圧縮機24停止時には三方弁130と二方弁131を全閉状態にして(冷媒流れモード(5)に相当)、放熱器側(第一の放熱器46と第二の放熱器41a、41b側)の冷媒が冷却器14側に流入するのを抑制する。
また、本実施例の冷蔵庫では、ファン9をON、冷蔵室ダンパ20を開、冷凍室ダンパ60を閉にして、冷却器14に成長した霜により冷気を発生させて冷蔵室2を冷却する(図9の時間t1からt2の区間、時間t7からt8の区間)。ここで、圧縮機24が停止中に三方弁130と二方弁131を閉にすると、冷却器14及び霜の温度上昇の割合が抑制される。このことより、圧縮機24が停止中に三方弁130と二方弁131を閉にすることで、圧縮機24をOFF、ファン9をON、冷蔵室ダンパ20を開、冷凍室ダンパ60を閉として、冷却器14の霜を冷熱源とした冷蔵室冷却運転の効率を高めることができ、消費電力量の低減に寄与する。
圧縮機24が運転中の場合、図8に示したように、温度センサ52と湿度センサ120で検知される温度及び湿度に応じて結露防止パイプ72(サイクルA)とバイパスパイプ74(サイクルB)の切替え時間を制御する。例えば、湿度が低いRH1の場合、結露防止パイプ72(サイクルA)の時間tA1が約10分、バイパスパイプ74(サイクルB)の時間tB1が約40分となり、これらを繰り返し動作させる。
冷却運転の一例として示した図9では、圧縮機24が停止する前に、三方弁130を結露防止パイプ72(サイクルA)に固定している。この時、二方弁131は閉にしておく。圧縮機24が停止中には仕切カバー36a、36b、36cを加熱する手段がないため、結露防止パイプ72に冷媒を流すことによって圧縮機24停止前に仕切カバー36a、36b、36cの表面温度を高めて結露防止を図っている。
次に、野菜室加熱パイプ73による、野菜室6の加熱制御について説明する。野菜室6の冷却は、野菜室温度センサ32で検知される野菜室温度がTV1に到達した時点(時間t1)で野菜室ダンパ13を開にして冷気を供給する。圧縮機24停止中には、冷却器14に成長した霜により発生させた冷気も利用して野菜室6の冷却を行っている。その後、圧縮機24を運転し(時間t2)、野菜室6の温度がTV2に到達していない場合は、野菜室ダンパ13を開にして引き続き冷気を供給し、野菜室6の温度がTV2に到達した時点(時間t3)で、野菜室ダンパ13を閉にする。
野菜室6は野菜室ダンパ13によって冷気の流量を調整しているが、特に冷凍運転中は下断熱仕切壁29を介して野菜室6の温度が低下する傾向にある。野菜室6の温度が低下すると、貯蔵している野菜が凍結してしまう恐れがあるので、野菜室6は所定の温度以上に保つ必要がある。野菜室6の凍結防止温度がTV3(時間t5)に到達すると、野菜室加熱パイプ73に冷媒が流れるように二方弁131を制御する。図6に示したように、下断熱仕切壁29内に配置した野菜室加熱パイプ73に冷媒を流すことによって、野菜室温度がTV4に到達するまで(時間t6)野菜室6は加熱される。時間t5からt6の間、野菜室加熱パイプ73に冷媒を流しているが、この間、結露防止パイプ72にも冷媒を流す時間帯がある。この場合、三方弁130によって結露防止パイプ72を流れる第一の冷媒流路(サイクルA)に切替え、二方弁131を開にして野菜室加熱パイプ73を流れる第二の冷媒流路(サイクルC)にも同時に冷媒を供給することになる。野菜室加熱パイプ73に冷媒を流す必要がない時は、結露防止パイプ72を流れる第一の冷媒流路(サイクルA)とバイパスパイプ74を流れる第三の冷媒流路(サイクルB)を三方弁130で切り替えていたが、同時に野菜室加熱パイプ73にも冷媒を流す必要がある場合には、バイパスパイプ74を流れる第三の冷媒流路(サイクルB)には冷媒は流さない。
また、冷蔵庫1の周囲温度が低い場合、例えば、周囲温度が15℃程度の冷蔵庫では、圧縮機24が停止している時間帯が長くなるので、野菜室6の温度がTV3以下になっても、野菜室加熱パイプ73を用いた加熱を実施することができない。このような場合は、下断熱仕切壁29内に併設した野菜室ヒータ26を用いて温度TV4まで加熱する。時間t5からt6の間、野菜室加熱パイプ73に冷媒を流して野菜室6を加熱して温度を予め決めたTV4まで高めているが、所定時間内の野菜室6の温度上昇が少ない場合は、野菜室ヒータ26と併用して加熱時間を短くしても良い。
次に図10aは、本発明の実施例1に係る冷凍サイクルの説明図であって、複数の加熱手段に同時に冷媒を流した場合の冷媒の状態を説明する図である。図10bは、本発明の実施例1に係る冷凍サイクルの運転状態を示したモリエル線図である。
図10b中の記号a、b、c、d、f、g1、g2、hは、図10aに示す冷凍サイクルを構成する冷媒パイプの途中位置にそれぞれ対応している(併せて図3参照)。第一の放熱器46に流入した冷媒は、機械室ファン45によって送風された外気と熱交換し、気相域(aからb)から気液二相域(bからc)まで状態が変化する。その後、冷蔵庫1の両側壁面内(外箱10aと内箱10bの間の断熱空間内)に配置した第二の放熱器41a、41bを冷媒が流れ、気液二相域の状態cから状態dである三方弁130及び二方弁131の入口部まで至る。この間、液相域が徐々に増えてくるので、乾き度は小さくなっている。
三方弁130を結露防止パイプ72(サイクルA)に切替え、二方弁131を開にして、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73に冷媒を同時に流して、仕切カバー36a、36b、36cの表面加熱、及び下断熱仕切壁29の加熱を行う(例えば、図9に示した時間t5とt6の間で、結露防止パイプ72に冷媒を流す場合を想定)。結露防止パイプ72及び野菜室加熱パイプ73は並列に配置されているので、結露防止パイプ72及び野菜室加熱パイプ73の入口部の冷媒の状態はほぼ同じである。結露防止パイプ72を流れる冷媒は、入口部の状態dから状態fに変化し、結露防止パイプ72の途中の状態fから出口部の状態g1に変化する。状態dからfまでは気液二相域であるため温度は一定であるが、状態fからg1は液相域となるため仕切カバー36a、36b、36cの表面温度は徐々に低下していく。一方、野菜室加熱パイプ73を流れる冷媒は、入口部の状態dから状態fに変化し、野菜室加熱用パイプ73の途中の状態fから出口部の状態g2に変化する。
結露防止パイプ72に流れる冷媒流量と野菜室加熱パイプ73に流れる冷媒流量は異なるため、それぞれの加熱量が異なる。そのため、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73でそれぞれ一定温度に維持される気液二相域の長さと、温度低下を伴う液相域の長さが異なる。但し、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73を並列に配置しているので、同時に冷媒を流した際は、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73における気液二相域の長さはそれぞれ一定以上確保することができ、加熱不足になり難い。従って、仕切カバー36a、36b、36cの表面加熱及び下断熱仕切壁29の加熱を冷凍サイクルの冷媒パイプを加熱手段として利用することができ、省エネルギー性能が高い冷却運転が実現できる。
パイプ内の冷媒の液相域の長さが長くなると温度低下が進むので、特に結露防止パイプ72の下流部の温度が下がり易くなる。このような場合、図8に示した結露防止パイプ72に冷媒を流す割合(tA)を増やして結露防止パイプ72の下流部に位置する仕切部である仕切カバー36a、または仕切カバー36b(図2、図4参照)の温度を高める必要があるので、省エネルギー効果は減ってしまう。図10aにおいて、結露防止パイプ72の出口部の状態g1の冷媒と、野菜室加熱パイプ73の出口部の状態g2の冷媒は合流部76で合流し、第一のドライヤ77aを通過した後、第一の絞り装置81の入口部で冷媒は状態hとなる。合流後の状態hの冷媒のエンタルピは、結露防止パイプ72の出口部のエンタルピと、野菜室加熱パイプ73の出口部のエンタルピのそれぞれの冷媒流量の割合に応じた値となる。
図3に示したように、結露防止パイプ72に冷媒を流す場合、野菜室加熱パイプ73に冷媒を流す場合、及び結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73に同時に冷媒を流す場合は、それぞれ第一の絞り装置81に冷媒が流れる。結露防止パイプ72を迂回した冷媒が流れるバイパスパイプ74に接続した第二の絞り装置82は、第一の絞り装置81よりも絞り量を大きくすることで、省エネルギー性能を重視した冷却運転を実施している。
図11は、比較例の冷凍サイクルを示す図であって、加熱手段を直列に配置した例である。加熱を目的に、野菜室加熱パイプ72と結露防止パイプ73を直列に配置した場合の一例を示している。本実施例では、野菜室加熱パイプ72と結露防止パイプ73を並列に配置しており(図3参照)、両者の冷凍サイクルについて比較する。
図11において、冷媒パイプ68に接続する三方弁86までの冷媒流路は、図3に示した構成と同様である。図11の比較例においては、三方弁86の下流で冷媒パイプ88とバイパスパイプ89に分岐し、冷媒パイプ88の途中に野菜室加熱パイプ72を設けている。バイパスパイプ89は再び合流部132で冷媒パイプ88と合流し、その後、冷媒パイプ88の下流側は三方弁87に接続されている。三方弁87の出口側は冷媒パイプ90とバイパスパイプ91に分岐し、冷媒パイプ90の途中に結露防止パイプ73を設けている。冷媒パイプ90の下流側にはドライヤ77c、冷媒パイプ92、絞り装置94が順番に接続されている。バイパスパイプ91の途中にはドライヤ77cと別体のドライヤ77dを設けてあり、ドライヤ77dの出口側には冷媒パイプ93、絞り装置94と別体の絞り装置95が順番に接続され、絞り装置94と絞り装置95の下流側は合流部83で合流している。合流部83よりも下流側で圧縮機24に再び戻る冷媒配管の構成は、図3に示したものと同様である。
図12aは、図11の比較例の冷凍サイクルの冷媒の状態を説明する図である。図12bは、図11の比較例の冷凍サイクルの運転状態を示すモリエル線図ある。
図中の記号a、b、c、d、e、f、gは、図11に示した冷蔵庫の冷凍サイクルを構成する冷媒流路の位置に、それぞれ対応している。冷蔵庫1の両側壁面内に配置した第二の放熱器41a、41bを冷媒が通過した後の状態dまでは、図3と共通である。
比較例においては、三方弁86を冷媒パイプ88側に切替え、三方弁87を冷媒パイプ90側に切り替えて、直列に配置した野菜室加熱パイプ72と結露防止パイプ73に冷媒を流す場合を考える。野菜室加熱パイプ72の入口部の冷媒を状態dとすると、下断熱仕切壁29の加熱に従い野菜室加熱パイプ72の出口部は、乾き度が小さくなって状態eとなる。その後、冷媒は結露防止パイプ73に流入して、仕切カバー36a、36b、36cの表面を加熱し、結露防止パイプ73の途中からは液相域の状態fに到達して温度低下を伴いながら、結露防止パイプ73の出口部では状態gとなる。
以上のように、野菜室加熱パイプ72と結露防止パイプ73を直列に配置して冷媒を流すと、特に野菜室加熱パイプ72の下流側に設けた結露防止パイプ73内の液相域の割合が大きくなるため、結露防止パイプ73の流れ方向に向かって温度低下が顕著になり、仕切カバー36a、36b、36cを結露防止に必要な温度にまで高めることができなくなる。結露防止バイプ73による仕切カバー36a、36b、36cの加熱が不足する場合は、圧縮機24の回転速度を高めて結露防止パイプ73を流れる冷媒の温度を上げれば良いが、消費電力量の増加を招くことになる。
従って、図3に示した本実施例に係る冷凍サイクルの構成のように、冷媒流路切替手段(三方弁130、二方弁131)の下流側に、結露防止パイプ72と野菜室加熱用パイプ73を並列に配置することで、結露防止パイプ72と野菜室加熱用パイプ73に同時に冷媒を流しても、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73において加熱不足を発生し難くなり、仕切カバー(仕切部)36a、36b、36cの表面加熱、及び下断熱仕切壁(冷蔵温度帯の貯蔵室と冷凍温度帯の貯蔵室を仕切る断熱仕切部)29の野菜室6側の加熱を、冷凍サイクルの冷媒パイプを加熱手段として機能させることができ、省エネルギー性能が高い冷却運転が実現できる。
図13は、本発明の実施例2に係る冷蔵庫の冷凍サイクルの構成図である。なお、実施例1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73を並列に配置した点では実施例1と同様の構成である。実施例2では、結露防止パイプ72とバイパスパイプ74を切り替える冷媒流路切替手段として、四方弁69を用いている。四方弁69の入口側に接続された冷媒パイプ68から流入する冷媒は、図14に示すように、四方弁69の内部の弁体140の回転によって、四方弁69の出口側に設けた冷媒パイプ70(第一の冷媒流路であるサイクルA)、冷媒パイプ74(第三の冷媒流路であるサイクルB)、冷媒パイプ71(第二の冷媒流路であるサイクルC)の3方向に切り替えて冷媒を流すことができる。
四方弁69の出口側の冷媒パイプ70(サイクルA)には、結露防止パイプ72が接続されており、この結露防止パイプ72の出口側には冷媒パイプ100を接続し、冷媒パイプ100の下流側には第一のドライヤ77aを設けている。第一のドライヤ77aと結露防止パイプ72を接続するパイプ100の途中には、逆止弁75を設けている。第一のドライヤ77aの出口側には冷媒パイプ78を接続し、この冷媒パイプ78の下流側には第一の絞り装置81を接続している。
四方弁69の出口側の冷媒パイプ71(サイクルC)には、野菜室加熱パイプ73が接続されている。この野菜室加熱パイプ73の出口側には冷媒パイプ101を接続しており、この冷媒パイプ101の下流側は冷媒パイプ100と合流部76で合流している。逆止弁75は、この合流部76と結露防止パイプ72の間に配置されており、冷媒パイプ101と合流部76の間にも、逆止弁75を設けている。
四方弁69の出口側のバイパスパイプ74(サイクルB)は、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73のいずれも冷媒を流通させない場合の冷媒流路である。バイパスパイプ74の下流側には第二のドライヤ77bを設け、この第二のドライヤ77bの出口側には冷媒パイプ79を接続している。また、この冷媒パイプ79の下流側には第二の絞り装置82を接続している。第一の絞り装置81と第二の絞り装置82の出口側は合流部83で合流しており、この合流部83の下流側に冷媒パイプ84が接続されて、さらに冷媒パイプ84の下流側は蒸発器14に接続されている。蒸発器14の出口側に接続された冷媒パイプ85は、途中に第一の絞り絞り装置81及び第二の絞り装置絞り82の一部と熱交換するように熱交換部80を設けてあり、熱交換部80の下流側の冷媒パイプ85は圧縮機24の吸込側に接続されている。
実施例2の四方弁69を用いた制御は、実施例1の図9に示した冷却運転の一例と同様に行う。すなわち、実施例1の三方弁130と二方弁131による冷媒回路の切替えを、実施例2では四方弁69で行う構成である。
野菜室加熱パイプ73に冷媒を流す場合には、実施例2では出口側の冷媒パイプ71に接続するように四方弁69を切り替える。また、実施例2では四方弁69を全閉状態にすることで、実施例1における三方弁130と二方弁131を閉状態にした冷媒流路構成に対応する。また、結露防止パイプ72と野菜室加熱パイプ73の両方に冷媒を流す場合は、四方弁69の出口側の冷媒パイプ70と冷媒パイプ71の両方に冷媒が流れるように、四方弁69を切り替える。
以上のように、結露防止パイプ72、野菜室加熱パイプ73、バイパスパイプ74を切り替える冷媒流路切替手段として四方弁69を用いることで、仕切カバー36a、36b、36cの表面加熱、及び下断熱仕切壁29の野菜室6側の加熱を冷凍サイクルの冷媒パイプを放熱手段として機能させることができ、同様に省エネルギー性能が高い冷却運転が実現できる。また、実施例1の図3に示した三方弁130と二方弁131による冷媒流路の切り替えを、実施例2では単体の四方弁69に集約して行うことができるので、例えば、機械室61内に設置する冷媒流路切替手段の設置スペースが少なくて済む。従って、機械室61内にはスペースの余裕が生まれるため、機械室61に配置している圧縮機24や第一の放熱器46の放熱性能の向上にも寄与することができ、更に省エネルギー性能が高い運転が実施できる。更に、単一の四方弁69で冷媒流路の切替制御を実施できるので制御が簡略化される。
図14は、冷媒流路切替手段(四方弁)による冷媒流路の切り替えパターンを模式的に示した図である。弁体140の動作が分かるように、四方弁69の内部の様子を上部から見たものである。弁体140を回転させる駆動部は省略している。四方弁69のベース部には1つの入口部141と、3つの出口部、すなわち、出口部(A)142、出口部(B)143、出口部(C)144を設けてあり、入口部141は冷媒パイプ68、出口部(A)142は例浴びパイプ70、出口部(B)143は冷媒パイプ74、出口部(C)144は冷媒パイプ71にそれぞれ接続されている。四方弁69は弁体140の回転により、四方弁69の内部で連通させる部分と閉鎖させる部分を選択することができる。
四方弁69による冷媒流路の切り替えパターンは、以下の5通りである。四方弁69が全閉の場合、出口部(A)142、出口部(B)143、出口部(C)144はいずれも弁体140によって閉鎖するように位置決めされているので、入口部141から四方弁69の内部に流入した冷媒は、いずれの出口部側からも流出しない。
結露防止パイプ72(第一の冷媒流路であるサイクルA)に冷媒を流す場合、結露防止パイプ72に接続されているパイプ70に冷媒を流すために、入口部141と出口部(A)142が四方弁69内部で連通するように、弁体140を回転させて位置決めする。
結露防止パイプ72(第一の冷媒流路であるサイクルA)と野菜室加熱パイプ73(第二の冷媒流路であるサイクルC)に同時に冷媒を流す場合、入口部141と出口部(A)142、及び出口部(C)143が四方弁69内部で連通するように、弁体140を回転させて位置決めする。
野菜室加熱パイプ73(第二の冷媒流路であるサイクルC)に冷媒を流す場合、野菜室加熱パイプ73に接続されている冷媒パイプ71に冷媒を流すために、入口部141と出口部(C)143が四方弁69内部で連通するように、弁体140を回転させて位置決めする。
バイパスパイプ74(第三の冷媒流路であるサイクルB)に冷媒を流す場合、バイパスパイプ73に接続されている冷媒パイプ74に冷媒を流すために、入口部141と出口部(B)144が四方弁69内部で連通するように、弁体140を回転させて位置決めする。