図1は、本発明のドア装置の第1の実施の形態を示す正面図、図2は、A−A’拡大断面図、図3は、弾性材の実施の一形態を示す断面図である。図中、11はドア装置、12は扉体、13は枠体、21は扉体外面、22は扉体内面、23は扉体側面、24は押し当て部材、31は凹部、32は弾性材、41は弾性部、42は可撓部、43は基部、44はエラ部である。図1に示した例は、片開きのドア装置の一例を示している。
ドア装置11は、矩形状の扉体12と、その扉体12を蝶番などで支持する四周状の枠体13とからなる。扉体12には、枠体13側に扉体内面22より突出する押し当て部材24が設けられている。この例では、扉体内面22の四周外周部に押し当て部材24が設けられている。
枠体13には、扉体内面22の四周外周部に対向する部分に凹部31が設けられており、その凹部31に弾性材32がはめ込まれている。扉体12を閉めた際に、扉体内面22より突出する押し当て部材24と弾性材32とが当接するように、弾性材32が設けられている。
弾性材32の一例を、図3に断面を示している。弾性材32には、弾性部41、可撓部42、基部43、エラ部44などが設けられている。図3に示した例では、基部43と可撓部42及びエラ部44が一体に形成され、弾性部41が基部43に接合されている。このような弾性材32が、枠体13に設けられている凹部31に弾性材32がはめ込まれる。はめ込まれる際には、弾性材32の底面が凹部31の底面と当接し、あるいは弾性材32の弾性力により圧接されているとよい。もちろん、弾性材32の底面と凹部31の底面とが接着されていてもよい。
弾性部41は、扉体12を閉めた際に、扉体内面22より突出する押し当て部材24と当接し、さらに押圧される。このとき、扉体12に図示しない施錠装置が設けられているとよく、施錠装置が枠体13に掛かることにより、弾性部41が押し当て部材24により押圧された状態が維持される。この押し当て部材24による押圧力と弾性部41の弾性力によって気密性を確保するとともに、遮音性や断熱効果などが得られる。また、この押圧力と弾性力により、ある程度の防水効果も得られるが、水圧を受けた際の水密性は有していない場合がある。この弾性部41は、上述のように扉体12を閉めた際には押し当て部材24によって押圧されて変形し、また、扉体12を開けた際には元の形状に戻っていることが求められる。そのため、弾性部41には押圧力により変形しやすいが、復元力の高いことが求められる。例えば、比較的硬度が低く、厚みがあって、反発力が高いものを弾性部41として用いるとよい。
可撓部42は、可撓性を有しており、弾性材32に用いる材料よりも柔軟性を有するとよい。また、可撓部42の先端部は扉体12を閉めた際に可撓部42が想定外の変形をすることを避けるために外方向に向いているとよい。扉体12を閉めると、扉体12に設けられている押し当て部材24や扉体側面23に可撓部42が当接あるいは近接し、弾性部41と押し当て部材24との当接部を可撓部42が覆う。この可撓部42は、外部から枠体13と扉体12の隙間から水が浸入してくると、その水の圧力により扉体側面23側へ変形する。水の圧力が増すことにより押し当て部材24や扉体側面23に可撓部42が圧接し、この圧接により止水性能が向上し、内部への浸水を防ぐ。また、可撓部42の先端部と押し当て部材24や扉体側面23との間に水が浸入したとしても、その水が内部へ抜ける際の引き圧力によっても、可撓部42は押し当て部材24や扉体側面23に圧接され、さらに浸入してくる水によって可撓部42は押し当て部材24や扉体側面23に押圧される。これによって内部への浸水を防止している。さらに、可撓部42は浸水の際に弾性部41と基部43との接合部分も覆うことから、この接合部分からの浸水も防ぐことができる。
なお、可撓部42の先端部は扉体12を閉めた際の扉体側面23の位置から離れた位置にあり、押し当て部材24が弾性部41に当接して弾性部41及び基部43が変形するに伴って、可撓部42が扉体側面23に近接し、あるいはさらに当接する。この場合、扉体12を閉める際に可撓部42が巻き込まれることがない。また、扉体12を閉めた状態で可撓部42が扉体側面23や押し当て部材24に当接する場合でも、扉体12を閉める際の力が増加することはない。
エラ部44は、弾性材32を枠体13の凹部31にはめ込んだ際に、凹部31の側面に当接し、その弾性力により弾性材32が凹部31から抜け出しにくくしている。また、枠体13の凹部31から回り込んで浸入しようとする水を、基部43の底面と凹部31との当接部とともに防いでいる。このエラ部44は弾性材の固定方法として一般的なものであり、接着固定など、他の固定方法を用いる場合はエラ部44を設けずに構成してもよい。
上述のように、この例における基部43には可撓部42及びエラ部44が一体に形成されている。扉体12の押し当て部材24の押圧力により弾性部41が変形する際には、基部43も変形する。この基部43の変形により可撓部42が扉体側面23や押し当て部材24へ近接あるいはさらに当接することになる。従って、この基部43についても弾性を有する材料を用いることになる。この例において基部43と一体的に形成される可撓部42は、上述のように柔軟性を有することから、薄く形成される。従って、弾性を有していながらも、ある程度の硬度を持たせるとよく、この基部43についてもそのような材料が用いられる。例えば弾性部41よりも硬度が高い、ゴムなどの弾性材料を用いるとよい。図3に示した例では、硬度などの材質が異なる弾性部41と基部43とを接合して弾性材32が形成されることになる。
図4は、弾性材の実施の一形態における変形例を示す断面図である。図中の符号は図3に示すものであり、異なる点について主に説明する。図4に示した弾性材32の例では、弾性部41と可撓部42が一体に形成され、また基部43とエラ部44が一体に形成されて、弾性部41と基部43が接合されて構成されている。この場合、弾性部41と可撓部42が同じ材質で形成されることから、材料の硬度と各部の厚みなどを調整して製造することになる。
図4に示した例の場合には、可撓部42は、押し当て部材24が弾性部41を押圧することによる弾性部41の変形により、押し当て部材24や扉体側面23に近接し、あるいはさらに当接する。押し当て部材24の押圧により弾性部41が変形した際に、基部43の変形は必須ではないが、基部43も変形すると、可撓部42を押し当て部材24や扉体側面23に近接させやすくなり、あるいはさらに当接させやすくなる。
図5は、弾性材の実施の一形態における別の変形例を示す断面図である。図中の符号は図3に示すものであり、異なる点について主に説明する。図5に示した弾性材32の例では、全体が一体に形成されている。この場合も、弾性部41と可撓部42が同じ材質で形成されることから、材料の硬度と各部の厚みなどを調整して製造することになる。なお、図5(B)に示した例では弾性部41が基部43を兼ねている例を示している。
図5に示したいずれの例の場合にも、可撓部42は、押し当て部材24が弾性部41を押圧することによる弾性部41の変形により、押し当て部材24や扉体側面23に近接し、あるいはさらに当接する。図5(A)に示した例の場合、押し当て部材24の押圧により弾性部41が変形した際に、基部43の変形は必須ではないが、基部43も変形すると、可撓部42を押し当て部材24や扉体側面23に近接させやすくなり、あるいはさらに当接させやすくなる。
弾性材32について、いくつかの例を示したが、弾性材32としては、これらの例に限られるものではなく、種々に変形したものを用いてもよいことは言うまでもない。
図6は、本発明のドア装置の第1の実施の形態における扉体の開閉による弾性体の状態の一例の説明図である。図6(A)には扉体12が開いた状態を、図6(B)には扉体12を閉じた状態を、それぞれ示している。弾性材32としては、図3に示した構造のものを用いた場合を示している。
図6(A)に示す扉体12が開いた状態から扉体12を閉めようとすると、扉体12の内面部より突出する押し当て部材24が、枠体13に設けられている弾性材32の弾性部41に当接して弾性材32を押圧し、図6(B)に示すように扉体12は閉じた状態となる。この状態で、扉体12に設けられている図示しない施錠装置が枠体13に掛かるとよい。施錠を行うと、押し当て部材24が弾性材32を押圧した状態が良好に維持されるようになる。この押し当て部材24による弾性材32の弾性部41の押圧によって、気密性を得ることができる。
押し当て部材24が弾性材32を押圧することにより、弾性材32が変形する。この例では、弾性材32の弾性部41が押し当て部材24の押圧力により大きく変形するとともに、基部43も変形する。この基部43の変形によって、可撓部42は扉体12側に傾き、この例では可撓部42は扉体側面23や押し当て部材24に当接する。可撓部42が扉体側面23や押し当て部材24に当接する構成であることから、扉体12を閉める際に要する力は、従来の気密性を有するドア装置などと同等程度であり、従来の水密性を有するドア装置のような強い加圧力は不要である。またこの構成では、扉体12を閉めることにより、可撓部42を確実に扉体側面23に当接させることができる。さらに、扉体12を閉める際に、外へ向いている可撓部42の先端が、扉体側面23や押し当て部材24によって巻き込まれるなどの想定外の変形を起こしてしまうこともない。
図7は、本発明のドア装置の第1の実施の形態において浸水の際の状態の一例の説明図である。扉体12を閉じた状態で浸水すると、扉体12と枠体13の隙間に水が浸入してくる。浸入してきた水は、可撓部42を押す。このとき、可撓部42が扉体側面23や押し当て部材24に当接していることから、可撓部42と扉体側面23との間に水が浸入するよりも、可撓部42と枠体13の間に水が浸入してくることになる。
可撓部42は弾性部41よりも柔軟性を有しており、浸水の際の水による押圧力により、可撓部42が扉体側面23側に撓んで変形し、可撓部42と扉体側面23、押し当て部材24は密着する。さらに、浸入してきた水の圧力が増すことにより、可撓部42は扉体側面23や押し当て部材24に押圧されることになる。
また、扉体側面23と可撓部42の隙間に水が浸入した場合でも、浸入した水が奥部で広がる際の引圧力により可撓部42が扉体側面23側に撓み、可撓部42と扉体側面23、押し当て部材24とは密着することになる。これにより、水密性が得られて止水性能を向上させることができる。さらに、水圧が高いほど、可撓部42と扉体側面23との密着度が増して、高い止水性能を得ることができる。従って、従来の水密性を有するドア装置のように扉体内面22の外周部を予め止水ゴムなどに強く圧接しておく必要はない。
水の圧力により扉体12が押され、弾性材32の弾性部41と接触している押し当て部材24が僅かにずれて隙間が生じる場合がある。このような隙間が生じた場合でも、可撓部42が押し当て部材24と弾性材32の近辺で止水するため、安定した止水性能を維持できる。
枠体13と可撓部42との間に浸入しようとする水は、エラ部44や、基部43と枠外13の凹部とが接する部分などによっても阻止されており、水が内部に浸入しにくい構成である。このようにして、この本発明の第1の実施の形態では、弾性材32に可撓部42を設けるという簡単な構成によって止水性能が向上し、水密性が得られることになる。
図6に示した例では、扉体12を閉めることにより弾性材32の可撓部42が扉体側面23や押し当て部材24に当接する構成について示しているが、扉体12を閉じた状態で可撓部42が扉体側面23や押し当て部材24に近接している構成であってもよい。この場合、扉体側面23と可撓部42の隙間に水が浸入してくるが、浸入した水は奥部で広がる際に可撓部42を奥へ引っ張り、この引き圧力と、枠体13と可撓部42の間に浸入してくる水による可撓部42への押圧力によって、可撓部42が扉体側面23側に撓んで可撓部42と扉体側面23、押し当て部材24とが当接し、密着する。さらに水の圧力によって、可撓部42は扉体側面23や押し当て部材24に圧接されることになる。このようにして、扉体12を閉じた状態で可撓部42が扉体側面23や押し当て部材24に近接している構成であっても、図7に示すように、浸入してきた水により可撓部42は扉体側面23や押し当て部材24に密着、圧接されて止水性能が向上し、水密性が得られて止水することができる。
ここでは弾性材32として図3に示した構造のものを用いた場合について説明したが、図4に示した構造の弾性材32や、図5に示した構造の弾性材33,あるいはこれらを適宜変形した弾性材32を用いた場合も、基本的に上述の動作によって水密性が得られる。また、例えば、図12に示した従来の気密性を有するドア装置の弾性材として、図3,図4,図5で本発明の弾性材の実施の一形態として示した各種の弾性材32あるいはこれらを適宜変形した弾性材32を使用し、あるいは取り替えることによって、従来の気密性を有するドア装置でも止水性能を向上させることができる。
図8は、本発明のドア装置の第2の実施の形態を示す断面拡大図である。図中、第1の実施の形態と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。14は第1扉体、15は第2扉体、33は弾性材、51は扉受け部である。この第2の実施の形態では、両開きのドア装置の場合を示している。この第2の実施の形態におけるドア装置11は、矩形状の第1扉体14及び第2扉体15と、その第1扉体14、第2扉体15を蝶番などで支持する四周状の枠体13とからなる。
第1の実施の形態における片開きのドア装置の場合と同様に、枠体13には、第1扉体14及び第2扉体15の内面の外周部と対向する部分に凹部31が設けられており、その凹部31に弾性材32がはめ込まれ、弾性材32が第1扉体14及び第2扉体の内面外周部に対向して設けられている。弾性材32は、第1の実施の形態で説明したものであり、図3、図4、図5に示した各種の弾性材32あるいは適宜変形した弾性材32を用いることができる。枠体13と第1扉体14との間、枠体13と第2扉体15との間の水密性については、第1の実施の形態で説明したとおりであるので、ここでは説明を省略する。
両開きのドア装置では、さらに、第1扉体14と第2扉体15の合わせ部にも押し当て部材24及び弾性材32が設けられる。この例では、第1扉体14の側に扉受け部51を設け、この扉受け部51に弾性材33を設けている。この弾性材33も、枠体13に設ける弾性材32と同等のものを使用すればよい。ここでは図3に示した構造の弾性材32を用いた例を示しているが、これに限らず、図4、図5に示した弾性材32あるいは適宜変形した弾性材32を弾性材33として用いてもよい。また、第2扉体15には、第1扉体14の扉受け部51と対向する位置に、第2扉体15の内面より突出する押し当て部材24が設けられている。
第1扉体14を閉めた状態で、第2扉体15を閉める前では、可撓部42の先端部は第2扉体15を閉めた際の第2扉体15の側面の位置から離れた位置に、外へ向けて存在しているとよい。第1扉体14を閉めた状態で、さらに第2扉体15を閉めると、第2扉体15に設けられている押し当て部材24が弾性材33に当接し、さらに押し当て部材24によって弾性材33が押圧される。第2扉体15に図示しない施錠装置が設けられている場合には、施錠装置が枠体13に掛かることにより押圧が維持されるとよい。この押し当て部材24による押圧によって弾性材33は変形し、弾性材33に設けられている可撓部42が第2扉体15の側面や押し当て部材24に当接あるいは近接する。これにより、可撓部42が弾性部41と押し当て部材24の当接部を覆うように設けられることになる。このような構成であると、第2扉体15を閉める際に可撓部42が巻き込まれるなどの想定外の変形が引き起こされることがなく、また、可撓部42が第2扉体15の側面や押し当て部材24に当接する場合でも第2扉体15を閉める際の力が増加することはない。
外部から水が浸入してくると、第1扉体14と枠体13の間、及び、第2扉体15と枠体13の間に浸入している水に対しては、上述した第1の実施の形態で説明したようにして、枠体13に設けられている弾性材32の可撓部42が水の圧力によって第1扉体14の側面及び第2扉体15の側面に圧接され、止水する。また、第1扉体14と第2扉体15の隙間に外部から水が浸入してくると、第1扉体14に設けた弾性材33の可撓部42が水の圧力によって第2扉体15の側面側へ変形し、さらなる水の圧力により可撓部42は第2扉体15の側面や押し当て部材24へ圧接される。第2扉体15と可撓部42の間に水が入り込む場合でも、奥部に浸入した水の引き圧力によって可撓部42は変形して第2扉体15の側面や押し当て部材24へ圧接され、さらに第1扉体14と可撓部42の間に入り込む水の押し圧力によりさらに可撓部42は第2扉体15の側面や押し当て部材24へ圧接されることになる。このような圧接により止水性能が向上し、第1扉体14と第2扉体15の隙間から内部への浸水も防がれる。なお、第1扉体14と第2扉体15に水圧がかかり、押し当て部材24と弾性材41とがずれて隙間が生じた場合でも、可撓部42が付近を覆って止水していることから、安定した止水性能を維持できる。
このようにして、両開きのドア装置においても、外部からの浸水を防ぐことができる。
図9は、本発明のドア装置の第3の実施の形態を示す断面拡大図である。上述の各実施の形態では、弾性材32,33の可撓部42が扉体12や第1扉体14、第2扉体15の側面や押し当て部材24に当接あるいは近接する例を示した。本発明はこれに限られるものではない。この第3の実施の形態では、可撓部42が扉体12や第1扉体14、第2扉体15の内面に当接あるいは近接する例を示している。図9には一例として、片開きのドア装置における例を示しており、図9(A)は扉体12を開いた状態を、図9(B)は扉体12を閉じた状態を、それぞれ示している。なお、第1の実施の形態と同様の部分については説明を省略することがある。
この第3の実施の形態においても、扉体12には、扉体内面22より突出する押し当て部材24が設けられている。また、押し当て部材24に対向する枠体13の部分には凹部31が設けられており、その凹部31に弾性材32がはめ込まれ、扉体12を閉めた場合に押し当て部材24が弾性材32の弾性部41に押圧されるように構成されている。さらに、この実施の形態では、弾性材32の可撓部42が扉体12を閉めた際に扉体内面22に当接あるいは近接して配置されるように、枠体13に設けられる凹部31及び弾性材32は上述の各実施の形態よりも内側に設けられる。これに伴って、扉体12に設けられる押し当て部材24も、対応して上述の各実施の形態よりも内側に設けられる。
この第3の実施の形態における弾性材32の可撓部42は、扉体12を閉めた際に扉体内面22に当接あるいは近接して、弾性部41と扉体12との当接部を覆う。可撓部42の先端は、扉体12を閉めた際の想定外の変形を避けるために扉体12の外周部へ向いているとよい。この可撓部42は可撓性を有しており、弾性部41に用いる材料よりも柔軟性を有するとよい。なお、図9では図3に示した構造の弾性材32を図示しているが、図4,図5に示した弾性材32や、これらを適宜変形した弾性材32を使用してもよい。
扉体12を閉めると、図9(B)に示すように、扉体12に設けられている押し当て部材24が、枠体13に設けられている弾性材32の弾性部41に当接して弾性材32を押圧する。扉体12に図示しない施錠装置が設けられていれば、施錠装置が枠体13に掛かることにより押圧状態は維持される。押し当て部材24が弾性材32を押圧することにより弾性材32及び基部43が変形し、可撓部42が扉体内面22や押し当て部材24に当接または近接する。第1の実施の形態で説明したように、弾性部41の変形により可撓部42が扉体内面22や押し当て部材24に近接あるいは当接する構成でもよいし、予め可撓部42の先端位置を調節しておけば弾性部41の変形にかかわらず、可撓部42を扉体内面22や押し当て部材24に近接あるいは当接させる構成でもよい。可撓部42が弾性部41に用いる材料よりも柔軟性を有していれば、可撓部42が扉体内面22や押し当て部材24に当接する場合でも、扉体12を閉める際に要する力はほとんど変わらない。また、可撓部42を扉体内面22や押し当て部材24に当接あるいは近接させる構成では、扉体12を閉めることによる可撓部42の巻き込みなどの想定外の変形は発生しない。
扉体12を閉じた状態で浸水し、扉体12と枠体13の隙間に水が浸入してくると、可撓部42は可撓性を有していることから、浸水時の水による押圧力により、可撓部42が扉体内面22側に撓んで変形し、可撓部42と扉体内面22や押し当て部材24とが密着する。さらに水の圧力が増すことにより、可撓部42は扉体内面22や押し当て部材24に圧接される。また、可撓部42と扉体内面22の間に水が浸入した場合でも、浸入した水による引き圧力により可撓部42は扉体内面22側へ撓み、可撓部42と扉体内面22や押し当て部材24とは密着する。このようにして、可撓部42と扉体内面22や押し当て部材24とが密着し、水密性が得られ、内部への浸水を防ぐことができる。さらに、水圧が高いほど可撓部42は扉体内面22や押し当て部材24に圧接されて両者の密着度が増し、止水性能が向上することになる。さらに、扉体12が水圧により押され、押し当て部材24がずれて弾性部41との間に隙間が生じるような場合でも、可撓部42が近辺で止水しており、安定した止水性能が維持できる。このように、この第3の実施の形態でも、簡単な構成により高い水密性を有するドア装置を提供することができる。
図9に示した例では、扉体12を閉めることにより弾性材32の可撓部42が扉体内面22や押し当て部材24に当接する構成について示しているが、扉体12を閉じた状態で可撓部42が扉体内面22や押し当て部材24に近接している構成であってもよい。この場合も、浸入してきた水の押圧力及び引き圧力により、可撓部42は変形して扉体内面22や押し当て部材24に当接して密着し、さらに水の圧力により可撓部42と扉体側面23や押し当て部材24とが圧接され、水密性が得られて止水することができる。
また、図9では片開きのドア装置について例示したが、第2の実施の形態で示した両開きのドア装置に対しても適用可能である。その場合には、第1扉体14の扉受け部51に設けた弾性材33の可撓部42を、第2扉体15の内面に当接あるいは近接させればよい。これによって、枠体13と第1扉体14及び第2扉体15との間とともに、第1扉体14と第2扉体15の間からの浸水についても防ぐことができ、全体として外部からの浸水を防ぐことができる。
図10は、本発明のドア装置の第4の実施の形態を示す断面拡大図である。図中、第1の実施の形態と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。61は弾性材、62は可撓材、63は突起部である。この第3の実施の形態では、上述の各実施の形態における弾性材32,33に設けられていた可撓部42を分離した例を示している。なお、図10に示した例は片開きのドア装置の一例を示しており、図10(A)は扉体12を開いた状態を、図10(B)は扉体12を閉じた状態を、それぞれ示している。
枠体13の凹部31には弾性材61がはめ込まれ、弾性材61が扉体内面22の外周部に対向するように設けられている。扉体12を閉めた際に、扉体内面22より突出して設けられている押し当て部材24が弾性材61に当接、押圧される。この弾性材61には、この実施の形態では可撓部42が設けられていない。例えば従来の気密性を有するドア装置で用いられている弾性材を用いればよい。
枠体13には、扉体側面23に対向した四周面に可撓材62が設けられている。可撓材62は、扉体12を閉めた際に想定外の変形をすることがないように、その先端部が外部を向くように取り付けられているとよい。可撓材62の途中には突起部63が設けられており、この突起部63は扉体12を閉める際に、扉体12に設けられている押し当て部材24の先端部に当接する位置に配置される。可撓材62は、特に突起部63よりも先端側では可撓性を有している。
扉体12を閉めると突起部63が押し当て部材24によって内部側に押され、それとともに可撓材62の先端が扉体側面23の側に移動して、扉体側面23や押し当て部材24に当接または近接する。また、押し当て部材24は弾性材61と当接し、さらに弾性材61を押圧する。扉体12に図示しない施錠装置が設けられていれば、施錠装置が枠体13に掛かることにより押圧が良好に維持される。この押し当て部材24による弾性材61の押圧によって気密性を得る。
押し当て部材24によって突起部63を押し、可撓材62の先端を移動させるのに要する力は僅かであり、扉体12を閉める際の力がそれほど増加することはない。また、突起部63を設ける構成では、可撓材62の先端が扉体12を閉める際に巻き込まれるなどの想定外の変形を起こすことはなく、また確実に可撓材62の先端部を扉体側面23に当接あるいは近接させることができる。
扉体12が閉められた状態で外部から枠体13と扉体12の隙間に水が浸入してくると、その水の圧力により可撓材62の突起部63よりも先端側が撓んで変形し、さらなる水の圧力により可撓材62は扉体側面23や押し当て部材24へ圧接される。この圧接により止水性能が向上し、内部への浸水を防ぐ。なお、枠体13と可撓材62との間については、可撓材62の枠体13への接着と、枠体13に対しても可撓材62が水圧で圧接されることから、この部分でも止水され、内部への水の浸入を防ぐことができる。また、可撓材62の先端と扉体側面23との間に水が入り込んだ場合でも、入り込んだ水がさらに奥へ進む際に広がって引き圧力となり、可撓材62は扉体側面23や押し当て部材24へ圧接され、止水することができる。さらに、扉体12が水圧により押され、押し当て部材24がずれて弾性材61との間に隙間が生じるような場合でも、可撓材62が近辺で止水しており、安定した止水性能が維持できる。
なお、ここでは片開きのドア装置について示したが、第2の実施の形態と同様に両開きのドア装置に対しても適用可能である。例えば、対向する第1扉体14の側面と第2扉体15の側面とのいずれか一方に可撓材62を設け、その先端部が他方に当接または近接するように構成すればよい。また、第3の実施の形態で示したように、扉体内面22の四周外周部に対向して可撓材62を設ける構成であってもよい。
図11は、本発明のドア装置の第4の実施の形態の変形例を示す断面拡大図である。この変形例では、上述の第4の実施の形態における可撓材62を、扉体12側に設けた構成を示している。なお、図11に示した例は片開きのドア装置の一例を示しており、図11(A)は扉体12を開いた状態を、図11(B)は扉体12を閉じた状態を、それぞれ示している。
この第4の実施の形態の変形例では、扉体側面23に可撓材62が設けられている。可撓材62は、可撓性を有しており、想定外の変形をすることがないようにその先端部は外部を向くように取り付けられているとよい。扉体12を閉めようとすると可撓材62が枠体13の角部に当接し、そのまま枠体13の扉体側面23と対向する面を摺るように移動して、扉体側面23と対向する枠体13の面に可撓材62の端部が当接した状態が保たれる。
外部から枠体13と扉体12の隙間に水が浸入してくると、その水圧により可撓材62は撓んで変形し、さらなる水の圧力によって扉体側面23と対向する枠体13の面へ可撓材62が圧接される。この圧接により止水性能が向上し、内部への浸水を防ぐ。なお、扉体側面23と可撓材62との間については、可撓材62の枠体13への接着と、扉体側面23や押し当て部材24などに対しても可撓材62が水圧で圧接されることから、この部分でも止水され、内部への水の浸入を防ぐことができる。さらに、扉体12が水圧により押され、押し当て部材24がずれて弾性材61との間に隙間が生じるような場合でも、可撓材62が近辺で止水しており、安定した止水性能が維持できる。
また、扉体12を閉めた状態で可撓材62の先端が枠体13の側面に当接せず、近接する構成であってもよい。この場合も、外部から枠体13と扉体12の隙間に浸入してくる水の水圧により扉体側面23と対向する枠体13の面へ可撓材62が変形し、さらなる水の圧力によって可撓材62が枠体13の面へと圧接される。また、枠体13の側面と可撓材62の先端との間に水が浸入した場合でも、水が奥へ進む際に引き圧力となって可撓材62は枠体13の側面へ密着し、さらに扉体側面23と可撓材62との間に浸入してくる水圧により、可撓材62は枠体13の側面へ圧接されることになる。これによって止水性能が向上し、内部への水の浸入を防ぐことができる。さらに、扉体12が水圧により押され、押し当て部材24がずれて弾性材61との間に隙間が生じるような場合でも、可撓材62が近辺で止水しており、この場合も安定した止水性能が維持できる。
なお、この例でも片開きのドア装置について示しているが、第2の実施の形態と同様に両開きのドア装置に対しても適用可能である。例えば、対向する第1扉体14の側面と第2扉体15の側面とのいずれか一方に可撓材62を設け、その先端部が他方に当接するように構成すればよい。また、この第4の実施の形態では扉体12の側面あるいは扉体12に対向する枠体13の側面に可撓材62を設ける例を示したが、上述の第3の実施の形態のように、扉体内面22の外周部あるいは扉体内面22に対向する枠体13の面に可撓材62を設ける構成としてもよい。
以上、本発明の実施の形態についていくつか説明した。本発明はこれらの実施の形態に限らず、発明の趣旨を変更しない範囲において各種の変形が可能である