JP6473992B2 - モータ制御装置及び発電機制御装置 - Google Patents
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Description
3相モータのモータ磁束が指令磁束ベクトルに追従するように、インバータを用いて前記3相モータに電圧ベクトルを印加するモータ制御装置であって、
指令速度を用いて前記モータ磁束の位相が移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの位相を特定する位相特定部と、
前記指令磁束ベクトルの振幅を特定する振幅特定部と、
前記位相特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記位相と、前記振幅特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記振幅と、を用いて前記指令磁束ベクトルを特定する指令磁束特定部と、
を備えたモータ制御装置を提供する。
3相モータのモータ磁束が指令磁束ベクトルに追従するように、インバータを用いて前記3相モータに電圧ベクトルを印加するモータ制御装置であって、
指令速度を用いて前記モータ磁束の位相が移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの位相を特定する位相特定部と、
前記指令磁束ベクトルの振幅を特定する振幅特定部と、
前記位相特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記位相と、前記振幅特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記振幅と、を用いて前記指令磁束ベクトルを特定する指令磁束特定部と、
を備えたモータ制御装置を提供する。
前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流と、前記3相モータに印加されるべき前記電圧ベクトルを前記2相座標によって表したものである軸電圧と、を用いて前記3相モータに印加されている前記モータ磁束を推定するモータ磁束推定部と、
推定された前記モータ磁束を用いて、前記モータ磁束の前記位相を推定する位相推定部と、をさらに備え、
前記位相特定部は、前記位相推定部で推定された前記モータ磁束の前記位相と、前記移動量と、を用いて前記指令磁束ベクトルの前記位相を特定する、モータ制御装置を提供する。
前記位相特定部は、(i)推定されたモータトルクの振動成分を用いて前記指令速度を補正し、補正された前記指令速度を用いて前記移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの前記位相を特定する、又は、(ii)前記指令速度を用いて前記移動量を特定し、特定された前記移動量を推定されたモータトルクの振動成分を用いて補正し、補正された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの前記位相を特定する、モータ制御装置を提供する。
前記振幅特定部は、
前記指令磁束ベクトルの仮振幅を設定する仮設定部と、
(a)推定された前記モータ磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第1内積、又は、(b)前記3相モータの永久磁石の推定された磁石磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第2内積、を用いたフィードバック制御を実行することによって、前記仮振幅を補正して前記指令磁束特定部に与えられるべき前記振幅として補正振幅を特定する補正部と、を有する、モータ制御装置を提供する。
前記振幅特定部は、
前記指令磁束ベクトルの仮振幅を設定する仮設定部と、
前記指令磁束特定部に与えられるべき前記振幅として前記仮振幅よりも小さい補償用振幅を特定する離散化誤差補償部であって、前記3相モータの速度が高くなればなるほど前記仮振幅と前記補償用振幅との差が大きくなるように前記補償用振幅を特定する離散化誤差補償部と、を有する、モータ制御装置を提供する。
前記振幅特定部は、
前記指令磁束ベクトルの仮振幅を設定する仮設定部と、
(a)推定された前記モータ磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第1内積、又は、(b)前記3相モータの永久磁石の推定された磁石磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第2内積、を用いたフィードバック制御を実行することによって、前記仮振幅を補正して補正振幅を特定する補正部と、
前記指令磁束特定部に与えられるべき前記振幅として前記補正振幅よりも小さい補償用振幅を特定する離散化誤差補償部であって、前記3相モータの速度が高くなればなるほど前記補正振幅と前記補償用振幅との差が大きくなるように、前記補償用振幅を特定する離散化誤差補償部と、を有する、モータ制御装置を提供する。
3相発電機の発電機磁束が指令磁束ベクトルに追従するように、コンバータを用いて前記3相発電機に電圧ベクトルを印加する発電機制御装置であって、
指令速度を用いて前記発電機磁束の位相が移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの位相を特定する位相特定部と、
前記指令磁束ベクトルの振幅を特定する振幅特定部と、
前記位相特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記位相と、前記振幅特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記振幅と、を用いて前記指令磁束ベクトルを特定する指令磁束特定部と、
を備えた発電機制御装置を提供する。
3相モータのモータ磁束が指令磁束ベクトルに追従するように、インバータを用いて前記3相モータに電圧ベクトルを印加するモータ制御方法であって、
指令速度を用いて前記モータ磁束の位相が移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの位相を特定するステップと、
前記指令磁束ベクトルの振幅を特定するステップと、
特定された前記指令磁束ベクトルの前記位相と、特定された前記指令磁束ベクトルの前記振幅と、を用いて前記指令磁束ベクトルを特定するステップと、
を備えたモータ制御方法を提供する。
3相発電機の発電機磁束が指令磁束ベクトルに追従するように、コンバータを用いて前記3相発電機に電圧ベクトルを印加する発電機制御方法であって、
指令速度を用いて前記発電機磁束の位相が移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの位相を特定するステップと、
前記指令磁束ベクトルの振幅を特定するステップと、
特定された前記指令磁束ベクトルの前記位相と、特定された前記指令磁束ベクトルの前記振幅と、を用いて前記指令磁束ベクトルを特定するステップと、
を備えた発電機制御方法を提供する。
図1に示すように、モータ制御装置100は、第1電流センサ105a、第2電流センサ105b、モータ制御部103及びデューティ生成部104を含んでいる。モータ制御装置100は、インバータ101及び3相モータ102に接続される。
図1を参照しながら、モータ制御装置100を用いた制御の概要を説明する。電流センサ105a,105bによって、相電流(モータ電流)iu,iwが検出される。モータ制御部103によって、指令速度ωref *及び相電流iu,iwから、指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *が生成される。指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *の各成分は、それぞれ3相交流座標上のU相電圧、V相電圧及びW相電圧に対応する。デューティ生成部104によって、指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *から、デューティDu,Dv,Dwが生成される。インバータ101によって、デューティDu,Dv,Dwから、3相モータ102に印加するべき電圧ベクトルvu,vv,vwが生成される。指令速度ωref *は、上位制御装置からモータ制御装置100に与えられる。指令速度ωref *は、3相モータ102の速度が追従するべき速度を表す。このような制御により、3相モータ102は、速度が指令速度ωref *に追従するように制御される。
図3に示すように、モータ制御部103は、u,w/α,β変換部(3相2相座標変換部)106、電圧指令演算部107、モータ磁束推定部108、位相特定部111、振幅特定部115、指令磁束特定部112、α軸磁束偏差演算部113a、β軸磁束偏差演算部113b及びα,β/u,v,w変換部(2相3相座標変換部)109を含んでいる。
図1に示す第1電流センサ105a及び第2電流センサ105bとして、公知の電流センサを用いることができる。本実施形態では、第1電流センサ105aは、u相を流れる相電流iuを測定するように設けられている。第2電流センサ105bは、w相を流れる相電流iwを測定するように設けられている。ただし、第1電流センサ105a及び第2電流センサ105bは、u相及びw相の2相以外の組み合わせの2相の電流を測定するように設けられていてもよい。
図3に示すu,w/α,β変換部106は、相電流iu,iwを軸電流iα,iβに変換する。具体的に、u,w/α,β変換部106は、式(1)及び(2)により、相電流iu,iwを軸電流iα,iβに変換して、軸電流iα,iβを出力する。
モータ磁束推定部108は、軸電流iα,iβ及び軸電圧vα *,vβ *から、推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)を求める。具体的に、モータ磁束推定部108は、式(3)及び(4)を用いて、推定磁束Ψα,Ψβを求める。式(3)及び(4)におけるΨα|t=0、Ψβ|t=0は、それぞれ推定磁束Ψα,Ψβの初期値である。式(3)及び(4)におけるRは、3相モータ102の巻線抵抗である。モータ磁束推定部108がDSP、マイクロコンピュータ等のディジタル制御装置に組み込まれている場合は、式(3)及び(4)における演算のために必要となる積分器は離散系で構成され得る。この場合の典型例では、1制御周期(1タイムステップ)前における推定磁束Ψα,Ψβに、現在の制御周期に由来する値を加減算する。
位相特定部111は、指令速度ωref *から指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定する。具体的には、図4に示すように、位相特定部111は、積分器114を有しており、指令速度ωref *を積分して指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を求める。本実施形態では、位相特定部111はディジタル制御装置に組み込まれており、積分器114は離散系で構成されている。従って、本実施形態の位相特定部111は、位相特定部111に入力された指令速度ωref *を用いてモータ磁束Ψsの位相θが移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された移動量を用いて指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定すると言える。具体的に、位相特定部111は、移動量を積算することによって指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定すると言える。ディジタル制御装置としては、DSP、マイクロコンピュータが例示される。
振幅特定部115は、指令磁束ベクトルΨs *の振幅|Ψs *|を特定する。具体的には、振幅特定部115は、式(5)に示すように、磁束パラメータΨaに任意の磁束ΔΨを加算して、振幅|Ψs *|を求める。磁束パラメータΨaは、3相モータ102における永久磁石が作る磁石磁束の振幅として与えられた定数(モータパラメータ)である。磁束ΔΨは、正の値、負の値又はゼロである。磁束ΔΨは、定数であってもよく、変数であってもよい。
指令磁束特定部112は、振幅|Ψs *|及び位相θs *から、指令磁束ベクトルΨs *(指令磁束Ψα *,Ψβ *)を求める。具体的には、式(8)及び(9)を用いて、指令磁束Ψα *,Ψβ *を求める。
α軸磁束偏差演算部113aは、指令磁束Ψα *と推定磁束Ψαを取得し、これらの偏差(磁束偏差ΔΨα:Ψα *−Ψα)を求める。β軸磁束偏差演算部113bは、指令磁束Ψβ *と推定磁束Ψβを取得し、これらの偏差(磁束偏差ΔΨβ:Ψβ *−Ψβ)を求める。磁束偏差演算部113a,113bとしては、公知の演算子を用いることができる。
電圧指令演算部107は、磁束偏差ΔΨα,ΔΨβ及び軸電流iα,iβから、軸電圧vα *,vβ *を求める。具体的に、電圧指令演算部107は、式(10)を用いて、α軸指令電圧vα *を求める。また、電圧指令演算部107は、式(11)を用いて、β軸指令電圧vβ *を求める。
α,β/u,v,w変換部109は、軸電圧vα *,vβ *を、指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *に変換する。具体的に、α,β/u,v,w変換部109は、式(12)により、軸電圧vα *,vβ *を指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *に変換して、指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *を出力する。
図1に示すデューティ生成部104は、指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *から、デューティDu,Dv,Dwを生成する。本実施形態では、デューティ生成部104は、指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *の各成分を、各相のデューティDu,Dv,Dwに変換する。デューティDu,Dv,Dwの生成方法としては、一般的な電圧形インバータに用いられる方法を用いることができる。例えば、デューティDu,Dv,Dwは、指令電圧ベクトルvu *,vv *,vw *を、直流電源118(図5)の電圧値Vdcの半分の値で除すことにより求めてもよい。この場合、デューティDuは、2×vu */Vdcである。デューティDvは、2×vv */Vdcである。デューティDwは、2×vw */Vdcである。デューティ生成部104は、デューティDu,Dv,Dwを出力する。
本実施形態では、インバータ101はPWMインバータである。図5に示すように、インバータ101は、スイッチング素子119a,119b,119c,119d,119e,119f及び還流ダイオード120a,120b,120c,120d,120e,120fが対になった変換回路、ベースドライバ116、平滑コンデンサ117及び直流電源118を含む。直流電源118は、ダイオードブリッジ等によって整流された出力を表す。なお、本明細書では、変換回路及び平滑コンデンサ117を併せた構成をインバータと記載する。
図1に示す3相モータ102は、モータ制御装置100の制御対象である。3相モータ102には、インバータ101によって、電圧ベクトルが印加される。「3相モータ102に電圧ベクトルが印加される」とは、3相モータ102における3相交流座標上の3相(U相、V相、W相)の各々に電圧が印加されることを指す。本実施形態では、3相(U相、V相、W相)の各々が、相対的に高電圧を有する高電圧相と、相対的に低電圧を有する低電圧相との2種類から選択されるいずれかとなるように、3相モータ102が制御される。
以下、変形例1−1のモータ制御装置について説明する。なお、変形例1−1では、第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
図7に示すように、トルク推定部216は、式(13)を用いて、推定トルクTeを求める。式(13)におけるPnは、3相モータ102の極対数である。
位相特定部211は、指令速度ωref *と推定トルクTeとから、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定する。図8に示すように、位相特定部211は、ハイパスフィルタ261と、ゲイン乗算部262と、速度偏差演算部223と、速度偏差積分器214と、を有している。位相特定部211は、離散系で構成されている。
ハイパスフィルタ261は、推定トルクTeの振動成分(トルク振動成分)THのみを特定(抽出)する。
ゲイン乗算部262は、トルク振動成分THにゲインK1を乗じて速度振動成分K1THを特定する。
速度偏差演算部223は、指令速度ωref *と速度振動成分K1THの速度偏差ωref *−K1THを演算する。ωref *−K1THは、補正された指令速度と考えることができる。
速度偏差積分器214は、速度偏差ωref *−K1THを積分する。これにより、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を得る。変形例1−1の速度偏差積分器214は離散系で構成されている。従って、速度偏差積分器214は、速度偏差(補正された指令速度)ωref *−K1THを用いてモータ磁束Ψsの位相θが移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された移動量を用いて(具体的には積算して)指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定すると言える。
以下、変形例1−2Aのモータ制御装置について説明する。なお、変形例1−2Aでは、変形例1−1と同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
振幅特定部315aは、軸電流iα,iβと推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)とから、指令磁束特定部112に与えられるべき振幅として補正振幅|Ψs **|を特定する。振幅特定部315aは、仮設定部330と、振幅修正量生成部317aと、加算部331とを有している。
仮設定部330では、指令磁束ベクトルΨs *の仮振幅|Ψs *|が設定(特定)される。本実施形態では、仮設定部330に、予め仮振幅|Ψs *|が格納されている。仮振幅|Ψs *|は、先の実施形態で説明した振幅特定部115で特定される振幅|Ψs *|に対応する。本実施形態では、仮振幅|Ψs *|は、前述のMTPAに準じた制御の例に倣い、事前に指令速度ωref *と対応づけられている。ただし、変形例1−2Aでは、振幅修正量生成部317aを用いるので、仮振幅|Ψs *|を定数としても、高い精度でMTPAを実現することができる。例えば、仮振幅|Ψs *|を、磁束パラメータΨaとすることができる。
振幅修正量生成部317aは、軸電流iα,iβと推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)とから、振幅修正量ΔΨを特定する。図10Aに示すように、振幅修正量生成部317aは、誤差パラメータ演算部321aと、誤差パラメータ偏差演算部322と、PI補償部323とを有している。
誤差パラメータ演算部321aは、仮想インダクタンス(3相モータ102のインダクタンス)Lmと軸電流iα,iβと推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)とから、誤差パラメータεを演算する。具体的には、まず、電機子反作用磁束を推定する(推定電機子反作用磁束Lmiaを求める)。推定電機子反作用磁束Lmiaのα軸成分及びβ軸成分を、それぞれ推定電機子反作用磁束Lmiα、推定電機子反作用磁束Lmiβと記載する。推定電機子反作用磁束Lmiα、推定電機子反作用磁束Lmiβは、仮想インダクタンスLmと、軸電流iα,iβとの積である。次に、推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)及び推定電機子反作用磁束Lmia(推定電機子反作用磁束Lmiα,Lmiβ)から、磁石磁束を推定する(推定磁石磁束Ψ’aeを求める)。推定磁石磁束Ψ’aeのα軸成分及びβ軸成分を、それぞれ推定磁石磁束Ψ’aeα,Ψ’aeβと記載する。具体的には、式(16)及び(17)に示すように、推定磁束Ψα,Ψβから推定電機子反作用磁束Lmiα,Lmiβを減じることにより推定磁石磁束Ψ’aeα,Ψ’aeβを求める。次に、推定磁石磁束Ψ’aeα,Ψ’aeβと軸電流iα,iβとから誤差パラメータεを式(18)のように計算する。
誤差パラメータ偏差演算部322は、指令誤差パラメータε*と誤差パラメータεを取得し、これらの偏差(誤差パラメータ偏差Δε:ε*−ε)を求める。誤差パラメータ偏差演算部322としては、公知の演算子を用いることができる。指令誤差パラメータε*は、任意の値とすることができる。変形例1−2Aでは、振幅修正量生成部317aは、MTPA用に構成されている。MTPAが成立するには、推定磁石磁束Ψ’aeと軸電流iα,iβとを直交させる必要がある。そこで、変形例1−2Aでは、推定磁石磁束Ψ’aeと軸電流iα,iβとの内積をゼロにするために、指令誤差パラメータε*をゼロに設定している。
PI補償部323は、誤差パラメータ偏差Δεを取得し、これがゼロとなるように振幅修正量ΔΨを特定する。具体的には、式(19)に示すように、誤差パラメータ偏差Δεを入力とする比例・積分演算を実施することにより振幅修正量ΔΨを求める。上述のように、変形例1−2Aでは、誤差パラメータ偏差演算部322において、MTPA用の誤差パラメータ偏差Δεが生成される。従って、PI補償部323において、MTPAに適合した振幅修正量ΔΨが生成される。
加算部331は、仮振幅|Ψs *|と振幅修正量ΔΨとから、補正振幅|Ψs **|を特定する。補正振幅|Ψs **|は、仮振幅|Ψs *|と振幅修正量ΔΨとの合計である。
以下、変形例1−2Bのモータ制御装置について説明する。なお、変形例1−2Bでは、変形例1−2Aと同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
図10Bに示すように、振幅修正量生成部317bは、誤差パラメータ演算部321bと、誤差パラメータ偏差演算部322と、PI補償部323とを有している。
誤差パラメータ演算部321bは、仮想インダクタンスLm(3相モータ102のインダクタンス)と軸電流iα,iβと推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)とから、誤差パラメータεを演算する。具体的には、推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)と軸電流iα,iβとの内積Ψαiα+Ψβiβを特定する。仮想インダクタンスLmと、軸電流iα,iβとから、仮想インダクタンスと電流の振幅の2乗との積Lm(iα 2+iβ 2)を特定する。内積Ψαiα+Ψβiβから積Lm(iα 2+iβ 2)を減じて差Ψαiα+Ψβiβ−Lm(iα 2+iβ 2)を特定し、誤差パラメータεを得る。誤差パラメータ演算部321bが行う演算は、式(20)により表現される。
以下、本発明における変形例1−3のモータ制御装置について説明する。なお、変形例1−3では、変形例1−2Aと同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
振幅特定部415は、軸電流iα,iβと推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)とから、指令磁束特定部112に与えられるべき振幅として補償用振幅|Ψs ***|を特定する。振幅特定部415は、仮設定部330、振幅修正量生成部317a及び加算部331に加え、離散化誤差補償部432を有している。
離散化誤差補償部432は、補正振幅|Ψs **|から、補償用振幅|Ψs ***|を特定する。具体的に、離散化誤差補償部432は、式(21)又は式(22)を用いて、補償用振幅|Ψs ***|を特定する。式(22)は、式(21)の近似式である。Tsは、制御周期(サンプリング周期)である。ωは、3相モータ102の速度である。
以下、第2の実施形態のモータ制御装置について説明する。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
位相推定部518は、推定磁束Ψs(推定磁束Ψα,Ψβ)から推定磁束Ψsの位相θsを特定する。具体的に、位相推定部518は、式(23)により、推定磁束Ψsの位相θsを求める。
位相特定部511は、指令速度ωref *と推定磁束の位相θsから、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を求める。図13に示すように、位相特定部511は、乗算部520と、位相加算演算部542とを有している。
乗算部520は、指令速度ωref *に制御周期Tsを乗ずることによって、移動量Δθを特定する。
位相加算演算部542は、移動量Δθと推定磁束Ψsの位相θsを加算することで、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を求める。
以下、変形例2−1Aのモータ制御装置について説明する。なお、変形例2−1Aでは、変形例1−1又は第2の実施形態と同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
位相特定部611aは、指令速度ωref *と、推定トルクTeと、推定磁束Ψsの位相θsとから、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定する。図15Aに示すように、位相特定部611aは、ハイパスフィルタ261と、ゲイン乗算部262と、速度偏差演算部651と、乗算部620と、位相加算演算部642とを有している。
速度偏差演算部651は、指令速度ωref *と速度振動成分K1THの速度偏差(補正された指令速度)ωref *−K1THを演算する。
乗算部620は、速度偏差ωref *−K1THに制御周期TSを乗ずることによって移動量Δθを求める。
位相加算演算部642は、推定磁束Ψsの位相θsに移動量Δθを加算することによって、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を求める。
以下、変形例2−1Bのモータ制御装置について説明する。なお、変形例2−1Bでは、変形例2−1Aと同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
位相特定部611bは、指令速度ωref *と、推定トルクTeと、推定磁束Ψsの位相θsとから、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定する。図15Bに示すように、位相特定部611bは、乗算部660と、ハイパスフィルタ261と、符号反転部662と、PI補償部663、加算部664と、位相加算演算部642とを有している。
乗算部660は、指令速度ωref *に制御周期TSを乗ずることによって移動量ωref *TSを求める。
符号反転部662は、トルク振動成分THに−1を乗ずることによって振動成分−THを求める。
PI補償部663は、振動成分−THを取得し、これがゼロとなるように補正量Δωref *TSを特定する。具体的には、式(24)に示すように、振動成分−THを入力とした比例・積分演算を実施することにより補正量Δωref *TSを求める。
加算部664は、補正量Δωref *TSを用いて移動量ωref *TSを補正する。具体的には、移動量ωref *TSに補正量Δωref *TSを加算することによって、移動量Δθを求める。
以下、変形例2−1Cのモータ制御装置について説明する。なお、変形例2−1Cでは、変形例2−1Bと同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
位相特定部611cは、指令速度ωref *と、推定トルクTeと、推定磁束Ψsの位相θsとから、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定する。図15Cに示すように、位相特定部611cは、乗算部660と、ローパスフィルタ671と、減算部672と、PI補償部663と、加算部664と、位相加算演算部642とを有している。
ローパスフィルタ671は、推定トルクTeから定常成分TLを抽出する。
減算部672は、定常成分TLから推定トルクTeを減じることにより、振動成分−THを求める。
以下、変形例2−1Dのモータ制御装置について説明する。なお、変形例2−1Dでは、変形例2−1Cと同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
位相特定部611dは、指令速度ωref *と、推定トルクTeと、推定磁束Ψsの位相θsとから、指令磁束ベクトルΨs *の位相θs *を特定する。図15Dに示すように、位相特定部611dは、ローパスフィルタ671と減算部672との間にトルクリミッタ680が設けられている点で、位相特定部611cとは相違する。
トルクリミッタ680は、定常成分TLから、制限トルクTlimを特定する。具体的に、トルクリミッタ680は、式(25A)及び(25B)を用いて、制限トルクTlimを求める。ここで、Iamは制限電流を意味する。制限トルクTlimの詳細については、非特許文献3を参照されたい。
以下、変形例2−2のモータ制御装置について説明する。なお、変形例2−2では、変形例1−2A又は第2の実施形態と同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
以下、変形例2−3のモータ制御装置について説明する。なお、変形例2−3では、変形例1−3又は変形例2−1Aと同様の部分については同一符号を付し、説明を省略することがある。
101 インバータ
102 3相モータ
103,203,303a,303b,403,503,603a,603b,603c,603d,703,803,903 モータ制御部
104 デューティ生成部
105a 第1電流センサ
105b 第2電流センサ
106,906 u,w/α,β変換部
107,907 電圧指令演算部
108,908 モータ磁束推定部
109,909 α,β/u,v,w変換部
111,211,511,611a,611b,611c,611d 位相特定部
112,912 指令磁束特定部
113a,913a α軸磁束偏差演算部
113b,913b β軸磁束偏差演算部
114,214 積分器
115,315a,315b,415,961 振幅特定部
116 ベースドライバ
117 平滑コンデンサ
118 直流電源
119a〜119f スイッチング素子
120a〜120f 還流ダイオード
216,963 トルク推定部
223,651 速度偏差演算部
261 ハイパスフィルタ
262 ゲイン乗算部
317a,317b 振幅修正量生成部
321a,321b 誤差パラメータ演算部
322 誤差パラメータ偏差演算部
323,663 PI補償部
330 仮設定部
331 加算部
432 離散化誤差補償部
518 位相推定部
520,620,660 乗算部
542,642 位相加算演算部
662 符号反転部
664 加算部
671 ローパスフィルタ
672 減算部
680 トルクリミッタ
911 トルク偏差演算部
962 速度・位置演算部
964 速度制御部
Claims (8)
- 3相モータのモータ磁束が指令磁束ベクトルに追従するように、インバータを用いて前記3相モータに電圧ベクトルを印加するモータ制御装置であって、
指令速度を用いて前記モータ磁束の位相が移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの位相を特定する位相特定部と、
前記指令磁束ベクトルの振幅を特定する振幅特定部と、
前記位相特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記位相と、前記振幅特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記振幅と、を用いて前記指令磁束ベクトルを特定する指令磁束特定部と、
を備えたモータ制御装置。 - 前記位相特定部は、前記移動量を積算することによって、前記指令磁束ベクトルの前記位相を特定する、請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流と、前記3相モータに印加されるべき前記電圧ベクトルを前記2相座標によって表したものである軸電圧と、を用いて前記3相モータに印加されている前記モータ磁束を推定するモータ磁束推定部と、
推定された前記モータ磁束を用いて、前記モータ磁束の前記位相を推定する位相推定部と、をさらに備え、
前記位相特定部は、前記位相推定部で推定された前記モータ磁束の前記位相と、前記移動量と、を用いて前記指令磁束ベクトルの前記位相を特定する、請求項1に記載のモータ制御装置。 - 前記位相特定部は、(i)推定されたモータトルクの振動成分を用いて前記指令速度を補正し、補正された前記指令速度を用いて前記移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの前記位相を特定する、又は、(ii)前記指令速度を用いて前記移動量を特定し、特定された前記移動量を推定されたモータトルクの振動成分を用いて補正し、補正された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの前記位相を特定する、請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
- 前記振幅特定部は、
前記指令磁束ベクトルの仮振幅を設定する仮設定部と、
(a)推定された前記モータ磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第1内積、又は、(b)前記3相モータの永久磁石の推定された磁石磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第2内積、を用いたフィードバック制御を実行することによって、前記仮振幅を補正して前記指令磁束特定部に与えられるべき前記振幅として補正振幅を特定する補正部と、を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。 - 前記振幅特定部は、
前記指令磁束ベクトルの仮振幅を設定する仮設定部と、
前記指令磁束特定部に与えられるべき前記振幅として前記仮振幅よりも小さい補償用振幅を特定する離散化誤差補償部であって、前記3相モータの速度が高くなればなるほど前記仮振幅と前記補償用振幅との差が大きくなるように前記補償用振幅を特定する離散化誤差補償部と、を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。 - 前記振幅特定部は、
前記指令磁束ベクトルの仮振幅を設定する仮設定部と、
(a)推定された前記モータ磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第1内積、又は、(b)前記3相モータの永久磁石の推定された磁石磁束と前記3相モータにおける3相交流座標上のモータ電流を2相座標によって表したものである軸電流との第2内積、を用いたフィードバック制御を実行することによって、前記仮振幅を補正して補正振幅を特定する補正部と、
前記指令磁束特定部に与えられるべき前記振幅として前記補正振幅よりも小さい補償用振幅を特定する離散化誤差補償部であって、前記3相モータの速度が高くなればなるほど前記補正振幅と前記補償用振幅との差が大きくなるように、前記補償用振幅を特定する離散化誤差補償部と、を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。 - 3相発電機の発電機磁束が指令磁束ベクトルに追従するように、コンバータを用いて前記3相発電機に電圧ベクトルを印加する発電機制御装置であって、
指令速度を用いて前記発電機磁束の位相が移動するべき制御周期毎の移動量を特定し、特定された前記移動量を用いて前記指令磁束ベクトルの位相を特定する位相特定部と、
前記指令磁束ベクトルの振幅を特定する振幅特定部と、
前記位相特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記位相と、前記振幅特定部で特定された前記指令磁束ベクトルの前記振幅と、を用いて前記指令磁束ベクトルを特定する指令磁束特定部と、
を備えた発電機制御装置。
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