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JP6475511B2 - 磁性細線再生装置 - Google Patents
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JP6475511B2 - 磁性細線再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性細線再生装置に関する。
磁性細線に形成された磁区の情報(磁化の方向)を読み取る(再生する)装置を、「磁性細線再生装置」と呼ぶことにする。このような磁性細線再生装置としては、特許文献1のような装置が知られている。かかる装置においては、磁性細線の長手方向からパルス電流を流して当該長手方向(の電子の移動方向)に磁区をシフト移動させている。そして、磁区の情報を再生するためには磁気センサを用いている。磁気センサにはバイアス電流として定電流を流し、磁気センサの電圧を検出することで当該磁気センサの抵抗値を判定し、この抵抗値から磁区の情報(磁化の方向)を読み取ることができる。
しかし、前記のパルス電流により、磁気センサにノイズが発生し、あるいは、磁気センサ自体が破損する恐れがある。
このような破損等を防止するために、磁気センサと磁性細線との間に絶縁性の膜(絶縁膜)を形成することが考えられる。
図7に示すデータ再生手段30Aは、このような絶縁膜を備えた磁性細線再生装置の一例となる。図7において、磁性細線5は長尺の磁性細線を模式的に示している。パルス電流源11は、磁区をシフト移動するためのパルス電流を発生する装置である。この例では、矢印で示すように、パルス電流が磁性細線5を図7の右側から左側に向けて流れるので、電子は磁性細線5を左側から右側に向けて移動し、よって、前記の磁区Dは磁性細線5を左側から右側に向けてシフト移動する。
データ再生手段30Aは、磁区Dの磁化の方向を検出する磁気センサ31を備えている。磁気センサ31としては、TMR素子、CPP−GMR素子、ホール素子等を用いることができる。
また、データ再生手段30Aは、磁気センサ31にバイアス電流用の定電流を供給する定電流源32を備えている。このバイアス電流用の定電流は連続的に磁気センサ31に供給される。
さらに、データ再生手段30Aは、磁気センサ31の電圧を測定することで、磁気センサ31の抵抗を検出する電圧センサである抵抗測定部33を備えている。磁気センサ31は、バイアス電流の供給を受けることで、磁性細線5に形成されている磁区Dの磁化の方向に応じて抵抗が変動し、抵抗測定部33は当該抵抗の変動を電圧の変動として測定することができるので(四端子法)、磁区Dの磁化の方向(前記の例で、上向きか下向きか)を判断することができる。
磁気センサ31と磁性細線5との間には、絶縁性の膜である絶縁膜34が介装されている。絶縁膜34は、パルス電流源11から磁性細線5に供給するパルス電流が磁気センサ31に悪影響を与えないように、磁性細線5と磁気センサ31とを絶縁する。
図8は、データ再生手段30Aにおけるパルス電流の時間変化(a)と、抵抗測定部33で得られる再生信号の時間変化(b)とを示している。パルス電流の立ち上がりのタイミングから時間T2の間は、磁区Dの移動が現実に開始するまでの遅延時間、及び、磁壁DWが磁気センサ31の下に到達するまでに要する時間の和である。また、時間T2の経過時点から時間T3の間は、磁壁DWが磁気センサ31を通過するのに要する時間である。
図8(b)の例では、磁気センサ31で磁化の方向が上向きの磁区Dを検出し(Hレベル)、その次に下向きの磁区Dを検出し(Lレベル)、その後に上向きの磁区Dを検出している(Hレベル)様子を示している。
特開2011−123943号公報
ところで、前記のようなデータ再生手段30Aにおいては、磁気センサ31と磁性細線5との間には絶縁膜34が介装されている。この絶縁膜34が薄すぎると、パルス電流が絶縁膜34を通過して磁気センサ31に流れ込み、ノイズの原因になるのみならず、磁気センサ31の測定系を破壊する恐れがある。すなわち、一例を挙げると、磁気センサ31がTMR素子の場合、当該TMR素子は、例えば、1.5nm程度の膜厚のCoFeBの薄膜によって、1nm程度の膜厚のMgOの薄膜を上下から挟みこんだ構造である。そして、前記のバイアス電流を常時通電するようにしていると、MgOの薄膜を上下から挟みこむCoFeBの薄膜間のエネルギーバリアが低下し、外乱の影響を受けやすくなる。そのため、前記のノイズの発生や、磁気センサ31の測定系の破壊につながる。
一方、このような不具合を防止するために、絶縁膜34を厚くすると、磁気センサ31と磁性細線5との距離が離れてしまい、磁気センサ31の周囲において、磁性細線5から生じる磁力は小さくなり、磁気センサ31から得られる検知信号(再生信号)レベルが小さくなってしまう。
そこで、本発明は、磁気センサの破損等を確実に防止しつつも、磁気センサの再生信号レベルを高めることができる磁性細線再生装置を提供することを課題とする。
本発明の一形態は、パルス電流源と、磁気センサと、定電流源と、抵抗測定部と、第1スイッチング素子と、立ち下がり検出部と、立ち上がり検出部と、第1スイッチング部とを備えたことを特徴とする磁性細線再生装置である。
本発明によれば、パルス電流源は、磁性膜が細線状に形成され、長手方向の一部に他の部分とは磁化方向の異なる磁区が形成される磁性細線に、磁区をシフト移動させるための電子をパルス電流により供給する。定電流源は、磁区の磁化の方向を検出する磁気センサと、磁気センサにバイアス電流用の定電流を供給する。抵抗測定部は、磁気センサの電圧を測定することで磁気センサの抵抗を検出する。第1スイッチング素子は、定電流源により磁気センサに供給する定電流をON、OFFする。第1スイッチング部は、立ち下がり検出部及び立ち上がり検出部の検出結果に基づいて、パルス電流源により磁性細線に流すパルス電流が立ち下がるときは定電流の供給をONにし、立ち上がるときはOFFにするように、第1スイッチング素子を制御する。
よって、本発明によれば、パルス電流が立ち上がっている期間には、バイアス電流を流さないようにしている。そのため、バイアス電流が常時流れている場合に比べ、磁気センサは、磁性細線からのパルス電流の影響を受けにくく、ノイズの発生や、磁気センサの測定系の破壊を防止することができる。しかも、そのために、絶縁膜を厚く設ける必要はない。よって、磁気センサを磁性細線に十分近づけて設けることができる。
本発明の磁性細線再生装置によれば、磁気センサの破損等を確実に防止しつつも、磁気センサの再生信号レベルを高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体記録再生装置を説明するための概略構成図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体記録再生装置の構成を模式的に説明する平面図(a)、同磁気記録媒体記録再生装置に内蔵される磁気記録媒体の構成を模式的に説明する平面図(b)である。 図3は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体記録再生装置における磁気記録媒体の磁性細線における磁区の移動を模式的に説明するトラックの長さ方向の断面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体記録再生装置におけるデータ再生手段の構成を説明する回路図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体記録再生装置における制御部が実行する処理を説明する機能ブロック図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体記録再生装置におけるデータ再生手段のパルス電流の時間変化(a)と、バイアス電流の時間変化(b)と、抵抗測定部による抵抗測定の時間変化(c)と、抵抗測定部で得られる再生信号の時間変化(d)とを示すグラフである。 図7は、従来の装置における比較例となるデータ再生手段の構成を説明する回路図である。 図8は、図7における、データ再生手段におけるパルス電流の時間変化(a)と、抵抗測定部で得られる再生信号の時間変化(b)とを示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態である磁気記録媒体再生装置について説明する。以下の例は、磁気記録媒体記録再生装置に本発明の磁性細線再生装置を適用したものである。
(磁気記録媒体記録再生装置)
磁気記録媒体記録再生装置200は、磁性膜が細線状に形成され、長手方向の一部に他の部分とは磁化方向の異なる磁区Dが形成される磁性細線5を備える磁気記録媒体100の記録、再生を行う装置である。磁気記録媒体記録再生装置200は、電流供給手段10と、データ再生手段30と、あふれデータ検出手段40と、あふれデータ再記録手段50と、制御部8とを備えている。
磁気記録媒体記録再生装置200は、磁気記録媒体100における磁性細線5の一端から他端に向かう細線方向(長さ方向)に電流を供給して、磁性細線5の他端から一端に向かう細線方向に沿って、磁壁DW、及び、後述するデータ領域である、磁壁DWで区切られる磁区Dを移動させることで、データ(情報)の再生や記録を行う。さらに、データ記録手段20を備えることで、新たなデータを記録することができる。磁気記録媒体記録再生装置200において、磁気記録媒体100は、脱着可能(交換可能)としても、脱着不能(交換不能)としてもよい。なお、図1は、図2(a)の構成を模式的に図示したものである。ここで、図1は上部から見た平面図であるが、便宜上、磁性細線5の膜厚方向において上向きの磁化は、紙面上、上向きの矢印で示し、磁性細線5の膜厚方向において下向きの磁化は、紙面上、下向きの矢印で示している。
(磁気記録媒体)
磁気記録媒体100(図2)は、基板7(図1では、省略)上に磁性細線5をデータの記録領域として設けられていて、当該磁性細線5に2値のデータを異なる2方向の磁化のいずれかとして磁性細線5の細線方向に連続して記録可能としている。なお、磁化は磁性細線5の面内方向と垂直方向のどちらでもよいが、垂直方向がより好ましい。
磁気記録媒体100の形状は特に限定されるものではないが、図2(b)に示すように、基板7を円盤形状とし、この基板7上に磁性細線5を円環状(同心円状)に形成して、磁性細線5を円環の一部を欠いた形状とすることが好ましい。
磁性細線5が平面視で矩形等の角がある形状に配置されると、その角に磁区D(磁壁DW)がトラップされ、自由な動きが阻害され易くなるが、磁性細線5を平面視で円環状に形成することで、磁区Dが滑らかに動き易くなる。また、磁性細線5の円環の一部を切り欠くことで、磁性細線5の先端部と後端部を形成することができ、磁性細線5を電流供給手段10に接続することができる。さらに、磁気記録媒体100の大きさが制限されても、磁性細線5を屈曲させることなく基板7上に長く連続した形状とすることができるので、磁気記録媒体記録再生装置200を大型化する必要がない。ここでは、円盤状の磁気記録媒体100を例にして、その構成について説明する。
なお、本実施形態において、磁気記録媒体100は、その外形が磁気ディスク等と同様に円盤形状であるので、適宜、磁気ディスク100と称し、磁気ディスク100において、磁性細線5のそれぞれは、図2(b)に示すように平面視で円環の一部を欠いた形状をしており、磁気ディスクや光磁気ディスクのデータの記録領域であるトラックの形状に類似するため、適宜、トラック5と称する。
図2(b)に示すように、磁気記録媒体記録再生装置200で再生されるデータが格納されている磁気ディスク100は、円盤状の基板7をベースとして、表面(上面)にデータの記録(格納)領域として複数の磁性細線5,5,…が同心円状(円環状)に形成されている。それぞれの磁性細線5には、その長さ方向(細線方向)の所定の単位長さ(データ長)毎に、2値のデータ、すなわち「0」又は「1」のデータを、磁性細線5の膜厚方向に対して、若しくは長手方向に対して、一方向又はその反対方向の磁化の磁区Dとして記録されている。この磁性細線5の、1つのデータを格納された単位領域をデータ領域と称する。さらに、磁気ディスク100は、前記したように磁性細線5中でデータ領域を移動させるため、磁性細線5,5,…には、その両端に一対の電極52,53が接続され、円盤状の基板7の上に絶縁層6を介して形成されている。
(磁性細線)
次に、磁気記録媒体100の磁性細線5について説明する。磁性細線5は、磁気記録媒体100にデータを記録するための記録領域である。磁気ディスク100の磁性細線(トラック)5は強磁性材料からなり、特に膜面に垂直な方向の磁化を有し、例えば、垂直磁気異方性材料で形成されることが好ましい。そして、磁性細線5は、具体的には、Ni、Fe、Co等の遷移金属や、その合金、Pd、Pt等との積層膜を用いて形成されることを例示することができる。磁性細線5の厚さ(膜厚)は、例えば、5〜100nm、幅(磁気ディスク100の径方向長さ)は10〜200nm、磁性細線5,5間は40〜200nmが好ましく、幅及び間隔が短いほど、いわゆるトラックピッチが狭いほど磁気ディスク100の記録容量を大きくできる。また、磁性細線5の長さ方向長(トラック長)は、特に制限しないが、厚さ及び幅方向長に対して十分に長いものであればよい。さらに、磁気ディスク100におけるすべての磁性細線5が同じ長さでなくてもよいが、同時にデータを再生する(磁気を検出する)隣り合う所定本数の磁性細線5(以下、適宜「並列再生する磁性細線5」)同士は長さを揃えることが好ましい。磁気ディスク100では、磁性細線5が外周寄りほど長くなるので一律ではないが、厚さ及び幅方向長に対して十分に長いものであればよい。
磁性細線5の両端には、一対の電極52,53が接続されているが、電極52,53は、Cu,Al,Au,Pt,Ag等の金属や、その合金のような一般的な電極用金属材料からなる。図2(b)では、電極52,53はそれぞれの磁性細線5の両端における当該磁性細線5上に積層されて設けられているが、並列再生する場合には、並列再生する磁性細線5の両端で並列に接続してもよい。また、電極52,53は、裏面(下面)に形成されてもよく、その場合は、電流供給手段10へ電気的に接続可能となるように基板7の一部が除去されて、図2(b)における電流供給手段10は磁気ディスク100の下面に接続される。
ここで、磁性細線5の幅は、一例を挙げれば200nm以下とするのが好ましいが、これは、磁性細線5の幅を200nm以下とすることで、磁性細線5の長手方向に磁区Dが区切れやすくなり、かつ幅方向には複数の磁区Dが存在できなくなるため、また、磁壁DW(磁区D)の移動速度が向上する(約150m/sにまで向上させることができる)ためである。また、磁気記録媒体100の平坦性の観点から、磁性細線5は、絶縁層6に埋め込んで設けるようにすることが好ましい。
(電流供給手段)
電流供給手段10は、磁性細線5の長手方向に電流(電子)を供給して磁壁DW(磁区D)を、断続的にシフト移動させる手段である。
電流供給手段10は、磁気記録媒体100の磁性細線5の両端に接続され、磁性細線5において2値の一方のデータ(例えば、「0」)を記録された領域と、2値の他方のデータ(例えば、「1」)を記録された領域との間に生成している磁壁DWを、断続的にシフト移動させるパルス電流を、磁性細線5の一端から他端に向かう細線方向(長さ方向)に供給する手段である。すなわち、磁気記録媒体100の各磁性細線(トラック)5の両端に設けられた電極52,53(図2(b)参照)に接続して、パルス電流を磁性細線5へ、その長手方向に供給する。このパルス電流により、磁性細線5中を、データを記録された領域が当該磁性細線5の細線方向(パルス電流とは逆方向(電子の移動方向))に沿って移動する。
また、図4において、パルス電流源11は、前記の電流供給手段10に設けられて、前記のパルス電流を発生する装置である。この例では、矢印で示すように、パルス電流が磁性細線5を図4の右側から左側に向けて流れるので、電子は左側から右側に向けて磁性細線5を移動し、よって、前記の磁区Dは磁性細線5を左側から右側に向けてシフト移動する。
(データ記録手段)
データ記録手段20は、磁性細線5に予め定めた書込領域29(図1参照)に接続し、前記の電流供給手段10によるパルス電流に同期して、書込領域29にデータを記録する手段であり、ハードディスク装置における書き込みと同様な信号処理によって、生成されたデータを磁性細線5へ記録する手段である。
すなわち、磁性細線5に固定されている書込領域29において、電流供給手段10が供給するパルス電流に同期して、磁性細線5において磁壁DWの断続的なシフト移動における静止時に、磁性細線5の書込領域29に到達しているデータ領域にデータを記録する手段である。データ記録手段20では、スピン注入磁化反転を用いて、磁性細線5の磁区Dの状態を変化させることで、データの書き込みを行う。これにより、磁性細線5にデータが記録され、磁性細線5は磁気記録媒体100の記録領域となる。
図1、図2(a)に示すように、データ記録手段20は、磁壁DWの移動方向に対して、データ再生手段30の手前側の任意の所定位置、すなわち、データ再生手段30よりも前方(他端側の方向)の磁性細線5の一部を含む所定の領域に配置されている。データ記録手段20のデータ記録用素子は、磁性細線5と一体となって、CPP−GMR(Current Perpendicular to Plane - Giant MagnetoResistance)素子型、又は、TMR(Tunneling MagnetoResistance)素子型等の構造をもつスピン注入磁化反転素子構造を構成し、データ記録用素子として機能する。なお、データ記録手段20は、データの記録(書き込み)ができるものであれば、公知の磁気ヘッドを用いてもよい。また、磁性細線5におけるデータ記録手段20の位置も、データ再生手段30の手前であり、データの記録、再生、あふれ検出、再記録を阻害しない位置であれば、どの位置でもよい。データ記録手段20の詳細な構造や、動作については、例えば特許文献1に記載されているので参照されたい。
(あふれデータ検出手段)
あふれデータ検出手段40は、磁性細線5の一端側の端部に予め定めたあふれデータ検出領域49(図1参照)に接続し、パルス電流に同期して、あふれデータ検出領域49に記録されているデータを検出する手段である。
すなわち、磁性細線5に固定されている、あふれデータ検出領域49において、電流供給手段10が供給するパルス電流に同期して、磁性細線5において磁壁DWの断続的な移動における静止時に、磁壁DWの移動により、データ再生手段30の読出領域39を通過して、磁性細線5のあふれデータ検出領域49に到達しているデータを検出する手段である。
図1、図2(a)に示すように、あふれデータ検出手段40は、磁壁DWの移動方向に対して、データ再生手段30の後方であって、磁性細線5の一端側(磁性細線5における磁壁DW(磁区D)の移動が終了する側)の端部の磁性細線5の一部を含む所定の領域(先端部)に配置されている。なお、ここでの先端部とは、例えば、磁性細線5の一端側における最先端から、例えば10mmあたりまでの範囲をいう。この先端部において、磁壁DWの移動により、前記端部に移動したデータ(あふれデータ)を検出して、当該検出したデータを、あふれデータ再記録手段50に伝送する。なお、データの伝送は、あるプロトコルに縛られるような複雑なものである必要はなく、あふれデータ検出領域49で検出された磁化の方向を、磁性細線5における再書込領域59の部位に形成させることができるものであれば、どのようなものでもよい。
前記したように、磁性細線5に形成された磁区Dは、電流供給手段10から供給されるパルス電流により、磁性細線5の長さ方向(細線方向)に沿って移動する。そして、仮に、あふれデータ検出手段40がなければ、データ再生手段30の読出領域39を通過し、磁性細線5の先端部まで磁区Dが移動すると、データがあふれて消失してしまう。しかし、本実施形態の磁気記録媒体記録再生装置200は、あふれデータ検出手段40を設けたので、データが消失する前にこのデータを検出することができる。そして、検出したデータ(磁化の向き)は、あふれデータ再記録手段50に伝送される。
あふれデータ検出手段40は、CPP−GMR素子やTMR素子を用いて、磁性細線5の磁区状態を検出する。あふれデータ検出手段40の詳細な構造や、動作についても、例えば特許文献1に記載されているので参照されたい。
(あふれデータ再記録手段)
あふれデータ再記録手段50は、磁性細線5の他端側の端部に予め定めた再書込領域59(図1参照)に接続し、パルス電流に同期して、あふれデータ検出手段40で検出されたデータを、再書込領域59に再度記録する手段である。
すなわち、磁性細線5に固定されている再書込領域59において、電流供給手段10が供給するパルス電流に同期して、磁性細線5において磁壁DWの断続的な移動における静止時に、磁性細線5の再書込領域59に到達しているデータ領域にデータ(あふれデータ)を再度記録する手段である。
図1、図2(a)に示すように、あふれデータ再記録手段50は、磁壁DWの移動方向に対して、データ再生手段30の手前側であって、磁性細線5の他端側(磁性細線5における磁壁DW(磁区D)の移動が開始する側)の端部の磁性細線5の一部を含む所定の領域(後端部)に配置されている。なお、ここでの後端部とは、例えば、磁性細線5の他端側における最先端から、例えば10mmあたりまでの範囲をいう。
前記したように、磁性細線5の長さ方向(細線方向)に沿って移動する磁区Dによるデータは、あふれデータ検出手段40により検出され、この検出されたデータが、あふれデータ検出手段40から、あふれデータ再記録手段50に伝送される。あふれデータ再記録手段50は、この伝送されたデータを、磁性細線5の後端部に書き戻すことで、データを磁性細線5に再度記録する。これにより、データの消失を防ぐことができる。
あふれデータ再記録手段50は、データ記録手段20と同様に、スピン注入磁化反転を用いて、磁性細線5の磁区Dの状態を変化させる。あふれデータ再記録手段50の構成は、データ記録手段20と同様である。あふれデータ検出手段40の詳細な構造や、動作についても、例えば特許文献1を参照されたい。
(データ再生手段)
データ再生手段30は、磁性細線5に磁区Dの磁化の方向の違いにより記録されているデータを再生する手段である。
図1、図2(a)に示すように、データ再生手段30は、磁壁DWの移動方向に対して、データ記録手段20の後方の任意の所定位置、すなわち、データ記録手段20よりも後方(一端側の方向)の磁性細線5の一部を含む所定の領域に配置されている。また、あふれデータ検出手段40よりも前方(他端側の方向)の任意の所定位置に配置されている。
図4に示すように、データ再生手段30は、磁区Dの磁化の方向を検出する磁気センサ31を備えている。磁気センサ31としては、TMR素子、CPP−GMR素子、ホール素子等を用いることができる。
また、データ再生手段30は、磁気センサ31にバイアス電流用の定電流を供給する定電流源32を備えている。
さらに、データ再生手段30は、磁気センサ31の電圧を測定することで、磁気センサ31の抵抗を検出する電圧センサである抵抗測定部33を備えている。磁気センサ31は、バイアス電流の供給を受けることで、磁性細線5に形成されている磁区Dの磁化の方向に応じて抵抗が変動し、抵抗測定部33は当該抵抗の変動を電圧の変動として測定することができるので(四端子法)、磁区Dの磁化の方向(前記の例で、上向きか下向きか)を判断することができる。
ここで、データ再生手段30においては、定電流源32と磁気センサ31とを接続するライン32aに、定電流源32により磁気センサ31に供給する定電流をON、OFFする第1スイッチング素子36が介装されている。第1スイッチング素子36としては、MOSFET、バイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子等を用いることができる。
また、磁気センサ31と抵抗測定部33とを接続するライン33aに、磁気センサ31と抵抗測定部33との接続をON、OFFする第2スイッチング素子37が介装されている。第1スイッチング素子36としても、MOSFET、バイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子等を用いることができる。
(制御部)
制御部8は、マイクロコンピュータ等で構成された制御装置であり、磁気記録媒体記録再生装置200の全体を集中的に制御する。
なお、詳細は後述するが、制御部8は、データ再生手段30の動作を制御する構成を備えている。すなわち、パルス電流源11が発生するパルス電流の立ち上がり、立ち下がりのタイミングを検知して、当該検知結果に基づいて第1スイッチング素子36及び第2スイッチング素子37をON、OFFするように制御する。
図5に示すように、制御部8は、立ち上がり検出部81と、立ち下がり検出部82と、第1スイッチング部83と、第2スイッチング部84と、積分部85と、リフレッシュ部86と、比較部87とを備えている。
立ち上がり検出部81は、パルス電流源11のパルス電流の入力を受け付け、パルス電流源11により磁性細線5に流すパルス電流の立ち上がりを検出し、検出結果を、第1スイッチング部83、第2スイッチング部84にそれぞれ出力する。
立ち下がり検出部82は、パルス電流源11のパルス電流の入力を受け付け、パルス電流源11により磁性細線5に流すパルス電流の立ち下がりを検出し、検出結果を、第1スイッチング部83、第2スイッチング部84にそれぞれ出力する。
第1スイッチング部83は、立ち上がり検出部81、立ち下がり検出部82から検出結果を受け付け、パルス電流源11により磁性細線5に流すパルス電流が立ち下がるときは定電流のバイアス電流の供給をONにし、立ち上がるときはOFFにするように、図示しないドライバ回路を介して、第1スイッチング素子36を制御する。
第2スイッチング部84は、立ち上がり検出部81、立ち下がり検出部82から検出結果を受け付け、パルス電流源11により磁性細線5に流すパルス電流が立ち下がるときは磁気センサ31と抵抗測定部33との接続をONにし、立ち上がるときはOFFにするように、図示しないドライバ回路を介して、第2スイッチング素子37を制御する。
積分部85は、抵抗測定部33の再生信号を積分する。そして、磁区Dに上向きの磁化がなされていれば積分値は大きな値となり、比較部87における閾値との比較において、当該閾値を超える。逆に、磁区Dに下向きの磁化がなされていれば積分値は小さな値となり、閾値を下回る。これにより、磁区Dの磁化の方向(2値で、「1」なのか「0」なのか)を判定することができる。
リフレッシュ部86は、立ち上がり検出部81の検出結果の入力を受け付け、積分部85の積分値をリフレッシュ(リセット)する。
比較部87は、前記の積分値を所定の閾値と比較し、そのデータ判定結果を出力する。
(磁性細線における磁区(データ領域)のシフト移動)
図1〜図3に示すように、制御部8(図1参照)は、外部からの指示信号などに基づいて、データを再生する磁性細線5を選択し、それに合わせて電流供給手段10に電流を供給する磁性細線5を指示する。例えば、磁性細線5が複数の場合、制御部8は、磁気ディスク100のトラック(磁性細線)5,5,…から、次に再生しようとするデータが格納されている隣り合う所定本数(2本以上)のトラック5、例えば、4本のトラック5を選択する。選択するトラック5は、例えば1回目の選択であれば、磁気ディスク100の最外周から1〜4番目のトラック5を選択するように、また2回目以降であれば、直前に再生された4本のトラック5に隣り合う内周側の4本を選択するように設定されていてもよい。あるいは、磁気記録媒体記録再生装置200の外部からの操作により、任意のトラック5から隣り合う4本を選択できるように設定されていてもよい。
図3に示すように、本実施形態においては、磁性細線5は垂直磁気異方性材料からなり、その磁化方向は上又は下を示すため、データ「0」は下方向の磁化、「1」は上方向の磁化として、所定の単位長さ(データ長)のデータ領域に記録されている。この磁性細線5に記録されている「0」、「1」のデータを格納データと称する。ここでは、1本の磁性細線5について、図3(a)に示すように、再生領域(読出領域あるいはあふれデータ検出領域)5ROに存在している第m番目のデータ領域(データ領域m)から4つの連続した格納データとして、「1001」が記録されている領域を採り上げて説明する。磁性細線5におけるデータ領域m〜m+3の領域は、磁化方向が上、下、下、上であるため、データ領域mに対応する磁区D1、データ領域m+1とデータ領域m+2の2つの連続する格納データに対応する磁区D2、データ領域m+3に対応する磁区D3、の3つの磁区Dが形成されている。データ長は、磁性細線5の幅及び厚さにもよるが、10〜200nmが好ましく、短いほど磁気ディスク100の記録容量を大きくでき、またトラック(磁性細線)5の1本における再生速度を高速にすることができる。また、データ長は、磁性細線5毎に異なる長さとしてもよいが、1回の再生にて並列再生する所定本数の磁性細線5同士では同じ長さとすることが好ましい。
磁性細線5の、磁化方向の異なる磁区D1,D2間(データ領域m,m+1間)及び磁区D2,D3間(データ領域m+2,m+3間)には、それぞれ磁壁DW1,DW2が生成される。すなわち、磁性細線5において、データ「0」を記録された領域とデータ「1」を記録された領域との間には磁壁が生成される。磁壁DW1内では磁区D1の磁化方向(上方向)から磁区D2の磁化方向(下方向)へと磁化が徐々に変化すなわち回転しており、磁壁DW2においても同様に磁化が回転している。磁壁DW1,DW2の領域の長さ(磁性細線5の長さ方向長)は、磁性細線5の幅及び厚さ並びにデータ長にもよるが、例えば5〜200nm程度になる。
図3(a)においては、磁性細線5の再生領域5ROに磁区D1があるため、上向きの磁化が検出されて、データ領域mの格納データ「1」が再生データとなる。この磁性細線5に、図3(b)に示すように、その両端の電極52,53から、紙面上、左方向に所定の大きさの電流を供給して、紙面上、右方向に電子を注入する。すると、電子スピンのトルクに影響されて、磁壁DW1,DW2がそれぞれ、紙面上、右へ移動する。そして、磁壁DW1,DW2が1データ長の距離を移動するまでの時間tの間電流を供給して、電流の供給を停止すると、図3(c)に示すように、磁性細線5の再生領域5ROに磁区D2が移動してきているため、下向きの磁化が検出されて、データ領域m+1の「0」が再生データとなる。再び磁性細線5に左方向に電流を時間tの間供給して、磁壁DW1,DW2をさらに右へ1データ長移動させて電流の供給を停止すると、磁区D2はデータ領域m+1,m+2の2データ長の長さであるため、図3(d)に示すように、磁性細線5の再生領域5ROには引き続き磁区D2が配置して下向きの磁化が検出され、データ領域m+2の「0」が再生データとなる。また、さらに磁性細線5に電流を時間tの間供給すると、磁性細線5の再生領域5ROに磁区D3が移動してくるため、上向きの磁化が検出されて、データ領域m+3の「1」が再生データとなる(図示省略)。
このように、磁性細線5への電流の所定時間の供給と停止とを繰り返すことで、磁壁DWすなわちその両側の磁区Dを一定の距離ずつシフト移動させては停止させることができる。すなわち、パルス幅(電流供給時間t)を調整してパルス電流を供給することで、トラック(磁性細線)5におけるデータ領域を1データ長ずつ長さ方向(細線方向)にシフト移動させて、固定された再生領域5ROのデータ領域を順番に入れ替えることができる。このようにして、データ再生手段30は、パルス電流に同期して、データの再生を行うことができる。なお、パルス電流における電流の停止時間tは後述の磁気の検出に要する時間以上に設定すればよい。電流の大きさについては、磁性細線5の断面積あたりの電流密度を大きくすると磁壁移動速度が速くなるので、磁性細線5の幅と厚さ、及び再生速度に基づいて設定し、磁壁移動方向と逆の一定の向きに電流を供給するため正又は負のいずれかの直流とする。具体的には、例えば、電流密度:10〜1013A/m、パルス幅t:40ps〜10μs、停止時間t:40ps〜10μsの範囲で調整することが好ましい。
(データ再生手段の動作)
前記の図7の比較例のデータ再生手段30Aにおいて、絶縁膜34が薄すぎると、パルス電流が絶縁膜34を通過して磁気センサ31に流れ込み、ノイズの原因になるのみならず、磁気センサ31の測定系を破壊する恐れがある。一方、絶縁膜34を厚くすると、磁気センサ31と磁性細線5との距離が離れてしまい、磁気センサ31の周囲において、磁性細線5から生じる磁力は小さくなり、磁気センサ31から得られる検知信号(再生信号)レベルが小さくなってしまう。この点は前記したとおりである。
そこで、絶縁膜34に依存することなく、磁気センサ31の測定系を保護するための手段を備えたのが、本実施形態におけるデータ再生手段30である。以下では、このデータ再生手段30の動作について詳細に説明する。
すなわち、図5に示すように、第1スイッチング部83は、パルス電流源11により磁性細線5に流すパルス電流が立ち下がるのを立ち下がり検出部82で検出したときは、定電流のバイアス電流の供給をONにし、立ち上がるのを立ち上がり検出部81で検出したときはOFFにするように、第1スイッチング素子36を制御する。そのため、図6に示すように、バイアス電流(図6(b))は、パルス電流(図6(a))が立ち上がるときにはOFFとなり、パルス電流が立ち下がるときにはONとなる。
なお、パルス電流の立ち上がりのタイミングから時間T2の間は、磁区Dの移動が現実に開始するまでの遅延時間、及び、磁壁DWが磁気センサ31の下に到達するまでに要する時間の和である。また、時間T2の経過時点から時間T3の間は、磁壁DWが磁気センサ31を通過するのに要する時間である。
制御部8は、積分部85が抵抗測定部33の検出値を積分することで、磁化方向を判定している。すなわち、磁区Dに上向きの磁化がなされていれば積分値は大きな値となり、比較部87における閾値との比較において、当該閾値を超える。逆に、磁区Dに下向きの磁化がなされていれば積分値は小さな値となり、閾値を下回る。これにより、制御部8は、磁区Dの磁化の方向(2値で、「1」なのか「0」なのか)を判定することができる。
また、制御部8は、第2スイッチング部84が、パルス電流源11により磁性細線5に流すパルス電流が立ち下がるのを立ち下がり検出部82で検出したときは定電流のバイアス電流の供給をONにし、立ち上がるのを立ち上がり検出部81で検出したときはOFFにするように、第2スイッチング素子37を制御する。そのため、抵抗測定(図6(c))は、パルス電流(図6(a))が立ち上がたときにはOFFとなり、パルス電流が立ち下がったときにはONとなる。すなわち、パルス電流が立ち上がったときには抵抗測定部33と磁気センサ31とが切断され、立ち下がったときには接続される。
図6(d)の例では、磁気センサ31で上向きの磁区Dを検出し(Hレベル)、その次に下向きの磁区Dを検出し(Lレベル)、その後に上向きの磁区Dを検出している(Hレベル)様子を示している。本実施形態の図6(d)が、前記比較例の図8(b)と異なるのは、抵抗測定部33による抵抗測定が、パルス電流が立ち上がってから次に立ち下がるまでの期間には行われないので(図6(c))、検出値(再生信号)が得られない点である。
ここで、前記したように、磁気センサ31がTMR素子の例であれば、かかるTMR素子は、例えば、CoFeBの薄膜でMgOの薄膜を上下から挟みこんだ構造である。そして、前記のバイアス電流を常時通電するようにしていると、MgOの薄膜を上下から挟みこむCoFeBの薄膜間のエネルギーバリアが低下し、外乱の影響を受けやすくなる。そのため、前記のノイズの発生や、磁気センサ31の測定系の破壊につながる。
しかし、本実施形態のデータ再生手段30では、パルス電流が立ち上がってから次に立ち下がるまでの期間には、バイアス電流を流さないようにしている(図6(b))。そのため、図7、図8の比較例のようにバイアス電流が常時流れている場合に比べ、CoFeBの薄膜間のエネルギーバリアの低下を防止することができ、もっと安定したエネルギーレベルを維持することができる。そのため、磁気センサ31は、磁性細線5からのパルス電流の影響を受けにくく、前記の磁気センサ31の測定系の破壊や、ノイズの発生を防止することができる。
しかも、かかる作用効果を得るために、比較例のように絶縁膜34を厚くして設ける必要はない。よって、磁気センサ31を磁性細線5に十分近づけて設けることができる。そのため、磁気センサ31の周囲では磁性細線5から発する磁界を強くすることができるので、磁気センサ31の再生信号レベルも高めることができる。
よって、本実施形態の磁気記録媒体記録再生装置200によれば、磁気センサ31の破損等を確実に防止しつつも、磁気センサ31の再生信号レベルを高めることができる。
また、本実施形態は、パルス電流が立ち上がってから次に立ち下がるまでの期間には、磁気センサ31と抵抗測定部33との接続を切断するようにしている(図6(c))。よって、磁性細線5からのパルス電流の影響が抵抗測定部33に及ぶことを防止して、抵抗測定部33を保護することができる。
また、本実施形態では、最終的なデータ判定結果を得るために、積分部85を用いている。すなわち、磁区Dのシフト移動直後は磁区Dが磁性細線5の長手方向に動いていて、本来の位置に停止していない場合も考えられる。すると、磁気センサ31で検出する磁区Dの磁化の方向は、本来あるべき正しい向きに定まっていない可能性がある。そのため、その不安定な時期の磁気センサ31による検出結果については棄却することが望ましい。
そこで、磁区Dが磁性細線5の長手方向に動いている時間帯も含めて、パルス電流が立ち上がりのタイミングで抵抗測定部33の再生信号の積分を開始し、次のパルス電流の立ち上がりのタイミングで比較部87により積分結果を所定の閾値と比較する。これにより、磁化の方向が上向きか下向きかを、磁区Dの前記の動きの影響を受けることなく判定することができる。
磁区Dが磁性細線5の長手方向に動く前記の不安定な時期の磁気センサ31による検出結果を棄却するためには、磁区Dが動いている時間を除外するように、抵抗測定部33の再生信号を判定するタイミングを遅延させることも考えられる。しかし、本実施形態のように積分部85を用いる方が、判定タイミングを遅延させるより簡易に行うことができる。
したがって、本実施形態によれば、磁区Dの動きの影響を受けることなく、簡易な手段により磁区Dの磁化の方向を判断することができる。
5 磁性細線
8 制御部
11 パルス電流源
31 磁気センサ
32 定電流源
33 抵抗測定部
36 第1スイッチング素子
37 第2スイッチング素子
85 積分部
200 磁気記録媒体記録再生装置(磁気記録媒体再生装置)
D 磁区

Claims (3)

  1. 磁性膜が細線状に形成され、長手方向の一部に他の部分とは磁化方向の異なる磁区が形成される磁性細線に、前記磁区をシフト移動させるための電子をパルス電流により供給するパルス電流源と、
    前記磁区の磁化の方向を検出する磁気センサと、
    前記磁気センサにバイアス電流用の定電流を供給する定電流源と、
    前記磁気センサの電圧を測定することで前記磁気センサの抵抗を検出する抵抗測定部と、
    前記定電流源により前記磁気センサに供給する前記定電流をON、OFFする第1スイッチング素子と、
    前記パルス電流源により前記磁性細線に流す前記パルス電流の立ち下がりを検出する立ち下がり検出部と、
    前記パルス電流の立ち上がりを検出する立ち上がり検出部と、
    前記立ち下がり検出部で前記パルス電流源により前記磁性細線に流す前記パルス電流が立ち下がることを検出したときは前記定電流源を制御して定電流の供給をONにし、前記立ち上がり検出部によって前記パルス電流立ち上がりを検出したときはOFFにするように、前記第1スイッチング素子を制御する第1スイッチング部とを備えることを特徴とする磁性細線再生装置。
  2. 前記磁気センサと前記抵抗測定部との接続をON、OFFする第2スイッチング素子と、
    前記立ち下がり検出部によって前記パルス電流源により前記磁性細線に流す前記パルス電流が立ち下ることを検出したときは前記磁気センサと前記抵抗測定部との接続をONにし、前記立ち上がり検出部によって前記パルス電流が立ち上がることを検出したときはOFFにするように、前記第2スイッチング素子を制御する第2スイッチング部とを備える請求項1に記載の磁性細線再生装置。
  3. 前記磁気センサの検出値を積分する積分部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性細線再生装置。
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