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JP6477902B2 - イオン源用液体試料導入システム及び分析システム - Google Patents
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JP6477902B2 - イオン源用液体試料導入システム及び分析システム - Google Patents

イオン源用液体試料導入システム及び分析システム Download PDF

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Description

本発明は、質量分析装置等のイオン分析装置のイオン源に液体試料を導入するために用いるイオン源用液体試料導入システムに関する。
液体試料に含まれる成分を分析する装置の1つに質量分析装置がある。質量分析装置は液体試料中の成分をイオン化するイオン源と、イオン化された成分を質量電荷比に応じて分離し検出する質量分析部とを有する。液体試料をイオン化するイオン源(例えばESI源やAPCI源)では、一般に、液体試料をイオン化プローブに送液し、該イオン化プローブの先端から流出する液体試料に霧化促進ガス(ネブライザガスや乾燥ガスとも呼ばれる)を吹き付けて液体試料をイオン化する。
上記イオン源に液体試料を導入する際には、例えば、特許文献1に記載の液体試料導入システムが用いられる。この液体試料導入システムでは、液体試料を収容した密閉容器(液体試料容器)の内部の液面よりも上部の空間に送液ガスを送給し、該送液ガスの圧力により液体試料容器内の液体試料をイオン源のイオン化プローブに送液する。
米国特許第5703360号明細書
上述の液体試料導入システムでは、イオン源において液体試料に吹き付けるための霧化促進ガスの他に、液体試料を送液するために送液ガスを用いる必要があり、両ガス源を用意する必要があることからコストが高くなってしまうという問題があった。
ここでは質量分析装置を一例として説明したが、液体試料からイオンを生成して分析するイオン移動度分析装置等においても同様の問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、低コストで液体試料をイオン化することができるイオン源用液体試料導入システムを提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、液体試料をイオン源のイオン化プローブに送液し、該イオン化プローブの先端から流出する液体試料に霧化促進ガスを吹き付けて液体試料をイオン化するイオン源用液体試料導入システムであって、
a) 液体試料が収容される密閉容器である液体試料容器と
b) 前記イオン源への霧化促進ガスの流路の途中に一端が接続され、他端が前記液体試料容器の内部の液面よりも上方に接続される送液ガス流路と、
c) 一端が前記液体試料容器の内部の液面よりも下方に接続され、他端が前記イオン化プローブに接続される試料送液流路と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係るイオン源用液体試料導入システムでは、イオン源への霧化促進ガスの流路の途中に送液ガス流路を接続する。そして、霧化促進ガスの一部を液体試料容器に導入し、該霧化促進ガスの圧力によって液体試料容器内の液体試料をイオン源のイオン化プローブに送液する。つまり、イオン源において用いられる霧化促進ガスを送液ガスとしても用いる。従って、液体試料をイオン源に送液するための送液ガスの供給源を追加する必要がなく、低コストで液体試料をイオン化することができる。
本発明に係るイオン源用液体試料導入システムでは、霧化促進ガスの流路の途中に送液ガスを接続して流路を分岐させ、分岐した2つの流路の両方に霧化促進ガスを送給する。液体試料を送液するために流路切替バルブを用いて霧化促進ガスを送給すると、送液ガス流路に霧化促進ガスを送給する間イオン源に霧化促進ガスが送給されなくなり、イオン源(より具体的にはイオン化室の内部)の圧力や気流が変化するため、液体試料から生成されるイオンの種類やイオンの生成効率が変動してしまう。本発明に係るイオン源用液体試料導入システムでは、霧化促進ガス流路と送液ガス流路の両方に同時に霧化促進ガスを送給することができるため、イオン化室の圧力や気流を安定させ一定の条件下で液体試料からイオンを生成することができる。
液体試料のイオン化には、霧化促進ガスに加えて乾燥ガスを併用する場合があり、そうしたイオン化源では乾燥ガスを液体試料の送液に利用することも可能ではあるが、適用可能なイオン化源が乾燥ガスを用いるものに限定されてしまう。本発明に係るイオン源用液体試料導入システムでは、液体試料を大気圧イオン化法でイオン化する際に、液体試料の種類を問わず広く用いられる霧化促進ガスを利用するため、多くの種類の液体試料及びイオン化源に適用することができる。
本発明に係るイオン源用液体試料導入システムでは、
前記送液ガス流路を流れるガスの圧力を調整するための送液ガス圧調整部
を備えることが好ましい。
上記送液ガス圧調整部を備えた態様のイオン源用液体試料導入システムでは、イオン源に供給される霧化促進ガスの圧力と独立に送液ガスの圧力を調整し、イオン源に送液する液体試料の量を変更することができる。
ところで、特許文献1には、液体試料が収容された複数の試料容器のそれぞれに送液ガス流路と試料送液流路を取り付け、さらにこれら複数の送液ガス流路と複数の試料送液流路のそれぞれの接続/遮断を切り替える流路切替バルブを取り付けることにより、複数の液体試料を択一的にイオン源に導入する構成が記載されている。この構成では、1種類の液体試料につき2つの流路切替バルブ(即ち、送液ガス送給流路及び試料送液流路にそれぞれ取り付ける流路切替バルブ)が流路内に組み込まれる。そのため、液体試料の種類が多くなるほど流路切替バルブの数が多くなり、それら流路切替バルブにおいてコンタミネーションを生じるリスクが大きくなる、という問題もあった。
そこで、本発明に係るイオン源用液体試料導入システムでは、
前記液体試料容器が複数設けられ、
前記送液ガス流路の前記他端側が、それぞれが液体試料容器の内部の液面よりも上方に接続される複数の送液ガスサブ流路に分岐しており、
前記試料送液流路の前記一端側が、それぞれが液体試料容器の内部の液面よりも下方にそれぞれ接続される複数の試料送液サブ流路に分岐しており、
さらに、
前記送液ガス流路の分岐点に配置され前記複数の送液ガスサブ流路を択一的に連通させる、又は、前記試料送液流路の分岐点に配置され前記複数の試料送液サブ流路を択一的に連通させる流路切替部を備える
ことが好ましい。
上記態様のイオン源用液体試料導入システムにおいて、前記流路切替部は、前記試料送液流路の分岐点に配置され前記複数の試料送液サブ流路を択一的に連通させるものであることがより好ましい。このような流路切替部を用いることにより、複数の液体試料容器を同時に加圧した状態を維持することができるため、イオン化プローブに送液する液体試料を切り替える際のデッドタイムを短くすることができる。
前記流路切替部には、例えばメインポートと複数のサブポートを有し、該複数のサブポートのうちの1つを選択的にメインポートに接続する流路切替バルブを用いることができる。この態様では1つの流路切替部のみを用いて複数の液体試料を択一的にイオン源送液流路に導入することができる。従って、特許文献1の液体試料導入システムに比べてコンタミネーションが生じるリスクを低減することができる。
本発明に係るイオン源用液体試料導入システムを用いることにより、低コストで液体試料をイオン源に導入してイオン化することができる。
本発明に係るイオン源用液体試料導入システムを有する質量分析装置の要部構成図。 本発明に係るイオン源用液体試料導入システムの一構成例。 本実施例において設定される分析条件の一例。 本発明に係るイオン源用液体試料導入システムの別の構成例。
本発明に係るイオン源用液体試料導入システムの実施例について、以下、図面を参照して説明する。本実施例のイオン源用液体試料導入システムは、図1に示す飛行時間型質量分析装置(以下、「TOF−MS」とも呼ぶ。)において液体クロマトグラフ80から溶出する分析液体試料中の各種成分を質量分析する際に、質量較正用の標準液体試料を導入するために用いられる。なお、本実施例ではイオン分析装置としてTOF−MSを用いているが、本実施例と同様の構成のイオン源用液体試料導入システムは、他の質量分析装置やイオン分析装置(イオン移動度分析装置等)においても用いることができる。
液体クロマトグラフ80、イオン源用液体試料導入システム、及びTOF−MSの各部は制御部90により制御される。制御部90は、記憶部91のほかに、機能ブロックとして分析条件設定部92、及び分析実行部93を備えている。制御部90の実体は所要のソフトウェアがインストールされたコンピュータであり、入力部94と表示部95が接続されている。分析条件設定部92は、使用者による入力に基づき分析条件を設定し分析実行ファイルを作成して記憶部91に保存する。また、分析実行部93は、使用者による指示に応じて、分析実行ファイルに基づき液体クロマトグラフ80、イオン源用液体試料導入システム、及びTOF−MSの各部を動作させ分析液体試料中の各種成分の分析を実行する。
TOF−MSは、大気圧雰囲気に維持されるイオン化室10と、図示しない真空ポンプにより排気され高真空に維持される分析室129とを有し、その間には段階的に真空度を高くした第1中間室124と第2中間真空室127が配設されている。イオン化室10と第1段中間真空室124は細径の脱溶媒管11を介して連通しており、第1段中間真空室124と第2段中間真空室127は円錐形状のスキマー126の頂部に穿設された小径のオリフィスを介して連通している。
液体クロマトグラフ80のカラムで時間的に分離された分析液体試料中の各種成分は、ESIプローブ20で帯電した微小液滴となってイオン化室10内に噴霧される。また、後述のイオン源用液体試料導入システムから送液される質量較正用の標準液体試料も同様に、ESIプローブ30で帯電した微小液滴となってイオン化室10に噴霧される。これらの帯電液滴は、イオン化室10内のガス分子と衝突してさらに微細な液滴に粉砕され、速やかに乾燥して(脱溶媒化されて)イオン化する。これらのイオンはイオン化室10と第1中間真空室124の差圧によって脱溶媒管11に引き込まれ、イオンガイド125、128で収束されつつ2つの中間真空室124、127を通過して分析室129内の3次元四重極型のイオントラップ130に導入される。
イオントラップ130では、図示しない電源から各電極に印加される高周波電圧により形成される四重極電場によって、イオンが一旦捕捉・蓄積される。イオントラップ130の内部に蓄積された各種イオンは、所定のタイミングで一斉に運動エネルギーを付与され、質量分離器としての飛行時間型質量分離器(TOF)131に向けてイオントラップ130から放出される。TOF131は図示しない直電電源から直流電圧が印加されるリフレクトロン電極132を備え、これにより形成される直流電場の作用によってイオンは折り返され、イオン検出器133に到達する。一斉にイオントラップ30から出射されたイオンのうち、質量電荷比が小さいイオンほど速く飛行し、質量電荷比の大きさに応じた時間差でイオン検出器133に到達する。イオン検出器133は到達したイオン数に応じた電流を検出信号として出力する。イオン検出器133からの出力信号は、後述する制御部90の記憶部91に保存される。
上述のとおり、本実施例のイオン源用液体試料導入システムは、TOF−MSのイオン化室10に液体クロマトグラフ80のカラムから溶出する液体試料とともに質量較正用の標準液体試料を導入してイオン化するシステムであり、それぞれ異なる質量電荷比のイオンを複数生成する成分が溶解した6種類の標準液体試料a〜fが用意され、それぞれ液体試料容器70a〜70fに収容されている。
イオン化室10に配設されたESIプローブ30には、窒素ガスボンベ(霧化ガス源)40につながるネブライザガス流路41が設けられている。ネブライザガス流路41には、窒素ガスボンベ40に近い方から順にバルブ42、分岐部43が設けられており、分岐部43には、送液ガス流路50が接続されている。送液ガス流路50には、レギュレータ51及び分岐部52が設けられており、分岐部52にはリリーフバルブ53につながるリリーフ流路54が接続されている。
送液ガス流路50は6本の送液ガスサブ流路50a〜50fに分岐している。各送液ガスサブ流路50a〜50fの端部は、標準液体試料が収容された容器(液体試料容器)70a〜70f内の液面よりも上部の空間に接続されている。また、各送液ガスサブ流路50a〜50fと並列に、大気開放バルブ55につながる大気開放流路56が設けられている。
また、ESIプローブ30には、試料送液流路60が接続されている。試料送液流路60の他端は6ポジション7方バルブ61のメインポート61gに接続されている。6ポジション7方バルブ61は6つのサブポート61a〜61fを有しており、これらサブポート61a〜61fのうちの1つがメインポート61gに接続される。サブポート61a〜61fにはそれぞれ、試料送液サブ流路60a〜60fの一端が接続されている。試料送液サブ流路60a〜60fの他端は、液体試料容器70a〜70f内の液面よりも下方(即ち液中)に接続されている。
次に、本実施例における分析動作について説明する。
使用者が、分析液体試料に含まれることが想定される1乃至複数の成分の名称、該成分が液体クロマトグラフ80のカラムから溶出する時間帯(保持時間)、及びTOF−MSにおいて該成分を質量分析する際の測定質量範囲、該成分の質量分析時に内部標準として使用する質量較正用の標準液体試料の種類(あるいは該標準液体試料が収容されている液体試料容器の番号)を含む分析パラメータを入力すると、制御部90の分析条件設定部92はこれらに基づき分析条件ファイルを作成し、記憶部91に保存する。分析条件の一例を図3に示す。各成分の質量分析時に使用する標準液体試料には、該成分の測定質量範囲内に質量電荷比を有し、かつ該成分から生成されるイオンと質量電荷比が重複しないという条件を満たすイオンを複数種類生成するものが選択される。
ここでは、使用者が各成分の保持時間、測定質量範囲、及び標準液体試料の種類を入力する場合について説明するが、複数の成分のそれぞれに対して保持時間、測定質量範囲、及び標準液体試料の種類に関する情報を対応付けた成分分析情報を記憶部91に予め保存しておき、使用者が成分の名称を入力すると分析条件設定部92が記憶部91に保存された成分分析情報に基づいて保持時間、測定質量範囲、及び標準液体試料の種類を自動的に決定して分析条件ファイルを作成するようにしてもよい。
使用者により分析開始が指示されると、分析実行部93は、液体クロマトグラフ80に分析液体試料を導入し、移動相の流れに乗せて分析液体試料をカラムに導入する。液体クロマトグラフ80のカラムにおいて時間的に分離された分析液体試料中の成分(成分A成分B、成分C)は順次ESIプローブ20に導入され、イオン化されて質量分析に供される。
上記分析動作と並行して、イオン源用液体試料導入システムでは、上述の分析条件に基づき、測定開始から4.5分(成分Aの分析終了時間と成分Bの分析開始時間の中間時点)経過するまでは液体試料容器70a中の液体試料が、その後7.0分(成分Bの分析終了時間と成分Cの分析開始時間の中間時点)経過するまでは液体試料容器70b中の液体試料が、その後分析終了までは液体試料容器70d中の標準液体試料がESIプローブ30に送液される。これら液体試料を送液する際、イオン源用液体試料導入システムの各部は次のように動作する。
窒素ガスボンベ40からネブライザガス流路41には3L/minの流量、+500kPaの圧力で窒素ガスが送給される。ここで、LはESIプローブ30からバルブ42までの流路長である。また、+500kPaという表記は、イオン化室10内の圧力よりも500kPa高い圧力であることを意味する。例えばイオン化室10が大気圧(101.325kPa)であれば、601.325kPaの圧力で窒素ガスが送給される。なお、ネブライザガス流路41に送給する窒素ガスの流量及び圧力、並びに送液ガスの圧力の数値はいずれも一例であり、使用者が適宜に変更することができる。ネブライザガスの流量や圧力は、使用するイオン化プローブ(本実施例ではESIプローブ30)の仕様等に応じて決めればよく、送液ガスの圧力は、標準液体試料の目的送出量に応じて決めればよい。ただし、ネブライザガス及び送液ガスの圧力は、いずれもイオン化室10内の圧力よりも高くしておく。
分岐部43から送液ガス流路50に流れ込んだ窒素ガスは、レギュレータ51により+100Paに減圧され、各送液ガスサブ流路50a〜50fを通って液体試料容器70a〜70fに送られる。これにより、各液体試料容器70a〜70fの内部が同時に加圧され、液体試料容器70a〜70fに収容された標準液体試料がそれぞれ試料送液サブ流路60a〜60fに送出される。なお、レギュレータ51に異常が発生して送液ガス流路50内でのガス圧が+150kPa以上になると、リリーフバルブ53が開放され窒素ガスが放出される。
試料送液サブ流路60a〜60fに送出された各標準液体試料は、6ポジション7方バルブ61の6つのサブポート61a〜61fに到達する。6ポジション7方バルブ61では、サブポート61a〜61fのうちの1つのみがメインポート61gに接続される。測定開始時には、サブポート61aに送出された標準液体試料(液体試料容器70aに収容された標準液体試料)がメインポート61gを通って試料送液流路60に流れ込み、ESIプローブ30に導入される。その後、分析時間の経過にあわせ、6ポジション7方バルブ61の流路が切り替えられ、標準液体試料b, dが順にESIプローブ30に送液される。液体試料の分析を終了し、送液を停止する際には、まずネブライザガス流路41のバルブ42を閉じ、続いて大気開放バルブ55を開放して液体試料容器70a〜70f内の加圧を解消する。その後、液体試料容器70a〜70fを取り外し交換する等の作業を行う。
以上、説明したように、本実施例のイオン源用液体試料導入システムでは、ESIプローブ30に接続されたネブライザガス流路41の途中に送液ガス流路50を接続する。そして、ネブライザガスの一部を液体試料容器70a〜70fに導入し、該ネブライザガスの圧力によって液体試料容器70a〜70f内の標準液体試料をESIプローブ30に送液する。従って、従来のように液体試料をESIプローブに送液するための送液ガスの供給源を設ける必要がなく、低コストで液体試料をイオン化することができる。
TOF−MSでは、装置自体あるいはその周辺の温度変化や質量分析装置の各部に印加される電圧が変動すると質量電荷比とイオンの飛行時間の関係が変化する。TOF−MSではppmオーダーの高い質量精度の分析が求められるため、分析液体試料の質量分析中に内部標準として標準液体試料を導入することにより質量較正を行うことが多い。本実施例のイオン源用液体試料導入システムを用いると、ESIプローブ30へのネブライザガスの送給を継続したまま標準液体試料の種類を変更することができるため、イオン化室10内の圧力や気流の変動がなく、液体クロマトグラフ80から溶出する成分を一定の条件下でイオン化することができる。
また、本実施例のイオン源用液体試料導入システムでは、ネブライザガスを液体試料の送液に利用する。ネブライザガスは液体試料の種類を問わず、液体試料を大気圧イオン化する際に用いられるため、幅広い種類の液体試料及びイオン化法について用いることができる。
さらに、本実施例のイオン源用液体試料導入システムでは、1つの6ポジション7方バルブ61のみで6種類の液体試料の中からESIプローブ30に導入する液体試料を選択する。そのため、従来の(例えば特許文献1に記載の)イオン源用液体試料導入システムのように多数の流路切替部を設ける必要がなく、流路切替部でコンタミネーションが生じるリスクを低減できる。
なお、送液ガス流路50が6本の送液ガスサブ流路50a〜50fに分岐する位置に6ポジション7方バルブを配置することにより、択一的に液体試料容器70a〜70fの加圧して標準液体試料を送液することもできる。しかし、この場合に、送液対象外の標準液体試料を収容した液体試料容器の内部は加圧されず、送液する標準液体試料を切り替える際のデッドタイム(標準液体試料を切り替えてから実際にその標準液体試料がイオン源に到達するまでに要する時間)が長くなる。従って、上述したように、試料送液サブ流路60a〜60fと試料送液流路60の接続位置に1つの6ポジション7方バルブ61を配置することが望ましい。これにより、送液する標準液体試料を切り替える際のデッドタイムを短くすることができる。
さらに、本実施例のイオン源用液体試料導入システムでは、送液ガス流路50にレギュレータ51を配置しているため、ネブライザガスの圧力と独立に送液ガスの圧力を調整し、液体試料の送液量を適宜に変更することができる。
上記実施例はいずれも一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
上記実施例では、6種類の標準液体試料を選択的にESIプローブ30に導入したが、ESIプローブ30に送液する液体試料は質量較正用の標準液体試料のみに限定されない。例えば、分析液体試料を導入することもできる。また、試料送液流路60及び試料送液サブ流路60a〜60fを洗浄するための洗浄液を送液することもできる。あるいは、図4に示すように、サブポート61aを液体クロマトグラフ80’の出口に接続し、液体クロマトグラフ80’から6ポジション7方バルブ61及び試料送液流路60を介してESIプローブ30に分析液体試料(中の各種成分)を導入するようにしてもよい。この場合には、分析液体試料導入用のESIプローブ20を備える必要がない。
また、上記実施例では流路切替部として6ポジション7方バルブ61を用いたが、送液する液体試料の数に応じて適宜の数のサブポートを有する流路切替部を用いることができる。
さらに、上記実施例ではESIプローブ30をイオン化プローブとして用いたが、APCIプローブ等、他のイオン化プローブを用いてもよい。APCIプローブを用いる場合には、上記実施例のネブライザガスに代えて乾燥ガスを使用し、イオン化室10の内部でAPCIプローブの先端に対向する位置から液体試料に乾燥ガスを吹付けるように構成することができる。
その他、上記実施例では、試料送液流路60と試料送液サブ流路60a〜60fの間に流路切替部を配置したが、送液ガス流路50と送液ガスサブ流路50a〜50fの間に流露切替部を配置し、送液ガスサブ流路50a〜50fのうちの1つに選択的に送液ガスを送給するようにしてもよい。
10…イオン化室
11…キャピラリ
20、30…ESIプローブ
40…ネブライザガス流路
40…窒素ガスボンベ(霧化ガス源)
41…ネブライザガス流路
42…バルブ
43、52…分岐部
50…送液ガス流路
50a〜50f…送液ガスサブ流路
51…レギュレータ
52…分岐部
53…リリーフバルブ
54…リリーフ流路
55…大気開放バルブ
56…大気開放流路
60…試料送液流路
60a〜60f…試料送液サブ流路
61…6ポジション7方バルブ
61a〜61f…サブポート
61g…メインポート
70a〜70f…液体試料容器
80、80’…液体クロマトグラフ
90…制御部
91…記憶部
92…分析条件設定部
93…分析実行部
94…入力部
95…表示部

Claims (8)

  1. 分析液体試料が導入される第1イオン化プローブと、
    複数の標準液体試料が択一的に導入される第2イオン化プローブと、
    前記複数の標準液体試料が個別に収容される密閉容器である、複数の液体試料容器と、
    第2イオン化プローブへの霧化促進ガスの流路の途中に一端が接続され、他端が前記液体試料容器の内部の液面よりも上方に接続される送液ガス流路と、
    端が前記液体試料容器の内部の液面よりも下方に接続され、他端が前記第2イオン化プローブに接続される試料送液流路と
    を備え、
    前記送液ガス流路の前記他端側が、それぞれが液体試料容器の内部の液面よりも上方に接続される複数の送液ガスサブ流路に分岐しており、
    前記試料送液流路の前記一端側が、それぞれが液体試料容器の内部の液面よりも下方に接続される複数の試料送液サブ流路に分岐しており、
    さらに、
    記送液ガス流路の分岐点に配置され前記複数の送液ガスサブ流路を択一的に連通させる、又は、前記試料送液流路の分岐点に配置され前記複数の試料送液サブ流路を択一的に連通させる流路切替部を備える
    ことを特徴とするイオン源用液体試料導入システム。
  2. 前記送液ガス流路を流れるガスの圧力を調整するための送液ガス圧調整部
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のイオン源用液体試料導入システム。
  3. 前記流路切替部が、前記試料送液流路の分岐点に配置され前記複数の試料送液サブ流路を択一的に連通させるものであることを特徴とする請求項1に記載のイオン源用液体試料導入システム。
  4. 前記流路切替部が、1つのメインポートと該メインポートに択一的に接続される複数のサブポートを有する流路切替バルブであることを特徴とする請求項1に記載のイオン源用液体試料導入システム。
  5. 液体試料をイオン源のイオン化プローブに送液し、該イオン化プローブの先端から流出する液体試料に霧化促進ガスを吹き付けて液体試料をイオン化するイオン源用液体試料導入システムであって、
    それぞれが、液体試料が収容される密閉容器である、複数の液体試料容器と、
    前記イオン源への霧化促進ガスの流路の途中に一端が接続され、他端が前記液体試料容器の内部の液面よりも上方に接続される送液ガス流路と、
    一端が前記液体試料容器の内部の液面よりも下方に接続され、他端が前記イオン化プローブに接続される試料送液流路と
    を備え、
    前記送液ガス流路の前記他端側が、それぞれが液体試料容器の内部の液面よりも上方に接続される複数の送液ガスサブ流路に分岐しており、
    前記試料送液流路の前記一端側が、それぞれが液体試料容器の内部の液面よりも下方に接続される複数の試料送液サブ流路に分岐しており、
    さらに、
    前記試料送液流路の分岐点に配置され前記複数の試料送液サブ流路を択一的に連通させる流路切替部を備え、
    前記流路切替部が、1つのメインポートと該メインポートに択一的に接続される複数のサブポートを有する流路切替バルブであり、
    前記複数のサブポートのうちの1つが液体クロマトグラフの出口に接続されている
    ことを特徴とするイオン源用液体試料導入システム。
  6. 請求項1に記載のイオン源用液体試料導入システムと、
    前記第1イオン化プローブ及び前記第2イオン化プローブが配置されたイオン化室と、
    前記イオン化室において生成されるイオンを分析するイオン分析装置と、
    前記分析液体試料から生成されたイオンの分析実行中に、前記イオン源用液体試料導入システムに前記標準液体試料を前記第2イオン化プローブに送液させる制御部と、
    を備えることを特徴とする分析システム。
  7. 前記制御部、前記分析液体試料から生成されるイオンの種類に応じて異なる種類の標準液体試料が前記イオン化プローブに送液されるように前記流路切替部を切り替えることを特徴とする請求項6に記載の分析システム。
  8. 前記イオン分析装置が飛行時間型の質量分離部を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の分析システム。
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