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JP6477976B2 - 偏光性積層体 - Google Patents
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JP6477976B2 - 偏光性積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光性積層体に関する。
例えば、迷光の除去や、防眩等の目的で、偏光機能を有する偏光板が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載されているサンバイザーは、偏光フィルターを有している。偏光フィルターの偏光層は、延伸して製造されるため、熱収縮率が比較的高くなっている。このため、偏光板が比較的高い温度の環境下で用いられる場合、偏光層は、熱収縮し変形する。その結果、偏光板が枠部から脱落し易くなったりする不具合が生じる可能性が有る。
特許文献2に記載されているヘッドアップディスプレイでは、表示光が通過する開口部を覆うように偏光板が設けられている。この偏光板は、光透過性を有する樹脂層と、樹脂層に積層して設けられた偏光層とを有している。このため、表示光を出射する光源に迷光が入射するのが抑制される。また、特許文献2に記載されている偏光板は、樹脂層が湾曲凹側に位置し、偏光層が湾曲外側に位置するように湾曲した湾曲状態で使用される。
偏光層は、延伸して製造されるため、熱収縮率が比較的高くなっている。このため、偏光板が比較的高い温度の環境下で用いられる場合、偏光層は、熱収縮し易くなる。このため、偏光層の湾曲曲率が変化し、偏光板全体として変形し易くなってしまう。その結果、偏光板がヘッドアップディスプレイから脱落し易くなったりする不具合が生じる可能性が有る。
特開2007−196828号公報 特開2008−70504号公報
本発明の目的は、熱による過剰な変形を防止することができる偏光性積層体を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
(1) 偏光層と、
前記偏光層の一方の面側に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第1の樹脂層と、
前記偏光層の他方の面側に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第2の樹脂層と、を備え、
前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層とは、リタデーションが異なっていることを特徴とする偏光性積層体。
(2) 前記第1の樹脂層のリタデーションは、10nm以上、1500nm以下であり、
前記第2の樹脂層のリタデーションは、2000nm以上、10000nm以下である上記(1)に記載の偏光性積層体。
(3) 前記第1の樹脂層のリタデーションと、前記第2の樹脂層のリタデーションとの比は、1/1000以上、3/5以下である上記(2)に記載の偏光性積層体。
(4) 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりもリタデーションが低いものであり、
前記第1の樹脂層の厚さと、前記第2の樹脂層の厚さの比は、1/20以上、1/2以下である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の偏光性積層体。
(5) 前記第1の樹脂層は、前記第2の樹脂層よりもリタデーションが低いものであり、
前記第1の樹脂層が湾曲凹側に位置し、前記第2の樹脂層が湾曲凸側に位置するように湾曲した湾曲状態で用いられる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の偏光性積層体。
(6) 前記湾曲状態における当該偏光性積層体の湾曲半径は、40mm以上、1000mm以下である上記(5)に記載の偏光性積層体。
本発明によれば、熱による過剰な変形を防止することができる偏光性積層体を提供することができる。
図1は、本発明の偏光性積層体の断面図である。 図2は、本発明の偏光性積層体の湾曲状態を示す断面図である。 図3は、本発明の偏光性積層体が設置される筐体の斜視図である。 図4は、図3中のA−A線断面図である。
以下、本発明の偏光性積層体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<実施形態>
図1は、本発明の偏光性積層体の断面図である。図2は、本発明の偏光性積層体の湾曲状態を示す断面図である。
なお、図1、図2では、上側を「上方」または「上」と言い、下側を「下方」または「下」とも言う。また、本明細書で参照する図面では、厚さ方向の寸法を誇張して図示しており、実際の寸法とは大きく異なる。
図1に示す偏光性積層体は、偏光機能を有する積層体であり、迷光の除去や、防眩等の目的で用いられるものである。偏光性積層体1は、偏光層2と、偏光層2の一方の面側(図1中上側)に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第1の樹脂層3と、偏光層2の他方の面側(図1中下側)に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第2の樹脂層4と、第1の接着層5と、第2の接着層6と、を備えている。また、第1の樹脂層3と第2の樹脂層4とは、リタデーション(複屈折率と厚さとの積)が異なっている。
このような偏光性積層体1を、例えば、図2に示すように、湾曲した湾曲状態で用いたとする。この場合、湾曲凸側にリタデーションが高い樹脂層(本実施形態では、第2の樹脂層4)が位置し、湾曲凹側にリタデーションが低い樹脂層(本実施形態では、第1の樹脂層3)が位置するよう設置する。比較的高温の環境下で用いられた場合、第2の樹脂層4は、熱収縮により湾曲曲率が小さくなる方向に変形しやすいが、第1の樹脂層3は、熱収縮により変形しにくくすることができる。すなわち、第1の樹脂層3が第2の樹脂層4の熱変形を抑制する機能を発揮することができる。その結果、偏光性積層体1全体として、熱による過剰な変形を防止することができる。
以下、偏光性積層体1の各部について説明する。
(偏光層)
偏光層2は、入射光(偏光していない自然光)から、所定の一方向に偏光面をもつ直線偏光を取り出す機能を有している。これにより、偏光性積層体1を通過する光は、偏光されたものとなる。
偏光層2の偏光度は、特に限定されないが、例えば、50%以上、100%以下であるのが好ましく、80%以上、100%以下であるのがより好ましい。また、偏光層2の可視光線透過率は、特に限定されないが、例えば、10%以上、80%以下であるのが好ましく、20%以上、50%以下であるのがより好ましい。
このような偏光層2の構成材料としては、上記機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、部分ホルマール化ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン価物等で構成された高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着、染色させ、一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。
これらの中でも、偏光層2は、ポリビニルアルコール(PVA)を主材料とした高分子フィルムに、ヨウ素または二色性染料を吸着、染色させ、一軸延伸したものが好ましい。ポリビニルアルコール(PVA)は透明性、耐熱性、染色剤であるヨウ素または二色性染料との親和性、延伸時の配向性のいずれもが優れた材料である。したがって、PVAを主材料とする偏光層2は、耐熱性に優れたものとなるとともに、偏光能に優れたものとなる。
なお、上記二色性染料としては、例えばクロラチンファストレッド、コンゴーレッド、ブリリアントブルー6B、ベンゾパープリン、クロラゾールブラックBH、ダイレクトブルー2B、ジアミングリーン、クリソフェノン、シリウスイエロー、ダイレクトファーストレッド、アシッドブラックなどが挙げられる。
この偏光層2の厚さは、特に限定されず、例えば、5μm以上、60μm以下であるのが好ましく、10μm以上、40μm以下であるのがより好ましい。
(第1の樹脂層および第2の樹脂層)
第1の樹脂層3および第2の樹脂層4は、ポリカーボネート系樹脂を含む。ポリカーボネート系樹脂は、透明性(透光性)や剛性等の機械的強度に富むため、偏光性積層体1の透明性や耐衝撃性を向上させることができる。また、ポリカーボネート系樹脂は、その比重が1.2程度であり、樹脂材料のなかでも軽いものに分類されることから、偏光性積層体1の軽量化が図られる。
このポリカーボネート系樹脂としては、特に限定されず、各種のものを用いることができるが、中でも、芳香族系ポリカーボネート系樹脂であることが好ましい。芳香族系ポリカーボネート系樹脂は、その主鎖に芳香族環を備えており、これにより、偏光性積層体1の強度をより優れたものとすることができる。
この芳香族系ポリカーボネート系樹脂は、例えば、ビスフェノールとホスゲンとの界面重縮合反応、ビスフェノールとジフェニルカーボネートとのエステル交換反応等により合成される。
ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールAや、下記式(1A)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノール(変性ビスフェノール)等が挙げられる。
Figure 0006477976
(式(1A)中、Xは、炭素数1〜18のアルキル基、芳香族基または環状脂肪族基であり、RaおよびRbは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基であり、mおよびnは、それぞれ0〜4の整数であり、pは、繰り返し単位の数である。)
なお、前記式(1A)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノールとしては、具体的には、例えば4,4’−(ペンタン−2,2−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ペンタン−3,3−ジイル)ジフェノール、4,4’−(ブタン−2,2−ジイル)ジフェノール、1,1’−(シクロヘキサンジイル)ジフェノール、2−シクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,3−ビスシクロヘキシル−1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、ポリカーボネート系樹脂としては、ビスフェノールに由来する骨格を有するビスフェノール型ポリカーボネート系樹脂を主成分とするのが好ましい。かかるビスフェノール型ポリカーボネート系樹脂を用いることにより、偏光性積層体1は、さらに優れた強度を発揮するものとなる。
また、第1の樹脂層3または第2の樹脂層4中のポリカーボネート系樹脂の含有量は、特に限定されないが、第1の樹脂層3または第2の樹脂層4の100質量部中、75質量部以上であるのが好ましく、85質量部以上であるのがより好ましい。ポリカーボネート系樹脂の含有量を上記範囲内とすることにより、偏光性積層体1を、優れた強度を発揮するものとすることができる。
ここで、第1の樹脂層3のリタデーションと第2の樹脂層4のリタデーションとは異なっており、第1の樹脂層3のリタデーションは、第2の樹脂層4のリタデーションよりも低くなっている。これにより、第2の樹脂層4は、熱収縮により湾曲曲率が小さくなる方向に変形しやすいが、第1の樹脂層3は、熱収縮により変形しにくくすることができる。
例えば、ヘッドアップディスプレイ等の装置のカバー部材として偏光性積層体1を用いる場合、図2に示すように、湾曲した湾曲状態で用いられ、一般的には、湾曲凸側が光源など、装置の熱源側に位置する向きで配置されることとなる。すなわち、湾曲凸側に第2の樹脂層4が位置し、湾曲凹側に第1の樹脂層3が位置するよう設置される。この場合、第2の樹脂層4が比較的熱収縮率が高いため、比較的熱変形しやすいが、偏光性積層体1では、第1の樹脂層3が第2の樹脂層4の熱変形を抑制する機能を発揮することができる。よって、偏光性積層体1全体として、熱による過剰な変形を防止することができる。その結果、熱変形によって、偏光性積層体1が装置から脱落するのを防止することができる。
第1の樹脂層3のリタデーションは、10nm以上、1500nm以下であるのが好ましく、15nm以上、600nm以下であるのがより好ましい。第2の樹脂層4のリタデーションは、2000nm以上、10000nm以下であるのが好ましく、2500nm以上、5000nm以下であるのがより好ましい。これにより、第1の樹脂層3のリタデーションを十分に低くすることができるとともに、第2の樹脂層4のリタデーションを十分に高くすることができる。よって、偏光性積層体1の偏光性能を十分に高めることができるとともに、偏光性積層体1が熱による過剰な熱変形を防止することができる。
第1の樹脂層3のリタデーションと、第2の樹脂層4のリタデーションとの比は、1/1000以上、3/5以下であるのが好ましく、3/1000以上、6/25以下であるのがより好ましく、1/300以上、1/5以下であるのがさらに好ましい。これにより、第1の樹脂層3のリタデーションを十分に低くすることができるとともに、第2の樹脂層4のリタデーションを十分に高くすることができる。よって、偏光性積層体1の偏光性能を十分に高めることができるとともに、偏光性積層体1が熱による過剰な熱変形を防止することができる。
このような第1の樹脂層3および第2の樹脂層4のリタデーションの差異は、構成材料や、厚さや、延伸倍率を異ならせることにより発現させることができる。
第1の樹脂層3の厚さは、0.05mm以上、0.5mm以下であるのが好ましく、0.1mm以上、0.4mm以下であるのが好ましい。第2の樹脂層4の厚さは、0.25mm以上、1.0mm以下であるのが好ましく、0.3mm以上、0.8mm以下であるのが好ましい。第1の樹脂層3の厚さと、第2の樹脂層4の厚さの比は、1/20以上、1/2以下であるのが好ましく、1/8以上、1/3以下であるのがより好ましい。これにより、上記効果をより確実に発揮することができる。
第1の樹脂層3の延伸倍率は、1.0以上、1.1以下であるのが好ましい。第2の樹脂層4の延伸倍率は、1.5以上、3.0以下であるのが好ましい。
また、第1の樹脂層3、第2の樹脂層4および偏光層2の延伸方向は、一致しているのが好ましい。これにより、偏光性積層体1の偏光性能をさらに高めることができる。なお、第1の樹脂層3は、リタデーションが比較的低いため、第1の樹脂層3は、第2の樹脂層4および偏光層2の延伸方向と異なっていても、偏光性積層体1の偏光性能を高めることができる。
(第1の接着層)
偏光層2と第1の樹脂層3との間には、これらを接合(接着)する第1の接着層5が設けられている。
これにより、偏光性積層体1の耐久性等を特に優れたものとすることができる。
第1の接着層5を構成する接着剤(または粘着剤)としては、特に限定されず、例えば、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。
中でも、ウレタン系接着剤が好ましい。これにより、第1の接着層5の透明性、接着強度、耐久性をより優れたものとしつつ、形状変化に対する追従性を特に優れたものとすることができ、偏光性積層体1を、曲げ加工等の各種加工により好適に対応したものとすることができる。
特に、第1の接着層5の形成は、2液型のウレタン系接着剤を用い、かつ、低湿度の環境下で硬化反応を進行させる第1の処理と、処理温度を第1の処理よりも高温とする第2の処理とを施すことにより行うのが好ましい。
これにより、NCO基の量が、主剤の水酸基に対して過剰となることを防止して、主剤の水酸基に応じて好適な量となるように、好適に調整することができるともに、硬化反応(重合反応)の初期段階でウレタン結合の形成を好適に進行させ、二酸化炭素の発生による気泡が偏光性積層体1の外観、機能に悪影響を与えることを効果的に防止することができ、さらに、偏光性積層体1の生産性を優れたものとすることができる。
第1の処理を行う際の湿度は、60%RH以下であるのが好ましく、55%RH以下であるのがより好ましい。
これにより、二酸化炭素を発生する副反応をより効果的に防止、抑制することができ、上記のような効果がより顕著に発揮される。
また、第1の処理を行う際の温度は、10℃以上、30℃以下であるのが好ましい。
これにより、二酸化炭素を発生する副反応をより効果的に防止、抑制することができるとともに、偏光性積層体1の生産性をより優れたものとすることができる。
第1の処理の処理時間は、12時間以上、60時間以下であるのが好ましく、18時間以上、48時間以下であるのがより好ましい。
これにより、目的とするウレタン結合の形成反応を十分に進行させつつ、偏光性積層体1の生産性をより優れたものとすることができる。
第2の処理を行う際の温度は、第1の処理での処理温度よりも高いものであるのが好ましく、具体的には、30℃以上、50℃以下であるのが好ましい。
これにより、偏光性積層体1の不本意な品質低下をより確実に防止しつつ、偏光性積層体1の生産性をより優れたものとすることができる。
第2の処理の処理時間は、12時間以上、60時間以下であるのが好ましく、18時間以上、48時間以下であるのがより好ましい。
これにより、偏光性積層体1の不本意な品質低下をより確実に防止しつつ、偏光性積層体1の生産性をより優れたものとすることができる。
また、第1の接着層5は、接着剤(または粘着剤)以外の成分を含むものであってもよい。
このような成分としては、例えば、安定剤(熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等)、可塑剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、粘度調整剤等が挙げられる。
第1の接着層5中における接着剤の含有率は、50質量%以上であるのが好ましく、60質量%以上であるのがより好ましい。
第1の接着層5の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上、80μm以下であるのが好ましく、1μm以上、60μm以下であるのがより好ましく、2μm以上、50μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、偏光性積層体1の光学特性をより優れたものとしつつ、偏光性積層体1の耐久性、加工性等をより優れたものとすることができる。
(第2の接着層)
偏光層2と第2の樹脂層4との間には、これらを接合(接着)する第2の接着層6が設けられている。
これにより、偏光性積層体1の耐久性等を特に優れたものとすることができる。
第2の接着層6は、前述した第1の接着層5と同様の条件を満足するものであるのが好ましい。
これにより、前述したのと同様の効果が得られる。
また、偏光性積層体1の厚さ(図1に示すような平板状での平均厚さ)は、特に限定されないが、0.3mm以上、5.0mm以下であるのが好ましく、0.4mm以上、2.0mm以下であるのがより好ましい。これにより、比較的高い強度と、軽量化とをより高いレベルで両立することができる。
湾曲状態における偏光性積層体1の湾曲半径は、40mm以上、1000mm以下であるのが好ましく、50mm以上、900mm以下であるのがより好ましい。このような湾曲状態で用いることにより、本発明の効果を効果的に発揮することができる。
また、図2に示す湾曲状態における湾曲方向(図2中矢印方向に沿った方向)と、偏光層2、第1の樹脂層3および第2の樹脂層4の延伸方向とは、一致しているのが好ましい。これにより、偏光性積層体1の偏光性能をより高めることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、前述したものに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本発明の偏光性積層体を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
また、本発明の偏光性積層体は、前述した構成に加え、任意の構成物が付加されていてもよい。
より具体的には、例えば、本発明の偏光性積層体は、表面を保護する保護層や、中間層、レンズとしての度数を調整する度数調整層等を備えていてもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
1.偏光性積層体の検討
1−1.偏光性積層体の作成
[実施例1]
[1]Tダイに、押出機を接続し、押出機より、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製、ユーピロンE−2000)を押出し、ポリカーボネート樹脂基板を得た。第1の樹脂層として、平均厚さ100μのポリカーボネートフィルムと、第2の樹脂層として、平均厚さ400μのポリカーボネートフィルムとを得た。
一方で、ポリビニルアルコール(クラレ社製、「VF−PS」)を用意し、延伸度が400%になるように、一方向に延伸し、偏光層を得た。
そして、偏光フィルムの両面に、乾燥後の厚さが20μmとなるように接着剤として二液型湿気硬化型ポリウレタン接着剤(主剤:三井化学(株)製 タケラック A−520、硬化剤:三井化学(株)製 タケネート A−50)を塗工し、各ウレタン系接着剤の層に、第1の樹脂層および第2の樹脂層を貼り合わせ接着した。そして、この積層体を平面視において200mm×200mの大きさに切りだして、実施例1の偏光性積層体を得た。
なお、第1の樹脂層のリタデーションは、20nmであり、第2の樹脂層のリタデーションは、2600nmであった。第1の樹脂層のリタデーションと、第2の樹脂層のリタデーションとの比(第1の樹脂層のリタデーション/第2の樹脂層のリタデーション)は、1/130であった。また、第1の樹脂層の厚さと、第2の樹脂層の厚さの比(第1の樹脂層の厚さ/第2の樹脂層の厚さ)は、1/4であった。
[実施例2]
偏光性積層体の構成を表1に示すように変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例2の偏光性積層体を得た。
[実施例3]
偏光性積層体の構成を表1に示すように変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例3の偏光性積層体を得た。
[実施例4]
偏光性積層体の構成を表1に示すように変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例4の偏光性積層体を得た。
[比較例1]
偏光性積層体の構成を表1に示すように変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして比較例1の偏光性積層体を得た。
1−2.評価
各実施例および各比較例の偏光性積層体を、以下の方法で評価した。
(熱変形性)
得られた偏光性積層体を、図3に示すような200mm×105mmの開口を有する筐体に設置した。また、図4に示すように、この筐体には、その内壁面に、一対の溝が形成されており、各溝に偏光性積層体の縁部を挿入することによって、偏光性積層体を筐体に設置した。また、この際、リタデーションが低い方の層(第2の樹脂層)が湾曲凸側(図4中下側)に位置するように設置した。
なお、溝の深さは、2mmであり、幅は2mmであった。また、設置状態での偏光性積層体の曲率半径は、100mmであった。
そして、この状態で、偏光性積層体を筐体ごと110℃のオーブンに入れ、168時間放置した後に取り出して観察を行い、以下のように評価した。
◎:偏光性積層体の形状に全く変化が見られなかった。
○:一部に変形は見られるが実用上問題ない。
×:偏光性積層体が筐体から離脱していた。

以上のようにして得られた各実施例および比較例の偏光性積層体における評価結果を、それぞれ、下記の表1に示す。
Figure 0006477976

表1に示したように、各実施例における偏光性積層体では、比較例と同等もしくはそれ以上に熱変形を抑制することができ、比較例に対して満足のいく結果となった。
本発明の偏光性積層体は、偏光層と、前記偏光層の一方の面側に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第1の樹脂層と、前記偏光層の他方の面側に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第2の樹脂層と、を備え、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層とは、リタデーションが異なっていることを特徴とする。このような偏光性積層体を、例えば、湾曲した湾曲状態で用いたとする。この場合、湾曲凸側にリタデーションが高い樹脂層が位置し、湾曲凹側にリタデーションが低い樹脂層が位置するよう設置する。比較的高温の環境下で用いられた場合、リタデーションが高い樹脂層は、熱収縮により湾曲曲率が小さくなる方向に変形しやすいが、リタデーションが低い樹脂層は、熱収縮により変形しにくくすることができる。すなわち、リタデーションが低い樹脂層がリタデーションが高い樹脂層の熱変形を抑制する機能を発揮することができる。その結果、偏光性積層体全体として、熱による過剰な変形を防止することができる。
1 偏光性積層体
2 偏光層
3 第1の樹脂層
4 第2の樹脂層
5 第1の接着層
6 第2の接着層

Claims (4)

  1. 偏光層と、
    前記偏光層の一方の面側に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第1の樹脂層と、
    前記偏光層の他方の面側に設けられ、ポリカーボネートを含む材料で構成された第2の樹脂層と、を備え、
    前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層とは、リタデーションが異なっており、
    前記第1の樹脂層の厚さは、0.05mm以上、0.19mm以下であり、
    前記第2の樹脂層の厚さは、0.25mm以上、0.4mm以下であり、
    前記第1の樹脂層の厚さと、前記第2の樹脂層の厚さとの比は、1/20以上、1/2以下であり、
    前記第1の樹脂層のリタデーションと、前記第2の樹脂層のリタデーションとの比は、1/1000以上、1/60以下であることを特徴とする偏光性積層体。
  2. 前記第1の樹脂層のリタデーションは、10nm以上、1500nm以下であり、
    前記第2の樹脂層のリタデーションは、2000nm以上、10000nm以下である請求項1に記載の偏光性積層体。
  3. 記第1の樹脂層が湾曲凹側に位置し、前記第2の樹脂層が湾曲凸側に位置するように湾曲した湾曲状態で用いられる請求項1または2に記載の偏光性積層体。
  4. 前記湾曲状態における当該偏光性積層体の湾曲半径は、40mm以上、1000mm以下である請求項に記載の偏光性積層体。
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