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JP6478045B2 - 触媒コンバータの周囲温度制御方法 - Google Patents
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JP6478045B2 - 触媒コンバータの周囲温度制御方法 - Google Patents

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本発明は、触媒コンバータの周囲温度制御方法に関し、特に、台上試験による触媒コンバータの性能評価に適用される触媒コンバータの周囲温度制御方法に関する。
周知のように、台上試験による触媒コンバータの性能評価では、対象となる触媒コンバータの周囲環境を実車における周囲環境に近似させることが重要である。例えば、特許文献1には、触媒コンバータの周囲を囲う容器と、容器の内部温度を調節する熱交換器と、容器の内部温度を計測する複数個の温度センサと、容器の内部温度の目標温度を認識する制御装置とを備える触媒コンバータ性能評価装置が開示されている。当該性能評価装置において、制御装置は、各温度センサの計測結果から容器の内部温度、すなわち、触媒コンバータの周囲温度(以下「周囲温度」と称する)の平均温度を算出し、算出された平均温度が目標温度に近似するように熱交換器をフィードフォワード制御及びフィードバック制御する。
特開2015−135259号公報
ところで、後で詳述するように、前述の触媒コンバータ性能評価装置の熱伝達系における周囲温度の熱伝達式(熱伝達関数)は一次遅れ要素となる。また、台上試験における周囲温度を実車における周囲温度に近似させる場合、制御系の応答性を高めるためフィードバックゲインを大きくすると目標温度近傍での安定性が低くなる。逆に安定性を重視してフィードバックゲインを小さくすると目標温度に到達するまでの時間が長くなり、制御系の応答性が低下する。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、台上試験において、触媒コンバータの周囲温度を実車の周囲温度に近似させる制御系の応答性と安定性とを両立させることが可能な、触媒コンバータの周囲温度制御方法を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明の触媒コンバータの周囲温度制御方法は、触媒コンバータを収容する容器と、熱交換器により冷却された空気を前記容器内へ送風するブロアと、前記熱交換器での熱交換に利用される冷却水を冷却するチラーと、前記ブロアと前記チラーとを制御する制御装置と、を含む触媒コンバータ性能評価装置における触媒コンバータの周囲温度制御方法であって、前記容器に収容された前記触媒コンバータの周囲温度の目標値を決定する温度目標値決定ステップと、前記目標値と前記触媒コンバータの周囲温度の実測値との偏差を算出する偏差算出ステップと、前記触媒コンバータ近傍に設置された流量計によって測定された前記容器内空気の流量に基づきフィードバックゲインを決定するフィードバックゲイン決定ステップと、前記偏差と前記フィードバックゲインとに基づき前記ブロア及び前記チラーへの温度制御入力値を決定する制御入力値決定ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、容器内を対流する空気の流量に基づきフィードバックゲインが決定さ
れる、すなわち、容器内の対流状態に応じてフィードバックゲインを変動させるので、周囲温度の制御系の応答性と安定性とを両立することが可能であり、延いては台上試験における触媒コンバータの周囲温度を実車における周囲温度に近似させることができる。
本実施形態が適用される触媒コンバータ性能評価装置の概念図である。 本実施形態の説明図であって、制御装置を含むブロック図である。 本実施形態の制御方法が適用された周囲温度のフィードバック制御系の概念図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1に示されるのは、本実施形態が適用される触媒コンバータ性能評価装置1の主要部分の概略図である。当該触媒コンバータ性能評価装置1は、台上試験により触媒コンバータ2の性能評価を行うためのものであり、触媒コンバータ2を収容する容器3と、容器3の内部(以下「容器内」と称する)へ送風するブロア4と、ブロア4により送風する空気を冷却する熱交換器5と、熱交換器5における熱交換に使用される冷却水を冷却し、当該冷却水を熱交換器5との間で循環させるチラー6と、ブロア4及びチラー6を制御する制御装置7(図2参照)と、を含む。なお、触媒コンバータ性能評価装置1の基本構造は、既存の触媒コンバータ性能評価装置と同一である。
図2に示されるように、制御装置7には、触媒温度センサ11、容器入口温度センサ12、周囲温度センサ13、及びブロア送風量センサ14が接続される。触媒温度センサ11は、触媒コンバータ2に格納された触媒の温度(以下「触媒温度(θex)」と称する)の検出信号を、制御装置7へ出力する。容器入口温度センサ12は、ブロア4による送風の容器入口3Aにおける温度(以下「容器入口温度(θ)」と称する)の検出信号、延いてはチラー6における冷却水の温度の検出信号を、制御装置7へ出力する。周囲温度センサ13は、触媒コンバータ2の周囲の空気の温度(以下「周囲温度(θ)」と称する)の検出信号、換言すると、容器内を対流する空気の温度の検出信号を、制御装置7へ出力する。ブロア送風量センサ14は、ブロア4が発生する送風量(以下「ブロア送風量(q)」と称する)の検出信号、換言すると、容器内へ送られる空気の流量の検出信号を、制御装置7へ出力する。
なお、各センサ11〜13の取付位置及び数量は、適宜に選択することができる。また、制御装置7には、専用又は汎用のマイクロコンピュータが適用され、後述の制御部8を構成する各機能部22、24、26がソフトウェアにより構築されている。
次に、前述の触媒コンバータ性能評価装置1を使用した台上試験における周囲温度(θ)を実車の周囲温度に近似させる制御方法を説明する。ここで、当該装置1における熱伝達特性を説明する。
まず、当該装置1の熱伝達系における触媒温度(θex)の熱伝達式は(式1)で表される。
Figure 0006478045
ex:触媒の熱容量
k:熱通過率[強制対流=自然対流×(2〜60)]
A:触媒コンバータ2の表面積
Q:排気ガス熱量
一方、当該装置1の熱伝達系における周囲温度(θ)の熱伝達式は(式2)で表される。
Figure 0006478045

C:容器3の熱容量
(式2)をラプラス変換すると(式3)のようになる。
Figure 0006478045

また、(式3)は(式4)のように変形することができる。
Figure 0006478045
(式4)から、周囲温度(θ)の熱伝達式(伝熱関数)は一次遅れ要素であることがわかる。また、(式4)から、周囲温度(θ)をフィードバック制御する場合、熱通過率(k)が大きいとき、すなわち、容器内の対流状態(以下「対流状態」と称する)が強制対流であるとき、当該フィードバック制御系の時定数(T)に相当する(式5)の値(以下「時定数(T)」と称する)が小さくなることから、応答性が高くなることがわかる。一方、対流状態が自然対流等の熱通過率(k)が小さいとき、時定数(T)が大きくなることから当該フィードバック制御系の応答性は低くなる。さらに、(式4)から、対流状態はブロア送風量(q)に依存するため、時定数(T)はブロア送風量(q)の変動により熱通過率(k)と相俟って大きく変動することがわかる。
また、(式4)から、当該フィードバック制御系のゲインに相当する(式6)及び(式7)の値(以下「フィードバックゲイン(K)」と称する)は、熱通過率(k)及びブロア送風量(q)の変動により大きく変動することがわかる。このように、周囲温度(θ)の熱伝達特性は、当該フィードバック制御系の制御入力であるブロア送風量(q)により大きく変動することがわかる。
Figure 0006478045

Figure 0006478045

Figure 0006478045
そこで、本実施形態では、当該装置1の熱伝達系におけるブロア送風量(q)と容器内の対流状態との相関に着目し、対流状態、延いては容器内を対流する空気の流量に対して最適なフィードバックゲインが選択されるように周囲温度(θ)のフィードバック制御系を構築した。図3に示されるのは、本実施形態の制御方法が適用された周囲温度(θ)のフィードバック制御系の概念図である。図3に基づき、本実施形態の制御方法が適用された周囲温度(θ)のフィードバック制御系における制御の流れ、換言すると、制御装置7(図2参照)の制御の流れを説明する。
制御装置7は、制御部8(図2参照)が具備する目標温度ルックアップテーブル21から時刻(t)と時刻(t)における周囲温度(θ)の目標値(A)を読み込む(温度目標値決定ステップ)。次に、制御装置7は、周囲温度(θ)の目標値(A)と、周囲温度センサ13(図2参照)から出力された検出信号、すなわち、周囲温度(θ)の実測値(B)との偏差(E)を、制御部8が具備する偏差算出部22により算出する(偏差算出ステップ)。なお、目標温度ルックアップテーブル21には、評価対象となる触媒コンバータ3が装着された車両をシャーシダイナモメータ上でモード走行させたときの時刻(t)と、周囲温度(θ)の実測値との対応データが記憶されており、制御装置7は、目標温度ルックアップテーブル21における周囲温度(θ)の実測値を、フィードバック制御に使用する周囲温度(θ)の目標値(A)として読み込む。
図3に示されるように、制御装置7は、偏差算出部22による偏差(E)の算出に並行して、当該制御系の制御入力値である2つの制御入力値、すなわち、ブロア4へ出力するブロア送風量(q)の指令値(U)及びチラー6へ出力するチラー設定温度の指令値(U)を決定するための、フィードバックゲイン(K)を算出する(フィードバックゲイン決定ステップ)。なお、当該制御系において、チラー6における冷却水温度に近似する容器入口温度(θ)を、チラー6における冷却水温度の実測値として、適宜使用するこ
とができる。
制御装置7は、制御部8(図2参照)が具備する目標速度ルックアップテーブル23から、時刻(t)と、時刻(t)における車両速度(V)を読み込む。また、制御装置7は、制御部8が具備する周囲流量算出部24により、読み込まれた車両速度(V)に予め定められたゲイン(K)を乗じて、触媒コンバータ2の周囲を流れる容器内空気の流量(以下「周囲流量(R)」と称する)を算出する。なお、目標速度ルックアップテーブル23には、評価対象となる触媒コンバータ3が装着された車両を、シャーシダイナモメータ上でモード走行させたときの、時刻(t)と車両速度(V)の実測値との対応データが記憶されている。そして、制御装置7は、目標速度ルックアップテーブル23から車両速度(V)の実測値を読み込む。
次に、制御装置7は、制御部8(図2参照)が具備するフィードバックゲインルックアップテーブル25から、算出された周囲流量(R)に対するフィードバックゲイン(K)を読み込む。なお、フィードバックゲインルックアップテーブル25には、周囲流量(R)と、周囲流量(R)における予め定められた最適なフィードバックゲイン(K)との対応データが記憶されている。
そして、制御装置7は、制御部8(図2参照)が具備する制御入力算出部26により、偏差(E)にフィードバックゲイン(K)を乗じて周囲温度(θ)の制御量を算出する。さらに、制御装置7は、当該制御量に基づき、ブロア送風量(q)の指令値(U)とチラー設定温度の指令値(U)とを算出し(制御入力値決定ステップ)、指令値(U)をブロア4へ出力するとともに、指令値(U)をチラー6へ出力する。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、容器内を対流する空気の流量である周囲流量(R)、すなわち、容器内の空気の対流状態に基づき、周囲温度(θ)の制御系のフィードバックゲイン(K)が決定されるので、容器内の空気の対流状態に応じて予め定められた、最適なフィードバックを選択する。換言すると、触媒コンバータ性能評価装置1の熱伝達系における熱伝達特性の変動に応じて予め定められた、最適なフィードバックゲイン(K)を選択することができる。
これにより、周囲温度(θ)の制御系の応答性と安定性とを両立することが可能であり、延いては台上試験における周囲温度(θ)を、実車における周囲温度に近似させることができる。その結果、台上試験による触媒コンバータ2の性能評価の精度、及び信頼性を向上させることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、例えば、次のように構成することができる。
前述の実施形態では、目標速度ルックアップテーブル23から車両速度(V)を読み込み、周囲流量算出部24により、読み込まれた車両速度(V)に予め定められたゲイン(K)を乗じて周囲流量(R)を算出したが、目標速度ルックアップテーブル23及び周囲流量算出部24を使用しないで、容器3の内部の触媒コンバータ2近傍に流量計30(図2参照)を設置し、該流量計30により、容器内空気の流量、すなわち、周囲流量(R)を直接測定するように構成することができる。
この場合、制御装置7は、制御部8(図2参照)が具備するフィードバックゲインルックアップテーブル25から、流量計30によって測定された周囲流量(R)に対するフィードバックゲイン(K)を読み込む。
1 触媒コンバータ性能評価装置、2 触媒コンバータ、3 容器、4 ブロワ、5 熱交換器、6 チラー、7 制御装置

Claims (1)

  1. 触媒コンバータを収容する容器と、熱交換器により冷却された空気を前記容器内へ送風するブロアと、前記熱交換器での熱交換に利用される冷却水を冷却するチラーと、前記ブロアと前記チラーとを制御する制御装置と、を含む触媒コンバータ性能評価装置における触媒コンバータの周囲温度制御方法であって、
    前記容器に収容された前記触媒コンバータの周囲温度の目標値を決定する温度目標値決定ステップと、
    前記目標値と前記触媒コンバータの周囲温度の実測値との偏差を算出する偏差算出ステップと、
    前記触媒コンバータ近傍に設置された流量計によって測定された前記容器内空気の流量に基づきフィードバックゲインを決定するフィードバックゲイン決定ステップと、
    前記偏差と前記フィードバックゲインとに基づき前記ブロア及び前記チラーへの制御入力値を決定する制御入力値決定ステップと、
    を含むことを特徴とする触媒コンバータの周囲温度制御方法。
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