JP6478310B2 - 反応性界面活性剤組成物 - Google Patents
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また、界面活性剤は、乳化重合によってポリマーを製造する際に使用される乳化重合用乳化剤としても用いられ、重合の開始反応や成長反応に関与するだけでなく、生成したエマルジョンの機械安定性、化学的安定性、凍結安定性及び貯蔵安定性等にも関与し、更にエマルジョンの粒子径、粘性及び起泡性等のエマルジョン物性、フィルム化した時の耐水性、耐候性、接着性、耐熱性等のフィルム物性にも大きな影響を及ぼすことが知られている。
例えば、特許文献1には、ジオキソラン環と、共重合性の不飽和基を合わせ持つ化合物からなる新規な反応性乳化剤が開示されており、特許文献2には、疎水基として分岐の脂肪族炭化水素基を有する反応性界面活性剤が開示されている。
以下、本発明を詳述する。
本発明の反応性界面活性剤において、R1の(メタ)アクリロイル基を有する重合反応性ユニットとしては、例えば、(メタ)アクリロイルメチン、(メタ)アクリロイルアミン、(メタ)アクリロイルエトキシメチン、(メタ)アクリロイルエトキシアミン等が好ましい。
上記親水性ユニットの分子量の上限は1000である。分子量1000を超えると、親水性/疎水性のバランスが悪くなり、界面活性能力が低下する。好ましい上限は600であり、より好ましい上限は300である。なお、下限については特に限定されないが、100が好ましい。
上記ポリエチレングリコール骨格又はポリプロピレングリコール骨格を有することで、分子運動の自由度が高く、溶媒和し易い分子形態をとることができるという利点がある。また、上記親水性ユニットは直鎖状であることが好ましい。直鎖状とすることで、溶媒和がしやすく、極性溶媒中で優れた分散性を発現する。なお一分子あたりの親水基の本数は、1ないし2本であることが好ましい。
この様な特徴はエーテル結合を有する直鎖状分子に共通するものである。
また、上記(メタ)アクリロイル基を有する化合物に加えて、アリル基又はスチレン基を有する化合物を添加してもよい。
上記アリル基又はスチレン基を有する化合物としては、例えば、臭化アリル、塩化アリル、3−ブルモ−2−メチル−1−プロペン、クロロメチルスチレン等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−アミノプロパン)ジハイドロクロライド等のアゾ系開始剤、および例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ドデシルパーオキサイド等の過酸化物系開始剤が挙げられる。
特に、カーボンナノチューブや天然黒鉛、グラフェン等の疎水性物質に使用する場合に、本発明の優れた効果を充分に発揮することができる。
本発明の反応性界面活性剤を疎水性物質の分散剤として使用する場合は、疎水性物質の種類にもよるが、該疎水性物質に対して、好ましくは10〜10000重量%使用することが好ましい。
上記重合性モノマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリレート、スチレンおよびスチレン誘導体、ビニルエーテル等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記架橋性の多官能性モノマーとしては、特に限定されないが、例えばジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、ジアリル化合物、トリアリル化合物、ジビニル化合物が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このような構成とすることで、疎水性のカーボン材料を親水性の溶媒に容易に分散させることができ、水等の安価な溶液にカーボン材料が分散した分散液を得ることが出来る。
Octadecylamine(1.0mmol)とtriethyleneglycol2-bromoethylmethylether(1.1mmol)とをN,N-dimethylformamide(DMF、20ml)に溶解させた後、potassiumcarbonate(1.2mmol)を加え、110℃、窒素雰囲気下の条件で三つ口フラスコを用いて24時間反応させた。反応終了後、固体成分を熱時ろ過し、溶媒を減圧留去した。残留成分をethylacetate(20ml)に溶かし、サンプル瓶中で水と接触させ2層が混合しないように穏やかに撹拌した。水相は約30分毎に交換し、3回交換を行った。洗浄後のethylacetate層を回収し、magnesiumsulfateを加え、冷蔵庫で一晩静置した。静置後、magnesiumsulfateをろ過で除き、溶媒を減圧留去し、改めてethylacetate (20ml)に溶かしpotassiumcarbonate(1.2mmol)を加えた後、少量のethylacetateに溶かしたmethacryloyl chloride(1.3mmol)を平衡滴下漏斗で滴下し、滴下終了後2時間反応させた。
反応終了後、固体成分をろ過し、溶媒を減圧留去した。残留成分をethylacetate(20ml)に溶かし、サンプル瓶中で水と接触させ2層が混合しないように穏やかに撹拌した。水相は約30分毎に交換し、3回交換を行った。洗浄後のethylacetate層を回収し、magnesiumsulfateを加え、冷蔵庫で一晩静置した。静置後、magnesiumsulfateをろ過で除き、溶媒を減圧留去し、反応性界面活性剤(A)を得た。
なお、得られた反応性界面活性剤(A)について、NMR、MALDI−TOF−MSを用いて確認したところ、式(3)に示す構造を有することが確認できた。
1,12-Diaminododecane(1.0mmol)とtriethyleneglycol2-bromoethylmethylether
(2.2mmol)をN,N-dimethylformamide(DMF、20ml)に溶かし、potassiumcarbonate(3.0mmol)を加え、110℃、窒素雰囲気下の条件で三つ口フラスコを用いて24時間反応させた。反応終了後、固体成分を熱時ろ過し、溶媒を減圧留去した。残留成分をethylacetate(20ml)に溶かし、サンプル瓶中で水と接触させ2層が混合しないように穏やかに撹拌した。水相は約30分毎に交換し、3回交換を行った。洗浄後のethylacetate層を回収し、magnesiumsulfateを加え、冷蔵庫で一晩静置した。静置後、magnesiumsulfateをろ過で除き、溶媒を減圧留去し、残留成分をdichloromethane(D
CM,20ml)に溶かし、potassiumcarbonate(3.0mmol)を加えた後、少量のDCMに溶かしたmethacryloyl chloride(2.2mmol)を平衡滴下漏斗で滴下した
。滴下終了後2時間反応させた。反応終了後、固体成分をろ過し、溶媒を減圧留去した。残留成分をethylacetate(20ml)に溶かし、サンプル瓶中で水と接触させ2層が混合しないように穏やかに撹拌した。水相は約30分毎に交換し、3回交換を行った。洗浄後のethylacetate層を回収し、magnesiumsulfateを加え、冷蔵庫で一晩静置した。静置後、magnesiumsulfateをろ過で除き、溶媒を減圧留去し、架橋性界面活性剤(A)を得た。
なお、得られた架橋性界面活性剤(A)について、NMR、MALDI−TOF−MSを用いて確認したところ、式(4)に示す構造を有することが確認できた。
Octadecylamine(1.0mmol)に代えて、Dodecylamine(1.0mmol)を用いた以外は合成例1と同様にして、反応性界面活性剤(F)を得た。
なお、得られた反応性界面活性剤(F)は、式(1)に示す構造を有するものであり、X1はドデシル基であった。
(カーボンナノチューブ分散液の調製)
合成例1で得られた反応性界面活性剤(A)100mg、カーボンナノチューブ(アルドリッチ社製)1mg、重合開始剤として2,2′−アゾビス(2−アミノプロパン)ジハイドロクロライド(V−50、和光純薬工業社製)1mgを、イオン交換水1mLに添加し、超音波によってカーボンナノチューブを水溶液中に分散させることで、カーボンナノチューブ分散液を作製した。
参考例1において、V−50に代えてアゾビスイソブチロニトリル、イオン交換水に代えてトルエンを使用した以外は参考例1と同様にしてカーボンナノチューブ分散液を作製した。
(カーボンナノチューブ分散液の調製)
合成例1で得られた反応性界面活性剤(A)100mg、合成例2で得られた架橋性界面活性剤(A)1mg、カーボンナノチューブ(アルドリッチ社製)1mg、V−50(重合開始剤)1mgをイオン交換水1mLに添加し、超音波によってカーボンナノチューブを水溶液中に分散させることで、カーボンナノチューブ分散液を作製した。なお、反応性界面活性剤(A)100モル部に対する架橋性界面活性剤(A)の添加量は1モル部であった。
実施例3において、V−50に代えてアゾビスイソブチロニトリル、イオン交換水に代えてトルエンを使用した以外は実施例3と同様にしてカーボンナノチューブ分散液を作製した。
(天然黒鉛分散液の調製)
参考例1において、カーボンナノチューブ1mgに代えて天然黒鉛粉末(SECカーボン社製 SNO−15)10mgを使用した以外は参考例1と同様にして天然黒鉛分散液を作製した。
実施例3において、カーボンナノチューブ1mgに代えて天然黒鉛粉末(SECカーボン社製 SNO−15)10mgを使用した以外は実施例3と同様にして天然黒鉛分散液を作製した。
参考例5において、合成例1で得られた反応性界面活性剤(A)100mgに代えて、合成例3で得られた反応性界面活性剤(F)100mgを使用した以外は参考例5と同様にして天然黒鉛分散液を作製した。
参考例1において、合成例1で得られた反応性界面活性剤(A)100mgに代えて、下記に示す反応性界面活性剤(B)〜(E)100mgを使用した以外は参考例1と同様にしてカーボンナノチューブ分散液を作製した。
反応性界面活性剤(B):ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム(アクアロンHS−10、第一工業製薬社製)
反応性界面活性剤(C):ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸アンモニウム(アクアロンKH−10、第一工業製薬社製)
反応性界面活性剤(D):ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム(アクアロンBC−10、第一工業製薬社製)
反応性界面活性剤(E):ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル(アクアロンRN−50、第一工業製薬社製)
比較例1〜4において、V−50に代えてアゾビスイソブチロニトリル、イオン交換水に代えてトルエンを使用した以外は比較例1〜4と同様にしてカーボンナノチューブ分散液を作製した。
上記で得られた反応性界面活性剤の性能を以下の方法で評価した。結果を表1に示した。
実施例、参考例及び比較例で得られたカーボンナノチューブ分散液あるいは天然黒鉛分散液について、30分間静置した後、固形の沈降堆積物が目視で確認できなかった場合を「○(分散)」、固形の沈降堆積物は確認できないが、やや濁りが見られた場合を「△」、固形の沈降堆積物が確認できた場合を「×(沈殿)」として評価した。
実施例、参考例及び比較例で得られたカーボンナノチューブ分散液あるいは天然黒鉛分散液を、溶媒がイオン交換水である場合は50℃(溶媒がトルエンである場合は80℃)で120分間加熱した後、30分間静置し、固形の沈降堆積物が目視で確認できなかった場合を「○(分散)」、固形の沈降堆積物は確認できないが、やや濁りが見られた場合を「△」、固形の沈降堆積物が確認できた場合を「×(沈殿)」として評価した。
「(2)重合後の分散安定性評価」を行った後のカーボンナノチューブ分散液あるいは天然黒鉛分散液30mlを遠心分離機にて20000回転30分間遠心沈降させた。上層の溶媒(イオン交換水またはトルエン)を除去した後、沈降物に再び分散に用いたのと同じ溶媒(イオン交換水またはトルエン)30mlを加え、超音波分散を行った。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、30分間静置し、様子を目視で観察してカーボンナノチューブあるいは天然黒鉛分散液の分散性を確認した。固形の沈降堆積物が目視で確認できなかった場合を「○(分散)」、固形の沈降堆積物は確認できないが、やや濁りが見られた場合を「△」、固形の沈降堆積物が確認できた場合を「×(沈殿)」として評価した。
Claims (5)
- 下記式(1)で表される構造を有する反応性界面活性剤及び下記式(2)で表される構造を有する架橋性界面活性剤を含有することを特徴とする反応性界面活性剤組成物。
式(1)中、R1は(メタ)アクリロイル基を有する重合反応性ユニット、X1は炭素数8〜20の炭化水素からなる疎水性ユニット、Y1は分子量1000以下であり、ポリエチレングリコール骨格又はポリプロピレングリコール骨格を有する直鎖状の親水性ユニットを表す。
式(2)中、R2及びR3は(メタ)アクリロイル基を有する重合反応性ユニット、X2は炭素数8〜20の炭化水素からなる疎水性ユニット、Y2は分子量1000以下であり、ポリエチレングリコール骨格又はポリプロピレングリコール骨格を有する直鎖状の親水性ユニットを表す。 - X1は、直鎖状の炭化水素であることを特徴とする請求項1記載の反応性界面活性剤組成物。
- X2は、直鎖状の炭化水素であることを特徴とする請求項1又は2記載の反応性界面活性剤組成物。
- 更に、分散媒体、重合開始剤及び被分散体を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の反応性界面活性剤組成物。
- 更に、カーボン材料を含有する反応性界面活性剤組成物であって、前記カーボン材料の表面に前記反応性界面活性剤が存在することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の反応性界面活性剤組成物。
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