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JP6483482B2 - 防振装置 - Google Patents
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JP6483482B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関する。
この種の防振装置として、例えば下記特許文献1に示すような構成が知られている。この防振装置は、振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結する弾性体と、液体が封入された第1取付け部材内の液室を、弾性体を壁面の一部とする第1液室と、第2液室と、に仕切る仕切り部材と、仕切り部材に設けられた収容室内に収容された可動部材と、を備えている。仕切り部材には、仕切り部材において第1液室または第2液室に露出する露出面から、露出面に直交する直交方向の内側に向けて延び、可動部材に向けて開口する開口部が形成されている。
特開2006−97824号公報
しかしながら、前記従来の防振装置では、可動部材が直交方向に過度に変形、変位することによる可動部材と仕切り部材との打音の発生を抑えることについて、改善の余地がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、異音の発生を抑えることを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結する弾性体と、液体が封入された前記第1取付け部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする第1液室と、第2液室と、に仕切る仕切り部材と、前記仕切り部材に設けられた収容室内に収容された可動部材と、を備え、前記仕切り部材には、前記仕切り部材において前記第1液室または前記第2液室に露出する露出面から、前記露出面に直交する直交方向の内側に向けて延び、前記可動部材に向けて開口する開口部が形成され、前記可動部材は、前記収容室内に、前記直交方向に変形可能または変位可能に収容された防振装置であって、前記開口部は、前記可動部材のうち、外周縁部よりも内側に位置する部分を前記直交方向の外側に向けて露出させ、前記開口部内には、前記露出面に沿って延びる複数の梁部が架設され、前記複数の梁部は、前記開口部の径方向に延びるとともに、前記露出面に沿う並列方向としての前記開口部の周方向に並列して配置され、前記並列方向に隣り合う前記梁部同士において前記並列方向に対向する梁側面同士の間に区画孔を形成し、前記梁側面同士のうちのいずれか一方は、前記直交方向の外側を向くように前記直交方向に対して傾斜する変流側面であることを特徴とする。
この場合、第1液室または第2液室の液圧が開口部を通して可動部材に及ぼされるときに、第1液室内の液体または第2液室内の液体が区画孔を直交方向の外側から内側に流通して可動部材に到達する。
ここで、区画孔を並列方向に挟んで対向する梁側面同士のうちのいずれか一方が、変流側面なので、液体が区画孔を直交方向の内側に向けて流通するときに、液体の流れが、露出面に沿う並列方向に変化させられる。したがって、液体が流れる方向を、可動部材が変形、変位する直交方向に対して、交差する方向に変化させることができる上、液体の流れを変化させることにより、液体のエネルギーを低減させて流速を低くすることができる。
しかもこのとき、液体の流れを、梁部の変流側面を利用して広い範囲にわたって変化させることが可能になり、多量の液体について流れを変化させることができる。これにより、可動部材の直交方向への過度の変形、変位を抑えることが可能になり、異音の発生を抑えることができる。
またこのように、液体の流れを、梁部の変流側面を利用して広い範囲にわたって変化させることができるので、異音の発生を抑えつつ、露出面を軸方向から見た平面視において、開口部全体に対する梁部の専有面積を小さく抑えることができる。したがって、開口部全体に対する区画孔の専有面積を確保することが可能になり、防振装置の特性を安定させ易くすることができる。
さらに複数の梁部が、開口部の径方向に延びるとともに、開口部の周方向に並列して配置されている。したがって、開口部内に、梁部と同数の開口部を区画することが可能になり、開口部全体に対する区画孔の専有面積を一層確保し易くすることができる。
前記変流側面として、前記露出面に沿う所定の直線方向で互いに反対側を向く一の前記変流側面および他の前記変流側面が、少なくとも一組設けられていてもよい。
この場合、変流側面として、露出面に沿う所定の直線方向で互いに反対側を向く一の変流側面および他の変流側面が、少なくとも一組設けられている。したがって、一の変流側面により変化させられた液体の流れと、他の変流側面により変化させられた液体の流れと、を前述の直線方向において互いに反対側に向けて変化させることが可能になり、例えば、互いのエネルギーを相殺する等して、液体のエネルギーの更なる低減を図ることができる。
前記複数の梁部それぞれにおける梁側面はいずれも、前記直交方向の内側に向かうに従い漸次、前記周方向に沿う一方側から他方側に向けて傾斜していてもよい。
この場合、複数の梁部それぞれにおける梁側面がいずれも、直交方向の内側に向かうに従い漸次、周方向に沿う一方側から他方側に向けて傾斜しているので、複数の区画孔それぞれにより変化させられる液体の流れにより、周方向の一方側から他方側に向けて旋回する旋回流を形成することができる。この旋回流では、開口部の中心軸線を径方向に挟んで反対側に位置し合う部分において、流れの向きが反対側を向くことから、例えば、互いのエネルギーを相殺する等して、液体のエネルギーの更なる低減を図ることができる。
前記複数の梁部はそれぞれ、前記露出面を前記開口部の軸方向から見た平面視において、前記周方向に突となるように湾曲または屈曲していてもよい。
この場合、複数の梁部がそれぞれ、露出面を軸方向から見た平面視において、周方向に突となるように湾曲または屈曲しているので、梁部の梁側面をより広く確保することが可能になり、一層多量の液体について流れを変化させることができる。
前記梁側面同士のうちのいずれか他方は、前記直交方向の内側を向くように前記直交方向に対して傾斜する案内側面であってもよい。
この場合、区画孔を並列方向に挟んで対向する梁側面同士のうちのいずれか他方が、案内側面なので、液体が区画孔を直交方向の内側に向けて流通するときに、変流側面によって変化させられた液体の流れを、案内側面によって同一方向に案内することができる。
本発明によれば、異音の発生を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 図1に示す防振装置を構成する仕切り部材を軸方向の一方側から見た斜視図である。 図2に示す仕切り部材を軸方向の一方側から見た平面図である。 図2に示す仕切り部材を軸方向の他方側から見た斜視図である。 図2から図4に示す仕切り部材における液体の流れを説明する縦断面図である。
次に、この発明の実施形態を図1から図5に基づいて説明する。
図1に示すように、防振装置10は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11、および他方に連結される第2取付け部材12と、第1取付け部材11および第2取付け部材12を弾性的に連結する弾性体13と、第1取付け部材11の内側に配置され、第1取付け部材11の内側に形成された液室16を、主液室16a(第1液室)と副液室16b(第2液室)とに区画する仕切り部材26とを備えている。
なお、これらの各部材はそれぞれ中心軸線Oと同軸に設けられている。以下、中心軸線Oに沿う方向を軸方向(第1取付け部材の軸方向、開口部の軸方向、収容室の軸方向)といい、中心軸線Oに直交する方向を径方向(第1取付け部材の径方向、収容室の径方向、開口部の径方向)といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向(第1取付け部材の周方向、収容室の周方向、開口部の周方向)という。
ここで、前述の液室16は、仕切り部材26により、弾性体13を壁面の一部とする軸方向一方側(図1における上側)の主液室16aと、軸方向他方側(図1における下側)の副液室16bとに区画されている。
また、主液室16aおよび副液室16bには、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイルなどの液体Lが封入されている。
防振装置10は、例えば自動車等に装着され、エンジンの振動が車体に伝達するのを抑える。防振装置10では、第2取付け部材12が振動発生部としての図示されないエンジンに連結される一方、第1取付け部材11が図示されないブラケットを介して振動受部としての車体に連結される。
第1取付け部材11は、軸方向一方側に形成された第1筒部11aと、軸方向他方側に形成された第2筒部11bと、第1筒部11aおよび第2筒部11bを連結する段部11cとを備えている。第1筒部11a、第2筒部11bおよび段部11cは、中心軸線Oと同軸に配置されて一体に形成されている。第1取付け部材11における軸方向一方側の端部が、弾性体13により液密状態で閉塞され、かつ第1取付け部材11における軸方向他方側の端部が、ダイヤフラム14により液密状態で閉塞されることにより、第1取付け部材11の内側に液体Lが封入可能となっている。
第2取付け部材12は、第1取付け部材11の第1筒部11aよりも軸方向一方側に配置されている。
弾性体13は、例えばゴム材料等からなる部材である。弾性体13は、第1取付け部材11における軸方向一方側の端部から軸方向一方側に向けて突出し、かつ軸方向一方側に向かうに従い漸次縮径された円錐台状の変形部13aと、この変形部13aから第1取付け部材11の内周面に沿って軸方向他方側に向けて延びる被覆部13bとを備えている。被覆部13bは、第1取付け部材11の内周面に加硫接着されており、第1取付け部材11の内周面は、その全域に亘って弾性体13で覆われている。変形部13aと被覆部13bとは一体に形成されている。
図1および図2に示すように、仕切り部材26は、例えばアルミニウム合金や樹脂などにより一体形成されている。仕切り部材26は、円盤状に形成され、第1取付け部材11内(被覆部13b内)に嵌合されている。仕切り部材26のうち、軸方向一方側を向く第1露出面15a(露出面15)は、主液室16aに面して主液室16aに露出しており、仕切り部材26は主液室16aの隔壁の一部を形成している。仕切り部材26のうち、軸方向他方側を向く第2露出面15b(露出面15)は、副液室16b側に面して副液室16bに露出しており、仕切り部材26は副液室16bの隔壁の一部を形成している。第1露出面15aおよび第2露出面15bは、中心軸線Oに直交する平面上に形成されており、軸方向は、第1露出面15aおよび第2露出面15bに直交する方向(直交方向)に延びている。
仕切り部材26には、収容室17と、制限通路18と、が設けられている。これらの収容室17および制限通路18は、互いに独立している。収容室17は、中心軸線Oと同軸に配置されている。収容室17は、周方向の全周にわたって閉塞されている。制限通路18は、主液室16aと副液室16bとを連通する。制限通路18は、仕切り部材26の外周面に周方向に沿うように延び、収容室17を回避するように配置されている。制限通路18は、例えば周波数が10Hz前後のエンジンシェイク振動の入力時に共振(液柱共振)が発生するようにチューニングされている。
収容室17内には、可動部材19(可動板、メンブラン)が収容されている。可動部材19は、収容室17内に、軸方向に変形可能に収容されている。可動部材19は、例えばゴム材料などにより表裏面が軸方向を向く板状に形成され、弾性変形可能とされている。可動部材19は、主液室16aと副液室16bとの圧力差に応じて軸方向に変形する。
ここで本実施形態では、仕切り部材26に、開口部20と、複数の梁部21と、が更に設けられている。
開口部20は、露出面15から軸方向の内側に向けて延び、可動部材19に向けて開口していて、可動部材19のうち、外周縁部よりも径方向の内側に位置する部分を全域にわたって軸方向の外側に向けて露出させる。開口部20は、収容室17と、主液室16aまたは副液室16bと、を各別に連通していて、本実施形態では、開口部20として、収容室17と主液室16aとを連通する第1開口部20aと、収容室17と副液室16bとを連通する第2開口部20bと、が備えられている。
第1開口部20aおよび第2開口部20bはそれぞれ、中心軸線Oと同軸に1つずつ設けられている。第1開口部20aおよび第2開口部20bはいずれも、軸方向から見た平面視において円形状に形成されている。第1開口部20aは、収容室17と主液室16aとを軸方向に直結していて、収容室17内および主液室16a内それぞれに軸方向に向けて開口している。第2開口部20bは、収容室17と副液室16bとを軸方向に直結していて、収容室17内および副液室16b内それぞれに軸方向に向けて開口している。
図2から図4に示すように、複数の梁部21それぞれは、露出面15に沿って延びていて、開口部20内に架設されている。梁部21には、第1開口部20a内に設けられた第1梁部21aと、第2開口部20b内に設けられた第2梁部21bと、が備えられていて、第1梁部21aは、第1開口部20a内に複数設けられ、第2梁部21bは、第2開口部20b内に複数設けられている。
図2および図3に示すように、複数の第1梁部21aは、第1露出面15aに沿う並列方向である周方向に並列して配置されている。複数の第1梁部21aは、径方向に延びていて、第1開口部20a内に設けられた第1島部22a(島部22)の外周面と、第1開口部20aの内周面と、の間に架設されている。第1島部22aは、第1開口部20a(中心軸線O)と同軸に配置された円盤状に形成されている。
複数の第1梁部21aはそれぞれ、第1露出面15aを軸方向から見た平面視において、周方向に突となるように湾曲している。本実施形態では、第1梁部21aは、第1露出面15aを軸方向の一方側から見た平面視(以下、「第1平面視」という)において周方向に沿って反時計回り側(一方側)に向けて突となるように湾曲している。
複数の第1梁部21aは、周方向に隣り合う第1梁部21a同士において周方向に対向する梁側面同士の間に第1区画孔23a(区画孔23)を形成する。複数の第1梁部21aは、第1開口部20a内に第1区画孔23aを複数形成していて、第1開口部20a内には、周方向に沿って第1梁部21aと第1区画孔23aとが交互に配置されている。第1区画孔23aは、径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、周方向に大きくなっている。
ここで、第1区画孔23aを周方向に挟んで対向する梁側面同士のいずれか一方は、軸方向の外側を向くように軸方向に対して傾斜する第1変流側面24a(変流側面24)であり、いずれか他方は、軸方向の内側を向くように軸方向に対して傾斜する第1案内側面25a(案内側面25)である。図示の例では、全ての第1区画孔23aについて、第1平面視において第1区画孔23aの反時計回り側に位置する梁側面が、第1変流側面24aとなっていて、第1平面視において第1区画孔23aの時計回り側(他方側)に位置する梁側面が、第1案内側面25aとなっている。
第1変流側面24aおよび第1案内側面25aは、いずれも第1梁部21aの径方向の全長にわたって、軸方向に対して傾斜している。複数の第1梁部21aそれぞれにおける梁側面はいずれも、軸方向の内側に向かうに従い漸次、周方向に沿って第1平面視における反時計回り側から時計回り側に向けて傾斜している。
第1変流側面24aとして、第1露出面15aに沿う所定の直線方向で互いに反対側を向く一の第1変流側面24aおよび他の第1変流側面24aが、少なくとも一組設けられている。図示の例では、一の第1変流側面24aおよび他の第1変流側面24aは、周方向に沿って互いに半周程度、離間した第1変流側面24a同士とされている。この一組の第1変流側面24a同士は、中心軸線Oを挟んで互いに径方向の反対側に向けて、第1露出面15a上の図示しない同一直線に沿って延びている。一組の第1変流側面24a同士は、第1露出面15aに沿い、かつ前記同一直線に直交する直線方向で、互いに反対側を向いている。
図2から図4に示すように、複数の第2梁部21bは、複数の第1梁部21aを軸方向に反転させたような状態で、第2開口部20b内に配置されている。図4に示すように、複数の第2梁部21bは、第2露出面15bに沿う並列方向である周方向に並列して配置されている。複数の第2梁部21bは、径方向に延びていて、第2開口部20b内に設けられた第2島部22bの外周面と、第2開口部20bの内周面と、の間に架設されている。第2島部22bは、第2開口部20b(中心軸線O)と同軸に配置された円盤状に形成されている。
複数の第2梁部21bはそれぞれ、第2露出面15bを軸方向から見た平面視において、周方向に突となるように湾曲している。本実施形態では、第2梁部21bは、第2露出面15bを軸方向の他方側から見た平面視(以下、「第2平面視」という)において周方向に沿って反時計回り側(一方側)に向けて突となるように湾曲している。
複数の第2梁部21bは、周方向に隣り合う第2梁部21b同士において周方向に対向する梁側面同士の間に第2区画孔23b(区画孔23)を形成する。複数の第2梁部21bは、第2開口部20b内に第2区画孔23bを複数形成していて、第2開口部20b内には、周方向に沿って第2梁部21bと第2区画孔23bとが交互に配置されている。第2区画孔23bは、径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、周方向に大きくなっている。
ここで、第2区画孔23bを周方向に挟んで対向する梁側面同士のいずれか一方は、軸方向の外側を向くように軸方向に対して傾斜する第2変流側面24b(変流側面24)であり、いずれか他方は、軸方向の内側を向くように軸方向に対して傾斜する第2案内側面25b(案内側面25)である。図示の例では、全ての第2区画孔23bについて、第2平面視において第2区画孔23bの反時計回り側に位置する梁側面が、第2変流側面24bとなっていて、第2平面視において第2区画孔23bの時計回り側(他方側)に位置する梁側面が、第2案内側面25bとなっている。
第2変流側面24bおよび第2案内側面25bは、いずれも第2梁部21bの径方向の全長にわたって、軸方向に対して傾斜している。複数の第2梁部21bそれぞれにおける梁側面はいずれも、軸方向の内側に向かうに従い漸次、周方向に沿って第2平面視における反時計回り側から時計回り側に向けて傾斜している。
第2変流側面24bとして、第2露出面15bに沿う所定の直線方向で互いに反対側を向く一の第2変流側面24bおよび他の第2変流側面24bが、少なくとも一組設けられている。図示の例では、一の第2変流側面24bおよび他の第2変流側面24bは、周方向に沿って互いに半周程度、離間した第2変流側面24b同士とされている。この一組の第2変流側面24b同士は、中心軸線Oを挟んで互いに径方向の反対側に向けて、第2露出面15b上の図示しない同一直線に沿って延びている。一組の第2変流側面24b同士は、第2露出面15bに沿い、かつ前記同一直線に直交する直線方向で、互いに反対側を向く。
次に、このように構成された防振装置10の作用を説明する。
防振装置10に微小な振幅(例えば±0.2mm以下)を有する振動(例えば、周波数が30Hz前後のアイドル振動)が作用して、主液室16a内の液体Lの圧力が変動したときは、可動部材19が収容室17内で軸方向に変形する。これにより、振動を吸収および減衰させることができる。なおこのとき、区画孔23を流通する液体Lはわずかであり、可動部材19と収容室17の壁面との間での打音はほとんど発生しない。
また防振装置10に、上述した微小な振幅よりも大きな振幅を有する振動(例えば、周波数が10Hz前後のエンジンシェイク振動)が作用して、主液室16a内の液体Lの圧力が変動したときは、区画孔23を通して液体Lが流通し、可動部材19が、仕切り部材26における収容室17の壁面に当接して開口部20を塞ぐ。このとき、制限通路18を通して主液室16aおよび副液室16bの相互間で液体Lが流通し、液柱共振(共振)が生じることで、振動を吸収および減衰させることができる。なおこのとき、可動部材19が仕切り部材26における収容室17の壁面に当接することで、打音が発生し易くなっている。
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、第1区画孔23aを周方向に挟んで対向する梁側面同士のうちのいずれか一方が、第1変流側面24aなので、主液室16a内の液体Lが第1区画孔23aを軸方向の内側に向けて流通するときに、液体Lの流れが、第1露出面15aに沿う周方向に変化させられる。したがって、液体Lが流れる方向を、可動部材19が変形する軸方向に対して、交差する方向に変化させることができる上、液体Lの流れを変化させることにより、液体Lのエネルギーを低減させて流速を低くすることができる。しかもこのとき、液体Lの流れを、第1梁部21aの第1変流側面24aを利用して広い範囲にわたって変化させることが可能になり、多量の液体Lについて流れを変化させることができる。これにより、可動部材19の軸方向への過度の変形を抑えることが可能になり、異音の発生を抑えることができる。
またこのように、液体Lの流れを、第1梁部21aの第1変流側面24aを利用して広い範囲にわたって変化させることができるので、異音の発生を抑えつつ、第1露出面15aを軸方向から見た平面視において、第1開口部20a全体に対する第1梁部21aの専有面積を小さく抑えることができる。したがって、第1開口部20a全体に対する第1区画孔23aの専有面積を確保することが可能になり、防振装置10の特性を安定させ易くすることができる。
また複数の第1梁部21aが、径方向に延びるとともに、周方向に並列して配置されている。したがって、第1開口部20a内に、第1梁部21aと同数の第1開口部20aを区画することが可能になり、第1開口部20a全体に対する第1区画孔23aの専有面積を一層確保し易くすることができる。
また、複数の第1梁部21aそれぞれにおける梁側面がいずれも、軸方向の内側に向かうに従い漸次、周方向に沿って第1平面視における反時計回り側から時計回り側に向けて傾斜しているので、複数の第1区画孔23aそれぞれにより変化させられる液体Lの流れにより、周方向に沿って第1平面視における反時計回り側から時計回り側に向けて旋回する旋回流を形成することができる。この旋回流では、第1開口部20aの中心軸線Oを径方向に挟んで反対側に位置し合う部分において、流れの向きが反対側を向くことから、例えば、互いのエネルギーを相殺する等して、液体Lのエネルギーの更なる低減を図ることができる。
さらに、第1変流側面24aとして、第1露出面15aに沿う所定の直線方向で互いに反対側を向く一の第1変流側面24aおよび他の第1変流側面24aが、少なくとも一組設けられている。したがって、一の第1変流側面24aにより変化させられた液体Lの流れと、他の第1変流側面24aにより変化させられた液体Lの流れと、を前述の直線方向において互いに反対側に向けて変化させることが可能になり、例えば、互いのエネルギーを相殺する等して、液体Lのエネルギーの更なる低減を図ることができる。
また複数の第1梁部21aがそれぞれ、第1露出面15aを軸方向から見た平面視において、周方向に突となるように湾曲しているので、第1梁部21aの梁側面をより広く確保することが可能になり、一層多量の液体Lについて流れを変化させることができる。
また、第1区画孔23aを周方向に挟んで対向する梁側面同士のうちのいずれか他方が、案内側面25なので、液体Lが第1区画孔23aを軸方向の内側に向けて流通するときに、第1変流側面24aによって変化させられた液体Lの流れを、案内側面25によって同一方向に案内することができる。
ここで本実施形態では、複数の第2梁部21bが、複数の第1梁部21aを軸方向に反転させたような状態で、第2開口部20b内に配置されている。したがって、副液室16b内の液体Lが第2区画孔23bを流通するときにも、以上の効果を同様に奏功させることができる。
また本実施形態では、複数の第1梁部21aそれぞれにおける梁側面はいずれも、軸方向の内側に向かうに従い漸次、周方向に沿って第1平面視における反時計回り側から時計回り側に向けて傾斜している上、複数の第2梁部21bそれぞれにおける梁側面はいずれも、軸方向の内側に向かうに従い漸次、周方向に沿って第2平面視における反時計回り側から時計回り側に向けて傾斜している。したがって、複数の第1区画孔23aそれぞれにより変化させられる液体Lの流れにより形成される旋回流と、複数の第2区画孔23bそれぞれにより変化させられる液体Lの流れにより形成される旋回流と、を互いに逆向きに旋回させることができる。これにより、液体Lのエネルギーの更なる低減を図ることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
可動部材19として、前記実施形態とは異なる構成を採用してよい。例えば、可動部材19を、収容室17内に、軸方向に変位可能に収容してもよく、可動部材19が、収容室17内に、軸方向に変形可能または変位可能に収容された他の構成を適宜採用することが可能である。
前記実施形態では、第1梁部21aおよび第2梁部21bはいずれも、周方向に突となるように湾曲しているが、本発明はこれに限られない。例えば、第1梁部21aや第2梁部21bが、周方向に凸となるように屈曲されていてもよく、湾曲や屈曲されていなくてもよい。
前記実施形態では、第1区画孔23aを周方向に挟んで対向する梁側面同士のいずれか一方は、第1変流側面24aであり、いずれか他方は、第1案内側面25aであるが、本発明はこれに限られない。例えば、第1案内側面25aに代えて、軸方向に真直に延びる梁側面を採用することも可能である。同様に、第2案内側面25bに代えて、軸方向に真直に延びる梁側面を採用することも可能である。
複数の第1梁部21aは、径方向に延びるとともに、周方向に並列して配置されているが、本発明はこれに限られない。例えば第1梁部21aとして、第1露出面15aに沿う方向に延びる直線状に形成され、第1開口部20aの内周面において、周方向に離間した二か所を直結する構成を採用し、第1梁部21aを、ブラインドカーテンのように、第1露出面15aに沿いかつ第1梁部21aに直交する方向である並列方向に複数並列に配置してもよい。同様に、第2梁部21bを直線状に形成することも可能である。
なおこのように、第1梁部21aや第2梁部21bを直線状に形成した上で並列に配置した場合、第1変流側面24aや第2変流側面24bとして、並列方向(直線方向)で互いに反対側を向く一の第1変流側面24aおよび他の第1変流側面24aや、一の第2変流側面24bおよび他の第2変流側面24bを、少なくとも一組設けてもよく、設けなくてもよい。
前記実施形態では、第2取付け部材12とエンジンとを接続し、第1取付け部材11と車体とを接続する場合の説明をした。しかしながら、本発明はこれに限られず、逆に接続するように構成してもよいし、他の振動発生部と振動受部とに防振装置10を設置してもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10 防振装置
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
13 弾性体
15 露出面
16 液室
16a 主液室(第1液室)
16b 副液室(第2液室)
17 収容室
19 可動部材
20 開口部
21 梁部
23 区画孔
24 変流側面
25 案内側面
26 仕切り部材
L 液体

Claims (5)

  1. 振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、
    これらの両取付け部材を連結する弾性体と、
    液体が封入された前記第1取付け部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする第1液室と、第2液室と、に仕切る仕切り部材と、
    前記仕切り部材に設けられた収容室内に収容された可動部材と、を備え、
    前記仕切り部材には、前記仕切り部材において前記第1液室または前記第2液室に露出する露出面から、前記露出面に直交する直交方向の内側に向けて延び、前記可動部材に向けて開口する開口部が形成され、
    前記可動部材は、前記収容室内に、前記直交方向に変形可能または変位可能に収容された防振装置であって、
    前記開口部は、前記可動部材のうち、外周縁部よりも内側に位置する部分を前記直交方向の外側に向けて露出させ、
    前記開口部内には、前記露出面に沿って延びる複数の梁部が架設され、
    前記複数の梁部は、前記開口部の径方向に延びるとともに、前記露出面に沿う並列方向としての前記開口部の周方向に並列して配置され、前記並列方向に隣り合う前記梁部同士において前記並列方向に対向する梁側面同士の間に区画孔を形成し、
    前記梁側面同士のうちのいずれか一方は、前記直交方向の外側を向くように前記直交方向に対して傾斜する変流側面であることを特徴とする防振装置。
  2. 前記変流側面として、前記露出面に沿う所定の直線方向で互いに反対側を向く一の前記変流側面および他の前記変流側面が、少なくとも一組設けられていることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記複数の梁部それぞれにおける梁側面はいずれも、前記直交方向の内側に向かうに従い漸次、前記周方向に沿う一方側から他方側に向けて傾斜していることを特徴とする請求項1または2記載の防振装置。
  4. 前記複数の梁部はそれぞれ、前記露出面を前記開口部の軸方向から見た平面視において、前記周方向に突となるように湾曲または屈曲していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防振装置。
  5. 前記梁側面同士のうちのいずれか他方は、前記直交方向の内側を向くように前記直交方向に対して傾斜する案内側面であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の防振装置。
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